Bottom of the dark ◆23F1kX/vqc
高町亮子は空を見上げていた。
木々の合間からこぼれ落ちる光を、ちらちらと覗く青い空を見上げていた。
色を失った唇はしっかりと暗い笑みををつくり、瞳を覆っていた涙の膜は乾き去り、
冷えゆく胴体を湿った大地に立たせて高町亮子はただ空を見上げていた。
木々の合間からこぼれ落ちる光を、ちらちらと覗く青い空を見上げていた。
色を失った唇はしっかりと暗い笑みををつくり、瞳を覆っていた涙の膜は乾き去り、
冷えゆく胴体を湿った大地に立たせて高町亮子はただ空を見上げていた。
ひゅうひゅうと緩やかに風の流れる合間を縫って、一日目正午第二回放送が静かに流れ始める。
やわらかな少年の声が響くなかで、それはさめざめと泣いていた。
いまだかつて味わったことのない恐怖に身をすくませ、まるで敵わぬ力に傷付き、想いをかける相手を失うことを恐れ、
それはまるでただの子供のように大粒の涙をこぼしていた。
疎ましい、と思った。おぞましいと思った。
いかにもか弱い被保護者ぶった振る舞いが、ぞっとするほど気持が悪い。
たぎっていた憎悪が墨のように冷たく硬く沈殿し、ゆらゆらと嫌悪感のみが沸き上がる。
その名前に反応したのはわずかに胡喜媚が早かった。
「妲己姉様!」
人の子の形を模したモノは、千年狐の名を耳にとめると希望を見い出したかのようにぱっと喜色を浮かべた。
「妲己姉様、いじわるなおじさんが喜媚をいじめるよっ☆ 喜媚悲しいっ☆」
やっつけちゃえ、とそれは嬉しげに死人に訴える。
――愚かすぎて吐気がする。
蒼月潮が討ったか、とひょうは思った。名簿にはとらの名もある。
蒼月潮にとら。絶望の権化たる白面に真っ正面から挑む者達。
白面を討つのは獣の槍を操る彼ら以外にありえない。
蒼月潮の名が呼ばれないのに少々の安堵を感じ、素直な感嘆を覚える。
開幕時に落雷に焼かれたあの少女は、ひょうも知らないわけではない。
槍に魂を削られ蒼月潮が獣に落ちかけたときに、ひょうが導いた娘の一人だ。
化け物まがいの姿を前にして臆することなく少年に手をさしのべた。
蒼月潮と同じように、輝ける生命力に満ちた娘だったのをひょうは覚えている。
しかし結局、彼女の勇気ある気構えはあだとなり絶命をもたらしてしまった。
あの瞬間の、蒼月の悲痛な叫びが思い出される。
少女は、蒼月潮にとって並々ならぬ存在だったはずだ。
数多い知己の中でもことさらに大切な存在だったはずだ。
大事に大事にてのひらで暖めていきたい存在だったはずだ。
そういうものが指の間からこぼれ落ちるとき、どんな感情が身のなかに満ちるのか、ひょうはよく知っている。
知らないわけがない。15年前から、ひょうの中にはそれはあったのだから。
ボロボロに傷だらけな皮には、ただそれだけがつまっていたのだから。
けれど、うしおは白面をたおした。
もしひょうに獣の槍と同等以上の力があったとして、白面の者を討ち取ることは決して出来ない。
白面は、恐怖と絶望と憎悪こそを糧としているからだ。
それらをひょうからのぞいたら、ただの皮が残るだけだ。符術師の形をしただけの皮が。
いまさら蒼月潮に伝えられることもない。ひょうの助けなど必要なく、彼らは白面をたおした。
そのときそこにあったのは、恨みでも憎しみでもなく、海の果てから昇る天上の炎の輝きだったろう。
光の中に前へ前へと力強く歩みを進める彼らに対し、何を言えというのか。
深海のような夜の底で過去を見つめてあがくしかできない男がいったい何を言えるのか。
無様に助けを求める少女を眺め、ひょうは呟いた。禁、と。
悪逆非道な仙女はこのうえなく他愛なく燃え尽きる――はずだった。
まばゆい光があらわれたのと、その姿がかき消えたのは同時だった。
ひょうは蒼い目で素早く周囲を探る。違和感はなにもない。
この世から消滅してしまったかのように、なんの痕跡ものこさず妖怪は失せた。
そんなことはありえないと思う頭に、一つの可能性を現れる。
それは、古い文献で目にしたことがある。古い文献でしか目にしたことがない。
神話の時代に在った妖怪、自由に時を旅する伝説のバケモノ。時順・時逆の祖たる九頭雉鶏精。
太古に滅び去った大妖に、まさか出会うことがあろうとは。
懐からひょうは符を取り出した。四方の木に丁寧に結界を張る。
雉鶏精の能力が時を駆けるだけならば、また再び現れることもあるだろう。
それも必ず、このゲームが終わらないうちにだ。
ひょうに胡喜媚を見逃すつもりはない。
たとえ伝説であろうと、妖怪であることになにひとつ変わりはない。
やわらかな少年の声が響くなかで、それはさめざめと泣いていた。
いまだかつて味わったことのない恐怖に身をすくませ、まるで敵わぬ力に傷付き、想いをかける相手を失うことを恐れ、
それはまるでただの子供のように大粒の涙をこぼしていた。
疎ましい、と思った。おぞましいと思った。
いかにもか弱い被保護者ぶった振る舞いが、ぞっとするほど気持が悪い。
たぎっていた憎悪が墨のように冷たく硬く沈殿し、ゆらゆらと嫌悪感のみが沸き上がる。
その名前に反応したのはわずかに胡喜媚が早かった。
「妲己姉様!」
人の子の形を模したモノは、千年狐の名を耳にとめると希望を見い出したかのようにぱっと喜色を浮かべた。
「妲己姉様、いじわるなおじさんが喜媚をいじめるよっ☆ 喜媚悲しいっ☆」
やっつけちゃえ、とそれは嬉しげに死人に訴える。
――愚かすぎて吐気がする。
蒼月潮が討ったか、とひょうは思った。名簿にはとらの名もある。
蒼月潮にとら。絶望の権化たる白面に真っ正面から挑む者達。
白面を討つのは獣の槍を操る彼ら以外にありえない。
蒼月潮の名が呼ばれないのに少々の安堵を感じ、素直な感嘆を覚える。
開幕時に落雷に焼かれたあの少女は、ひょうも知らないわけではない。
槍に魂を削られ蒼月潮が獣に落ちかけたときに、ひょうが導いた娘の一人だ。
化け物まがいの姿を前にして臆することなく少年に手をさしのべた。
蒼月潮と同じように、輝ける生命力に満ちた娘だったのをひょうは覚えている。
しかし結局、彼女の勇気ある気構えはあだとなり絶命をもたらしてしまった。
あの瞬間の、蒼月の悲痛な叫びが思い出される。
少女は、蒼月潮にとって並々ならぬ存在だったはずだ。
数多い知己の中でもことさらに大切な存在だったはずだ。
大事に大事にてのひらで暖めていきたい存在だったはずだ。
そういうものが指の間からこぼれ落ちるとき、どんな感情が身のなかに満ちるのか、ひょうはよく知っている。
知らないわけがない。15年前から、ひょうの中にはそれはあったのだから。
ボロボロに傷だらけな皮には、ただそれだけがつまっていたのだから。
けれど、うしおは白面をたおした。
もしひょうに獣の槍と同等以上の力があったとして、白面の者を討ち取ることは決して出来ない。
白面は、恐怖と絶望と憎悪こそを糧としているからだ。
それらをひょうからのぞいたら、ただの皮が残るだけだ。符術師の形をしただけの皮が。
いまさら蒼月潮に伝えられることもない。ひょうの助けなど必要なく、彼らは白面をたおした。
そのときそこにあったのは、恨みでも憎しみでもなく、海の果てから昇る天上の炎の輝きだったろう。
光の中に前へ前へと力強く歩みを進める彼らに対し、何を言えというのか。
深海のような夜の底で過去を見つめてあがくしかできない男がいったい何を言えるのか。
無様に助けを求める少女を眺め、ひょうは呟いた。禁、と。
悪逆非道な仙女はこのうえなく他愛なく燃え尽きる――はずだった。
まばゆい光があらわれたのと、その姿がかき消えたのは同時だった。
ひょうは蒼い目で素早く周囲を探る。違和感はなにもない。
この世から消滅してしまったかのように、なんの痕跡ものこさず妖怪は失せた。
そんなことはありえないと思う頭に、一つの可能性を現れる。
それは、古い文献で目にしたことがある。古い文献でしか目にしたことがない。
神話の時代に在った妖怪、自由に時を旅する伝説のバケモノ。時順・時逆の祖たる九頭雉鶏精。
太古に滅び去った大妖に、まさか出会うことがあろうとは。
懐からひょうは符を取り出した。四方の木に丁寧に結界を張る。
雉鶏精の能力が時を駆けるだけならば、また再び現れることもあるだろう。
それも必ず、このゲームが終わらないうちにだ。
ひょうに胡喜媚を見逃すつもりはない。
たとえ伝説であろうと、妖怪であることになにひとつ変わりはない。
高町亮子は空を見上げていた。
死してなおあまりにも強い感情が体の中にうずまいて、うずまいてうずまいて過激に荒れ狂うそれに突き押され、
今にも動き出すんじゃないかとパックは思った。
どろりとにごった負の気に、薄い羽がだんだんと重たくなってくる。
ひょうを探しに行かないと、という気持ちはあるのだが、ねばつくようなよどんだ空気がパックをしばりつけて身動きがとれない。
全身が泥水につかったようだった。
はじめっから、とパックは思った。はじめっからこの島はおかしい。
闇の領域(クリフォト)に入りこんだときのようなずるりと湿った気配が宙に満ち満ちている。
あの広間で気づいたときは、そうだ、狭間、幽界(かくりょ)と現世(うつよ)の重なりあったあの空間にいたときに似ていた。
