電脳冒険記ウェブダイバーの第32話

(前回のあらすじ)
悪のプログラム・デリトロスの魔の手からマジカルゲートを取り戻すため、結城ケントはグラディオンと共に立ち上がった!。
マジカルゲートの最後のエリア・タイムエリアでダイタリオンとの最後の戦いに挑む、ケントとグラディオン。
だが、ダイタリオンの体内には弟のカイトと父・タケトが囚われていた。
ガリューンとドラグオンとの協力を得て二人を助け出したケントはビクトリーグラディオンと共にダイタリオンを倒すのであった。
世界中が平和に包まれたかに見えた。だが、ジャギ爆弾が再びダイバーランドを襲う。ダイタリオンはまだ生きていたのだ。
グラディオンは自らを犠牲にしダイタリオンとジャギ爆弾を止めようとする。
駆けつけたケントの目の前でグラディオンはダイタリオンと共に消滅してしまった。

とあるマジカルゲートのエリア。
そこにはワイヤーフレームの姿のグラディオンが映っており、消滅したはずのダイタリオンもいた。

ダイタリオン「グラディオン!グラディオン!まずい!我が時の力よグラディオンの時を止めたまえ!」

デリトロスの洗脳が解けたダイタリオンが時間停止能力を発動させると消滅寸前なのかグラディオンは緑の光球になる。

ダイタリオン「死なせはしない!死なせるものか!グラディオン!我が命に代えても!」

DIVE32
思いをひとつに!

結城家の自宅。
結城ケントは自室で窓の景色を眺めていた中、カロンから電子音が鳴り響く。

ケント「どうした?カロン?」

ケントが振り向くと、カロンは金色に光り始める。

カロン(ダイタリオン)「我はダイタリオン」
ケント「カロン!」
カロン(ダイタリオン)「聞け、結城ケント。 グラディオンのデータはまだ存在している。 グラディオンは生きている」
ケント「グラディオンが…生きてる? 」
カロン(ダイタリオン)「グラディオンを助けるためお前の力が必要だ」
ケント「グラディオンを?」
カロン(ダイタリオン)「すぐ我の元へ来い、結城ケント」
ケント「どこに…どこにいるんだ!」
カロン(ダイタリオン)「我はカロンの中にいる。 急げ、デリトロスがグラディオンを狙っている」

カロン(ダイタリオン)がそう言うと、ダイタリオンの意識は途切れる。

ケント「おい!カロン!おい!デリトロスがグラディオンを…」

変わって倉知ショウは自宅のバルコニーで海の景色を眺めてケント、グラディオン、ダイタリオンのことを頭の中で思い浮かぶ中、流れ星が流れると即座に何かを感じる。

ショウ「まさか…ケントくんの身に何かが…」

一方で有栖川博士とその娘・アオイは何かのデータの捜索にあたっていた。

アオイ「また駄目だわ…分からないわもう…一体何なのでデリトロスって…」
博士「はは、だからそのデータを今調べてるんだろ。デリトロス…その目的…居場所は未だに謎のままだ…一刻も早く正体を突き止めればマジカルゲートの悲劇が再び起きるかもしれぬのだ」
アオイ「もう、あんなこと二度と起きて欲しくないわ」
博士「ケント君とグラディオンはマジカルゲートとダイバーランドを救ってくれた…今度は私たちがデリトロスの正体を暴きそして倒す番だ」
アオイ「うん、おじいちゃん。私!頑張るわ!」

一方でケントとショウはグラディオンを助けに行く準備をしていた。

ショウ「ダイタリオンがカロンの中に?」
ケント「ほら、見て、ショウさん」
ショウ「デリトロスの反応まで…すると…」
ケント「ショウさん…もしかして…」

ショウはケントのパソコンのキーボードをいじる。

ショウ「間違いない。ダイタリオンはグラディオンを守るために戦っているんだ、デリトロスと」
ケント「じゃあこの小さな反応がグラディオン…こうしちゃいられない助けないと!それにダンタリオンは言っていた。『グラディオンを助けるために俺の力が必要だって』」
ショウ「でも、どうやって助けに行くんだい?グラディオンがいるのはマジカルゲートじゃなくてカロンの中なんだ」
ケント「そうか…」
ショウ「ちょっと待って…」

ショウはパソコンを操作する。

ケント「どうしたのショウさん?
ショウ「マロンはマジカルゲートの管理プログラムの一部なんだね」
ケント「うん、自分でそう言ってたけど…」
ショウ「それならマジカルゲートと同じようにダイブ出来るかもしれない」

