Circumstances may justify a lie.(嘘も方便) ◆SrxCX.Oges
周囲へ目を配りながら歩を進める
カリーナ・ライルと、そんな彼女の少し後ろをついて行く
牧瀬紅莉栖は、幸か不幸か誰と遭遇することもなく時を過ごしていた。
見晴らしの良い路上を進み続ける間も、何かの基地らしき施設を調べて結局収穫なく出て行くまでの間にも、一番肝心の他の参加者が彼女達の前に姿を現さなかった。
そのために何も行動らしい行動を起こせていない違和感を紛らわすように、二人は会話を続けていた。
「地面が凍ってる……?」
「私と似たようなNEXT能力の持ち主か、それともまた別の奴がやったのかしら……?」
例えばそれは、戦闘の形跡に対する驚きであったり。
「岡部も橋田も大丈夫かしら……。もしこんな事ができる相手に出くわすことになれば、本当にマズいじゃない」
「それを言うならタイガーだって同じね。今じゃすぐに時間切れを起こして、その後は丸腰だから」
旧知の安否を憂いたり。
「なのにあいつ、どんなになっても正義感だけは人一倍だもん。それで無茶しすぎなきゃいいけど」
「ふーん……よく見てるのね。彼のこと」
「え? あっ」
まじまじと見つめる紅莉栖の視線の先に、しまった口が滑ったかとバツの悪そうなカリーナの態度が現れたり。
「それより! さっきのタイムマシンについての話なんだけど」
「何?」
「実際の所、それで生まれる時間のズレってどの程度の物なのかしら?」
話題転換として“時間の齟齬”について新たな視点が提示されたり。
有益無益に関わらず言葉を交わし、会話の途切れた時間を周囲への警戒に費やす。そうして時刻が午後二時も過ぎた辺りだろうか。D-4エリアの、洋風と和風の正反対な二つの施設を無理矢理同じ敷地内に収めた音撃道場。そこに着いた時、ようやく二人は新たな人影を発見することになる。
最初にその人影を視界に捉えたのはカリーナであった。ゆっくりと歩み寄ってくるその人物に対し、まず真っ先に瞳に浮かんだのは戸惑いであった。
少し遅れて紅莉栖もその人物に気づく。そして、その身体的特徴からすぐに一つの結論を出し、顔に嬉しさが表れる。まさにワイルドタイガーを思わせる鋼のスーツを身に纏った姿であったからだ。彼はカリーナの言っていたヒーローの一人なのかもしれない。
もしかしてあなたの仲間なんじゃないの。紅莉栖にそんな声をかけられて、ようやくカリーナは声を絞り出した。
「バー……ナビー……?」
名前を呼んでおきながら、カリーナ自身もそうであると信じ切れていない様子である。その一方でバーナビーと呼ばれた男は一歩一歩と二人に近づいていき、その歩調が速度を上げていき、一気に詰め寄り、そして。
「カリーナ?」
「もしかしてあなた、バーナビーなの――っ!?」
カリーナの呼びかけが終わるより先に、バーナビーと呼ばれた男の右脚が振り上げられた。
警戒を怠っていた紅莉栖の瞳は、先程までカリーナが立っていた空間を切り裂く男の片脚をぼんやりと眺める。カリーナが飛び退くのがあと一秒でも遅かったら彼女の身体はどうなっていたのだろう、なんてことを考えていた。
そのまま間を置かずに、男は次の一撃を繰り出そうとする。カリーナが紅莉栖の身体を抱え、NEXT能力を以って凍らせた地面を滑走して和風な方の建物に逃げこんだところで、ようやく事態を飲み込んだ紅莉栖は混乱をそのまま口に出す。
「ねえ、どういう事!? 彼はあなたの仲間じゃないの?」
「……わからない。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
「それって……」
「普通に考えればバーナビーが敵になるなんてありえないわ。それにあの格好……考えられるのは、赤の他人がバーナビーの振りをしてるのか、そうでなければ」
この場に現れたバーナビーの姿をもう一度思い浮かべる。それから一拍置いて、カリーナは第二の仮説を口にした。
「“そういう時期”から来た、か」
その簡素な表現で、紅莉栖はその伝えたい意図を理解した。
時間軸の違い。それは、カリーナと紅莉栖の認識の違いに対する一つの解であった。
まず二人の認識する“世界”の違いについては、カリーナが紅莉栖にとって遥か未来から呼び出されたという仮説を出すことでとりあえずの納得をした。
しかし、そこで新たな疑問が生じていた。何十年何百年という時代で表現されるような大きな開きだけでなく、もっと小さな誤差もまた存在しているのではないか。例えば、紅莉栖達の開発したタイムリープマシンは――脳内の記憶情報だけが対象だから、厳密に言えば不適切な比較だが――一度の使用では最大でも48時間しか過去に遡れない。その程度の誤差、何日とか何ヶ月のレベルでの時間軸の違いもまた存在している可能性があるのではないか。それが新たな疑問であった。
