神-----信仰の対象として尊崇・畏怖 (いふ) されるもの。人知を超越した絶対的能力をもち、人間に禍福や賞罰を与える存在。
デジタル大泉典より引用。
デジタル大泉典より引用。
神……それは、人々の信仰の対象。
国・宗派によって信ずる神は違う。
国・宗派によって信ずる神は違う。
しかし、共通していることは、”神に縋る”という人の感情が存在することだ。
「え~と……ここで合っているのかな……?」
地図を片手に歩いている着物姿の少女はこの店が探し求めている店なのか不安げに佇んている。
地図を片手に歩いている着物姿の少女はこの店が探し求めている店なのか不安げに佇んている。
着物少女の名前は関織子。
旅館「春の屋」で若おかみをしている小学6年生。
旅館「春の屋」で若おかみをしている小学6年生。
春の屋に訪れるお客さんの笑顔を見ることに喜びを感じる織子は、とある宿泊客が『買い物を買いにいきたいがどうしても外せない用事で買いに行くことができない』と困っているのを知ると、自分が代わりに買ってくると申し出たのだ。
「ご……ごめんくださーい……」
『アンティークショップ・美紗里』と看板が掲げられた人気を感じさせない店に少し怖気づいた織子は恐る恐る店内へ入った―――
『アンティークショップ・美紗里』と看板が掲げられた人気を感じさせない店に少し怖気づいた織子は恐る恐る店内へ入った―――
(わぁ……色々と不思議なのがたくさん売られている!)
織子は店内に置かれている様々な物が展示されているのを興味深そうに眺める。
織子は店内に置かれている様々な物が展示されているのを興味深そうに眺める。
「でも……どれがどれだかわからないわ……店員さんは何処にいるのかしら?」
機械製品に疎い織子は紙に書かれている品物がどれかわからないため、店員に直接聞こうと周囲を見渡す―――
機械製品に疎い織子は紙に書かれている品物がどれかわからないため、店員に直接聞こうと周囲を見渡す―――
―――すると。
「あら……可愛らしいお客さんね。ようこそ、アンテークショップ・美紗里へ。私は店長のミザリィ』
そこにいたのは、神秘的な雰囲気を漂わせた大人の女性がいた。
そこにいたのは、神秘的な雰囲気を漂わせた大人の女性がいた。
☆彡 ☆彡 ☆彡
(綺麗な女の人……グローリーさんみたい)
織子は店長と名乗るミザリィを見て、かつて春の屋の宿泊客で織子の友人となった占い師の女性を連想した。
織子は店長と名乗るミザリィを見て、かつて春の屋の宿泊客で織子の友人となった占い師の女性を連想した。
「わざわざ持ってきていただいて、ありがとうございます。それでは、それを買います」
織子は商品を購入した―――
織子は商品を購入した―――
「……それにしても、貴方が使うようには見えないけれど?」
ミザリィは織子に尋ねる。
ミザリィは織子に尋ねる。
「あ、はい。実は……」
―――かくかくしかじか
―――かくかくしかじか
「それじゃあ、そんなあなたに貴重なプレゼントを贈るわ」
そういうと、ミザリィは瓶を取り出す。
そういうと、ミザリィは瓶を取り出す。
「そ、そんな。私がしたかったからやっていることなので!」
織子は申し訳ないと顔をブンブンと振り、断ろうとするが―――
織子は申し訳ないと顔をブンブンと振り、断ろうとするが―――
「あら。気にしなくてもいいわ。私も贈りたいと思ったから贈るだけだから」
ミザリィは織子に瓶を手渡す。
ミザリィは織子に瓶を手渡す。
「ふふ……それは” 星晶石”。今のあなたにとってただのキラキラした綺麗な石。だけど、あなたの意志が認められたらきっと素敵なことが起きるわ」
ミザリィは織子を見つめながら意味深なことを予言した―――
ミザリィは織子を見つめながら意味深なことを予言した―――
☆彡 ☆彡 ☆彡
「……」
(なんだか、可笑しなことが続いちゃってる……)
織子は自室で物思いにふけている―――
(なんだか、可笑しなことが続いちゃってる……)
織子は自室で物思いにふけている―――
あれから、お客様に買い物した品物を渡すと、大いに喜んだ。
その姿を見た織子も喜ぶが、奇妙な展開になった―――
その姿を見た織子も喜ぶが、奇妙な展開になった―――
その客は”お礼”と称して買い物へ行った店の店主であるミザリィさんのように”キラキラしたカード”を織子に手渡したのだ。
織子は受け取れないと拒否したのだが、押し切られて結局受け取ってしまったのだ。
そして、次の日、旅館の倉庫を整理していると、織子へと書かれた箱を見つけ、箱の中身を確認すると、たんぽぽとコスモスが押し花とされたキラキラした本の栞がそこにあった。
そして、次の日、旅館の倉庫を整理していると、織子へと書かれた箱を見つけ、箱の中身を確認すると、たんぽぽとコスモスが押し花とされたキラキラした本の栞がそこにあった。
あれよあれよと”キラキラした物”を3つ手にした織子は頭を悩ます。
「う~ん。駄目……さっぱりわからないわ。ウリ坊達ならこれが何かわかるかな?」
織子はそう思うと、友達の幽霊達に聴きにいこうと立ち上がった瞬間―――
織子はそう思うと、友達の幽霊達に聴きにいこうと立ち上がった瞬間―――
―――パァァア!
