DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件の最終回

DRAGONNBALL外伝 転生したらヤムチャだった件 後編


ヤムチャ(ヤムチャに転生してもう十数年・・・オレが高校生で死ぬまでと同じくらいの年月をこの世界で生きてきたことになるのかな・・・ここまでいちども死なずにすんだのは本当に奇跡かもしれない)
(そしてきょう・・・・)

5の26日、ヤムチャは胴着を着て、あるホイホイカプセルを持っていた。

(オレは大一番をむかえる!!)

プーアル「ヤムチャさま!死なないでくださいね!!」
ヤムチャ「うんだいじょうぶ!いってくる!!」

ヤムチャが飛び立っていった。

その後ろのテレビには、セルが映っていた。

キャスター「地球の運命を左右するセルゲームまで、あと・・・・」


セルゲームのリングに集まった戦士たちの中に、ヤムチャの姿はなかった。

セル「おそろいでようこそ」


ヤムチャはとある渓谷にいた。

ヤムチャ「きてくれたか・・・・」

ヤムチャが呼んだ相手は、餃子だった。

餃子「ヤムチャどうした。セルゲームいかなくていいのか?」
ヤムチャ「きょうという日にオレもひとつ決着をつけたくてな・・・・それにオレがセルゲームにいかなくても結果は変わらないさ」
「セルは悟飯が倒してくれる。おまえも知ってるだろう?」
「とぼけたってムダだ!!おまえも転生した人間なのはわかってるんだ!!」
餃子「・・・・・・・」
「やっぱりな。オレもおまえが転生者だってわかってたよ。そっちから呼びだしてくれるなんてんな。いちどゆっくり話してみたかったんだ。いつからきづいてた?」

ヤムチャ「最初、天下一武道会でクリリンとの試合をみたとき・・・・」

クリリン「3+4は!?」
餃子「7!!」

ヤムチャ「計算問題にひっかからなくて変だなとおもってたんだ・・・」

ヤムチャ「ピッコロ大魔王の願いを阻止しなきゃいけないときも・・・・」

天津飯「た・・・たのむ!!あ・・・あいつが願いをいうまえにおまえが願いをいうんだ・・・」
餃子「い、いやだ。ボクこわい!!」

ヤムチャ「おまえ天津飯に逆らったし・・・!!」

餃子「あたりまえじゃん!あそこでピッコロのまえにでたら殺されるんだからよ」
ヤムチャ「一番ヤバかったのは、ナメック星のドラゴンボールが全部集まったときだった・・・!!」

ヤムチャ「おまえこっそりボール持ち出して勝手に願いかなえようとしただろ・・・!!みんなにバレちゃまずいしごまかすの大変だったんだぞ・・・!!」

餃子「ポルンガを呼びだす合い言葉もファンなら覚えてて当然だからな。オレもネットじゃ「オーショウ」って名の知れたマニアだったし。ていうか知識利用してるのはおまえもだろ?」
ヤムチャ「それが生き残るためならまだいいさ。でも自分勝手に願いかなえるとか反則だろ!!」
餃子「オ・・・オレだってなあ・・・・」
「最初はまっとうにチャオズとして生きていこうとしたさ!!でも何周したってうまくいかねぇんだよっ!!!」
ヤムチャ「な、何周・・・?おまえひょっとして何回もやりなおしてるのか!?」
餃子「そうだ!!いままでなんど死んだことか・・・!!もともとナンバーワン思考のエリート学生だったオレにチャオズはむいてない。それで決めたんだ、今回はもうワルになってやろうってな・・・!!」
ヤムチャ「な・・・なんだって・・・?」

餃子「超能力とドラゴンボールの知識を駆使して、この世界を支配してやるんだ・・・!!!」
ヤムチャ「そ、そんなムチャクチャな・・・!!考えなおせって!!」
餃子「うるせえっ!!!ヤムチャ(おまえ)はまだいいよな。フツーに強いしイケメンだし女にもモテるだろ。でもオレは・・・オレは・・・・」
ヤムチャ「・・・・あ、いやほら、チャオズだってカワイイとか・・・」
餃子「おまえはジャマだ。ここで消えてもらう」