優しく微笑む老魔女の暖かな家とはにても似つかないけれど、精神世界の影響がなかったらこの女の子の負の感情がここまで残っているわけがない。
「やっぱりなんか変だよここ……」
「竜脈が歪んでいるからだ」
不意に声をかけられてパックはとびあがった。
いつの間にか木々の後ろからひょうが現れていた。
羽精(ピスキー)は人の気配にひときわ敏感な生き物なのだ。だのに、まるで気づかないくらい参っていたらしい。
ひょうは足音もなく少女の死体に近づく。パックのことなど見向きもしない。
「なあ、あの子は?」
「逃げた」
パックはぐっとつまった。
なにやってるんだよとか、色々いってやりたいことはある。
しかし、ひょうの妙に淡々とした態度が寄せ付けない。
「じゃ、じゃあガッツ――黒い剣士の行方は」
「聞き忘れた」
さらりと答える。
同じ傷だらけの体を持つ、黒衣の二人の男は妖精を軽視するところまで似ている。
パックはむかっ腹が立ってひょうの横っ面にパンチを食らわせた。もちろんあっさり食い止められる。
「なにを気をたてている」
パタパタと飛び回りなが蹴りだとかスパークだとかを加える妖精を簡単にいなし、やっとひょうの蒼い瞳がパックを見た。
「悪魔を殺せ……」
パックは息を荒げていった。
「なに?」
「この子さ。すっごい魔物を恨んでる」
死してなおひしひしと伝わる想念は、はっきりと人外のものへの殺意に満ちている。
妖精であるパックも見逃されず、そのせいでさっきから心身ともにひどく調子が悪い。
誰よりもかたくなに呪われた運命を拒み、誰一人殺さないと誓った少女が最後の最後に願った怨。
「ずっと言ってるんだよ。殺す、化け物め殺してやるって」
また具合が悪くなって、パックは力なく言った。
しかしひょうは、
「そうか」
と、言ったきりだった。
そして手を伸ばすと、少女をくしゃりと撫でる。
ちょっと空気が和らいだ気がして、パックは少しほっとする。
そして、なんだか無性に哀しくなった。
ひょうの傷だらけの手は、死んだ子供にはあんなに優しくさわれる。
ガッツの敵をくだく固い拳もキャスカに触れるときだけは柔らかかった。
また思う。この女の子と友達はそんなにも大それたことを望んでいたのだろうか。
その望みはそんなにも身不相応なものだったのだろうか――こんな目にあわなければならないほど。
実際、高町亮子はそれほど大きなものを欲しがっていたわけではない。
誰一人の命も奪わず、自分が自分であるままにただ普通の人のように生きたい、それだけだった。
ちょっと欲を言えば、陸上競技で名を残したい、それくらいは思っていたかもしれない。
普通に生活し、普通に些細なことに苦労し、普通に浅月香介とじゃれあう。
そんな普通の日々を掴む希望がほしかっただけだ。
その程度だ。そんなものなのだ、彼らの願いは。
高町亮子も、浅月香介も、竹内理緒も、宮子も、ただ仲間たちと楽しく過ごしたかった。
ガッツにひょうに高町亮子。魔物に全てを奪われた哀しい人たちがいる。
「なんで誰も彼もがこんなに苦しまなきゃいけないんだよ……」
ひょうが高町亮子の視線の先をたどった。そこには少年の無惨な死体がぶらさがっている。
血の池から眼鏡を拾いあげ、パックの言葉をそっと否定した。
「この娘は恵まれている」
言いながら、高町亮子のまぶたをとざす。少女はやっと、空を見るのをやめた。
「想いを通わせた相手と逝けるのは、そうない」
こんなのが恵まれているわけなんかない、パックは思う。
幸せというのは、もっと暖かいはずだ。
暖かくて、見ているだけでこっちもじんわり頬が緩む、そういうもののはずだ。
「こんな状況でも?」
納得できなくて、パックは口をとがらせる。
「こんな状況でも」
ひょうが静かに答えた。
女の子が好きそうなひらひらした服――ハヤテの女装服――をかけられて、眼鏡を握りしめた少女は穏やかに横たわる。
どこかに憎しみをおいてきたような、憑きものが落ちたように柔らかな顔だった。
どんな子だったのだろう、とパックは思う。
パックにはその洋服がとても似合っているように見えたが、亮子にこんな格好をしている自覚があったなら、顔を真っ赤にして怒ったかもしれない。
香介が照れて余計なことを言い、理緒が笑いころげて宮子がちゃかし、健脚同士の駆けっこも見られたかもしれない。
パックは元気に空を駆ける声を聞いた気がした。でも今は、ただ冷たい風が吹くだけだ。
「負の気にずいぶんと強くあてられていたようだな。少々脆弱に過ぎないか?」
心配しているという様子でもなくひょうが問う。パックのことを、もしや炭鉱のカナリアと思ってるんじゃないだろうか。
「だから、ここはなんか変なんだって。生きた人間の感情だって、こんなに場に影響は与えないぜ」
「龍脈がゆがんでいるからな」
ひょうがもう一度言った。
「さっきから言ってるけど、それってなにさ?」
「大地――ひいては万物を構成する力のうねりだ。
もとからいびつだったが、さきほどから余計にひどくなった」
「あー! それおれも気付いた」
それはちょうど、デパートが崩壊し、ワープの経路が断絶された瞬間である。
王天君が己の苦労を嘆いた瞬間でもある。パック達はたしかにそれぞれの形でその変化を感じとっていた。
「はじめから幽界(かくりょ)よりの狭間だったけど、なんかさらに現世(うつよ)から遠のいたっていうか、すげえ不安定な感じがするよね」
「狭間?」
ひょうが疑問符をつける。まるで耳慣れない様子に、パックは胸を張った。
「あんたら人間の住む物質でできた現世と、おれとか魔物の故郷、魂的ななんかがいる幽界が重なり合ったとこ。
人間は精神体しか幽界に行けないけど、狭間なら肉体を持ったまま行けるんだよ」
自慢げに言ったものの、細かく突っ込まれたら説明しきれる自信はまったくない。
取り繕うために魔道のことを片っ端から開陳するが、まるっきりフローラの受け売りだった。
しゃべっているうちにだんだん自分でもうさんくさくなる。
「おまえのいう幽界が精神体の方に制約を課しているのだとしたら、強い能力・肉体を持つものの制限にも説明がつく」
「え、信じる……の?」
「我が国には、気功という気の流れを肉体に反映させる法が古来より伝わる。
精神体というのは単なる言い換えだろう」
正真正銘幽界の住人でも半信半疑だった――というか、よくわからなかった――魔道の話をあっさりひょうは飲み込んだ。
なにか思うところがあったのか、ひょうはあごに手を当てる。
「となると、この体も本物とは限らないな」
「なにそれ? ここで死んでも死なないってこと?」
パックはぺたぺたと体を触る。ムルムルはいつもと違うと感じないかと言っていたけど、なんの変化も感じられない。
つねれば痛いし、くすぐればかゆい。足の指の爪も頭のてっぺんも、とてもいつも通りな羽精の体だ。
「この肉体が元の世界のものと同期していない可能性はある。死なないとは言っていない」
結局なんだかよくわからない。けれどひょうのアイデアは面白くパックは重ねて尋ねた。妖精は好奇心の強い生き物なのだ。
それが身になるかどうかは別として。
「じゃあ、じゃあさ、精神体だけ引っぺがして持ってきたってこと?」
「この説が正しいとすれば、そうなる」
「どうやってやんの、そんなこと。やっぱりすげえ魔法とかあるのかな??」
ひょうがそこらに落ちていた支給品袋から必要なものをより分ける。
「どこかに気を集める装置でもあるんじゃないか?」
「なんで微妙に適当なんだよ……」
不満を感じて膨れるが、もちろんひょうが気にするはずもない。
「私が知るわけがないだろう」
黙々と作業を続けるひょうをさし置いてパックは地図を取り出した。
パックが強く感じる幽界の気配の中心は、この山の中にある。そう遠くはない。
方向的にはちょうど神社と書いてあるあたりだ。
ひょうに神社とはなにかと聞いたら、神道をまつるやしろだと返ってきた。
神道ってなんだと聞くと、いくらか面倒そうに教会の一種だという。
そこにはいったいなにがあるのか。パックの興味がもくもくと沸き上がる。
「よしっいこうぜっ!」
こうなったらいてもいられない。背中の羽を羽ばたかせてはぴゅーっと飛び立つ。
意気揚々と後ろを確認すると――全然ついてこない。
パックはがくりと滑った。
ひょうは少女の死体の脇に膝をついている。
パックは憤慨してその前に回りこみ、胸をそらせた。
そんな妖精をちらりと見て、ひょうが関心なさそうに口を開く。
「調べに行くのだろう? 行けばいい」
そしてわずかに思案するように宙を見つめ、蒼月潮の名を覚えておけ、と言い足した。
「えっ……ひょうも行くだろ?」
質問より願望を込めて恐る恐る尋ねる。
不気味なこの島を一人で動きまわるなんて絶対にしたくない。
悔しいけれどひょうが強いのは事実なのだ。
しかし、ひょうは顔色一つ変えない。
「なぜ?」
「なぜって……」
パックが言葉を継げないでいる間に、ベルトから短刀を取り出した。
すっと高町亮子の髪に差し入れる。鋭い刃先で髪の一房を切りとった。
パックは慌ててひょうの袖をひっぱる。
「ちょっとあんたなにやってんだよ! いくら死んでるからってかわいそうじゃんか!
