また、誰かがいる・・
何か・・話しているような・・
『人間』?『役目』?
もう少し聞かせてよ!!
―・・お願いだから。
もう少し・・・
第6話 究極の救助隊登場
次の朝・・
「おっはよぉ!ミナミッ!!」
いつものようにパタはミナミに声をかけた。
ところがミナミは何か元気がないようなむしろ睡眠不足のような顔をしていた。
「どうしたの、その顔ぉー!」
「どうしたのこうしたのじゃないよ・・そんなことよりパタ聞いてよ!」
「ん?なっ何?」
ミナミはパタの顔を近つけて話した。
「てか・・マジ近いけどさぁ・・。」
「いいの!・・・実はね、最近なんかおかしな夢が出てくるのよ。」
「おかしな・・夢?」
「うん、昨日の夢もね、『人間』だーの『役目』だーの、なんか語りかけているの・・」
「語りかけている・・?誰かいたの?」
「いたよ、でも何も見えない・・見えるのは黒い影だけ・・で」
パタは「んー」と何かを考え始めた。
そしてまた話はじめた。
「なるほど・・そういえばミナミ、元人間だったよね。」
「うん、そりゃあ当たり前。」
「(あっ当たり前・・て)まさかその夢、ミナミがポケモンになったのと関係があるかもしれないよ。」
「えっ関係?!」
「うん、これはオイラの推理だけどさ、『人間』とか『役目』そんな言葉を使うのなら、ポケモンになった訳がきっとあるかもしれない。」
「ふっふぅーん・・。」
ミナミは珍しくパタに納得した。
てかあんなにかっこつけなパタは初めてのような気がした。
「・・あっところで、ミナミ。いまさらだけど、人間に戻りたいの?」
「ふへっ?人間に?」
「うん。人間に戻りたいの?」
そういえば、人間の事、全然思ってなかった。
でも、本当に戻れるとしたら―
「戻りたいよ。」
ミナミはそうつぶやいた。
それを聞いてパタは少しため息をついた。
「そうか・・まっでもそうだもんね!だって普通そんな感じだもん!」
パタはミナミに笑顔で言った。
その裏にパタがまた一人ぽっちになることをつい思っていた。
ミナミは「ヤバイ事言ったのかな」と思って心の中で反省をした。
それを気を取り直して・・・
「そうだっ!昨日の約束!友達サークルに行くんでしょ!」
「あっ、そうだよね!キットを救助隊に入れるために友達エリアをやるんだもんね!」
と、二人はポケモン広場に向った。
ポケモン広場に到着した。
そして友達サークルのところに行った。
そこにはプクリンがいた。
「どうも!こんにちわ!救助隊さん!!」
「こんにちわ!覚えている?オイラ、パタだよ!」
「ああ!ご無沙汰だね!パタ君!」
「えーと・・お知り合い?」
「うん、友達サークルの店長さんでプクリンの薄赤!」
「こらっ!呼び捨て禁止っ!・・・まあよろしくね!ミナミちゃん!」
「ってなんて私の名前知ってるんすか?!」
「さあ?」
二人は謎の空気のおかげで固まった。
いや、それだけではなく広場中が。
「まっ、とりあえず!パタ君たち、救助隊作ったんだって!」
「そうだよ、それでね、キットって言うエレキットの女の子のために友達エリア作ってもらいたいけれど・・」
「そう!ならこの薄赤にお任せぇ!!」
薄赤はテンション高く笑顔で手をピースにして「おまかせ!」の合図をした。
「じゃあ行くよ!」
と、薄赤は何か板のような物を3つ目の前に置いて何かの呪文が始まった。
「プクプクプクリン♪みんな友達・・・だぁあああああああああああ!!」
「?!」
そのとき、キランッと板が光って、一瞬に煙とともに消えた。
「なっ何今の?!しかも薄赤さん眼、赤いよ?!」
ナイスツッコミ。ミナミ。
「これが普通だからね☆そんな事より、友達エリア出来たよ!」
「えっ、早っ?!」
「うん、エレキットだから、まず『無人発電所』が出来たよ。後、おまけに『野生の草原』に『陽炎の森』にいけるようにしたからね☆」
「あっ、ありがとうございます・・!」
「これでキットが仲間に・・」
「お願いです!!」
「ん?何が起こったんだ?」
向こうには大勢のポケモンたちが囲んでいた。
それにもう少し奥にはワタッコとダーデング。ダーテングには両はしにコノハナがいた。
「お願いです!どうか・・どうか私の仲間を助けてください!!」
「やだね!・・まあただドッサリとお金を渡せばの話だがな。」
「そんな・・そんな金なんて・・ないです・・。」
「なんならばその依頼はお断りだ!!」
ダーテングは手にある団扇でワタッコを「しっし!」と言ってワタッコに団扇をぶつけた。
「あの、薄赤さん、奴らって・・。」
「ああ!奴らは救助隊『テングス』。救助隊だけどとっても悪いの。お金をたっぷりとあげないと依頼が受けないという悪い奴だよ!」
「ひどい・・あんなに一生懸命頼んでいるのに・・。」
「それよりワタッコの仲間が一番かわいそうだと思うけど・・。」
ミナミとパタはひそひそと言い合った。
「お願いですから!なんとか・・」
「ダメだって言ってるだろ!この水色が!!」
ダーテングが団扇でワタッコをたたきつけようとしたそのとき
「やめなさい!ワタッコが可愛そうだろうが!!」
「おっお前は?!」
向こうから現れたのはフーディンだ。
左にはバンギラスが右にはリザードンがいる。
「おお!ゴールドランクの救助隊だ!!」
「フーディンだぁあ!!」「バンギラスもいるぞ!」「リザードンかっこいいー!」
「・・・ってあいつら誰?」
「あっ、ミナミって救助隊『FLB』の事知らなかったけ?」
「知らんわ!(人間として!!)」
「あっそうだっよね・・ごめんごめん。救助隊『FLB』はリーダーがフーディン、リザードン、バンギラスと言うメンバーで一番有名で『一番あごかれている救助隊 NO1』と言う究極の最強チームだよ!!」
「説明ながすぎ・・・」
「しょっしょうがないよ!!てか詳しく教えただけだし!!」
と、言っているうちに、フーディンが一歩前に出た。
「おい、ダーテング。ワタッコの仲間を助けるにはお前の団扇が必要だ。」
「そっそれがどうした?!」
「お前の団扇は強風を起こせる。お前にはそれが出来るはずだ。」
ダーテングは黙ってワタッコをちらっと見た。そして、コノハナをちらちらと。
「・・・っしっ仕方がねぇ!行けばいいだろ?!行けば!!行くぞ!下っ端!」
「はっはい、草丸様!!」
草丸と名を乗るダーテングはコノハナと一緒に急いで救助へと黙って向った。
「おお~すげーっ!」「さすがフーディン様だぁー。」「かっこいい・・!」
周りにいたポケモンたちはひそひそとフーディンたちに向って話した。
「すげぇ・・!」
パタは眼が輝いた。
「・・・てか、ダーテングの名前、草丸だなんて・・」
「そこかよ?!」
パタがつっこんだ。(おい
そして、その裏には、奴が潜んでいた・・
「ケケケ・・・邪魔してやる・・邪魔してやる・・うらんでやる!!」
奴はいつの間にか一瞬にして消えた。
最終更新:2007年03月05日 18:26