水中バトルで大ピンチ! 前編
「勝者、ホーリーベル!!」
アナウンスが会場に響きわたる。今回は小規模の会場ではあるものの、中級クラスのバトルであった。その闘いにホーリーは勝利したのだ。
「やった~!これでホーリー、20連勝達成だよ!!」
そばで見ていた恒一が喜ぶホーリーといずるの側に駆け寄った。
「やったなお前等、これで中級クラスの仲間入りだな」
「そうだな、バトルポイントもけっこうたまってるし、そろそろランクが上がってもいい頃だしな。それにしても夏休みの間でこれだけポイントがたまるのはわれながら驚いてるよ」
「まあ、夏休み二週目でここまでレベルアップできるんだからたいしたもんだよ。あ、そうだ、次のステージのこと、お前は聞いてないか?」
恒一の言葉に、いずるは少し戸惑った。
「いや、まだ聞いてないけど?一体何があるんだ?」
「次はオーシャンステージという情報がある。そのステージは海がメインのステージだと聞いてるんだが、お前は何か対策考えてるか?」
いきなりそのような事を言われたので、いずるはそんなことは考えてはいなかった。第一、今のホーリーの装備では水中戦に対応できないのだ。
「…そうだな、とりあえず小百合さんに相談してみるよ。海ステージなんて初めてだし」
「一応俺のシュートレイも経験はあるけど、あまりアドバイスできるような事はないんだよなあ。とりあえず明日にでも研究所に行ってみようぜ」
恒一はいずるの肩をポンと叩いた。
「そうだな、明日小百合さんのところにいこう」
アナウンスが会場に響きわたる。今回は小規模の会場ではあるものの、中級クラスのバトルであった。その闘いにホーリーは勝利したのだ。
「やった~!これでホーリー、20連勝達成だよ!!」
そばで見ていた恒一が喜ぶホーリーといずるの側に駆け寄った。
「やったなお前等、これで中級クラスの仲間入りだな」
「そうだな、バトルポイントもけっこうたまってるし、そろそろランクが上がってもいい頃だしな。それにしても夏休みの間でこれだけポイントがたまるのはわれながら驚いてるよ」
「まあ、夏休み二週目でここまでレベルアップできるんだからたいしたもんだよ。あ、そうだ、次のステージのこと、お前は聞いてないか?」
恒一の言葉に、いずるは少し戸惑った。
「いや、まだ聞いてないけど?一体何があるんだ?」
「次はオーシャンステージという情報がある。そのステージは海がメインのステージだと聞いてるんだが、お前は何か対策考えてるか?」
いきなりそのような事を言われたので、いずるはそんなことは考えてはいなかった。第一、今のホーリーの装備では水中戦に対応できないのだ。
「…そうだな、とりあえず小百合さんに相談してみるよ。海ステージなんて初めてだし」
「一応俺のシュートレイも経験はあるけど、あまりアドバイスできるような事はないんだよなあ。とりあえず明日にでも研究所に行ってみようぜ」
恒一はいずるの肩をポンと叩いた。
「そうだな、明日小百合さんのところにいこう」
そして翌日、いずるたちは神姫研究所に足を運んだ。
「やあ、よくきたね」
しかし、そこにいるのは沼田さんだけだった。
「あれ、小百合さんは…?」
「実は本社の方に呼ばれてそっちに行く事になってしまったんだ。夕方には帰ってくるって言ってたけどね」
二人はは~っとため息をついた。小百合がいないと水中戦の対策が取れないからだ。
「どうしたんだい、さえない顔をして?」
「実は沼田さん、今度のステージの事なんですけど…」
沼田さんは二人の話を聞いた。
「なるほど、今度のステージは海か。その対策ならいくつか考えてるものがある」
「ええっ、本当かい、沼田さん?で、どんな対策があるわけ?」
恒一が興奮して沼田さんに迫る。
「まあまあ、落ち着けよ。海のステージと言っても海だけじゃなくて、空や島もあるわけだから、それを利用して戦えばいい」
「でも、相手も海戦を想定しているはずです。こちらもそれ相当の装備をしないといけないと思うのですが…」
