Bad luck often brings good luck.(人間万事塞翁が馬)◆VF/wVzZgH.



「鈴音ちゃん……ごめん、伊達さん……すいません……」

虚ろな目のままで虚空に呟くのは、バーナビー・ブルックスjrである。
彼が思うのは、死なせてしまった同行者のこと、そして、新たに放送で告げられた彼らを除く12の死者のことである。
自分は最初、この場ではもう一度ヒーローとして、タイガー&バーナビーの片割れとして、戦うと決めた。


だが、結果はどうだ、僅か半日の間にこの殺し合いに参加させられた者の内、およそ半数がその命を既に落としているではないか。
無論、中には彼も知るジェイク・マルチネスのように裁くべき悪もいるのだろう。
しかし、彼の相棒、ワイルドタイガーはこの殺し合いが始まる前、言ったのだ、「絶対に犠牲は出さずに主催者を逮捕する」と。


故に本当なら、ジェイクのような外道すら、殺すことは許されなかったのだ
なのにその決意は、まるで元々一ミリも叶う可能性が無かったかのように簡単に踏みにじられた。
それがまるで、タイガーの言っている事は実現不可能だとそう主催者が嘲笑っているように感じられて。


それでも、或いは前回の放送のように、伊達と鈴音、この場で同行した仲間と共に聞けていたなら、放送に直接の仲間の名前の無い分、バーナビーは冷静でいられたのかもしれない。
だが、彼ら彼女らは死んでしまった。
バーナビーの目の前で、一人は火達磨にされ、一人はその体を吹き飛ばされて。


「う……うぅ」


彼の喉から、嗚咽がもれる。
吐き気や、死に対する悲しみからではなく、自身の不甲斐なさを感じて。
何故こんな自分が生き残って、未来ある鈴音や自分よりよっぽどヒーローらしい伊達が死ななければならなかったのか。


何も守れない自分は、この場でヒーローを名乗れる筈も無い、このワイルドタイガーの相方の印であるスーツを、着る資格もない。
様々な葛藤が沸き上がり、その度に彼の足は重くなっていく。
やがてその足が自責の念に耐えきれなくなって。


一人のヒーローが、ここに、膝をついた。
こんな所で立ち止まっていては、ワイルドタイガーの相方を名乗ることなど出来ないどころかヒーローとして最低限の仕事すら出来ないと、心の中では分かっている。
しかしそれでも、彼に立ち上がれる気力はなく、またそれを行えるだけの欲望も、すっかり影を潜めてしまっていた。


いっそ、智樹の車窓という世界の中のような袋小路の世界に、永久に引きこもることが出来たなら。
しかしそれが出来ない真面目さがあるからこそ、彼はこんなにも迷っているのだ。
そうして、どうにも体も思考も動かなくなりだした、その時。


「ねぇ、君、バーナビー・ブルックスjr……だよね?」


──悪魔が、現れた。




「ねぇ、君、バーナビー・ブルックスjr……だよね?」


話しかけてきたのは自分より若いだろう金髪の青年、その後ろにはとてもつまらなそうな顔をした青年が一人。
二人組──話しかけてきたところを見るに今すぐ襲いかかる気はないようだが、戦いになれば負ける可能性は大きい。
相手のスタンスを探るためには会話が必須、その状況でこれは情けないと、バーナビーはその赤くなった目を擦る。


「えぇ、そうですが……僕に何か?」
「うん、実はね、簡単なお願いがあるんだけど」


お願い。
二対一という状況を見れば、大変なものを要求される可能性も大きい。
ここは慎重に応対するべきだ。


「あはは、そんな畏まらないでよ、本当に簡単なお願いなんだ」
「……なんなんですか」
「うん、僕の仲間になってほしいんだけど」


仲間?とバーナビーはその単語を繰り返す。
バーナビーの問いに頷く青年、その後ろでもう一人の青年は暇そうに虚空を見上げていた。
セルも尽きかけている現状では仲間もほしいが……それ以上に、もう自分の目の前で誰かに死んでほしくないという思いの方が強く。


故に、彼の答えは。


「いえ、すいません。お断りさせていただきます」


NO、だ。
しかしそれを聞いて可笑しくてたまらないといった様子でクスクスと笑う青年。
正直な話失礼である、それに対しバーナビーはその表情を硬くする。


「ははは、あー、ごめんね、バーナビー。僕の仲間になってほしいって言うのは、同行してほしいってことじゃなくってさ」


言って彼はその右手を広げる。
そこには何も持っていない、いや待て、その手は──。


「メダル……!?」


ジャラジャラと彼の手の中で蠢くのは間違いなく自身の首輪にも入っているセルメダルである。
その光景を数秒見て、彼はメダルが体の中に存在する可能性のある参加者について聞いていたことを、思い出した。


「まさか……お前……!」
「そういう事。僕はカザリ。黄陣営のリーダーで、グリードだよ」


金髪の青年、カザリは今一度、愉悦の笑みを浮かべる。
それに対して、バーナビーの殺気は、先程まで萎えていたのが嘘のように張りつめた。


「伊達さんから聞いているっ!お前はグリードのなかでも狡賢く、最も信頼しちゃいけない相手だと!」
「うーん、スマートって言ってほしいんだけど。何て冗談はともかく、僕の仲間……つまり僕の陣営に入ってほしいんだよね、どう?」
「受ける訳がないっ!」


