固有結界

術者の心象世界を具現化し、現実を侵食する魔術。
固有結界とクラスカードの技術を習得する事でここで説明されている全ての固有結界の使用が可能。

ムーンセルオートマトン 校舎
ムーンセル内の仮想現実も一種の固有結界と表現されている。
仮想現実である以上、現実を侵食するという定義に当てはまるのかは微妙なのだが
ともあれ独自の法則で動く空間という意味では確かに固有結界的ではある。
ムーンセル自体には意思は無いが、聖杯戦争を円滑に進めるための世界法則が展開されている。

名無しの森 誰かの為の物語「ナーサリー・ライム
Extraキャスターの固有結界、いや、彼女自身が自律行動する固有結界と言うべきか。
個人が有する固有結界ではなく、数多の子供たちが絵本に対して描いた信仰が寄り集まって心象世界となって固有結界化したもの。
数多の人間の信仰から成り立っているために、固有結界でありながら多様な側面を持つ
あくまで絵本という枠内に限られるが、その枠内であれば万能に近く、現実には存在しない空想上の化け物や魔術などを具現化することも可能。
名無しの森は固有結界としての側面の一つ。内部に入った者から名前を奪い、徐々に存在をかき消してしまう恐ろしい結界。

無限の剣製
法則は観測した剣を即座に複製し、結界内に記録・貯蔵することで、名前のとおり、無限の剣を内包した世界を作る固有結界である。
剣の定義を拡大解釈することで、剣以外の武器や防具のコピーもでき、また普段から術者体内で展開されているような形になっているため、
少々の魔力を支払えば、結界内の剣を現実空間に引っ張り出すことが可能。
これがエミヤの使っている「投影」の正体であり、本来の投影とは似て非なるものであり、
本来の投影は時間経過と共に消えてしまうのだが、エミヤの投影物は壊れない限り永遠に存在し続ける。
あくまで結界内に既にあるものを引っ張りだしただけで、無から有を創造したわけではないから世界からの修正を受けにくい。
対象物が宝具であればその特殊能力も再現できるし、複製の過程で使い手の経験とかをインストールできるから、
ある程度使い手の技術とか身体能力なども再現できる。本来の持ち主じゃないけど、真名解放とかも可能。
こうしてみると、武器だけじゃなくてその使い手まで含めて再現できる結界とも言える。
ついでに言うと単純な構造で剣の形さえしていれば宝具以外にも応用でき、沈黙偽神座(剣型)とかも多少劣化するだけでガシガシ複製できる。

王の軍勢
征服王アレクサンドロスとその臣下たちが描いた心象風景、駆け抜けた平原の光景が固有結界化したもの。
アレクサンドロス個人のものではなく、臣下たちと一緒に同じ光景を胸に抱いたからこそなしえた奇跡。
結界自体はただ広い空間を作るだけだけだが、固有結界の展開と同時に臣下たちをサーヴァントとして召喚する。
そして臣下たちは己の心象風景と魔力をもって固有結界の維持に加わり、同時に固有結界は臣下たちを世界の修正から保護する。
王と臣下、結界と軍勢がうまく相互補完しあった完成度の高い固有結界と言える。
故に固有結界が破壊されれば軍勢を維持できないし、軍勢の大部分が損なわれれば結界を維持できないという弱点の裏返しでもある。

紅蓮の聖女
厳密に言うと固有結界の亜種らしい。
聖女ジャンヌが火刑に処された終焉のときの心象風景が固有結界と化したもので、発動すると炎(の形をした固有結界)が発生し、触れた物を瞬時に消滅させる。
ミハエルと同じく、己の死を見つめたものであるが故に強い終焉概念を帯びている。発動すれば神をも屠る絶対の一撃となる。
ただし、発動にはジャンヌ自身の命が必要となる。