いずるの質問に沼田さんは一つの提案を出してきた。
「そうだな、今のホーリーの装備を考えると、基本的にビーム系の武器が多いだろう?水中戦になると、それがネックになるな」
「え?どういうことです?」
「つまり、水中では並みの出力のビーム兵器は使えないと言う事だ。アーンヴァルのレーザーキャノンクラスの出力でないと使い物にならないんだ」
沼田さんの説明だと、水中では抵抗によりビーム自体が拡散されてしまい、相手に届く前にビームが消えるか、当たっても殆どダメージを受けないと言われているそうだ。
「じゃあ、今のホーリーの装備だと、接近戦の武器しか使えないと言うわけですか?」
「一応ミサイル系なら使えないことはないがな。あと水中でも有効な武器がある」
沼田さんは何かが入っている箱を引き出しから持ってきた。ふたを開けるとそこにはビームキャノンらしき武器が入っていた。
「これは、さっき言ってたビームキャノンですか?それにしてはそんなに大きくなさそうですが…」
「いや、これはフォノンメーザーという武器だ。通称ネプチューンと呼ばれているこれは空中や真空中だけでなく、海中でも使うことができる武器なんだ」
沼田さんはメーザーを取り出し、テーブルの上に置いた。
「これって確か、イーアネイアに装備されてるキャノンだよな」
恒一はメーザーをつまみ上げ、まじまじと見つめた。
「ああ、その通りだ。って、乱暴に扱わないでくれよ、恒一君」
いずるは恒一が持ったメーザーの形でどんな形で装備されているのかを考えていた。そしてそれがどのように使われていたのかを思い出した。
「イーアネイアって、確かマーメイドタイプの神姫ですよね。その神姫って水中戦メインだと聞いたことがあります、私もあまり見ていないんですが」
「そのとおりだよいずる君、イーアネイアは水中戦に特化している神姫だ。デフォルトのままでは海のステージ以外殆ど戦えないから、本体以外はあまりマスターも使いたがらない幻に近い神姫だと言われているんだ。うちの知り合いに聞いた話なんだが、『あの神姫のユニットは場所を選ぶから、神姫としては役に立ちにくいんじゃないか』という話まであるそうだ。もちろん装備自体癖があるものが多いことは確かだ。しかしその中でも使い勝手がいい武器もある。それがこのフォノンメーザーなんだ」
恒一から渡されたメーザーを見ながら、いずるはこれをホーリーに装備できないかどうかを考えていた。
「いずる、もしかしてこれをホーリーに装備させるつもりじゃないだろうな?」
となりで恒一がささやきかける。
(それもごもっともな話だ、こんなに長い武器をホーリーが装備したがるだろうか?以前もビームキャノンを装備させようとしたら嫌がってたからな…。)
「まあ、とにかく小百合が帰ってくるまで考えた方がいい。僕はハードの方は苦手なんでね」
そう言って沼田さんは控え室から出て行った。残された二人は同時にため息をついた。それに気付いたのか、ホーリーとシュートレイが二人に近寄って慰めてあげた。
「落ち込まないでください、必ず対策はあるはずです!」
「そうそう、小百合なら何とかしてくれるよ!!」
とはいってもなぁ…。ホーリーたちの慰めをよそに、いずるは不安をぬぐいきれずにいた。
「やあ、よくきたね」
しかし、そこにいるのは沼田さんだけだった。
「あれ、小百合さんは…?」
「実は本社の方に呼ばれてそっちに行く事になってしまったんだ。夕方には帰ってくるって言ってたけどね」
二人はは~っとため息をついた。小百合がいないと水中戦の対策が取れないからだ。
「どうしたんだい、さえない顔をして?」
「実は沼田さん、今度のステージの事なんですけど…」
沼田さんは二人の話を聞いた。
「なるほど、今度のステージは海か。その対策ならいくつか考えてるものがある」
「ええっ、本当かい、沼田さん?で、どんな対策があるわけ?」
恒一が興奮して沼田さんに迫る。
「まあまあ、落ち着けよ。海のステージと言っても海だけじゃなくて、空や島もあるわけだから、それを利用して戦えばいい」
