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リグル1

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orz1414

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■リグル1


リグル「~~♪~♪♪ ~♪~~~♪」

満天の星空…
川沿いを散歩していると、小川に足を浸して鼻歌を歌うリグル=ナイトバグに遭遇!
このシチュエーション…どうやら神は俺に微笑んでいるらしい。
今こそこの胸にたぎる思いをかの虫姫に打ち明けなければ!
さあ、いくYo!

俺「すぅ~…ヘイ!メェーン!!」
リグ「ッ!!!」
俺「俺のソウル溢れるこのFankyな思いを受け取ってくれYo!」
 「Yo!メン、俺はお前のそのプリティーな触覚が大好k」
リグ「…嫌者『黒光羽蟲(ごきぶり)夜行』!」
俺「iだ?え?!ぐほふぁbんしお…」

Bad-End … 最初の一声

夢子「どうなさいました神綺様?」
神「うふふ…ちょっとバカな男の散りザマを見て笑ってただけよ。」
夢「左様でございましたか。そろそろお休み下さいませ。」

スレ汚してゴメン…_| ̄|○○| ̄|_

1スレ目 >>102

───────────────────────────────────────────────────────────

「(百足、蜘蛛、蛆、蛭を見せて)君、この子たちのこと嫌いでしょ。じゃあ駄目」

「そんなことない、この子たちだって大好きだ!」
虫たちを頭にやさしくのせ、リグルの手をとりとびっきりの笑顔。
→ハッピーエンド

「そんなことはない、この子たちだって大好きだ!」
虫たちを頭からおいしくいただき、リグルの手をとってとびっきりの笑顔。
→バットエンド

1スレ目 >>432

───────────────────────────────────────────────────────────

この幻想郷ってとこに来てかなりの年月がたつ……んだが、日本に帰ろうって気も起きないんで幻想郷で暮らしてる。
そう思うようになった頃から、俺は夜には散歩に出るようになった。
お目当てはもちろん……

「……あ、アンタまた来たんだ?」
「おう、こっちの水は甘いぞ~、ってな」
蛍を連れ、川に素足をつけて涼んでるこの蛍少女、リグル・ナイトバグ、である。
俺を見つけると笑いながら手を振る彼女。

幻想郷には外の世界じゃ絶対に見られないものがいくつかあったりして、
そのひとつがこんな妖怪さんたちってわけで…。
最初に出会ったのは迷い込んだときだったか。
気がつけば夜になってて、蛍の明かりを頼りにたどり着いたのがこの小川で、
そのときに彼女と出会った。


隣に座って、コップに入れた白い飲み物を渡す。蛍には甘い水。
「今日はどんなの?」
「ああ、特製健康飲料、『白汁』」

……………静寂。

「……何だって?」
「乳酸飲料に蜂蜜とレモン汁を混ぜたものでございます」
つい昔聴いた言い回しを使ってしまって思いっきり白い目で見られた。ごめんねリグル。
「ふ~ん。そのにゅうさんいんりょうってアンタの世界のものだよね。どうやってもってきてるの?」
「こーりんが時々持ってきてくれるんだ。『いいブツが出に入ったぞ』って」
白汁を飲みながら聞く彼女。甘い飲み物はやはり好きらしい。
妖怪に効くかは知らないけど人には疲労回復とかに効果がある。だって乳酸飲料とレモン汁だし。

そんな馬鹿なことをやりながらしばらく涼んでいた。
「……ねぇ」
「ん?どうしたリグル?」
ふと、目線をやると、彼女はコップを両手で抱えたままこちらを見つめていた。
目線をやった拍子に目線がはっきりと合う。
「その……アンタ、蛍とか…好き?」
今更と言えば今更な話だ。嫌いならここにくる事も、ましてやリグルに会うこともなかったし
「………ああ、蛍は昔っからよく探し回ったもんだ」
笑いながら、見つめてくるリグルに答える。

「でも……一番好きなのは、お前だけど」
「え!?」
「………あ」
……しまった、いつも以上に可愛かったから
つい口をついてそんな言葉が出てきてしまった。
強烈に驚いた表情のまま凍り付き、コップを川に落とすリグル。
「な……あ、の…」
「あ……あ~………」
互いにあたふたする俺ら。
……心臓が何か別の生物にでもなったかのようにドクドク言っていた。
「そ、それ……ほんき?」
「お、おう…」
「もしかして…愛情のほう……?」
「……ああ」
それ以上目をあわせられず、明後日の方向へ緊急退避する俺。
きっと、今の自分は下戸が酒をのんだように真っ赤なのだろう。

「……私も、好き……だよ」
そんな俺の背中にかけられる声。
見れば、リグルは頬を朱に染めながらこちらを上目遣いに見ていて、
そしていつの間にやら俺の服の袖をしっかりとつかんでいて…
「……あっ」
そっ、と 抱き寄せる。
抵抗もなく、すっと、腕の中に納まるリグル。
衣服を通して感じるささやかなふくらみ。
……いや、それはともかくまずは…
「好きだ、リグル……」
「うん………」


