アットウィキロゴ
新漫画バトルロワイアル
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

味わうのは勝利の美酒か それとも敗北の苦汁か

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集

味わうのは勝利の美酒か それとも敗北の苦汁か ◆lDtTkFh3nc


☆   ☆   ☆   ☆   ☆

つかんだ小さな手から力が完全に失せるのを感じながら、西沢歩はただ涙する。
我慢もせず、惜しみもせず、何かを悟ることもなく、気丈にも振る舞えない。
ただ悲しくて、やりきれなくて涙した。

彼女がたどり着いた時、ナギは既に瀕死の状態だった。
血だらけの包帯が洋服の合間から見てとれて、顔もすっかり疲れきっていた。
しかしそれ以上に…彼女が手遅れだと物語る証明があった。
彼女の左腕は肩から先がまるまるなくなっていたのである。
まるで巨大な獣に噛みちぎられたかのように……
そこから見たこともないような量の血を流し、うつろな目で彼女は横たわっていた。

本来なら一瞬でショック死してもおかしくない傷だった。
なぜ彼女が生きながらえたのかは分からない。
食した悪魔の実の力か、誰かの細工があったのか、あるいは彼女の想いが起こした奇跡か。

だがそのどれも結局彼女を生かすことは出来なかった。
西沢歩の目の前で、恋敵(ライバル)三千院ナギはその生命を落としたのである。
遺体の手を握り締め、涙することしか出来ないことが悲しかった。

結局守れなかった。
こんな傷をつける相手だ。例え間に合っていたとしても助けることは出来なかっただろう。
自分には絶対に勝てない相手だとわかる。
はじめからそんな運命。自分にはハヤテくんの代わりなど絶対に務まらなかったんだ。
今度こそ一人ぼっち。守るべき人もいない。

やっぱりいっそ死んじゃおうかな。
でもやっぱり怖いかな。

……今は自分の事はどうでもいいや、と彼女は自分の今後を考えるのを一旦やめる。
大切な友人が死んだ事の悲しみは、彼女の生きる意味という難しい問題すらちっぽけにしてしまった。
ただ目の前の少女の死を悲しむことに手一杯で、そんな事は考えていられなくなっていた。

「……すみません、ナイブズさん。お、置いていってくれて大丈夫、です」

涙声のまま、搾り出すように呟く。
同行者が止まって待っていてくれているのが意外だった。
てっきり置いていかれると思っていたのだが…彼は後ろに立っている。
しかし急ぐ彼にこれ以上迷惑は掛けたくなかった。なにより彼はこれ以上待ってなどくれないだろう。
かといってナギを置いてついて行くつもりもない。

孤独は怖い。でもそれ以上に友情を裏切るのは嫌だ。
大きな大きな悲しみはある意味で彼女を成長させたのかもしれない。

遺体の手を握ったまま、振り向かずに答えたが、きっとわかってくれるだろう。
そう思っていたのに。

「……埋葬ぐらいしたらどうだ。貴様らにはそのくらいしかできまい」

そう告げて、彼はその場に座り込んでしまった。
驚きと同時に、その言葉が心に波紋を与える。

そうか、埋葬くらいならしてあげられるかな。
ナイブズさんの話ではこれからここは雪になるらしい。
そんな寒空にナギちゃんを置いていくのは非道い話だし。
それくらいしかできないけど…なら、それくらいはしなくちゃね。

ナギの遺体をゆっくりと動かす。そこで初めて気がついた。
彼女が目を覚ます前と後では、随分と表情が違う。今のほうがずっと、穏やかだ。

もしかしたら、本当にもしかしたら…自分も何かの役には立ったのかな。

そうして西沢歩は立ち上がった。
呆然とした心にとりあえず、歩く理由を流しこんで。

【I-8/路上/1日目/日中】

【西沢歩@ハヤテのごとく!】
[状態]:健康、血塗れ(乾燥)、無気力、悲しみ
[服装]:ナイブズのマント、ストレートの髪型
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考]
基本:どうしようかな。
1:ナギの埋葬。
2:ナイブズに対する畏怖と羨望。少し不思議。
3:カラオケをしていた人たちの無事を祈る。
4:孤独でいるのが怖い。
5:できれば着替えたい。
[備考]
※ 明確な参戦時期は不明。ただし、ナギと知り合いカラオケ対決した後のどこか。