「な、何!?」
畳みの上に並べていた3つのキラキラから突如、まばゆい光が発生して織子ごと部屋を包み込む―――
☆彡 ☆彡 ☆彡
「……ここは?」
光が収まり、目を開くと、そこは自分がいた部屋ではなく果てしなく広い広い場所。
見る者を魅了させる星々が輝く。
光が収まり、目を開くと、そこは自分がいた部屋ではなく果てしなく広い広い場所。
見る者を魅了させる星々が輝く。
「綺麗……。そ、そうだ。ウリ坊!?美代ちゃん!?鈴鬼君!?」
綺麗だなと感じるが、一人であることに不安を覚える織子はいつも自分の傍にいる春の屋で知り合った3人の幽霊達の名前を呼ぶ。
綺麗だなと感じるが、一人であることに不安を覚える織子はいつも自分の傍にいる春の屋で知り合った3人の幽霊達の名前を呼ぶ。
―――シィン。
反応は帰ってこない―――
「みんな!?そんな……!」
織子は寂しさと恐怖で目に涙が浮かぶが―――
織子は寂しさと恐怖で目に涙が浮かぶが―――
「ようこそ、常ならぬ願望を抱く新たなマスター候補者よ」
織子に『泣いている暇はないぞ?』というかの如くどこからか男の人と思しき声が聞こえてきた。
織子に『泣いている暇はないぞ?』というかの如くどこからか男の人と思しき声が聞こえてきた。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「―――ここかしら?」
あれから、織子は男の人から聖杯戦争の予選を受けてもらうと言われた。
正直、夢だと思ったが、自分のほっぺをつねってみると痛みを感じたため、夢ではないと織子は理解する。
セイントグラフなるカードやそれを使って召喚せよや地図アプリの使用方法など色々と教えられたが、機械に疎い織子はちんぷんかんぷん。
あれから、織子は男の人から聖杯戦争の予選を受けてもらうと言われた。
正直、夢だと思ったが、自分のほっぺをつねってみると痛みを感じたため、夢ではないと織子は理解する。
セイントグラフなるカードやそれを使って召喚せよや地図アプリの使用方法など色々と教えられたが、機械に疎い織子はちんぷんかんぷん。
その様子を星々を通じて見ているのか、男の人はため息らしきのを吐いた―――
それから時間がかかったが、なんとか試行錯誤して地図アプリを使い指示された場所まで歩いた。
たどり着くと円形の複雑な陣が描かれ、そこから真っ黒な何かが現れた。
たどり着くと円形の複雑な陣が描かれ、そこから真っ黒な何かが現れた。
男の人曰く、その”シャドウ”と呼ばれるのを倒すと予選を突破したことになるらしい。
男の言葉が言い終わると同時にシャドウが織子に襲い掛かってきた。
男の言葉が言い終わると同時にシャドウが織子に襲い掛かってきた。
「きゃ!」
幸い、速度が鈍いため、小学生の織子でも難なく避けきることができたが―――
幸い、速度が鈍いため、小学生の織子でも難なく避けきることができたが―――
魔術師でもない普通の一般人である織子にシャドウを倒す対抗手段はない。
攻撃→避けるを繰り返していると、シャドウの姿が人の形に変容しだした。
攻撃→避けるを繰り返していると、シャドウの姿が人の形に変容しだした。
「え!?人の形になった!?」
「シャドウは、時間が経つにつれて強化される。そんなに悠長な時間はないぞ?早くサーヴァントを召喚する事だ」
「シャドウは、時間が経つにつれて強化される。そんなに悠長な時間はないぞ?早くサーヴァントを召喚する事だ」
「そんな!召喚ってどうすればいいの!?」
召喚方法が分からず、避けながら戸惑う織子に対し男は冷静な声で返す。
召喚方法が分からず、避けながら戸惑う織子に対し男は冷静な声で返す。
男曰く、先ほどの聖闘士グラフを用いて『英霊の座』に接続しなきゃいけないらしい。
そして接続するには”意志”が必要だそうだ。
そして接続するには”意志”が必要だそうだ。
話の最中でもシャドウの速度は加速度的に上がっていき、織子はかわすのに精一杯になっていった。
「痛ッ!?」
剣の切っ先が足を掠り織子は痛みに蹲ってしまった。
そして無情にもシャドウは攻撃を手を緩めようとせず、織子に剣を―――
剣の切っ先が足を掠り織子は痛みに蹲ってしまった。
そして無情にもシャドウは攻撃を手を緩めようとせず、織子に剣を―――
(私……死ぬの!?)