……
………

……気持ちをしっかりと伝えるのって大事だよな。

1スレ目 >>884

───────────────────────────────────────────────────────────

所詮虫じゃねぇ……

ボロボロの私に追い討ちをかける言葉
たまたま見知らぬ妖怪と喧嘩になって、そして私は弾幕勝負に負けた。
その言葉は、所詮人間じゃ妖怪には勝てない、とかその程度のニュアンスだったんだと思う。
けど、私はひどくナイーブになっていて、必要以上に傷ついて泣いてしまった。
それは虫だからという理由だけで心ない言葉をかけてくる輩が少なからずいたから。
もちろん私の光をきれいだと言って眺めてくれるひともいる。
けれどそんなひとでも私に近づいて直接触れて可愛がってくれるひとはいない。
結局のところ私は嫌われているんじゃないか、そんな風に考えだしたらもう止まらなかった。

夜の森、木々に囲まれて星の光も届かない草むらの上にぺたんと座って
淡い私の光だけがぼんやりとあたりを浮かび上がらせていた。
「お、なんか明るいと思ってきてみたら、こんなとこで何泣いてんだよ辛気くさいなぁ」
そんな私にその人は実に無遠慮に声をかけてきた。
少ししゃがれてて無粋な大声、けれど何処か暖かい、それが第一印象だった。
「迷子かぁ? ママのおっぱいが恋しくなったのかこいつ、ハハハ」
前言撤回、ただの無神経馬鹿。
「そんな分けない! あんた何? 私になンノよ、用よ!」
ヤバ、声がうわずっちゃった……だってこんなときに声かけてくるんだもん。
もう、うっとうしい人間、憂さ晴らしに弾幕で追っ払ってやろうかとも考えた。
キッと睨みつける。けれど彼は私の視線なんてまるでおかまいなしの笑顔で私に近づいてきた。
「え、ちょと何するの」
「いいから黙って、ほらよっと」
彼は軽々と私を持ち上げると自分の肩の上に私を乗せた。
いわゆる肩車。
動作があまりにも自然であっという間だったので私の体をつかむ手を振り払えなかった。
何より、初めて男の人に触れられて抱き上げられた瞬間だった。
「コラ、変態、おろせ!」
「おいおい、変態はないだろ、やんちゃだなぁ。それよりも回り見て、意外といい景色だろ」
彼はそう言って私を肩に乗せたままぐるっとその場で回転した。
それも超高速で。
「わわわ、ひぇぇ」
振り落とされないように無意識に彼の頭をつかみ眼を瞑る。
やがて速度が落ちてきて、こわごわと眼を開けると、それは確かに意外な景色だった。
初めての、背の高い男の人の背中の上から見るいつもより少し線の高い風景。
それは、もっと高く飛べる私からしたらいつもと些細な違いでしかなかったけれど
普段見ない木の枝の付け根とか葉っぱの裏から見る空とか、何気ない物が新鮮に見えた。
そう、ほんのちょっと視線を変えるだけでまだまだ気がつかなかった新しいことが見えてくる。
いつの間にか、私が落ちないようにしっかりと彼が私の足をつかんでくれていることに気がついた。
首を上向けて私の顔を覗き込みニッと笑う彼。
ドキッとした。その笑顔に、初めて私を嫌悪の情もよこしまな考えもなくしっかりとつかんでくれた彼に。
「泣き止んだみたいだな。俺もさ小さい頃親父にこうしてもらったんだよ」
「……」
彼はかがんでそっと私を地面におろした。
「あ……」
「ん? 何? もっとやる?」
「い、いいよもう」
「そっか」
「そ、それよりも、あなたこの辺じゃ見ない人間だよね」
「ハハハ、じっつはさぁ、最近こことは違う世界から紛れ込んじゃったみたいでさ。この森の外れに空き家があったから
勝手に住み着いたんだけど、冷蔵庫とかないわけよ、あったらあったでおかしいけどさ。んで、こうして食べ物を探しに森を散歩してたのさ」
大きな声、だけど明るくて人懐っこくて可愛い話し方。なんだか放っておけない。
「この辺は危ないんだよ、夜は妖怪が出るから」
「んー、そう言う君も妖怪だろ? 実は! なんて? あれ、俺食べられちゃうとか」
「そんなことしないよ、でも本当にそう言う妖怪もいるんだから、出歩いちゃだめ!」
「ハハハ、わかったわかった、君みたいな恐い妖怪もいるからね」
もう、この人全然私のこと信じてない。というか完全に子供扱いっぽい。
悔しいから恩を売って私の方がすごいって所見せつけてやろう。
「この辺の森のことなら私が詳しいから、あなたがどうしてもって言うなら案内してあげようか?」
「マジ?! それすげー助かる! ありがとーーーぅ」
素っ気なく言ったつもりだが、彼はもう満面の笑顔で私の手を取り大きくぶんぶんと振った。
ぎゅっと握られる。思わず顔が赤くなる。
そんなことおかまいなしに私の手をつかんだままどんどん歩き出す彼。
「さぁ行こう、どんどん行こう、実は俺おなかぺこぺこだったっんだよねー」
言葉通り彼のおなかがグゥと鳴った。

それから、食べられる野草やキノコの生えている場所、きれいな泉、木の実の在処なんかを案内して回った。
いちいち子供みたいにはしゃぎ回る彼。
毒キノコを股間に挟んだり私に水をかけてきたり熟れた木の実をぶつけてきた時はどうしてやろうかとも思ったけれど。
でも、こんなに自然にひととふれあったのは初めてで、とにかく時間を忘れるくらい楽しかった。