☆   ☆   ☆   ☆   ☆

なんだ、この感覚は。
ナイブズが座り込んだのは決して西沢歩を待つためではない。
あぁは言ったが、別に自分が待つ道理はない。置いていくつもりであった。
ところが彼女を見ているうちに、何か嫌な目眩に襲われて、思わず座り込んだのである。

彼女に言った言葉は本心だった。
人間という貧弱で愚かな生き物は、死んだ同胞と一体化することもできない。
ならば出来ることなどせいぜい埋葬くらいだろうと、ただ言ったまでだ。
そもそもそれ自体が彼にとって「らしくない」行動であるのだが。

しかし、彼を苦しめたのはそんな「らしくない」行動ではない。
その程度なら弟にあてられたのだろうと納得できる。

異種の何者かによって無残に殺された同胞の姿。
それを前に無様に泣き荒れる様。

それが嫌な思い出を蘇らせた。
それは己が所業でもあり、また自分と弟の袂を分たせた原因でもあった。


目の前でそれを見て初めて気がつくこともある。
暴力は受けた側からしかその本質は語れない。

知る事で変わる事もあるというのに
伝わらないまま世界は回ってゆく

いずれ彼にも、そんな時が訪れるのだろうか。

ただ、まだそんな「目眩」は振り切られる。
同胞を救い、弟を救い、「暴力」を際限なく振るう愚か者達へと制裁をくわえるその時までは。
きっと誰にも伝えられない。

そう、「きっと」。


ミリオンズ・ナイブズ@トライガン・マキシマム】
[状態]:黒髪化進行、身体の各所に切り傷。
[服装]:普段着
[装備]:金糸雀@金剛番長
[道具]:支給品一式×2、エレザールの鎌(量産品)@うしおととら、正義日記@未来日記、
    秋葉流のモンタージュ入りファックス、携帯電話(研究所にて調達)
[思考]
基本:神を名乗る道化どもを嬲り殺す。その為に邪魔な者は排除。そうでない者は――?
1:ナギ埋葬後、カラオケ会場跡へ向かう。
2:デパートに向かったという妲己とやらを見極め、ヴァッシュを利用しかねないと判断したら殺す。
3:首輪の解除を進める。
4:搾取されている同胞を解放する。
5:エンジェル・アームの使用を可能な限り抑えつつ、厄介な相手は殺す。
6:レガートに対して――?
7:ヴァッシュを探し出す。が、今更弟の前に出ていくべきかどうか自問。
8:ヴァッシュを利用する人間は確実に殺す。
9:次に趙公明に会ったら殺す。
[備考]
※原作の最終登場シーン直後の参戦です。
※会場内の何処かにいる、あるいは支給品扱いのプラントの存在を感じ取っています。
※黒髪化が進行している為、エンジェル・アームの使用はラスト・ラン(最後の大生産)を除き約5回(残り約3回)が限界です。
 出力次第で回数は更に減少しますが、身体を再生させるアイテムや能力の効果、またはプラントとの融合で回数を増加させられる可能性があります。
※錬金術についての一定の知識を得ました。
※朝時点での探偵日記及び螺旋楽譜に書かれた情報を得ました。
※“神”が並行世界移動か蘇生、あるいは両方の力を持っていると考えています。