カリーナに提起された数十分前の時点では、二人以外に検証できる相手がいなかったという理由で一つの可能性に留めていた。
「バーナビーって、一時期すごく荒れ狂ってた時期があるのよ。もう誰の話も聞く余裕が無いくらいに」
「それって、いつの話?」
「……だいたい一年前」
しかし、二人の前に現れた男はその可能性を真実たらしめるかもしれない。もしも、今ここにいる
バーナビー・ブルックスJr.が、カリーナにとって過去の存在であるならば。
「だとしたら、どうして彼はこんな事を? 目的は?」
「……答えてあげたいけど、その時間は後にしましょう」
紅莉栖からすれば聞くべき点をまだまだ抱えているのだが、カリーナはそれを許してくれない。
代わりに、壁の向こう側へと視線を向けるように両目で促した。その先で、男が接近を続けていた。
「来るわ」
実際の所、このまま逃げることも不可能ではない。しかしそれは、彼がこの後にも引き起こすだろう凶行をみすみす見逃すことに他ならない。
そんな事がカリーナに出来るわけもなく、だから彼女は施設外へ身体を出し、紅莉栖へと振り返る。
「私は今から彼を止めてくるわ。危ないから、あなたはここで隠れてて」
「わかったわ。ねえカリーナ」
「何?」
「……大丈夫よね?」
そう尋ねる紅莉栖の表情から、気遣ってくれていることがわかる。同時に、少し怯えていることも。
だとすれば、ヒーローが返すべきは自身に満ちた笑顔だろう。
「ええ。私は絶対に負けるわけにはいかないもの」
「そう。……頑張って」
それだけのやり取りを最後に、カリーナの顔は引き締められ、その両足を戦場へと進めていく。
ブルーローズと未だ何も語らぬ“バーナビー”との戦いが、今始まった。
◆
カリーナから言わせれば、現状は決して劣勢という訳ではない。
カリーナが形成する氷の弾丸を両手の拳銃から放ち、バーナビーが回避するだけのやり取りが何度も繰り返されるばかりだ。こちらにダメージは未だ無い。基本的に二人の距離は一定以上に保たれたままで、たまにバーナビーの接近と攻撃を許したとしても身体を仰け反らせれば回避できるし、氷で壁を作れば防ぎ切れる。
あと少し本気で攻めていけばカリーナに軍配が上がりそうなものだ。だからこそ違和感が拭えない。
(どうしてハンドレッドパワーを使わないの?)
カリーナが苦戦を強いられずにいるのは、バーナビーのNEXT能力、身体性能の格段の上昇が未だ発揮されていないためと言っていい。もし彼が能力を使えば、距離は一気に詰められるし氷の壁も蹴り砕けるし、形勢はすぐに変えられるだろう。カリーナは勿論バーナビーとてそのことには気付いているはずである。
それにも関わらず頑なに使わないとなれば、考えられるのは目の前の男がバーナビーでない赤の他人か。それともハンドレッドパワーの制限、“5分間の発動の後は1時間経過するまで再発動できない”ためか。
(だとしたら、形振りも構わないって訳?)
偽者と断ずる方がずっと簡単だろう。けれど、一度時間軸の違いに気付いてしまった後では簡単ではない。だからバーナビーと仮定した考えを続けていく。
今の彼は、勝敗の判断すら出来ないほどに冷静さを欠いているとでもいうのだろうか。こうして仲間にすら襲い掛かることすら厭わない程に、果たすべき目的に――恩人を殺された復讐に燃えているのか。
「バーナビー! あなた、そんなにタイガーの事が……」
「……」
カリーナに語り掛けられ、バーナビーは立ち止まる。しかし数秒の後に。
「なっ、ちょっと……!」
飛び掛り、決して強いとは言えない拳で氷の壁めがけて我武者羅に殴りかかってくる。ごく小さな声で、黙れ、と言ったような気がした。
「やっぱり……そういう事?」
今の反応で、目の前の男がバーナビーだという意識がより深まる。
かつて同じようにバーナビーと対峙した経験を思い出す。彼は、討つべき仇と誤解した相手に向かって一心不乱に挑みかかり、既に真実を知っている周囲の静止などまるで聞かなかった。あの時はすぐに一対一の戦いに持ち込まれたためにバーナビーとはすぐに別れてしまった。
しかし、もしも展開が異なっていたら、カリーナ達とバーナビーが直接戦うことになったとしたら。その答えが、今の状況だ。目の前の男は、その“もしも”を実現したバーナビー本人であり、道を阻まれると分かりきっているからこそかつての仲間を潰そうとしているのだろう。
「待ってバーナビー、貴方の目的は間違っているわ。私の話を……」
喋り終わる前に、言葉ではなく壁の横側に回り込んでからの飛び蹴りとして返ってくる。あと数十センチで顔面に命中しそうな軌道だった。
