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CL3-1-3
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コラム3-1-3:長子優先への移行 〜「世俗化」による生存戦略〜
現在、ヨーロッパの王室を中心に「絶対的長子継承(男女を問わず第一子が継承)」への移行が進んでいます。これは現代の人権意識や男女平等(ジェンダー・フリー)の理念を王室にも適用した結果であり、一見すると「世界の趨勢」のように見えます。
1. オランダ
- 移行年: 1983年の憲法改正で、長子優先に変更。
- 現状: 現在の国王はウィレム=アレクサンダー(2013年即位)。継承順位第1位は長女のカタリナ=アマリア皇太子。男系優先の原則は完全に放棄され、次代は女性君主(女系への移行)が確定しています。
2. ベルギー
- 移行年: 1991年に絶対的長子継承へ変更。
- 現状: 現在の国王はフィリップ。継承順位第1位は長女のエリザベート皇太子。オランダ同様、性別を問わない継承システムを採用しています。
3. その他の欧州諸国
- 北欧諸国: スウェーデン(1980年)、ノルウェー(1990年)、デンマーク(2009年)も順次、絶対的長子優先へ移行しました。
- イギリス: 2013年の「王位継承法」改正で長子優先に変更。ただし、現在のウィリアム皇太子の第一子はジョージ王子(男子)であるため、実質的な女系移行への影響はまだ先になります。
- スペイン: 現在も「男子優先(サリカ法の緩和版)」を維持していますが、国内では完全な長子優先への移行議論がくすぶっています。
【歴史の教訓】
欧州の王室が次々と長子継承に舵を切ったのは、彼らが元来「土地と人民を支配する権力君主」であった歴史に起因します。近代以降、主権が国民に移る中で王室が生き残るためには、世俗の価値観(民主主義や男女平等)に完全に同調し、「開かれた親しみやすい王室(一種のセレブリティ化)」へと自らをアップデート(世俗化)するしか道がなかったのです。
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