初詣で一大事!
「やっぱ正月といえば初詣だね~」
正月三が日の二日目、いずるたちは恒一に誘われ、お目付けの神社へ初詣に出かけていた。
「二日だというのに、何て人だかりだ…」
人手が多い元旦を避けて二日に行ったとはいえ、神社を尋ねる人は多く、参拝客は長い列を作ってお参りするのを待っていた。
「こりゃお参りに時間がかかりそうだな。どうするよ、いずる?」
「どうするって言われてもね…。人がいなくなるのを待つしかないんじゃないの?」
仕方ないのでいずる達はおみくじ売り場に移動し、運を試す事にした。が…。
「ありゃ~、ここも列ができてるね」
「せっかくきたのに、これじゃ無理だね」
いずる達は別な場所に移動しようとしたとき、ミルキーが売り場に自分と同じ神姫がお手伝いしているのに気がついた。
「いずるさん、あんなところに神姫がいますよ」
すると恒一がそれに反応を示し、再度売り場を見回した。
「おお、本当だ。あんなところに巫女さんの格好した神姫がいるぜ」
巫女の衣装をした神姫は、人間の巫女たちにまぎれてせっせとおみくじを運んだり、それを客に渡したりしていた。そのため、参拝客の注目の的となり、売り場に殺到しているのだろう。
「道理で列ができてると思ったぜ。普通だったらおみくじになんか大勢並ぶわけないからな」
「で、どうするわけ?まさか並ぶなんて考えてるんじゃないだろうね?だったらもう少し時間が経ってから行ったほうがいいよ」
行こうとする恒一を必死で止めるいずる。このまま行列に入ってしまったら、初詣どころではない。いずるは何とかお参りを先に済ませてから行くように言い聞かせた。
正月三が日の二日目、いずるたちは恒一に誘われ、お目付けの神社へ初詣に出かけていた。
「二日だというのに、何て人だかりだ…」
人手が多い元旦を避けて二日に行ったとはいえ、神社を尋ねる人は多く、参拝客は長い列を作ってお参りするのを待っていた。
「こりゃお参りに時間がかかりそうだな。どうするよ、いずる?」
「どうするって言われてもね…。人がいなくなるのを待つしかないんじゃないの?」
仕方ないのでいずる達はおみくじ売り場に移動し、運を試す事にした。が…。
「ありゃ~、ここも列ができてるね」
「せっかくきたのに、これじゃ無理だね」
いずる達は別な場所に移動しようとしたとき、ミルキーが売り場に自分と同じ神姫がお手伝いしているのに気がついた。
「いずるさん、あんなところに神姫がいますよ」
すると恒一がそれに反応を示し、再度売り場を見回した。
「おお、本当だ。あんなところに巫女さんの格好した神姫がいるぜ」
巫女の衣装をした神姫は、人間の巫女たちにまぎれてせっせとおみくじを運んだり、それを客に渡したりしていた。そのため、参拝客の注目の的となり、売り場に殺到しているのだろう。
「道理で列ができてると思ったぜ。普通だったらおみくじになんか大勢並ぶわけないからな」
「で、どうするわけ?まさか並ぶなんて考えてるんじゃないだろうね?だったらもう少し時間が経ってから行ったほうがいいよ」
行こうとする恒一を必死で止めるいずる。このまま行列に入ってしまったら、初詣どころではない。いずるは何とかお参りを先に済ませてから行くように言い聞かせた。
「やっとお参りがすんだぜ。はっきり言ってこんなに待たされるなんて生に合わねえんだよな…」
長い列を待ち続け、やっとお参りを済ませた恒一達は、おみくじ売り場に向かって行った。
「おおっ、列が半分以下になってるじゃないか。お参りを先に済ませて正解だったな、いずる!!」
よく言うよ…。いずるは心の中でつぶやいていた。
「じゃ、さっそく行ってみようぜ」
売り場周辺はすでに客の足が鈍っており、あまり時間をかけずに受け取る事ができる状態だった。いずるたちは最後尾に並び、順番が来るまで待つことにした。
長い列を待ち続け、やっとお参りを済ませた恒一達は、おみくじ売り場に向かって行った。