※ナギの持ち物がどうなったかは後の書き手さんにおまかせします。


☆   ☆   ☆   ☆   ☆

「やい、よくもわしの食いもんをばっちくしてくれたな」

I-8エリア……第2回放送の後様々な出来事の起こっていたこの場所の上空にて……

金色の獣が、漆黒の獣に食って掛かる。

「アレはわしが先に目をつけてたんだぞ!なのに半端に食い散らかしやがって!
 大体殺したんならしっかり食っていかねぇか」

「……ヤツはこの俺を攻撃してきた。俺の反撃を受けてなお、立ち向かった。
 ならばヤツは単なる餌ではない。我が敵となる戦士よ。食らうつもりはない」

苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、舌を出して金色の獣…とらが悪態づく。

「けぇ~、化物とは思えねぇな。いいか、わしは絶対に他の化物の食い残しなんて喰わないからな。
 ま、わしも強いヤツと戦いたい気持ちはわかるけどよ」

そう言うが速いか、全身から雷を発生させる。

「例えばお前さんみたいなヤツとな……食いもんの恨みは恐ろしいぜ!」

カッ!!!

雷鳴が鳴り響き、とらは金色の風となって獣へと襲いかかる。
漆黒の獣もまたその雷に怯むことなく真っ向から受け止め、雄叫びをあげる。
二匹の獣はぶつかり合いながら空を駆けていった。

その様を見ていた者達が様々な反応を見せたのは知っての通り。

H-5エリア上空。
かつて正義を目指した番長が己を見失った場所。
そこで獣の空中決戦は続いていた。
途中首輪が禁止区域侵入を警告してきたが、この二匹の全力のスピードは
容易にそこからの脱出を遂げさせた。

とらが撒き散らす炎を突っ切り、その太い腕を振るう獣。
風のような速さでその攻撃をかわし、獣の肩口に食らいつくとら。
痛みかそれ以外の理由か、獣は凄まじい声で吠え、とらの頭を鷲掴みにして放り投げる。
グルグルと回りながら飛んでいくとらに角を掲げた突進で追い打ちをかける。


とらもまた、化物らしく雄叫びをあげるとその角の一撃を受け止め、体を無理矢理にひねる。
その勢いに引っ張られ回転を余儀なくされる獣。
角を通して雷が送り込まれる。雷は周囲一帯に無数に別れて降り注いだ。
木々を焦がし、轟音が響く。
しかし雷を浴びた当の本“獣”は意にも介さず、押しきらんと力を込める。
単純な力比べでの不利を悟ったとらが、相手を投げ返す。
森の中に叩きつけられたものの、再びロケットのような勢いで飛び出してくる獣。
高速落下をしながら迎え撃つとら。

咆哮vs咆哮

とらの拳が獣に連続でヒットし、止めとばかりに頭の上に両手を振り上げたその時、
獣はその腕をラリアットの要領でとらの脇腹にぶち当てる。苦悶の表情が浮かぶとら。
しかし引くことはない。両手を振り落とし、獣を再び地面に叩きつけた。


ゴォォォォォォォォォン!!!!!!


するとそこから凄まじい爆発音と爆炎があがる。
とらは知る由もないが、獣は雨流みねねのトラップゾーンへと運悪く落下したのである。
最初は不思議そうにその爆発を眺めたとらだったが、すぐ満足げにどこかへと飛び去って行った。


そのしばし後……
獣は再び上空へと飛び上がる。

「……逃したか。ヤツとはいずれ決着をつけねばなるまい。妙な横槍のないところでな」

グルリと周囲を見渡した後、獣は手近な地面に降り立つ。
今度はトラップにひっかからないように慎重に。
そしてその場でその姿を人間型へと変化させた。
流石にダメージを受けすぎた。少し休んで回復させなばなるまい。