餃子「はあっ!!!!」
餃子が手から気を放ち、ヤムチャの立っていた地面を吹き飛ばした。

ヤムチャ「うわっ!!!」

ヤムチャは飛び上がったが、土煙が辺りを覆っていた。
ヤムチャ「くっ・・・!!!」

さらにヤムチャの周りに、多くの岩が浮かんでいた。

ヤムチャ「!!」
「ち、超能力・・・!?」

餃子が手を握りしめると、辺りの岩がヤムチャへ向かって行った。

ヤムチャは狼牙風風拳で岩を砕いていくが、それにまぎれて餃子も向かってきた。

餃子はヤムチャの拳をかわし、指を腹に突きつけ・・・・

餃子「どどん」

餃子のどどん波がヤムチャの胸を貫いた。

ヤムチャ「か・・・は・・・・」

ヤムチャが地上に落ちていった。

餃子「くっくっく・・・・肉弾戦じゃ勝てないからな。この奇襲をねらってたんだ。おまえはまだ一周目なんだろ?それにしちゃヤムチャとしてうまく立ちまわってたじゃないか、はっは!」
「とどめだっ!!」

餃子がヤムチャへどどん波を撃ったが、ヤムチャは何かを食べ、飛び上がってどどん波をかわした。
餃子「!?」
「せ、仙豆か!?でも仙豆はいま悟空たちがありったけもってるはず・・・」
ヤムチャ「オレはヤジロベーより先にカリン塔にのぼったんだ!あとはいわなくてもわかるよな」
餃子「な、なるほど・・・!そのときに仙豆をいくつか確保していたのか・・・・!!あとあと希少品になるのを知っていて・・・」
ヤムチャ「なあきいてくれ!転生者同士で戦いなんてやめよう!!おまえはまちがってる!!」
餃子「はっ、命ごいにしかきこえねえな」
ヤムチャ「あっ」

餃子が超能力でヤムチャの懐から仙豆の入った袋を自分の手元に引き寄せた。
餃子「こいつはいただいておこう。おりゃっ!!!」
ヤムチャ「!!、うぐっ!!!」

餃子の超能力を受け、ヤムチャが腹を押さえてうずくまった。
ヤムチャ「ハッ、ハラが・・・」
餃子「さあどうする!?オレに「8でんネ大作戦」は通用しないぞ!!!」

ヤムチャ(このままじゃ殺される・・・!!あの手をなんとかしないと・・・!!)
餃子「つぎこそ終わりだ!!!」

ヤムチャ「問題!!!ヤムチャの誕生日は!!?」
餃子「!な、なにっ!?」

餃子は超能力の構えを解いて、考え出した。
餃子(ヤムチャの誕生日だと・・・!?そういえば公式で設定されていたな・・た、たしか3月だ!3月の・・・えーと)
「3月2日!!!」
ヤムチャ「残念!!3月20日だ!!」

後ろに回ったヤムチャの振り下ろした拳が餃子をとらえ、地上に叩きつけた。

餃子「ぐっ・・・くそ・・!!オレがまちがえるなんて・・・!!」

地上に降りたヤムチャが取り出したホイホイカプセルから、「大魔王封じ」と書かれた小瓶が出た。

ヤムチャ「やっぱり仲間は殺せないし説得してもダメならこれしかなかった!!!わるくおもうなよ!!!」
餃子「そ、それはまさか・・・!!!」
ヤムチャ「魔封波っ!!!」

ヤムチャの魔封波が餃子を捉えた。

餃子「おおおお―――――っ!!!!」


その頃セルゲームの会場では、ヤムチャを指導してきた地球の神にネイルと同化したピッコロが、ヤムチャの気を感じていた。
ピッコロ(ヤムチャ・・・!!)


ヤムチャ(よし・・・!いけるぞ・・・!!)

