◇傭兵
金銭などの利益により雇われ、直接に利害関係の無い戦争に参加する兵である。
金銭などの利益により雇われ、直接に利害関係の無い戦争に参加する兵である。
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【規定】
一つ、傭兵のサーヴァントは原則として「主催側のサーヴァント」である。
主催側への命令が最優先であり、令呪は主催側が有する。
また、如何なる場合において、マスター側に対するサーヴァントの譲渡は認められない。
一つ、傭兵のサーヴァントは原則として「主催側のサーヴァント」である。
主催側への命令が最優先であり、令呪は主催側が有する。
また、如何なる場合において、マスター側に対するサーヴァントの譲渡は認められない。
一つ、傭兵のサーヴァントはQPを対価としてマスター達に貸与される。
違反行為への侵害が発生しない限り、如何なるマスターにも可能とする。
ただし、命令を従う是非はサーヴァントの判断に委ねられる。
違反行為への侵害が発生しない限り、如何なるマスターにも可能とする。
ただし、命令を従う是非はサーヴァントの判断に委ねられる。
一つ、傭兵のサーヴァントは聖杯にかける願いの一切を与えられない。
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「――――つまり、テメェが俺の雇い主になるってことか。」
青装青髪、青を個性色とした男性の傭兵が皮肉を交えて笑った。
男性は図々しさすらある態度を取り、長椅子の背凭れに両腕を置き、脚を組んで腰掛けている。
男性は図々しさすらある態度を取り、長椅子の背凭れに両腕を置き、脚を組んで腰掛けている。
彼の目の前に佇むのは、言峰綺礼。
"お前はどこに居ても変わらないな"といった意を含めた眼差しを向けていた。
"お前はどこに居ても変わらないな"といった意を含めた眼差しを向けていた。
「やっていることはいつぞやと変わらねぇな。」
「……なに。私も監督役である以上、表立った行動が取れないものでな。
結果として、生前と同じ行動を取るのも致し方ないことだろう。」
「……なに。私も監督役である以上、表立った行動が取れないものでな。
結果として、生前と同じ行動を取るのも致し方ないことだろう。」
男性は、ランサーのクラスとして召喚されたサーヴァント「クー・フーリン」。
彼にも現界した聖杯戦争で、"所有権を奪われ、已む無く言峰に仕えていた"という記録がある。
結果として、またも已む無く仕える破目になることを
彼にも現界した聖杯戦争で、"所有権を奪われ、已む無く言峰に仕えていた"という記録がある。
結果として、またも已む無く仕える破目になることを
「まっ、俺も傭兵の端くれだ。雇い主を選り好みする気はねぇ。
だが、忘れるなよ?ふざけた命令でもしようものなら切るぞ。二度も自害など御免被る。」
「案ずるなランサー。別に私の専属傭兵になるというわけではない。
お前が違反行為を犯さない限り、戦争内における如何なる自由は認められる。
令呪の行使に関しては、主催者の許可が下りない限り、まず発生しないと思え。」
だが、忘れるなよ?ふざけた命令でもしようものなら切るぞ。二度も自害など御免被る。」
「案ずるなランサー。別に私の専属傭兵になるというわけではない。
お前が違反行為を犯さない限り、戦争内における如何なる自由は認められる。
令呪の行使に関しては、主催者の許可が下りない限り、まず発生しないと思え。」
クー・フーリンは、その言葉を"信用できない"といった風に聞き流し、鼻で笑った。
聖杯戦争の記録上、"言峰から『自害』を命じられる形で退場した"という風に残っている。
故にクー・フーリンもまた、"お前もどこに居ても変わらないだろう"といった意を含めた眼差しを向けていた。
聖杯戦争の記録上、"言峰から『自害』を命じられる形で退場した"という風に残っている。
故にクー・フーリンもまた、"お前もどこに居ても変わらないだろう"といった意を含めた眼差しを向けていた。
「とはいえ、自害の件に関しては私を刺殺した以上は相殺であろう。
今更掘り返したところで、貴様に非難の目を向けられる筋合いもない。」
「ハッ。言ってろ。」
今更掘り返したところで、貴様に非難の目を向けられる筋合いもない。」
「ハッ。言ってろ。」
