零より来る者──あるいは準々決勝(中編)
煙幕弾とは言ってもミサイルだから、弁慶さんには相応のダメージを
与えてる。でも、ロッテお姉ちゃんは追加装甲でもあり武器でもある
“SSS”を、三分の二は失ってるんだよ。この攻防は、一進一退。
どちらかでも気を抜いた方が負ける……そんな予感がするんだもん。
ここで仕掛けたのは、ボクら……レーザーキャノンが、火を噴くよ!
与えてる。でも、ロッテお姉ちゃんは追加装甲でもあり武器でもある
“SSS”を、三分の二は失ってるんだよ。この攻防は、一進一退。
どちらかでも気を抜いた方が負ける……そんな予感がするんだもん。
ここで仕掛けたのは、ボクら……レーザーキャノンが、火を噴くよ!
「今度はこちらから仕掛けますの!“アインホルン”、フォイエル!」
「ぐ、ぅっ!?……近距離で、レーザー……なんて奴ッ」
『弁慶!大丈夫?!』
「ほっとけ、問題ない……!」
「……確かに、すんでの所で直撃を避けられてますの」
「ぐ、ぅっ!?……近距離で、レーザー……なんて奴ッ」
『弁慶!大丈夫?!』
「ほっとけ、問題ない……!」
「……確かに、すんでの所で直撃を避けられてますの」
戦慄するロッテお姉ちゃん……無理もないんだよ。およそ5smって
近距離でのレーザー攻撃を、脚部後のブースターと自前の脚力だけで
ジャンプして避けてしまうんだもんね。そしてその体勢から、反撃。
軽業師の様に飛び跳ねつつ、ツイントライデントを形成したんだよ!
近距離でのレーザー攻撃を、脚部後のブースターと自前の脚力だけで
ジャンプして避けてしまうんだもんね。そしてその体勢から、反撃。
軽業師の様に飛び跳ねつつ、ツイントライデントを形成したんだよ!
「トリオコルノ・アイン!ツヴァイ!……せっ、ふっ、たぁっ!!」
「速いですの……!?っ、く、くぅっ!」
「……いけないんだよ、躯の重さがハンデになってるもん」
「速いですの……!?っ、く、くぅっ!」
「……いけないんだよ、躯の重さがハンデになってるもん」
弁慶さんのランクは確かサードの筈だけど、その体捌きは相当なレベル。
対してロッテお姉ちゃんは、活かしきれない射撃武装がデッドウェイトと
なって脚を止めてしまっている……装甲は厚いけど、相当不利なんだよ。
少しずつではあるけど、装甲は削れて素体の肌にも傷が付き始めてるし、
“SSS”だけでなく他の武装も失うならいっそ……賭けもいいかもね?
対してロッテお姉ちゃんは、活かしきれない射撃武装がデッドウェイトと
なって脚を止めてしまっている……装甲は厚いけど、相当不利なんだよ。
少しずつではあるけど、装甲は削れて素体の肌にも傷が付き始めてるし、
“SSS”だけでなく他の武装も失うならいっそ……賭けもいいかもね?
「ロッテちゃん、コード“CDC”解除だよ。これは不利だもん」
「梓ちゃん……はいですのっ。レールガン、ポップアップ!撃てぇッ!」
「ぐぁっ!?零距離で、ぐっ!うう、うぁあっ!?」
『弁慶?!ロッテちゃん、なんて無茶を……!』
「梓ちゃん……はいですのっ。レールガン、ポップアップ!撃てぇッ!」
「ぐぁっ!?零距離で、ぐっ!うう、うぁあっ!?」
『弁慶?!ロッテちゃん、なんて無茶を……!』
“CDC”とは、“Cross-ragne Dueling Combat”の略……つまりは、
単なる零距離での撃ち合いなんだよ。でも、奇襲攻撃としては十二分。
軽装の弁慶さんならレールガンを全弾叩き込めば、効果はあるんだよ!
案の定、耐えきれなくなってバックで距離を取る弁慶さん。でも……。
単なる零距離での撃ち合いなんだよ。でも、奇襲攻撃としては十二分。
軽装の弁慶さんならレールガンを全弾叩き込めば、効果はあるんだよ!
案の定、耐えきれなくなってバックで距離を取る弁慶さん。でも……。
「くっ……改めて、最初に……言っておくっ!」
「ふぅふぅ……あ、改めてって……またですの?」
「この右目の、バイザー……飾りだッ!!」
「──────え?」
「ふぅふぅ……あ、改めてって……またですの?」
「この右目の、バイザー……飾りだッ!!」
「──────え?」
ボクが認識した時には、弁慶さんは零距離まで突っ込んでいたんだよッ。
ロッテお姉ちゃんは咄嗟に、左の“ライドボード”を盾にして押し返す!
