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  • 真贋バトルロワイヤル
  • イザーク・ジュール:オリジン

真贋バトルロワイヤル

イザーク・ジュール:オリジン

最終更新:2025年06月01日 11:35

sinjitsurowa

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だれでも歓迎! 編集
〇
現代都市を有する南側の島で唯一砂で浸食された一帯を二台のバイクが駆けている。
片方はオフロードタイプのシンプルなバイク、もう片方はただでさえデカく重そうなのに更にゴツいサイドカーが付いた黒と暗いゴールドのバイクだ。
前者の名前はジャイロアタッカー、後者の名前はサイドバッシャー。
どちらも人類の進化系、オルフェノクの自助組織である大企業、スマートブレインの傘下、スマートブレイン・モーターズが開発したスーパーマシンである。
本来人間狩りの為の殺戮兵器であり、このバトルロワイヤルでも他のオルフェノク同様にNPCモンスターとして出現する量産型仮面ライダー、ライオトルーパーの装備として配備されたマシンであったが、今となっては4人の、厳密には3人と1機の足として使われている。

「やっと砂漠も一旦終わりか」

ジャイロアタッカーを停車させ、運転していたイザーク・ジュールがヘルメットを外しながらつぶやいた。
その背中にしがみついていた大河くるみもヘルメットを脱ぎながらシートから降りて大きく伸びをする。

「んーーー!身じろぎできなくてキツかったー!」

「オフロードなんだから仕方ないだろ」

「キャルー、次サイドカーかわってよ」

「あたしよりがチビのあんたでそんなに窮屈なんだからあたしなんてもっとよ。
我慢なさい」

ヘルメットを外して帽子をかぶり直しながらサイドカーを降りるキャルが言う。
サイドバッシャーの運転はくるみがNPCモンスターの残骸を基に組み上げた人造人間(アンドロイド)、イチローが担当していた。

「2cmしか違わないじゃん!」

「お前のが圧倒的に小柄だろ。
と言うか!運転しなきゃいけない俺はかわれないんだからお前らが贅沢言うな!」

「「は~い」」

「全く……ところでクルミ、今何時だ?」

くるみはポケットからヒットラインを取り出し、時間を確認する。

「丁度8時。一回派手に戦った割には良いペースで進んでるんじゃない?」

これはライオトルーパーの部隊に襲われた時、イチローにより真っ先に指揮官が運転するサイドバッシャーを奪えたことが大きいだろう。
量産のために変形機能など各種能力をオミットしたジャイロアタッカーと違い、サイドバッシャーは元々仮面ライダーカイザの専用バイクとして設計、開発されている。
バトルモードへの変形により、四連装フォトンバルカンと六連装ミサイル砲といった火力を発揮する本機を奪ったイチローは即座にこれらで部隊のほとんどを蹴散らし、横転したバイクを捨てて逃げようとしたライオトルーパーは量産型ヴァルバラドに鉄鋼したイザークとキャルによって倒された。
その後近くのアンテナショップからヘルメットを調達して4人で乗り物や起動鍵を渡されていないプレイヤーよりも早く移動できたという訳である。

「やっぱ足確保できたのがデカいわね。
アンタも案外安全運転だったし」

『ラーニングさえ済めば理論上当機に運転できない車両はない』

「んー……ねえイチロー。
普通の人はそんな風に受け答えしないよ。
こーゆー時はノープロだ!とかそうゆうふうに答えなきゃ」

『そうなのですか?』

「ダメダメ、そうなのですかって、喧嘩してるときでも友達には言わないよ。
そーなの?とかもっと砕けた感じで!」

『……そーなのか。
では、喧嘩をしている時はどんな言葉を使う?』

「いい感じじゃんその調子!
そうだね、喧嘩を売るってなったら『さっさと失せろベイビー!』とか?
喧嘩が始まって、調子乗ってる奴の鼻を明かしてやってから『お楽しみはこれからだ!』とか!
あ、あとここが引き時、って思ったら『ずらかるぞ!』とか?
色々組み合わせて使ってもいいんだよ?」

途中からテンションが上がってきたのか、シャドーボクシング交じりに捲し立てるくるみをイチローは暫くじっと見ていたがやがて

『……お楽しみはここまでだ、さっさとずらかるぞ』

と、口にした。
その様子にイザークは盛大なため息を吐く。

「クルミお前……よくそんな積もった埃が㎝単位になってそうなぐらい古い映画や音楽を知ってるな?」

そろそろ西暦が終わって一世紀が経とうとしている世界を生きるイザークからすれば有名すぎるにしたってあまりに古いチョイスに気が抜けているとかそんな注意より呆れが先行しているようだ。

「イザークだって宇宙に住んでる人と地球に住んでる人で戦争してるような未来生きてるのに知ってるじゃん」

「あたしだけ置いてけぼりなんだけど。
てか、そんな事より早く北の島の方に行きましょうよ。
寄り道するような場所もないでしょ?」

と、待つのも飽きたのか帽子を脱いでサイドカーのシートに再び背を埋めるキャル。

「一応、美濃関ってところにも行けるけど?」

改めて地図を確認したくるみが尋ねる。

「あたしは反対。
その学校ある場所冬地帯でしょ?
寒くって仕方なさそうだし、それ以外特になんも無さそうなら態々寄る意義薄くない?」

と、キャル。
イザークはふむ、と言いながら顎に手を当て、少しだけ考えると

「イチロー、お前はどうだ?」

と最後の一人に意見を求めた。

『当機のコンディションだけの話をするならば、現状の電力残量なら理論上連続3時間の活動に支障はありません。
また、マップ上に名前が記載されている以上、何らかの意味を持つ施設であることも踏まえると立ち寄る事も無駄ではないと愚考します』

「……キャル、悪いが少し我慢してもらうぞ」

「えー、なんでよ?」

「お前は今後行きたがらないだろうし、テレビ局付近では激戦が予想される。
あれだけ他のプレイヤーを煽ったのだからルルーシュも防衛網くらいは用意しているだろうし、そうでなくても他の連中とルルーシュに与する、逆らうでひと悶着起こる場合もある。
次いつ休めるか、荷物を整えれるか分からん」

そこまで言われてキャルはポン!と手を打つ。

「ここを逃すといろんな意味で中々寄り道出来ないって訳ね。
学校なら食べ物や包帯も病院程はないでしょうけどはあるにはあるでしょうし……。
オッケー、今回は隊長殿に従うわ。
けど目ぼしい物なかったらさっさと引き返すわよ」

「よし。ではジュール隊、出るぞ」

再びバイクに乗り込んだ四人は雪原に繰り出していった。



×
「十二歳!
十二歳でそんな事やらされてんのか~。
若いのに頑張ってるねぇ」

「い、いえ。私に出来ることなんて戦うことぐらいで……」

頬を赤らめ、照れくさそうにはにかむ白い髪の少女、糸見沙耶香を人が人を恐れる感情から生まれた呪い、真人が内心見下しながらおだてる。
吉野順平(だっけ?もう忘れた)の時とは少し状況は違うが、術師未満の力ばっかりある子供の扱いは慣れたもので、的確に必要な情報だけを一方的に抜き取る。

(荒魂に刀使、かあ。
人に依らない呪いに、元々に輪をかけて適正者の少ない術師ってイメージで大体あってるかな?)