それから彼とは森で何度も会うようになった。
一度など私が水浴び中に後ろから目隠ししてきたから思わず本気の弾幕で吹き飛ばしてしまった。

もう、まったく……馬鹿なんだから。

それから少しして、彼がやってこないので反省してるのかと思って私から彼の家を訪ねた。
まだ昼だというのに、枯れ草を集めた布団の上で彼は思いっきり気持ち良さそうに寝ていた。
ムカついたので蹴っ飛ばしてみたがムニャムニャとよくわからない寝言を言って起きる気配はない。
私は彼のベットの横に座り、そっと彼の顔に触れてみた。
かわいい寝顔……
!!
よく見ると掛け布団がわりの薄布一枚の下は上半身裸だった。
つくづくこの男は、私が来ることなどこれっぽっちも考えてなかったのだろうか。
いや、そんなこと関係ないか。今までだってこんな感じだった。多分これからもこの人は変わらないだろう。
そっと布越しに彼の胸板に手をやる、思った以上に厚くてかたい。
そして暖かい。
壊れた窓から差し込む太陽の光がぽかぽかと心地よい。
私はそっと彼の胸板に頭をのせ、一度ぐいぐいと後頭部を押し付けたりしてみた後
彼の心臓の音を聞きながら一緒に寝てしまうことにした。
起きたらびっくりするかな?
これで驚かれなかったらショックだなぁ……あれ、なんでそんなにショックなんだろう……
そっか……きっと私は……この人が……

…………

日が傾いて部屋を真っ赤に染めている。
声が自慢の仲間たちの歌が聞こえる。
ここは、いつもの私のねぐらじゃない。
頭を優しくなぜる大きな手を感じた。彼が私の顔を覗き込んでいる。
じっと見つめている。だって私は寝ぼけていたし、彼の笑顔はもう私にとってなくてはならない自然だったから。
ぐっと両手を伸ばして彼の首に巻き付けて当たり前のように言葉が出た。

好き

自分でも不思議なくらいの自然な笑顔ができた。
彼は、ちょっと驚いたようだ。やった、なんだか勝った気分。
ぐいっと首を引っ張って顔を近づける。
まさかここまで来て、彼が私を裏切るなんてないだろう。
もうそこまで信じれるほど私は彼に夢中だった。変なの、自分じゃないみたい。
ゆっくり顔が近づいておでこがあたる。
そのまましばらくの間0距離で見つめ合った。
彼は意外にも何かためらっているようだった。もう、今更もどかしい!
私は自分から唇を重ねた。
ふわふわふわふわ。
しばらくして彼の反応も柔らかくなった。きっと緊張してたんだ、ウブなんだからっ。

たっぷり時間をかけてそっと唇を話した。
「ね、私のことどう思ってる?」
キスの後にきくなんて我ながら卑怯だと思ったけど、いいじゃない、この人に遠慮はいらないの。
彼は私の肩に手を置いて、まっすぐ私の眼を見てる。だから私も見つめ返す。
甘いにらめっこの後彼はハァと一息ため息をついた。
まるで何かに観念したかのよう。そして言ってくれた。
「俺もお前が好きだよ、コンチクショウ!」
言ってしまって放心したのか彼は別途にパタンと仰向けに倒れて天井を見た。
私も彼の胸板のを枕にして一緒に天井を見た。
そっと彼の手を握る、彼は握り返してくれた。
真っ赤な部屋でふわふわぎゅぅぅって。
「しかし、俺がこんな趣味だったなんて思わなかったよ、お前のせいだぞ」
なんだか悔しそう、もしかして私の見た目のこと言ってるのかな、最初から子供扱いだったしね。
「でも、本当はあなたより私のが年上だよ」
「いや、見た目の問題だからさ、もし君がもっと年上に見えたら正直こんな気持ちにならなかった」
あれ、真性のロリコンなのカナこの人は。まいいや、それならそれで問題なーい……いや
ここ幻想郷じゃそれは大問題かもしれない。早くもこんな心配してる私が新鮮で恥ずかしい。
「でも、そう言う趣味は私だけにしてね、私だってこんなこと言えるのあなただけなんだから」
「ハハハ、もちろんだよ、しかしまさか

俺がショタコンだとは思いもしなかった超びっくり。   」




ん、今何つった?



「美少年ハァハァ」

あぁそうか、いろんな謎が今解けた。

「この大バカ!!!私は女だ!!!!」

思わず彼の手をつかんでぐいっと私の胸に押し付けた。
ほら、確かにちょっとわかりにくいけどこれでも立派な乙女なの!

「びみょぅ」

ゲシ!!

ふぅ。
人間にこのキックを使ったのはずいぶん久しぶりだ。
反対側の壁に吹き飛んだ彼は複雑な表情でダウンしている。
はぁ。
はぁぁぁぁぁ。
ため息が出た。
そして
涙が止まらない。
だって、せっかく好きだって気がついて気持ちが通じたのに、こんなことって、こんなのひどいよ……

「ぅぅぅ……グスン」
ベットで泣く私を突然大きくて暖かい物が包み込んだ。
「泣かないでよ、ごめん俺が馬鹿だったことは認めるよ」
「もう、いいよ! 言い訳なんてきかない!」
彼の手を払って逃げ出そうとするが、初めてつかまれた時のように、いやそれ以上に強く抱きしめられ
私は動けなかった。
「君も誤解してる。だって、俺は君が男とか女とかそんなことを通り越して君自身が好きだっていったんだぜ。それはあの時も今も変わらない。むしろ、今ならもう何の遠慮もなく君を愛せるよ。だから泣き止んで」
今度は彼の方から私の唇は奪われた。
それは激しいキス。ぎゅうぅぅっと何も考えられないほどに抱きしめられ唇を押し付けられた。
ふわふわした気持ちまでギュゥッと引き締められ、ただただ強く彼を感じた。


もう私は、自分が虫だとか、男の子に見えるとかそんなことは気にしない。
彼はありのままの私だけを見て受け入れてくれたから。

ね、あなた、ずっと幸せでいようね


happy end


うん、リグルきゅんかわいいよりグルきゅん
95の望みとは違う気がしたが
だが俺は謝らない!!