回避を終えたカリーナの胸に宿るのは、バーナビーへの哀れみと、バーナビーを止めなければという決意。
もしもこのまま戦い続ければ、バーナビーは仲間を傷つけ、ワイルドタイガーに復讐に燃える拳を浴びせ、彼の命を絶とうとするだろう。――その全てが、悪によって植えつけられた偽りの記憶が原因だとも知らずに。
だが、仲間としてそんな悲劇を認めるわけにはいかない。だからこそ、今ここで彼を止めて、真実を伝えなければならない。
方針は決まった。すぐに右手の拳銃から氷を射出し、同時に背部からの冷気の噴射で間合いを取る。
すぐに左の銃口を上に掲げ、小型の氷を幾つも撃ち出す。全て重力に従って落下を始め、バーナビーの立つ地点とその周囲に降り注ごうとする。向かって右方向に跳ぶことでバーナビーは回避するが、別に構わない。
一発二発三発と氷弾を撃ち、しかし今まで通り避けられ続ける。しかし焦りは禁物だ。勝敗を決める一手は着実な積み重ねがあってこそだから。
セルメダルの残量の心配をしながらも、バーナビーへ向けて氷弾を連射する。同時に一歩ずつ一歩ずつ、今度はこちらから距離を詰めていく。一方のバーナビーもステップを踏みながら避け続け、同じように接近を試みる。
二十歩、十歩、五歩、三歩、そして一歩まで迫り、先に行動を起こしたのはバーナビーだ。目前に迫ったカリーナに向けて、右拳を振り抜かんとする。
しかし今回のカリーナの選択は、回避でもなければ防御でもない。
「これでっ!」
両の掌を前に翳し、一気に氷の塊を繰り出す。バーナビーの拳が届く直前で氷に激突、砕かれることもなく飲み込む。そのまま能力の発揮を続け、氷の塊は一つの激流となり、バーナビーは捕らわれた腕ごと全身を後ろに押し出される。
その先にあるのは、洋風の建築物。右腕に課せられた圧力への抵抗は許されず、そのまま白い壁へと叩きつけられた。地面と水平に伸びた一本の氷が割れて消えるが、壁と接着したバーナビーの右腕に被さるように一部だけが残される。
そしてバーナビーは、片腕を縛り付けられたまま行動を制限される結果となった。
「上手くいった、ってことかしら」
壁の真っ直ぐ前方までバーナビーを誘導するために囮の氷弾を撃ち続け、誘い込めたら一気に拘束にかかる。単純な作戦ではあったが、幸いにも成功したようだ。
全力の戦いでバーナビーを捻じ伏せるという選択肢も取る余地はあった。しかし、ただ悪人の思い通りに動かされているだけの彼と戦う道を、同じ戦友として取りたくなかった。
ならばこうして一度動きだけを封じて、その後で武器ではなく対話を以って制止を促す方がいい。そのために、カリーナはバーナビーの前へ歩みを進める。
「聞いて、バーナビー。こうしてあなたを捕まえただけにしてるのは、あなたを傷つけたくないからよ。だからまず、私の話を聞いてくれる?
あなたはワイルドタイガー……
鏑木・T・虎徹をサマンサって人の仇だと思っているのかもしれないけど、それは違うわ」
かつて虎徹が必死で真実を訴えたように、今度は自分が頑張らなければ。バーナビーが虎徹と過ごしてきた日々が偽物だなんて、バーナビーにだけは言わせてはならない。
「信じられないかもしれないけど、真犯人はマーベリックよ。彼は他人の記憶を操るNEXT能力を持っていて、それを使って私達を騙していただけなの。
鏑木・T・虎徹は殺人犯なんかじゃない。今までも、ううん、これからも本物のワイルドタイガー。あなたの相棒よ」
こうして口で言っただけでは到底受け入れらえないだろう。だが、落ち着きを取り戻してくれるかもしれない。バーナビーがどちらに転ぶかは、言わばカリーナとバーナビーの間に築かれた絆にかかっている。
今の自分に出来ることは、バーナビーが復讐の炎を少しでも抑え込み、仲間を信じてくれることを祈るだけだ。
「突然こんな事言っても困らせるのはわかってる。でも、このままあなたを放っておくわけには……聞いてる?」
願いが実ることを信じて説得を続けるカリーナであるが、バーナビーは未だ何も言わない。嘘をつくなと喚き立てると想定していただけに、無言を貫かれるのは奇妙でしかない。
なので思わず返答を催促してしまい、そしてようやく返事が返ってくる。
「あーハイハイ。わかりましたわかりました。貴重なお言葉ありがとうございます」
そんな、あまりにもおざなりな感謝が。
いや、それ以前にそもそもバーナビーの声では無い。もっと言えば、この声は聞き覚えのある声、できればもう二度と聞きたくなかった奴の声。
「!? そんな、あんたは」
「でも、残念ながらお前はもう用済みな」
驚愕するカリーナに対するあっさりとした終了宣告と、その後に。
「バァーン」
ふざけた声と共に、一筋の光が一瞬で空を切った。