御刀が絶対必要な分呪詛師に相当する連中少ないだろうし、そこら辺の面倒は呪術師よりなさそうだななんて思ったところで思考を刀使からタギツヒメに移す。

(あの二刀流も結局荒魂なら一皮むいてやれば『負の神性』とでも言うべき中身があるはず……いいね、楽しくなってきた。
けどあいつらには血だらけの沙耶香と御刀を見せてやる程度で良いかな。
折角下ごしらえは済んでるし、こいつも美濃関に行きたがってる事だし)

支給されたLの聖文字で心を奪った沙耶香から聞き出した世界観を自分なりに噛み砕いた真人の考えは決まっていた。
多分もうどうしようもないスパナの死体に泣いてすがって動けないでいるだろう陽介に助けられるかもしれない沙耶香をあてがい、ここぞというタイミングで沙耶香をスパナのように『変身』させてその心を完全に折ってやるのだ。
秀吉が居るかもしれないのは少々ネックだが、あの宿儺や自分、そして今沙耶香経由で話に聞いたルルーシュとは別ベクトルの唯我独尊な性格を考えるとどうせ勝手に死ぬと陽介を捨て置いている公算も高い。
居たら居たで別に自分が戦えばいい。
秀吉はこの場に居ない天敵である虎杖と同じゴリゴリの接近パワー型。
色んな意味で頭を使う必要のない圧倒的膂力と体術で攻め立てるタイプ。
ある意味では丁髷ゴリラこと東堂葵よりいなし易い相手であると言える。

「立香さん?」

「ああごめん、ちょっと考え事。
と言うのも、君に手伝って欲しいことがあってさ。
協力、してくれる?」

そう言って真人が手を差し出すと、沙耶香は嬉しそうに「はい!」と言ってその手を取ろうとして……ひっこめた。

「あれ?どうしたの?」

「い、いえ。ただその、えっと……」

「……ま、いいや。
で、その手伝って欲しいことなんだけど、多分美濃関にとどまってるだろう酷い奴のことなんだ。
君も行きたがってたし、丁度いいでしょ?」

そう言って真人は先を歩き出した。

(なんかぼんやり俺に触れたらまずいって思ってるっぽいな。
ま、元々他人の術式みたいな物だし、多少効果弱いのは仕方ないか。
今はホイホイついて来るだけでも良いし)

と、相変わらずの本人曰く呪いらしい切り替えの早さで納得した真人の背を追う沙耶香の胸中は、複雑だった。

(私、立香さんのこと、好きなんだよね?)

舞衣や可奈美に感じた想いとも、ロロやタギツヒメに抱いた共感に近い物とも違う。
その顔や声を聴くだけで胸が暖かくなる。
心臓が早鳴って頬が熱くなる。
舞衣と出会ってから、忘れていたのか初めて知ったのかもわからない色んな感情を覚えて来たがこんなものは初めてだ。
だからこの想いにもう少し踏み込んでみたいと思う自分が居る。
けど、それを全力で引き留める自分もまた居るのだ。
さっきの真人の手を取ろうとした時も、一瞬だけ自分の手を掴んで止める美濃関の制服の腕とアッシュフォードの制服の腕が見えた気がして引っ込めたのだ。

(私、どうしちゃったんだろう?)

そう思いつつも真人について行かないと言う選択肢をとる事は出来ず、ひよこのようにその後を追った。



△
見ているだけで震え上がる程の雪景色の続く冬地帯にて、低体温症を疑う程に顔を白くし、死んだ目のままフラフラと彷徨う男が居た。
ペルソナ使いの花村陽介である。
相棒、と呼ぶにはあまりに短い時間しか共に過ごすことは出来なかったが、命を懸けた戦いで背中を預けた黒鋼スパナを真人により怪物に変貌させられ、挙句秀吉により殺された彼は、最初はそれを認めることが出来なかった。
喚き散らして地面を殴って漸く少しは冷静な思考が出来るようになったところで、最終的にスパナを殺した下手人である豊臣秀吉に言われた。

「己の無力さ、痛感したであろう。
いや、己のみが無事である苦痛、筆舌に尽くし難いであろう。
……そうなると、そんな余計な弱さは自身の死を招くゆえに我は自ら弱さを捨てた。
それが出来ぬならそこで延々と蹲っていればよい。
だがもし、抗うと決めたなら我が軍門に下れ」

陽介に発破をかけたつもりなのか、もう使い物にならないと判断したのか。
その胸中は分からなかったが、捨て置かれた陽介は秀吉を追わなかった。
認めたくはないが、スパナの亡骸をそのままにしておくのは忍びなかったのだ。
湧き上がる罪悪感に潰されそうになりながらもどうにか保健室から毛布を回収し、歪ながら辛うじて人型を保つスパナをくるんで運んだ。
まさか態々そんなことをする奴がいるとは思えないが、真人(陽介は彼の偽の名乗りを真に受けて先生と名簿に載っていると思っている)みたいな遊び感覚で人間を異形に変えて腹の底から笑える者が居ることを考慮すると、スパナの死体に何かしでかすような連中もいるかもしれないと思ったので適当な教室に運び、机を寄せてその上にシーツを敷いて安置した。
本当はベッドに横たわらせてやりたかったが、こんな盛大に破壊された建物であっても医療物資を求めて保健室に誰か立ち寄るかもと思ったら、鍵がかかって入れなかったから死んでしまったなんてことが有ったら流石に申し訳が立たなすぎる。
実際はぶっきらぼうながら確かな信念と正義感を持っていた男が何も知らない誰かに意図せずビビられたり、気持ち悪がられるのが嫌だったのがなにより大きいのだが、自分でその事に気付けるだけの余裕は今の陽介にはない。

「……ごめんな、お前の飼い主助けてやれなくて」

『ウィール……』

他の誰かに利用されたくもなかったので、マッドウィールにネオスのカード、そしてヴァルバラッシャーともう一つの支給品は貰って行くことにした。
ホットラインだけは、二個も必要なかったし、手元に何もなくては心細いのではと思ったので残して来た。
そうして神聖な仕事を終えると陽介は美濃関を後に冬地帯を歩き出した。
たが行く当てはなかった。
飛行能力を持つ真人を相手に追跡するには時間が経ち過ぎているし、名簿を見ればこの地でスパナや秀吉などの出会った者たち以外に見知った名前はない。
一応、徳川家康も知っている名前と言えば知っている名前だが、秀吉同様教科書で習ったのとは似ても似つかぬ同姓同名の頭戦極な筋肉ゴリラの可能性もあるので考えても仕方ない。
では先生の関係者を探そうとも思ったが、名簿で彼の前後を挟むのは聖園ミカとルル―シュ・ヴィ・ブリタニア。
後者は秀吉とは別ベクトルで運営に喧嘩を売った男で、何らかの異能力を有しているらしいが、真人の肉体を変身させる能力とは明らかに系統が違い過ぎるように思うし、ラウ・ル・クルーゼの名簿の並びには何かしらの意味があるという発言も併せて考えると、彼の知り合いは恐らく親戚であろうロロ・ヴィ・ブリタニアという名前までと考えられる。
その一個下の堀北鈴音も一応ルルーシュの関係者と言えなくはないが、あの時のやり取りから明らかに初対面と思われるので偶々ルルーシュの関係者と堀北の関係者の順で連続しただけだろう。
聖園ミカは漢字の姓にカタカナの名の法則が羂索に肉体として利用されている梔子ユメ(なぜか名簿にも名前が載っている)と同じなので、そちら側の関係者だと推測できる。

