きみのえがおはぷらいすれす
「…このくらいで、良いでしょうかね」
園端はいつになく疲れた顔でため息をつく。雑誌を戻した本棚の近くで、金髪の少女は彼に毒を吐いた。
「虚しいわね、生徒会長が一人でゴキ処理なんて」
「常盤さんも神宮さんも早々に帰ってしまいましたから…すいません栞さん、わざわざ手伝っていただいて」
「お前がいっつもの時間に来なかったからだ。…料理当番の帰りが遅くなったら、私が困る。」
「常盤さんも神宮さんも早々に帰ってしまいましたから…すいません栞さん、わざわざ手伝っていただいて」
「お前がいっつもの時間に来なかったからだ。…料理当番の帰りが遅くなったら、私が困る。」
平和な生徒会室を襲ったイニシャルG事件。冬子のクレンザー攻撃で解決はしたものの、床一面のクレンザー、ボール、お亡くなりになったG…騒動で悲惨になった部屋を放っておくわけにもいかない。片付けましょうか、と園端が会員に声をかけたときには、二人とも空のティーカップだけを残して立ち去っていた。園端が肩を落としてバケツとぞうきんを手に取った頃現れたのが、彼女…神薙栞だった。
「…あれ、今日私でしたか料理当番」
「あなたまでクレンザーに頭をやられたの?」
「手厳しいですねぇ」
「あなたまでクレンザーに頭をやられたの?」
「手厳しいですねぇ」
園端は困ったように笑い、神薙は自分の鞄を持って出入り口までさっさと足を運ぶ。黙って彼女の横を歩いていた園端だったが、生徒会室、そして親衛学園を後にした頃には、いつも学園では見せない笑顔を浮かべていた。園端の屈託のない素直な笑みは、神薙と何人かの彼の友人しか知らない。
「そういえば栞さんが迎えに来てくれるのも久しぶりですね、嬉しいなぁ」
「……そんなに久しぶり?」
「だって最後に来てくれたの3ヶ月前ですもん。迎えに来いとは言いませんけど、もっとお父さんに甘えて良いんですよ?」
「誰が父か」
「……そんなに久しぶり?」
「だって最後に来てくれたの3ヶ月前ですもん。迎えに来いとは言いませんけど、もっとお父さんに甘えて良いんですよ?」
「誰が父か」
え?と自分を指差す園端を一瞥して、神薙はふんと鼻を鳴らした。早足で歩く彼女を追いかけるような形で園端も歩く。そうこうしているうちにいつもより5分くらい早く到着したのは、いつもお世話になる近所のスーパー。園端のバイトと学校からの援助で生活している二人にとって、安くて家にも近いこのスーパーはありがたい存在だった。
園端が買い物かごを手にとると、急に神薙は彼の手から彼の通学鞄を奪い取った。そして彼女は二人分の鞄を持ちながら、何事もなかったかのように店の奥へと入っていく。園端は一瞬呆気に取られつつも、かわいいなぁ、なんて微笑みながら、彼女の後を追って野菜売り場へと向かった。
園端が買い物かごを手にとると、急に神薙は彼の手から彼の通学鞄を奪い取った。そして彼女は二人分の鞄を持ちながら、何事もなかったかのように店の奥へと入っていく。園端は一瞬呆気に取られつつも、かわいいなぁ、なんて微笑みながら、彼女の後を追って野菜売り場へと向かった。
「今晩カレーでもいいですか?」
「この前みたいに激辛カレーに挑戦しないって約束するなら」
「…じゃあ、栞さんがルー取ってきてください。…あ、そうだ」
「なに?」
「今日掃除手伝ってくれましたし、ついでに何か欲しいものがあるなら持ってきて構いませんよ」
「わかった」
「この前みたいに激辛カレーに挑戦しないって約束するなら」
「…じゃあ、栞さんがルー取ってきてください。…あ、そうだ」
「なに?」
「今日掃除手伝ってくれましたし、ついでに何か欲しいものがあるなら持ってきて構いませんよ」
「わかった」
頷いて彼女は別の売り場へと向かう。あまり嬉しそうには見えなかったがきっとルーと一緒に何かしら持ってくるのだろう。そんなところがまた、可愛い。なでなでしたい。もちろん父親的な意味でだ。私はロリコンじゃない。はず。
「…そうだ、明日にでも廃学行こうかな。紅に話聞いてもらおっと!」
昼間の威厳はすっかり消え去ったふやけた笑顔。そんな笑みを浮かべながら、翠は人参を選別し始めた。
…後々、神薙がかごに入れた高級緑茶のお陰で財布からいつもより多めの野口英世が飛んでいったのは、もう少しだけあとのお話。
◆◆おまけ
「というわけでですねもうほんっと可愛かったんですよ栞さんったら!ほんとう天使みたいなんですよっていうか紅話聞いてます?」
「…………」
「…すいません園端さん、うちの葉倉すんごい怯えてるんですけど」
「(…なんか…かわいそうだ)」
「Σえっなんで!?昔あんなに仲良かったじゃないですか紅ひどい!」
「……きおくに…ない……」
「ほらもう帰ってくださいよ」
「なっ…こっ…こうたんのばかぁぁぁぁぁぁ!!もうしりませんから!煮物とかわけてあげないんですからああああ!!(だっ」
「…………」
「…すいません園端さん、うちの葉倉すんごい怯えてるんですけど」
「(…なんか…かわいそうだ)」
「Σえっなんで!?昔あんなに仲良かったじゃないですか紅ひどい!」
「……きおくに…ない……」
「ほらもう帰ってくださいよ」
「なっ…こっ…こうたんのばかぁぁぁぁぁぁ!!もうしりませんから!煮物とかわけてあげないんですからああああ!!(だっ」
「…で、何だったんですかあれ」
「…ふしんしゃ」
「…ふしんしゃ」