織子の脳裏を埋め尽くす死の気配。
凜はその感触で長くのばされた時間の中、様々な考えが浮かび消えていった。
織子の脳裏を埋め尽くす死の気配。
凜はその感触で長くのばされた時間の中、様々な考えが浮かび消えていった。
―――そんなの駄目。ここで私が死んだら、ウリ坊・美代ちゃん・鈴鬼君と二度とあえなくなっちゃう!
そして何よりも大切な”お父さんとお母さん”とも会えなくなっちゃう!!!
そして何よりも大切な”お父さんとお母さん”とも会えなくなっちゃう!!!
織子の心の中に渦巻く感情を爆発させた瞬間、握っていたカード「セイントグラフ」が宙に浮くと光を発した。
その光にシャドウは攻撃を中断して後方へ下がる。
マイクテスト、マイクテスト。あーー、もしもし、聞こえるかー?
「え?え?……私の胸!?」
織子は何処からか聞こえる声の元を探そうとしたら、自分の胸から聞こえたことに吃驚する。
織子は何処からか聞こえる声の元を探そうとしたら、自分の胸から聞こえたことに吃驚する。
ハロー!ニンゲン!キィの名前はキィという!よろしくな!
「わ、私は関織子。よ……よろしくお願いします」
自分の胸から挨拶され、織子も自己紹介を交わす。
自分の胸から挨拶され、織子も自己紹介を交わす。
「ひょっとして……あ、あなたがサーヴァントなの?」
「うむ。キィはバーチャドールでサーヴァントだ!」
織子はバーチャドールとまた知らない単語を聞かされ頭を傾げるが、とにかく、自分のサーヴァントであることを理解する。
「うむ。キィはバーチャドールでサーヴァントだ!」
織子はバーチャドールとまた知らない単語を聞かされ頭を傾げるが、とにかく、自分のサーヴァントであることを理解する。
「お、お願い!キィちゃん!シャドウをやっつけて!」
マスターとなった織子はサーヴァントのキィに攻撃するようお願いするが―――
マスターとなった織子はサーヴァントのキィに攻撃するようお願いするが―――
「それは、無理だ」
「ええ!?」
(どうして!?それじゃあ私、死んじゃうわ!)
あっけらかんと応えるキィに織子は驚愕する。
「ええ!?」
(どうして!?それじゃあ私、死んじゃうわ!)
あっけらかんと応えるキィに織子は驚愕する。
「キィはサーヴァントとして召喚されたが直接攻撃はできない。だが、一緒に暴れまわることはできるぞ?」
キィはニヤっとすると―――
キィはニヤっとすると―――
「ハンシン、覚悟はできてるな?」
……Are you Ready?―――
……Are you Ready?―――
ピシィ!!
キィの言葉に反応して、織子の胸に硝子の氷柱が飛び出す!
まるで、ガラスの心が反応したかのように。
キィの言葉に反応して、織子の胸に硝子の氷柱が飛び出す!
まるで、ガラスの心が反応したかのように。
GO Liiiiiiive!!
―――パリィィィン
硝子の氷柱は向日葵とコスモスの花になり―――
手には竹箒を握りしめていた。
手には竹箒を握りしめていた。
「え?え?」
(向日葵にコスモス?)
急展開に織子は戸惑うばかり。
(向日葵にコスモス?)
急展開に織子は戸惑うばかり。
「おい!ハンシン。ボーっとするな!!前を向け前を!!!」
「え?」
キィの言葉に前を向くと―――
「え?」
キィの言葉に前を向くと―――
「……」
今まで、様子を窺っていたシャドウが織子に再び、剣を構えだすと襲い掛かってきた。
今まで、様子を窺っていたシャドウが織子に再び、剣を構えだすと襲い掛かってきた。
「さぁ、戦うのだ!ハンシン」
「た、戦うってこの竹箒で!?……そんなの無理よ!」
(そんな!?箒で剣に敵う訳ないじゃない!)
キィは戦うよう織子に命ずるが、織子は無茶いわないでと抗議する。
「た、戦うってこの竹箒で!?……そんなの無理よ!」
(そんな!?箒で剣に敵う訳ないじゃない!)
キィは戦うよう織子に命ずるが、織子は無茶いわないでと抗議する。
「大丈夫だ!キィを信じろ!!」
キィは織子に自分を信じるよう伝える。
キィは織子に自分を信じるよう伝える。
ブォッ―――
シャドウの剣が織子の脳天へ向かって振り下ろされる―――
「ッ……」
もう駄目―――。ごめんなさい。お父さん、お母さん―――
もう駄目―――。ごめんなさい。お父さん、お母さん―――
織子は無駄だと思いながらも竹箒でガードする。
ガギィィン―――
「……え?」
なんと、金属音が聞こえただけで、竹箒が剣を受け止めたのだ!
なんと、金属音が聞こえただけで、竹箒が剣を受け止めたのだ!
