遊戯王5D'sの第1話

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遊戯王5D'sの第1話 - (2022/12/04 (日) 17:00:29) の1つ前との変更点

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MC「さぁ、本日最高のライディングデュエル! 奴が来る。はるばる??、キング・オブ・Dホイーラー、ジャック・アトラス!!」 会場にジャック・アトラスがDホイールに乗って現れる。 ジャック「待たせたな! 俺がキングだ!!」 |&bold(){ライディング・デュエル!&br()アクセラレーション!}| MC「第143回デュエルキング争奪戦! 不敗神話に続く、最強デッキを果たして破ることができるのか!? チャレンジャー、炎上ムクロ! 不敵なチャレンジャーの挑戦を、どう迎え撃つのか? キングよ、運命の決戦を刮目してみよ! フィールドに魔法をかける時がきた。キング並びにチャレンジャー、フィールド魔法『スピード・ワールド』、セットオン!」 2人はフィールド魔法を発動。 『デュエルモード、オン。オートパイロット、スタンバイ』 MC「フィールドは、『スピード・ワールド』によって支配された。これでスピードスペル以外の魔法は発動できない! ライディングデュエル最大の特徴、スピードスペルとは、『スピード・ワールド』のかかったフィールドでのみ発動できる魔法カード。発動条件は、通常の魔法と異なり、スピードカウンターの数によって決定されるのだ! つまり、デュエリストのスピードこそが魔法となる。スターターが現れ、列島支援。ライディングデュエル・アクセラレーション!! 先行はチャレンジャー!」 ムクロ「行くぜ」 MC「チャレンジャー、炎上ムクロ! 奇妙なトラップでキングを強襲。だが、キングも負けていない! これは……」 ジャック「見せてやろう…… 大いなる我が力を!」 ジャックがモンスターを召喚。 MC「出たーっ! キングのエースモンスター、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」 ジャック「楽しませてもらった礼だ。貴様には、我らが牙の餌食となる名誉を与えよう…… 食らうがいい!『灼熱のクリムゾン・ヘル・フレア』!!」 『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の攻撃が炸裂。 ムクロ「くそっ!」 走行中のDホイールがショート。 不動遊星はヘルメットを外し、空を見上げる。 MC「キング、またしても防衛成功! 無敗神話に、新たな1ページが刻まれた!」 ジャック「キングは1人。この俺だ!」 廃墟。そこはひどく荒れていた。 道路の地下で遊星は、Dホイールを押していた。 テレビにデュエルの内容が映っていた。 MC「序盤はチャレンジャーのトラップに翻弄されてるように見えましたが、全て??を読んでのことでしたよね……」 するとジャックがマイクを奪い取る。 ジャック「最初からキングが全力でかかったら、一瞬だ! キングのデュエルはエンターテイメントでなければならない」 遊星がDホイールを調整。 ナーヴ「よ、よう。遊星……」 タカ「悪いな。やっぱジャックのこと気になってさ、ここしかテレビ映んねぇしさ」 ブリッツ「すごかったぜ、あいつ。また強くなってやがる……」 遊星「雑魚だったろ? 相手」 ナーヴ「ああ…… 完全にジャックに遊ばれてた」 遊星「あいつ、つまんねぇだろうな……」 タカ「なぁ、Dホイール、調子どうよ?」 ナーヴ「よせ。見りゃわかんだろ?」 タカ「そっか。ジャック、前のDホイールどうしてる……」 ナーヴ「空気読めよ!」 タカ「いてっ。