カリーナが最初に感じたのは胸の辺りにじわりと生じた熱で、次に感じたのは何かが焦げるような臭さだった。
視線を下げると、胸に小さく空いた穴からコスチュームの上を流れる幾筋かの赤い液体が見えた。さらに巡らせると、“バーナビーではない男”の左の人差し指が、真っ直ぐカリーナの胸に向けられていた。
この時になってカリーナは気付く。自分が撃たれたのだと。凶器がコスチュームも肉体も貫き、心臓を抉ったのだと。
この事実が意味するのは、つまり命の終末の訪れ。
「嘘」
真木を倒せず、紅莉栖を守り通せず、ヒーローの責務を何も全う出来ず、よりにもよってこんな奴にいい様に踊らされて終わる。どんなに口で拒絶しようと、もはや覆すことは出来ない。そんな結末だ。
胸の熱と反するように、カリーナの身体は急速に冷えていき、崩れ落ちる。
家族や友人、ヒーロー仲間や紅莉栖、そして勇ましい虎徹の顔が脳裏を過ぎり、伝わらずともせめて言葉だけでも遺せないかと思うが、それも叶わない。
頭の中が白く覆われ、思考がぴたりと固まって動かなくなり、意識が闇の中へ溶けていって――
◆
紅莉栖の見た光景をありのままに話すならば以下の通りである。
まず、氷で捕らわれた金属スーツの男に接近したカリーナが何か話したと思ったら、彼女は突然その場に倒れてしまった。
数秒の後、光が発生したと思ったら彼を拘束していた氷が消えていた。
拘束を解かれた男はその場にしゃがみこみ、鈍い輝きを持つ何かを大量に腕の中に抱え、それらは彼の首輪の中に吸い込まれていった。
そして未だ起き上がる気配の見せないカリーナの方へ振り返ることもなく、男はこちらへ歩み寄ってくる。
ここまでの光景から、紅莉栖の脳は事態の把握に努め始める。
カリーナはどうして倒れた? 男との会話の最中かその前に、何かをされた可能性が高い。おそらく攻撃されたのだろう。
ならばカリーナはどうして起き上がらない? 気を失ってしまったか、そうでなけれは――
話題転換だ。男が拾った大量の“何か”とは何だ? 一つ一つは小さくて、この奇妙な首輪に収納できるのだ。おそらくはセルメダルだろう。
大量のセルメダルは一体どこから現れた? 何処からともなく現れることは考えがたい。ならば、カリーナか男の首輪から一気に零れ出たと考えるのが妥当だろう。
なぜセルメダルが一気に零れ出る? 身体的ダメージを受けたら首輪から零れ出る仕組みらしいが、あれほどの量の場合は――
もう一度考えてみよう。カリーナはどうして未だ地に伏したままでいる? 男の回収したセルメダルの出所は? それは――
――そして紅莉栖は“カリーナの死”という結論に辿り着く。
「そんな……!? 嘘でしょ……」
理解は出来た。しかし受容したくない。
ヒーローとして戦い続けてきたカリーナが、絶対に負けないと約束したばかりの彼女が、こうも呆気なく逝ってしまったというのか。まゆりに続いて、カリーナもまた紅莉栖の前で命を落としたのか。
認めざるを得ない非情な事実に、まゆりの死の時とよく似た嘆きが胸の内に広がっていく。
しかし辛さに浸り続けることは許されない。男は紅莉栖の方を目指して歩き、すでに道場の中に入ってしまったから。
「あ」
逃げなければ。頭に響く警告に従い、男に背を向けて走り出す。しかしお世辞にも良いとは言えない運動神経に頼ったところで逃走が不可能である事実に気づくのに、それほど時間はかからなかった。
道場内に板を踏む音が響き、もう男との距離は十歩まで縮まっている。これが埋められたら、男の魔の手によってカリーナと同じく命を奪われる未来は不可避である。目の前が真っ暗になる錯覚さえ感じられた。
……だからといって、このまま死を待つのが正解だろうか。自らの命は助からない、だからするべきことは皆無だと決め付けて良いのだろうか。
答えは否だ。するべきことが未だ残っている。カリーナが守ろうとしてくれたこの命を、無駄に終わらせることなど認めるべきでない。
精力を失いかけた脳をもう一度奮い立たせ、取るべき選択を模索する。答えが出たら、すぐに実行だ。
「止まりなさい!」
ディバッグの口に手を突っ込んで取り出したのは、仲間の岡部が作った安っぽい外見の拳銃だ。
「……玩具に見えるでしょうけど、これでも当たりの武器よ」
嘘だ。こんなものはただのハッタリだ。実際には見た目そのままの玩具で、支給品としては大外れの部類である。真剣極まる顔で玩具の銃を向けている自身の姿は、きっと傍目には滑稽に映るだろう。
それでも、死の瞬間の到来を少しでも引き延ばすために、男の方へ銃口を向けながら精一杯睨みつける。
そんな紅莉栖の姿を見た男は、ぴたっと歩みを止めた。まさか本物の銃だと信じたのか、それとも別の意図があるのかは知らないが、今は静止してくれた点だけを好都合とする。