「おおっ、列が半分以下になってるじゃないか。お参りを先に済ませて正解だったな、いずる!!」
よく言うよ…。いずるは心の中でつぶやいていた。
「じゃ、さっそく行ってみようぜ」
売り場周辺はすでに客の足が鈍っており、あまり時間をかけずに受け取る事ができる状態だった。いずるたちは最後尾に並び、順番が来るまで待つことにした。
…暫くして、いずるたちの番がまわってきた。
「そこの巫女さーん、おみくじくださーい」
恒一は恥じらいもなく巫女神姫におみくじを運んでもらうように頼んだ。
「隊長、こんな所で恥ずかしいですよ」
「いいじゃないの、もうそんなに参拝客はいないんだし」
恒一の行動を嫌がるシュートレイを尻目に、彼は巫女神姫におみくじを求めた。
「…あれ、あなたは…」
恒一達の顔を見るなや、巫女神姫は驚いた顔で見つめた。
「この間テレビで見かけた、シュートレイさんじゃないですか」
「え、私を知っているんですか?」
なぜか自分のことを知っている巫女神姫に、シュートレイは驚いていた。
「ええ、この前バトルアリーナの試合を見ました。そのときにシュートレイさんの戦う姿をみて、興味を持ちました」
「なるほど、あのときの試合の事か。あれは確か東京大会のときだったかな。カメラ回してたりして結構本格的だったな」
後ろに客が並んでいるのを忘れているのか、恒一はあの試合の事をしゃべり始めた。
「あの…、後ろの人が控えてますので、とりあえずおみくじを引いてくれませんか?お話は後でゆっくり聞きますので」
(何てことしてくれたんだ、恒一は…)
そんな恒一を見て、いずるは顔から火が吹くような恥ずかしさを感じていた。
「そこの巫女さーん、おみくじくださーい」
恒一は恥じらいもなく巫女神姫におみくじを運んでもらうように頼んだ。
「隊長、こんな所で恥ずかしいですよ」
「いいじゃないの、もうそんなに参拝客はいないんだし」
恒一の行動を嫌がるシュートレイを尻目に、彼は巫女神姫におみくじを求めた。
「…あれ、あなたは…」
恒一達の顔を見るなや、巫女神姫は驚いた顔で見つめた。
「この間テレビで見かけた、シュートレイさんじゃないですか」
「え、私を知っているんですか?」
なぜか自分のことを知っている巫女神姫に、シュートレイは驚いていた。
「ええ、この前バトルアリーナの試合を見ました。そのときにシュートレイさんの戦う姿をみて、興味を持ちました」
「なるほど、あのときの試合の事か。あれは確か東京大会のときだったかな。カメラ回してたりして結構本格的だったな」
後ろに客が並んでいるのを忘れているのか、恒一はあの試合の事をしゃべり始めた。
「あの…、後ろの人が控えてますので、とりあえずおみくじを引いてくれませんか?お話は後でゆっくり聞きますので」
(何てことしてくれたんだ、恒一は…)
そんな恒一を見て、いずるは顔から火が吹くような恥ずかしさを感じていた。
参拝客もだいぶ減り、日も西に傾いてきた。いずるたちは巫女神姫の誘いでお茶をご馳走になった。
「いや~、こんな所で有名人にお会いできるとは、夢にも思わなかったわ」
神社の宮司である三河夫婦にいい目で見られているいずる達は、照れながら試合の事を話した。
「僕も色々苦労したんですよ。でも、あっという間にここまで来ちゃいまして」
鼻高々に自慢する恒一を尻目に、いずるはシュートレイたちと共に巫女神姫の結に話しかけていた。
「結ちゃんはここで色々な仕事をしてるんだね」
「はい、お手入れのお手伝いをしたり、境内のお掃除をしたり…」
彼女は小さな身体を駆使して神社で様々な仕事をしているようだ。感心する一同。そんな中、ホーリーは結にある質問をした。
「どうして結はバトルに出ないの?」
「それは、ご主人がバトルに出すつもりがないからです。もちろん、ご主人にその気があるなら出るつもりです」