恐らく、先生もまた自分のように特定の知り合いが呼ばれていない参加者なのだろう。
最も、あの短い間で嫌という程痛感した人間の悪辣な部分に用事特有の残虐性をブレンドして賢くしたような最悪な性根を考慮すると別に知り合いの有無にかかわらず悪意を振りまき、それによって狂い悶える姿を観察して腹を抱えて爆笑しているだろう姿をありありと想像できてしまうが。

(クソッ……三対一とは言え、あの秀吉すら仕留め切れない相手だ。
どうにかして対策を立てねえとアイツはどんどん遊び半分で他人を利用して欺いて殺して回る!
何か手は……)

そう考えながら歩いていると凍てつく世界の右端に海が見えて来た。
対岸にはサハラ並みに雄大な砂漠の景色が見える。

(寒暖差どうなってんだよ。地球温暖化ってレベルじゃねーぞ)

目の前の衝撃であった秀吉や真人のせいで若干頭から外れていた羂索たちの出鱈目さに改めて驚いていると、このエリアには似つかわしくないバイクのエンジン音が聞こえて来た。

「ねえ、海見えちゃってるしこれどう考えても道間違えてない?」

「みたいだな。今どのへんだ?」

「あちゃー、美濃関途中で素通りしちゃってたみたい」

そちらに向かうとオフロードにサイドカーの二台に乗る4人組がいた。
全員降りて周囲を警戒しながら地図を確認している。

「むっ!そこの貴様!
敵意がないなら両手を上げて出て来い!」

赤い軍服の少年が陽介に気付いて武器を向けながら吠える。
その姿に陽介は弾かれたように飛び出た。

「っ!戦う気か!?」

「ま、待ってくれ!違うんだ!ただ、その武器……俺も同じのを持ってるんだ」

「何?」

確かに説明書には量産型と書かれていたし、そう言うこともあるか。と、軍服の少年、イザークはひとまず納得した。
次いでその事で反応したのはキャルだ。

「じゃあアンタもこれと似たようなの持ってる?」

サイドカーから降りてきた猫耳の少女、キャルが学生服のポケットから四枚のカードを取り出す。

『ホッパー!』

『スケボーズ!』

『アッパレアッパレ!』

『ライナー!』

『ウィール!ウィールウィール!』

陽介のポケットから飛び出たマッドウィールが仲間たちに駆け寄る様に飛んで行く。

「……この男もマルガムとやらになっていないようだし、話位は聞いても大丈夫か?」

「なんじゃない?ならどこか家か部屋入ろうよ。
この人なんか具合悪そうだし」

「そうね。アタシもいい加減このクソ寒い風をしのげるとこに行きたかったし」

「よし、ではついて来てもらうぞ。
イチロー、悪いがバイクを盗られないか見張っていてくれ」

『ノープロだ』

軽い口調とザフト式の敬礼で早速ラーニングの成果を見せるイチローになんだか変な方向に尖ってきたな、と一抹の不安を感じるイザークだった。



□
「……てのが、大体の流れだな」

「……仮にデュエルを取り戻してもPS装甲を過信するわけにはいかなくなったな」

「マッドウィールだっけ?あんたも辛かったわね」

『ウィール……』

『ホパホ……』

陽介から事の次第を聞いたイザークとキャルは手にした武器とカードを見つめながら険しい顔で呟く。

「触っただけでそんなことになるなんて……」

想像してしまったのか、くるみは青い顔で口元を抑えた。
この場に居ないイチローはキャルのケミーライザーの通信機能を使って聞いている。

『花村陽介、一つ疑問がある。
仮称先生の特殊攻撃は当機のような非生物実体にも有効なのだろうか?』

当然双方向の通信が短距離なら可能なので発言も出来る。
イチローの質問に思い出すのも嫌な記憶を掘り返しながら唸る陽介。

「……どうだろう?一応スパナの服とか武器は無事、だったと思う」

「だが無生物には通じないと考えるには一つおかしな点がある。
俺も使ったから分かるが、ヴァルバラドはケミーが直接強化装甲に変形してヴァルバラッシャーの使用者に装着されるパワードスーツだ。
その継ぎ接ぎ面の……体質だか能力が純正のマッドウィールに作用しなかったのはどうゆうことだ?」

「ヒデヨシって筋肉達磨が言うには直接触れるとヤバいのよね?」

「服越しぐらいなら不味いのは確かだと思う」

「それなのに腕とか伸ばして攻撃して来るとか最悪じゃない」

(……厄介極まりない相手だな。
いざとなったら文字通りに『あの手』も使わざるを得んか)

イザークの量産型ヴァルバラド以外の力の1つは、一回限り『肉を切らせて骨を断つ』ことが可能に出来る物だ。
思いついた時、自分のことながらそんなことをやる程の状態とはなんだと自問自答し、いや、クルーゼ隊長が裏で糸を引いていて態々これを渡したのだから自分がこれを使わざるを得ないと判断する事態に直面するかもしれないと半ば覚悟した。

「服越し程度は危険、なら武器越し、持っている剣に触れられた場合はどうだ?」

「いや、流石に分からない。
ただ、自分の身体以外は多分手で触れないと……発動できないのは間違いない」

「ちょっと頭こんがらがってきたわね。
イチロー、簡潔にまとめて」

左手に持つケミータイザーにキャルが話しかける。
一度覚えたことを基本忘れないロボットのイチローをメモ代わりにするつもりらしい。

『ノープロだ。
まず仮称先生の能力は「生体の変形」という言葉に集約できる。
発動条件は「両手のどちらかで触れる」こと。
ただし自身の肉体は例外で、予備動作無しで変形させることができ、この応用で破壊されてもほぼ元通りに再生が可能。
他者への肉体は少なくとも人体に対してはかなり自由な変形をさせることが可能で、自身の腕部や他者の肉体その物の武器化、他者の意志を奪い本能だけで暴れる状態に変えるなど正しく変幻自在と呼べる能力であると推察できる』

「苦手な距離がない上に手札も豊富で本人の性格も愉快犯的。
聞けば聞くほど厄介だな」

イザークが唾棄すると、イチローもそれを肯定し、話を進める

『ここからは花村陽介の証言とイザークたちの考察を基にした当機の考察だが、現状肉体全身を一度に消し飛ばす、或いは頭部の完全破壊以外は致命的な打撃にならない可能性が高い』