髪は女の命っていうだろ」
もしパックが思慮深い人物であったなら、それがどこかの弔いの儀式と思ってためらったかもしれない。
もちろんパックはそんな人ではないし、もちろんひょうの振る舞いにそんな意図などない。
その証拠に、
「だからだろうな」
ひょうはたやすくパックの主張を認めた。
さくさく、さくさく。高町亮子の髪が刈り取られていく。
「この子供かこのような目にあったのは、」
なかば独り言のようにひょうがつぶやいた。
それはもしかしたら、誰もが苦しむのはなぜかという疑問に対する答えだったのかもしれない。
「妖怪と出会ったからだ。
人と妖怪が交差するところには不幸が生まれる。
人間と妖(バケモノ)はもとの成り立ちからして異なるのだ。
なぜお前達は人の世にでてくる。なぜお前達は己の領域で満足しない」
そこで一息区切り、少しの間手を止めた。
「いや……答えを私は知っているな。
人になりすまし人の群れに紛れる理由など一つしかない」
さくり。最後の一房が切り落とされた。長くはないが、茶色がかったつやのある髪。
それらを集め、ひょうは布で丁寧に包む。
膝を払って立ち上がり、高町亮子の顔をまっすぐに見下ろした。
「お前のその依頼、引き受けよう」
パックは目をぱちくりとさせる。依頼って、なんのことだ?
この子とひょうが会話をする機会なんて一度もなかったはずだ。
そこで、はたと思いついた。
「それってもしかして、化け物を殺せっていう……」
「ああ」
「まじかよ!」
「そうだ」
トンボでもつまむように、ひょいとパックを掴む。
噛みつくのも構わず、手近な木のうろに放り込まれる。
慌てて出ようとしたところを、一本の糸に遮られた。
高町亮子の髪の毛だ。強い思念のこめられたそれが、穴の縁に渡っている。
かよわい細い線なのに、パックが体当たりを仕掛けてもびくともしない。
ひょうが帽子に手を当て、慰めるようにささやいた。
「だからお前は祈ることだ、この身が敗れ果てることを」
そして、小さく微笑む。
「守るための戦いかたなど、元より知りはしないのさ」
ひょうの黒い服がひらりと翻る。パックの制止の声は、どこにも届かず森の奥に消えた。
死してなおあまりにも強い感情が体の中にうずまいて、うずまいてうずまいて過激に荒れ狂うそれに突き押され、
今にも動き出すんじゃないかとパックは思った。
どろりとにごった負の気に、薄い羽がだんだんと重たくなってくる。
ひょうを探しに行かないと、という気持ちはあるのだが、ねばつくようなよどんだ空気がパックをしばりつけて身動きがとれない。
全身が泥水につかったようだった。
はじめっから、とパックは思った。はじめっからこの島はおかしい。
闇の領域(クリフォト)に入りこんだときのようなずるりと湿った気配が宙に満ち満ちている。
あの広間で気づいたときは、そうだ、狭間、幽界(かくりょ)と現世(うつよ)の重なりあったあの空間にいたときに似ていた。
優しく微笑む老魔女の暖かな家とはにても似つかないけれど、精神世界の影響がなかったらこの女の子の負の感情がここまで残っているわけがない。
「やっぱりなんか変だよここ……」
「竜脈が歪んでいるからだ」
不意に声をかけられてパックはとびあがった。
いつの間にか木々の後ろからひょうが現れていた。
羽精(ピスキー)は人の気配にひときわ敏感な生き物なのだ。だのに、まるで気づかないくらい参っていたらしい。
ひょうは足音もなく少女の死体に近づく。パックのことなど見向きもしない。
「なあ、あの子は?」
「逃げた」
パックはぐっとつまった。
なにやってるんだよとか、色々いってやりたいことはある。
しかし、ひょうの妙に淡々とした態度が寄せ付けない。
「じゃ、じゃあガッツ――黒い剣士の行方は」
「聞き忘れた」
さらりと答える。
同じ傷だらけの体を持つ、黒衣の二人の男は妖精を軽視するところまで似ている。
パックはむかっ腹が立ってひょうの横っ面にパンチを食らわせた。もちろんあっさり食い止められる。
「なにを気をたてている」
パタパタと飛び回りなが蹴りだとかスパークだとかを加える妖精を簡単にいなし、やっとひょうの蒼い瞳がパックを見た。
「悪魔を殺せ……」
パックは息を荒げていった。
「なに?」
「この子さ。すっごい魔物を恨んでる」
死してなおひしひしと伝わる想念は、はっきりと人外のものへの殺意に満ちている。
妖精であるパックも見逃されず、そのせいでさっきから心身ともにひどく調子が悪い。
誰よりもかたくなに呪われた運命を拒み、誰一人殺さないと誓った少女が最後の最後に願った怨。
「ずっと言ってるんだよ。殺す、化け物め殺してやるって」
また具合が悪くなって、パックは力なく言った。
しかしひょうは、
「そうか」
と、言ったきりだった。
そして手を伸ばすと、少女をくしゃりと撫でる。
ちょっと空気が和らいだ気がして、パックは少しほっとする。
そして、なんだか無性に哀しくなった。
ひょうの傷だらけの手は、死んだ子供にはあんなに優しくさわれる。
ガッツの敵をくだく固い拳もキャスカに触れるときだけは柔らかかった。
また思う。この女の子と友達はそんなにも大それたことを望んでいたのだろうか。
その望みはそんなにも身不相応なものだったのだろうか――こんな目にあわなければならないほど。
実際、高町亮子はそれほど大きなものを欲しがっていたわけではない。
誰一人の命も奪わず、自分が自分であるままにただ普通の人のように生きたい、それだけだった。
ちょっと欲を言えば、陸上競技で名を残したい、それくらいは思っていたかもしれない。
普通に生活し、普通に些細なことに苦労し、普通に浅月香介とじゃれあう。
そんな普通の日々を掴む希望がほしかっただけだ。
その程度だ。そんなものなのだ、彼らの願いは。
高町亮子も、浅月香介も、竹内理緒も、宮子も、ただ仲間たちと楽しく過ごしたかった。
ガッツにひょうに高町亮子。魔物に全てを奪われた哀しい人たちがいる。
「なんで誰も彼もがこんなに苦しまなきゃいけないんだよ……」
ひょうが高町亮子の視線の先をたどった。そこには少年の無惨な死体がぶらさがっている。
血の池から眼鏡を拾いあげ、パックの言葉をそっと否定した。
「この娘は恵まれている」
言いながら、高町亮子のまぶたをとざす。少女はやっと、空を見るのをやめた。
「想いを通わせた相手と逝けるのは、そうない」
こんなのが恵まれているわけなんかない、パックは思う。
幸せというのは、もっと暖かいはずだ。
暖かくて、見ているだけでこっちもじんわり頬が緩む、そういうもののはずだ。
「こんな状況でも?」
納得できなくて、パックは口をとがらせる。
「こんな状況でも」
ひょうが静かに答えた。
女の子が好きそうなひらひらした服――ハヤテの女装服――をかけられて、眼鏡を握りしめた少女は穏やかに横たわる。
どこかに憎しみをおいてきたような、憑きものが落ちたように柔らかな顔だった。
どんな子だったのだろう、とパックは思う。
パックにはその洋服がとても似合っているように見えたが、亮子にこんな格好をしている自覚があったなら、顔を真っ赤にして怒ったかもしれない。
香介が照れて余計なことを言い、理緒が笑いころげて宮子がちゃかし、健脚同士の駆けっこも見られたかもしれない。
パックは元気に空を駆ける声を聞いた気がした。でも今は、ただ冷たい風が吹くだけだ。
「負の気にずいぶんと強くあてられていたようだな。少々脆弱に過ぎないか?」
心配しているという様子でもなくひょうが問う。パックのことを、もしや炭鉱のカナリアと思ってるんじゃないだろうか。
「だから、ここはなんか変なんだって。生きた人間の感情だって、こんなに場に影響は与えないぜ」
「龍脈がゆがんでいるからな」
ひょうがもう一度言った。
「さっきから言ってるけど、それってなにさ?」
「大地――ひいては万物を構成する力のうねりだ。
もとからいびつだったが、さきほどから余計にひどくなった」
「あー! それおれも気付いた」
それはちょうど、デパートが崩壊し、ワープの経路が断絶された瞬間である。
王天君が己の苦労を嘆いた瞬間でもある。パック達はたしかにそれぞれの形でその変化を感じとっていた。
「はじめから幽界(かくりょ)よりの狭間だったけど、なんかさらに現世(うつよ)から遠のいたっていうか、すげえ不安定な感じがするよね」
「狭間?」
ひょうが疑問符をつける。まるで耳慣れない様子に、パックは胸を張った。
「あんたら人間の住む物質でできた現世と、おれとか魔物の故郷、魂的ななんかがいる幽界が重なり合ったとこ。
人間は精神体しか幽界に行けないけど、狭間なら肉体を持ったまま行けるんだよ」
自慢げに言ったものの、細かく突っ込まれたら説明しきれる自信はまったくない。
取り繕うために魔道のことを片っ端から開陳するが、まるっきりフローラの受け売りだった。
しゃべっているうちにだんだん自分でもうさんくさくなる。
「おまえのいう幽界が精神体の方に制約を課しているのだとしたら、強い能力・肉体を持つものの制限にも説明がつく」
「え、信じる……の?」
「我が国には、気功という気の流れを肉体に反映させる法が古来より伝わる。
精神体というのは単なる言い換えだろう」
正真正銘幽界の住人でも半信半疑だった――というか、よくわからなかった――魔道の話をあっさりひょうは飲み込んだ。
なにか思うところがあったのか、ひょうはあごに手を当てる。
「となると、この体も本物とは限らないな」
「なにそれ? ここで死んでも死なないってこと?」
パックはぺたぺたと体を触る。ムルムルはいつもと違うと感じないかと言っていたけど、なんの変化も感じられない。
つねれば痛いし、くすぐればかゆい。足の指の爪も頭のてっぺんも、とてもいつも通りな羽精の体だ。
「この肉体が元の世界のものと同期していない可能性はある。死なないとは言っていない」
結局なんだかよくわからない。けれどひょうのアイデアは面白くパックは重ねて尋ねた。妖精は好奇心の強い生き物なのだ。
それが身になるかどうかは別として。
「じゃあ、じゃあさ、精神体だけ引っぺがして持ってきたってこと?」
「この説が正しいとすれば、そうなる」
「どうやってやんの、そんなこと。やっぱりすげえ魔法とかあるのかな??」
ひょうがそこらに落ちていた支給品袋から必要なものをより分ける。
「どこかに気を集める装置でもあるんじゃないか?」
「なんで微妙に適当なんだよ……」
不満を感じて膨れるが、もちろんひょうが気にするはずもない。
「私が知るわけがないだろう」
黙々と作業を続けるひょうをさし置いてパックは地図を取り出した。
パックが強く感じる幽界の気配の中心は、この山の中にある。そう遠くはない。
方向的にはちょうど神社と書いてあるあたりだ。
ひょうに神社とはなにかと聞いたら、神道をまつるやしろだと返ってきた。
神道ってなんだと聞くと、いくらか面倒そうに教会の一種だという。
そこにはいったいなにがあるのか。パックの興味がもくもくと沸き上がる。
「よしっいこうぜっ!」
こうなったらいてもいられない。背中の羽を羽ばたかせてはぴゅーっと飛び立つ。
意気揚々と後ろを確認すると――全然ついてこない。
パックはがくりと滑った。
ひょうは少女の死体の脇に膝をついている。
パックは憤慨してその前に回りこみ、胸をそらせた。
そんな妖精をちらりと見て、ひょうが関心なさそうに口を開く。
「調べに行くのだろう? 行けばいい」
そしてわずかに思案するように宙を見つめ、蒼月潮の名を覚えておけ、と言い足した。
「えっ……ひょうも行くだろ?」
質問より願望を込めて恐る恐る尋ねる。
不気味なこの島を一人で動きまわるなんて絶対にしたくない。
悔しいけれどひょうが強いのは事実なのだ。
しかし、ひょうは顔色一つ変えない。
「なぜ?」
「なぜって……」
パックが言葉を継げないでいる間に、ベルトから短刀を取り出した。
すっと高町亮子の髪に差し入れる。鋭い刃先で髪の一房を切りとった。
パックは慌ててひょうの袖をひっぱる。
「ちょっとあんたなにやってんだよ! いくら死んでるからってかわいそうじゃんか!