「だから、キィを信じろと言っただろ?さぁ!反撃だ!!」
―――シンギュラリティエクス
「わ!?わわ!!」
キィの言葉に反応すると織子の体が勝手に動き出し―――
キィの言葉に反応すると織子の体が勝手に動き出し―――
ブォ!!!
竹箒でシャドウを打ち上げ、空中で高速に叩く!叩く!!叩く!!!
竹箒でシャドウを打ち上げ、空中で高速に叩く!叩く!!叩く!!!
―――クルクルクル
回転しながら勢いよく竹箒で地面に叩きつける!!!!!
回転しながら勢いよく竹箒で地面に叩きつける!!!!!
「……!!??」
シャドウは織子の攻撃に耐えきれず―――
シャドウは織子の攻撃に耐えきれず―――
シュゥゥゥ―――
―――消滅、露散した。
―――スタッ
織子は見事に着地すると、前にいる女の子―――
織子は見事に着地すると、前にいる女の子―――
パァン―――
キィとハイタッチした。
キィとハイタッチした。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「はぁ……はぁ……はぁ……」
シャドウが露散する中、織子は昂った体を鎮めようと息を整える……
シャドウが露散する中、織子は昂った体を鎮めようと息を整える……
「やったなハンシン!」
目の前の少女はニコッと織子に笑みを見せる。
目の前の少女はニコッと織子に笑みを見せる。
「えっと、貴方がキィ……ちゃん?」
織子は目の前の少女が先ほどまで自分の胸から聞こえた声の持ち主ではないかと思い尋ねた。
織子は目の前の少女が先ほどまで自分の胸から聞こえた声の持ち主ではないかと思い尋ねた。
「うむ。キィはキィだ!それとちゃんづけはいらん。キィでよい」
キィは織子の尋ねにそうだと肯定する。
キィは織子の尋ねにそうだと肯定する。
「ふっふっふ……このキィがサーヴァントとして召喚されたからには大船に乗った気持ちでいるがいいぞ」
キィはVサインを織子に向ける。
キィはVサインを織子に向ける。
「そうと決まったら、早速コンビの名前を考えねばな……」
キィは顎に手を添えると思案しだし―――
キィは顎に手を添えると思案しだし―――
「……うむ。やはり、あれしかないな。……我らは帰宅部だ!」
キィは宣言する。
キィは宣言する。
「き……帰宅部!?」
キィの宣言に織子は目を丸くする。
キィの宣言に織子は目を丸くする。
「そうだ!この世界はリグレットがかつて行っていたことと同類のようなものだ。マガイモノだ!キィはそんな世界を認めることはできない!だから、現実世界に戻る……つまり、帰宅部ということだ!」
キィはそういうとこぶしをギュと握る。
キィはそういうとこぶしをギュと握る。
「安心しろ。キィが知っている帰宅部の皆はキィにたくさんのことを教えてくれた。そして、今は皆、現実を受け入れて精一杯生きておる!だから、帰宅部という名ならハンシンも必ず元の世界へ帰れる!」
キィはそういうと、織子の目を見つめた。
キィはそういうと、織子の目を見つめた。
「う……うん」
(リグレットとかまた、わからない単語が出てきたけど……とりあえず、キィはこの変な場所から皆がいる春の屋へ戻る手助けをしてくれるってことなのかな?)
キィの熱い思いに織子は圧倒される―――
(リグレットとかまた、わからない単語が出てきたけど……とりあえず、キィはこの変な場所から皆がいる春の屋へ戻る手助けをしてくれるってことなのかな?)
キィの熱い思いに織子は圧倒される―――
そんなやり取りをしている内に織子とキィが佇む場所が闇に呑まれだし―――
「こ、ここは……」
目の前の景色の変化に織子は周囲を見渡す。
目の前の景色の変化に織子は周囲を見渡す。
(ここって……教会かしら?)