女の子視点の方が書きやすいと思い始めた今日この頃。

2スレ目 >>98-102

───────────────────────────────────────────────────────────

空を眺めていた
空は煌びやかな色で埋め尽くされ
其に惚れた

時刻は子の刻――もう少し遅いか
何かが一つ、落ちてきた

しかも、こちらの上に

「いきなり……」
後ろの言葉を言おうとして、相手を見て止める
言ったら殺される、心の中でそれに気づいた
「あー、もしもし起きてる?」
どうやら気絶しているらしい
「空から降ってくるなんて普通じゃないよな……
 妖怪――なら貴重なものなんだけれども……」
生きた妖怪――ならものすごく貴重だろう

連れて帰る事にした

「さて、と貴重なサンプルだし……絵にでも描き写しておくか」
沢山の色を取り出す
「うぅん」
殆ど描き終わった所で目覚められてしまう
……出来るなら描き終わってから元の場所に戻そうかと思ったのだが
「ここは……」
即座に絵を隠してから話しかける
「ここは適当な人里だよ」
「なんで人里なんかに?」
混乱しているらしい、最も混乱しないはずが無いが
仕方が無いので誤魔化して見る事にした
「気にするな、俺は気にしない」
「普通気にするって」
「あー悪い悪い、それより帰るのか?」
「そうするつもりよ」
「ならこれでも持って行くか?」
そう言って帽子を渡す
「これ付けてないと妖怪だってバレるだろ?」
向こうはきょとんとしている
「意思疎通が出来る妖怪を失うのは痛いと思うんだけど?」
「そういう理由なのね」
「じゃあね」
どうやら本当に帰るようだ
「今度は落ちるなよ」
そういう皮肉を返してみる

……彼女が去った後、少々寂しさが残る
「全く、彼女いない暦=年齢の俺が初恋とはね……しかも妖怪相手に」
一人で愚痴を言う
「ここはあの噂を確かめさせてもらうかな」
そう言って駆け出した


//-チラシの裏
//掘られたくないので書いてみるぜ?
//生殺しに……嘘、後編出来てるけど書くかどうか迷ってる
//キャラクタ分からない?そういう風に書いたつもり……
//-チラシの裏END


白昼の時
其の家に向かった
彼らに聞けば真相は分かる
故の策

家の扉を勢いよく開ける
見知った顔が二つ出る、だが必要なのは店主じゃない
「この辺の地図一枚、後……そこの人間を借りて行くよ」
そして少女の方へ向き直り、地図を見せる
「ここまで連れて行ってくれないか?」
「しかたないな、乗れよ」

少しすると、少女のほうから話しかけてきた
「なんでこんな人間の里まで行きたがるんだ?」
答えない理由も無いので答えてみる
「ちょっと噂の真相を確かめにな、元はお前から聞いたものだし」
「そんな事言ったか?」
「とりあえず運んでくれれば問題ないからな」
「お前達、空から何の様だ」
「如何やら噂通りのようで」
多少おどけて言って見る
「妖怪は此処から先へは通せん」
「私は善良な普通の人間だぜ?」
多分話しても無駄だと直感する
「魔理沙、引き返そう。もう十分だ」
「空を高速で駆けているのが普通の人間なのか?」
「人間を襲ったりはしないぜ」
多少諦めながらも呟いてみる
「お前ら、人の話を聞けよ」

……結局その後、論議では決着が付かず
弾幕で勝負する事となった
こちら、後に乗っている人間からしたら良い迷惑だ

「結局帰れたのが夜で、しかも気持ち悪いのは誰のせいだ?」
愚痴を言う、恐らくは聞いてても無駄だと思うが
「まぁ、真実は見た、後は説得か……」

その後、あの「落ちてきた」少女と出会った所に行けたのは
数週間後となった

「久しぶりだな、帽子を大事にしててくれて有難うな」
さらに続けて言う
「良ければ、だけど……村に来てくれないか?」
「妖怪は駄目なんじゃないの?」
「頭の固い人たちを説得したんだ…妖怪と人間が共存している村があるって
 ……それから」
自分の持ってきた紙を広げる
「指輪は……駄目だったから……せめてこれ受け取ってくれないかな」
「これって…私の絵?何時の間に描いたのよ?」
無言で居る事にする
「分かった……受け取るわよ」
「良かった」
次の言葉をさらに言う
「実は……指輪作れないのも君の名前を聞き忘れてて」
「馬鹿なのね」
彼女は答えてくれた、彼女の名前を
「リグル……リグル・ナイトバグよ…そっちの名前はなんなの?」
「俺は……」

その時だった、何か明るい光を横から感じたのは
「人間と妖怪が愛を語っているなんて珍しい事です
 ばっちり新聞に書かせていただきます」
……迂闊だった、としか言えない
天狗には追いつけないだろうし、明日にはこれが周知の事実になっているだろう
「一日で周りにばれる恋って言うのも面白いわね?」
それから、交換のように帽子を返される
「この帽子、返すね」

月並みかもしれないけどその後は幸せに暮らした
……指輪も、ちゃんと送りなおした

Ring Was Inscribed On "  To W"



//-チラシ裏
//御読みくださいまして誠に有難うございます
//イヤね、キャラ当てしてもらおうかとも思ったの
//でも分かりやすかったかな、とかね
//とりあえず、前後編書き終わったのが1900ごろだったの
//上がってたから見たらね、もうねorz
//とりあえずこのヘタレに対する処置をお願いします
//てア「そう かんけいないね」
// . 「たのむ きえてくれ」
// . 「ころす」
//せんせー、メディネタ書こうとしたら
//先に書かれているのも何かの因縁ですか
//チラシ裏END

2スレ目 >>113>>172

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今日はいい天気、散歩するには最高の日和だ。
ってなわけで僕は自分の住んでいる森を散歩することにした。
でもこういうときに限ってなんかあるんだよな・・・

「ひぇぇ」

ん?今変な悲鳴が聞こえたような・・・気のせいか。

「わーっ!いやーっ!来るなーっ!」

・・・行ってみるか
僕が見たのは触角をつけ、マントを羽織った妖怪が随分とデカい妖怪に追いかけられているところだった。

「おーい・・・大丈夫か?」
「これが大丈夫に見えるのーっ!?助けてーっ!」
「いや、助けてーって言われても・・・僕は普通の人間・・・」
「いやーっ!喰われるーっ!」

・・・仕方が無い、役に立つかは分からないが・・・おとりぐらいは出来るな・・・

「すぅ・・・オイコラそこのウドの大木!!獲物はこっちだぞ!!やーい、のろま!!悔しかったらこっちまで来てみろってんだ!!」
「グゥゥ・・・ガァァァァァァァァ!!!!」
「ほらほらどうしたぁ!(尻を叩いて)バッチ来ーい!フォー!」
「ガァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「っと、やべっ!逃げろーっ!」

逃げ足には自信があるのでその妖怪は簡単に撒くことが出来た。
さて、さっきの場所に戻ってと・・・

「もう大丈夫だぞ、出て来いよ」
「うう・・・本当に?」
「ああ、妖怪は撒いたぞ」
「ふぅ・・・良かった~」
「こっちは死ぬとこだったぞ・・・で、何であんなのに追っかけられてたんだ?」
「うん、綺麗な水を探してたんだけど何故かあの妖怪の尻尾を踏んじゃったの」
「・・・おっちょこちょいだな・・・」
「えへへ・・・」
「ハァ・・・ああ、そういえば君の名前は?」
「私?私はリグル、リグル=ナイトバグだよ」
「僕は○○、今後仲良くしような」
「うん!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「おーい、リグル?」

・・・どこ行ったんだ?アイツ・・・

「ったく・・・せっかく綺麗な泉を見つけてやったのに・・・」

思わず愚痴がこぼれてしまう。
僕はそこに座ってしばらく森を眺めていたが、急に視点が暗転した。

「ふふっ、だーれだ?」
「・・・こんなことする奴は一人しかいない・・・リグル、お前か・・・」
「あらら・・・やっぱり分かっちゃったか。うーん、残念」
「ったく、声でわかるっつーの・・・綺麗な泉を見つけたから行くぞ」
「本当!?やったぁ!」

~蟲少女&青年移動中~

「ほら、ここだ」
「わぁーっ、すごい綺麗!」
「これぐらい綺麗なら泳げるかな?」
「え、○○泳ぐの?」
「ん、まぁたまにはいいかなって」
「じゃあ私も泳ごうかな」
「いやちょっと待て、お前水着を持っているのか?」
「・・・?そんなの無いよ」
「・・・じゃあ、どういうカッコで泳ぐつもりなんだよ!」
「裸」
「・・・いや、即答されても困るんだが・・・僕がいるのに裸で泳ぐのか?」
「いいじゃん別に、私と○○の仲なんだしさ」
「そういう問題じゃ・・・」
「とにかく!私はここで泳ぐからね!」

そういうとリグルはいきなり服を脱ぎだした。

「いや、ちょっ、待てリグル、早まるな」
「○○も早く脱ぎなよ!一緒に泳ご♪」
「い、いや、遠慮しtってオイ脱がすな!こ、こらよせ!やーめーれぇーっ!」

・・・結局、生まれたときと同じ状態に・・・
ちなみに服はリグルが呼んだ虫によって運ばれていきました・・・何処逝ったんだろ・・・

「・・・うう・・・(木陰に隠れて)」
「どうしたの~?早く泳ぎなよ」
「・・・年頃の女の子とスッパで一緒に泳げるかっつーの」
「もったいないよ。こんなに綺麗なのに」
「・・・じゃああれだ、僕が入ったら水が汚れる」
「そんなことないってばぁ。んもう、じれったいな(水からあがる)」
「ふわっ!リグル、やめれ!そんなカッコで僕に近づくな!」
「フフフ・・・捕まえた~(抱きつき)」
「んあっ!リ、リグル?何をしt」
「さぁ、一緒に泳ごっ♪(抱き上げそのまま泉へDASH!!)」
「ちょっまっ、うわぁぁぁぁぁ!(ドボーン)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ったく・・・なんだってこんな目に・・・(ぶくぶく)」
「○○~、気持ちいいねぇ~」
「・・・まぁ、気持ちいいっちゃいいんだけどさ・・・(本当にお尻が光るんだ・・・って何を見てんだ僕は)」
「どうしたの?早く泳ぎなよ。さっきからずっと岸に掴まりっぱなしじゃん」
「・・・恥ずかしいんだよ・・・」
「そんなこと言わないで泳ごうよ・・・(ニヤリ)」
「い、いいよ。僕はここに浸かっているだけで」
「・・・わっ!キャーッ、助けて○○ーっ、溺れるーっ」
「なっ!?今行くぞリグル!!大丈夫か!?」
「んふふ・・・引っかかった~♪(ガシッ)」
「は?」
「ここまで来ちゃったね○○、もう逃げられないよぉ~」
「えっ?じゃあ今のは・・・」
「溺れたフリしてただけだよ」
「・・・汚ねェ・・・」
「(抱きつき)ん~っ、○○の体ってあったかい・・・」
「うう・・・」