それと、カタール型へ変形した剣で真っ二つに斬られたのは、ほぼ同時。
直後小さな爆発が二人を覆って……お互いはここで、距離を取るんだよ。
ロッテお姉ちゃんは咄嗟に、左の“ライドボード”を盾にして押し返す!
それと、カタール型へ変形した剣で真っ二つに斬られたのは、ほぼ同時。
直後小さな爆発が二人を覆って……お互いはここで、距離を取るんだよ。
「……ブースターの出力が、さっきとは比べ物にならないんだよ?」
「痛ぅ……な、なんでそんな飾りをつけてるんですの……?」
「格好いい!……せっ!!」
「痛ぅ……な、なんでそんな飾りをつけてるんですの……?」
「格好いい!……せっ!!」
美学に忠実な弁慶さんは、再び両手に剣を構えて突撃してくるんだよ。
ロッテお姉ちゃんは、左手の“魂狩り”で受け止めようとするんだけど
流石弁慶さんなのかな……接触直前に、武器を別の形に変えたんだよ!
ロッテお姉ちゃんは、左手の“魂狩り”で受け止めようとするんだけど
流石弁慶さんなのかな……接触直前に、武器を別の形に変えたんだよ!
「させませんの!ゼーレイッシャー……ッ!!?」
「それを受けたら、弁慶も無事じゃすまない……!」
「これは、ミキサーですの!?……そう、何度もっ……!!」
「ぐあっ!?……で、電撃……!」
「それを受けたら、弁慶も無事じゃすまない……!」
「これは、ミキサーですの!?……そう、何度もっ……!!」
「ぐあっ!?……で、電撃……!」
それは、四本のブレードとツイントライデントを組み合わせたミキサー。
柄の先端へ垂直に据えられた刃が、左手の装甲を微塵に打ち砕くんだよ!
でも、ロッテお姉ちゃんだって只じゃやられないもん。逆にエネルギーを
解放して、武器伝いに弁慶さんを感電させた……まるで、死闘だもんね。
柄の先端へ垂直に据えられた刃が、左手の装甲を微塵に打ち砕くんだよ!
でも、ロッテお姉ちゃんだって只じゃやられないもん。逆にエネルギーを
解放して、武器伝いに弁慶さんを感電させた……まるで、死闘だもんね。
「うぅぅぅ……きゃあぁっ!!」
「うぁっ!?……ぐうぅ」
「ロッテ……ちゃん!」
『弁慶!?』
「うぁっ!?……ぐうぅ」
「ロッテ……ちゃん!」
『弁慶!?』
“ゼーレイッシャー”のバーストと同時に爆風が起こって、また距離を
取る二人。ロッテお姉ちゃんには“アインホルン”以外の武器はなく、
弁慶さんの方は、武装は無事だけどダメージはロッテお姉ちゃん以上。
ボクと千空さんは、観衆の声で掻き消されそうな二人の“息づかい”を
必死で聞き取っているんだよ。それも、大事なボクらの役割だもんね?
取る二人。ロッテお姉ちゃんには“アインホルン”以外の武器はなく、
弁慶さんの方は、武装は無事だけどダメージはロッテお姉ちゃん以上。
ボクと千空さんは、観衆の声で掻き消されそうな二人の“息づかい”を
必死で聞き取っているんだよ。それも、大事なボクらの役割だもんね?
「お互い、ここまでよく保った……」
「……ええ。ですけど、次が恐らくどちらにとっても」
「そう。一回限り……最期の、一撃!」
「……ええ。ですけど、次が恐らくどちらにとっても」
「そう。一回限り……最期の、一撃!」
そう言って弁慶さんは全ての武装を宙に投げると、堕ちてきたそれらを
器用且つ華麗に組み換えて、一振りの大型ランスを形成させたんだよ。
対してロッテお姉ちゃんは、頭頂部に浮かぶ“フライアークライス”を
切り離して、“アインホルン”の正面に掲げる……そう、突撃の構え。
中世の騎士風に、高速突撃による一発で全てを決めるつもりなんだよ!
器用且つ華麗に組み換えて、一振りの大型ランスを形成させたんだよ。
対してロッテお姉ちゃんは、頭頂部に浮かぶ“フライアークライス”を
切り離して、“アインホルン”の正面に掲げる……そう、突撃の構え。
中世の騎士風に、高速突撃による一発で全てを決めるつもりなんだよ!
「……三カウントだ」
「受けますの……!」
「受けますの……!」
──────それは“神姫の誇り”を賭けた、一瞬の出来事だよ。