餃子(オレもネットじゃ「オーショウ」って名の知れたマニアだったし)

戦う前の餃子の言葉を思い返したヤムチャが、魔封波を止めた。

餃子「・・・・・・!?」
ヤムチャ「ハアッ、ハアッ」

餃子が地面に投げ出された。

餃子「な、なんだ・・・!?魔封波失敗したのか・・・・!?」
ヤムチャ「オーショウってさ・・・もしかしてドッガンバトルでいつも1位とってたあのオーショウ?」
餃子「・・・そ・・・そうだよ・・オレを知ってんのか・・・?」
ヤムチャ「オーショウがいないときに、オレ1回1位とったんだよね・・・・・」
餃子「・・・・・マジ?」

ヤムチャと餃子は座って、話し出した。
餃子「オレあのときちょうどテストと重なってさあ。イベントやってるヒマなかったんだよね」
ヤムチャ「あれほんと大変だったよなあ。オレも寝ずにやってたもん」
餃子「ドラゴンボールのグッズも死ぬ気で集めてたなあ・・・」
ヤムチャ「オレもフィギュアとか買ってたよ」
餃子「・・・・・オレ・・・オレ・・・・・」

餃子は涙をこぼしだした。
餃子「やっぱドラゴンボール大好きなんだよ。ワルになろうとかまちがってた・・・・!!」
「おまえと話してて大事なことおもいだせたよ!ありがとう!気持ちをいれかえてチャオズとしてまじめに生きていくよ」
ヤムチャ「よ、よかった・・・!!」

餃子「おまえとうまくやればブルマと結婚もできただろうに・・・転生してもやっぱりロンリーウルフなんだな」
ヤムチャ「はは・・もうこのさきも戦力になんてなれないし、オレもヤムチャなりに楽しく生きていければいいかなっておもうよ」
餃子「・・・ていってるけど、この7年後魔人ブウに殺されちゃうんだよな、おたがい・・・」
ヤムチャ「あっ・・・!!そっ、そうか・・・・!!」

ヤムチャ・餃子「「はははは・・・・!!」」

2人は笑い出した。
ヤムチャの笑顔がある水晶に映されていて―――――

ビルス「はははじゃないっ!!」
水晶の横を叩いたのは、破壊神ビルスだった。
テーブルを挟んで、破壊神シャンパもいた。

ビルス「もうすこしで勝てたのにコイツは・・・・!!」
シャンパ「ビルス!今回の転生ゲームは引き分けのようだな!!」
ビルス「いいやヤムチャのほうが強かった!!勝負はこっちの勝ちだ!!」
シャンパ「そんな言い草は認めんぞ!!引き分けは引き分けだ!!!」

ビルス「ボクの勝ちでこのゲーム終了!」
シャンパ「あっ」

ビルスがテーブルの上のセットを破壊した。

シャンパ「やっと手に入れたのによくも壊しやがったな!!」
ビルス「しるかっ!!つぎはもっとおもしろいゲームもってこいっ!!」

そんな様を、お付きの天使ヴァドスと天使ウィスが見ていた。

ヴァドス「やれやれ・・・」
ウィス「めずらしくゲームで対決してるとおもってたら、やっぱりこうなりましたか・・・・」
ヴァドス「転生していたふたりの魂が解放されましたよ」
ウィス「おっと、もとの肉体にもどしておきましょう」


ヤムチャに転生していた太眉の男子が目覚めた。

男子(細眉)「おおっ、だ、大丈夫か!?すげぇ勢いで階段転げ落ちたけど・・・」
男子(太眉「えっ、ああ・・・平気だけど・・・」

太眉の男子が追いかけてたミニスカートの女の子が、そのまま歩いていた。

男子(太眉)「・・・・・」

太眉の男子がヤムチャのように手を振り切ると、突風が巻き起こり、
女の子のスカートを巻き上げた。

女の子「きゃっ!!もうっ・・・」

男子「「・・・・・」」

太眉の男子がもう一度手を振り切ったが、何も起こらなかった。

男子(細眉)「ぷっ、あっはっは。一瞬お前があの突風を起こしたのかと思ったぜ」
男子(太眉)「そんなドラゴンボールみたいなことできるわけねーじゃん!」


おしまい

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最終更新:2021年04月01日 16:17