・・・結局、リグルと○○は半刻ほど泳ぎ続け、二人そろって唇が紫になったとか・・・



リグルと泳ぎたかった。それだけだ。
・・・なんつうかその・・・いろいろとスイマセンでした・・・

>>246

───────────────────────────────────────────────────────────

「未練はないが……故郷を思い出すなぁ。
 毎年ドカ雪が降らないと冬と思えない」

カーテンを開けると、暗い外が見渡せる。そして、降り積もる雪。長い冬が始まっているのだ。
雪の量はかまくら作りにも申し分ないほど積もってきている。

……リグルと一緒に住むようになってから、ようやく落ち着いた。
住まいはこーりんの家のすぐ隣。魔理沙から引き取ったガラクタを
転売してかなり儲けているらしく、家を建てるなど造作もないことらしい。

「リグル~、夕飯にしよう」
「ん、は~い…」
寝室で寝ているリグルを呼ぶ。
どうやら寒くなると活動が鈍るらしく、部屋の電気毛布の布団に包まってもぞもぞしているか
あるいは居間にある掘りごたつに入ってお昼寝をしていることが多くなった。
虫の習性かは知らないが、布団つむりとか、こたつむりのリグルはかわいいので良しとしよう。
そして家事全般はそのリグルのため俺がやる。朝から晩まで、冬に備えて溜め込んだ作物から、
どんなメニューを作ろうか考え、そして実行する。洗濯などもあるが。

暮らしてて解ったことだが、蛍はきれいな水のある場所を好む。それは蛍少女であるリグルも同じらしい。
ただし、通常、羽化した成虫の蛍は夜露のみでわずかな命を生きるが、蛍とはいえ妖怪なので
寿命は人間の比ではなく、普通の食事も食べれないわけじゃないようだ。



……
………

食事の後、片付けるのも無論俺。
リグルはストーブの真ん前のコタツに座って(椅子ではなく。そもそも無い。)白汁を飲んでたりする。
行儀が悪いが、彼女くらい軽ければ簡素なコタツもゆがむことはあるまい。
「どこかの冬の忘れ物とか、真っ赤な館のメイド長ならともかk……」

―――ガッ!

「な、なに今の音!?」
「…あ~、せっかくの家に穴開いた」
……地獄耳かあのDIO様は。
にしてもなんだ、このレールガンか何かで加速したかのような貫通力は。
壁を突き破ってさらに反対側の壁に突き刺さってるぞコラ。
「まぁ、幸い風も強くないから今塞いどくよ。
 リグルは冷えないうちに部屋に戻った方がいいかな」
「うん、じゃぁ、おやすみ……」


――ほどなくして壊れた穴を修繕。
こーりん、怒るだろうなぁ……
部屋に戻ると、電気はすでに消え、月の光を雪が反射してリグルの緑色の髪が布団の隙間から覗いていた。
……ふむ、眠っちゃったか。となると、これは……

にア 千載一遇のチャンス到来!
  おとなしく寝るか…

やっぱり、王道と言うか……いやいやいや
と言うわけで、布団が4枚重ねになっているリグルの寝床にもぐりこんで添い寝を図る。
…布団の中には、先ほど眠ったばかりと思われるリグルがすうすう寝息を立てていた。
あどけない顔が心底安心しきった表情で、それにささやかな喜びを感じ、
同時に、この少女の笑顔が自分は何より好きで、何よりも守りたいものだと実感する。

「ん……」
と、目前で見つめていたせいか、薄目を開けて俺をちらりと見てきた。
もう夢の中だったらしいが、気がつかず、目前にいた俺に抱きついてきて、一言
「す…き……ずっと、いっしょ…」

……じわり、と暖かいぬくもりがココロに感じられる。
たとえ寝ぼけていても、うれしかった。変わらず好きでいてくれたこと。
だから、そのちいさい額にキスをして
「ああ……いっしょだからな」
「ん~」


夜が明けるまで一緒にいよう。
夜が明けてからも一緒にいよう。
喧嘩しても仲良く共に在ることを誓おう。

……さて、明日の朝、目が覚めたらどんな顔するかな、愛しい君は。

>>253

───────────────────────────────────────────────────────────

眠る草木にいたずらし放題な丑三つ時の森の中。
とある男女が、小川で向き合っていた。

「こ、これ……」
そういって鮮やかな緑色の髪に、触覚が似合う少女が男に差し出されたのは小さな袋。
――男も決して鈍感ではない。この日、この時にこのようなものが出ることの意味ぐらいわかっている。