先程よりも強い拒絶。
相手は逮捕も何も無い、それどころか本当に血も涙もない化け物だ。
陣営に入るどころか、交渉の価値すらない。


そうしてそのやり場の無い感情を、やってぶつけられる相手が見つかったとばかりに、彼は体に力を込め──。


「ちょっと待ってってば、話だけでも聞こうよ、ねっ?」
「聞く気はない!!」


そう言って思い切り地面を蹴る。
ハンドレッドパワーの能力を使用すれば、一瞬の内に勝負がつくだろう。
出し惜しみをするつもりも無い、故にその体は常人を大きく超えるスピードでその強力な拳を──。


──打ち込むことは、叶わなかった。


「なっ……!?」
「あーあ、だから言ったのに──ねっ!」


言ってカザリの肉体はメダルに覆われていく。
それが完了するのを待たず、カザリの膝がバーナビーのスーツの腹部を砕く。
最早防護スーツとしての機能を果たしきれていないそれがメキメキと悲鳴を上げ、中のバーナビーも嗚咽を洩らした。


膝をつきフェイスオープンしたその口から吐瀉物と血の混じったような液体を吐き出す。
何とも言えない嫌な臭いが辺りに広がる中、上から圧力がかかったことにより、バーナビーはその上に倒れ伏した。
痛む体に鞭打って見上げれば、そこには表情も何も見せない冷酷な、ネコ科を思わせる風体の怪人。


「はぁ、抵抗しても無駄なのはわかってたけど、まさかメダルまで無いなんてね。能力が使えないなら、万が一にも君の勝ちはないよね」


言われてバーナビーは気付く。
自身がメダルを使うのはハンドレッドパワー使用時のみだからと大して気にしていなかったが、ことここに至ってメダル切れが発生してしまったのだ。
考えうる限り最悪の相手に,考えうる限り最悪のミスを侵してしまった。


詰みだ。
泣きたくなるほどの情けなさが彼を襲うが、しかし心中には一つの決意があった。


「殺したいなら殺せ……、絶対にお前の言いなりにだけはならないぞ」
「あーもう、物騒なことばっかり考えるんだから。あのね、僕が言ってるのは言いなりになってほしいってことじゃなくて、ただ僕の陣営に入ってほしいだけなんだよ」
「それの何が言いなりになることと違うんだ!」


声を荒らげれば、体のあらゆる所が悲鳴をあげるかのように痛む。
だとしても、彼は、カザリに弱みだけは見せまいと全力を尽くして抗うつもりだった。
だが、そんなバーナビーの必死の形相を、カザリはただただ困惑したように見つめて。


「うーん、君なら話が早いと思ってたんだけど。……まぁいいや。
簡単に言うと、君は僕の陣営に入っても、僕の指示どおり動く義理はないし、もちろん情報なんて吐かずにどこか離れてもらって構わない。
他陣営の人間を無理に殺す必要なんてないし、あとは……そうだな、メダルも足りないだろうから少しあげるよ」


「甘言で惑わそうとしても無駄だぞ、それじゃお前に少しも得がない」
「ところがそうでも無いんだよね。君のスタンスが何であれ、僕の陣営に入ってくれれば、それだけで僕にはメリットが生まれるんだ」
「どういうことだ……?」


思わず疑問符を浮かべるバーナビーに、カザリは心中ほくそ笑む。
──引っかかった、と。


「陣営に入った人間は、リーダーが死なない限り無所属にはならない。
で、僕に死ぬつもりは無いから、今他陣営に所属してる人とか、無所属の人が全員僕の陣営に入れば、この殺し合いは終わり。
まさか元からその陣営の人間以外殺して戦いを終わらせるのが正解、なんて君は言わないよね?」


その発言にバーナビーは思考するかのような顔を見せる。
そうすることこそが、カザリの術中に嵌まっている証だと知ることも無く。


「それに、君の最初の陣営は白、さっきの放送でも言ってた通り、白陣営は今潰れてるから、君の陣営は今無所属なの。ここまでいい?
……この戦いが、陣営戦だってことは、覚えてるよね?簡単に言うと、君のチームの勝ち筋は今凄く薄いわけ。だから形式だけでも僕の所に所属替えする。
勝ちの確立がゼロのところより、一でもあるところの方が良いでしょ?僕が言ってるのはそれだけの話なんだ」


纏めれば、カザリ側のメリットは自陣営の人間が増えることで結果的に優勝への道のりを進めること。
バーナビー側は、これに応じればメダルを手に入れ、殺し合いで無駄な人死にを少なくすることが可能になるということだ。
確かに双方にメリットがある相談だが、しかしバーナビーの瞳は未だ強く自身を持って。


「話は分かった。結局、優勝のために僕を勧誘したいって話か。なら応じるつもりは無い。少しでもお前の得に なるなら僕は──」
「あーあ、タイガーはどう思うんだろうね」
「──!虎徹さんは、今関係ないだろ!」


冷静にと努めていたはずが、今の自分に組むことの許されない相棒の名を出され、バーナビーは思わず声を荒らげる。
その様子を見て、カザリはまたも小さく嘲笑するかのように笑った。


「タイガーは、こんなところで相棒が助かる命を投げること、どう思うんだろうね?」
「くっ……虎徹さん……」
「それにタイガーも元々僕の陣営なんだ。君が僕の陣営に入れば、黄陣営優勝の暁には、仲良く二人で帰れる未来が約束されるわけ」


自身の死が、誰の心も痛めないなら、バーナビーはこの瞬間恐らく迷うことなく命を絶つことをしたはずだ。
しかし、数カ月前にはなかった、相棒の存在が、今優秀な若手ルーキー、バーナビー・ブルックスjrの判断を遅らせてしまっていた。
そしてその隙こそが、目の前の悪魔には致命傷となりうる。