どうやら彼女自身はバトルに出たがっているらしい。結はそれを残念がっている様子だった。しかしその流れを断ち切るかのように誰かが手を上げて言い放ったのだ。
「だったら試合をしたらどうでしょう?もちろんケガをしない程度に」
なんとシュートレイが試合の提案をしてきたのだ。いずるはその行動に驚きの色を隠せなかった。
「ちょ、ちょっと待ってよ。試合って、どこでやるつもりなんだよ!?」
「ここでやればいいじゃないですか」
庭を指差してあっさりと応えるシュートレイ。さすが戦闘のプロ、戦いの場を選ばないようだ。
「うちの庭は広いですから、良く練習に使ってるんですよ」
「それは都合がいいですね、では、さっそく試合と行きましょうか」
ぞろぞろと外へ出て行く結、ホーリー、シュートレイ。残されたいずるとミルキーはただ見ていることしかできなかった。
「…大丈夫なんでしょうか?ケガをしない程度って言ってましたけど、とても心配です」
「ああ。ミルキー、ちょっと心配だから行ってみようか?」
「は、はい…」
結局、いずる達は結の練習試合に付き合わされることになってしまうのだった。
「いや~、こんな所で有名人にお会いできるとは、夢にも思わなかったわ」
神社の宮司である三河夫婦にいい目で見られているいずる達は、照れながら試合の事を話した。
「僕も色々苦労したんですよ。でも、あっという間にここまで来ちゃいまして」
鼻高々に自慢する恒一を尻目に、いずるはシュートレイたちと共に巫女神姫の結に話しかけていた。
「結ちゃんはここで色々な仕事をしてるんだね」
「はい、お手入れのお手伝いをしたり、境内のお掃除をしたり…」
彼女は小さな身体を駆使して神社で様々な仕事をしているようだ。感心する一同。そんな中、ホーリーは結にある質問をした。
「どうして結はバトルに出ないの?」
「それは、ご主人がバトルに出すつもりがないからです。もちろん、ご主人にその気があるなら出るつもりです」
どうやら彼女自身はバトルに出たがっているらしい。結はそれを残念がっている様子だった。しかしその流れを断ち切るかのように誰かが手を上げて言い放ったのだ。
「だったら試合をしたらどうでしょう?もちろんケガをしない程度に」
なんとシュートレイが試合の提案をしてきたのだ。いずるはその行動に驚きの色を隠せなかった。
「ちょ、ちょっと待ってよ。試合って、どこでやるつもりなんだよ!?」
「ここでやればいいじゃないですか」
庭を指差してあっさりと応えるシュートレイ。さすが戦闘のプロ、戦いの場を選ばないようだ。
「うちの庭は広いですから、良く練習に使ってるんですよ」
「それは都合がいいですね、では、さっそく試合と行きましょうか」
ぞろぞろと外へ出て行く結、ホーリー、シュートレイ。残されたいずるとミルキーはただ見ていることしかできなかった。
「…大丈夫なんでしょうか?ケガをしない程度って言ってましたけど、とても心配です」
「ああ。ミルキー、ちょっと心配だから行ってみようか?」
「は、はい…」
結局、いずる達は結の練習試合に付き合わされることになってしまうのだった。
「いや~、初詣に来てよかったぜ」
すっかり日が暮れた神社を後にしたいずる達は、電車で帰路についた。その中で、恒一は満足そうに今日のできごとを話していた。
「あの夫婦、とっても親切だったなあ。俺たちのこと、気に入ってたし」
元気が有り余っているのか、恒一は次々と自慢話を語っていった。それを聞いているいずるとミルキーは少し迷惑そうな感じだった。
『今日は大変だった、いきなりこんな事になったんだからな』
『ええ、おかげでホーリーお姉さんとシュートレイさんは疲れて寝てますし』
ボソボソと恒一に聞こえないように二人は話した。
『あの試合、手加減するつもりが結局本気になって熱くなっちゃったんだよな』
『最初、結さんとシュートレイさんは手加減して闘ってましたけど、時間が経つにつれて本気になってしまいまして…』