髪は女の命っていうだろ」
もしパックが思慮深い人物であったなら、それがどこかの弔いの儀式と思ってためらったかもしれない。
もちろんパックはそんな人ではないし、もちろんひょうの振る舞いにそんな意図などない。
その証拠に、
「だからだろうな」
ひょうはたやすくパックの主張を認めた。
さくさく、さくさく。高町亮子の髪が刈り取られていく。
「この子供かこのような目にあったのは、」
なかば独り言のようにひょうがつぶやいた。
それはもしかしたら、誰もが苦しむのはなぜかという疑問に対する答えだったのかもしれない。
「妖怪と出会ったからだ。
人と妖怪が交差するところには不幸が生まれる。
人間と妖(バケモノ)はもとの成り立ちからして異なるのだ。
なぜお前達は人の世にでてくる。なぜお前達は己の領域で満足しない」
そこで一息区切り、少しの間手を止めた。
「いや……答えを私は知っているな。
人になりすまし人の群れに紛れる理由など一つしかない」
さくり。最後の一房が切り落とされた。長くはないが、茶色がかったつやのある髪。
それらを集め、ひょうは布で丁寧に包む。
膝を払って立ち上がり、高町亮子の顔をまっすぐに見下ろした。
「お前のその依頼、引き受けよう」
パックは目をぱちくりとさせる。依頼って、なんのことだ?
この子とひょうが会話をする機会なんて一度もなかったはずだ。
そこで、はたと思いついた。
「それってもしかして、化け物を殺せっていう……」
「ああ」
「まじかよ!」
「そうだ」
トンボでもつまむように、ひょいとパックを掴む。
噛みつくのも構わず、手近な木のうろに放り込まれる。
慌てて出ようとしたところを、一本の糸に遮られた。
高町亮子の髪の毛だ。強い思念のこめられたそれが、穴の縁に渡っている。
かよわい細い線なのに、パックが体当たりを仕掛けてもびくともしない。
ひょうが帽子に手を当て、慰めるようにささやいた。
「だからお前は祈ることだ、この身が敗れ果てることを」
そして、小さく微笑む。
「守るための戦いかたなど、元より知りはしないのさ」
ひょうの黒い服がひらりと翻る。パックの制止の声は、どこにも届かず森の奥に消えた。
浅月香介、竹内理緒、高町亮子。覚悟はしていたが、彼らの死は重く響く。
嘆いている場合ではなかった。
一度は救った命がまた鳴海歩の手からこぼれたとして、素直に悲嘆にくれるわけにはいかなかった。
気持を抑え、放送の一字一句を脳に刻みつける。
抑揚、声調、言い回し。どんなささいなことでもいい、何一つ漏らしはしない。
何も持たない歩にとって頼れるのは己の頭脳だけであり、正しい論理には精確で豊富な情報が不可欠だから。
――情報。結崎ひよのはどうしているだろうかと思った。
「歩、そっちを引っ張ってくれ」
雑念を振り払う。
彼らの死と放送の意味はよくよく検討する必要がある。
しかし、今はそれよりも迅速にすべきことがあった。
歩は結びかけの布切れを縛り終えると、指示通り胴を回して包帯がわりの服地を引っ張った。
これでよいかと視線をやる。
真紅の衣装のガンマンは膝が汚れるのもかまわず血だまりにしゃがみこみ、グリフィスに応急処置を施していた。
大した道具もないのに、まるで臆するところがない。
彼がかいくぐってきた危難の多さを想像させる。
ヴァッシュは真剣な表情で、グリフィスに語りかける。
噛み締めるようなそれは、自分に言い聞かせているようでもあった。
「僕はこれ以上、……誰ひとり死なせない」
ざり、という音が耳に届く。
「まるで人のような口を利く」
上げた視線の向こう側に、人影がいつしか佇んでいた。
「あんたは……?」
「ひょう」
影は短く答えた。
歩達から数歩離れたところで立ち止まり、いくらか足を開いた状態でまっすぐに見下ろしている。
「人の世にはびこる妖怪共の退治を生業としている」
怖い、というよりも怜悧、という表現があう。
秋葉流の狂気的な感じとはまた違い、北国の冷たい湖面を思わせる静謐さがある。
しかし、その淵にずるりとぬめるなにかが棲まう不吉な印象を受け、知らず歩は体を緊張させた。
男は懐に手を入れた。するりと取り出す。紙だ。一枚の紙。
その仕草があまりにも手慣れていて、名刺交換という馬鹿な考えが浮かんですぐに消えた。
男の手が紙を、宙で離す。
ひらひら揺れて、鳴海歩とヴァッシュの足下に舞い込んだ。
「おまえはこれを使役しているのか?」
また一枚、男が紙を抜き出した。はらりと地面に落ちる。
表がえって漢字のような文字見えた。神社でもらうお札のようだった。
『これ』『使役』――なんだ?
なんとなく、歩は足を引いて靴の上からどけた。
「ならば用はないな」
歩の一瞬の逡巡を読み取ったように男は言い、それから歩への関心を完全になくした。
ヴァッシュにその蒼い瞳を向ける。
その様子などまったく頓着せず、ヴァッシュが真摯に呼び掛けた。
「君も手伝ってくれないか? 彼は血を流し過ぎている。一刻も早く手当てをしないと」
「ああ、都合よく医薬品もある」
ひょうが眉を下げて笑うような表情をつくった。
支給品袋から薬品と包帯を取り出してみせる。これは、浅月香介が保健室から集め、それをひょうが回収したものだった。
ヴァッシュが安堵を隠さず、一歩を踏みだした。足元で紙がかさりと音をたてる。
「ありがとう、助か――」
「四爆」
静かな、声だった。
雷撃のような閃光と遮るように影が走ったのを歩は見た。
それでも目がくらんで、歩はとっさに瞳をとじる。
「なっ、君はなんだ!?」
ヴァッシュの声が聞こえる。
「ひょう」
男が同じ言葉を繰り返した。
「言ったろう、妖(バケモノ)を始末するのが商売のしがない符術師さ」
「だからって、こんな――まさか殺しあいに乗るつもりか!?」
「わかってるじゃないか。バケモノの割に血のめぐりがいい。
報酬はもう受け取ってしまったのでな」
目を開いた歩の視界に、いっぱいに赤いコートが映る。
あの瞬間にこの背中がかばってくれたのだ。
大丈夫かと問いかけようとしたとき、ほのかに輝くものが視界を横切った。
羽毛のようなそれは、きらきらした燐光を伴って、赤い服の袖から生えていた。
神だとか悪魔だとか、修飾語(レトリック)的なファンタジーにはさんざんぱら付き合ってきた。
空飛ぶ靴に未来をしる日記。ホンモノの超技術も確かにこの目で見た。
「はは……ごめん、俺、人間じゃないんだ」
ヴァッシュがかすかに振り返り、とても申し訳なさそうに笑う。
その笑みの意味を問う前に、男がキリキリと糸を巻いた。
中学校舎で拝借した裁ち鋏の刃を下げるその糸こそ、それぞれがそれぞれに知りようもないが、
――万人の血を吸ったレガート・ブルーサマーズの鋼鉄糸
――最期の怨がこめられた高町亮子の髪
これらをより合わせ作られたひょうは、間に合わせでありながら年数を重ねた呪物のようにヴァッシュの腕に突き刺さる。
小さく苦痛の声を漏らしたが、その場を離れようとはしない。
ヴァッシュが避けないのに、ひょうが少しだけ意外そうな顔をした。
「頼む、僕の話を聞いてくれ。僕は彼の命を助けたいんだ。彼は本当に今、危険な状態だ。