そこにこれでもかと甘い蜜を放り投げてくるカザリ。
だが、バーナビーの正義もまた、簡単に揺らぐものではなく。


「だが、優勝後、元の世界に帰還できる人間を指定できるのはお前だけ。お前がそんな事をするはず──」
「うん。僕も最初は利用するだけ利用してって考えてたんだけどね。
ドクターに加えて、“アイツ"まで主催者のほうにいるって分かった以上、どうにもこの殺し合いはきな臭く思えてきちゃって、この殺し合いを抜けてから、戦力を多く残してたいって言うのは、あながち嘘でも無いんだ」


アイツ?と疑問が浮かぶが、先程までと変わってカザリの顔は曇っている。
その様子に先程までと比べ物にならない真剣さを感じたバーナビーは、思わず息を呑んだ。


「そうだとしても、お前に頼る必要はない。きっと虎徹さんが、この殺し合いを抜け出す方法を何か見つけて──」
「見つけられなかったら?」
「何?」


自身の言葉を遮るように、カザリは呟く。
その度に、確固たる自分の決意がひび割れていくように感じられて、バーナビーは目の前の悪魔を心底恐怖してしまう。


「もしも、タイガーがここから無事に抜け出す方法を見つけられなかった場合さ。君はその時、一体何が出来るって言うのさ?」
「虎、虎徹さんは……きっとこの状況でも最善の解決策を──」
「僕が言ってるのは見つけられなかった場合だよ。タイガーの作戦が上手くいかなかったとき、代替案を考えておく。それがチームの、タイガー&バーナビーの頭脳役の君の仕事なんじゃないの?」


割れていく。割れていく。
自分の決意が。
この男の提案に乗らない理由など考えつかなくなっていく。


それこそがこの男の狙いであると頭では分かっているのに。
全てが自分に都合のいい提案に、乗らない自分が愚かなのではないかとすら思えてくる。
最早反論すらままならなくなったバーナビーだが、まだカザリの誘いに乗るつもりは──。


「うーん、悩むね、君も。じゃあさ、特別大サービス。君の憎い相手、ディケイドの情報をあげる」
「何だと……何故それを知っている!?」
「そんなの、今はどうだっていいでしょ?それより、もう一つ教えてあげる、僕の後ろでずっとボーッとしてる彼、実は仮面ライダーなんだけど……、名前がね、“ディエンド"っていうんだ」
「!?」


僅かに浮かんだ疑問すら吹き飛ばすほどの衝撃。
ディエンド。カザリの口ぶりからしても、ほぼ百パーセントディケイドと関係する存在。
そんな男と仲間になり、なおかつ情報が得られる。あの、伊達さんを吹き飛ばした憎い相手の──。


「あと、これはおまけ程度だけど。キャッスルドランでさ、天使みたいな格好した女の子に襲われたでしょ?
彼女もね、黄陣営なんだ。イカロスって言うんだけどね。で、彼女の使命は、「黄陣営の人間の保護、ディケイドと他リーダーの殲滅」なんだ。
……ここまで言えば、わかるよね?」


圧倒的な戦闘力を誇って、天使のような姿をして、悪魔のような被害をキャッスルドラン周辺に齎した少女。
バーナビー自身も食らったあの強靱無比な攻撃を、食らわなくて済むようになる。
ディケイドに匹敵しうる二大戦力を保持し、リーダーの頭も回る。


この陣営は、恐らく単純な総力戦でも、この会場で上位に値する。
そんな風に。
戦力の面でも頭脳の面でも、目の前の悪魔が率いる軍勢を恐れてしまった時点で、最早彼の運命は決まっていたのだろう。


「さぁ、バーナビー?最後に、もう一度だけ聞くよ?僕の陣営に、入る気、あるかな?」


その右手には、既にセルメダルが握られていて。
最初と違いすっかり光を失った彼の瞳は、ただその王の顔に引き込まれ──。


「僕の、僕の答えは──」




「……意外と、あっさり堕ちたね。彼」
「まぁ、僕の話術を以てすれば、あのくらい、どうってことないよ」


様々な情報提供を終えて、自身の官軍に下った男の背中が見えなくなってから、海東大樹はやっとその口を開いた。
バーナビーを自陣営に引き込もうとしたのは何よりキャッスルドランの近くだったからだが、もう一つの理由としては、心が既に折れていたからだ。
簡単に自陣営の人間を増やせるならそれでよしと、彼はバーナビーによりどころを与えてやったのだ。

自身が交渉してる間は口を挟むな、というのはカザリの指示だが、随分素直に従ったものだと寧ろ警戒してしまう。
だがそうして策を巡らせてもらっている方が楽しいなと、カザリは心中で一人笑った。


「にしても、何故あんな心身ともにボロボロなのを仲間にするんだい?まさか本当に今残ってる全員で主催者と戦うため、なんて言わないよね?」
「うーん、さっきも言った通り、あながちそれが無いわけでも無いんだけど。でもそれ以上に、彼を入れれば、恐らく白陣営は壊滅的な人数しかいなくなるっていう算段もあったよ」
「どういう意味?」


言われて、カザリはニヤリと笑う。
何度考えても笑えてくる、とばかりに。


「実はね、僕の読みが正しければ、元白陣営の人は残り二人なんだ」
「二人……」


それでは確かに勝ち目は無いな、とそう考えてから海東にふと素朴な疑問が浮かぶ。


「何で、君はそう予想できるんだい?君と同じように、白のリーダーが他人を陣営に入れる可能性もあるだろう?」
「僕らには、君たちと比べ物にならないほど情報があるのさ。
……それにガメルはもっての外、第二リーダーの候補で考えられる参加者も、陣営戦についてちゃんと考えてたとは考えづらいし」