「治す、ってよりは壊れたのを元に戻せるんだもんね」

『くるみの言うとおり。
但し破損部位の大きさによる再生時間の差異が出る可能性は否定できない』

「足止めは出来る、か」

『そして他者の生体への影響だが、この考察を裏付けるには花村陽介に今一度質問をする必要がある』

「な、なんだよ?」

『仮称先生は黒鋼スパナがヴァルバラドを装着する瞬間をどの程度詳しく観察できたと考える?』

「変身する瞬間は観てたはずだぜ、スパナの事変身ヒーローとかって呼んでたし」

『では、マッドウィールのカードを正確に観察で来ていたと思うか?』

質問の意図が分からず首をかしげる陽介。
しかしキャルは何かに気付いたように疑わし視線をケミーライザー越しにイチローへ向ける。

「つまりイチロー、あんた継ぎ接ぎ顔がマッドウィールのことを生き物と思ってなかったから無事だったって言いたいの?」

「そんなことあるの?」

「いやいや!確かにマッドウィールは無事だけど、スパナは変えられた時はヴァルバラドもおかしくなってたぜ?」

『それは透明な袋に液体を満たしている状態を想像すると分かりやすいかもしれない。
外側から掴まれれば袋ごと形を変える』

「つまり継ぎ接ぎ男は袋を無視して水を凍らせたと言いたいのか?」

「ありえないだろ……」

『当機の主観で言えば、キャルの魔法や花村陽介のペルソナなる力も大概不可解である』

「あんな悪趣味と魔法を一緒にするんじゃないわよ」

「もういい!敵の能力の概略と出鱈目っぷりは分かった。
問題は対策だ。
今のところ奴より早く動く、なるべく武器で受けるぐらいしか思いつかんが……」

次の瞬間、爆音と共に壁が崩れた。
即座にキャルが回り込んで防御魔法を展開したので全員煤を被った程度で済んだが、窓と壁が吹き飛び、煙と共に冷気が部屋に流れ込んでくる。

「はっ!イチローは!?イチローは大丈夫なの!?」

キャルの手からケミーライザーをひったくる様に奪い取ったくるみが叫ぶ。

『ジャイロアタッカーの燃料誘爆などによる物理衝撃により腰部増設スラスター破損。
再使用不能(デッドウェイト)の為、強制パージ。
その他各種機能、機構に支障なし。
CODE:01、稼働率78.3%を維持、戦闘続行に支障なし』

だがそれより先に瓦礫をかき分け当機が立ち上がり、ファイティングスタイルをとる。

「黒閃程じゃないけど結構いい感じに呪力乗せれたと思ったのに全然元気じゃん!
あの変身ヒーローといい、現代科学もあなどれないね~」

冷たい風と共に、場違いな程にのんきな声が響く。
ほぼ直感的に陽介に視線を送ったイザークが見たのは、この世で最も恐ろしい者とこの世で最も憎んでいる者の両方と再会したようなぐちゃぐちゃな顔であった。

「先生……っ!」

「あれ?誰かと思ったら何時間かぶりじゃん式神使い。
感動の再開だね!握手でもする?」

「ざけんな!テメェだけは、テメェだけは許しちゃおけねえ!」

スパナを、奪われた仲間と同じ名前の武器を握りしめ吠える陽介。
その気迫は戦闘慣れしていないくるみはビビッてキャルの背中に隠れてしまう程なのだが、それをぶつけられる本人はどこ吹く風といった様子だ。
強烈な悪感情の良いにおいが溜まらないとすら言い出しそうなほどに機嫌よく笑う。

「熱烈なラブコールに大歓迎!
と、行きたいとこなんだけど、生憎君にはこのカワイ子ちゃんと遊んでほしくてさ」

パチン!と真人が格好つけて指を鳴らすとキャルたちの背後に音もなく切り込む小柄な人影がある。

「させっかよ!ペルソナァ!」

誰か参加者、あるいはどれかNPCモンスターを改造して伏兵にしたと判断した陽介はジライヤを発動し、振るわれる鈍い銀色の刃を受け止める。

「人間!?」

「っ!」

強襲を防がれた少女、糸見沙耶香は大きくバックステップを踏んで仕切り直す。
その構えに一切の無駄はなく、瞬きの間にでも一気に距離を詰めて斬りかかって来ることだろう。

「おい、変形させて暴れさせるのがこいつのお家芸じゃないのか?」

「あ、やっぱり俺の術式はもう知ってる感じ?
けど残念。
羂索の言ってたソードスキルだっけ?でちょっと遊んでみたんだ。
沙耶香!その式神使い殺したら今度二人切りでデートだよ」

「は、はい!」

鉄面皮な暗殺剣にしか見えなかった少女が一瞬で恋する乙女に変身し、また元に戻った。
真人が新たに手に入れた能力がどうゆう物か凡そ察した陽介は苦悶と怒りを、キャルは呆れと嫌悪を一切隠さない視線を真人に送る。

「全く、笑えないジョークだ」

『ウィール……ッ!』

『ゲキオコ……ッ!』

意図したわけではなかったがかつて真人に倒された戦士の口癖と同じ言葉と同時にイザークはレプリケミーカードを構える。

「何それ、式神……いや、君に呪力はないけどそいつらにはあるっぽいし、呪霊だか受肉体を封じた札?
てかその武器……」

『ガキン!MADWHEEL!ゴキン!』

「おい、あんまりワクワクさせるなよ……」

真贋入り混じるバトルロワイヤルの真のスタートもそこそこに花村陽介を襲った地獄絵図。
その再現が今、起ころうとしている。

「イザーク・ジュール!ヴァルバラド出る!」

『TUNE UP! MADWHELL……』

量産型ヴァルバラドに鉄鋼したイザークは武器をアサルトライフルのように構え、ケルビムマズルから紫の光弾を連射しながら距離を詰める。

「俺の術式聞いてて知らないはずないよなぁ!
そいつじゃあ無為転変は防げねぇよ!」

「それが貴様を倒さない理由になるかぁ!
その古雑巾みたいな顔面を八つ裂きにしてやるっ!」

「他人のこと言える程男前かよ!イザーク・ジュール!」

ラッシャーブレードとカマキリに似た形に変形した腕部が火花を散らす。
超A級錬金術師の師匠がオリジナルと同等の性能を持たせて造った叡智の刃は人間の悪意の化生とも言うべき天性の肉体に対抗出来ても傷一つ与えることはできない。
当ロワではある程度ダメージが通るように羂索らによって手が加えられているので金色のマルガムを撃破できるだけの性能があればある程度削る事は出来るだろうが、やはり魂を知覚できる者の方がより効果的なダメージを与えることができる。
いくら実力至上主義のザフト軍においてトップガンの一人にして赤服を着るガンダムのパイロットであるイザークでもそんなオカルトに膝まで突っ込んだ芸当は今のところ不可能だ。
同じガンダムのパイロットでもGN粒子に導かれ革新へと至った者たちならばもしかしたかもしれないが、種すら割れないイザークではこうして拮抗出来ているように見えるのも、所詮真人が遊んでいるからに過ぎない。

(思ったよりガンガン来るな。
あの式神使い、筋肉達磨が見破った俺の術式の発動条件もきっちり教えてるわけだ)

真人の腕が人型じゃないうちは無為転変にビビりすぎる必要はない。
物理攻撃だけ警戒して削れるだけ削っておく。
いくらある程度勝負になる様に調整されているとは言え、呪霊である真人は高度な反転術式が無くても肉体を再生できる上に、術式の特性上よっぽど派手に欠損しなければ即座に傷を再生できるので有効とは言い難い。
だが真人的には実にナイスな展開だ。
こうして人間が無駄なあがきを必死に行っている様を間近で眺められるのは目の前で大事な物を滅茶苦茶にしてやる程じゃないが、中々に愉快だ。

(射撃も全然下手じゃなかったけど、本人は近接が好きなのかな?
熱くなりやすい質みたいだし……)

イザーク個人、というよりイザークのヴァルバラドは共闘したスパナのヴァルバラドより膂力は上だが動きが若干鈍いと感じる。
呪術的な足し引き算の観点からも、先ほどの分析からも色々と納得できる。

(なら、これはどうかな!)

