すべてがはじまる
そうか、願いはそれで良いんだね?
叶えてやろう、叶えてやろうとも。
眠れる羊達に祝福を。
舞台は全部、整っている。
叶えてやろう、叶えてやろうとも。
眠れる羊達に祝福を。
舞台は全部、整っている。
幕の上がる準備も、出来ている。
さぁ、上がったよ
*
古ぼけた、崩れた箇所がいくつもある教会。
神父はただ一人でそこに立ち、そこに微笑んでいた。
崩れた赤い空から微かに降りてくる光を浴びていた。
神父はただ一人でそこに立ち、そこに微笑んでいた。
崩れた赤い空から微かに降りてくる光を浴びていた。
空と同じくらい紅い血の池に立っていた。
その顔は本当に幸せそうで。
何かを呟く。
「恵まれない子に 愛の手 を」
「恵まれない子に 愛の手 を」
*
教会の前を、一人の男が通る。
教会から現れた神父を見て青ざめ、小さな悲鳴を残して立ち去る。
教会から現れた神父を見て青ざめ、小さな悲鳴を残して立ち去る。
神父が悪い訳でもない。
走って、たどり着いた家に男は鍵をしめた。頭を抱えて震え出す。
何かを呟く。
「怖い、嫌だ。こないで、誰も」
走って、たどり着いた家に男は鍵をしめた。頭を抱えて震え出す。
何かを呟く。
「怖い、嫌だ。こないで、誰も」
*
走って行った男とぶつかった青い髪。
尻餅をついたが、回りは誰も気にしない。
否、気付かない。
否、気付けない。
尻餅をついたが、回りは誰も気にしない。
否、気付かない。
否、気付けない。
男はゆっくり立ち上がる。
何かを呟く。
「一人で 大丈夫。」
何かを呟く。
「一人で 大丈夫。」
*
青い髪の真横を、赤い髪が通る。
ぐるぐるぐるぐる、巻いた包帯。
隙間から見える人外の何か。 かたい、つめたい。
顔に巻かれた包帯の隙間からも。 かたい、つめたい。
何かを呟く。
「もっと、もっと、もっと強く」
ぐるぐるぐるぐる、巻いた包帯。
隙間から見える人外の何か。 かたい、つめたい。
顔に巻かれた包帯の隙間からも。 かたい、つめたい。
何かを呟く。
「もっと、もっと、もっと強く」
*
役者の準備も終わったかな?
出来た奴から始めなさい。
大丈夫さ、夢は君らを置いていかない
出来た奴から始めなさい。
大丈夫さ、夢は君らを置いていかない
絶対に、絶対に。