そんなものなんだ、と素っ気なく返しつつ、海東は心中でやはりそうだったかと一人ごちる。
自身と戦ったとき、どうにも自分の能力に対する驚きが薄いなと感じてはいたが、やはり事前に知られていたか。
ディエンドの能力は、纏めてしまえばトリックスターとでも言うべきものだ。


ただ一つの銃を単なる武器と侮ったが最後、ホーミング弾、拡散弾、巨大なビーム、挙げ句の果てには仮面ライダーまで飛び出してくるのである。
しかしそういった情報を事前に知られてしまっていては、なるほどディエンドの基本的な戦闘方しか出来なかった海東は、カザリにとって鴨も良いところだろう。


どうしたの、と素っ頓狂な声を上げてくるカザリを無視して数時間前の自分を責める海東。
だがそれを抑え、一つ、先程から沸き上がっている疑問を、吐き出した。


「ねぇ、一つ聞きたいんだけど」
「なんだい、ディエンド」
「彼も、君に楯突いたろう?何で僕と違って拘束しないんだい?」
「あぁ、簡単な答えだよ、ディエンド。それはね──」




「全く、ふざけた相手に負けたものだ。僕も」


暗闇の中、一人ぼやくのは海東大樹。
やっとあの建物から出られたかと思えば、今度はさっきの放送の内容をちょっと整理したいからちょっと待っててと来た。
全く自由の無い現状と、それを生み出したあの時の一瞬の好奇心を恨むが、しかし今はどうしようもない。


カザリに従っているという現状は実に不快なものだが、しかしカザリをなんとしてでも早急に潰すことが自分の今後のメリットに直結するかと問われれば、それは否であった。
最初の、第一回放送の前ならともかく、今彼はイカロスという兵器を手に入れてしまった。
だから殺せないというのではなく、海東は彼女のその比類なき戦闘力こそ、お宝だと判断したのである。


そう、海東もまた、キャッスルドランから送られてくる映像を見ていた。
故にイカロスの絶対的な戦闘能力をお宝だと称し、それを手に入れたいと欲望を燃やしたのである。
そしてカザリに付き従っている今のイカロスは、利用できる。


(折角労せず手に入れられる可能性のあるお宝を、わざわざ手放す必要もないからね)


自分がリーダーになっても、彼女が自分の命令を聞くか分からない現状、下手にカザリを殺してしまっては、すぐそこにあるお宝を逃してしまいかねない。
だからカザリを殺すのは、最悪でもイカロスが“リーダー"に従っているのか、“カザリ"に従っているのか、わかってからだと、海東は考えていた。


(キャッスルドランと言えば。……士、使命に躍起になってるみたいだね)


もちろん、彼はキャッスルドランでの戦いに参戦した、激情態と化したディケイドの戦いもその目に焼き付けていた。
彼が想像していた通りの、強靱なパワー。
あのイカロスすら一度は完封したそれを、しかし海東はその実あまり恐怖してもいなかった。


(士、見てるだけで分かったよ。君は、使命に生きようとしても結局君なんだってね)


バースに止めを刺すその瞬間も、メズールに止めを刺すその瞬間も見ていたから、わかる。
彼は結局の根っこの所は、何一つ変わってなどいない。
きっと一度破壊したライダーは、もう一度復活したとして破壊することなど、彼はしないだろう。


僕は君の事を良く知ってるからねと笑って、海東はデイパックからカードを抜き取った。
それは、ディエンドライバーに付属する、カード群。


(僕はともかくとして──このカードのライダーも君の破壊の対象なら、やっぱり戦うことになるのかな)


そこにあるのは恐らくディケイドが未だ破壊していないのだろう、数多の仮面ライダーたち。
これも彼の破壊の対象なら──、やはりその時は戦うことになるのだろう。
まぁ、勝つのは僕だけどね、とまたも笑うが、しかしそれきり海東の笑顔は曇る。


続いて手に持ったのは、幾つもの固有名詞の書かれた、紙束である。


(あーあ、一体全体、この中のあとどれくらいがお宝として残ってるんだろう)


らしくなく難しい顔をする彼が見つめるのは、最早何度見たか分からない、支給品リストの紙。
誰に何が、そしてそれはどういったものなのか一切書かれてすらいないが、それでも名前だけで興味を惹かれるお宝は多数ある。
それらがもう破壊されてしまったかもと思うたび、彼の焦りは加速していくのである。


そして、彼の目は今また見慣れた支給品群に向かう。


(アークル、龍騎のデッキ、ファイズドライバー、ブレイバックル……はぁ)


九つの世界のそれぞれの代表者がもつ、海東の狙うべきお宝。
名前だけでも心ひかれるそれを是非手に入れたいという欲望が何度目とも知れず渦巻くが、しかしそれが叶わないのは、彼自身が良く知っていた。
そしてベルト群の中にあった、出来れば見たくなかったその名前を、もう一度視界に留めて。


(グレイブバックル……兄さん……)


自身の出生の世界において、兄、海東純一が使用していた、グレイブバックル。
お宝とかなんだとかではなく、ただそのベルトが支給品としてこの殺し合いに存在するということが、彼の心を不安にさせていた。
もしかしたら、兄はもう──、幾度と無く反芻したどうしようもない思いを、もう一度心に描いて。