ショウはパソコン操作した末にモニターの画面が変わる。

ショウ「やった。 これでカロンの中に入れる」
ケント「よーし!待っていろよ!グラディオン!」
ショウ「ケント君、僕も一緒に行くよ。グラディオンは(みんな)を救ってくれた。今度は僕たちが助ける番だよ」
ケント「ショウさん…うん、行こう!。カロンへプラグイット!」

二人はカロンの電脳世界へダイブする。

ケント「ここがカロンの中か…」
ショウ「行こう、ダイタリオンを探すんだ」

一方でダイタリオンはデリトロスの下僕となるウェブモンスターの攻撃を受け続けていた。

ダイタリオン「機能が完全に回復していればウェブモンスターごときに…。そうか…デリトロスの狙いはグラディオンか!。そうはさせないダイタスマッシュ!」

ダイタリオンはダイタスマッシュを放ちウェブモンスターを一掃する。

ダイタリオン「デリトロス、貴様にグラディオンは絶対は渡さない!」

二人はダイタリオンの元へ駆けつけると、ケントは呼びかける。

ケント「ダイタリオン!」
ダイタリオン「来てくれたか!結城ケント!。ん…お前は倉知ショウ!」
ショウ「ダイタリオン、グラディオンはどこだ?」

ダイタリオンは左手を見せグラディオンのデータとなる緑の光球がケントの手に渡る。

ケント「これは…」
ダイタリオン「グラディオンのデータだ」
ケント「グラディオン?これが?」
ダイタリオン「正確にはグラディオンのコアプログラム。ウェブナイトの命ともいえるべきものだ。すまん…結城ケント…グラディオンをこのような姿に…」
ケント「そ…そんな…グラディオン!しっかりしろ!グラディオン!グラディオン!」
ショウ「反応している…ウェブダイバーの声に反応している! 生きているんだ!ケント君!グラディオンは生きているんだよ!」
ケント「グラディオン…」
ダイタリオン「コアプログラムがあればグラディオンを蘇らせることができる。だが…もし、それを破壊されたら…二度と彼は…」
ケント「そんなこと…させるもんか!
ダイタリオン「その通りだグラディオンはは命をかけて我を救ってくれた。我が命かけてもグラディオンは守る」
ショウ「ダイタリオン…僕にも協力させて欲しい…僕を…僕のウェブダイバーにしてくれないか?」
ダイタリオン「ショウ…」
ショウ「ダイタリオンだけじゃないグラディオンは…僕たちとマジカルゲートを救ってくれた。何度傷つき倒れても僕たちを救うために戦ってくれた。今度は僕達がグラディオンを救う番なんだ」
ダイタリオン「だが我はお前の力を悪用した。 そればかりかお前の親友である結城ケントと戦わせた…」
ショウ「君のせいじゃない。悪いのはデリトロスだ。 一緒に戦おう!グラディオンを守るために!デリトロスを倒すために!二度とあの悲劇を繰り返させないために!」
ケント「ショウさん…」
ダイタリオン「分かった…お前こそわがウェブダイバーだ!ん?」
ケント「また!来た!」

ウェブモンスターの群れはケントらに向けて一斉攻撃をしてくる。

ダイタリオン「奴らは我が引き受ける。ケントはその隙にグラディオンを再生するんだ!」
ケント「でも、どうやって?」
ショウ「ウェブナイトはウェブダイバーの心とシンクロすることで無限の力を発揮する。だったら再生することだって…」
ケント「分かったよ… ショウさん…心配ないよグラディオン、必ず俺が守ってみせる、蘇らせてみせるから!」
ショウ「さあ、ケントくん早く行くんだ!」

ケントはグラディオンを蘇らせるためにどこかへと走る。

ダイタリオン「行くぞ!ショウ!」
ショウ「ウェブダイブ!ダイタリオン!。行くぞ!ダイタリオン」
ダイタリオン「おお!」
ショウ・ダイタリオン「「アックスノヴァ!」」

ショウとウェブダイブしたダイタリオンは広範囲光線攻撃・アックスノヴァでウェブモンスターを一掃する。

ショウ「やった!」

ショウがそういう中でウェブモンスターの光線攻撃がダイタリオンの背中に命中する。
光線を放ってきたのは芋虫のような見た目のウェブモンスターの親玉(以下略で親ウェブモンスター)であった。

