ドラえもん・のび太のポケモンストーリー@wiki

赤髪作殺人事件 発端編

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akakami

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※この作品はフィクションです、そしてこの作品に使われているトリックは
 世に出ている作品から流用したものです


「さぁ、ついたよ皆」
バスで動くこと数時間、時計の短い針は9を指している。
ドラポケ学校演劇部のメンバーは、
演劇の特訓のために、樹海の奥にある合宿所へと訪れたのだ。

「やっと着いたか、ったく」
ギンガが悪態をつきながら、バスから降りる。
「落ち着きが無いな、こんなちょっとの時間も待てないのか」
「なんだと、てめぇ!!」
新カントーがギンガを挑発し、ギンガはそれに乗って、突っかかる。
それをアクアマリンが影から覗いている。
「やめるんだ君達!」
二人の喧嘩を部長である出木杉未来が止めた。

「マリカ持ってきたよな、ミュウ?」
「当たり前じゃないか書こうか、マリカが無い俺らなんて
 鬼畜じゃ無い出木杉みたいなもんだよ」
「「だよなwwwwwwwww」」
こそこそと怪しい会話をするこの四人は、ミュウと、書こうかと、ドラAAモンと、携帯獣。
通称、マリカ四天王。気がつくといつもマリオカートをやっているグループだ。



「おい、俺らの荷物持ってくれるよな?DPその2」
ワタリが醜い笑みを掲げながら、DPその2に自分の荷物を預ける。
DPその2が、4つの荷物を肩から下げ、バスから降りる。
「遅いんだよ、とっとと降りろ!」
ルビーが、DPその2の背中を押す。
それによって、DPその2は転倒してしまった。
「俺らの荷物が傷つくだろ。何やってるんだよ」
地面にひれ伏しているDPその2を見ながら、笑っているのは
赤髪、軽い性格の人間である。
ルビー、赤髪、そしてワタリ……
この3人はクラスの不良3人組、DPその2はこの三人のいじめの対象にされているのだ。

「そのぐらいにしておいら方がいいぜ、お前ら」
「なんだよ、挑戦者……びびってるのか?」
「ああ、いじめなんてやってもロクなことないし、また叱られるのはごめんだ」
挑戦者の一言で、三人はいじめを中止し、去って行ってしまった。
挑戦者は副部長、皆の人気者である。



「はぁ……やっと終わったのかしら?」
「そうみたいですねぇ……」
最後にバスから下車したのは、Lと活劇。
Lはこのクラスの中で唯一の女性であり、この物語の主人公でもある。
活劇は、新入生でLのパシリをやっている。

今回の合宿は、今度この演劇部で公開する演劇の練習のための特訓が目的である。
顧問の先生は抜いて、生徒ののみで行くことになっているのだ。

「皆、向こうが合宿所だよ。それと……」
部長の出木杉未来が、皆を合宿所に誘導する。
それを副部長の挑戦者がサポートしている。
ダルそうな顔をしながらも、合宿所に向かった。

死神の集う、合宿所に……



「ホウオウサイド、ジャイアン選手、ルギアサイド、ゴク選手!!」
二人の入場に会わせて、スモークが炊かれる。
「俺は勝つ!」
「教えてやるよ……地獄の炎と呼ばれる僕の実力を……」

「よしっ!とりあえず一旦休憩にしよう!」
出木杉未来の掛け声で、劇の練習は一旦終了した。
ミュウと書こうかが、舞台の上から降りてくる。
「お前のゴクの役は本当にはまってるな!」
「書こうかのジャイアンだってなかなかのものだよ!」
舞台で演じていた二人は、お互いの演技を誉めあう。
その中で、雑用係のルビーや赤髪、カメラ係の新カントーは
小道具やカメラを片付けたりしている。

「そのくらいでいいよ。今から昼休みにするよ。1時までね」

出木杉未来と挑戦者の宣言で、各自が昼食を摂り始めた。



「昼飯は何食うんだ、ミュウ?」
「バナナに決まってるだろ、当然お前らもだよな?」
「「当たり前だwwwwwwwwwww」」」
マリカ四天王は、仲良くバナナを頬張っている。

現在は昼休み、生徒は昼食を摂るのである。

「活劇君、メロンパンと牛乳」
「はいはい、いま用意します」
活劇はバッグの中から、メロンパンと牛乳瓶を出した。
そしてそれをLが受け取り、口の中に入れる。

そんな光景が舞台の片隅で広がっている中
ワタリはルビーと赤髪を連れ、どこで食事を摂ればいいかを悩んでいた。
「飯どこで食おうか悩むな……」
ワタリの声に反応し、一人の男がやってきた。
「屋上で食べようぜ」
声の主は挑戦者、その指は天上を指していた。
「俺、高所恐怖症なんだけど……」
ルビーがそう呟く。
「お前は度胸が一番の男だろ?こんなんで挫けてどうする!」
赤髪がルビーの背中を叩く。
「じゃあ、行こうか」
「らめぇぇぇぇぇぇぇぇ」
ルビーは、ワタリと赤髪の手で屋上へと連れてかれた。