差し出す少女の顔は真っ赤で、上目遣いにちろちろと男を見ていて、
そして、少女の手には絆創膏がいくつもついており、袋の中身のために如何に苦心したか察するに余りある。

「リグル…」
「人間って、こういうのプレゼント……する…んでしょ?」
「ああ。…いただくぞ?」
「うん……どうぞ…」
開けた袋の中には、丸い小さなチョコが4つ。
いただいたのだから、その場で食べなければという意思の下、男はそれを食べる。

……少し苦味が強いが、ちゃんとしたチョコレートの味がした。
蟲の妖であるリグル。自分が本来忌み嫌う火を使うのもなれない……いや
おそらくは初めてだったろうに、必死で頑張ったのだろう。 おそらくは、この日のために。

「どう……かな?」
それ心配げに見守るリグル。
「ああ……美味い。美味いぞ」
そして、それに答えるように男はやさしく微笑み、リグルは花が咲いたように表情を喜一色にする。

――どちらからでもなく、互いに手を伸ばし、リグルが男の胸の中に納まる。

「…ありがとうな、こんなになるまで……。大変だったろ?」
「でも、喜んでくれたからいいの」
それこそが全てであるように、彼女は応える。

「……ホワイトデイ、待っててくれ。
 絶対、気合入ったもの作って、プレゼントする」
「うん……今から楽しみ」
半ば本気に笑って言う男と、それに花のような微笑で返す少女がそこにいた。

>>513

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187 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 08:39:44 [ sI.Rk0Jw ]

「これを、貰っていただけますか?」
夕暮れの湖畔、リグルが僕に差し出したのは小瓶に蜂の巣の欠片が入った蜂蜜だった。
「仲良しの蜂たちから特別に分けてもらったんです。甘くて美味しいです」
そう言うリグルの顔は夕日に照らされ紅く染まっていた。
「良いのかい? こんなに貴重な物を貰ってしまって」
僕が訊くと、蟲の姿をした少女は微笑みながら喋りだす。
「はい。いつもお世話になってますから、そのお礼です」
「そう、それならありがたく戴きます」
彼女の小さな手から小瓶を受け取る。触れ合う指が柔らかい。
「あと、それからこれも……」
少女はポケットの中から小さな笛を出した。細長く、丸い。
本来は銀色なのだろうけど、今は西日が反射し、朱色に輝いてとても綺麗だ。
「これは?」
「蟲笛。これを吹けば空気が震えて私の翅に伝わります。
 これで私を呼んで下さい。必ずあなたのもとへ参ります」
「わかった。大事に使わせてもらうよ」
笛を受け取ると、少女は首をフルフルと振った。
「だめ……。『大事に』では嫌です。毎日吹いて欲しい……」
鈴虫が鳴く様に小さな声で彼女は言う。頬に紅みが増したのは、夕焼けの所為では無さそうで、
「そうだね」
その儚さに、僕は彼女を抱きしめる。華奢で小さなその肩を、壊さないように、愛しむように、そっと。

吐息の音さえ聴こえる距離で、葉のざわめきも水面の揺らめきも聴こえず、二人の影法師は一つになった。



    おしまい


189 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 21:47:45 [ YwOdBeoI ]

>>187
一回吹くとリグルが、
二回吹くとリグルのおかんが、
三回吹くとリグルのおとんが呼ばれて飛び出るわけだな!


190 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 21:49:29 [ YNGQ2Mm. ]

>>189
つまり「お父さん。娘さんを僕に…」ってわけだな


191 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 21:58:09 [ tySV9rvQ ]

>>190
君にお父さんと呼ばれる筋合いは無い。帰りたまえ!


192 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 22:39:24 [ yKwEmETo ]

>>191
待ってくださいお父さん!僕は真剣にリグルさんの事を愛しているんです!


193 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 22:50:24 [ ftU0au1w ]

>>192
君の気持ちが本当だというなら……まずは私を愛してみせろ!


194 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 22:51:34 [ QTvUmnNw ]

>>193
お父さん……普通に無関係の方向に話が飛んでます。


195 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 22:55:42 [ ftU0au1w ]

>>194
君に言われるまでも無く、判った上でやってるのだよ。名も知らぬ青年


196 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 23:00:06 [ YNGQ2Mm. ]

ここら辺で「もう、お父さんいいかげんにしてよ!!」って言いながらリグルが飛んでくるんですね。


197 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 23:21:56 [ 1VYp/8gM ]

もう、お父さんいいかげんに 死 ね ィ ッ !!

 ガ ッ シ ィ ィ ン ッ

ぬぅッ 流石は我が父! よくぞ今の蹴撃を止めた!



こうですか? 分からなくてもいいような気がしています。


198 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 23:25:05 [ QwQk25/Q ]

>>196
リグル! お前は向こうの部屋へ行っていなさい! これは男と男の話し合いだ!

……今時こんな堅物親父は現存するのか。まあ幻想郷だしいいか


備考:面白い流れだったのでそのまま。

4スレ目 >>187>>189-198

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もう終わってるけど七夕ネタ便乗。




満天の曇り空、台無しな七夕の夜。
星製の大河はその姿を隠してしまっている。

そんな空の下、美しい小川の畔で俺はリグルの肩を抱きながら空を見上げていた。
リグルのとっておきの場所というだけに周りに人影はない、そのことに俺は少なからず感謝した。
他に人がいたとしたら恥ずかしがってこんなことをさせてくれなかっただろう。

考えながらも、腕の中の彼女を全神経を使って感じる。
密着した身体から伝わる温もりが少しこそばゆかった。
もしこの空が晴れていても、恐らく見向きもせずにこうしていただろう。
素晴らしく幸せな一時だった。

浮かれすぎた俺は、彦星よ羨ましかろうと一人でニヤニヤしてみたりする。

「ねぇ○○、なに笑ってるの?」

ふと、腕の中からリグルが囁く。
しまった、俺っていま凄く怪しいのではないだろうか?