「あなたはバーナビー・ブルックスJr.なの?」
「ああ、そうだ」
質問を一つぶつけてみたら、押し殺した声で返答が来た。自らをバーナビーだと認めた男に襲い掛かる気配は無い。質問を続ける。
「そう。じゃあ、さっきまで戦ってた子、カリーナはどうしたの?」
「殺した」
「どうして? 仲間だったんでしょう?」
「必要だったからだ。目的のために」
「……目的って何?」
「お前には関係ない」
「……カリーナは、あなたを止めようとしていた。話をした時にも、貴方を信頼していたことがよくわかったわ。
……私はカリーナほど貴方について知らない。今のあなたがどんな事情を抱えているかも知らない。でも、カリーナが貴方に殺されたと知らされて、納得しろだなんて無理よ……!」
湧き上がる怒りがもはや抑えきれなくなるのがひしひしと感じられる。だから、次の質問には激昂が付加されて、半ば糾弾へと変わる。
「あなたは目的のためなら何を犠牲にすることも構わないの!? そのためにカリーナを殺して、私も殺して、ワイルドタイガーや他の仲間も殺して、皆殺してもいいっていうの!? あなたは……もうヒーローじゃないの!?」
「……」
「答えて!」
銃を握る手に自然と力が込められ、向ける視線も焼き殺さんとばかりに熱くなっていく。しかしそれを受け流すように、バーナビーはあっさりと答えた。
「そうだ」
これで決まりだ。今のバーナビーは敵だ。誰かが止めなければならない敵だ。
「あんた……っ」
「質問は終わりか?」
「……ええ」
待ちくたびれたといった様子でバーナビーは再び前進し、紅莉栖を手にかけようとする。
だが、それを許すわけにはいかない。玩具の銃を手放してディバッグに再び手を突っ込み、次の一手を打ち出した。
「行って!」
紅莉栖の手から離れて飛行するのは、円形の翼を持った機械の鳥。クジャクカンドロイドがバーナビーへと挑んでいく。
その勝敗を見届けることなく、間髪入れずにカンドロイドを取り出していく。タカにウナギにタコにプテラノドン。生前のカリーナからアドバイスを受けて、万が一のための護身用に購入しておいた戦闘用のカンドロイド達だ。
およそ十体近くのカンドロイドがバーナビーに襲い掛かるが、しかし。
「邪魔だ!」
突然バーナビーの手元が怪しく歪んだと思ったら、カンドロイドの数基が弾かれて地に落ちた。カリーナから聞いた話では、バーナビーのNEXT能力は身体強化のはずだ。今の技はどういう仕掛けだろうか。紅莉栖の頭が思考を始めようとするが、すぐに打ち消す。
今はそんな暇は無い。カンドロイド達を使っても時間稼ぎが限界であることは、今の技を見れば明らかだ。ならば、残された僅かな時間で出来ることはあと一つ。心に決めて、最後の一手を右手に掴んだ。
ギジメモリという名の特殊なUSBメモリには、録音機能があるらしい。音声変換機能もあるが、今回は用無しだ。先端付近のボタンを親指で押し、声を吹き込む。
「牧瀬紅莉栖です。聞いてください。……バーナビー・ブルックスJr.は殺し合いに乗っています! 今の彼はもうヒーローじゃない!」
数少ない情報だけのメッセージ。全てのカンドロイドが撃墜されるまでの限られた時間では、この程度が限界だ。録音を終えたメモリを左手に掴んだ緑の機器に挿入する。
――FLOG――
機械の塊から足が飛び出し、生気を得たように飛び跳ね始める。蛙を思わせる姿のそれはメモリガジェッドの一つ、フロッグポッドだ。
すぐさまディバッグに残された最後のタカカンドロイドを起動し、その口にフロッグポッドの足の一本を咥えさせた。
「お願い。すぐにここを離れて、これを誰かに届けて」
短い命令を受け、タカカンドロイドはフロッグポッドと共に窓の外へと飛び立っていった。その姿が空の中でどんどん小さくなり、やがて見えなくなった。
視界の端で、ついに打ち破られた全てのカンドロイドが無残にも転がるのが見えた。この身を守る力は、ついに何一つ無くなったのだ。全身から力が抜け、腰がぺたりと床の上に落ちる。
このまま命を終えるのはやっぱり悔しい。岡部達と会うことも、まゆりの仇を取ることも出来ないのは未練が残る。それでも、まだ見ぬ誰かのために遺言を残せた点だけは満足できた。あれだけの情報で信用してもらえるか確信は無いが、紅莉栖の名前を聞けば少なくとも岡部や橋田なら嘘では無いと分かって貰えるはずだ。
気付けば、首輪の中でセルメダルの枚数が増加していた。皮肉な話だと紅莉栖は自嘲する。バーナビーを止めるための行動を果たしたために、結局バーナビーに力を与えるのだから。
(皆、ごめんね。私はここまでみたい)
脳裏に次々と浮かぶのはラボメン達の顔。自分は無理でも、彼らには行き続けて欲しいと切に願う。