彼を治療できるところに連れて行ったそのあとでなら、君の望むとおり戦いでもなんでもするから、だから、頼む、今この場で手を貸してほしい」
照れもてらいもなくただひたむきに、ヴァッシュは頭を下げる。
ひょうがちらりとグリフィスに目をやり、茫と蒼く光る右の目がヴァッシュの右腕を見た。
空気が軽くなった、というわけではない。言葉が途切れた重苦しさの下、でも確かになにかが和らいだのを歩は感じた。
「その異形の力で人を殺したことがないと」
ない、と言うと思った。まっすぐに、ひたすら見知らぬ命を救おうとする彼が、人知を超えた力を人に向けて振るうわけなどないと。
しかし彼は苦しい表情を浮かべるだけだ。身を切るような痛みにつらい表情を浮かべるだけだった。
黒い気配が膨らむ。ずるり、と、男の水晶のような瞳の中でうごめいた。
歩はとっさに前に踏み出した。
「よせよ」
鳴海歩はここには、人間じゃないものがいること自体は予見していた。
まさか、彼みたいな人がそうとまで思わなかったが、だからといって排斥する理由にはならない。
「これがまた同じことをしないとなぜ言い切れる?」
男の声には、押し殺したような響きがあった。また、ずるりとなにかが動いた気がした。
「言い切れはしないさ――だが、彼には意思がある。
人を殺さない、救いたいという強い想いが、彼にはある。
どんな力を運命づけられていても、意志の力で克服できる可能性は十分にあるだろ。
それも認めずすべてのチャンスを暴力で潰すのかよ!」
ずるり、ずるり、まがまがしいそれは次第に形を明らかにする。
「そうならなかったら、おまえはなんとする。
かつて奪われた命とこれから失われる命にお前はどう詫びる。
お前はどのようにあがなうつもりか、――あの根こそぎの絶望を!」
見違えようのない憎悪が姿を表した。
歩ごしにヴァッシュに向けてひょうが放たれる。
やばい、と思った。今日は飛ぶものによく刺される日だなと思った。
結崎ひよのにラッキーカラーを聞いておいたら、こんな痛い目にあわなくてすんだだろうか。
ひよのなら、ついでに幸運を呼び込む趣味の悪いマスコットでもくれたかもしれない。
しかし、歩は突き飛ばされた。
投げ出されるように地面に倒れこむ。金属かち合う鋭い音を確かに聞いた。
「バケモノが人の武器を使うか」
ヴァッシュが銃身で金属のひょうを弾いていた。そして、余裕のない表情で歩に目をやって、
「彼を……死なせないでくれ」
すまない、と小さく言い添える。
バックステップで一度飛び下がると、彼は赤いコートをはためかし駆け出した。男も素早くあとを追う。
なにを謝るんだと、叫びたかった。彼がいったい何を謝る必要がある。
歩を突き飛ばしたことか。ひょうを説得できなかったことか。それとも彼が人間でないことか。
歩はよろりと立ち上がる。肩の痛みが増していた。倒れたときに傷口が開いたのかもしれない。
人のことばかりではない、自分も早急に手当てをしないとまずい。
歩は豊かな髪を乱して横たわるグリフィスに近付き、力をこめて担ぎ上げる。
「おれは、手の中には論理しかない非力な人間だけど、あんたとおれのために最善を尽すよ」
とても軽くなってしまったけれど、歩の貧弱な体にはひどく重い。
膝を力を入れ、一歩を踏み出す。
「だからあんたも頑張ってくれ」
背中に、じんわりと熱い血がしみる。ヴァッシュの言うとおりだ、彼は血を流しすぎている。
彼がこんな目にあうなんて、何かの間違いじゃないかと思う。
そう思えてしまうほど、彼は似ていたのだ――運命に愛された男に。歩の兄に。鳴海清隆に。
ただそこにいるだけで、すべてを魅了する圧倒的な存在感。冴えわたる叡智。
彼が行うならば、なんであろうともその達成を人々は確信し、彼が発する言葉ならば何よりも重い真実みをもって伝わる。
彼が見るのは凡人には想像しえない上位の世界。
羽ばたく翼は誰にも到達しえない境地にただ一人たどりつくだろう。
清隆と同じ、彼ならば神にすらなれる、そう思わせるのだ。
過ごした時間は短くても、歩自身もグリフィスに惹きつけられないではいられなかった。
兄に憧れたときと同じような光を感じずにはいられなかった。
こういう人が、こういう人こそが、誰かに希望を与えることができるのだと思う。
歩には、グリフィスのような人々を引き込む炎の輝きも、ヴァッシュのような理想に捧げる一途さもない。
なにもないことを選んだのは自分だけれど、それでも非力さを痛感せざるをえないときがある。
死んでいったブレードチルドレン達の顔が脳裏を横切る。
すまない、と言いたかった。やっぱり自分は彼らの救いでもなんでもなかったのだ。
グリフィスが、何かを呟いた。混濁する意識のかすかな囁きに耳を傾ける。
じっと耳を澄ませ、鳴海歩は静かに同意した。
「……おれもほしいよ。すべてを覆す強い力が」
嘆いている場合ではなかった。
一度は救った命がまた鳴海歩の手からこぼれたとして、素直に悲嘆にくれるわけにはいかなかった。
気持を抑え、放送の一字一句を脳に刻みつける。
抑揚、声調、言い回し。どんなささいなことでもいい、何一つ漏らしはしない。
何も持たない歩にとって頼れるのは己の頭脳だけであり、正しい論理には精確で豊富な情報が不可欠だから。
――情報。結崎ひよのはどうしているだろうかと思った。
「歩、そっちを引っ張ってくれ」
雑念を振り払う。
彼らの死と放送の意味はよくよく検討する必要がある。
しかし、今はそれよりも迅速にすべきことがあった。
歩は結びかけの布切れを縛り終えると、指示通り胴を回して包帯がわりの服地を引っ張った。
これでよいかと視線をやる。
真紅の衣装のガンマンは膝が汚れるのもかまわず血だまりにしゃがみこみ、グリフィスに応急処置を施していた。
大した道具もないのに、まるで臆するところがない。
彼がかいくぐってきた危難の多さを想像させる。
ヴァッシュは真剣な表情で、グリフィスに語りかける。
噛み締めるようなそれは、自分に言い聞かせているようでもあった。
「僕はこれ以上、……誰ひとり死なせない」
ざり、という音が耳に届く。
「まるで人のような口を利く」
上げた視線の向こう側に、人影がいつしか佇んでいた。
「あんたは……?」
「ひょう」
影は短く答えた。
歩達から数歩離れたところで立ち止まり、いくらか足を開いた状態でまっすぐに見下ろしている。
「人の世にはびこる妖怪共の退治を生業としている」
怖い、というよりも怜悧、という表現があう。
秋葉流の狂気的な感じとはまた違い、北国の冷たい湖面を思わせる静謐さがある。
しかし、その淵にずるりとぬめるなにかが棲まう不吉な印象を受け、知らず歩は体を緊張させた。
男は懐に手を入れた。するりと取り出す。紙だ。一枚の紙。
その仕草があまりにも手慣れていて、名刺交換という馬鹿な考えが浮かんですぐに消えた。
男の手が紙を、宙で離す。
ひらひら揺れて、鳴海歩とヴァッシュの足下に舞い込んだ。
「おまえはこれを使役しているのか?」
また一枚、男が紙を抜き出した。はらりと地面に落ちる。
表がえって漢字のような文字見えた。神社でもらうお札のようだった。
『これ』『使役』――なんだ?