──もちろん、この殺し合いに主催者側として参加しているなど、思いもよらずに。
海東大樹は、この瞬間、ただの弟として、兄を心配していた。


(それに気になる支給品はまだあるんだよね……)


そして彼が目を向けたのは、恐らくはこの場での自身にとっての最高のお宝。
その名は──。



──ディエンド用ケータッチ



彼からすれば遠い未来、再び訪れた「電王の世界」で手に入れたはずの、自身の強化アタッチメント。
その存在を手に入れることさえ出来れば──今でも負ける気はしないが──、カザリや、士、イカロスにも、負けることはないだろう。
その為にもまずは──。


「どうにか、行動するように、リーダー様を動かさなきゃね」


彼の野心は止まることを知らず。
怪盗ライダーの戦いはまだ、始まったばかり。
目標のために、彼は考える。その胸に、先程の、カザリの言葉を思い出しながら。


『ねぇ、一つ聞きたいんだけど』
『なんだい、ディエンド』
『彼も、君に楯突いたろう?何で僕と違って拘束しないんだい?』
『あぁ、簡単な答えだよ、ディエンド。それはね──、君が、面白いからさ』




「ふぅ、ちょっと落ち着いた。さてと、色々整理しなくちゃね」


考えを整理しやすそうな椅子を見つけて、カザリはそれに腰掛ける。
本当に、放送の前のキャッスルドラン戦から何から、整理しなくてはいけないことが多い。
こう言うのを嬉しい悲鳴って言うのかなとぼやきながら、彼はまず最近で一番インパクトの大きかった“あれ"について考えることにした。


(王様、まさかこんなところで見るなんて思わなかったよ)


それは放送役を務めた、忌ま忌ましい男の事。
今の時代の鴻上光生にも似ているが、しかし百パーセント違う。
出来れば二度と見たくもなかった男の登場に、しかしカザリはあまり恐怖していなかった。


いや、恐怖以上に沸いた感情が、大きすぎるといった方が適切か。


(王様。君が、自分はただ争奪戦を見てるだけ、なんて、生ぬるいことするわけないよね。……一体どんな裏があるの?)


それは、警戒。
主催者側として、ただ目の前で繰り広げられる欲望の奪い合いを、彼が見てるだけなんて、するはずがない。
自分から会場に飛び込むか、さもなければ放送などあんな嬉々として行うはずが無いのだ。


(それにドクターも。終末を望んでるはずの君と、全てを奪って新しい世界を支配したい王様。……どう考えたって、利害が釣り合わないよね?)


主催者側にいる中でその二人だけしかまだ見ていないカザリでも、いや、その二人を知っているからこそ、この状況そのものに違和感を覚えた。
あの王は奪われるのを誰よりも恐怖する。
そんな彼が、身近にそれを齎しかねない真木を置いておくとは考えがたく、また真木も、新しい世界を望む鴻上を嫌悪していた手前、それの生き写しのような王を放置しておくとは考えがたい。


これらの疑問と、王が不機嫌にならずむしろ上機嫌でこの戦いを傍観している理由。
カザリは、それについて考え、そして一つの仮説を立てるに至った。


(もしかして、だけどさ。この戦い自体は前哨戦みたいなもので、そっちはそっちで奪い合いがあるんじゃないの?)


それは、王や真木が、何らかのルールのもと、彼ら自身も奪い合いを行っているという仮説。
こうでも考えなければ、彼の知る王との齟齬は否定できず、かつ彼らが潰し合わない理由も説明できない。
だが、その仮説を考えてから、もちろんだがカザリの心象は穏やかなものではなかった。


(もしもこれが本当なら──、わかってるだろうけど、僕は君たちの思い通りにはならないよ?)


もしも、今までのように懐柔出来る参加者だけを仲間にし全体的な参加者を減らしては、主催者の思うつぼだろう。
それすらも予想どおりだとしても、しかしカザリは、もう二度とあの王の全てがお見通しだという笑みを見たくはなかった。
故に、場合によってはウヴァアンクといったグリード連中、そして宿敵とも言えるオーズと手を組んででも、彼らに抗う必要があると、カザリは考え始めていた。


(最も、代理でもリーダーを潰さなきゃいけないのは事実なんだけどね?)


先の放送で、自分以外の陣営の初期リーダーは全員消えた。
白以外は無事代理リーダーを立てることに成功したことを考えると、王たちとの対決のためには、少なくとも代理リーダー三人の死が必要となる。
最高の理想でも三十人。


王に勝てると断言出来るかは微妙なところである。
が、それでも、カザリは今最終的に優勝しただけでは自分の悲願は果たされないと、そう判断を改めたのだ。
ここまでを見て、もしかしたら諸君は、“カザリは王を恐れる余り文字通り牙を抜かれてしまったのか"とお考えの方もいるだろう。


だが、答えは否である。
何故なら。


(もちろん、王様もドクターも倒して、お人好しの連中の信頼を得られたなら、背中から襲える可能性が増えるって言うのも、魅力的だしね)


このように、最終的に彼が見ているビジョンは、皆でお手手繋いで主催を打倒、などという夢見ごとではなく。
自身が、全ての参加者を裏で支配し一人勝ちする光景だからだ。
しかし、彼が王の出現により大幅に今後に関する考えを改めたのは事実。


だが、そんな中でも、先程バッタカンドロイドを送って得たキャッスルドランでの戦いから得た情報を整理することは忘れない。
考えを改めた今だからこそ、現状をはっきり理解する必要性があるのだ。


(ディケイド、イカロス、メズール、バース……、オーズは確認できなかったけど、それでも収穫は十分すぎるよね)