昼食を終え、再び特訓に入る。
舞台で演じている人間も、汗を流しているが
その裏で支えているのは、雑用係やカメラ係である。

カメラ役の新カントーや、たくさんの雑用係は劇場を走り回っている。
とくに、雑用リーダー役の挑戦者の動きには、誰もが驚いているだろう。
今やってるシーンは、モブ役を多く必要とするシーンで
雑用係の人手が足りなくなってしまっているのだ。
しかしそれをカバーするかのように、挑戦者と雑用係は動いているのだ。

皆が汗を流しながら、必死で自分の役をこなし
やがて時間は16時となった。

これで今日の演劇の特訓は終了。
皆で食事の準備をするのだ。



夕食の準備は、3~4人で1グループとし
分担して行動をすることとなっている。

グループはいかの通りだ。

  • L、活劇、出木杉未来、DPその2
  • ワタリ、挑戦者、ルビー、赤髪
  • 書こうか、ミュウ、ドラAAモン、携帯獣
  • 新カントー、ギンガ、アクアマリン

ついでにメニューはカレー。
薪拾いから始める、そこそこ本格的なキャンプのようなものとなっている。

「ったく……何で薪拾いから始めなきゃいけないんだ」
ギンガはぶつくさ文句を言っている。
「金銭的な問題じゃないのか?」
アクアマリンがギンガの文句に対応した。
「まあいいじゃないか、部員の皆でこういうことやるのもさ」
ミュウが後ろから出てきて、ギンガの言葉に反応する。
ギンガは二人の説得で、黙り込んだ。

「誰が、一番薪をたくさん拾ってこれるか競争しようぜwwwwwww」
ドラAAモンが皆に提案を持ちかけてきた。
その発言にDPその2が乗る。
「ギンガもやってみたら?案外面白いかもよ」
「やりゃぁいいんだろ?やりゃぁ!!」
悪態をつきながらも、ギンガは提案に乗った。
しかし、その顔は不思議とにやけている。

「ワタリのグループの薪拾い役はどうする?」
ドラAAモンが質問する。
「ああ、赤髪ね。赤髪ならとっくに薪を拾いに樹海に行っちゃったよ」
挑戦者が質問に答えた。
「な、なんだってー、おい早く行くぞ皆!先を越されちまうwwwwwwwww」
ドラAAモンと、残りの二人は樹海の中へと駆けて行った。



「皆、子供ね……」
Lは飯盒の中に米を入れながら呟く。
「こんな作業でも、純粋に楽しめるドラAAモン先輩には少し尊敬しますよ」
「まあそうね、何でも楽しんだ者勝ちってことかしら」
「そんなもんですよ……」
再び、二人は作業に戻った。

「えぇーと、今日の夜はマリカ三昧で……じゃなくて、
 人参を何本か用意してくれ」
「分かった、少し待っててくれ書こうか」
携帯獣がビニール袋の中から、人参を取り出し水洗いをする。
そして皮をむき始めた。そこにミュウがやってくる
「俺はヨッシー……じゃなくて、とくに仕事も無いし手伝うよ携帯獣。」
「おおサンクス」
三人共、ぺちゃくちゃ喋りながら作業を続けている……

「目がぁぁぁあ目がぁあああぁぁああ」
ワタリが涙を流しながら、玉葱を切り刻む。
ルビーは玉葱の皮むきを、挑戦者はそれを炒める係だ。
既に配布された分の皮は全て剥ききったので、ルビーは何もせず座っている。
挑戦者は自分の出番がまだ来ないので、待機をしている。
ワタリは悲鳴を発しながら、作業を続けた。



その後、薪を拾いに行っていた人間が戻ってきて
野菜を炒める係だった、挑戦者とミュウが野菜を炒めた。
炒め終わった野菜と肉が、携帯獣と新カントーに手渡される。
水の入った鍋に、野菜と肉が投げ込まれる。
さらに長方形の固形物が流し込まれた。
そして二人は鍋の中身を煮込み始める。

しばらくして、カレーは完成した。

この時は皆、心が一つになり、喜び合った。
しかし、これが最後だった。
部員の心が一つになるということは……

既に……歯車は狂い始めている……



【次回予告】
突然と一人の男が姿を消す。

それにより狂った歯車は皆の目にも見え始めたのだ……

次回、事件編に続く



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