結局、レイナって言う女の子に捕まえられた僕たち・・

この後どうなっちゃうの?!






「おじいちゃん!こいつらを見てくだはいなっ!!」
レイナはフブキとミナルのえりをつかんだ手を離した。
どすっと、痛い衝撃を耐えながらも座った。
「こいつら、おじいちゃんのかばんの中にあるポケモンを勝手に使ったんや!」
レイナは人差し指で二人を厳しくつきだした。
「ちっ、ちがう!俺達は無実だっ!!」
「そうだよ・・僕たちムックルに襲われて・・。」
「どんな理由であろうとも、ポケモンを勝手に使うなんてゆるさへんわっ!」
ふんっと、レイナは強い鼻息を出した。
フブキはそれを見て怖がっている。気が強いミナルさえも言い返せなかった。
「もう、こんなん犯罪やわっ!警察に追放したろか?!」
「・・・まあまあ、落ち着きなさい、レイナ。」
白ヒゲのおじさんはレイナに落ち着かせながら、二人の方ににらみつけたような目を見た。
二人はぞくっと青い顔して怖がっていた。
そして、おじさんは、二人を近ついて来た。
(もう・・死ぬっ!!)と二人は思っていた。
「・・お前達、そのポケモンを見せなさい。」
「ポケモン?」
「ナエトルとポッチャマだ。」
「あっ、はっはい・・。」
フブキがナエトルを出し、それに続きミナルはポッチャマをおじさんに渡した。
その二匹をじーっと見つめていた。

そして、しばらくして・・・

再び、二匹を返した。
なんか意外だった。おじさんのポケモンだったから。
「・・・どうして・・僕たちに・・?」
「まあ、その説明は後だ。とりあえず、私の研究所に来なさい。」
おじさんはバックをしっかり持って立ち去って行った。
「ちょっちょっとおじいちゃん?!・・・とりあえず、来ないとぶっ飛ばすからなっ!」
そう言い残し、レイナは立ち去った。
フブキとミナルはなんだかんだら分からなくなってしまったが研究所に行くことにした。




マサゴタウン。
ポケモン研究所―


「ええ?!いいのですか?!」
フブキの声がなぜか研究所に響いた。
「うるっさいなっ!・・たく。」
ミナルはあきれた顔で耳をふさいだ。
「どうしてっおじいちゃんのポケモンやろ?!」
レイナは有り得ない顔をしておじさんに言った。
おじさんは「うむ」と言ってから話し始めた。
「ナエトル、ポッチャマはお前達に懐いているからな。」
「嘘っ、あんな二人が短い間なのにさ・・おじいちゃん、それホント?!」
「・・・本当だ。どうやらお前と一緒にいたい、そう言う気持ちになってるな。」
「本当かよぉー。・・確かになんかさっきから食いついていているような感じが・・。」
ミナルの背中にはポッチャマがくっついているようだ。
「・・・とりあえず、疑いは済んだ・・ようだね。」
フブキはナエトルの頭をなでながらレイナの顔を見た。
「くぅ。」
レイナは顔面が赤くなっていた。
「ついでに、お前達、ニックネームでもつけないか?」
「ニックネームですか?」
フブキの頭の上には?マークが出ている。
「ニックネームは、ポケモンの」
「あっ!そうだった!それをつけようっと!」
「あんた、分かってないふりしていじろうとしたわけ?」
フブキとレイナの友達度がマイナスに近ついたようだ。
「・・まあ、とりあえず。ナエトルのニックネームは・・・『クサブエ』に決まりっ!」
「ださ。」
「ミナル!僕のセンスを馬鹿にしたなぁ!」
「しょうがないんだもん。管理人の友達もださって言ってたでしょ?」