彼のバッタカンドロイドが戦場に着いたのは、丁度ディケイドがバースを破壊した辺り。
つまりディケイドとメズールの戦い以降辺りからは、あの戦いでの全てを見ていたと言っていい。
つまりそれは、あの状況にいた参加者も気付けていない情報にまで、目が届いたということにも繋がる。


(ラウラ・ボーデヴィッヒが緑の代行リーダーなのは確認したし……、多分メズールを倒したから青のリーダーはディケイドになってるはず。……ラウラはともかく、ディケイドはちょっときついかなぁ)


ラウラの首輪の色に始まり、園咲冴子ユーリ・ペトロフが同方向に離脱したこと、そしてディケイドの戦闘の全ても。
そう、全てを、自分は見ていたはずだったのだ。


(まさかあそこまで破格の能力持ちだとは思わなかったよ、ディケイド。女王様を完封同然で倒せるなんてね。……メズールも、もうちょっと賢ければ生き残れてたかもしれないのにね)


自身が最高級の戦力として信じて送り出したイカロスを一瞬の内に──あれが噂に聞くタイムのカードだろうか──破壊し、その後もあの超広範囲から──大方ミラーワールドにでも逃げ込んだのだろう──無事に逃げ出した。
そんな彼に何が根拠か慢心して戦いを挑んだメズールの敗北は、当たり前とすら思えた。
ただ敗北するだけなら、カザリは当たり前だとそこまで気にも留めなかっただろう。


そう、ただ敗北するだけだったなら。


(まさかオーズだけでなく、君までメダルを砕けるとはね。……ドクターも、一体どれだけディケイドを優遇したら気が済むの?)


メズールの死の瞬間、カザリは“メズールが完全に消滅する"のを感じた。
ダメージにより体を保てなくなったのではなく、完全な、消滅。
感情を内包したコアメダルを、ディケイドの手で破壊されるのを、映像越しでも感じたのである。


同じくタイムを使えるはずの剣崎一真が早期退場していることを踏まえても、主催者のディケイドに対する優遇は、異常とすら言えた。
だが、だからこそ、こんな場合のために、カザリは同行者に彼を付けているのではないか。


(って思ってたんだけど……、正直、今のディエンドがあのディケイドと戦ったところで勝てるのかって言われると……うーん)


ディケイドと対をなす強力な仮面ライダー、ディエンド。
自陣営に下り同行者としたその瞬間から、メズールとの対決以外に強力な仮面ライダーと目したディケイドとの対決の際にも、役立つだろうと大事にしてきた。
だが、しかし事ここに至って、彼らの戦力差は思った以上に大きいのではと思えてきたのである。


ディエンドに対ディケイド用の強力な能力があるならともかく、そうでないのなら正直イカロスをぶつけた方がいいメダル削りにはなりそうである。
故に常に身近に拘束して寝首を掻かれる心配を抱き続けるよりは、その抑圧された欲望を開放してもらった方がよいかとも思えてくる。
だが、やはり今すぐそれは出来ない。なぜなら、と、そこまで考えて、彼は握り拳を作る。


(さっきのバーナビーとの遭遇で、試してみたけど……やっぱり二百枚じゃ大幅に能力は制限されちゃうよね)


それは自身の能力の低下のため。
イカロスに自身の体を構成するセル三百枚を譲渡したのは周知の通りだが、しかしそれには当たり前だがデメリットが多く発生する。
……と、ここで、グリードにおけるセルとコア、それぞれが一体どういったものなのか、という事について、話しておかなくてはなるまい。


グリードの体は、諸君も知っての通り、セル多数とコア最大九枚で構成される。
これを人間に置き換えるのは非常に難しいが、例えるならセルは血液、コアは臓器……というのはどうだろうか。
臓器は人間の活動に必要不可欠なものであるが、実際の所、そのうちの幾つかは無くなっても生存が可能である。


だが不便なことに代わりは無いし、例え諸君の肺が片方無くても生きられるとして、それが手に入るなら手に入れたい欲望が生まれるのが普通である。
そして血液は体の活動を行う際に必要なものであり、少数輸血されても変わらないが、相応の量を輸血されたなら、それは大きな力にも繋がる。
血流が少なければ貧血に悩まされ、そもそも動物的活動そのものに支障が出るといっていい。逆に血液を一気に輸血されれば、身体が熱で暴走する。


グリードであり、人間とは根本的に異なるカザリもまた、この法則と大凡同じことが起きているといっていい。
つまり今、“体に対して非常に有益な動きをする臓器(コア)を、活用しきれる血液(セル)が足りない"のだ。
これが、この場でグリードに課された、非常に大きなデメリットの一つであった。


この場では、セルは他の参加者の能力使用にも大きな役割を果たす。
故に設けられた制限だが、具体的には以下の通り。


  • セルが499~400までの間は、未来のコアメダルの能力を使用できない。
  • セルが399~300までの間は、他色のコアも取り込まないと完全体と同等の力を発揮できない。
  • セルが299~200までの間は、コアを幾ら取り込んでも完全体にはなれない。
  • セルが199~100までの間は、コアメダルを取り込むことによって発揮できる能力が使用できなくなる(猫系なら風、水棲系なら放水能力等)
  • セルが99~0の場合は……、そもそも体の構成を保つのが困難になる。


わかりやすいように、なのか、百枚ごとに制限が設けられている。
そして今のカザリのセル枚数は、二百。
故に今の彼は、九枚の自身のコアを手に入れたとして、完全体になることは不可能なのである。