その者の名は――――――不死のゾッド

消息不明となっていた最強と名高い戦士。
彼は再びその身で強者達と戦えることの喜びにうち震えながら、高らかに咆哮をあげる。
漆黒の魔獣は再び、解き放たれた。

【ゾッド@ベルセルク 戦線復帰】


【H-5/森林/1日目/日中】

【ゾッド@ベルセルク】
[状態]:疲労(中)、全身に火傷などのダメージ(回復中)
[服装]: 人間形態、全裸
[装備]:
[道具]:
[思考]
基本:例え『何か』の掌の上だとしても、強者との戦いを楽しむ。
1:出会った者全てに戦いを挑み、強者ならばその者との戦いを楽しむ。
2:金色の獣(とら)と決着をつける
[備考]
※未知の異能に対し、警戒と期待をしています。

※消息不明になる前に負ったケガは回復しています
※二枚目のジョーカーとしての参戦になっていますが、主催側の情報は何も受け取っていません。
※みねねのトラップの存在を認識しました。ただしほとんど吹き飛んでいます。
※H-5エリアに雷が降り注ぎました。爆発の跡も残っています。


☆   ☆   ☆   ☆   ☆

とらは気持ちよさそうに島の上空を飛んでいた。
せっかく見つけた食いもんをどこかの馬鹿にばっちくされたのは憎らしかった。
しかしその後の戦いはなかなか楽しいものであった。
やっぱり喧嘩はあのくらい派手にやったほうが面白い。
そういう意味でもこの環境は中々都合がよかった。

(スッキリしたことだし…久々に思い切り飛び回ってみようかね)

楽しい喧嘩に空腹と目的をすっかり忘れるとら。
見渡すと、当たり前だが海が見える。

「よ~し!海の上を通ってこの島を一周でもしてみるかい」

金色の風は何者にも縛られることなく空を駆け抜ける。
その島が神の掌の上とも知らず。

【I-5/上空/1日目/日中】

【とら@うしおととら】
[状態]:ダメージ(中、回復中)
[服装]:
[装備]:万里起雲煙@封神演義
[道具]:支給品一式×7、再会の才@うえきの法則、砂虫の筋弛緩毒(注射器×1)@トライガン・マキシマム、逃亡日記@未来日記、
マスター・Cの銃(残弾数50%・銃身射出済)@トライガン・マキシマム、デザートイーグル(残弾数5/12)@現実
マスター・Cの銃の予備弾丸3セット、不明支給品×1、詳細不明衣服×?
[思考]
基本:白面をぶっちめる。
1:とりあえず思い切り空を飛ぶ。
2:人間、特に若い娘を食って腹を満たしたい
3:強いやつと戦う。
4:うしおを捜して食う。
[備考]
※再生能力が弱まっています。
※餓眠様との対決後、ひょうと会う前からの参戦です。

★   ★   ★   ★   ★

せっかく体を回復させて解き放ったというのに、もうボロボロになっているのか。
少しため息をつきつつも、男は嬉しそうにその光景を眺めていた。

まぁ、そのくらいのハンデは必要か。
彼が全てを殺しまわってしまっては意味がない。
僕の目的は戦いの加速ではないのだから。

男は立ち上がり、背後の道化へと告げる。

「盗み見かい?」
「堂々と見ているでしょう。試みは上手くいったのですか?」

ニヤリと浮かべた笑み。

「おそらくこれも『彼』の掌の上ですよ」
「どうかな。『彼』だって何者かによって作り出された存在のはず。
 僕はそれを生み出した存在こそが『神』だと思うけどね」
「ならば貴方はその『神』の使いだとでも?」

道化の表情は変わらない。
この二人は果たして敵同士なのか、味方同士なのか。それすら伺えない会話ぶりだった。

「僕は、僕の役割はきっと『彼』の運命の試験紙さ。『彼』自身も理解しているだろう。
 未来は神様のレシピで決まる。僕が僕の役割を果たして、『彼』が目的を遂げるならそれもいい」

モニターから離れて部屋の奥へと進みつつ、男は呟いた。

「僕から運命の試験紙を取り上げたんだ。為すべきことは為してもらわないとね」


時系列順で読む


投下順で読む


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー