ドラえもんとマリアを乗せたロケットは猛スピードで小惑星に向かっていた。
それをどうすることもできず、のび太たちは悲しみに暮れる。
クルリンパ「まだ衝突したわけじゃないっパ!」
しずか「先生、電送装置を使いましょう!」
のび太「そうだ!」
チャペック「だが、ロケットは猛スピードで移動している。2人のいる位置がわからなければ無理だ……」
するとポコの耳にマリアの声が響く。
ポコ「ママ。ママが話してる…… 先生! 僕、ママのいるところがわかる」
一同「ああっ!」
ロケットがもう直ぐ激突しようとしている。
ポコは電送装置を頭につける。
チャペック「これでよし!」
ポコ「ママ……」
クルリンパ「早く。衝突するっパ!」
チャペック「転送!」
ロケットが衝突、爆発。
すると装置が作動。
そこから出てきたのはデスターだった。
チャペック「デスター!」
デスターは倒れ、仮面が真っ二つに割れる。
さらに、装置からドラえもんも出てくる。
ドラえもん「みんな!」
4人「ドラえもん!!」
ドラえもん「のび太くん!」
続いてマリアも転送される。
ポコ「ママ!」
マリア「ポコ!」
ポコ「ママ!! ママ……」
マリア「ポコ……」
ジャンヌ「ううっ……」
マリア「ジャンヌ!」
ジャンヌ「ママ! ううっ……」
ドラえもん「よかった。本当によかった……」
チャペック「トロイ、デスターを連れて行ってくれ」
トロイ「はい。立つんだデスター」
デスターを起こすともう半分の仮面が取れ、その素顔がチャペックと瓜二つだった。
チャペック「デスター、観念しろ!」
スネ夫「チャペック先生にそっくり……」
ジャイアン「本当だ……」
チャペック「そう。こいつは私の弟なんだ……」
一同「ええっ!?」
チャペック「私と同じ科学者だったが、進む道が間違っていた」
トロイとコニックがデスターを連れて行く。
空には虹が2つかかっていた。
しずか「見て。虹が……」
のび太「本当だ。2本重なってる」
ジャンヌ「父上…… ここに新しい虹の谷を作れとおっしゃるのですね?」
一同「ああっ……」
そして、いよいよ別れの時がやってきた。
ジャンヌ「どうしても帰ってしまうの?」
ポコ「もう少しいてよ。のび太くんたちがロボットと人間が仲良くやって行くお手本なんだから……」
のび太「うん。僕たちだって喧嘩はするし……」
ドラえもん「そうそう……」
のび太「ドラえもんに頼ってばかりいるし、それに……」
ポコ「それに?」
のび太「なんだかポコたち見てたらママに……」
ジャイアン「俺も母ちゃんに」
しずか「私も」
スネ夫「僕も……」
ドラえもん「ふふふ。みんなママに会いたくなったみたい」
タイムマシン「出発しますよ。早くしないと日が暮れちゃうよ!」
ドラえもん「わかった×2!」
ジャイアン「はいはい。早く入って」
のび太「じゃあね、ポコ……」
ポコ「うん。さようなら……」
のび太「さようなら……」
野比家。
のび太がママの元に走ってくる。
のび太「ママ!」
ママ「ど、どうしたの? のび太……」
のび太「ママ!」
ママ「なんなの?」
のび太「ううん。なんでもないけど、ママのそばにいたいだけ……」
ママ「変な子ねぇ……」
ドラえもん「いいなぁ。みんなママがいて……」
ママ「何言ってるの。ドラちゃんだって私の子供よ」
ドラえもん「ううっ…… ママ!」
ドラえもんもママに飛びつく。
ママ「はいはい。2人とも一体何があったのよ?」
のび太「なんでもないったら。ねぇ?」
ドラえもん「ねぇ!」
しずか「パパー!」
スネ夫「ママー!!」
ジャイアン「母ちゃーん!!」
最終更新:2023年07月16日 14:40