なんとなく、歩は足を引いて靴の上からどけた。
「ならば用はないな」
歩の一瞬の逡巡を読み取ったように男は言い、それから歩への関心を完全になくした。
ヴァッシュにその蒼い瞳を向ける。
その様子などまったく頓着せず、ヴァッシュが真摯に呼び掛けた。
「君も手伝ってくれないか? 彼は血を流し過ぎている。一刻も早く手当てをしないと」
「ああ、都合よく医薬品もある」
ひょうが眉を下げて笑うような表情をつくった。
支給品袋から薬品と包帯を取り出してみせる。これは、浅月香介が保健室から集め、それをひょうが回収したものだった。
ヴァッシュが安堵を隠さず、一歩を踏みだした。足元で紙がかさりと音をたてる。
「ありがとう、助か――」
「四爆」
静かな、声だった。
雷撃のような閃光と遮るように影が走ったのを歩は見た。
それでも目がくらんで、歩はとっさに瞳をとじる。
「なっ、君はなんだ!?」
ヴァッシュの声が聞こえる。
「ひょう」
男が同じ言葉を繰り返した。
「言ったろう、妖(バケモノ)を始末するのが商売のしがない符術師さ」
「だからって、こんな――まさか殺しあいに乗るつもりか!?」
「わかってるじゃないか。バケモノの割に血のめぐりがいい。
報酬はもう受け取ってしまったのでな」
目を開いた歩の視界に、いっぱいに赤いコートが映る。
あの瞬間にこの背中がかばってくれたのだ。
大丈夫かと問いかけようとしたとき、ほのかに輝くものが視界を横切った。
羽毛のようなそれは、きらきらした燐光を伴って、赤い服の袖から生えていた。
神だとか悪魔だとか、修飾語(レトリック)的なファンタジーにはさんざんぱら付き合ってきた。
空飛ぶ靴に未来をしる日記。ホンモノの超技術も確かにこの目で見た。
「はは……ごめん、俺、人間じゃないんだ」
ヴァッシュがかすかに振り返り、とても申し訳なさそうに笑う。
その笑みの意味を問う前に、男がキリキリと糸を巻いた。
中学校舎で拝借した裁ち鋏の刃を下げるその糸こそ、それぞれがそれぞれに知りようもないが、
――万人の血を吸ったレガート・ブルーサマーズの鋼鉄糸
――最期の怨がこめられた高町亮子の髪
これらをより合わせ作られたひょうは、間に合わせでありながら年数を重ねた呪物のようにヴァッシュの腕に突き刺さる。
小さく苦痛の声を漏らしたが、その場を離れようとはしない。
ヴァッシュが避けないのに、ひょうが少しだけ意外そうな顔をした。
「頼む、僕の話を聞いてくれ。僕は彼の命を助けたいんだ。彼は本当に今、危険な状態だ。
彼を治療できるところに連れて行ったそのあとでなら、君の望むとおり戦いでもなんでもするから、だから、頼む、今この場で手を貸してほしい」
照れもてらいもなくただひたむきに、ヴァッシュは頭を下げる。
ひょうがちらりとグリフィスに目をやり、茫と蒼く光る右の目がヴァッシュの右腕を見た。
空気が軽くなった、というわけではない。言葉が途切れた重苦しさの下、でも確かになにかが和らいだのを歩は感じた。
「その異形の力で人を殺したことがないと」
ない、と言うと思った。まっすぐに、ひたすら見知らぬ命を救おうとする彼が、人知を超えた力を人に向けて振るうわけなどないと。
しかし彼は苦しい表情を浮かべるだけだ。身を切るような痛みにつらい表情を浮かべるだけだった。
黒い気配が膨らむ。ずるり、と、男の水晶のような瞳の中でうごめいた。
歩はとっさに前に踏み出した。
「よせよ」
鳴海歩はここには、人間じゃないものがいること自体は予見していた。
まさか、彼みたいな人がそうとまで思わなかったが、だからといって排斥する理由にはならない。
「これがまた同じことをしないとなぜ言い切れる?」
男の声には、押し殺したような響きがあった。また、ずるりとなにかが動いた気がした。
「言い切れはしないさ――だが、彼には意思がある。
人を殺さない、救いたいという強い想いが、彼にはある。
どんな力を運命づけられていても、意志の力で克服できる可能性は十分にあるだろ。
それも認めずすべてのチャンスを暴力で潰すのかよ!」
ずるり、ずるり、まがまがしいそれは次第に形を明らかにする。
「そうならなかったら、おまえはなんとする。
かつて奪われた命とこれから失われる命にお前はどう詫びる。
お前はどのようにあがなうつもりか、――あの根こそぎの絶望を!」
見違えようのない憎悪が姿を表した。
歩ごしにヴァッシュに向けてひょうが放たれる。
やばい、と思った。今日は飛ぶものによく刺される日だなと思った。
結崎ひよのにラッキーカラーを聞いておいたら、こんな痛い目にあわなくてすんだだろうか。
ひよのなら、ついでに幸運を呼び込む趣味の悪いマスコットでもくれたかもしれない。
しかし、歩は突き飛ばされた。
投げ出されるように地面に倒れこむ。金属かち合う鋭い音を確かに聞いた。
「バケモノが人の武器を使うか」
ヴァッシュが銃身で金属のひょうを弾いていた。そして、余裕のない表情で歩に目をやって、
「彼を……死なせないでくれ」
すまない、と小さく言い添える。
バックステップで一度飛び下がると、彼は赤いコートをはためかし駆け出した。男も素早くあとを追う。
なにを謝るんだと、叫びたかった。彼がいったい何を謝る必要がある。
歩を突き飛ばしたことか。ひょうを説得できなかったことか。それとも彼が人間でないことか。
歩はよろりと立ち上がる。肩の痛みが増していた。倒れたときに傷口が開いたのかもしれない。
人のことばかりではない、自分も早急に手当てをしないとまずい。
歩は豊かな髪を乱して横たわるグリフィスに近付き、力をこめて担ぎ上げる。
「おれは、手の中には論理しかない非力な人間だけど、あんたとおれのために最善を尽すよ」
とても軽くなってしまったけれど、歩の貧弱な体にはひどく重い。
膝を力を入れ、一歩を踏み出す。
「だからあんたも頑張ってくれ」
背中に、じんわりと熱い血がしみる。ヴァッシュの言うとおりだ、彼は血を流しすぎている。
彼がこんな目にあうなんて、何かの間違いじゃないかと思う。
そう思えてしまうほど、彼は似ていたのだ――運命に愛された男に。歩の兄に。鳴海清隆に。
ただそこにいるだけで、すべてを魅了する圧倒的な存在感。冴えわたる叡智。
彼が行うならば、なんであろうともその達成を人々は確信し、彼が発する言葉ならば何よりも重い真実みをもって伝わる。
彼が見るのは凡人には想像しえない上位の世界。
羽ばたく翼は誰にも到達しえない境地にただ一人たどりつくだろう。
清隆と同じ、彼ならば神にすらなれる、そう思わせるのだ。
過ごした時間は短くても、歩自身もグリフィスに惹きつけられないではいられなかった。
兄に憧れたときと同じような光を感じずにはいられなかった。
こういう人が、こういう人こそが、誰かに希望を与えることができるのだと思う。
歩には、グリフィスのような人々を引き込む炎の輝きも、ヴァッシュのような理想に捧げる一途さもない。
なにもないことを選んだのは自分だけれど、それでも非力さを痛感せざるをえないときがある。
死んでいったブレードチルドレン達の顔が脳裏を横切る。
すまない、と言いたかった。やっぱり自分は彼らの救いでもなんでもなかったのだ。
グリフィスが、何かを呟いた。混濁する意識のかすかな囁きに耳を傾ける。
じっと耳を澄ませ、鳴海歩は静かに同意した。
「……おれもほしいよ。すべてを覆す強い力が」
どこかで赤い卵が、鳴いた気がした。
ない、なんて言えるわけなかった。
駆けながら左手で肘を支える。ひょうの突き刺さった箇所がじくじくと痛む。
言えるわけがなかった、月をうがつこの腕で、誰も殺したことがないなどと。
――ジュライ、7大都市ジュライ。
右手のうずきは当時第二の規模を誇った都市の様相を記憶の底から広げてみせる。
ヴァッシュの持つもっとも強い痛みから、優しかった人々の顔と銃を握る一人の男を呼び覚ます。
ナイブズの私兵、GUNG-HO-GUNSの6。
彼は、ホッパード・ザ・ガントレットと名乗った。
本名は知らない。彼がジュライに置いてきた。ヴァッシュが消し飛ばしてしまった。
ヴァッシュを斃せればどうなろうと構わない、それ以外に生きる理由などない――彼の魂の慟哭を忘れるわけがない。
彼が彼の人間らしい真心に蓋をして、レガートの指示のもと多くの命に手をかけたなら、それはつまりヴァッシュが殺したのだ。
傷口から次々と思いが溢れてくる。
彼は、ジュライの片隅で女性と暮らしていた。失明し心を病んだ女性だ。
たとえ誰にそしられようと、他人の目にはあまりにもささやかでポケットに入ってしまう大きさに見えようと、彼の懐を暖めるたしかな幸せがそこにあったに違いないのだ。
大事にくるんでいたそれを引きずり出し奪いとったのはヴァッシュ自身だ。
いや、奪ったなんて生易しいものじゃない。えぐりとった、捻り潰した、踏みにじった、なぎ払った、どんな言葉を使っても彼らの苦しみと悲しみを補うことはできない。
彼ら、ジュライにいた全ての人、ジュライの恩恵を受けていた全ての人、ジュライに知己のいるすべての人。
――すまない。
心の中でヴァッシュは強く謝る。
そして、立ち止まった。
ひょうは、バケモノを殺すと言った。すべて始末すると。
この島にいったいどれだけの『人間ではないモノ』がいるかはわからない。
それらがどれだけ善良なのかもわからない。
けれど、それらが何者であろうと対話もなく銃を交えるのは、ヴァッシュのもっとも嫌うところだ。
そんな戦い、ヴァッシュがジュライにしたのとなにもかわらないことになってしまう。
そして、今ひょうをとめなければ、いつか彼は出会ってしまうだろう。
――プラントとの融合を果たしたナイブズに。
ヴァッシュはガントレットの手を思い出す。幸せを掴んでいた手が、銃器に荒れた感触を思い出す。
守りきることもかなわず、その手が力を失っていくあの瞬間を思い出す。
もう二度と、誰もをそんな目に遭わせたくなかった。
たとえその人がヴァッシュの命を狙っていようと、死なせたりはしたくなかった。
何故かと問われたら、彼の名前を覚えてしまった、それだけでヴァッシュには十分すぎる。
愛用の銃を額にあて、祈るように唱えた。
「さあ来い、カード・マスター」
己の存在を訴える一発の銃声が、雲の増えた暗い空に響き渡った。
駆けながら左手で肘を支える。ひょうの突き刺さった箇所がじくじくと痛む。
言えるわけがなかった、月をうがつこの腕で、誰も殺したことがないなどと。
――ジュライ、7大都市ジュライ。
右手のうずきは当時第二の規模を誇った都市の様相を記憶の底から広げてみせる。
ヴァッシュの持つもっとも強い痛みから、優しかった人々の顔と銃を握る一人の男を呼び覚ます。
ナイブズの私兵、GUNG-HO-GUNSの6。
彼は、ホッパード・ザ・ガントレットと名乗った。
本名は知らない。彼がジュライに置いてきた。ヴァッシュが消し飛ばしてしまった。
ヴァッシュを斃せればどうなろうと構わない、それ以外に生きる理由などない――彼の魂の慟哭を忘れるわけがない。
彼が彼の人間らしい真心に蓋をして、レガートの指示のもと多くの命に手をかけたなら、それはつまりヴァッシュが殺したのだ。
傷口から次々と思いが溢れてくる。
彼は、ジュライの片隅で女性と暮らしていた。失明し心を病んだ女性だ。
たとえ誰にそしられようと、他人の目にはあまりにもささやかでポケットに入ってしまう大きさに見えようと、彼の懐を暖めるたしかな幸せがそこにあったに違いないのだ。
大事にくるんでいたそれを引きずり出し奪いとったのはヴァッシュ自身だ。
いや、奪ったなんて生易しいものじゃない。えぐりとった、捻り潰した、踏みにじった、なぎ払った、どんな言葉を使っても彼らの苦しみと悲しみを補うことはできない。
彼ら、ジュライにいた全ての人、ジュライの恩恵を受けていた全ての人、ジュライに知己のいるすべての人。
――すまない。
心の中でヴァッシュは強く謝る。
そして、立ち止まった。
ひょうは、バケモノを殺すと言った。すべて始末すると。
この島にいったいどれだけの『人間ではないモノ』がいるかはわからない。
それらがどれだけ善良なのかもわからない。
けれど、それらが何者であろうと対話もなく銃を交えるのは、ヴァッシュのもっとも嫌うところだ。
そんな戦い、ヴァッシュがジュライにしたのとなにもかわらないことになってしまう。
そして、今ひょうをとめなければ、いつか彼は出会ってしまうだろう。
――プラントとの融合を果たしたナイブズに。
ヴァッシュはガントレットの手を思い出す。幸せを掴んでいた手が、銃器に荒れた感触を思い出す。
守りきることもかなわず、その手が力を失っていくあの瞬間を思い出す。
もう二度と、誰もをそんな目に遭わせたくなかった。
たとえその人がヴァッシュの命を狙っていようと、死なせたりはしたくなかった。
何故かと問われたら、彼の名前を覚えてしまった、それだけでヴァッシュには十分すぎる。
愛用の銃を額にあて、祈るように唱えた。
「さあ来い、カード・マスター」
己の存在を訴える一発の銃声が、雲の増えた暗い空に響き渡った。
【H-3/森/1日目 日中】
【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@トライガン・マキシマム】
[状態]:黒髪化3/4進行。右腕にひょうと符が刺さっている。エンジェルアームがやや暴走気味。
[服装]:真紅のコートにサングラス、リヴィオの帽子
[装備]:ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃(3/6うちAA弾0/6(予備弾23うちAA弾0/23))@トライガン・マキシマム
[道具]:支給品一式、ダーツ@未来日記×1、不明支給品×1(治癒効果はない)、ニューナンブM60(5/5)@現実×1、.38スペシャル弾@現実×20
[思考]
基本:誰一人死なせない。生き延びて、リヴィオの帽子を持ち帰る。
1:ひょうを力尽くでも止める。
2:ロビンを探したい。
3:ナイブズは一体何を――?