どうやら、教会らしき場所へいるようだと理解した。
どうやら、教会らしき場所へいるようだと理解した。
すると―――
「……ほう、このような幼き少女が試練を突破できたとは……ふっ、これも一興か」
不敵な笑みを浮かべる神父がいた―――
不敵な笑みを浮かべる神父がいた―――
☆彡 ☆彡 ☆彡
「……これで説明は以上だ。理解できたかな?」
「え、え~と……」
あれから言峰綺礼と名乗る神父から”聖杯戦争”についての説明を受けたが、今まで普通に旅館の若女将として働いていた織子には夢物語のようにしか聞こえなかった。
「え、え~と……」
あれから言峰綺礼と名乗る神父から”聖杯戦争”についての説明を受けたが、今まで普通に旅館の若女将として働いていた織子には夢物語のようにしか聞こえなかった。
「まぁ、幼き少女が全てを理解するのは難しいだろう……だが、理解しておくことは二つ。今、君のいる都市は『パラディウムシティ』といい君が過ごしていた世界ではない。そして、聖杯戦争に参加意思を示し、聖杯を手にすれば君の”望む願い”が叶うということだ」
綺礼は織子に話す。
綺礼は織子に話す。
「望む願い……」
(私が望む願い……)
(私が望む願い……)
「おい!キレイとやら!キィたちは聖杯戦争に参加しないからさっさとハンシンを元の世界へ戻してやれ!」
ここまで、神父と若女将のやり取りを黙って聴いていたキィは綺礼に食って掛かる。
ここまで、神父と若女将のやり取りを黙って聴いていたキィは綺礼に食って掛かる。
しかし―――
「それは無理だ」
綺礼はキィの要求をにべもなく断る。
綺礼はキィの要求をにべもなく断る。
「な……何故だ!」
当然キィはそんな回答に納得することができず、綺礼の眼前にさらに顔を乗り出す。
当然キィはそんな回答に納得することができず、綺礼の眼前にさらに顔を乗り出す。
「……そんなに近寄るな。聖杯戦争に参加するか否かは私や貴様が決めることはできない。あくまでも意思決定は選ばれたマスターだけだ」
そういうと、綺礼は目線を若女将に向ける。
そういうと、綺礼は目線を若女将に向ける。
「それに、聖杯戦争で優勝すれば、新たな理のもとで運営される宇宙の中で、全ての人間はそのままの姿で転生する。貴様のいう帰宅部の目的とやらと何の違いもないではないか?」
綺礼はフッ……とキィに話ながら微笑する。
綺礼はフッ……とキィに話ながら微笑する。
「同じではない!世界の理を改変するということは、理不尽でも今までの世界で精一杯生きている人達を冒涜する愚かな行為だ!キィは断じてそのようなマガイモノを利用した企みを認めるわけにはいかない!」
キィは綺礼に啖呵を切って聖杯での望みを否定する。
キィは綺礼に啖呵を切って聖杯での望みを否定する。
「頭から聖杯を否定するとは、とても英霊の座にいるサーヴァントとは思えん発言だな」
キィと綺礼の言い合いは次第にヒートアップしていく―――
「……」
織子は沈黙のまま目を瞑っている。
―――やがて、ケツイが定まったのか両目を開くと。
織子は沈黙のまま目を瞑っている。
―――やがて、ケツイが定まったのか両目を開くと。
「……私、参加します!」
力強くハキハキした声で意思表示をする。
力強くハキハキした声で意思表示をする。
「お、おい……」
若女将の参加の意思表示にキィは戸惑いを隠せない。
若女将の参加の意思表示にキィは戸惑いを隠せない。
「だって、他の人が聖杯を手にしたら願いによっては他の宇宙……えっと、私の住む世界にも影響を与えらられてしまうかもしれないんですよね?私……ウリ坊や美代ちゃんに鈴鬼君や”お父さんとお母さん”に会えなくなった世界に変えられちゃったらやだもの!だったら、私が聖杯を手にして元の世界へ帰るわ!!!」
”両親を亡くした”織子にとって今、ウリ坊達と囲まれた生活は失いたくない現実。
それゆえに織子は聖杯戦争に参加の意志を表明した。
”両親を亡くした”織子にとって今、ウリ坊達と囲まれた生活は失いたくない現実。
それゆえに織子は聖杯戦争に参加の意志を表明した。
「フッ。どうやら、英霊としての役割を自覚できぬサーヴァントに比べ、少女は聖杯戦争のマスターの資格を十分に有しているようだな」
「ッ!?……」
綺礼の勝ち誇った表情を見て、殴り掛かりたい気持ちをキィは歯を食いしばり、耐える。
「ッ!?……」
綺礼の勝ち誇った表情を見て、殴り掛かりたい気持ちをキィは歯を食いしばり、耐える。
「関織子。貴様の参戦を聞き入れた。聖杯は君を歓迎するだろう。あと細かいのは端末のヘルプで参照できるが、まぁ、そこのサーヴァントがそういう操作は得意なはずだ。分からなければ頼ることだ」
「……」
綺礼はチラッとキィの方へ目線を向け、キィはそれを無言で睨む。
「……」
綺礼はチラッとキィの方へ目線を向け、キィはそれを無言で睨む。
「わかりました。……それでは、これで失礼します」
織子は綺礼に頭を下げると出入り口に向かって歩く。
織子は綺礼に頭を下げると出入り口に向かって歩く。
「喜べ若女将。君の願いはようやく叶う」
綺礼は立ち去ろうとする織子の背中へそう言葉を投げかける―――
綺礼は立ち去ろうとする織子の背中へそう言葉を投げかける―――
―――織子とキィは教会を後にした。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「ごめんね。キィ……せっかく私の為に神父さんに色々詰め寄ってくれたのに」
織子はキィの想いに反した行動を謝罪する。
織子はキィの想いに反した行動を謝罪する。
「……なぁ、ハンシン。キィはやっぱり納得でき……ッ!!」
キィは織子に話しかけようとしたそのとき―――
キィは織子に話しかけようとしたそのとき―――
―――織子の心の奥に踏み込みますか…?