獣王の巣
ネロカオスの固有結界。666個の獣の因子(方向性の定まらない不定形の命)が渦巻く混沌とした固有結界。
固有結界は本来ガイアとアラヤからの修正を受けるから永続展開はできないんだけど、体内は修正の例外となっており、
獣王の巣はこの点を利用し、自分の体内に固有結界を展開することで、固有結界の永続展開を可能としている。
もっとも、代償は大きく、人体という狭い枠内に無数の命を内包すれば、術者が持たない。
その結果、元となった魔術師の人格はほぼ失われ、固有結界が術者を乗っ取っているような形になっている。
その代りに不死性は高く、獣の因子が総て失われない限り死なないし、獣の因子は固有結界内(体内)にある限り死んでも蘇生する。
つまり残機が666個もある上に、残機を削っても直ぐ回復しちゃう化け物であり、
対処するには、666個の命をいっぺんに殺すとか、蘇生を許さない攻撃とかで削らないとどうしようもないのである。

オーバーロード
ロアの固有結界。魔術の効果を倍化させる。

枯渇庭園
ロアの「子供」、弓塚さつきの固有結界。法則性としては、結界内の魔力の枯渇。
吸い上げるという点では死森の薔薇騎士にも似ているけど、吸い上げた魔力は術者にも固有結界にも還元されず、消滅する。

タタリ
ズェピアの固有結界・・・だったもの。今ではネロカオスなどと同じく固有結界と術者が一体化していて、本来の人格も失われつつある。
これは人の意思を具現化する形で発現する。無限力そのものとも言える物で、具体的な法則は、人々の不安や恐怖の具現化。
たとえば人々の間で殺人鬼のうわさが流れ、人々がその殺人鬼に不安や恐怖を覚えたとする。
タタリはその不安や恐怖を具現化し、殺人鬼の形を伴って人々を襲うだろう。
不安や恐怖という形であれば、基本どんなものでも具現化できる。空想上の産物、死者、実在の人物の精巧なコピーでも。
マイナス方向ではあるけれど、その万能性はあるいは神座に近しいとさえ言えるかもしれない。

王冠:叡智の光
アヴィケブロンが作るゴーレム型の宝具であり、そのゴーレムが展開する固有結界。
原初の人間であるアダムを模倣したもので、「アダムは天国に居た」→「アダムがいる場所が天国である」という拡大解釈により、
存在するだけで周囲を楽園(楽園の形をした固有結界)へと変えていく能力を持つ。
通常、固有結界は効果範囲も持続時間も有限なんだけど、王冠:叡智の光には効果範囲や持続時間の制限は無い。
むしろ時間がたてばたつほど、楽園はどんどん広がっていき、ゴーレム本体もどんどん強くなっていく。
このサイクルにキリも際限も無い。誰かが壊さない限り固有結界は永遠に存在し、無限に広がっていき、この世をアヴィケブロンの思い描いた楽園へと作り変える。
これは覇道流出そのものであり、神座神格にもひけをとらない真の奇跡といえる代物である。

光輝の大複合神殿(ラムセウム・テンティリス)
生前建設した数々の世界遺産(シド星的表現)が固有結界と化したもの。
世界改変を行う大魔術、というよりは通常の結界のように侵入者を迎撃するダンジョンのようなつくりになっているらしい。

魔人アーチャー
生前敵対する宗教勢力を滅ぼした逸話が固有結界と化したもので、神秘や神格を否定する法則を持つ。
神格や神性の高いサーヴァントはこの固有結界の中では存在を保つことさえ危うくなる。
神性を持たず、神秘も薄い、ただの人間の如きサーヴァントのみが対抗出来るらしい。

水晶渓谷
蜘蛛さんの持つ固有結界。蜘蛛さんの故郷の環境を再現する効果を持つ。
これは王冠:叡智の光と同じく、周囲を侵食しながら永続していく。このことから、侵食固有結界とも称される。
ただおそらく蜘蛛さんとしてはそうたいしたことやってるつもりはない。せいぜい、引越し先の家をリフォームしている程度の感覚らしい。

固有時制御
内部の時間を加速・減速させる固有結界で、刹那の流出に似ている。
本来、極小の固有結界の中で時間を加速させて、世界終焉を観測することで根源へ至るというクレバーなアイデアの産物だったのだが、
ケリィは魔術師じゃなくて魔術使いだから、自分の時間を加速させるという戦闘向けの用途に使っている。
最終更新:2015年07月03日 23:28