21グラムのオープニング
朝の寝室。
とある夫婦らしき男女がベッドで裸となっており、女が眠ったままで男が煙草を持ったまま起きている。
とあるレストラン。
大学教授のポールは二人の幼い娘とともに食事をしていた。
ポール「お勘定を」
ポールの娘「パパ見て、ほら火山」
ポール「すごいね、早く飲みなさい。ママが待ってるから」
ポールの二女「ママももうちょっとだけ」
ポールの二女はクレジットカードをとろうとするものの父のポールに避けられる。
ポール「帰るの」
ポールの二女「いやだ」
ポールが娘を持ち上げると同時に場面が変わりポールの妻メアリー・リヴァースがポール・リヴァースによる世間話をしていた。
メアリー「それで病院に運ばれて、一時的に死にかけたの。でも一命を取り留めて、彼は挫けず頑張ったわ。そして最初の娘が生まれた。今は娘たちの面倒を見てるだけで励まされるし夫もずっと私を支えになってるわ。」
教会の休憩室。
そこではジャック・ジョーダンが不良・ニックの更正を兼ねてジェンガで遊んでいた。
ジャック「よく考えから、取れよ」
ニック「考えてるよ」
ジャック「考えてない。18だけどおれも見逃してもらえないぞ。この次は務所行きだ。ほら」
ニックはジェンガを慎重に取ろうとするが崩れる。
ジャック「考えてないな。金を盗めばかわいい子をものにして派手なスポーツカーを乗り回すことができるのだろう。だがもし妊婦や老婦を撃っちまったらどうなる?」
ジャックはジュースを汲み説明したニックの元へ戻る。
ジャック「ドナルドも罪の意識に押しつぶされる、後悔するぞ。教会に通って、青少年、衆イエスを信じれば必ずいる。」
ニックは無口となる。
ジャック「ふん、そうか、疑ってるようだな」
ジャックは黒い革のカバンを持つ。
ジャック「こっちへ来い、ほらこっちへ」
ニックはジャックの後を追い、教会の外に出るとジャックは車の鍵で自家用車のクラクションを鳴らす。
ジャック「あのトラック、ゴミカスだろ。くじで当たったんだ」
ニック「うそつけ」
ジャック「ほんとだ。いいか売り物なんかじゃない、イエスさまがおれにお与えになったんだ」
ニック「よく言うよ、盗んだんだろ?」
ジャック「イエス様のご意志だ。与えるのも取り上げるのもな」
ニック「へー、おれはそんなもん当てにしねえ」
ニックは中へ戻ろうとすると、ジャックが呼びかける。
ジャック「待て、待てよ!。帽子を脱げ。ほら脱げよ」
ニックはジャックの言う通りに帽子を脱ぐ。
ジャック「髪の毛一本動いても神さまはわかる。いいなニック」
変わって、夕方の病院。
鳥の大群が羽ばたいていた。
病院の中。
ポールは重い心臓の病により病院の中にいて、呼吸器をつけられていた。
ポール「ここは死の待合室か、なんだこの管は?、針で腕がはれてるじゃねえか、おれはこんなところで何をしてるんだ?彼らと何の関係がある?」
そこでは妻・メアリーとその娘がポール以外の別の患者を見守っていた。
ポール「何がいつ始まり終わるのか全く分からない。最初に死ぬのは誰だ?あの男か?」
ポールは患者である高齢の男性に目を向ける。
ポール「俺か?」
最終更新:2017年06月07日 21:45