クー・フーリンにも記録があるように、言峰にも自身の終わりに関する記録がある。
その一つが"ランサーを自害させたが、自身も隙を突かれて刺殺。聖杯戦争から退場した"という記録。
言峰からしてみれば、件は相殺。暗に"目を瞑ってやるが、お前も目を瞑れ"という意を込めていた。
その一つが"ランサーを自害させたが、自身も隙を突かれて刺殺。聖杯戦争から退場した"という記録。
言峰からしてみれば、件は相殺。暗に"目を瞑ってやるが、お前も目を瞑れ"という意を込めていた。
「……で?」
クー・フーリンは話を切り上げると、真剣な眼差しに変わった。
「テメェの話し相手のために雇ったわけじゃないんだろ?いいから本題に入れ。」
わざわざ何の用もなく雇う筈もなく、そこには理由はある。
クー・フーリンとしては建前などどうでもよく、仕事を聞きたかった。
クー・フーリンとしては建前などどうでもよく、仕事を聞きたかった。
「ランサー。お前には『主催側に敵対意思を持つ陣営の撲滅』をやってもらう。
敵対意思があると判断したならば、マスターとサーヴァントの二名を殺害することだ。」
敵対意思があると判断したならば、マスターとサーヴァントの二名を殺害することだ。」
冷淡な声色で、クー・フーリンへの命令を下す言峰。
あくまでそれは「主催者への忠義」のためなどではなく、「自分達の防衛」のための行為。
表立っては動けないという事情も兼ねており、差し金の主を伏せ、「傭兵の仕事」という形を装っていた。
あくまでそれは「主催者への忠義」のためなどではなく、「自分達の防衛」のための行為。
表立っては動けないという事情も兼ねており、差し金の主を伏せ、「傭兵の仕事」という形を装っていた。
ただクー・フーリンは、そこに"自分の障害を排除してほしい"という意図が込められていると察していた。
「……まっ、そいつは妥当な判断だな。自分達の敵を野放しにしておく方がおかしいな話だしよ。」
「無論、体面上の理由だけではない。正確に言うならば、"何もできない"というのある。
アルヴィースは戦いに介入せず、ミザリィはあちら側に着いてしまうからな。」
「……つまり動けるのは、俺達「傭兵」だけってわけか。」
「無論、体面上の理由だけではない。正確に言うならば、"何もできない"というのある。
アルヴィースは戦いに介入せず、ミザリィはあちら側に着いてしまうからな。」
「……つまり動けるのは、俺達「傭兵」だけってわけか。」
軽く笑い、肩をすくめるクー・フーリン。
傭兵として召喚されているクー・フーリンは、あくまで「主催側のサーヴァント」の一人。
対主催勢力を野放しにするわけにはいかず、そうした命令が下るのは目に見えていた。
一方で、アルヴィースやミザリィは同じ主催側であるが、味方などとは言えない。
対主催の相手を取ることができるのは、クー・フーリンといった「傭兵」しかいないのである。
傭兵として召喚されているクー・フーリンは、あくまで「主催側のサーヴァント」の一人。
対主催勢力を野放しにするわけにはいかず、そうした命令が下るのは目に見えていた。
一方で、アルヴィースやミザリィは同じ主催側であるが、味方などとは言えない。
対主催の相手を取ることができるのは、クー・フーリンといった「傭兵」しかいないのである。
「とはいえ、「傭兵システム」とはあくまで戦争の煽り役として用意されたものだ。
対主催側勢力が目の前にいないのであれば、雇い主の命に従うといい。」
対主催側勢力が目の前にいないのであれば、雇い主の命に従うといい。」
"以上だ"、という風に言峰も話を切り上げる。
これで用が済んだとわかり、クー・フーリンは席を立った。
これで用が済んだとわかり、クー・フーリンは席を立った。
「そうかい。じゃあ、後は俺の信条でやらせてもらうわ。」
身は霊体に変えると、クー・フーリンもその場から立ち去っていった。
彼が聖杯戦争に望んでいるものは、「強者との死力を尽くした戦い」。
傭兵という立場を受け入れているのも、「戦いやすくていい」という判断であった。
主を選り好みする気はなく、最後は戦いで死ねるならそれが本望なのである。
傭兵という立場を受け入れているのも、「戦いやすくていい」という判断であった。
主を選り好みする気はなく、最後は戦いで死ねるならそれが本望なのである。
出会った参加者に、彼はこう問うであろう。
"――――呪いの朱槍をご所望かい?"
"――――呪いの朱槍をご所望かい?"
