IS・・それは女性にしか動かせないパワードスーツ。
そしてここは・・・より優秀な操縦者を育成すべく世界各国から少女が集う学園。
この物語は何の因果かISを動かせる‘男‘織斑一夏が魅惑の女の園で繰り広げる
波乱万丈の一代記である!
シャルロット・箒・セシリア・鈴・ラウラ「「「「「それは違う」」」」」
一夏「ですよねー」
箒(テレビで一夏を見た時は驚いた。久しぶりに見た一夏はその・・・かっこよくなっていたから)
箒(って何を浮かれているんだ私は・・・幼なじみとして私が面倒見てやらないとな)
クラスメイトたち「織斑く~~~ん!」
「これからよろしくね!」
「わからない事あればなんでも聞いてね~!」
クラスメイトの少女たちが一夏に群がっていた。
箒「一夏!女に世話を焼かれるとは男として情けないぞ!!」
一夏「え・・・!千冬姉、ここの先生だったのか!あだっ」
千冬は一夏の頭を出席簿で叩いた。
千冬「ここでは織斑先生と呼べ」
クラスメイト「うそ!織斑君って千冬様の弟?」
「だからISが使えるのかな?」
「千冬様と家族なんて羨ましい~!!」
一夏「久しぶりに会ったけどご飯とかちゃんと食べてるのか?洗濯ものとか溜めたりしないか?」
一夏「病気とかしてないよな?」
千冬「いいから席につけ」
クラスメイト「オカンだ」
「オカン系男子だ」
(どういう姉弟だよ)
一夏が寮の自分の部屋に入ったが、そこには風呂上がりの箒がいた。
箒「一夏!?」
一夏「箒!?」
箒「貴様!そこに直れ!成敗してくれるッ!!」
箒が一夏に手当たり次第に物を投げつける。
一夏「落ち着け!落ち着けって!」
ブラジャーが一夏の頭に当たった。
一夏「ん?」
箒「ふは」
箒はより激しく、金づちや包丁も交えて投げつけ出した。
箒「うあわああああああああああああ」
一夏「ぎゃばああああああああああ」
一夏「まさか箒と同室だとは」
箒「・・・・・・・・・」
箒(一夏とはいえ・・・いや一夏だからこそ、男と同室とは緊張するものだな・・・)
一夏「まぁ知らない子より箒の方が緊張しなくていいよな~~~」
箒「そうか・・・良かったな。全く意識されてない・・・」
一夏「え?俺なんか悪い事言った?」
翌朝。一夏の前に朝食が出された。
一夏「すっ、げええええ!!」
一夏「なんて理想的かつうまそうな朝食!さすが国立の学校は違うぜ!」
一夏「昨日のおかずの残りが見あたらない。こんな豪勢な朝食を出されたら俺は・・・」
一夏「正直どうしたらいいかわからない・・・まぶしい・・・」
箒「食べればいい・・・」
一夏が朝食を食べる。
一夏「ウマー」
一夏「しあわせ~」
その様が箒の胸に突き刺さり―――
箒「一夏・・・私の卵焼きもやる・・・食べろ」
一夏「え?なんで?」
箒「いいから喰え」
モブクラスメイト「あーッ!篠ノ之さんズルい!」
「織斑君に餌付けしてる!」
一夏(餌付けって・・・動物かよ)
箒「べ・・・別におかしな事はしてないぞ!一夏がこの卵焼きを気に入ったと言うから!」
一夏「え?言ってな・・・」
クラスメイト「じゃああたしのもあげる!」
「あーんして!」
「あ~ずるい、あたしも~!!」
箒(あああああ、私の馬鹿者!!)