はい いいえ
ドクン!とキィの体に悪寒が全身に巡り走る。
「……どうしたのキィ?」
「い、いや。なんでもない……」
キィの様子の変化に気づいた織子は心配そうに顔を覗くが、キィは大丈夫だと返事を返す。
「い、いや。なんでもない……」
キィの様子の変化に気づいた織子は心配そうに顔を覗くが、キィは大丈夫だと返事を返す。
「……そう?」
織子は『本当に?』と思いつつもスタスタと前を歩く。
織子は『本当に?』と思いつつもスタスタと前を歩く。
「……」
(そうか……キィがオリコのサーヴァントになったのは”そういうこと”なのか……)
前を歩く織子の背中を眺めつつキィは悟った―――
(そうか……キィがオリコのサーヴァントになったのは”そういうこと”なのか……)
前を歩く織子の背中を眺めつつキィは悟った―――
自分が此度の聖杯戦争のサーヴァントとして召喚されたわけを―――
「キィー?置いてっちゃうよ―――?」
織子は立ち止まっているキィに声掛けする。
織子は立ち止まっているキィに声掛けする。
「……ああ。今行く!」
(そして、織子の心の奥に踏み込むとしたらハンシンではなくキィなのだな?)
キィはリグレットのときの相棒の姿を想起する。
(そして、織子の心の奥に踏み込むとしたらハンシンではなくキィなのだな?)
キィはリグレットのときの相棒の姿を想起する。
(……はたしてバーチャドールのキィにできるのだろうか?……いや、キィがやらなきゃいけない!でなければ、帰宅部の皆に顔向けができぬ!)
そう、人の想いを痛みを引き受け、受け入れるのがバーチャドールの役目なのだから―――
そう、人の想いを痛みを引き受け、受け入れるのがバーチャドールの役目なのだから―――
かくして、一組のマスターとサーヴァントの帰宅部(コンビ)ができた。
【サーヴァント】
【CLASS】
キャスター
【真名】
キィ
【出典】
Caligula2
【性別】
女
【ステータス】
筋力E 耐久E 敏捷C 魔力A++ 幸運A 宝具A++
【属性】
中立・善
【クラス別能力】
陣地作成:A+
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
”神殿”を上回る”大神殿”を形成する事が可能。
道具作成:B
魔力を帯びた器具を作成できる。
【保有スキル】
バーチャドールキィ:A
聖杯戦争のマスターが一人脱落するたびに力が解放される。
マスターは解放された能力を行使することができる。
一人目 キキィミミ
めっっっちゃ耳がよくなる。特定のワードを検知するようになる。範囲は一エリア分。ただし、ワードの範囲が広いため、必要な情報以外も多く集まるのが欠点。
二人目 キィ憶消去パンチ
キィ憶消失パンチを受けた者は数日の記憶が曖昧となる。
三人目 ピッキィング
簡単な構造の鍵や魔術結界なら解除できる。
四五人目 ハッキィング
人が多く集まっている場所や騒ぎになっている場所などヘルメス・トリスメギストス内の力の流れを感じ取れる。
六人目 マスターキィ
殺害もしくは魂食いをされたNPCの情報やそのときの状況を覗くことができる。
七人目 バーチャドールキィ
人の想いを受け止める。それは、不安も悲しみも欲望も。
マスターの身体能力が全ステータスA+になる。
【CLASS】
キャスター
【真名】
キィ
【出典】
Caligula2
【性別】
女
【ステータス】
筋力E 耐久E 敏捷C 魔力A++ 幸運A 宝具A++
【属性】
中立・善
【クラス別能力】
陣地作成:A+
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
”神殿”を上回る”大神殿”を形成する事が可能。
道具作成:B
魔力を帯びた器具を作成できる。
【保有スキル】
バーチャドールキィ:A
聖杯戦争のマスターが一人脱落するたびに力が解放される。
マスターは解放された能力を行使することができる。
一人目 キキィミミ
めっっっちゃ耳がよくなる。特定のワードを検知するようになる。範囲は一エリア分。ただし、ワードの範囲が広いため、必要な情報以外も多く集まるのが欠点。
二人目 キィ憶消去パンチ
キィ憶消失パンチを受けた者は数日の記憶が曖昧となる。
三人目 ピッキィング
