炎神戦隊ゴーオンジャー 10 YEARS GRANDPRIXのオープニング

炎神戦隊ゴーオンジャーの戦いから10年後、2018年。

とある町の少年、戸橋走児が、団地の玄関を出ようとする。
路上で3人の少年が、少女からランドセルを取り上げて虐めている。

少女「返してよぉ!」
少年たち「やーい! やーい!」

走児が、少女と目が合う。

少女「走児くん、助けて!」
少年たち「おっ? なんだ、走児。やんのかよ!?」「やんのか!?」

走児は、厄介事を避けるように、明後日の方へ駆け出す。

少年たち「逃げた、逃げた!」「弱ぇーな!」「あいつ、逃げたぞ!」


走児は公園に佇み、懐から何かを取り出す。
炎神ベアールVの炎神キャスト──?

声「いたぞ!」

特別警察隊の隊長・暮井虎夫と、隊員たちが、走児を取り囲む。

暮井「ターゲット、確認。君、危険な物を持っているね? 法律に違反している」

走児がとっさに逃げ出す。

暮井「ターゲットがそっちへ向かった。スナイパー、射殺せよ」


ビルの屋上で、ライフル銃を手にした狙撃手が、地上に狙いを定める。

「ターゲットは、はずさない」

地上の走児に狙いを定め── と思いきや、走児を追う暮井の足元に、弾丸が炸裂する。
暮井が足止めされるが、別の隊員たちが合流し、走児を追う。

隊員たち「いたぞ!」「待てぇ!」
暮井「何してる!? だから警視庁の連中は使えんのだ! 後は我々、特別警察がやる。お前は交通整理でもしてろ!」


屋上の狙撃手が、サングラスを外す。
かつての炎神戦隊ゴーオンジャーの1人、ゴーオンブラックこと石原軍平。

軍平「格好悪すぎる……」


走児は地下駐車場へと逃げ込み、車の影に身を潜める。

暮井「どこに行った? 捜せ!」

2人の隊員が、走児を捕らえる。

隊員A「はい、ここまで」
走児「離せぇ、離せよぉ!」
隊員B「おとなしくするっス」
暮井「お前たち、よくやった」

走児を捕らえたのは、あからさまなアフロヘアのカツラと付けヒゲの隊員2人。


とある道路を、1人の青年が自転車で駆けている。

「遅刻、遅刻! これじゃ、何とかならないよ!」


別の道路を、自動車が行く。
後部座席の女性に、暮井からの通信が入る。

暮井『ターゲット、確保。危険物、確認中』
女性「停めてください」

車が停まり、女性が降りる。
ゴーオンジャーの1人、ゴーオンイエローこと楼山早輝。
だが服装はゴーオンジャーのトレードマークであるゴーオンジャケットではなく、黒のスーツ姿、そして厳しい表情──?


暮井「さぁ、所持している物を渡しなさい」

走児が足掻き、必死に拘束から逃れて、物陰に身を潜める。

隊員B「まぁまぁ、それは連行してからで」
暮井「時間の無駄だ」

暮井が走児に、銃を向ける。
隊員Aがコインを弾いて、暮井に叩きつける。

隊員A「ほらよっ!」

2人の隊員は、あっという間に暮井の腕を捩じ上げ、他の隊員たちから銃を奪う。

隊員B「子供相手に、物騒っスね!」
暮井「お前ら…… 一体、どういうつもりだ!?」

床に落ちたコインには、「G」のマークと、「GO-ONGER」のロゴがある。

暮井「お前たち、まさか!?」
隊員A「へへっ! バレちゃ、しょうがねぇな!」

2人が、カツラとヒゲの変装を解く。
ゴーオンジャーの江角走輔と、香坂 連。

暮井「ゴーオンジャー。まだ、生きていたか」
走輔「当ったりめぇだろ!」

走輔が地面からコインを拾い、指で弾き飛ばし、手の甲で受け止める。

走輔「よっしゃ! 6666回連続、表! 今日もマッハで、調子がいいぜ! 連!」
連「OKっス!」

2人が変身携帯・ゴーフォンを構える。

走児「ガラケー!? 今どき!?」
連「ゴーフォンは、ただのガラケーじゃないっスよ」

早輝が物陰で密かに、参戦するでもなく、無言で様子を窺っている。

走輔・連「チェンジソウル・セット!」「レッツ・ゴーオン!」「メットオン!」

走輔がゴーオンレッドに、連がゴーオンブルーに変身する。

レッド・ブルー「正義のロードを突き進む! 炎神戦隊ゴーオンジャー!!

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2023年04月18日 17:32