ショウ「新手か!」
ダイタリオン「なんだこれは?」
ケント「あれは…」
親ウェブモンスター(デリトロス)「グラディオンを渡せ。グラディオンは私のものだ」
ケント「その声は…デリトロス!」

ケントがそう言うと親ウェブモンスター(デリトロス)はケントに向けて光線を発射する。
その光線が命中した床から分身となる三角錐のオブジェクトが這い上がる。

ケント「な…何だ…」

三角錐の分身の群れは逃げるケントに向けて光線を放つ。
一方でイギリスでパソコンやっていた少年がモニターが変わっているのに気づきクラディオンとケントの英語表記の文字が浮かび上がる。

英国の少年「プラグターミナルが勝手に…」

一方で各国でも同様に同じ現象が起きてるのに気づく。

少年「な…何だ?」

妹「ねえ、お姉ちゃん。見て見て!」

変わって結城家の自宅のテレビ画面にケントがウェブモンスターからから逃げている様子が映し出されカイトはその様子を見ていた。

カイト「大変だ!。父ちゃん!母ちゃん!見て!兄ちゃんが!」

一方で浅羽ナオキもモニターにその様子が映し出されているのに気づく。

ナオキ「ケント!」

有栖川の博士とアオイはデリトロスのデータを検索する中、同様にアオイも気づく。

アオイ「ケントくん!」
博士「何!?」

一方でカロンの電脳世界でケントはデリトロスの追っ手から逃げ続ける。

ケント「グラディオンは俺が守る!俺が蘇らせるんだ!デリトロス!お前なんかに絶対渡さない!渡すもんか!」
ショウ「ケントくん!」

ダイタリオンは親ウェブモンスター(デリトロス)の熾烈な攻撃に苦戦し、逃げているケントはその様子を見る。

ケント「ショウさん…」

博士はケントの様子がモニターに映し出されているのを確認する。

博士「全世界に向けて配信されているのか!」

ケントは逃げる中で追手に阻まれ包囲される。

ナオキ「ケント!」
カイト「兄ちゃん!」
アオイ「ケント君!」

ケントは包囲される中で諦めの姿勢を見せない。

ケント「グラディオンは渡さない!絶対に渡すもんか!」
ショウ「負けるもんか!×2」
ケント「負けない! 負けられないんだ! 。今度は…」
二人「「俺達が助けるんだ!グラディオンを!」」

二人がそう言った後、ケントが持っていたグラディオンのコアプログラムが光を放つ。

カロン「ピョコ!ピョコ!ピョコー!」

カロンは興奮し始める。

ケント「これは…」

グラディオンはコアプログラムは空に舞い上がると光が再び放たれデリトロスの分身は消滅し親ウェブモンスター(デリトロス)は苦しみ始める。

ショウ「グラディオンがケントくんの正義の心とシンクロした!」
ケント「グラディオン…」
ショウ「ケントくん今だ!君の正義の心でグラディオンを蘇らせるんだ!」
ケント「わかった!ショウさん!」

ケントはグランモバイラーを展開する。

ケント「蘇れ!グラディオン!」

ケントはグランモバイラーから放たれた光線をグラディオンに向けて放つ。

親ウェブモンスター(デリトロス)「そうはさせるか!」

ケントは親ウェブモンスター(デリトロス)の光線に妨害されてしまい、グランモバイラーが外れて吹き飛ばされてしまう。

ショウ「ケントくん!」
ダイタリオン「ダイタスマッシュ!」

ダイタリオンは親ウェブモンスター(デリトロス)に向けて連射攻撃のダイタスマッシュを放つ。

親ウェブモンスター(デリトロス)「邪魔をするな!」

親ウェブモンスター(デリトロス) はそれにひるまず光線をダイタリオンに向けて放ち吹き飛ばす。

ショウ「デリトロス!お前の好きにはさせない!
ケント「グラディオンは世界のみんなを助けてくれた。今度は俺の番だ!俺がクラディオンを助けるんだ!」

ケントは満身創痍(まんしんそうい)の中で匍匐(ほふく)してグランモバイラーを取ろうとするも親ウェブモンスター(デリトロス)に弾き飛ばされてしまう。

一同「頑張れケント!」「頑張ってけんとくん!」
カイト「兄ちゃん!しっかり!」

ケントはデリトロスの妨害を受けながらもグランモバイラーを取ろうとする。

ケント「待ってるよ!俺が絶対に助けるから!」

ケントはグランモバイラーを再び手にし、即座に復元光線をグラディオンに向けて放つ。

ショウ「しまった…ダメージを受けている今のけんとくんにグラディオンを蘇らせることは…」

ダイタリオンはデリトロスの攻撃で地面に叩きつけられ倒れる。

ケント「ショウさん!」
親ウェブモンスター(デリトロス)「さあ、結城ケント。グラディオンを渡してもらおうか!」
ケント「断る俺は必ず!グラディオンを蘇らせる!そしてデリトロス!お前を倒す!」
親ウェブモンスター(デリトロス)「そうか…ならばここで滅びるがよい!」
ケント「グラディオン!」