これホントの話。

「管理人とか関係ないでしょっ!・・・とりあえず『クサブエ』に決定!」
「じゃ、ポッチャマのニックネームは・・・『名無し』!!」
「可愛そうやないかいっ!!」
「俺のポッチャマにはニックネームはつけないって言うことだよ!そもそもお前のポケモンにニックネームあんのかよ?」
「あるわ!・・いけっ!『ファイ』!!」
レイナはバックから出したモンスターボールからポケモンを出した。
中身はヒコザル。ニックネームは『ファイ』だ。
「うわっ!外見に似合わず!!」
「なんやと?!お前センスを馬鹿にしてんのかっ黄金クロワッサン!!」
「黄金クロワッサンじゃねえ!ミナルだぁあああ!!」
「あだ名は自由やで!そんぐらい覚えとけチナツゥううう!」
「チナツってだれだぁあああ!!」
二人はこのまま喧嘩になってしまった。
フブキはその喧嘩を止めずにそのまま見送ってやることにした。
「・・・では本題に入ろう。」
「本題・・ですか?」
「その前にお前の名は?」
「・・・フブキ。故郷 吹雪です。あの金髪の男の子は小春 美那琉。ミナルです。」
「うむ、フブキ君か。では早速・・。」

おじさんはフブキの眼を見ながら話し始めた。

「私の名前はナナカマド。ポケモンを研究している、ポケモン博士だ!」
「ナッナナカマド?!」
「え?!おじいちゃんの事を知ってるん?」


















「誰?それ。」



どがしゃんっ!
レイナ、ミナルはずっこけた。
いや、それだけではない、研究所にいる研究員もずっこけたようだ。
ナナカマドと言う名のおじさんははぁーっとため息をついてしまった。
「あっ!すっすすすすみませんっ!!」
「まあ、最近の若者はそんな感じだからな・・。」
フブキはあははっと笑ってごまかした。
ナナカマドはそれを気にしながらも話を続けた。
「まずシンオウ地方にはどんなポケモンがいるのかその全てを知っておきたい。その為にはポケモン図鑑に記録していく必要があるのだ!!」
「おぉ~」っとフブキは小声で言って感心していた。
「そこで、君にお願いがある。これだ。」
ナナカマドは赤い機械のような物をフブキに渡した。
「・・これは?」
「これはポケモン図鑑だ。それを託すから君はシンオウ地方にいる全てのポケモンを見てくれい!お願いだ!!」
「えぇ~?!じゃあ俺のはぁ!」
「・・・しょうがない、お前のもあげるからな。」
「おっしゃあ!!」
ミナルはガッツポーズを取りながらポケモン図鑑をもらった。
どうやら、ミナルは嬉しそうだ。・・ところがフブキの表情が暗い。





「すみません。お断りします。」




「は?」
「え?」
「・・・なぜだ?」
周りには急にシーンっと静まった。

「・・旅をしないといけないんですよね・・。」
「そうやで、それがどうしたん?」




「・・・僕、旅をするのがいや・・です。」


「なっ何言ってるんだよ?!急に、フブキッ!旅は楽しいとおもうぜ?」
「・・確かに、旅はしたいけれど・・僕・・なんか、嫌です。」
「なんやて?!」
「まあまあ、落ち着きなさい。フブキには何か理由があるだろう。聞いてみたらどうかね?」
「えーっ、でもぉー!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「わっ、分かりましたっちゃんと聞きますわ!!さあどっからでもかかってこい!!」
レイナは強い鼻息でフブキをじっと見つめた。
フブキは深呼吸をして話始めた。


「僕は、実は辛い光景が見たことがあるんです。僕に、父がいました。」
「・・・おいっまさかその話は・・!」
「うん。僕の父は・・・旅の途中で『ギンガ団』という悪党にあって、突然爆発事故で亡くなりました。」
「ええ?!」
「・・・。」
「だから、僕、僕はあこがれていた冒険もすっかり嫌になってて・・だから・・この話は」
「喝!!!!」