簡単な構造の鍵や魔術結界なら解除できる。
四五人目 ハッキィング
人が多く集まっている場所や騒ぎになっている場所などヘルメス・トリスメギストス内の力の流れを感じ取れる。
六人目 マスターキィ
殺害もしくは魂食いをされたNPCの情報やそのときの状況を覗くことができる。
七人目 バーチャドールキィ
人の想いを受け止める。それは、不安も悲しみも欲望も。
マスターの身体能力が全ステータスA+になる。
フロアージャック:A+
相手サーヴァントとの戦闘中、具現化して曲を歌う。
歌う曲により、マスターのステータス強化に繋がる。
相手サーヴァントとの戦闘中、具現化して曲を歌う。
歌う曲により、マスターのステータス強化に繋がる。
キィがハンブンもらった!つまり、ハンブンっこだ:C
サーヴァントとマスターは一心同体。
マスターが死ねばサーヴァントも消滅する。
サーヴァントが消滅すればマスターも死ぬ。
サーヴァントとマスターは一心同体。
マスターが死ねばサーヴァントも消滅する。
サーヴァントが消滅すればマスターも死ぬ。
【宝具】
『カタルシスエフェクト』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
マスターの心の貌を具現化させてサーヴァントと互角に戦う能力を付与する。
シンギュラリティエクス
竹箒で相手を高速で叩く
スラッシュレイド
素早く踏み込み竹箒の打撃と蹴りを繰り出す。
ハイディスターブ
[射撃カウンター](飛び道具の宝具の発動をキャンセルさせる)敵の懐に踏み込み回転叩きを繰り出す。
ドレッドノート
[必中]サーヴァントの防御が薄い急所を狙い、威力の高い竹箒の打撃を繰り出す。
ブロークンサーフィス
[ガードブレイク](防御の宝具の発動をキャンセルさせる)高くジャンプし強力な叩きつけでガードをも破壊する強烈な攻撃。
ソニックレイド
[空中攻撃]高く飛び立ち空中の敵に回転しながら竹箒の打撃を見舞う。
カルニヴァル
[突撃カウンター](大軍・大城宝具の発動をキャンセルさせる)回転しながら敵を竹箒で叩き、敵の宝具を挫く。
ツインアセイル
回転で威力を増した攻撃を放つ。最後の蹴りには相手を吹き飛ばす効果を持つ。
アンダーテイカー
目にも止まらぬ竹箒の打撃で敵を圧倒する。
ダンスマカブル
素早い突進で相手を竹箒で叩きながら回り込み最後に背後から強襲する。
【WEAPON】
歌声
【聖杯にかける願い】
無い。キィはマガイモノ(聖杯)によって叶える願いは断固認めん!
【人物背景】
uの後続として開発された試作品のバーチャドール。uを母のように強く慕っている。試作品の為、始めは人の価値観を完全には理解できなかったが、リグレットによる偽りの世界を破壊するために力を貸したニンゲンとその仲間たちとの交流で人の持つ価値観や可能性を理解した。
『カタルシスエフェクト』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
マスターの心の貌を具現化させてサーヴァントと互角に戦う能力を付与する。
シンギュラリティエクス
竹箒で相手を高速で叩く
スラッシュレイド
素早く踏み込み竹箒の打撃と蹴りを繰り出す。
ハイディスターブ
[射撃カウンター](飛び道具の宝具の発動をキャンセルさせる)敵の懐に踏み込み回転叩きを繰り出す。
ドレッドノート
[必中]サーヴァントの防御が薄い急所を狙い、威力の高い竹箒の打撃を繰り出す。
ブロークンサーフィス
[ガードブレイク](防御の宝具の発動をキャンセルさせる)高くジャンプし強力な叩きつけでガードをも破壊する強烈な攻撃。
ソニックレイド
[空中攻撃]高く飛び立ち空中の敵に回転しながら竹箒の打撃を見舞う。
カルニヴァル
[突撃カウンター](大軍・大城宝具の発動をキャンセルさせる)回転しながら敵を竹箒で叩き、敵の宝具を挫く。
ツインアセイル
回転で威力を増した攻撃を放つ。最後の蹴りには相手を吹き飛ばす効果を持つ。
アンダーテイカー
目にも止まらぬ竹箒の打撃で敵を圧倒する。
ダンスマカブル
素早い突進で相手を竹箒で叩きながら回り込み最後に背後から強襲する。
【WEAPON】
歌声
【聖杯にかける願い】
無い。キィはマガイモノ(聖杯)によって叶える願いは断固認めん!