ケントは再び光線をグラディオンに向けて放つ。

一同「プラグイット!グラディオン!」

世界中の子供がパソコンにプラグを差し込む。

博士「なんということだ100!10万!3000万!グラディオンが助けた全員達の思いが世界中から集まってきている!このダイバーランドに!」

親ウェブモンスター(デリトロス)「なんだこの声は!」
ケント「感じる…感じるよ!これは心…みんなの正義の心…俺に力を貸してくれるのか!ありがとうみんな!蘇れ!グラディオン!」

グランモバイラーのモニターが光ると、ケントは再び復元光線をグラディオンに向けて放つ。

ケント「グラディオン!」

グラディオンに復元光線が照射される中、子供達の呼びかけと共に彼は実体化する。

ダイタリオン「よくやった!結城ケント!」
ナオキ「よっしゃ!」
カイト「やった!お兄ちゃん」
博士「ほぉ…」
アオイ「グラディオン!」

一同はグラディオンの復活に歓喜する。

グラディオン「ケント…ありがとう…君のおかげで私は再生することが出来た」
ケント「俺だけじゃないよ。世界中のみんなのおかげさ!」
グラディオン「世界の子供たちか…ありがとう…君達からもらったこの命…決して無駄にはしない!」

親ウェブモンスター(デリトロス)はグラディオンに向けて光線攻撃を放つもダイタリオンが庇う。

グラディオン「ダイタリオン!。ケント!ウェブダイブだ!」
ケント「ウェブダイブ!グラディオン!」

ケントはグラディオンとウェブダイブする。

ダイタリオン「グラディオン!スーパーアックスノヴァだ!」
グラディオン「その体では無理だ!。後は私に任せろ!」
ダイタリオン「心配するな!決めたのだ!命ある限り…グラディオン、お前と共に戦うと!」
グラディオン「よし!行くぞ!ノヴァモードだ!」
ダイタリオン「おお!」
ショウ「ウェブチェンジ!ダイタリオン!アタックモード!」

ダイタリオンは砲撃形態のアタックモードへ変形して後ろにグラディオンが降りて攻撃態勢に入る。

グラディオン「グラディオン!ノヴァモード!」
ケント・ショウ「「スーパーアックスノヴァ!」」

ケントとショウの掛け声と共に放たれたダイタリオンのスーパーアックスノヴァで親ウェブモンスター(デリトロス)は断末魔と共に粉々になって消滅する。

ケント「やった!」

ケントの自宅。

カロン「ピョコ…」
ケント「カロン。気がついたか?」
カロン「あれ?カロンここで何してたピョコ?なんかえらい目にあった気が…」

ケントとショウが笑顔になる中でカロンが呼びかける。

カロン「ケント!何か知ってるピョコか!教えるピョコ!あーもう意地悪しないで教えてピョコ!」

変わってマジカルゲートではマジカルステーションが出現したことにその付近にいたウェブナイトらは目撃する。

ジャガオン「やった!」
シャークオン「マジカルステーションが再生したぞ!」

一方でグラディオンはマジカルステーションが元に戻ったことをケントと話す。

ケント「そうか…マジカルステーションも元に戻ったんだ!」
グラディオン(通信)『ダイタリオンも加わって、ついに13体のウェブナイトが揃った。これでマジカルゲートの守りは完璧だ』
ケント「よーし!。待ってろよ!デリトロス!お前は俺達が必ず倒す!」

(続く)

次回予告
おかえり!グラディオン!ついにウェブナイトが全員味方になった。
だけど、平和を取り戻したマジカルゲートに再び異変が…!。
俺達の前にデリトロスの戦士・リュウトが現れた!。
新たな敵の出現とともに俺たちの冒険が始まる!
次回、電脳冒険記ウェブダイバー『強制転送!デリトロスゲート』にプラグイット!。

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最終更新:2022年04月18日 21:30