踏ん張って押し込むふりをして踵を変形させ、地面を潜らせイザークの後ろを取る。
先端をドリル状にした上で掘り進む勢いのまま背後を指し貫こうとする。

「なめるなぁあああーーーっ!」

イザークはまず前方の鎌の片方を量産型ヴァルバラッシャーの剣先のレンチ状になっている部分で絡め取り、もう片方の鎌にぶつけて姿勢を崩させると、タイテンスクラッパーを締めて安全装置を破壊する。

『SCRAP!VALVARABREAK!』

装甲全体にエネルギーを纏わせることで真人の『直接触れる』条件を妨害。
そして回転回し蹴りの要領で背後に迫っていた二本の螺旋を根元から蹴り千切り、振り向くと同時に峰でとらえる。
さながら真人の天敵の一人、釘崎野薔薇が金槌と釘でやるようにジャストミートさせて真人に向けて撃ち返した。
ただ打ち返しただけなら肉体に再吸収されて終わりだっただろうが、量産型ヴァルバラドのエネルギーを受けた螺旋は真人を貫き、よろけさせる。
この隙を逃さずイザークは着地と同時に地面に光弾を放って砂塵を巻き上げてからエネルギー斬撃を放った。
攻撃の勢いで煙が晴れると、そこには正中線で真二つに割れた、否、自分で身体をバナナの皮みたいに半分にして攻撃をやり過ごした真人が居た。

「残念♪俺じゃなきゃ殺せてたかもね」

最も自分は祓わないとどうしようもないんだが、と、態々手で頭を戻しながら真人は笑う。
人が食って、寝て、犯す様に殺し、戦い、嗤う。
それこそ呪い、それこそ自分。
ならば思いのほか足掻く玩具も遊びつくさなければもったいない。

「今度こそ本当に唐竹割にしてやろう」

闘志を燃やし斬りかかって来る獲物を次はどう遊んでどう転がしてやろうか。
無邪気な感情を燃料に頭はフル回転。
自分と相手の無数の戦術を思い浮かべながら真人は戦い、戦い、戦う。



☆
「それじゃあ殺させてもらうね。
えっと、式神使い」

偽りの熱に浮かされ愛刀を構える刀使、糸見沙耶香。
対するは自称特別捜査隊のキャプテン・ルサンチマン、花村陽介。
物理的、状況的どちらの意味でも最悪以外の何物でもない真人の掌の上で二人の異能力者が視線の火花を散らす。

『仮称先生の提案を否定。
仮称サヤカの迎撃には当機が行う』

そんな未来を阻止すべく、太陽電池を鈍く光らすロボット、イチローがファイティングスタイルを取りながら一歩前に出た。

「いや‼よく分かんねぇけどその子がアイツの、先生のせいでおかしくなっちまってんだったら俺のせいだ!
このけじめは俺自身で!」

イチローを押しのけなお前に出ようとする陽介の肩を掴んで無理矢理押し戻すイチロー。

『当機の予測では、令呪の使用による潜在能力の発揮が現状比1.8倍の能力向上であると仮定しても花村陽介が仮称サヤカに勝利できる可能性はわずかに23.6%。
極めて非合理的な判断であると言わざるを得ない』

「数字なんて知るかよ!
アイツの企みは知らないけど、あの子は俺が止めないといけないんだ!」

『ならば、数字に寄らず貴方の非合理かつ短絡的な行動を諫めよう。
仮に23.6%の勝利をあなたが得たとして、貴方が後悔しない展開は当機の性能をもってしても予測できない』

「でも!」

「いい加減になさい!」

陽介の側頭部を消して弱くはない衝撃が襲う。
何事かと見ると、くるみを背後に庇いながら杖を手にしたキャルが魔法を使ったようだった。
陽介はバケツでもひっくり返したかのようにずぶ濡れになっている。

「話聞く限り前もそうやってパニクってそうした方がよかったどうかは兎も角、アイツ追っかけることも出来なかったんでしょ?
冷静じゃないままやって大怪我させるわけにもいかなし、スパナってやつの二の舞出したくないなら引っ込んでなさい!
……その代わり、しっかりあたしとクルミを守りなさいよ。あたしら近接からっきしなんだから」

「キャルちゃん……」

「イチロー、もう始めていいわ」

『了解。
サン・ライズ・マシンガン、非殺傷モードで展開。
これより対象を無力化する』

手首を折り畳み、銃口を露出させると特殊エネルギー弾、太陽の欠片を発射しながら距離を詰める。
スピードを追求した刀使である沙耶香は難なく弾幕をすり抜けて肉薄。
近接戦に移行する。
腰部スラスターを失ったイチローはエネルギーを脚部スラスターに集中。
自身の関節軸の安定性能を信じ、感性と回転の勢いに任せた激しい蹴りを戦闘スタイルに選択し、沙耶香を迎撃する。
バランスこそ危ういが、そう何度も写シを張れない沙耶香はよりスピードを上げる。
『無念無想』
高津雪那が目指し、沙耶香がたどり着いた速さの極致。
当代最強クラス、それもまだまだ伸びしろのある沙耶香が能ではなく背骨で考えてトップスピードで攻め立ててくるのだ。
大抵の相手からすればたまった物ではない。
イチローもスラスターや銃口を斬り落とされ、機動力と武装を一気に奪われてしまう。

「イチロー!」

くるみが思わず悲鳴を上げるが、状況は変わらない。
沙耶香の怒涛の剣戟はナノスキンを、プロテクターを斬り裂き確実にイチローへダメージを与えていく。

「……」

削ぎ堕ちていく。
イチローの身体が、沙耶香の視界が、先鋭化されて最期に残るのはひたすらの無心。
命じられるままに斬る意志無き殺人兵器(キラーマシーン)。
高津雪那、そして真人が望んだとおりの冷え切った金属のような刀使。
あの日また戦おうと可奈美が差し伸べてくれた手とは、さっきロロがずっと寒い外にいたことを考慮して振る舞ってくれたロシア紅茶とは真逆の冷たくて、何もないからっぽの……。

(嫌だ)

自分の声が喉以外から聞こえた。
そう思った瞬間、また沙耶香の手を美濃関の制服の腕とアッシュフォード学園の制服の腕が掴んだ。

(な、なんで?私は大好き人のために……あれ?)