【サーヴァント】
【クラス】
ランサー
ランサー
【真名】
クー・フーリン
クー・フーリン
【出典】
Fate/stay night
Fate/stay night
【性別】
男
男
【ステータス】
筋力B 耐久C 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具B
筋力B 耐久C 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具B
【属性】
秩序・中庸
秩序・中庸
【クラス別能力】
対魔力:C
二節以下の詠唱による魔術は無効化できるが、大魔術・儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
対魔力:C
二節以下の詠唱による魔術は無効化できるが、大魔術・儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
【保有スキル】
戦闘続行:A
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。
戦闘続行:A
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。
仕切り直し:C
戦闘から離脱する能力。また、不利になった戦闘を初期状態へと戻す。
戦闘から離脱する能力。また、不利になった戦闘を初期状態へと戻す。
神性:B
神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。
神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされる。
原初のルーン
北欧の魔術刻印・ルーンを有している。ここで言うルーンとは、現代の魔術師たちが使用するそれとは異なり、神代の威力を有する原初のルーン――北欧の大神オーディンによって世界に見出されたモノである
北欧の魔術刻印・ルーンを有している。ここで言うルーンとは、現代の魔術師たちが使用するそれとは異なり、神代の威力を有する原初のルーン――北欧の大神オーディンによって世界に見出されたモノである
矢よけの加護:B
飛び道具に対する対応力。使い手を視界に捉えた状態であればいかなる遠距離攻撃も避ける事ができる。ただし超遠距離からの直接攻撃、および広範囲の全体攻撃は対象外。
飛び道具に対する対応力。使い手を視界に捉えた状態であればいかなる遠距離攻撃も避ける事ができる。ただし超遠距離からの直接攻撃、および広範囲の全体攻撃は対象外。
【宝具】
『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1人
槍の持つ因果逆転の呪いにより、「心臓に槍が命中した」という結果をつくってから「槍を放つ」という原因をもたらす、必殺必中の槍。
回避に必要なのは敏捷性ではなく幸運の高さであり、回避難易度は幸運のランクが上位になって"稀"に外れる。
攻撃と同時に回復阻害の呪いが付与され、槍が存在する限り、これによる傷を癒す事は不可能とされる。
また、マスターのバックアップなしでも7回使用できるほど魔力消費も非常に少なく、対人戦において非常に効率がよさを持つ。
『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1人
槍の持つ因果逆転の呪いにより、「心臓に槍が命中した」という結果をつくってから「槍を放つ」という原因をもたらす、必殺必中の槍。
回避に必要なのは敏捷性ではなく幸運の高さであり、回避難易度は幸運のランクが上位になって"稀"に外れる。
攻撃と同時に回復阻害の呪いが付与され、槍が存在する限り、これによる傷を癒す事は不可能とされる。
また、マスターのバックアップなしでも7回使用できるほど魔力消費も非常に少なく、対人戦において非常に効率がよさを持つ。
『突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:5~40 最大捕捉:50人
全身の力と全魔力を使い、魔槍の呪いを最大限発揮させた上で相手に投擲する特殊使用宝具。
一人一人を刺し貫いていくのではなく、炸裂弾のように一撃で一軍を吹き飛ばす。
速度はマッハ2で、飛距離は約40㎞ほど。追尾・捕捉機能を持ち、何度かわされようと標的を捕捉し続ける。
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:5~40 最大捕捉:50人
全身の力と全魔力を使い、魔槍の呪いを最大限発揮させた上で相手に投擲する特殊使用宝具。
一人一人を刺し貫いていくのではなく、炸裂弾のように一撃で一軍を吹き飛ばす。
速度はマッハ2で、飛距離は約40㎞ほど。追尾・捕捉機能を持ち、何度かわされようと標的を捕捉し続ける。
【weapon】
「刺し穿つ死棘の槍」
「刺し穿つ死棘の槍」
【人物背景】
アイルランド神話の一つ、『アルスター伝説』に登場する英雄。
赤枝の騎士として数々の戦場を駆け巡り、アイルランド中に武勲を轟かせた。
アイルランド神話の一つ、『アルスター伝説』に登場する英雄。
赤枝の騎士として数々の戦場を駆け巡り、アイルランド中に武勲を轟かせた。
粗野かつ野蛮、それでいてさっぱりとして人懐っこく、面倒見がよく兄貴肌な人物。
どんな相手でも命令とあらば、「運がなかった」と割り切って殺害するシビアな側面を持ち、
どんな相手でも「主」であるならば、誓約の限り、忠義を尽くす義理堅い側面を持つ。
どんな相手でも命令とあらば、「運がなかった」と割り切って殺害するシビアな側面を持ち、
どんな相手でも「主」であるならば、誓約の限り、忠義を尽くす義理堅い側面を持つ。
【サーヴァントとしての願い】
死力を尽くし、強者と戦うこと。
死力を尽くし、強者と戦うこと。
【方針】
どんな相手だろうが、雇い主になれば気に食わない命令でない限りは従い、裏切ることはしない。
相手が対主催側であれば、判断次第で殺害・戦闘する。
どんな相手だろうが、雇い主になれば気に食わない命令でない限りは従い、裏切ることはしない。
相手が対主催側であれば、判断次第で殺害・戦闘する。
【ロール】
平時のロールはフリーター。主な活動範囲はスクール街・ストランド街近辺。
平時のロールはフリーター。主な活動範囲はスクール街・ストランド街近辺。
【把握媒体】
「Fate/stay night」の原作ゲーム・アニメ・マンガなど。
「Fate/stay night」の原作ゲーム・アニメ・マンガなど。