(まゆり、私もそっちに行くことになっちゃった)
亡き友に思いを馳せる紅莉栖の目は哀しい色を宿したまま閉じられ、その手には本当の最後の支給品、まゆりの好きだったキャラクターを模した銀色の丸い玩具が握られていた。
「……っ、ふっ、くくっ」
しかし、紅莉栖の命を奪うはずのバーナビーは、何をするでもなく肩を震わせ始めた。小さく漏れるだけだった声が少しずつ大きくなっていき、やがて笑っているのだとはっきり理解できるほどになる。
「ひゃははははっ、ははははは! ああヤベッ止まんねえや、ひゃははははははは!」
バーナビーのマスクから零れ始めたのはあまりに耳障りな下卑た笑い。腹を抱え、心底可笑しそうにゲラゲラと声を上げ続ける。
その様を見た紅莉栖の中で、再び怒りのボルテージが上がっていく。無関係の人間を巻き込むだけでなく、快楽さえ感じているのだろうか。カリーナの語った人間像からあまりにもかけ離れた姿を目の当たりにして、苛立ちをそのままぶつけた。
「私を殺すのが、そんなに嬉しいの」
「はははっ、悪い悪い。お前が完全に俺の事バーナビーだって信じてるもんだから、可笑しくてたまんねえよ」
「え?」
しかし怒りはすぐさま疑問に書き換えられる。
「だってあなた、さっきから」
「いや、バーナビーとかそもそも会ったこと無いっての。どんな奴なんだかこっちが聞きたいぜ」
バーナビーが言葉を続ける度に、ますます訳が分からなくなる。
この男は何を言っているんだ? バーナビーだと思って接し続けた“バーナビー”は実際にはバーナビーではない? それは本当なのか? 本当だとしたら、この“バーナビー”は誰だ?
「しょうがねえな。答え合わせだ」
そんな紅莉栖の混乱を吹き飛ばすように男はマスクを外し、解放された自らの素顔を晒した。
現れたのは、鬱陶しそうに振り払われるだらしなく伸びた頭髪と、蒸れるんだよと愚痴を零す髭面。男は紅莉栖の目線まで屈みこみ、目前にその顔を近づける。にたぁ、と歪んだ口元が何かを発しようとしていた。
それが形を成す前に、紅莉栖は事実を理解した。外見も性格も、カリーナから聞いたバーナビーの特徴がまるで一致しない。即ち、この男はバーナビー・ブルックスJr.ではない。今までの言葉は嘘だった。
ならば、この男は――深い闇のような黒で染め上げられた金属スーツを身に纏う、バーナビーを騙る男の正体は――
憎らしいほどに愉快な笑顔が視界を埋め尽くして。朗らかな声色が耳に響いて。残酷な現実が胸に突き刺さって。
牧瀬紅莉栖は絶望に凍りついた。
◆
ジェイク・マルチネスへの支給品の一つは、黒と赤の金属製スーツであった。付属の解説書によると、バーナビー・ブルックスJr.という男が身に纏っていたらしい。
そんな物を渡されたところで、会場に着いたばかりのジェイクは身に着ける気など全く無かった。デザインこそ悪くないが、所詮はヒーロースーツだ。ワイルドタイガーやMr.レジェンドのようにNEXTでありながら人間に味方する阿呆のための衣装を、どうしてNEXTの王たるジェイクが着なければならないのか。
だから手を付けずに放置していたのだが、全裸なせいで変態呼ばわりされたら不愉快だ。というか、実際にされた。流石に衣服が欲しくなり、早速探そうと思ったところで再びヒーロースーツの存在を思い出した。そして一つ思いつく。
いっそヒーロースーツを着るついでにバーナビー・ブルックスJr.とかいう奴を演じて、彼のイメージダウンを図ってみるのも悪くない。そもそも殺し合いの勝者はこのジェイクで確定しているのだ。ならば、その過程を面白おかしく満喫するのも手だろう。
……とはいえ、ジェイクはバーナビーの人柄もNEXT能力を知らない。付け加えれば、ワイルドタイガーがスーツを着ているならバーナビーも別のスーツを着ている可能性が高い。
だから、“バーナビーごっこ”は言ってしまえば失敗しても構わないような些細な余興、ほんのお遊びだ。そう割り切った上で、ジェイクはスーツに手を伸ばした。
参加者は60人を越えるのだから、時間には余裕があるだろう。シュテルンビルトを目指そうかとも思ったが、せっかくなので切り抜かれたような奇妙な町並みを眺めていくのも悪くない。
そんな方針の下にとりあえず西側へ歩き続けて数時間後、ジェイクはカリーナ・ライルと出会う。その扇情的なコスチュームと“心の声”から察するに、どうやらバーナビーと同僚のヒーローらしい。
これは幸運ととりあえず襲い掛かり、一目で別人だと発覚しかねないバリア能力を使わずに格闘と読心による回避に専念した無難な戦闘スタイルを取ってみた。念のため、声も出さないように努める。