だって、みんな怒ってるじゃん! ジャックのことさ。本当ならあのスタジアムでキングになってるの、遊星だったかもしれないんだぜ? なのにジャックの野郎、遊星がやっと作ったDホイールまで盗んでさ……」 そこへラリー・ドーソンが帰ってくる。 ラリー「遊星!」 遊星「……!」 ナーヴ「ようラリー」 タカ「ウッス!」 ラリー「あっ、みんなも来てたんだ。遊星!」 ブリッツ「なんだよそんなに慌てて」 ラリー「これ、Dホイールに使えないかな?」 ブリッツ「何だそりゃ?」 ラリーが遊星に差し出たのは、新品のチップだった。 ナーヴ「おい。これ、新品じゃないか! どこで手に入れた?」 ラリー「ち、違うよ。これはジャンクの中から見つけたんだ……」 3人「……」 ナーヴ「また、盗みやったんじゃないよな?」 タカ「それが盗品だったらみんな捕まっちまうかもしれないんだぞ?」 ブリッツ「嫌だぜ。俺までこれつけるの」 遊星「よせ」 遊星はラリーからチップを受け取る。 遊星「使わせてもらうよ……」 タカ「いいのか? 遊星……」 ラリー「きっと速くなるよ。絶対にだよ!」 新品と前のチップを入れ替える。 ブリッツ「なぁ遊星。気持ちはわかるけど、ジャックのことはもうほっとけ」 ラリー「遊星はジャックと決着を着けに行くんだよ!」 ブリッツ「だからさ、その為だけにわざわざ危ない橋渡るのはどうかって言ってんの」 ラリー「でも、ジャックは遊星のエースモンスターまで盗んで行ったんだよ?」 ブリッツ「遊星。本気でここを出ていくのか?」 遊星「出るんじゃない。行くだけだ……」 ナーヴ「やめとけ。あっちは俺達に合わないぞ。ジャックは、ハナから俺たちとは違う」 すると遊星はDホイールのエンジンを作動。 ラリー「どう? 全然違うでしょ!?」 遊星が頷く。 ラリー「走ろうよ。すごく速いよ!」 すると上空から光が灯る。 タカ「何だ!?」 ブリッツ「セキュリティが……」 パイロット「認識番号AWX-86007、ラリー・ドーソン。窃盗の疑いがある。速やかに投降せよ!」 一同「あっ?」 パイロット「出てこい! マーカーがある限り逃げきれんぞ」 ナーヴ「お前!」 ラリー「ご、ごめんよ。本当は工場から持ち出したんだ。だって遊星に、ジャックに勝って欲しかったんだよ!」 ナーヴ「だからって……」 遊星がナーヴを制止。 遊星「もういい……」 ナーヴ「お前もお前だ」 タカ「マーカーつきじゃ逃げ切れねぇ! セキュリティとリンクする信号出してんだぞ?」 遊星がコンピューターを操作。 ヘリの映像が乱れる。 パイロット「何だ? 撹乱された」 遊星「マーカーの信号は撹乱した……」 ナーヴ「ジャミングしたのか?」 遊星「みんなは向こうへ。セキュリティは俺が引き付ける」 遊星はDホイールに乗って走り去る。 ナーヴ「俺達も行くぞ!」 地下から遊星が現れる。 牛尾「Dホイールだと? 容疑者が逃走した。追うぞ」 牛尾哲率いるセキュリティが遊星を追跡する。 しかし、すぐに追いつく。 遊星(速い。全交流の出力、回転数のバランス制御、完璧だ……) 牛尾「そこのDホイール、逃げても無駄だ。止まりやがれ!」 遊星は廃屋の中で停まる。 セキュリティも遊星に追いつく。 牛尾「おい。そのDホイール、どこから盗んだ? 遊星「……」 牛尾「ふん。ははは! マーカーなしか。ふん、囮かよ…… 屑は屑同士かばい合いか? お前も逃亡を手助けしたおかげで、立派に拘束する理由ができたな…… そのDホイールの出どころも聞かなきゃな……」 遊星「おい」 牛尾「ん?」 遊星「デュエルしろよ……」 牛尾「はっ! サテライトの屑がこの俺とデュエルだと? カードも持ってないくせに、笑わせるなよ」 遊星「カードは拾った」 遊星はデッキをホルダーにセット。 遊星「俺が勝てば、今日の事は全てなかったことにしてもらう」 隊員「お前、そんな事できるわけ……」 牛尾が隊員を制止。 