『ラーニング完了』

時間にして一秒に満たない停滞。
だが本物の機械にはそれだけで十分。
観て、聴いて、学び、二度と同じ過ちを犯さない。
良くも悪くも、機械は時に人を超える。
剣先を弾かれた沙耶香のがら空きの腹部に無用のサン・ライズ・マシンガンを露出させておく意味のなくなったため元に戻していた拳を叩きこむ。

「ごっぷ……」

写シをはがされ、衝撃も殺しきれなかった沙耶香は腹部を抑えて膝をつく。
イチローは腕を上げられる間に剣先を踏みつけて動きを封じた。

「よっしゃ!」

「よ、よかったぁ」

「マジにあの無茶苦茶速ぇのを捌いちまった……」

『仮称サヤカは超加速状態に移行した後から物理的スペックの上昇に反比例するように思考がパターン化していた。
結果、実際の脅威度は低下し、短時間のラーニングで制圧に成功した』

喜ぶキャル、胸をなでおろすくるみ、驚きが勝っている陽介、淡々と事実を述べるイチロー。
そのすべてを沙耶香は正しく認識できなかった。
元々自分の能力ではない上に『制限』か、それともソードスキル化に当たって無茶があったのかオリジナルに比べて劣化している聖文字により植え付けられた情動がはがれかけている。
沙耶香の感情の機転に居た真人がどかされ、元々そこにいた者の姿が、柳瀬舞衣の表裏無き善意の温かさが浮かんでくる。
真贋が、今再び入れ替わる。

「舞衣……可奈美……ロロ……」

自分に温かさをくれた舞衣、友達になれたかもしれない……事実有り得た未来では友達になれた可奈美。
そしてその行動が舞衣のような純然たる善意からだったわけではないかもしれないが、自分と同じ様な境遇を持ち危ない所を助けてもくれた、そして操られたとは言え傷付けてしまったロロ・ランペルージ。
前者二人に比べてロロとの関りは薄いはずだが、それでもランペルージ兄弟の関係は沙耶香にとって自分と舞衣との理想の関係の一つに出来るかもしれない姿だと思っている。

それを奪おうとしたことは沙耶香に罪悪感と、あと一歩で可奈美を殺し骸人形に仕立て上げた者と、今の沙耶香は知る由もないが仮面ライダーエターナルこと大道克己と、同じところまで堕ちていたかもしれないという恐怖として偽りの愛の裏に確かに根付いていた。
それが可奈美やロロの腕の幻覚という形で沙耶香を引き留めていたのだろう。
聖文字が本来の影響力を有していればこうはならなかっただろう。
そして真人が呪霊ゆえに生理的な性欲を持たず、恋愛という物に関しても別段深い興味を抱いていなかったのも大きい。
もし戯れに沙耶香を犯す、なんてことをしていたら流石に偽の愛が深まって戻れぬ深みにはまっていた可能性もなくはない。

「なんか、正気に戻ってない?」

「ならふん縛ってあの継ぎ接ぎに触られない場所に放っておくでいいでしょ。
ヨウスケ、あんたロープとか持ってないの?」

などと話していると轟音と共に人ぐらいの大きさのものが吹き飛んで来た。
量産型ヴァルバラドだ。

「イザーク!」

「来るな!一人で、立てる!」

強がってはいるが、薄汚れた装甲はあちこち軋んで紫の火花を散らし、一部はデザイン的にではなく本当に損傷して使い物にならなくなっている。
どうにか致命的な『触られる』ことだけは回避していたようだが、それはただでさえ不慣れな武装で普段絶対やらないことを繰り返すのと同義であり、体力と神経をすり減らし次第に追い詰められてしまったのだろう。
どうにか武器を盾に凌いだようだが、もう気力だけで立ち上がっている状態だ。

「余計な事してくれたね、半分こ呪骸モドキ。
もうちょっと面白いことになるかと思ったけど、ま、所詮後付けの術式だしこんなもんなのかな?」

イザークを吹っ飛ばしたのは純然たる質量であったらしい。
巨大化した拳を元のサイズに戻しながらあくびでもかみ殺しているような調子で言う。

「イザーク一人ぶっ殺せてないくせに何大物ぶってんのよ縫い目ロン毛。
その半分子のお陰でアンタがイザークを嬲ってる間に手下はボロボロであたしとヨウスケは元気ピンピンでイチローもまだ余裕だけど?」

不敵に笑い杖を構えるキャルを相手の怒りのツボを見つけた小学生のようなニタニタとした笑みで真人は受け流す。

「嘘が下手っ!
お前らみたいなファッションヤンキーの根明くん根明ちゃんが沙耶香やそっちのチビを気にしないで戦えるわけないっしょ?」

そう言って真人は右腕を頭上に掲げ……

「ま、もう気にすることもないだろうけど」

無数の枝状に分裂させて伸ばした。
その先端一つ一つには手が、絶対に触れられてはいけない最悪の凶器が形造られている。

「さあさあ!他人の事なんて気にしてたら一発アウトだよ!」

「貴様ぁーーーっ!」

吠えながら量産型ヴァルバラッシャーに新たなカードを読み込ませてレプリコプターバーサークを装備するイザーク。
だが遅い。
真人の精密動作性をもってすればバラマキ全てを避けて必殺の手全てを当てることも可能だ。
さあ誰を残そうか?
散々利用した挙句無関係な連中を全滅させたという絶望を味あわせるなら沙耶香だ。
自分がかかわった全員が死ぬと思わせるなら陽介一択。
今まさに決死の覚悟で自分を停めようとしているイザークも捨てがたいが、ついさっき啖呵を切ってくれやがったキャルも捨てがたい。
くるみは……どちらかというと目の前でイチローとかいうロボットをバラバラに引き裂いてやりたいな。
イニミニマニモ―、神さまの言う通り、神の悪戯、呪いの気まぐれ。
無垢なる人の呪いが指し示す次の悲劇は……。

「くそがぁあああああああーーーーーーっ!」

たった一人のコーディネイターの意地に指ごとへし折られることになる。

(まっすぐ向かってくる?
おいおい根元の俺を速攻で倒して全員助けるつもりか?)

満身創痍のその身体で、今にも変身解除されそうで強化武装を維持するのが精いっぱいのその鎧で?
その疑問は武器腕と化した右腕の銃を使わない動きをしたことで消えた。
伸びきった無数の腕が誰にも触れることなく高速回転するメインローターを模したブレードに巻き込まれて絡め取られていく。

「マジかよお前!!?死んで勝つ気か!?」

「誰が貴様なんぞとぉ!」

そうは言うがイザークの右腕に真人の無数の腕が密着する。
条件は満たした。
あとはたった一瞬念じるだけ。

「無為転変!」

ボコボコと右腕のヘリコプターが歪に膨れ上がる。
それは装甲を伝って量産型ヴァルバラドその物もとても金属とは思えない形に変形していく。

「うぅうううおおおおおおおおおおーーーーーーーっ!!!!!!」

イザークも絶叫を上げて狂い悶える。
無生物の量産型ヴァルバラッシャーで真人の腕を斬り飛ばすが焼け石に水。
真人に触れられた魂を有する存在は望むままにその魂をいじくり回され、それに引っ張られた肉体は異形に変貌する。
文字通りの必殺技。
人だろうと呪霊だろうと殺害の意図を込めて使われた場合、触れられた場所を即座に斬り飛ばすが刹那の瞬き以上の時間接触しない以外に助かるすべはない。
唯一の例外は魂のカタチを無意識でも知覚すること。