故に今カザリがやるべきは、映像で確認した、自分のコアを持っているラウラやユーリを追いそれを奪うことではなく。


(セルの回収……少なくとも四百枚、もしかしたら五百枚じゃないと何かしらの制限がかかるかもしれないから狙えれば五百枚って感じかな)


目下重要な事項をまとめ、カザリは改めてセルの重要性を認識する。
何といっても、わかりやすいデメリット――カザリは未だ未来のメダルについての制限は把握していないが――の上記以外に、もちろん体を構成するセルが少ない分、戦闘力も低下する。
それを先程のバーナビーとの会合で理解したからこそ、彼は今単独で行動することは出来ないのだ。


――余談だが、ウヴァが未来のコアメダルを所持しながらその力に気づけていないのは、人間の体を借りている以上にこの制限によるところが大きい。
もちろん彼が完全復活すれば人間の体を間借りしていても、その力は遺憾なく発揮されるのだろうが――。


(とはいえ、ディエンドに今これを悟られるのも、不味い。イカロスと合流して、ディエンドは一旦開放って言うのが、今の目先の行動方針かな)


ディケイドとの戦闘においてディエンドが真に切り札足りうるか疑問を抱かざるを得ない現状では、正直なところ手元にディエンドを置いていても、メダルが少なく戦闘でも期待できない上、寝首を掻かれる心配のある不安定な駒でしかない。
彼を手元に置いたのは自身に逆らった見せしめ以上に面白かったしメズール戦に役立つと踏んだからだが、いい加減彼の欲望を抑圧させておくほうが勿体ないと思えてきたのである。


(殺し合いを面白く進行した上で、王様の予想の裏をかいて、主催者陣を出し抜いて完全体になって生還する。……纏めてみても、課題は多そうだなぁ)


ま、出来なくはないだろうけど、とほくそ笑んで。
その為にも、今は会場全域の情報が、少しでも多くほしい。
故に、そうした利用方法のために手に入れた駒との遭遇、情報の交換は重要な事項であった。


(って思ってたのに、桐生萌郁……、もしかして、期限切れだったりするのかな?)


先程から山のようにメールを送っているのに、一切反応する様子の無い、青陣営にいながら自身に従う、萌郁。
彼女がここまで連絡に応答しないのは、もう彼女を切った方がいいのではとカザリに考えさせる要因となっていた。
彼の言う期限切れが、賞味期限切れ(価値は落ちてもまだ利用できる)なのか、消費期限切れ(すぐに捨てないと不味い)なのかは、未だ明らかではないが。


(それに笹塚衛士もさ、君が入れ込んでた桂木弥子は死んじゃったよ?次に会うとき、楽しみにしてるからね)


復讐の修羅として会場に存在し、自身がこの会場で一番最初に陣営に取り込んだ、笹塚衛士。
殺し合いを面白くしてくれそうな要素である彼が、情を抱いていた桂木弥子が死んだ。
今まで以上に面白い行動を期待して、そして次に遭遇するときを心待ちにして、彼は笑った。


(ホント、僕の陣営の人間は面白いのばっかりだよ。君にも、面白い事期待してるからね?バーナビー?)


先程手に入れたばかりの新品の玩具が、どうか早めに壊れませんようにとそう期待しながら。
この殺し合いを、そしてその先の戦いを制覇せんとする王は、不敵に笑った。




「虎徹さん……、伊達さん……、鈴音ちゃん……、すみません。僕は、あいつの甘言に……)


ふらふらと一人歩くのはバーナビーブルックスjr。
ディケイドの情報を多く得て、伊達の復讐に一歩近づいたというのに、その欲望は一切満たされていない。
それ以上に、自身が警戒していたはずの悪の策略に嵌まってしまった事実が、彼の心を占めているのだ。


せめて、彼がもう少しでも無責任だったなら。
終わってしまったことは仕方ないし、命が助かるにはああするしかなかったと開き直れる強さがあったなら。
……いや、そうだったなら、バーナビーはこんな状況に陥ってはいないはずだ。


そう、真面目で責任感が強く、この場ではきっとタイガー以上に正しくヒーローであろうとするからこそ。
彼の悩みの種は、きっと消えることは無い。
自分を責め続けることが、何の解決にも繋がることは無いと分かっていても。