牛尾「言うじゃねぇか。その話乗った……」 隊員「牛尾さん、まずいですよ」 牛尾「俺の責任でやる。お前ら帰れ……」 隊員「牛尾さん!」 牛尾「行けよ。俺が負けると思ってんのか?」 隊員「やれやれ……」 隊員たちは先に引き上げる。 遊星「面白い男だな……」 牛尾「何が言いたい?」 遊星「セキュリティは信用できない。だが、デュエリストならば話は別だ…… あんたはこのデュエルに乗った。信用してやるよ」 牛尾「いちいちムカつく野郎だ」 2人はデュエルの準備に入る。 牛尾「フィールド魔法『スピード・ワールド』、セット!」 『デュエルモード、オン。オートパイロット、スタンバイ』 2人「デュエル!」 2台のDホイールが走り出す。 牛尾「先行は俺がもらうぜ。『アサルト・ガンドッグ』を召喚!」 牛尾は『アサルト・ガンドッグ』を召喚。 牛尾「さらに、カードを1枚伏せてターンエンド」 遊星「俺のターンだ。『スピード・ウォリアー』を召喚」 遊星は『スピード・ウォリアー』を召喚。 牛尾「ほう、攻撃表示か。だが、俺の『アサルト・ガンドッグ』の攻撃力にも遠く及ばない」 |スピード・ウォリアー:攻撃力900→1800| 牛尾「攻撃力が倍増した!?」 遊星「『スピード・ウォリアー』は召喚したバトルフェイズのみ、攻撃力が倍になる」 牛尾「ふん、気にいらねぇな。ゴミの分際で」 遊星「くっ。『スピード・ウォリアー』! 『ソニック・エッジ』!」 『スピード・ウォリアー』が『アサルト・ガンドッグ』を戦闘によって破壊。 |牛尾:LP4000→3300| 牛尾「やってくれたな。だが、こちらも特殊効果だ!」 『アサルト・ガンドッグ』がもう1体特殊召喚される。 牛尾「『アサルト・ガンドッグ』がバトルで墓地送りになった時、デッキから別の『アサルト・ガンドッグ』を特殊召喚できるって訳だ」 遊星「カードを1枚伏せ、ターンエンド」 |ソニック・ウォリアー:攻撃力1800→900| 牛尾「俺のターン! 『アサルト・ガンドッグ』をリリース。レベル5モンスター、『手錠龍』をアドバンス召喚!」 牛尾が『手錠龍』をアドバンス召喚。 牛尾「手錠龍』、『ワッパー・シュート』!」 遊星「罠発動。『くず鉄のかかし』! 」 牛尾「くそっ!」 遊星「こいつは、相手のモンスターの攻撃を無効にすることができる」 牛尾「ふん。悪い手じゃねぇが、罠カード『ギャクタン』! このカードは罠カードの発動を無効にし、デッキに戻しちまうのさ。やれ!『手錠龍』!」 『ワッパー・ドラゴン』が『ソニック・ウォリアー』を戦闘によって破壊。 |遊星:LP4000→3100| 牛尾「拾ったカードの寄せ集めデッキじゃ、どんなに取り繕っても屑は屑ってことだ……」 遊星「……俺のターンだ。『ロードランナー』を守備表示で召喚だ」 遊星が『ロードランナー』を守備表示で召喚。 遊星「さらに2枚カードを伏せてターンエンド……」 牛尾「はっはっは! 防戦一方だな。口程にもない! 俺のターン! オラ、オラ、オラ。行くぞ! レベル4、レベル3、レベル3。以上手札より3枚を墓地に送って、『モンタージュ・ドラゴン』を特殊召喚!」 牛尾が手札の『アサルト・ガンドッグ』、『ガードドッグ』、『華麗なる潜入工作員』を墓地に送り、『モンタージュ・ドラゴン』を特殊召喚。 牛尾「こいつの攻撃力はこのカードの効果で、墓地に送ったモンスターのレベルの合計の300倍だ!」 遊星「3000……」 牛尾「『手錠龍』、『ロードランナー』を攻撃!『ワッパー・シュート』!」 『手錠龍』が『ロードランナー』を戦闘によって破壊。 遊星「『ロードランナー』……」 牛尾「ここからが本番だ!『モンタージュ・ドラゴン』、プレイヤーへダイレクトアタック。『パワー・コラージュ』!」 