『つい本気で闘っちゃったんだよな。それを止めようとしたホーリーもつい本気になっちゃって、闘うはめになっちゃたんだよな…』
どうやら結とシュートレイの一騎打ちのはずが、ホーリーも巻き込まれる形になって試合が進んだようだ。それでも三人は楽しいそうだったから良かったのだろうが。
『あの時はどうなるかと思いましたよ。結局二人とも交代して結さんと闘ってましたから。それで気づいたときには…』
『バッテリー切れで動けなくなってたんだよな。それで何とか試合終了になったんだな』
もし、バッテリーが切れなかったら、三人は日が暮れても闘っていただろう。それだけ結と一緒に過ごす時間を延ばしたかったのかもしれない。
『でも、こういうのってホーリー達らしいよな。こんな形で結ちゃんの願いを叶えてあげたんだから、結果的には良かったと思うよ』
『そうですね、闘ってる皆さんの顔、輝いてましたもの。これだけ仲良くなれるのは、ちょっとうらやましかったりしますが』
意外な反応を見せるミルキーに、いずるは少しドキッとした。
『こ、今度来たときには別な事して遊べばいいさ。ミルキーは闘いたいわけじゃないだろ?』
『そ、そうですけど…』
そのとき、恒一がいずるたちに話しかけてきた。
「どうしたんだよ、二人で秘密の話してんのか?」
「「ううん、なんでもない」」
二人はブンブンと首を横に振り、否定した。
電車は揺れながら夜の街を通っていく。こうしていずる達の初詣は余韻を残して終わりを告げるのだった。
すっかり日が暮れた神社を後にしたいずる達は、電車で帰路についた。その中で、恒一は満足そうに今日のできごとを話していた。
「あの夫婦、とっても親切だったなあ。俺たちのこと、気に入ってたし」
元気が有り余っているのか、恒一は次々と自慢話を語っていった。それを聞いているいずるとミルキーは少し迷惑そうな感じだった。
『今日は大変だった、いきなりこんな事になったんだからな』
『ええ、おかげでホーリーお姉さんとシュートレイさんは疲れて寝てますし』
ボソボソと恒一に聞こえないように二人は話した。
『あの試合、手加減するつもりが結局本気になって熱くなっちゃったんだよな』
『最初、結さんとシュートレイさんは手加減して闘ってましたけど、時間が経つにつれて本気になってしまいまして…』
『つい本気で闘っちゃったんだよな。それを止めようとしたホーリーもつい本気になっちゃって、闘うはめになっちゃたんだよな…』
どうやら結とシュートレイの一騎打ちのはずが、ホーリーも巻き込まれる形になって試合が進んだようだ。それでも三人は楽しいそうだったから良かったのだろうが。
『あの時はどうなるかと思いましたよ。結局二人とも交代して結さんと闘ってましたから。それで気づいたときには…』
『バッテリー切れで動けなくなってたんだよな。それで何とか試合終了になったんだな』
もし、バッテリーが切れなかったら、三人は日が暮れても闘っていただろう。それだけ結と一緒に過ごす時間を延ばしたかったのかもしれない。
『でも、こういうのってホーリー達らしいよな。こんな形で結ちゃんの願いを叶えてあげたんだから、結果的には良かったと思うよ』
『そうですね、闘ってる皆さんの顔、輝いてましたもの。これだけ仲良くなれるのは、ちょっとうらやましかったりしますが』
意外な反応を見せるミルキーに、いずるは少しドキッとした。
『こ、今度来たときには別な事して遊べばいいさ。ミルキーは闘いたいわけじゃないだろ?』
『そ、そうですけど…』
そのとき、恒一がいずるたちに話しかけてきた。
「どうしたんだよ、二人で秘密の話してんのか?」
「「ううん、なんでもない」」
二人はブンブンと首を横に振り、否定した。
電車は揺れながら夜の街を通っていく。こうしていずる達の初詣は余韻を残して終わりを告げるのだった。