"カヴァレリア・ルスティカーナ"

対訳【朝比奈隆 訳】

ママも知るとおり(動画対訳)



編集者より

  • まず参考にしたのは、1953年7月11日から13日に産経会館で上演された時のパンフレットです。朝比奈隆は1949年に関西オペラグループ(現関西歌劇団)を結成し、以来、毎年オペラを上演して、1953年の第7回公演がこの「カヴァレリア・ルスチカーナ」と「パリアッチ(道化師)」です。このパンフレットには、「朝比奈 隆 訳詞」と明記されて、このオペラの全訳が掲載されています。
  • 次に参考にしたのが、大フィルに保管されている、ボーカルスコアです。残念ながらこのボーカルスコアには出版社が載っていません。CAVALLERIA RUSTICANA というタイトルの下に<SIZILIANISCHE BAUERNEHRE> OPER IN EINEM AUFZUG とドイツ語が書かれ、スコアにはドイツ語訳も印刷されていますので、もしかしたらしたら朝比奈隆がドイツで入手したものかもしれません。ピンクの表紙に朝比奈のサインがあります。
  • そこでWEBでダウンロードしたイタリア語のテキストと朝比奈訳をできるだけ楽譜に合わせて並べました。このオペラには教会で讃美歌が歌われる場面があります。その中のラテン語は訳されていませんので、恐らくラテン語のまま歌ったのでしょう。
  • 朝比奈隆は上演の度ごとに訳詞に手を入れていたとオペラ歌手の方々からは聞いています。そこで、パンフレットに掲載されたものと違う箇所は(別訳:)という形で併記しました。ト書きもかなり訳されていますが、スコアに書かれているドイツ語から訳したもののようです。朝比奈はドイツ語が得意でしたから。イタリア語のテキストにはないけれど朝比奈が入れているト書は(ト書:)という形にしました。またト書きで、朝比奈訳には載っていないが、あるほうがいいと思われるものは、追記しました。
  • 朝比奈隆は基本的にはイタリア語のテキストに忠実に訳しています。ただ、音楽に合わせるために訳語変えているところも多々あります。時には言葉遊びも見受けられます。例えば、サントゥッツァがアルフィオに、トゥリドゥとローラの仲をばらす場面に Uso a mentiere(嘘をつく習慣)という台詞がありますが、このUsoに合わせて「嘘」と歌わせて、歌の内容と音とが見事に合っています。
  • 時代を感じさせる訳語もあります。例えば nostre donne を「女房」でなく「山の神」と訳しています。この「山の神」という言葉だけで、女房に頭の上がらない亭主という夫婦の関係が表現されていますが、残念ながら「山の神」という言葉は死語になりつつあるようです。

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@ Aiko Oshio

管理人より

  • 指揮者の朝比奈隆(1908年7月9日 - 2001年12月29日)が翻訳した「歌える日本語訳」を使用しています。日本語訳は左のイタリア語の意味とは必ずしも一致しません。
  • 朝比奈のテキストは遺族の許可をいただいて掲載しています。複製・転載・転用は固くお断りいたします。

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カヴァレリア・ルスティカーナとは

  • カヴァレリア・ルスティカーナの74%はミスリルで出来ています。
  • カヴァレリア・ルスティカーナの12%は白い何かで出来ています。
  • カヴァレリア・ルスティカーナの9%は汗と涙(化合物)で出来ています。
  • カヴァレリア・ルスティカーナの3%は純金で出来ています。
  • カヴァレリア・ルスティカーナの2%は優雅さで出来ています。
最終更新:2022年04月24日 20:13