「でも、相手も海戦を想定しているはずです。こちらもそれ相当の装備をしないといけないと思うのですが…」
いずるの質問に沼田さんは一つの提案を出してきた。
「そうだな、今のホーリーの装備を考えると、基本的にビーム系の武器が多いだろう?水中戦になると、それがネックになるな」
「え?どういうことです?」
「つまり、水中では並みの出力のビーム兵器は使えないと言う事だ。アーンヴァルのレーザーキャノンクラスの出力でないと使い物にならないんだ」
沼田さんの説明だと、水中では抵抗によりビーム自体が拡散されてしまい、相手に届く前にビームが消えるか、当たっても殆どダメージを受けないと言われているそうだ。
「じゃあ、今のホーリーの装備だと、接近戦の武器しか使えないと言うわけですか?」
「一応ミサイル系なら使えないことはないがな。あと水中でも有効な武器がある」
沼田さんは何かが入っている箱を引き出しから持ってきた。ふたを開けるとそこにはビームキャノンらしき武器が入っていた。
「これは、さっき言ってたビームキャノンですか?それにしてはそんなに大きくなさそうですが…」
「いや、これはフォノンメーザーという武器だ。通称ネプチューンと呼ばれているこれは空中や真空中だけでなく、海中でも使うことができる武器なんだ」
沼田さんはメーザーを取り出し、テーブルの上に置いた。
「これって確か、イーアネイアに装備されてるキャノンだよな」
恒一はメーザーをつまみ上げ、まじまじと見つめた。
「ああ、その通りだ。って、乱暴に扱わないでくれよ、恒一君」
いずるは恒一が持ったメーザーの形でどんな形で装備されているのかを考えていた。そしてそれがどのように使われていたのかを思い出した。
「イーアネイアって、確かマーメイドタイプの神姫ですよね。その神姫って水中戦メインだと聞いたことがあります、私もあまり見ていないんですが」
「そのとおりだよいずる君、イーアネイアは水中戦に特化している神姫だ。デフォルトのままでは海のステージ以外殆ど戦えないから、本体以外はあまりマスターも使いたがらない幻に近い神姫だと言われているんだ。うちの知り合いに聞いた話なんだが、『あの神姫のユニットは場所を選ぶから、神姫としては役に立ちにくいんじゃないか』という話まであるそうだ。もちろん装備自体癖があるものが多いことは確かだ。しかしその中でも使い勝手がいい武器もある。それがこのフォノンメーザーなんだ」
恒一から渡されたメーザーを見ながら、いずるはこれをホーリーに装備できないかどうかを考えていた。
「いずる、もしかしてこれをホーリーに装備させるつもりじゃないだろうな?」
となりで恒一がささやきかける。
(それもごもっともな話だ、こんなに長い武器をホーリーが装備したがるだろうか?以前もビームキャノンを装備させようとしたら嫌がってたからな…。)
「まあ、とにかく小百合が帰ってくるまで考えた方がいい。僕はハードの方は苦手なんでね」
そう言って沼田さんは控え室から出て行った。残された二人は同時にため息をついた。それに気付いたのか、ホーリーとシュートレイが二人に近寄って慰めてあげた。
「落ち込まないでください、必ず対策はあるはずです!」
「そうそう、小百合なら何とかしてくれるよ!!」
とはいってもなぁ…。ホーリーたちの慰めをよそに、いずるは不安をぬぐいきれずにいた。
そして夕方、小百合が本社から帰ってきた。しかし表情はどこかさえなかった。
「ただいま…あれ、恒一ちゃんといずるくん、用でもあるの?」
「どうしたんです小百合さん、何か悪いことでもあったんですか?」
心配するいずる達。だが小百合は首を横に振った。
「ううん、なんでもないの。それより何か用事あるんでしょ、答えてあげるから」
いずる達はオーシャンステージのことと水中用装備の話をした。
「そう…、確かにホーリーの武器はビーム系が多かったわね。今の装備で水中で使える武器はミサイルなどの実弾系、それも短距離しか使えないわ。それに水中では普通の装備じゃかなり動きが制限されるから、ハイドロジェットパックなどの水中移動装備も必要になるわ」
