SSSS.DYNAZENONの最終回

怪獣使いの集団・怪獣優生思想のシズムは、自ら体内で育てていた咬文嚼字怪獣ガギュラと一体化し、巨大怪獣となって暴れまわる。

ガウマは怪獣使いの能力を失った上に、シズマの攻撃も受けて、瀕死の状態となっている。

蓬「ガウマさん……」
2代目「蓬さん。少し、いいですか?」

2代目は、ダイナゼノンを直したときのバトンを出し、ガウマにかざす。

夢芽「治るんですか?」
2代目「いいえ。フィクサービームではないので、痛みを和らげることしかできません」
蓬「救急車なんて、呼べる状況じゃなさそうだし……」
2代目「がんばってください。ガウマさん、ナイトくん」


ナイト(『SSSS.GRIDMAN』のアンチ)は、ダイナゼノンの4大メカと怪獣ゴルドバーンと合体してカイゼルグリッドナイトとなり、単身で怪獣ガギュラと戦う。
しかし、各メカにガウマや蓬たちが搭乗していないために戦力が落ち、苦戦を強いられている。

怪獣優生思想のジュウガ、オニジャ、ムジナが、それを見ている。

ムジナ「怪獣だ……」
オニジャ「どういうことだよ? 怪獣は二度と現れないんじゃなかったのか?」
ジュウガ「まだ、怪獣の世界は終わっていなかったんですよ!」

ジュウガがインスタンス・ドミネーションで怪獣を操ろうと、手をかざす。

オニジャ「どうした? ジュウガ」
ジュウガ「この怪獣は……?」

オニジャとムジナも、手をかざす。

オニジャ「はっ…… もしかして、シズムなのか!?」
ジュウガ「連れてってくれ、シズム! 怪獣の未来を、俺は見たいんだ!!」

怪獣ガギュラが、3人のもとへ迫る。

ジュウガ「いいですか? 2人とも」
オニジャ「俺は、より多くの人間を殺せる未来を選ぶ」
ムジナ「結局、私にはこれしかないから」

ジュウガたち3人が、ガギュラの巨大な口の中へ消える。
ガギュラはジュウガたちを吸収したことで、さらに強大な第2形態へと変貌する。

ナイト「なんだ!? こいつ、まだパワーが上がるのか!?」


ガウマが意識を取り戻す。

蓬「ガウマさん!」
夢芽「良かった……」
蓬「大丈夫ですか!?」
ガウマ「大、丈夫……かって…… ツラ、見て、もの言えよ…… 俺はもう、長くなさそうだ……」
夢芽「ちょっと!?」
蓬「何言ってるんですか!?」
ガウマ「蓬、夢芽…… 俺たち怪獣使いの面倒に、巻き込んじまって、悪かったな…… 5千年前のことなんて、お前たちには、関係ないもんな……」
蓬「関係なくないですよぉ!」

蓬が涙声で訴える。

蓬「ガウマさん、勝手に俺たちを巻き込んだんですよ。ダイナゼノンで、ガウマさんが、俺たちとの関係を作ってくれたんですよ!」

ガウマが力なく、かすかに頬を緩める。

ガウマ「すまなかったな…… いや、違うか…… ありがとう、だな…… 暦にも、伝えといてくれ……」
蓬「自分で言ってください…… ちゃんと生きて、自分の言葉で伝えてください!!」
ガウマ「……声、でけぇよ」


ナイト「カイゼルナイトダブルストーム!

ガギュラは必殺光線を浴びたまま、平然と突進し、逆にグリッドナイトを吹き飛ばす。

ナイト「うわああぁぁ──っっ!!」

グリッドナイトは合体が解除され、ダイナゼノンの各メカ、ゴルドバーンが分離し、地上に叩きつけられる。


夢芽「行こう、蓬くん。私たちにできること、まだあるよ」
蓬「2代目さん。ガウマさんを、よろしくお願いします」
2代目「はい! お気をつけて」
蓬「じゃ、また後で」

蓬と夢芽は、自分たちのメカが落下した方へ走る。


暦が戦いの場へ走る。
目の前に、ダイナストライカーが落下してくる。
第1話で、自分がダイナゼノンに取り込まれた光景が、脳裏をよぎる。

暦「あの日と同じ、偶然なんだ。でも違うのは、俺は……!」


ガウマが必死に、身を起こそうとしている。

2代目「ちょっと! 何してるんですか!?」
ガウマ「くっ…… あの怪獣を、倒さないと…… 蓬たちのこれからが、無くなる…… きっと、ダラダラと長生きするために、甦ったわけじゃない」
2代目「だからって、その体じゃ……」
ガウマ「俺には、守らなきゃならない大切な、もの、が…… 3つある! 約束と、愛と……!」


蓬がダイナソルジャーのもとへ辿り着く。
前話で蓬は、夢芽に告白し、夢芽の返事の寸前にシズムが割って入っていた。

(蓬『好きです。付き合ってください』)

蓬「返事、結局聞いてないし…… タイミング逃したな」

蓬が意を決して、ダイナソルジャーへと飛び込む。


暦の乗るダイナストライカーが、怪獣ガギュラ目がけて突進し、機関砲を連射する。

ムジナ「触らないでよぉ!」
暦「ム、ムジナさん!?」


夢芽が足をとられて、転倒する。
ストッキングが伝線し、血が滲んでいる。
姉の香乃の遺品である知恵の輪が、地面に転がる。

夢芽「痛…… 香乃、私は大丈夫だよ……」

蓬の乗るダイナソルジャーが現れる。

夢芽「蓬くん!?」
蓬「行こう、南さん!! きっと、みんなが待ってる!!」
夢芽「……うん!」


ちせも、戦いの場へと向かっている。
ゴルドバーンが倒れている。

ちせ「ゴルドバーン!? 死んでない……よね?」

ゴルドバーンが返事のように、翼を広げて宙を舞い、咆哮をあげる。

ちせ「やっぱり君は、世界で一番格好いい、私の友達だよ!」


怪獣ガギュラの攻撃が、グリッドナイトに迫る。
ゴルドバーンが盾となって攻撃を防ぐが、ゴルドバーンもまた倒れる。
暦のダイナストライカーが割って入り、再び機関砲を連射する。

暦「ちせの友達に死なれちゃ、困るんだよ! 法事が増えるからな!!」
蓬「ナイトさ──ん!!」

蓬のダイナソルジャーと夢芽のダイナウイングが合体した、ダイナソルジャーウイングコンバインが、頭上から急降下しつつ、ガギュラに蹴りを見舞う。

ナイト「麻中蓬か!」

さらにダイナダイバーのミサイルが、ガギュラに命中する。
ガウマが2代目に体を支えられつつ、必死にダイナダイバーを操縦している。

一同「ガウマさん!?」
ガウマ「暦にも…… 詫びと礼を入れに来た! 巻き込んじまって、悪かった……」
暦「ガウマさん…… 今これ、何の話ですか?」
ガウマ「そうか、お前にも言ってなかったな……」
ナイト「ガウマ、待っていろと言ったはずだ。何をしに来た?」
ガウマ「……余計な真似を、しに来たんだよ」
ナイト「ならば、後悔は無いな。再び全員の力を、合わせるときだ!!」
一同「おぅ!!」

グリッドナイト、ダイナソルジャーたち4体のメカ、そしてゴルドバーンが合体して、カイゼルグリッドナイトとなる。

一同「超合体竜王! カイゼルグリッドナイトォォ!!

オニジャ「人間は皆殺しだぁ!! 怪獣よ、すべての人間を殺し尽くせぇぇ!!」

怪獣ガギュラの巨体での攻撃を、カイゼルグリッドナイトが拳で跳ね返す。

蓬「そんなこと、絶対にさせない!!」
ナイト「あぁ! その通りだ!! カイゼルナイトサーキュラー!!

ジュウガ「ガウマさん! 俺はあなたに憧れていた! 俺にはあなたが、あなたには俺が必要なんだ! なのにあなたは裏切った! なのに前よりあなたが好きなんで──」
ガウマ「うるせぇ──んだよ──っ!! 俺の前に現れるなって言ったよな──っ!! 今度こそ俺が、きっちりお前を終わらせてやるぅぅ──っっ!!」

ムジナ「私には怪獣しかないんだ! 怪獣しかないってわかっちゃったんだ! 暦くんのせいで!!」
暦「俺が悪いんなら、謝ってやるよぉぉ──っっ!!」
ムジナ「もし謝ったりしたら、絶対許さないからぁ──っっ!!」

カイゼルグリッドナイトとガギュラの、強力な攻撃の応酬が続く。

シズム「──」
蓬・夢芽「シズムくん!!」
夢芽「シズムくんは、何も言わないんだね……」

ガギュラが口から、強烈な破壊光線を放つ。

一同「レックスグリッドファイヤァ──!!

レックスグリッドファイヤーとガギュラの光線がぶつかり合う。
ガギュラの力が勝り、カイゼルグリッドナイトが光線を浴びて、徐々に押されてゆく。

ガウマ「くっ……! 堪えろ、みんなぁ!! 絶対押しのけるぞぉぉ!!」

蓬の乗るダイナミックキャノンが分離する。

ガウマ「蓬!? 何するつもりだぁ!?」

蓬には第8話から徐々に、怪獣使いとしての能力が目覚め始めている。
ダイナミックキャノンがダイナソルジャーに変形する。

蓬「あのとき、ただの偶然だったのかもしれないけど…… インスタンス・ドミネーション!!

蓬の決死の能力で、ガギュラの光線が徐々に、軌道を外れる。

蓬「はぁ、はぁ……」
ナイト「今だ!」

カイゼルグリッドナイトが分離、さらにドラゴンソルジャーたち4体のメカが合体して、ダイナゼノンとなる。

一同「合体竜人! ダイナゼノン!!」「バトル・ゴ──ッ!!

ダイナゼノンの巨大な拳でのパンチが、ガギュラを捉える。

ガウマ「さらに! ダイナゼノン・フルバーストォォ!!

ダイナゼノンの全火器の零距離攻撃で、ガギュラが頭上に吹っ飛ぶ。

ナイト「来い、ゴルドバーン!」

グリッドナイトとゴルドバーンが合体して、グリッドバーンナイトとなる。

オニジャ「何ぃ!?」
ナイト「うぉぉ──っ!!」

グリッドバーンナイトが光の矢の如く宙を舞い、空中のガギュラに拳を見舞う。
ダイナゼノンは4体のメカに分離、再合体してダイナレックスとなる。

一同「合体強竜! ダイナレックス!!

さらにダイナレックスの上に、グリッドバーンナイトが飛び乗る。

ジュウガたち「滅びろぉ!! 怪獣もどきがぁぁ──!!」

ガギュラが一際強力な破壊光線を放つ。

ガウマ「決めるぞ、グリッドナイト!」
ナイト「あぁ! 共に行くぞ!」

ガウマ必焼ぉ──! 灼熱大火炎! バ──ニングゥ!
ナイトグリッドォ!
一同「レックス──ロアアアァァ──ッッ!!

レックスロアーとガギュラの光線がぶつかり合う。
今度はレックスロアーの方が勝り、ガギュラが炎に包まれる。

ジュウガたち「まだだぁ!」
ガウマ「いや! これで終わりだああぁぁ──っっ!!

グリッドバーンナイト、ダイナレックスが光の中を突進、2大パンチがガギュラの顔面に炸裂する。

ジュウガたち「グワアアァァ──ッッ!!」

オニジャ、ムジナ、ジュウガ、シズムの4人が光に包まれる。

オニジャ「フッ…… もう一度死ぬとは思わなかったぜ」
ムジナ「これで、良かったのかな……」
オニジャ「いや、怪獣たちの未来は、まだ……」
シズム「──」

ガギュラが大爆発し、最期を遂げる。


2代目「ガウマさん!?」
蓬「えっ!?」

ガウマが力尽きて、倒れる。

2代目「ガウマさん!」
夢芽「蓬くん、このまま病院に!」
蓬「うん!」
ガウマ「いや…… これ以上、厄介になるわけには……」

ダイナレックスの瞳の光が弱まり、機体が徐々に、色褪せてゆく。

2代目「え……?」
ガウマ「この世界で、あなたとは逢えなかったけど…… あいつらと出逢えた……」

ガウマのかすむ視界の中、蓬、夢芽、暦の3人の姿が映る。

ガウマ「なんで、ダイナゼノンを俺に託したのか…… ようやくわかった気がするよ……」


戦いの終わった空に、光が瞬き、6つに分かれる。
ちせは歓喜の表情で、それを見上げている。

ダイナレックス、ゴルドバーン、グリッドナイト、そして光に包まれた蓬たちが、空から降りて来る。
ガウマの姿は無い。

蓬「あれ…… ガウマさんは?」



3 months later



スタッフロールと共に、エピローグ。

蓬、夢芽、暦、ちせ、ナイト、2代目の6人が、ガウマが寝床としていた河川敷を見つめている。
暦は、これまでの無職姿とは一転、スーツ姿で、髪も整えている。

ゴルドバーンが顔を出して、咆哮をあげる。

暦「びっくりしたぁ……」
ちせ「『いつまでも引きずってんじゃねぇ』って、言ってるんスよ」
暦「ちせの友達、元気になったんだ?」
2代目「はい。だいぶ、回復したみたいです」
ナイト「……お前は、誰だ?」
暦「え? いい加減、慣れてくださいよ」

夢芽「ガウマさん、世の中には守らなきゃならないものが」
蓬・夢芽「3つあるって」
蓬「言ってたよね」
蓬・夢芽「約束と、愛と」
蓬「えぇっと……」


ナイト「俺たちには次の使命のため、この世界から去る」
2代目「皆さん、お世話になりました」
蓬「こちらこそ、ありがとうございました。ナイトさん、2代目さん」
夢芽「ありがとう…… ダイナゼノン」

ナイトと2代目が、船を出して、川を行く。
ゴルドバーンが、動かない石像のようになったダイナレックスを掴んで、追っていく。

蓬たちが手を振って見送る。
ちせが、我慢しきれない様子で、ゴルドバーンを追って走る。

ちせ「ありがとう、ゴルドバーン! 君は、私の、最っ高──の友達だからぁ!!」

ナイトたちとゴルドバーンが、パサルート(コンピューターワールドへの通路)の中へと、姿を消す。


蓬「行っちゃったね」
夢芽「うん」

蓬「俺らも行こ、そろそろ」
夢芽「えぇ~……」
蓬「えぇ、じゃなくてさぁ。──!?」

河川敷にガウマの姿──?
蓬が気配を感じて振り返るが、そこには誰もいない。

夢芽「どうした?」
蓬「うぅん」
夢芽「本当、行きたくないんだけど」
蓬「まだ言うじゃん……」
夢芽「だって……」
蓬「そこはうまくやってこうって、約束じゃないっスか」
夢芽「まぁ、蓬がそう言うなら……」

いつしか夢芽は、蓬を呼び捨てで呼んでいる。


暦とちせが、半壊した中学校の前で佇んでいる。

ちせ「先輩。面接、何回落ちたんでしたっけ?」
暦「……21回」
ちせ「で、結局、元カノの旦那のとこで働くんですよね──」
暦「元カノじゃない。友達だよ」
ちせ「ずるい手段使ったんスか?」
暦「そりゃ、使うでしょ」
ちせ「私、先輩みたいにはなりたくないっスね」
暦「……なんない方がいいよ」
ちせ「スーツ、全然似合ってないっスね」
暦「ちせも制服、似合ってなかったよ」
ちせ「……ククッ、あんなもん、似合ってたまるか」

ちせが腕のボディペイントを隠していたカバーは外され、新たにゴルドバーンのペイントが描かれている。


フジヨキ台高校の学園祭。

鳴衣の写真部では、夢芽の写真が展示されている。

夢芽「ねぇ。『使わないで』って言ったじゃん」
鳴衣「そうだっけ?」
夢芽「言った」
鳴衣「夢芽さん、ここいていいの? お当番あるんでしょ」

夢が鳴衣と、2ショットで自撮りをする。

夢芽「お母──さん、うるさい」

鳴衣「変わったな──」


蓬たちのクラスの出し物のホラーカフェに、蓬の母と上条が訪れる。

上条「蓬くんのお当番、そろそろでしょ?」
蓬「はい。お金は、入口のとこで」
上条「はぁい」
蓬の母「ねぇ。ガウマさんは、来てないの?」
蓬「……来ないよ」
蓬の母「ん?」
蓬「あの人、うちの学校、出禁になってるから」
蓬の母「えっ!? なんで!? 何したの?」

淡木「蓬~」
らんか「ヨモく~ん」
蓬「どうしたの?」
金石「南さん、来てないんだって」
らんか「なんなのあの人! 準備だって全然手伝ってなかったし。当日くらいちゃんと仕事してよね」
なずみ「次のシフト入ってるのに、連絡取れないみたい」
淡木「蓬、捜してきてよ」
らんか「南さん係でしょ!」
蓬「……わ、わかった」


蓬は夢芽を捜して、学校中を走り回る。
学校の片隅で、夢芽が鼻歌を歌っている。

蓬「いた、南さん。お店、俺らの班の番だから、そろそろ行かないと」
夢芽「やっぱり……行きたくない」
蓬「わかるけどさ、うちのクラスの人とも合わせてくださいよ。行こ! はい!」

夢芽が、蓬へ手を差し出す。

夢芽「じゃあ、連れてって」

蓬の脳裏に、シズムとの会話が甦る。
シズムは最後の戦いの最中、終始無言のようだったが、蓬がガギュラにインスタンス・ドミネーションを決行したとき、蓬はガギュラ=シズムと繋がり、2人だけの会話を交わしていた。

(シズム『やっぱりわからないな。君も怪獣使いになれる可能性があったのに、惜しいことをした』)
(蓬『俺は怪獣がわからない。だから、そっちには行かないんだ』)
(シズム『人が理解できないものこそ、怪獣なんだ。彼らは常に、人の理の外にある。怪獣は何かに縛られたりはしない。君だって見たんだろ? 怪獣の力さえあれば、時間や空間、生きることや死ぬことからも解放される。もう少しで無上の自由に辿り着けたのに、後悔はないの?』)
(蓬『俺にはまだわからない。これから嬉しいこととか、苦しいこととかを繰り返して、生きていきたいから』)
(シズム『君たちはそうやって、無自覚に自由を失い、やがて自分自身を縛っていくんだ』)
(蓬『俺は自由を失うんじゃないよ。かけがえのない不自由を、これから手に入れていくんだ』)
(シズム『……やっぱりわからないな』)

夢芽「蓬? ……ん?」

蓬が夢芽の手を取り、立たせる。

夢芽「よくできました」
蓬「南さんって結構、冗談言うよね」
夢芽「……ねぇ」
蓬「ん?」
夢芽「まだ、『南さん』なんだ」

蓬は頬を赤らめ、顔をそむける。

蓬「……みんな待ってるから。行くよ、夢芽!」

夢芽「プッ! アハハハ! ハハハハ! よくできました」
蓬「恥ずかしくない?」
夢芽「恥ずかしいぐらいがちょうどいいんだよ」


学園祭が和やかに営まれる。
蓬はミイラ男、夢芽は幽霊のコスプレで、ホラーカフェで来客たちを迎える。


蓬たちクラス一同が、記念写真を撮る。
蓬と夢芽は、隣同士。
蓬の右手、夢芽の左腿に、ガウマの顔の傷、暦の負った傷と同じく、S字の傷跡が残っている。

蓬「傷、治んないや」
夢芽「ずっと消えない痕になるといいね」

蓬「なんでよ?」
夢芽「何十年経っても、きっと忘れないと思うから」

蓬と夢芽が、互いのコスプレ姿を見て吹き出す。

蓬・夢芽「プッ! アハハハ!」「アハハハハ!」



託されたものって、なに?
S S S S . D Y N A Z E N O N
─ 最 終 回 ─



ナイトと2代目が、コンピューターワールドに帰還する。
ナイトの手には、ガウマの遺した麻袋がある。

2人の目の前で、ダイナレックスが再び起動し、その瞳に光が宿る──



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最終更新:2022年07月30日 20:28