【人物背景】
uの後続として開発された試作品のバーチャドール。uを母のように強く慕っている。試作品の為、始めは人の価値観を完全には理解できなかったが、リグレットによる偽りの世界を破壊するために力を貸したニンゲンとその仲間たちとの交流で人の持つ価値観や可能性を理解した。
【方針】
マスター(関織子)の心の奥に踏み込むために当面はマスターが死なぬよう戦闘指南しつつ絆を深める。
【把握媒体】
ゲーム。(続編ものですが、キィは2のキャラで前作を知らなくても把握できます)
プレイが厳しいなら実況などのプレイ動画。
マスター(関織子)の心の奥に踏み込むために当面はマスターが死なぬよう戦闘指南しつつ絆を深める。
【把握媒体】
ゲーム。(続編ものですが、キィは2のキャラで前作を知らなくても把握できます)
プレイが厳しいなら実況などのプレイ動画。
【マスター】
関織子
【出典】
若おかみは小学生(映画)
【性別】
女
【能力・技能】
霊界通信力:幽霊や魔物が見れ、彼らと放せる能力。交通事故での死にかけたのをきっかけに得た
【weapon】
竹箒:キィの能力で精製された竹箒。
サーヴァントの力が込めれているので、非常に頑丈(宝具にも耐える)。
キィが直接戦闘するサーヴァントではないため、織子がそれを駆使して聖杯戦争を戦い抜く。
【人物背景】
明るく元気な小学生。梅の香神社での神楽を見学した帰りの高速道路で大型トラックによる交通事故に巻き込まれて両親を亡くす。その後、祖母に引き取られ、幽霊であるウリ坊と出会う。そしてウリ坊の提案で祖母の経営している旅館『春の屋』の若女将として働くこととなった。始めは若女将としての修行に四苦八苦していたが、宿泊客のあかねの為に露天風呂プリンを作り、彼の悲しみを浄化した。また、元気のない占い師の水領に心からのおもてなしをして彼女の元気を取り戻らせるなど若女将として成長を重ねる。秋になり、とある一家が春の屋に泊まりに来る。事情があって病院食のような食べ物しか口にできない一家のお父さんのために奔走して改良した食事を提供してお父さんを喜ばせる。しかし、そのお父さんが交通事故を起こしたトラックの運転手であることを知ると同時にこれまで夢の中で慰めてきた両親の幻からの別れを告げられたことに衝撃を受け、部屋を飛び出す。仲良しのウリ坊達を探すが彼らの姿はもうほとんど見えず旅館をさまよう。織子を心配しに様子を見に来たグローリーに慰められ織子は落ち着きを取り戻し、生前の両親や祖母がいつも話していた"花の湯温泉のお湯は誰も拒まない"という言葉を使って、一家を春の屋旅館に留めてライバル旅館の子は織子を認めさせた。
【マスターとしての願い】
世界の理を大きく改変するような願いを持つマスターには聖杯を渡さない。
自身の願いは思い出の詰まっている現在の春の屋旅館を本館として残しつつ、はなれに別館を建てて春の屋を大きくする
【方針】
序盤は情報収集・戦闘訓練(キィによる指南)に集中。
【ロール】
シカルゴ街にあるとある旅館にて住み込み中。お手伝いをしながら若女将としての修行中。
【令呪の形・位置】
右手の甲に、露天風呂プリンの形 カラメルソース・プリン・皿の3画
【把握媒体】
映画もしくは映画版の小説。
テレビ版は若干若おかみこと関織子の設定が違うのでご注意を。
参戦時期は映画内の木瀬一家が宿泊にくる前(両親の幻との離別を受け入れられる前※抱え込んでいる織子の心の奥)となっています。
関織子
【出典】
若おかみは小学生(映画)
【性別】
女
【能力・技能】
霊界通信力:幽霊や魔物が見れ、彼らと放せる能力。交通事故での死にかけたのをきっかけに得た
【weapon】
竹箒:キィの能力で精製された竹箒。
サーヴァントの力が込めれているので、非常に頑丈(宝具にも耐える)。
キィが直接戦闘するサーヴァントではないため、織子がそれを駆使して聖杯戦争を戦い抜く。
【人物背景】
明るく元気な小学生。梅の香神社での神楽を見学した帰りの高速道路で大型トラックによる交通事故に巻き込まれて両親を亡くす。その後、祖母に引き取られ、幽霊であるウリ坊と出会う。そしてウリ坊の提案で祖母の経営している旅館『春の屋』の若女将として働くこととなった。始めは若女将としての修行に四苦八苦していたが、宿泊客のあかねの為に露天風呂プリンを作り、彼の悲しみを浄化した。また、元気のない占い師の水領に心からのおもてなしをして彼女の元気を取り戻らせるなど若女将として成長を重ねる。秋になり、とある一家が春の屋に泊まりに来る。事情があって病院食のような食べ物しか口にできない一家のお父さんのために奔走して改良した食事を提供してお父さんを喜ばせる。しかし、そのお父さんが交通事故を起こしたトラックの運転手であることを知ると同時にこれまで夢の中で慰めてきた両親の幻からの別れを告げられたことに衝撃を受け、部屋を飛び出す。仲良しのウリ坊達を探すが彼らの姿はもうほとんど見えず旅館をさまよう。織子を心配しに様子を見に来たグローリーに慰められ織子は落ち着きを取り戻し、生前の両親や祖母がいつも話していた"花の湯温泉のお湯は誰も拒まない"という言葉を使って、一家を春の屋旅館に留めてライバル旅館の子は織子を認めさせた。
【マスターとしての願い】
世界の理を大きく改変するような願いを持つマスターには聖杯を渡さない。
自身の願いは思い出の詰まっている現在の春の屋旅館を本館として残しつつ、はなれに別館を建てて春の屋を大きくする
【方針】
序盤は情報収集・戦闘訓練(キィによる指南)に集中。
【ロール】
シカルゴ街にあるとある旅館にて住み込み中。お手伝いをしながら若女将としての修行中。
【令呪の形・位置】
右手の甲に、露天風呂プリンの形 カラメルソース・プリン・皿の3画
【把握媒体】
映画もしくは映画版の小説。
テレビ版は若干若おかみこと関織子の設定が違うのでご注意を。
参戦時期は映画内の木瀬一家が宿泊にくる前(両親の幻との離別を受け入れられる前※抱え込んでいる織子の心の奥)となっています。