「それだとホーリーの装備の半分以上換装しないといけないんじゃ…?」
「できるだけ最小限にするけど、最低でも武装とバックパックは交換しないといけないわね。それと接近戦になる可能性があるから新しい装備も考えないとね」
小百合はそう言ったあと、机に置かれている箱を発見した。
「あ、これって…」
「フォノンメーザーといって、水中でも使えるキャノン砲だそうです」
「なるほど、沼田君が持ってきた物ってこれだったのね。でもこれって結構扱いにくいのよ」
メーザーを見ながら小百合はこの武器の扱いづらさを感じていた。
「フォノンメーザーは水中でも威力が衰えない強力な武器だけど、今の技術力でもコンパクトにしにくい武器なのよね。最小でもこのくらいしかできないの」
「と、いうことは、ホーリー向きの武器じゃないと言うわけですね?」
「残念ながらそうなるわね。この武器を携行できるのは、強力な電力を持っているバックパックじゃないと稼動すらできないわ」
これを聞いた恒一はがっくりとした表情になった。
「せっかく強力な武器を装備できると思ってたのになあ…、どうするよいずる、このままだと水中戦、まじで苦戦する事になるぞ」
「しょうがないよ、メーザーが無理なら他の手を考えるまでさ」
その様子を見ていた小百合は、あることを考え付いた。
「ひょっとしたら、あの武器が使えるかも知れないわね」
「それって一体?!」
小百合は倉庫からあるものを持ってきて二人に見せた。
「ええっ、この武器って…?」
「でもこれで水中戦で使えるのかよ?」
一体小百合が出した武器とは一体何なのか…?
「ただいま…あれ、恒一ちゃんといずるくん、用でもあるの?」
「どうしたんです小百合さん、何か悪いことでもあったんですか?」
心配するいずる達。だが小百合は首を横に振った。
「ううん、なんでもないの。それより何か用事あるんでしょ、答えてあげるから」
いずる達はオーシャンステージのことと水中用装備の話をした。
「そう…、確かにホーリーの武器はビーム系が多かったわね。今の装備で水中で使える武器はミサイルなどの実弾系、それも短距離しか使えないわ。それに水中では普通の装備じゃかなり動きが制限されるから、ハイドロジェットパックなどの水中移動装備も必要になるわ」
「それだとホーリーの装備の半分以上換装しないといけないんじゃ…?」
「できるだけ最小限にするけど、最低でも武装とバックパックは交換しないといけないわね。それと接近戦になる可能性があるから新しい装備も考えないとね」
小百合はそう言ったあと、机に置かれている箱を発見した。
「あ、これって…」
「フォノンメーザーといって、水中でも使えるキャノン砲だそうです」
「なるほど、沼田君が持ってきた物ってこれだったのね。でもこれって結構扱いにくいのよ」
メーザーを見ながら小百合はこの武器の扱いづらさを感じていた。
「フォノンメーザーは水中でも威力が衰えない強力な武器だけど、今の技術力でもコンパクトにしにくい武器なのよね。最小でもこのくらいしかできないの」
「と、いうことは、ホーリー向きの武器じゃないと言うわけですね?」
「残念ながらそうなるわね。この武器を携行できるのは、強力な電力を持っているバックパックじゃないと稼動すらできないわ」
これを聞いた恒一はがっくりとした表情になった。
「せっかく強力な武器を装備できると思ってたのになあ…、どうするよいずる、このままだと水中戦、まじで苦戦する事になるぞ」
「しょうがないよ、メーザーが無理なら他の手を考えるまでさ」
その様子を見ていた小百合は、あることを考え付いた。
「ひょっとしたら、あの武器が使えるかも知れないわね」
「それって一体?!」
小百合は倉庫からあるものを持ってきて二人に見せた。
「ええっ、この武器って…?」
「でもこれで水中戦で使えるのかよ?」
一体小百合が出した武器とは一体何なのか…?