『モンタージュ・ドラゴン』が遊星にダイレクトアタック。 |遊星:LP3100→100| 遊星のスピードカウンターが3個消える。 遊星「スピードが。ダイレクトアタックの影響か?」 牛尾「残り100ポイントだぜ。屑野郎!」 遊星(カード達よ。俺はお前達を信じる! 俺の声に応えろ) 遊星はカードをドロー。 遊星「来たか…… チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!」 遊星は『ジャンク・シンクロン』を召喚。 牛尾「チューナーモンスター? まさか……」 遊星「そのまさかだ。罠カード発動。『エンジェル・リフト』! このカードは、墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する効果を持つ。来い、『スピード・ウォリアー』!」 墓地から『スピード・ウォリアー』が特殊召喚される。 牛尾「なんだと?」 遊星「『スピード・ウォリアー』に、『ジャンク・シンクロン』をチューニング! 集いし星が、新たな力を呼び起こす。光差す道となれ! シンクロ召喚! 出でよ、『ジャンク・ウォリアー』!」 遊星が『ジャンク・ウォリアー』をシンクロ召喚。 牛尾「馬鹿な! サテライトの屑がシンクロ召喚だと? だが、俺の『モンタージュ・ドラゴン』の攻撃力には及ばない!」 遊星「スピードスペル発動!『ヴィジョン・ウィンド』」 牛尾「スピードスペル? あの野郎、ダイレクトアタックでスピードを削ったのに、なめた真似を……」 遊星「このカードは、自分の墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚できる。レベル2『スピード・ウォリアー』を特殊召喚する。さらに、『ジャンク・ウォリアー』のモンスター効果! 自分フィールド上に存在するレベル2以下の攻撃力の合計を『ジャンク・ウォリアー』に加える!」 ジャンク・ウォリアー:攻撃力2300→3200 牛尾「スピードスペルとのコンボで一気に攻撃力を上げるとは。生意気な!」 遊星「行け、『ジャンク・ウォリアー』。『手錠龍』に攻撃! 『スクラップ・フィスト』!」 『ジャンク・ウォリアー』が『手錠龍』を戦闘によって破壊。 |牛尾:LP3400→2000| 牛尾「ダメージを優先して『手錠龍』を破壊したんだろうが、攻防を焦ったな……」 『手錠龍』が『ジャンク・ウォリアー』に装備される。 |ジャンク・ウォリアー:攻撃力3200→1400| 牛尾「見たか。『手錠龍』は戦闘によって破壊されると相手モンスターの装備カードとなり、その装備モンスターの攻撃力分だけ下げるのだ! これで終わりだ! 所詮お前らは権力に逆らえねぇんだよ」 遊星「その効果、使わせてもらう」 牛尾「何?」 遊星「罠カード発動。『イクイップ・シュート』!」 『ジャンク・ウォリアー』に装備された『手錠龍』が『モンタージュ・ドラゴン』に装備される。 |ジャンク・ウォリアー:攻撃力1800→3200&br()モンタージュ・ドラゴン:攻撃力3000→1200| 牛尾「『モンタージュ・ドラゴン』の攻撃力が……」 遊星「『イクイップ・シュート』は、装備モンスターを相手モンスターに装備し直すカードだ。その効果の対象になったモンスター同士は、バトルする事になる! 『ジャンク・ウォリアー』、『スクラップ・フィスト』!!」 『ジャンク・ウォリアー』が『モンタージュ・ドラゴン』を戦闘によって破壊。 牛尾「ぐわああっ!!」 |牛尾:LP2000→0| ライディングデュエルが終了。Dホイールは停止する。 牛尾「信じられん! 屑共に、この俺が負けるなど……」 遊星「どんなカードでも存在する以上、うち絆される力がある。屑の一言でカードを否定するあんたに、デュエリストを名乗る資格などない……」 遊星はそのまま走り去る。 牛尾「潰してやる……」 遊星は途中で止まり、空を眺める。 遊星「待っていろよ。ジャック……」 #center(){ (続く) }