4:趙公明を追いたいが、手がかりがない。
5:参加者と出会ったならばできる限り平和裏に対応、保護したい。
[備考]
※参戦時期はウルフウッド死亡後、エンジェル・アーム弾初使用前です。
※エンジェル・アームの制限は不明です。
少なくともエンジェル・アーム弾は使用できますが、大出力の砲撃に関しては制限されている可能性があります。
※人間にしかひょうを抜くことはできません。
※ヴァッシュに刺さった手製のひょうがひょうに位置を教えています。
[状態]:黒髪化3/4進行。右腕にひょうと符が刺さっている。エンジェルアームがやや暴走気味。
[服装]:真紅のコートにサングラス、リヴィオの帽子
[装備]:ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃(3/6うちAA弾0/6(予備弾23うちAA弾0/23))@トライガン・マキシマム
[道具]:支給品一式、ダーツ@未来日記×1、不明支給品×1(治癒効果はない)、ニューナンブM60(5/5)@現実×1、.38スペシャル弾@現実×20
[思考]
基本:誰一人死なせない。生き延びて、リヴィオの帽子を持ち帰る。
1:ひょうを力尽くでも止める。
2:ロビンを探したい。
3:ナイブズは一体何を――?
4:趙公明を追いたいが、手がかりがない。
5:参加者と出会ったならばできる限り平和裏に対応、保護したい。
[備考]
※参戦時期はウルフウッド死亡後、エンジェル・アーム弾初使用前です。
※エンジェル・アームの制限は不明です。
少なくともエンジェル・アーム弾は使用できますが、大出力の砲撃に関しては制限されている可能性があります。
※人間にしかひょうを抜くことはできません。
※ヴァッシュに刺さった手製のひょうがひょうに位置を教えています。
【ひょう@うしおととら】
[状態]:健康、やや自暴自棄
[服装]:
[装備]:短刀@ベルセルク、手製のひょう×4、手製の符×20
[道具]:支給品一式(メモを大分消費)、ガッツの甲冑@ベルセルク、パニッシャー(機関銃:90% ロケットランチャー2/2)@トライガン・マキシマム、
手製の遁甲盤、筆と絵の具一式多数、スケッチブック多数、薬や包帯多数、調理室の食塩
四不象(石化)@封神演義
[思考]
基本:やりどころのない憎悪が燻る一方、この世に執着できるほどの気力もない。
0:高町亮子の依頼により、会場の妖(バケモノ)をすべて始末する。
1:ヴァッシュを追う。
2:子供を襲うなら、人間であっても容赦はしない。
3:酒が欲しい。
[備考]
※ガッツの甲冑@ベルセルクは現在鞄と短刀がついたベルトのみ装備。甲冑部分はデイバックの中です。
※時逆に出会い、紅煉を知った直後からの参戦です。
※妲己を白面の者だと考えています。
※パックから幽界、現世、狭間、精神体の話を詳しく聞きました。
精神体になんらかの操作が加えられた可能性を考えています。
肉体が元の世界と同じでない可能性を考えています。
が、特に検証する気はありません。
※龍脈の乱れとその中心が神社であることを感じ取っています。
が、特に調査をする気はありません。
※ヴァッシュを妖怪の一種だと考えています。
※手製のひょうの構成:レガートの単分鎖子ナノ鋼糸、高町亮子の髪の毛、裁ち鋏の刃
※ヴァッシュに刺した手製のひょうが位置を教えています。
[状態]:健康、やや自暴自棄
[服装]:
[装備]:短刀@ベルセルク、手製のひょう×4、手製の符×20
[道具]:支給品一式(メモを大分消費)、ガッツの甲冑@ベルセルク、パニッシャー(機関銃:90% ロケットランチャー2/2)@トライガン・マキシマム、
手製の遁甲盤、筆と絵の具一式多数、スケッチブック多数、薬や包帯多数、調理室の食塩
四不象(石化)@封神演義
[思考]
基本:やりどころのない憎悪が燻る一方、この世に執着できるほどの気力もない。
0:高町亮子の依頼により、会場の妖(バケモノ)をすべて始末する。
1:ヴァッシュを追う。
2:子供を襲うなら、人間であっても容赦はしない。
3:酒が欲しい。
[備考]
※ガッツの甲冑@ベルセルクは現在鞄と短刀がついたベルトのみ装備。甲冑部分はデイバックの中です。
※時逆に出会い、紅煉を知った直後からの参戦です。
※妲己を白面の者だと考えています。
※パックから幽界、現世、狭間、精神体の話を詳しく聞きました。
精神体になんらかの操作が加えられた可能性を考えています。
肉体が元の世界と同じでない可能性を考えています。
が、特に検証する気はありません。
※龍脈の乱れとその中心が神社であることを感じ取っています。
が、特に調査をする気はありません。
※ヴァッシュを妖怪の一種だと考えています。
※手製のひょうの構成:レガートの単分鎖子ナノ鋼糸、高町亮子の髪の毛、裁ち鋏の刃
※ヴァッシュに刺した手製のひょうが位置を教えています。
【G-2/中・高等学校校庭/1日目/日中】
【鳴海歩@スパイラル~推理の絆~】
[状態]:疲労(小)、貧血(小)左肩に深い刺創(布で縛って出血を抑えている)
[服装]:月臣学園の制服(血に染まりつつある)
[装備]:小型キルリアン振動機“チェシャキャット”(バッテリー残量100%)@うしおととら、雪輝日記@未来日記
道具]:支給品一式×2、医療棟カードキー、破魔矢×1、社務所の売り物(詳細不明)×0~3、手錠@現実×2、警棒@現実×2、詳細不明調達品(警察署)×0~2(治癒効果はない)、警察車両のキー 、No.11ラズロのコイン@トライガン・マキシマム
[思考]
基本:主催者と戦い、殺し合いを止める。
0:グリフィスを研究所に連れて行き、医療棟を探して自分の肩もろとも治療する。
1:放送の内容を検討する。
2:結崎ひよのに連絡を取り、今後の相談をしたい。
3:少し時間をおいた後、天野雪輝に連絡。
グリフィスが納得する形での協力関係を模索する。
4:島内ネットを用いて情報収集。
5:首輪を外す手段を探しつつ、殺し合いに乗っていない仲間を集める。
6:安藤と東郷が携帯電話を入手したら、密な情報交換を心がける。第三回放送の頃に神社で、場合によっては即座に合流。
7:自分の元の世界での知り合いとの合流。ただし、カノン・ヒルベルトの動向には警戒。
8:『砂漠の星の兄弟(姉妹?)』に留意。
9:『うしおととら』と、彼らへの言伝について考える。
10:神社の本殿の封印が気になる。
11:コピー日記の紛失について苦い思いと疑念。
12:リヴィオや或の死について――?
[備考]
※第66話終了後からの参戦です。自分が清隆のクローンであるという仮説に至っています。
また時系列上、結崎ひよのが清隆の最後の一手である可能性にも思い至っています。
※主催者側に鳴海清隆がいる疑念を深めました。
また、主催者側にアイズ・ラザフォードがいる可能性に気付きました。
※会場内での言語疎通の謎についての知識を得ました。
※錬金術や鋼の錬金術師及びONE PIECEの世界についての概要を聞きましたが、情報源となった人物については情報を得られていません。
※安藤の交友関係について知識を得ました。また、腹話術について正確な能力を把握しました。
※未来日記について、11人+1組の所有者同士で殺し合いが行われた事、未来日記が主観情報を反映する事、
未来日記の破壊が死に繋がる事、未来日記に示される未来が可変である事を知りました。
※考察に関しては、第91話【盤上の駒】を参照。
[状態]:疲労(小)、貧血(小)左肩に深い刺創(布で縛って出血を抑えている)
[服装]:月臣学園の制服(血に染まりつつある)
[装備]:小型キルリアン振動機“チェシャキャット”(バッテリー残量100%)@うしおととら、雪輝日記@未来日記
道具]:支給品一式×2、医療棟カードキー、破魔矢×1、社務所の売り物(詳細不明)×0~3、手錠@現実×2、警棒@現実×2、詳細不明調達品(警察署)×0~2(治癒効果はない)、警察車両のキー 、No.11ラズロのコイン@トライガン・マキシマム
[思考]
基本:主催者と戦い、殺し合いを止める。
0:グリフィスを研究所に連れて行き、医療棟を探して自分の肩もろとも治療する。
1:放送の内容を検討する。
2:結崎ひよのに連絡を取り、今後の相談をしたい。
3:少し時間をおいた後、天野雪輝に連絡。
グリフィスが納得する形での協力関係を模索する。
4:島内ネットを用いて情報収集。
5:首輪を外す手段を探しつつ、殺し合いに乗っていない仲間を集める。
6:安藤と東郷が携帯電話を入手したら、密な情報交換を心がける。第三回放送の頃に神社で、場合によっては即座に合流。
7:自分の元の世界での知り合いとの合流。ただし、カノン・ヒルベルトの動向には警戒。
8:『砂漠の星の兄弟(姉妹?)』に留意。
9:『うしおととら』と、彼らへの言伝について考える。
10:神社の本殿の封印が気になる。
11:コピー日記の紛失について苦い思いと疑念。
12:リヴィオや或の死について――?