レイナはフブキに空手チョップを喰らった。

「痛!・・いきなり何するのさ!」
「・・それで却下してどうすんねん!人生は何か起こるか分からへんで!!」
「でも・・。」
「冒険は楽しいで!・・あたしも、『ラベルタ地方』って言うところで冒険してたやけど、現実は厳しくてさ、辛かった・・でも、それでも楽しいんや!」
「・・・なにが?」
「出会い、サバイバル、難関、友情、愛情、人生!それだけや!!」
「え・・。」
「あの時の父の表情を思い出してみ!あの時父の言葉を思い出してみ!嬉しかったはずや!!!」
「・・・・でも。」
「あんた、いつまでもフタバタウンにあるお前ん家でずぅーーっと閉じこもっているん?!そんだと人生や生命がもったいないやん!!」
「・・・え。」
「冒険は色んな経験が出来るんやから楽しいんや、そして今も弱音を吐いているお前も強くなんねんっ!!」
「強く・・なれる?」
「そうやっ!お前の父も強かったやろ!!」
「・・・そう言えば、ポケモンバトルの時・・かなり強かった。」
「やろっ、やから・・・図鑑を手伝ってやったらどや?」
「・・・でも、それでも無理・・です。」
「え?」
「親の事も・・心配ですし・・。」


「いいんじゃない?」


「え・・ママ?!」
「ママァ?!」
「アヤコのおばさんっ!」
突然フブキの後ろから少し離れた所にフブキのママ、アヤコがいた。
「私の事は心配しなくてもいいのよ。亡くなったパパの分。冒険を楽しみなさい。」
「でも・・。」
「フブキッ!!」
アヤコは少し厳しい声でフブキの名を呼んだ。
「・・・私もシンオウ地方に旅した事あるの。それを聞いたことあるでしょ。でも・・厳しかった。でもそれ以上に楽しい分があったわよ!」
「・・・ママ。」
「だからな、いつまでも弱音を吐かないで旅をしなよ!あんたの父の分!楽しもうよな!・・もちろん図鑑を忘れずにな。」
「・・・みんな。















ありがとう。やってみるよ。」
「フブキッ!その息やっ!!」
「そうよ。フブキ。やって見なさい。」
「うんっ。がんばるよっ僕。」
「・・・・・・・・うむ!良い返事だ!」
「おじいちゃん!空白空きすぎやでぇっ!」
「いいか?良く聞きなさい。世界にはとても沢山のポケモンがいる。つまりそれだけ沢山のドキドキが待っている!」
フブキはうなずきながら静かに聞いている。
レイナもうんうんとうなずきながら聞いている。
「フブキッ!今、もう冒険が始まるのだ!!」
「早っ!そうなのですか!?」
「そうやねんっ!・・・まあとりあえず自己紹介。あたしはレイナ。本名は真冬 麗菜や!!あたしも同じく図鑑を持ってるんや!」
「へぇーそうなんだ!」
「当たり前やろ、いっつもおじいちゃんと一緒にいるんやから!」
「ふぉあー・・そうだったんだ。」
「・・・はぁ、まぁいいや。あんたとは年下かもしれへんけど、ちょっとだけ先輩というわけや、よろしくなフブキッ!」
「あっ、よっよろしく・・。」
フブキはレイナに向かっておじきをした。
(そこまでしなくてもいいのに・・)と思っていたが同じく「よろしく」とおじきした。
「あっ!じゃあさあ、初心者トレーナーになったことやし、色々教えたるから、ポケモンセンターで待っとたるからそこに来いな!」
「え?ポケモンセンターって?」
「赤い屋根が印や!じゃあなっ!」
レイナは走り出して、研究所から出て行った。
「あっ、そうだ。フブキ。これを持って行きなさい。」
アヤコが出してきたのは一冊のノートと靴だ。
「これは、ランニングシューズ。後このノートは冒険ノートよ。大事にしなさい。」
「うわあ・・ありがとう!ママ。」
「うむ!では、行ってくれ!フブキ、ミナルッ!・・ってミナルは?」
「あれ?!そう言えばいない?!」
「ミナル君は・・外に飛び出しましたよ?」
「まったく、あいつは・・人の話を聞かない奴だ・・。」
「いやいや、彼はあー言う性格なので・・・じゃあ、行ってきます。」


フブキはランニングシューズを履いてから「行ってきます。」と言い残しながら研究所から出た。



―・・今、少年は旅立つ。





<現在のステータス>
フブキ (故郷 吹雪)
性別:男
現在地:マサゴタウン
手持ちポケモン:ナエトル♂(クサブエ)

<管理人からの一言>
    • なんかいきなりシリアス系ですみません(汗
最終更新:2007年02月19日 18:54