MC「さぁ、本日最高のライディングデュエル! 奴が来る。はるばる??、キング・オブ・Dホイーラー、ジャック・アトラス!!」 会場にジャック・アトラスがDホイールに乗って現れる。 ジャック「待たせたな! 俺がキングだ!!」 |&bold(){ライディング・デュエル!&br()アクセラレーション!}| MC「第143回デュエルキング争奪戦! 不敗神話に続く、最強デッキを果たして破ることができるのか!? チャレンジャー、炎上ムクロ! 不敵なチャレンジャーの挑戦を、どう迎え撃つのか? キングよ、運命の決戦を刮目してみよ! フィールドに魔法をかける時がきた。キング並びにチャレンジャー、フィールド魔法『スピード・ワールド』、セットオン!」 2人はフィールド魔法を発動。 『デュエルモード、オン。オートパイロット、スタンバイ』 MC「フィールドは、『スピード・ワールド』によって支配された。これでスピードスペル以外の魔法は発動できない! ライディングデュエル最大の特徴、スピードスペルとは、『スピード・ワールド』のかかったフィールドでのみ発動できる魔法カード。発動条件は、通常の魔法と異なり、スピードカウンターの数によって決定されるのだ! つまり、デュエリストのスピードこそが魔法となる。スターターが現れ、列島支援。ライディングデュエル・アクセラレーション!! 先行はチャレンジャー!」 ムクロ「行くぜ」 MC「チャレンジャー、炎上ムクロ! 奇妙なトラップでキングを強襲。だが、キングも負けていない! これは……」 ジャック「見せてやろう…… 大いなる我が力を!」 ジャックがモンスターを召喚。 MC「出たーっ! キングのエースモンスター、『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」 ジャック「楽しませてもらった礼だ。貴様には、我らが牙の餌食となる名誉を与えよう…… 食らうがいい!『灼熱のクリムゾン・ヘル・フレア』!!」 『レッド・デーモンズ・ドラゴン』の攻撃が炸裂。 ムクロ「くそっ!」 走行中のDホイールがショート。 不動遊星はヘルメットを外し、空を見上げる。 MC「キング、またしても防衛成功! 無敗神話に、新たな1ページが刻まれた!」 ジャック「キングは1人。この俺だ!」 廃墟。そこはひどく荒れていた。 道路の地下で遊星は、Dホイールを押していた。 テレビにデュエルの内容が映っていた。 MC「序盤はチャレンジャーのトラップに翻弄されてるように見えましたが、全て??を読んでのことでしたよね……」 するとジャックがマイクを奪い取る。 ジャック「最初からキングが全力でかかったら、一瞬だ! キングのデュエルはエンターテイメントでなければならない」 遊星がDホイールを調整。 ナーヴ「よ、よう。遊星……」 タカ「悪いな。やっぱジャックのこと気になってさ、ここしかテレビ映んねぇしさ」 ブリッツ「すごかったぜ、あいつ。また強くなってやがる……」 遊星「雑魚だったろ? 相手」 ナーヴ「ああ…… 完全にジャックに遊ばれてた」 遊星「あいつ、つまんねぇだろうな……」 タカ「なぁ、Dホイール、調子どうよ?」 ナーヴ「よせ。見りゃわかんだろ?」 タカ「そっか。ジャック、前のDホイールどうしてる……」 ナーヴ「空気読めよ!」 タカ「いてっ。だって、みんな怒ってるじゃん! ジャックのことさ。本当ならあのスタジアムでキングになってるの、遊星だったかもしれないんだぜ? なのにジャックの野郎、遊星がやっと作ったDホイールまで盗んでさ……」 そこへラリー・ドーソンが帰ってくる。 ラリー「遊星!」 