概要
- クライシスはマーベルの大クロスオーバーであるシークレットウォーズのヒットを受けて企画されたもの。【要出展】
- そして多数のヒーローが登場する事に加え、クライシスには38年のスーパーマン登場以来の積み重ねで複雑化したDCユニバースの設定を一新することが目的とされた。
プレクライシスの状態
- フラッシュ誌に端を発するマルチバース設定により何人かのヒーローに同名の別人が存在するという状態になっていた。
- 新旧のヒーロー、JLAとJSAが共演する物語は人気を博し年1ペースで展開されていたが、そのうちアース2、ゴールデンエイジのJSAのキャラクターが1人歩きを始める。
- バットマンオリジナルコミックス日本語版にも収録された「バットマンの引退」などである。
- 現行シリーズであるアース1では不可能な事であっても、「既に終わった」イベントの際などに出番が限られるアース2のキャラクターは自由に動かす事ができ、それゆえにアース1では不可能なスーパーマンとロイス・レーンの結婚(これは後に現行シリーズでも行われた)や、バットマンの死を描く事が可能であった。
- このような話は実験的な試みではあったが、アース1のバットマンは生きているが、それと同姓同名、年齢が違うだけのアース2バットマンは死んでいるなどの複雑な状況を生み出す。
- このようなややこしい状態(予備知識なしでバットマンの引退を読めばアース1のバットマンが引退したと誤解してしまう)を解決するため、クライシスの設定整理が行われた。
- もちろん、50年の間に1話1話で登場し、積み重ねられてしまったその話限りの使い捨て設定を整理する目的もある。
- また、クライシスの直後にて同名キャラ複数のややこしさを解消するため、JSAの「シルバーエイジ版の同名キャラクターがいるキャラクター」が冥界に封印されてしまっている。
弊害
- 設定がリセットされる事で新規読者が入って行きやすい状態に戻す事に成功したが、改変される前の世界・キャラクターの動向を追い始めると、複雑な変遷を辿る事になり、かえって複雑化を招く事になったのでは、という意見も見受けられる。
- 日本で設定本を翻訳出版する際、既にリニューアルが終わってしまい、「前の世界の設定の本」となってしまっていた…という現象も起きてしまっている。
- また、描かれ方が変貌してしまったキャラクターに対する不満など、長年のファンからの不満の声が上がるケースもある。
- 賛否両論あるとは言え、確実に大きなムーブメントと盛り上がりを見せるこのシステムは、DCコミックスの醍醐味として確立していると言えるだろう。
最終更新:2012年04月13日 05:49