それでも自分を責めずにはいられないから、彼は彼なのだ。


「マミちゃん、後藤さん、それに冴子さんも……僕はもうあなたたちに合わせる顔も無い……」


彼の足はどこともなく道を彷徨って。
ヘリオスエナジー社に向かっているのか、それとも違うところなのか。
どこに向かっているのか、彼自身にも、わからぬままに。


迷えるヒーローは、ただ謝罪だけを述べ続けていた。



【二日目 深夜】
【C-6 南西 キャッスルドラン寄り】



【カザリ@仮面ライダーOOO】
【所属】黄
【状態】健康、王の登場に対し強い警戒、恐怖。
【首輪】70枚:0枚
【コア】ライオン×1、トラ×2、チーター×2、トラ(10枚目)
【装備】ヴァイジャヤの猛毒入りカプセル(左腕)@魔人探偵脳噛ネウロ
【道具】基本支給品、詳細名簿@オリジナル、天王寺裕吾の携帯電話@Steins;Gate、ランダム支給品0~1
【思考・状況】
 基本:黄陣営の勝利、その過程で出来るだけゲームを面白くする。
 1.イカロスと合流し、ディエンドは開放。その後、 会場での情報を多く収集する。
 2. 王の打倒のため、また裏で繰り広げられているだろう戦いの情報を得るため、場合によってはオーズやグリードとも協力し王の裏をかく。
 3.まだ「FB」として萌郁に指令を与え、上手く利用出来るだろうか。
 4.笹塚に今まで以上に期待感。きっとゲームを面白くしてくれる。
 5.海東に興味を抱きながらも警戒は怠らず、上手く利用する……つもりだったがそろそろ開放するべきか?
 6.タイムマシンについて後で調べてみたい。
 7.ゲームを盛り上げながらも、真木、王を出し抜く方法を考える。
 8.体を構成するセルを回収するため、行動する
【備考】
※現緑リーダーをラウラ、現青リーダーを士だと考えています。ラウラは確信、士もほとんど間違いないと考えています。
※キャッスルドランでの戦いは、イカロスがキャッスルドランを倒した辺りからアポロンで周囲が消滅するまでを確認しています。
※10枚目のトラメダルを取り込みました。
※身体を構成するセルメダルから300枚をイカロスに渡しました。残数は200枚です。
※身体を構成するセルメダルの量によって、単純な戦力の減退以外に、以下のデメリットがあります。
{・セルが499~400までの間は、未来のコアメダルの能力を使用できない。
 ・セルが399~300までの間は、他色のコアも取り込まないと完全体と同等の力を発揮できない。
 ・セルが299~200までの間は、コアを幾ら取り込んでも完全体にはなれない。
 ・セルが199~100までの間は、コアメダルを取り込むことによって発揮できる能力が使用できなくなる(猫系なら風、水棲系なら放水能力等)
 ・セルが99~0の場合は、そもそも体の構成を保つのが困難になる。}
※上記の制限について、カザリは少なくとも未来のコアメダル関連のことは把握できていません。
※バーナビーを取り込んだことによって生まれたセルメダルは、バーナビーに譲渡しました。
※主催の裏に関して今まで以上にきな臭く感じられてきたので、場合によっては本気でオーズや他のグリードも復活させた上で懐柔し、協力して主催戦に挑みたいと考えています。



【海東大樹@仮面ライダーディケイド】
【所属】黄
【状態】健康
【首輪】20枚:0枚
【コア】クワガタ
【装備】ディエンドライバー@仮面ライダーディケイド、ライドベンダー@仮面ライダーOOO
【道具】基本支給品一式、支給品一覧表@オリジナル、不明支給品("お宝"と呼べるもの)、キングストーン@仮面ライダーディケイド
【思考・状況】
 基本:この会場にある全てのお宝を手に入れて、殺し合いに勝利する。
 1.今はカザリに協力し、この状況を最大限に利用して黄色陣営を優勝へ導く。
 2.チャンスさえ巡ってくれば、カザリのメダルも全て奪い取るが、その前にイカロスを手に入れたい。
 3.他陣営の参加者を減らしつつ、お宝も入手する。
 4.天王寺裕吾の携帯電話(?)、ディエンド用ケータッチに興味。
 5.“王の財宝”は、何としてでも手に入れる。
 6.いずれ真木のお宝も奪う。
 7.グレイブバックル……。
【備考】
※「555の世界」編終了後からの参戦。
※ディエンドライバーに付属されたカードは今の所不明。
※キングストーンは現在発光していません。
※キャッスルドランでの戦いは、イカロスがキャッスルドランを倒した辺りからアポロンで周囲が消滅するまでを確認しています。
※その為、ディケイドが現在激情態となっていることを把握しました。映像を見た上で勝てると踏んでいますが実際の所は不明です。
※この場に、支給品として「ディエンド用ケータッチ@仮面ライダー超電王トリロジー」が存在します。



【二日目 深夜】
【??? 不明】



バーナビー・ブルックスJr.@TIGER&BUNNY】
【所属】黄
【状態】ダメージ(大)、疲労(中)、無力感、ディケイドへの憎しみ、ラウラへの罪悪感、自分への不甲斐なさ
【首輪】35枚:0枚
【装備】バーナビー専用ヒーロースーツ(前面装甲脱落、後背部装甲中破、)@TIGER&BUNNY
【道具】基本支給品、篠ノ之束のウサミミカチューシャ@インフィニット・ストラトス、
    プロトバースドライバー@仮面ライダーオーズ(破損中)、バースバスター@仮面ライダーオーズ
【思考・状況】
基本:虎徹さんのパートナーとして、殺し合いを止めたかった。
 1.園咲冴子の保護、巴マミとの合流……をしたかったが……。
 2.今はまだ、虎徹さんに会いたくない。
 3.伊達さんは、本当によく虎徹さんに似ているけど少しだけ違った。
 4.ディケイド、Rナスカ(冴子)を警戒。特にディケイドは許さない。
 5.僕は……、カザリのいいなりになってしまった……。
【備考】
※本編最終話 ヒーロー引退後からの参戦です。
※仮面ライダーOOOの世界、インフィニット・ストラトスの世界からの参加者の情報を得ました。ただし別世界であるとは考えていません。
※時間軸のズレについて、その可能性を感じ取っています。
※シナプスカード(智樹の社窓)は消滅しました。
※カザリの策略に嵌められたことに対して、自身の不甲斐なさ、情けなさを感じています。
※今彼がどこにいるのか、またどこに向かっているのかは不明です。



137:Don't say "lazy" 投下順 139:湖が赴いた丘
137:Don't say "lazy" 時系列順
118:呪いをかけられた天使 カザリ
海東大樹
127:正義失格者 バーナビー・ブルックスJr. 142:そんなあなたじゃないでしょう(前編)



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最終更新:2015年08月03日 22:52