遊星「……!」 ナーヴ「ようラリー」 タカ「ウッス!」 ラリー「あっ、みんなも来てたんだ。遊星!」 ブリッツ「なんだよそんなに慌てて」 ラリー「これ、Dホイールに使えないかな?」 ブリッツ「何だそりゃ?」 ラリーが遊星に差し出たのは、新品のチップだった。 ナーヴ「おい。これ、新品じゃないか! どこで手に入れた?」 ラリー「ち、違うよ。これはジャンクの中から見つけたんだ……」 3人「……」 ナーヴ「また、盗みやったんじゃないよな?」 タカ「それが盗品だったらみんな捕まっちまうかもしれないんだぞ?」 ブリッツ「嫌だぜ。俺までこれつけるの」 遊星「よせ」 遊星はラリーからチップを受け取る。 遊星「使わせてもらうよ……」 タカ「いいのか? 遊星……」 ラリー「きっと速くなるよ。絶対にだよ!」 新品と前のチップを入れ替える。 ブリッツ「なぁ遊星。気持ちはわかるけど、ジャックのことはもうほっとけ」 ラリー「遊星はジャックと決着を着けに行くんだよ!」 ブリッツ「だからさ、その為だけにわざわざ危ない橋渡るのはどうかって言ってんの」 ラリー「でも、ジャックは遊星のエースモンスターまで盗んで行ったんだよ?」 ブリッツ「遊星。本気でここを出ていくのか?」 遊星「出るんじゃない。行くだけだ……」 ナーヴ「やめとけ。あっちは俺達に合わないぞ。ジャックは、ハナから俺たちとは違う」 すると遊星はDホイールのエンジンを作動。 ラリー「どう? 全然違うでしょ!?」 遊星が頷く。 ラリー「走ろうよ。すごく速いよ!」 すると上空から光が灯る。 タカ「何だ!?」 ブリッツ「セキュリティが……」 パイロット「認識番号AWX-86007、ラリー・ドーソン。窃盗の疑いがある。速やかに投降せよ!」 一同「あっ?」 パイロット「出てこい! マーカーがある限り逃げきれんぞ」 ナーヴ「お前!」 ラリー「ご、ごめんよ。本当は工場から持ち出したんだ。だって遊星に、ジャックに勝って欲しかったんだよ!」 ナーヴ「だからって……」 遊星がナーヴを制止。 遊星「もういい……」 ナーヴ「お前もお前だ」 タカ「マーカーつきじゃ逃げ切れねぇ! セキュリティと[[リンク]]する信号出してんだぞ?」 遊星がコンピューターを操作。 ヘリの映像が乱れる。 パイロット「何だ? 撹乱された」 遊星「マーカーの信号は撹乱した……」 ナーヴ「ジャミングしたのか?」 遊星「みんなは向こうへ。セキュリティは俺が引き付ける」 遊星はDホイールに乗って走り去る。 ナーヴ「俺達も行くぞ!」 地下から遊星が現れる。 牛尾「Dホイールだと? 容疑者が逃走した。追うぞ」 牛尾哲率いるセキュリティが遊星を追跡する。 しかし、すぐに追いつく。 遊星(速い。全交流の出力、回転数のバランス制御、完璧だ……) 牛尾「そこのDホイール、逃げても無駄だ。止まりやがれ!」 遊星は廃屋の中で停まる。 セキュリティも遊星に追いつく。 牛尾「おい。そのDホイール、どこから盗んだ? 遊星「……」 牛尾「ふん。ははは! マーカーなしか。ふん、囮かよ…… 屑は屑同士かばい合いか? お前も逃亡を手助けしたおかげで、立派に拘束する理由ができたな…… そのDホイールの出どころも聞かなきゃな……」 遊星「おい」 牛尾「ん?」 遊星「デュエルしろよ……」 牛尾「はっ! サテライトの屑がこの俺とデュエルだと? カードも持ってないくせに、笑わせるなよ」 遊星「カードは拾った」 遊星はデッキをホルダーにセット。 遊星「俺が勝てば、今日の事は全てなかったことにしてもらう」 隊員「お前、そんな事できるわけ……」 牛尾が隊員を制止。 牛尾「言うじゃねぇか。その話乗った……」 隊員「牛尾さん、まずいですよ」 牛尾「俺の責任でやる。お前ら帰れ……」 隊員「牛尾さん!」 牛尾「行けよ。俺が負けると思ってんのか?」 