真耶「ひゃ~一夏君モテモテですね。すぐに彼女ができたりして!そしたらどうします?」
千冬「別にどうもしない。何事も経験だ。アイツの好きにさせるさ」
千冬がコーヒーにカップの中身を注ぐ。
真耶「先生・・・それお酢ですよ」
千冬が真耶にヘッドロックをかける。
千冬「誤解するなよ・・・動揺とかしてないからな」
真耶「ひゃ・・・ひゃいっ」
一夏「ごちそうさまでした~」
学食のおばさん「はいよ~」
一夏「あの、ご飯すっごく美味しかったです!」
おばさん「まぁ~~~そんな事言われたの初めて!いい子ねぇ!」
一夏「あっいえ、そんな・・・」
箒(生徒のみならず職員までも・・・)
一夏「特に煮物が美味しかったです」
おばさん「あらそう~~~」
一夏「隠し味に梅干し入ってませんか?」
おばさん「まあ!良くわかったわね!」
一夏「今度作り方教えて下さい!」
おばさん「お安い御用よぉ~~~」
箒「この節操なし!!」
一夏「へぶっ!!」
箒が一夏をぶん殴った。
セシリア(わたくしはセシリア・オルコット。イギリスの代表候補生ですわ)
セシリア(学園にはISの修練の為に来ましたの。お遊び気分の方とは意識が違いますわ)
クラスメイト「うわ!オルコットさんにプリ帳可愛い!」
セシリア「!!!」
セシリア「こっ、これはメイドが勝手に入れたのです!!別に私がプリクラを撮りたかった
訳では!!」
セシリア(はあああ、びっくりしましたわ!こ、これは別に他意はなくでですね、郷に入っては郷に従えというもので。日本の女子高生の必須品と聞いて持ってみただけですわ。って、私は誰に言い訳してるのかしら)
セシリア(それより・・・何ですのあの男!もの珍しいから皆にチヤホヤされて・・・)
クラスメイト「オルコットさん、プリクラ交換・・・」
セシリア「あああもう!!うっとおしくてたまりませんわ!!」
クラスメイト「あ・・・・うん、ごめんね・・・オルコットさんこわい・・・」
セシリア「ちっ!違います、今のは・・・!」
(ああああああ)
一夏はセシリアとの勝負に負けた!しかし専用機『白式』を手に入れた!
真耶「織斑君・・・負けて残念でしたね」
一夏「はぁ・・・」
真耶「そういえば一夏君、変わったクセがあるんですね。浮かれると左手をグーパーするって織斑先・・・」
真耶「せぐっ」
千冬が真耶の首元を殴った。
真耶「うえッ、げほっ」
箒(!!)
一夏「セグウェイ?」
セシリアはシャワーを浴びながら、考えていた。
セシリア(織斑一夏・・・私・・・もしかしてあの方の事・・・)
セシリア(でも一夏さんには篠ノ之さんが・・・!とても入り込みにくいですわ!)
セシリア(それに少々一夏さんにきつく当たりましたし・・・最悪嫌われている可能性も・・・)
「どうしましょう・・・・」
セシリアのルームメイト「オルコットさーん・・・?」
(三時間もお風呂場から出てこない・・・どうしよう)
イギリス オルコット邸。
セシリアの親友兼専属のメイド、チェルシーがセシリアからの連絡を受けた。
チェルシー「はいチェルシーです。えっ、お嬢様に好きな人が!?」
チェルシー「大丈夫ですよ!お嬢様美人ですから相手を尊重して立てれば誰でも落とせます!」
セシリア「そう・・・!チェルシーが言うなら確かですわね!」
セシリア「参考にさせて貰いますわ~!」
セシリアのルームメイト(できればルームメイトも尊重していただきたい・・・夜中の3時ですよ・・・)
チェルシー「代表候補生としてISの事を教えて差し上げるのはどうでしょう?」
セシリア「さっそく実践!!」
一夏「すげー!さすが代表候補生、説明がわかりやすい!」
セシリア(嫌われてる・・・なんて取り越し苦労でしたわね)
「お役に立てて良かったですわ」
セシリアのルームメイト「全然良くないわよ・・・寝不足だっつーの」
箒(まずい・・・ただでさえ一夏を狙う女子が多いのに)
箒(代表候補生だと!?あの態度の変わりよう、一夏に懸想しているのが丸わかりだ!?)
