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作品
神戸
516 名前:神戸[] 投稿日:03/01/19 19:51 ID:vphHt3F+
俺の頭 胴から離れた
俺の頭 俺は南へ お前は北へ
俺の頭 これからは自由さ
俺の頭 自分の力で生きるのさ
俺の頭 トラックでカタコト
俺の頭 脳味噌揺れるぞ
俺の頭 かなり気持悪い
俺の頭 犬がくわえてる
俺の頭 ちょっとした観光気分だ
俺の頭 吼えて尻尾を振っても何も出ないぞ
俺の頭 飢えてるなら俺の耳を食えよ
俺の頭 カラスが鷲掴み
俺の頭 巨大な卵と間違ってるんじゃねえのか
俺の頭 急上昇 弧を描いて急降下
俺の頭 飢えてるなら俺の目玉を食えよ
俺の頭 魚が突っつく
俺の頭 優雅に水中遊泳さ
俺の頭 群れを成して岩の周りをグルグル回る
俺の頭 飢えてるなら俺の唇を食べろよ
俺の頭 猫がペロペロ
俺の頭 肌と心の乾きを癒してくれた
俺の頭 体は丸まり目は三日月 具合でも悪いのか
俺の頭 飢えているなら俺の鼻を食えよ
俺の頭 美しい君に恋をした
俺の頭 君は優しかった
俺の頭 君に与えられる物は何も無い
俺の頭 悔しくて悲しくて俺は逃げ出した
517 名前:神戸(2)[] 投稿日:03/01/19 19:52 ID:vphHt3F+
俺の頭 坂道コロコロ
俺の頭 ここは未開の荒野
俺の頭 思い返せば何もいいこと無かったな
俺の頭 ここで終わるのも悪くないか
俺の頭 俺は干からび蛆が沸いた
俺の頭 見知らぬ誰かが墓を立ててくれた
俺の頭 墓の前で手を合わせている奴がいる
俺の頭 墓の前で涙を流してる奴がいる
俺の頭 時は流れた
俺の頭 人はこの地を頭(こうべ)と呼ぶ
【コメント】
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『若い浮浪者』
518 名前:『若い浮浪者』[] 投稿日:03/01/19 19:59 ID:QgCpvISX
寒さの群青色の中に浮かぶ公園
家無しの浮浪者に悔恨が訪れ
追憶が 浮浪者の神経に触れ
失うものなど何も無いと吐き捨てた日
汚れてるのは世界と結託した街のほうだった
街と噂話は浮浪者のカナタにとどまり
悪意に満ちた微笑も 公園までは届かなかった
代償として失くしたものは張り詰めた想い
いつしか汚れてしまった若い浮浪者
ダンボールの家とボロ毛布 伸び放題の髭と髪のまま
一日また一日を閉じる内いつしか
守りたかったものを忘れてしまった
寒さにか感傷にか そんな事実に息詰まり
ごみ箱を漁るのと同じ仕草で浮浪者
追憶に埋もれた想いを砂場に探した
かじかむ手につかんだのは砂の詰まった心の空き缶
拾い上げられると砂がさらさら音たてこぼれた
心の中身の空洞が聞こえ 浮浪者静かに額にしわを寄せ
錆びた空き缶からこぼれおちた砂たち
浮浪者の前 砂漠に広がり大気を乾燥させた
群青色の寒さが浮浪者の唇をひび割れさせる
喪失と乾いた空の重圧は浮浪者をうちひしぎ
生き続けるという終身刑を投げかけている
無音の嘆きも水分失い どこにも届かず蒸発 消えた
場所は 寒さの群青色の中に浮かぶ公園
心貧しき若い浮浪者 汚れに飲まれていく様を
世界と結託した街が微笑しつつ監視していた
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OO万華鏡OO
523 名前:OO万華鏡OO(1)[] 投稿日:03/01/19 22:57 ID:k7iZyYIm
赤いランドセル 重くて
ゆがむ道を歩く
あざやかな花のみつ
汚いなんて思わなかった
甘くて ただ
帰り道を歩いたよ
甘くて ただ
家に着きたいと思ったよ
なつかしい曲のフレーズ
少し歌うと思い出す
あの夕日がしずむと
お母さんに怒られた
早く帰らなきゃね
楽しいことばかりじゃなかった
小さくても考えて
精いっぱい生きてたよ
時にはそれが恥ずかしかったけど
あのころの私をみじめだとは思わない
夕日にぼやけた写真をながめると
胸がつかえて苦しかった
524 名前:OO万華鏡OO(2)[] 投稿日:03/01/19 22:59 ID:k7iZyYIm
空がきれいだね
街はそれを今日も受けとめて
変わろうとしている
あのころの私をのせて
どこまでも広がっていく
ゆがんだ道がまっすぐな
明日の誰かにつながって
甘くて ただ
想うだけで精いっぱいの
足を街まで運ぶよ
昨日のやまびこが
今日をやさしくゆらした
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Smile
525 名前:Smile[] 投稿日:03/01/20 03:37 ID:Wdp8ptmb
むっくりと起き上がったら腹が減っていました
仕方が無いので食べ物を探しに山をおりることにしました
途中の畑には野菜が一杯なっていたし
おばちゃんもおじちゃんもいないのでちょっといただいてみましたが