つまりイザークが助かるには身にまとう仮面ライダーの力で『例外』になるほかない。

だが実際問題仮面ライダーの力で両面宿儺の器のような状態になれるだろうか?
浅倉威や望月穂波が手にした神崎士郎製の仮面ライダーでは無理だろう。
あれは純然たる強化服だ。
黒鋼スパナの二の舞にしかならない。

大道克己のようなガイアメモリの仮面ライダーでも無理だろう。
あれはドーピングの延長、生体装甲、どこまで行っても強化した生身だ。
まあ、魂が腐りかけだろうNEVERに効くかと言われる微妙だが。

チェイスのドライブシステムの仮面ライダーの場合も神崎士郎製のライダーと同じく強化服なので無理だろう。
変身者がロイミュードの場合は魂そのものであるコアを直接弄られてしまう可能性があるので、下手したら人間の変身者以上に無為転変に弱いかもしれない。
だがドライブドライバーと、クリム・スタインベルトの魂の複製と文字通りの一心同体、同じ肉体に複数の魂が同居する状態になれば唯一の例外になり得る可能性はある。

同じ理由でももしかしたら今の仮面ライダーゼインや本質的にケミーと人間の多重錬成、同じ肉体に人造とは言え複数の魂を有する状態となる錬金術の仮面ライダーならばあの黒い火花に愛された少年と同じ状態と言えるかもしれない。
だが、残念ながらイザークに与えられた力はヴァルバラド。
仮面ライダーに満たない錬金装甲。
変形させたケミーの鎧に堪えられるように肉体の一部を再錬成しているだけ。
とても同じ体に複数の魂が同居しているとは言い難い。

だが黒鋼スパナとイザークにはいくつか決定的な違いがある。

生まれた世界?人種?そんな物はむき出しの魂にしたら意味がない。
使っている力と真人の認識だ。
スパナは純正のケミー、すなわち悪意を持たないケミーを用いて鉄鋼していた。
だがイザークは量産性を考慮されたレプリケミー、生まれ持ってある程度の悪意を有するケミーで鉄鋼している。
次に真人の認識だ。
スパナを改造人間に変身させた時、真人はマッドウィールまでは変身させなかった。
これは彼の気まぐれではない。
先ほど花村陽介が述べた様に、真人は秀吉と工具コンビが戦闘を始めるまでの流れをどこか遠くからは観ていただろうが鉄鋼の際に手元までがっつり見ていた訳ではない。
つまりスパナが『生き物が鎧に変形したのを纏っている』とは思っていなかったのだ。
その上ケミーは純粋で、真人が最も敏感に感じ取れる魂の代謝である悪意を持たない。
そしてマッドウィールも呼吸するように命を奪う真人から殺意などを感じ取れなかったので真人と結合してマルガムになるようなこともなかった。
だが今回真人は量産型ヴァルバラドの変身のメカニズムをなんとなく理解するタイミングがあった。
それはレプリケミーが悪意の存在であることを、代謝する魂を持ちえると意識するのに十分な出来事である。
元々彼の住む世界に呪符に呪霊や式神を封じて持ち歩く手段があるのもその理解を加速させた。
長々説明させていただいたが結論何を言いたいかというと

『ウィールぅう宇右uうううぅUUうう!!!??』

『げ、ゲゲゲ、げげげっげっげげっげげげgゲキオコぉ!?』

レプリケミーは、呪霊同様無為転変の術式対象である。

「ぷはぁっ!」

限界まで膨張してはじけ飛んだ装甲の中からイザークが出て来た。
まだ肉体の一部再錬成の効力は残っているのか、目元には涙の痕のような黒い紋様が浮かんでいるが生きている。
これにはさすがの真人も驚いた。
だが同時に納得もした。

(術式の解釈を広げ過ぎてイザーク本体より先に周りの呪霊の鎧を弾かせてしまった!
けどあれだけガッツリ触れたんだ。安くはすまない!)

実際その通りだった。
一拍遅れて赤い袖に隠れた右腕が震えだす。
イザークは令呪もレジスターもついていない側という事も有り、躊躇なく噛んで無理矢理袖をまくると左手に持つ量産型ヴァルバラッシャーのラッシャーブレードを突き立て引き下ろす。
切断された右腕は爆裂四散してレプリケミーの残骸と見分けがつかなくなってしまった。

『!?』

「うそでしょ……」

「イザーク!」

「あ……」

(そんな!また、また先生のせいで、チクショウ!)

「痛い…痛い…痛いぃぃぃ!」

武器を取り落とし、リュックを抱え締める様に蹲って悶えるイザーク。
当然だろう。
まだ17歳の少年が自分で自分の皮を斬り、肉を裂き、骨を断ったのだ。
心身の苦痛は計り知れない。
あれだけ心身痛めつけられて何度でも他人のために戦える宿儺の器やスーパーコーディネイターがおかしいのだ。

「なんだよ!あとちょっとでもっとカッコよくなったのに!」

腕を無数の刃に変形させながらイザークに迫る真人。
たった一回でも凌いだのは素直に見事だ。
だが支払ったコストはあまりに高い。
鉄鋼不能、手持ちのカードは0枚でバースト技も使用不可。
挙句片手を失い満足に格闘も出来ない。
令呪を使ったところで生身のイザークが出来ることなどたかが知れている。
正に詰み。
仕方ないとはいえ捨て札にしては大盤振る舞いが過ぎた。
キャルもイチローも陽介も駆けだしているが、真人の攻撃の方が速い。

「ぶゅっ!」

だが、イザークが破れかぶれに反撃するとしても右手での攻撃はない。
その油断と思い込みが真人の虚を再び突いた。
血が舞う。
真人とイザークの血だ。
拳の無い右手で殴ったわけでもない。
イザークの右腕には、黒鋼色の新しい拳がついている。

(こいつっ!ピーピー鳴きながらひっくり返った蟲みたいな無様見せながら義手を付けてやがったのか!?
しかも、痛い!義手その物が呪具か!)

その義手は、黄金騎士・牙狼こと道外流牙の戦友、炎刃騎士・漸がかつて殺戮の闘将ゼドムのプラントを刺され、魔導ホラーへと変貌を遂げつつあったゆえに捨てた右腕の代わりに得たソウルメタル製の義手である。
奇しくもイザークは元の持ち主とよく似た状態、状況でこの支給品を使うこととなった。
ソウルメタルには、人の負の感情を呼び水に人界に出ずる人食いの魔獣、ホラーを討滅する力がある。
流石に今回のこれは文字通りのラッキーパンチだが、イザークは呪いに届くかもしれない力を手に入れた。

「イザーク!」

「やれぇえええキャルぅううううう!」

ここまでのあまりにもあまりな展開に言葉を失い動けずにいたキャルが駆けだす。
手に持つ杖はある世界を恐怖と理不尽で蹂躙する魔王のコレクションの一つ、ブラスティングスタッフ。
物理攻撃力は一切なし。
しかしそのかわり、肉体に当たれば絶対に距離を取らせる後衛職の魔法使いには必須の能力。

「吹っ飛べぇえええええ!」

「────────っ!」

全身が武器に変形する肉体を持つ真人にとっては天敵ともいえる武装である。
痛みもなしに急に景色が後ろに流れる。
打ち上げられたと察するのに時間がかかった。

(丁髷ゴリラの術式ほどじゃないけど分かってないと本当に混乱する……っ!)