[備考]
※第66話終了後からの参戦です。自分が清隆のクローンであるという仮説に至っています。
また時系列上、結崎ひよのが清隆の最後の一手である可能性にも思い至っています。
※主催者側に鳴海清隆がいる疑念を深めました。
また、主催者側にアイズ・ラザフォードがいる可能性に気付きました。
※会場内での言語疎通の謎についての知識を得ました。
※錬金術や鋼の錬金術師及びONE PIECEの世界についての概要を聞きましたが、情報源となった人物については情報を得られていません。
※安藤の交友関係について知識を得ました。また、腹話術について正確な能力を把握しました。
※未来日記について、11人+1組の所有者同士で殺し合いが行われた事、未来日記が主観情報を反映する事、
未来日記の破壊が死に繋がる事、未来日記に示される未来が可変である事を知りました。
※考察に関しては、第91話【盤上の駒】を参照。
【グリフィス@ベルセルク】
[状態]:ショックによる重度意識障害、疲労(小)、両脚を大腿部から喪失、
全身(特に顔面)に擦過傷(中)、鼻骨粉砕、左手首骨折、左眼球失明、
頸椎捻挫(中)、内臓にダメージ(小)、貧血(大)
応急手当済み
[服装]:血塗れでボロボロの貴族風の服
[装備]:居合番長の刀@金剛番長
[道具]:支給品一式 、風火輪のついた両脚
[思考]
基本:部下を集め、主催者を打倒する。
0:力がほしい……。
1:ガッツと合流したい。
2:殺し合いに乗っていない者を見つけ、情報の交換、首輪を外す手段を見つける。
3:役に立ちそうな他の参加者と繋ぎをつけておく。ゆの、沙英、銀時との再合流は状況次第。
4:未知の存在やテクノロジーに興味。
5:ゾッドは何を考えている?
6:あの光景は?
7:鳴海歩へ強い興味。
8:喪失感による強い絶望。
[備考]
※登場時期は8巻の旅立ちの日。
ガッツが鷹の団離脱を宣言する直前です。
※ゆのの仲間の情報やその世界の情報について一部把握しました。
※沙英、銀時と軽く情報交換しました。
※自分の世界とは異なる存在が実在すると認識しました。
※会場を囲む壁を認識しました。
※風火輪で高空を飛ぶと急激に疲れることに気付きました。
【F-3/森/1日目 日中?】
[状態]:ショックによる重度意識障害、疲労(小)、両脚を大腿部から喪失、
全身(特に顔面)に擦過傷(中)、鼻骨粉砕、左手首骨折、左眼球失明、
頸椎捻挫(中)、内臓にダメージ(小)、貧血(大)
応急手当済み
[服装]:血塗れでボロボロの貴族風の服
[装備]:居合番長の刀@金剛番長
[道具]:支給品一式 、風火輪のついた両脚
[思考]
基本:部下を集め、主催者を打倒する。
0:力がほしい……。
1:ガッツと合流したい。
2:殺し合いに乗っていない者を見つけ、情報の交換、首輪を外す手段を見つける。
3:役に立ちそうな他の参加者と繋ぎをつけておく。ゆの、沙英、銀時との再合流は状況次第。
4:未知の存在やテクノロジーに興味。
5:ゾッドは何を考えている?
6:あの光景は?
7:鳴海歩へ強い興味。
8:喪失感による強い絶望。
[備考]
※登場時期は8巻の旅立ちの日。
ガッツが鷹の団離脱を宣言する直前です。
※ゆのの仲間の情報やその世界の情報について一部把握しました。
※沙英、銀時と軽く情報交換しました。
※自分の世界とは異なる存在が実在すると認識しました。
※会場を囲む壁を認識しました。
※風火輪で高空を飛ぶと急激に疲れることに気付きました。
【F-3/森/1日目 日中?】
【胡喜媚@封神演義】
[状態]:時間移動中。疲労(中)、全身に打撲と火傷、ひょうへの恐怖
[服装]:原作終盤の水色のケープ
[装備]:如意羽衣@封神演義
[道具]:支給品一式 、エタノールの入った一斗缶×2
[思考]
基本方針:???
0:スープーちゃん……。
1:スープ―ちゃんを取り返しっ☆
2:妲己姉様、ついでにたいこーぼーを探しに行きっ☆
3:復活の玉を探して理緒ちゃんと亮子ちゃんを復活しっ☆
[備考]
※原作21巻、完全版17巻、184話「歴史の道標 十三-マジカル変身美少女胡喜媚七変化☆-」より参戦。
※首輪の特異性については気づいてません。
※或のFAXの内容を見ました。
※如意羽衣の素粒子や風など物や人物以外(首輪として拘束出来ないもの)への変化は可能ですが、時間制限などが加えられている可能性があります。
※『弟さん』を理緒自身の弟だと思っています。
※第一回放送をまったく聞いていませんでした。
※原型の力が制限されているようです。
※第二回放送をろくに聞いていません。
妲己の名が呼ばれたのは認識していますが、その意味は理解してないようです。
※雉鶏精としての能力により、時間移動が可能です。
時間移動はできても、空間移動はできません。
[状態]:時間移動中。疲労(中)、全身に打撲と火傷、ひょうへの恐怖
[服装]:原作終盤の水色のケープ
[装備]:如意羽衣@封神演義
[道具]:支給品一式 、エタノールの入った一斗缶×2
[思考]
基本方針:???
0:スープーちゃん……。
1:スープ―ちゃんを取り返しっ☆
2:妲己姉様、ついでにたいこーぼーを探しに行きっ☆
3:復活の玉を探して理緒ちゃんと亮子ちゃんを復活しっ☆
[備考]
※原作21巻、完全版17巻、184話「歴史の道標 十三-マジカル変身美少女胡喜媚七変化☆-」より参戦。
※首輪の特異性については気づいてません。
※或のFAXの内容を見ました。
※如意羽衣の素粒子や風など物や人物以外(首輪として拘束出来ないもの)への変化は可能ですが、時間制限などが加えられている可能性があります。
※『弟さん』を理緒自身の弟だと思っています。
※第一回放送をまったく聞いていませんでした。
※原型の力が制限されているようです。
※第二回放送をろくに聞いていません。
妲己の名が呼ばれたのは認識していますが、その意味は理解してないようです。
※雉鶏精としての能力により、時間移動が可能です。
時間移動はできても、空間移動はできません。
【パック@ベルセルク】
[状態]:健康、木のうろの中にいる。
[服装]:
[装備]:
[道具]:支給品一式 不明支給品×2
[思考]
基本:生き残る。
1:ひょうが無茶をしないか気がかり。
2:神社付近を探索したいが、怖いから一人で調べたくない。
[備考]
※浄眼や霊感に関係なくパックが見えます。
※参戦時期は少なくともクリフォトから帰還した後です。
※デイパックの大きさはパックに合わせてあります。中身は不明。
※会場に幽界と近い雰囲気を感じ取っています。
違和感の中心地が神社であると感じています。
※ひょうの仮説(精神体になんらかの操作が加えられ、肉体が元の世界と同じでない可能性)を聞きました。
※高町亮子の髪による簡易結界は、がんばれば自力で破れます。
[状態]:健康、木のうろの中にいる。
[服装]:
[装備]:
[道具]:支給品一式 不明支給品×2
[思考]
基本:生き残る。
1:ひょうが無茶をしないか気がかり。
2:神社付近を探索したいが、怖いから一人で調べたくない。
[備考]
※浄眼や霊感に関係なくパックが見えます。
※参戦時期は少なくともクリフォトから帰還した後です。
※デイパックの大きさはパックに合わせてあります。中身は不明。
※会場に幽界と近い雰囲気を感じ取っています。
違和感の中心地が神社であると感じています。
※ひょうの仮説(精神体になんらかの操作が加えられ、肉体が元の世界と同じでない可能性)を聞きました。
※高町亮子の髪による簡易結界は、がんばれば自力で破れます。
※F-3/森の一角にひょうの結界が張られています。
人間以外と妖器物に反応します。
人間以外と妖器物に反応します。
時系列順で読む
Back:味わうのは勝利の美酒か それとも敗北の苦汁か Next:ガラクタの魂を鳴らす者(上)
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Back:味わうのは勝利の美酒か それとも敗北の苦汁か Next:終ノ空
| 122:この世の果てで恋を唄う少女YU-NO(下) | ヴァッシュ・ザ・スタンピード | 153:孤独の王/終わらない唄(前編) |
| 122:この世の果てで恋を唄う少女YU-NO(下) | グリフィス | 152:雪が降る |
| 111:トラワレビト | 胡喜媚 | 142:アダマと上天のスードパラドクス |
| 122:この世の果てで恋を唄う少女YU-NO(下) | 鳴海歩 | 152:雪が降る |
| 111:トラワレビト | パック | 142:アダマと上天のスードパラドクス |
| 111:トラワレビト | ひょう | 153:孤独の王/終わらない唄(前編) |