一夏「あいつ態度が柔らかくなったよなー。そういや俺って最初仲悪い奴ほど仲良くなる気がする」
箒「な、何事にも例外はある!!」
一夏「え?うん・・・?」
千冬「そうだ二人とも。実技の時はISスーツを決して忘れるなよ」
真耶「いたた・・・」
千冬「忘れた時は競技用の水着。しれも忘れたら下着で授業に参加してもらう」
箒「下着って・・・」
一夏「またまた・・・そんなの冗談に決まって」
真耶「あうう~」
千冬「山田先生は去年2回下着で授業をした」
一夏(何してんのこの学園)
箒(し・・・しししし、一夏の前で下着だと・・・!?)
「一夏・・・あまり見るな・・・」
一夏(想像するだけでも恐ろしい・・・)
女子たち「織斑くんのえっちー!!」
「ヘンターイ!!」
「写メ撮っとこー!!」
一夏「絶対忘れらんねぇ・・・」
箒「一夏!?今不埒な想像をしたな!?」
箒が一夏の頬をはたいた。
一夏「ぶぶッ」
(理不尽!!)
箒「♬、♪」
「うっ」
セシリア「きゃっ」
写真を抱えてご満悦だった箒だが、曲がり角でセシリアと額をぶつけてしまった。
セシリア「し・・・失礼!不注意でしたわ」
箒「すまない!前を良く見ていなくて・・・」
セシリア「って篠ノ之さんでしたのね」
箒「なんだ・・・オルコットか」
セシリア「はッ、!篠ノ之さん!?その手に持っているものはまさか・・・!!」
「一夏さんの代表就任式の写真でしょう!?何故貴女がそれを持っているんですの!?」
箒「黛先輩に焼き増しを貰ったのだ。私もこの中に写っているからな・・・まさかお前も持っているのか!?」
セシリア「当然貰っていますわ!いいですこと!?これは専用機持ちの私と一夏さんへのインタビュー!つまりこの写真の主役は私たち二人!!この固く繋がれた手が何よりの証拠ですわ!」
箒「!!」
セシリア「勝ちましたわねっ!!」
箒(ぐっ・・・!こいつ!!代表候補生だからって一夏にベタベタベタベタ。最近の一夏の写真なんて私は一枚も持ってないんだぞ!それをポッと出の奴がツーショットまで・・・)
そこへ一夏が来た。
一夏「あれ。箒にセシリアじゃないか。こんなところで何してるんだ?」
箒「いっ・・・一夏!」
セシリア「あら・・・一夏さん?もしかしてそれ・・・」
一夏「ああこれ?黛さんに貰ってきたんだ」
セシリア「一夏さんったら・・・私のツーショットをわざわざ・・・?」
一夏「?、折角だからアルバムに貼ろうと思ってさ」
箒・セシリア「「アルバム?」」
一夏「家族のアルバムだよ。友達との写真とか行事の写真を貼ってるんだ。過去に誰と一緒にいたのか覚えていられるようにって、千冬姉が始めたんだ。箒とも昔一緒に撮ったよな~」
箒「一夏・・・私との写真まだ持ってるのか・・・?」
一夏「勿論!大事な想い出だからな」
箒「っ・・・!」
セシリア「ンンッ!!それで一夏さん・・・その写真も保管なさるの?」
一夏「ああ・・・縁っていいうかさ、ここにもし来なかったらさ、皆にも会えなかったわけだろ?まあ色々騒がしい時もあるけど・・・そういうのもきっと大事な想い出になると思うから」
箒「一夏・・・そっ・・・その中に私は含まれるんだろうな!」
セシリア「わっ、私もいますの・・・?」
一夏「あったりまえだろ!」
セシリアと箒が笑った。
セシリア「また皆で写真を撮りましょうね、一夏さん!」
箒「次は千冬さんも一緒に入れるといいな」
一夏「そうだな~」
箒(次こそは一夏と二人で写るぞ!それはそれ、これはこれ!!)
セシリア(この写真、二人の所だけ切り抜いて保管しましょ)
その頃の新聞部。
黛「焼きまし有料にしたらすごいもうかりそう。・・・やらないけども」
(続く)
最終更新:2017年12月24日 22:24