その結果、幸運は更に重なる。カリーナは心の声を通して、バーナビーのNEXT能力を教えてくれただけでなく、時間軸の違いとかいうよく分からない理屈でジェイクをバーナビー本人だと殆ど信じ出したのだ。復讐に狂っているのではないかと疑われたものだからとりあえず態度を荒げる振りをしたら、さらに確証を得た気になるのだから実に都合が良い。
さてバーナビーの事情を大方把握し終えた後で、あえてカリーナの策に乗せられてみた。どうせ殺意ゼロの甘っちょろい攻撃が狙いだ、この際ちょっと我慢してみる。
そして仕上げに、絆とか相棒とかほざきながら何も知らずにジェイクとの対話を試みるカリーナを一撃のバリアで撃ち殺した。
次は同行していた牧瀬紅莉栖に接触するが、どうやらNEXTではなくただの人間らしいと分かった。
NEXT同士の殺し合いに何故人間が紛れ込んでいるのか不明だが、とりあえず生きる価値無しなのですぐに処刑しようと思い、しかし最後の策とやらを盗み聞きしたのでしばらく待機。
そして彼女がバーナビーの悪評を広めるのを見届けた所で、いよいよ笑いが堪え切れなくなったのでネタ晴らしに至る。
「いや~、まさかここまで上手くいくなんてなあ。どうだ、なかなかの演技だったろう?」
当初は大した期待もせずに始めた“バーナビーごっこ”だが、予想を超える大成功だ。発起人のジェイク自身ですら驚きが隠せない。気が付けば、首輪の中でセルメダルが増量している。“ゲームを楽しむ”という欲望が少しは満たされたわけだ。
紅莉栖の方はといえば、未だに固まったまま動けずにいる。何か反応が欲しいので、駄目押しの嫌がらせを仕掛けてみた。
「お前もあっちの女も可哀想だよなあ、なんせこの俺が参加するゲームに居合わせちまんたんだからな」
「……」
「ああ、でも可哀想なのはバーナビーって奴も同じかあ! だってそうだろ? お前が飛ばした変な蛙のせいで悪人扱いされちゃうんだもんな」
言われてすぐに紅莉栖はハッと気付いたような顔をして、その眉が険しくなる。
「それはあんたが……!」
「確かにお前等を騙したのは俺だ。でも、バーナビーを悪く言おうって決めたのは誰だ? そう、お前だよ」
「……そんなの……」
「あーあ、お馬鹿な女のせいでヒーローじゃなく外道呼ばわりかあ。なんて可哀想なバーナビーちゃん!」
両手で顔を覆い、わざとらしくわんわんと泣き喚く真似をしてみた。指の間から目を覗かせてみると、紅莉栖が顔を赤く染めて、唇を噛みながら目を伏せているのが見えた。
(私のせいって……でも、だって、仕方ないじゃない)
心中では憤怒と罪悪感との戦いが始まっているようだ。今ここで命を奪って、心が押し潰される前に丸ごと無に帰すことも出来る。
しかし、それでは味気ないような気がするのだ。一緒の殺し合いに招かれた仲の女をただ殺すだけの行為が、なんだかすごくつまらないような気が。
「よし決めた。お前も殺そうと思ってたが、一先ず止めだ」
「……え?」
「とりあえず俺の側で生かしといてやる。今みたいなショーを色々やってみたいからな、お前はそのアシスタントだ」
どうせ殺し合いを楽しむのなら、この女にも役割を与えてみるのも悪くない。排斥されるだけの価値しかない下等な人間ならば、自分の快楽のために利用したって文句は無いだろう。NEXT達の戦いの中にわざわざ人間を混ぜたのは、支給品や施設と同じく戦いに使える“材料”としての役割が与えられたからではないか。今ではそんな想像さえ出来てしまう。
「勝手な事を……」
一方の紅莉栖は到底納得出来ていないようだ。せっかく生かしてやろうというのに、なんて生意気な面だ。こいつには自分の立場というものを分からせてやる必要がありそうだ。
「逆らえると思ってるのか? 俺は勝者でNEXT、お前は敗者でクソ人間。じゃあ、お前の命をどうするかは俺の勝手だよなぁ?」
「それともいっそ殺してくれってか? じゃあ、『お願いしますわジェイク様ぁん。もう私には生きる希望がありません。だからせめて、貴方様の偉大なお力で私の哀れな人生に終止符を打ってくださ~い』って涙流して頼んだら考えてやるぜ?」
「おっ、悔しいのか? じゃあ抵抗してみろよ。俺はお前を殺る気は、ま・だ・無いからな。俺がお前に飽きるまで、逆転を目指して幾らでも足掻いていいぜ? ま、どうせ逆転なんか無理だけどな!」
挑発と嘲笑で畳み掛けられて、しばらく経ってから紅莉栖は腰を浮かせて立ち上がった。何一つ口にはしないが、従う意思を示したと取って良いだろう。向けられる視線が怒りに満ちていたが、涼しい顔で受け流す。
次は何処へ行こうかと早速歩き出そうとするが、忘れ物があった事を思い出す。
「そうだ。これ返すわ」
紅莉栖が先程捨てた玩具の拳銃を、拾って渡してやる。セルメダルと一緒に回収したカリーナのディバッグの中身はこれから品定めするとして、玩具の拳銃に使い道が無いのは一目瞭然だ。