隊員「やれやれ……」 隊員たちは先に引き上げる。 遊星「面白い男だな……」 牛尾「何が言いたい?」 遊星「セキュリティは信用できない。だが、デュエリストならば話は別だ…… あんたはこのデュエルに乗った。信用してやるよ」 牛尾「いちいちムカつく野郎だ」 2人はデュエルの準備に入る。 牛尾「フィールド魔法『スピード・ワールド』、セット!」 『デュエルモード、オン。オートパイロット、スタンバイ』 2人「デュエル!」 2台のDホイールが走り出す。 牛尾「先行は俺がもらうぜ。『アサルト・ガンドッグ』を召喚!」 牛尾は『アサルト・ガンドッグ』を召喚。 牛尾「さらに、カードを1枚伏せてターンエンド」 遊星「俺のターンだ。『スピード・ウォリアー』を召喚」 遊星は『スピード・ウォリアー』を召喚。 牛尾「ほう、攻撃表示か。だが、俺の『アサルト・ガンドッグ』の攻撃力にも遠く及ばない」 |スピード・ウォリアー:攻撃力900→1800| 牛尾「攻撃力が倍増した!?」 遊星「『スピード・ウォリアー』は召喚したバトルフェイズのみ、攻撃力が倍になる」 牛尾「ふん、気にいらねぇな。ゴミの分際で」 遊星「くっ。『スピード・ウォリアー』! 『ソニック・エッジ』!」 『スピード・ウォリアー』が『アサルト・ガンドッグ』を戦闘によって破壊。 |牛尾:LP4000→3300| 牛尾「やってくれたな。だが、こちらも特殊効果だ!」 『アサルト・ガンドッグ』がもう1体特殊召喚される。 牛尾「『アサルト・ガンドッグ』がバトルで墓地送りになった時、デッキから別の『アサルト・ガンドッグ』を特殊召喚できるって訳だ」 遊星「カードを1枚伏せ、ターンエンド」 |ソニック・ウォリアー:攻撃力1800→900| 牛尾「俺のターン! 『アサルト・ガンドッグ』をリリース。レベル5モンスター、『手錠龍』をアドバンス召喚!」 牛尾が『手錠龍』をアドバンス召喚。 牛尾「手錠龍』、『ワッパー・シュート』!」 遊星「罠発動。『くず鉄のかかし』! 」 牛尾「くそっ!」 遊星「こいつは、相手のモンスターの攻撃を無効にすることができる」 牛尾「ふん。悪い手じゃねぇが、罠カード『ギャクタン』! このカードは罠カードの発動を無効にし、デッキに戻しちまうのさ。やれ!『手錠龍』!」 『ワッパー・ドラゴン』が『ソニック・ウォリアー』を戦闘によって破壊。 |遊星:LP4000→3100| 牛尾「拾ったカードの寄せ集めデッキじゃ、どんなに取り繕っても屑は屑ってことだ……」 遊星「……俺のターンだ。『ロードランナー』を守備表示で召喚だ」 遊星が『ロードランナー』を守備表示で召喚。 遊星「さらに2枚カードを伏せてターンエンド……」 牛尾「はっはっは! 防戦一方だな。口程にもない! 俺のターン! オラ、オラ、オラ。行くぞ! レベル4、レベル3、レベル3。以上手札より3枚を墓地に送って、『モンタージュ・ドラゴン』を特殊召喚!」 牛尾が手札の『アサルト・ガンドッグ』、『ガードドッグ』、『華麗なる潜入工作員』を墓地に送り、『モンタージュ・ドラゴン』を特殊召喚。 牛尾「こいつの攻撃力はこのカードの効果で、墓地に送ったモンスターのレベルの合計の300倍だ!」 遊星「3000……」 牛尾「『手錠龍』、『ロードランナー』を攻撃!『ワッパー・シュート』!」 『手錠龍』が『ロードランナー』を戦闘によって破壊。 遊星「『ロードランナー』……」 牛尾「ここからが本番だ!『モンタージュ・ドラゴン』、プレイヤーへダイレクトアタック。『パワー・コラージュ』!」 『モンタージュ・ドラゴン』が遊星にダイレクトアタック。 |遊星:LP3100→100| 遊星のスピードカウンターが3個消える。 遊星「スピードが。ダイレクトアタックの影響か?」 牛尾「残り100ポイントだぜ。屑野郎!」 遊星(カード達よ。