まだお腹がすいている もっと下ろうこの坂道
和洋中どのお店に入っても
店員さんが逃げていくから
僕はおなか一杯食べました
スーパーに入ってみました
こここそまさにパラダイス
肉・魚・野菜の食べ放題で
僕はおなか一杯食べました
平凡な毎日を送るのもいいけれど
一生分の幸せを一日で味わうのもいいもんだ
僕はもう満腹です
銃を向けられた熊を見たとき
私には彼が少し笑ったように見えた
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飽地(ほうち)
526 名前:飽地(ほうち)[] 投稿日:03/01/20 11:51 ID:kPGOjp0H
プラスティクスと鋼鉄の まじわり
が産んだ沢山の子供 それは細い脚を無数にもつ
電子虫 か細い声で鳴いている
黒い箱のなかで
という町が ある
私がシャワーを浴びている時
排水溝の 奥から
きぃ きぃ と
きしむ無数の声を聞いた
という生活感覚は
すぐに虚構として処理された
振動しているみたい
なにかアパートの壁が
の夜に 体温を奪う風
よくできている システム
未来へ自然な凍死体を送る風
結託している のか 恐れて閉じ篭っている
のか この町は
527 名前:_[] 投稿日:03/01/20 11:52 ID:kPGOjp0H
天蓋を開いて 覗き込む男の眼が見えた
夜空から 私たちを点検していた
という月へ 私は陳情する
私のユーザーよ 穏やかに眠らせてください
私は黒い箱の 天蓋を開き
号令を待って そこにいる虫たちに
反抗されている
許してください私にはあなたたちを自由にしてやれるほどの腕がない
(私のやり方に従わないいうことを聞かない偏屈な壁のようなプログラムは死んでしまえ)
好きなところへ勝手に歩かせると
探しものをするように歩きまわるだけなのが おもしろい
という 飽食
という 飽地
この町は 私の頭の天辺に乗っている
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市
529 名前:市[] 投稿日:03/01/20 17:46 ID:ldXay35l
この町が市になった日
それは何も変らない一日
八百屋の親父はいつも通りに声を張り上げ
自転車屋の主人は少女の自転車のパンクを直す
ブラウン管の15秒のニュース映像と
新聞紙の10cm四方の文字列
小学校の表札が新しくなって
新規の住民票を取りに来る人の列
それはきっと平凡という名の葬列なのかもしれない
俺は小さな喫茶店で本を読む
それは何も変らない一日の終わり
陽が沈み家に帰ると二人の客が来た
「今日、お隣に引っ越してきました。つまらないものですが。」
手には小さな煎餅の箱
「とてもいい町ですね。」
「いえ、今日から市になったんですよ。」
俺の口調はどこかぎこちない、よそ者の様な響きだった。
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生への執着
530 名前:生への執着[] 投稿日:03/01/20 18:26 ID:QQQRBZqw
夕暮れへ 染まるビルたち その意味は
たゆまぬ努力か 無駄骨か
家が建ち 住めば都と 笑えども
福は来らず 次の空
増大するエントロピー
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ひかりのまち
531 名前:ひかりのまち[] 投稿日:03/01/20 23:56 ID:CXXBShXI
教祖は路上で説法し
一生懸命に見殺され
小学校の土塀の上に
仙人だけが腹を出す
饐えた香の根源は
昇龍軒の骨だった
犬の首には見えぬ
タマは昨日死んだっけ
煙草屋角では死にたくない
煙草屋角では死にたくない
婆は箒で掃き散らす
埃は舞ってまた戻る
歪んだ川で山椒魚を獲って
今日は火でも熾しとこうか
無人の木造住宅漁って帰る
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何か、そういうようなこと
532 名前:何か、そういうようなこと[] 投稿日:03/01/21 00:16 ID:dvOThYjo
日はもうとっくに沈んでしまったのに、
なぜか俺はまだ、こんな所に立っている。
たぶん失われてしまったものなのに、
なぜか俺はまだ、君を探している。
見下ろした町がなんだかやけに白くって、
俺は泣こうとした。
だがやっぱりやめた。あんまりそういう気分じゃないから。
ただ、ここから立ち去れないでいるだけで。
国敗れて山河在りィ、城春にして草木深しィ。
あそこに居ることはたぶんもうできないのに、
なぜか俺はまだ、こんな所に立っている。
携帯電話に残った君のメールだけが、
こんな俺にまだ、たぶん永遠に、笑いかけてくれている。
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【得点】 0点
最終更新:2006年09月17日 15:44