言われて紅莉栖は乱暴に拳銃を掴み取り、自分のディバッグに突っ込む。ただのガラクタ目当てにムキになる姿が、やはり弱者らしくて滑稽に映った。
「よし、忘れ物は無いな。それじゃあ行くとしようぜ」
「……ええ」
ようやく道場の外へ出るジェイクの頭にも、考えるべき事が幾つか残っている。
まず、牧瀬紅莉栖で遊ぶとして何をしようか。無力な人間として、ヒーローを釣るための餌にする。バーナビーの悪評を広めた悪人として、討つべき標的に仕立て上げる。時間をかければもっとアイデアが浮かぶかもしれない。
紅莉栖に尋問でもするべきだろうか。他の参加者の情報や“時間軸の違い”、聞いてみたい内容が幾つかある。解答を拒否されたとしても読心で丸聞こえだから心配はないが、セルメダルが勿体無くもあるから悩みどころだ。
“バーナビーごっこ”をいつまで続けるべきか。どうやら本物の彼の能力は身体強化の類であり、やはり外見なども自分とは異なるらしい。ならば正体を隠し通すのは困難だろう。代わりの服を見つけた時点で演技を辞めるつもりでいたが、もっと早く辞めるべきか、それともまだ続けても大丈夫なのか。
その服を見つける(ついでに散髪も済ませる)ために、次はどこへ行こうか。単純に考えれば商店街なら服が見つけられそうだが、他のエリアでもそれらしい街が見つかるかもしれない。
(カリーナ、バーナビーさん……ごめんなさい、私のせいで)
さてどれから片付けようか。ジェイクの頭は思考を巡らせながらも。
(……私は一体、何をやってるのよ……!?)
紅莉栖の心中の嘆きに耳を傾け、愉快さに笑みを零した。
◆
『牧瀬紅莉栖です。聞いてください。……バーナビー・ブルックスJr.は殺し合いに乗っています! 今の彼はもうヒーローじゃない!』
空を飛ぶフロッグポッドが、誰かに嘘を伝えようとしている。
嘘を言い出したのはジェイク・マルチネスで、真に受けた牧瀬紅莉栖も同じように嘘をついた。そして紅莉栖の言葉をそのまま受け取ったフロッグポッドを介して、嘘が新たに広まることは確実だ。
嘘の情報によって悪と見做されるのは誰だろうか。言葉をそのまま信じればバーナビーであり、全くの偽りと断じれば紅莉栖であり、さらに裏を読めばジェイクに辿り着くかもしれない。
果たしてどのような解が導き出されるのか。それはフロッグポッドを――ジェイクと紅莉栖のついた嘘を、誰がどのように受け止めるか次第である。
【カリーナ・ライル@TIGER&BUNNY 死亡】
【一日目-午後】
【D-4 音撃道場】
【牧瀬紅莉栖@Steins;Gate】
【所属】赤
【状態】健康、まゆりとカリーナの死による悲しみ、真木とジェイクへの怒り
【首輪】110枚:0枚
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、ビット粒子砲@Steins;Gate、メタルうーぱ@Steins;Gate
【思考・状況】
基本:とにかく今はやるべき事をやり、情報を集める。
0:でも、どうすればいいの……?
1:ジェイクが許せない。でも今は従うしかない。
2:ラボメンのみんなが心配。
【備考】
※
岡部倫太郎がタイムリープを繰り返していることを知った後からの参戦です。
※NEXT能力者やヒーローに関する情報を知りました。
【ジェイク・マルチネス@TIGER&BUNNY】
【所属】無
【状態】ダメージ(小)、疲労(小)
【首輪】160枚:0枚
【装備】バーナビー専用ヒーロースーツ(ダークネス)@TIGER&BUNNY
【道具】基本支給品一式×2(ジェイク、カリーナ)、ランダム支給品×2~5(ジェイク1~2、カリーナ1~3)
【思考・状況】
基本:ゲームを楽しむ。
1.楽しめそうな奴を探す。
2.服を探す。出来れば髪の毛も何とかしたい。
3.バーナビーの振りをいつまで続けるべきだろうか。
4.紅莉栖を使って何か面白いことをやりたい。
5.三重能力のガキ(=
ニンフ)と五重人格のガキ(=フェイリス)は放っておいても構わない。
【備考】
※釈放直前からの参加です。
※NEXT能力者が集められた殺し合いだと思っています。
※ニンフは三重能力のNEXT、フェイリスは五重人格のNEXTだと判断しています。
※所属陣営が無所属へ変わったことにまだ気付いていません。
【全体備考】
※カリーナの死体はD-4 音撃道場(威吹鬼流)付近に放置されています。
※フロッグポッド@仮面ライダーWがタカカンドロイド@仮面ライダーOOOに運ばれる状態で移動しています。
どこへ向かうかは後続の書き手さんにお任せします
※フロッグポッドには紅莉栖のメッセージが録音されています。
最終更新:2013年12月05日 22:11