「んや、綺麗だなって」
「曇ってるよ?」
「オマエが」
「――っ!」

誤魔化しながら言ってやると、リグルの顔が暗い中でもはっきり解るほどに赤く染まる。
こういう彼女の反応が堪らなく可愛くて、愛しい。
なんとなく肩を抱く手の力をを少し強めると、おずおずと身を預けてきた。

「……可愛い」
「急にへんなこと言わないでよ」

顔を赤らめたままコテンと、小さな頭を肩に預けてくる。
そんな彼女の小さな頭をそっと撫でながら笑った。
曇り空の七夕だったが良い夜だと、素直にそう思えた。

「残念だね」
「うん?」
「空、せっかく見に来たのにさ」

言いながら、眉を八の字にしてつまらなそうな顔をする。
此処に来たのは天の川を見るためだった。
俺としてはリグルを連れ出す口実に過ぎなかったのだが、彼女は楽しみにしていたようだ。
暫くの間、息苦しくない静かな沈黙が俺達を包んだ。
不意に、彼女の温もりがするりと腕の中から抜け落ちた。
不思議な喪失感に襲われて、焦りながらリグルを見上げた。
そこには素敵無敵な可愛い彼女の満面の笑みが浮かんでいた。

「○○、いいこと思いついたよ!」
「――はい?」
「天の川、見よう」
「曇ってるぞ」

突然の申し出におもわずきょとんとしてしまう。
そんな俺をクスクスと笑いながら、リグルはマントを翻して指をパチンと鳴らした。
間をおいて、少しずつ小さな羽音が辺りを包んでいく。
徐々に近づいてくるその音は小川の上流からゆっくりと進んでくるようだった。

「なんだ?」
「いいから、見てて」

クスクスと可愛く笑うリグルの顔を見てどうでも良くなる。
彼女がいいことだと言ったのだ、それはとても素晴らしいことに違いない。
故に、おれは何も言わずにその素敵なことを待つことにした。

「――来たよ」

それは小川を滑るようにやってきた。
天の川に勝るとも劣らない、膨大な数の光の流れ。
美しい川の奔流に、俺の目は釘付けになった。

「ほた……る?」
「そう!産卵期で上流に集まってたのを呼んだのよ」

儚い光を発しながらふわふわと漂う蛍の群れ。
それを映した小川は擬似的な天の川となった。
それは、綺麗という言葉だけでは足りない。尊いものに思えた。

「綺麗でしょ、この子達」
「あぁ……凄く綺麗だ」
「えへへ、ありがと」

眷属達への賞賛をまるで自分のことのように喜んで、リグルは笑みを深くした。
そんな表情にドキリとする。鼓動が早まって心臓が破れてしまいそうだった。
どうしてこの子は、こんなにも愛おしいのだろうか。
永遠に解けそうもない疑問が浮かぶ、感覚的に答えは得ていた。
事実として、俺はリグルを愛していた。

「ねぇ、○○は蟲達のこと好きかな」
「好きだ」

突然の問いに即答してやると、彼女は嬉しそうに“そっか”と呟いた。

「前は嫌いじゃなかった?」
「お前の仲間だから好きになった」
「わ、恥ずかしいこと言うね」

困ったように頬をかきながら顔を赤らめている。
お返しに、こちらからも問いかけることにした。

「リグルは人間好きか?」
「好きだよ」

――即答。
蟲達を気まぐれに殺してしまう人間を好きだと言ってくれる彼女に少しだけ驚いた。

「蟲の天敵の一つじゃないか?……まさか味が好きとかいうなよ」
「うん、でもね。○○が人間だから好きになった。それと、私は砂糖水の方が好きだな」
「……俺よりも?」
「ばか、貴方が好きだから好きになったのよ」

俺が好きだから人を襲わなくなった。そう解釈するのは自意識過剰かもしれない。
出会ったきっかけが砂糖水だったしなぁ……。

確かめる為に、相変わらず顔を真っ赤にして俯くリグルを優しく抱く。

「俺もお前が好きだ」

どちらともなく顔を近づけて、唇を合わせる。
永遠に離したくない、そう思いながらも酸素を求めて唇を離す。
相変わらず、リグルは恥ずかしそうに笑っていた。
何度やっても、彼女の方は慣れないようだ。
そう思いながらも、自分の顔が熱くなっているのに気がついた。
この気持ちに慣れというものは存在しないらしい。

「――あ、晴れた」

声を上げて空を仰ぐリグルに見習って目線を上へ向けた。
広がるのは地上の天の川に劣らぬ勝らぬ星の川。
呆けながら、二つの天の川を眺めていられる自分は他者より二倍得しているなと考えた。
加えて隣にははしゃぎながら俺の名前を呼ぶ愛しい存在。
これは、俺に幸せの量で勝る奴はいないなと、恥ずかしいことを思う。
もう一度、彼女をしっかりと抱きしめてキスをした。

永遠の愛を誓って。

4スレ目 >>414-415
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