俺はお前達を信じる! 俺の声に応えろ) 遊星はカードをドロー。 遊星「来たか…… チューナーモンスター『ジャンク・シンクロン』を召喚!」 遊星は『ジャンク・シンクロン』を召喚。 牛尾「チューナーモンスター? まさか……」 遊星「そのまさかだ。罠カード発動。『エンジェル・リフト』! このカードは、墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する効果を持つ。来い、『スピード・ウォリアー』!」 墓地から『スピード・ウォリアー』が特殊召喚される。 牛尾「なんだと?」 遊星「『スピード・ウォリアー』に、『ジャンク・シンクロン』をチューニング! 集いし星が、新たな力を呼び起こす。光差す道となれ! シンクロ召喚! 出でよ、『ジャンク・ウォリアー』!」 遊星が『ジャンク・ウォリアー』をシンクロ召喚。 牛尾「馬鹿な! サテライトの屑がシンクロ召喚だと? だが、俺の『モンタージュ・ドラゴン』の攻撃力には及ばない!」 遊星「スピードスペル発動!『ヴィジョン・ウィンド』」 牛尾「スピードスペル? あの野郎、ダイレクトアタックでスピードを削ったのに、なめた真似を……」 遊星「このカードは、自分の墓地に存在するレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚できる。レベル2『スピード・ウォリアー』を特殊召喚する。さらに、『ジャンク・ウォリアー』のモンスター効果! 自分フィールド上に存在するレベル2以下の攻撃力の合計を『ジャンク・ウォリアー』に加える!」 ジャンク・ウォリアー:攻撃力2300→3200 牛尾「スピードスペルとのコンボで一気に攻撃力を上げるとは。生意気な!」 遊星「行け、『ジャンク・ウォリアー』。『手錠龍』に攻撃! 『スクラップ・フィスト』!」 『ジャンク・ウォリアー』が『手錠龍』を戦闘によって破壊。 |牛尾:LP3400→2000| 牛尾「ダメージを優先して『手錠龍』を破壊したんだろうが、攻防を焦ったな……」 『手錠龍』が『ジャンク・ウォリアー』に装備される。 |ジャンク・ウォリアー:攻撃力3200→1400| 牛尾「見たか。『手錠龍』は戦闘によって破壊されると相手モンスターの装備カードとなり、その装備モンスターの攻撃力分だけ下げるのだ! これで終わりだ! 所詮お前らは権力に逆らえねぇんだよ」 遊星「その効果、使わせてもらう」 牛尾「何?」 遊星「罠カード発動。『イクイップ・シュート』!」 『ジャンク・ウォリアー』に装備された『手錠龍』が『モンタージュ・ドラゴン』に装備される。 |ジャンク・ウォリアー:攻撃力1800→3200&br()モンタージュ・ドラゴン:攻撃力3000→1200| 牛尾「『モンタージュ・ドラゴン』の攻撃力が……」 遊星「『イクイップ・シュート』は、装備モンスターを相手モンスターに装備し直すカードだ。その効果の対象になったモンスター同士は、バトルする事になる! 『ジャンク・ウォリアー』、『スクラップ・フィスト』!!」 『ジャンク・ウォリアー』が『モンタージュ・ドラゴン』を戦闘によって破壊。 牛尾「ぐわああっ!!」 |牛尾:LP2000→0| ライディングデュエルが終了。Dホイールは停止する。 牛尾「信じられん! 屑共に、この俺が負けるなど……」 遊星「どんなカードでも存在する以上、うち絆される力がある。屑の一言でカードを否定するあんたに、デュエリストを名乗る資格などない……」 遊星はそのまま走り去る。 牛尾「潰してやる……」 遊星は途中で止まり、空を眺める。 遊星「待っていろよ。ジャック……」 #center(){ (続く) }

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