だがまだだ。この程度鳥にでも変身すれば即座に戻れる。
イザークはもう火事場の馬鹿力を使い切っただろうし、こっちはまだ改造人間も支給品も使っていない。

『太陽エネルギー、急速チャージ開始』

だが切り札を切っていないのは別に一人だけではない。
ここにも一機、『最強』を温存していたロボットが居る。

『ジェネレーター直結、収束臨界……』

蓄えられた太陽エネルギーが機体限界ギリギリまで圧縮され、頭部に集中。
あまりの高熱にボディーの透明な部位を残さず眩く発光させながら、イチローは倒すべき敵を見据える。
超高火力による一撃必殺。
現状令呪無しで唯一真人への致命打に成りえるかもしれない一撃。
その可能性をイチローが提示したのは、令呪以外の手段に限ってはジュール隊で唯一自身がそれを可能だからだ。

「……はぁ、つまんな」

『サン……ライズ・ビィ────────ムッッッ!!!』

その名の通り登り往く朝日にも似た山吹色の光柱がイチローの額から放たれた。
圧倒的熱量が真人の下半身を吹き飛ばし、残る上半身もはるか上空に連れ去った。

「終わった、のか……」

陽介の呟きと同時に体中から煙を上げながらガクッ!とイチローが膝をつく。

「イチローしっかり!大丈夫?何か焼き切れちゃった!?」

『すまない……倒し、損ねた。
……残存エネルギーが20%を低下。
太陽電池機構の冷却が済み次第、急速充電を実行。
それまでスリープモードに、移行……』

そう報告するとイチローはうんともすんとも言わなくなってしまった。

「……お疲れ様。ありがとう」

技術手袋越しとは言え、まだ熱いゼイチローのボディーをねぎらうように撫でるくるみ。
限界なのはイチローだけではなかった。

「ぐっ……ううう……」

殆ど尻もちをつく様にあおむけに倒れたイザークはそのまま気絶してしまった。

「イザーク!イザークしっかり!あいつらでもこんな無茶絶対しないわよ!
ちょっとヨウスケ!それに、サヤカだっけ!?あんたらもこっち来て手伝いなさい!」

「お、おう分かったって寒っ!あれ?
なんで俺だけこんなずぶ濡れなんだっけ?」

怒鳴るキャルにせかされ正気に戻った陽介だったが、正気に戻ったせいで自分がずぶ濡れという事実を思い出し震え上がってしまった。

「もうほんとあんたってカッコつかないわね!
冷えないところでクルミとイチロー見張ってなさい!
サヤカ!あんたで良いからこっち来てイザークの手当て手伝って!」

「う、うん」

仕方なく陽介とは別の意味で正気に戻ったばかりの沙耶香を呼びつけ、まだ結合しきってないのに無理やり真人を殴ったせいで血が止まってない右腕を破いたリュックの布を巻き付け止血し、二人がかりでイザークを運ぶ。

「あ、これって……」

沙耶香はイザークに駆け寄ろうとして、真人が吹き飛ばされた場所に見覚えのあるカードと見覚えのない支給品が落ちているのに気付いて拾い上げた。

「ちょっと!そんなの後で良いから!」

キャルの怒鳴り声に道具を素早くリュックにしまうと二人に駆け寄る。

「あんたの事情は後できっちり聴かせてもらうけど、まずは折角生き残ったんだからこれ以上死なないようにしましょう」

「……うん。えっと」

「あたしはキャル。魔法使いよ」

「糸見沙耶香、刀使」

自己紹介もそこそこに二人はまだ壊れていない家にイザークを運び込んだ。



〇
「あっぶな。
流石にレジスターや令呪が焼き焦がされたらヤバかったよなぁ」

真人は生きていた。
元居たC-11とC-12の境目辺りから吹き飛ばされて河に堕ち、どうにか無理やり生やした下半身を魚に変形させて泳いで向こう岸のC-10にたどり着いた。
だが呪力も大幅に消費させられ、流石に休まない訳にはいかない。
数時間も休めば領域以外は大体使えるぐらいに回復できるだろうが、このバトルロワイヤルにとらわれてから初めての失態だ。

「リュックは……マジか、底が焦げていくらかこぼれちゃってるじゃん」

事実として真人は優位に立っていたはずなのに、今回は負けたと言っていい。
相手が確実に本気を出せないだろう従順な手ゴマ、多彩な手札、改造人間のストック、そして令呪なしに使えるかは怪しいが領域展開。
まともに戦えば、真人に勝てるプレイヤーはその気になれば国土を蹂躙出来る連中を除くとそんなに多くない。
強襲自体も上手くいき、スパナと違い、まだ助けられるかもしれない沙耶香に背後を取らせてそちらに注目を裂かせることで量産型ヴァルバラドと一対一の状況をつくる事に成功している。
終始優勢だったと言ってもいい。
なのに一人も殺せなかった。

「あー!むかつく!
でもいいや、式神使いと、沙耶香。
無為転変仕込んだりは出来なかったけど種は蒔いてる」

肉体と違い、魂は何度でも殺せる。
今回の戦いで真人はあのチームにイザークの右腕欠損という盛大なくさびを打ち込んだ。
料理の仕様はいくらでもある。

「今回ちょっとおごって真面に攻めすぎちゃったのは、流石に認めないとまずいよね。
ガラにもなく恋愛ごっこなんてするもんじゃなかったかな?」

こんなにも早く陽介の魂を折ることが出来ると舞い上がってしまったせいか、若干ヴァルバラドに執着してしまった感も否めない。
今回も呪いらしく振舞ったつもりではあったが、どうにも色々と裏目に出てしまった。
だがその一個前のロロたちとの戦いで場をひっかきまわせるのは分かったから、次から場を引きましたらさっさと改造人間にすることにしよう。

「やっぱり『らしさ』って大事だね。
もっと人らしく、呪いらしく狡猾にいかなきゃ」

支払ったコストは高くついたが、ここまでの流れで得た者が全くない訳ではない。
刀使の存在する世界、多分最低限だろうがロロの元居た世界の知識は得れた。
あのルルーシュ・ヴィ・ブリタニアと対峙することがあれば大いに役に立つだろう。
リュックも失ってしまったが、持ち運ばなければいけないのはザビーのバズーカぐらいで、改造人間は元の世界でやったように口の中にでも入れておけばいい。
幸い落とさなかったホットラインを起動し、地図を確認する。

「さて、たった二日しかないんだ。
休んだらまた動かないと。
ここからだと一番近いのは……アビドス高校か」

気の向くまま、足の向くまま、思うままに他者を蹂躙する。
人が人を恐れた胎から生まれた呪いはこのバトルロワイヤルでも変わらない。
彼にとっての真実とは、どこまで行っても呪いが呪いである事なのだから。



【エリアC-10/川沿いのどこか/9月2日午前10時】

【真人@呪術廻戦】
状態:五体満足、呪力消費(大)、タギツヒメへの警戒と呆れ、反省(小)
服装:いつもの
装備:改造人間@呪術廻戦、Lの聖文字@BLEACH
   ザビーのバズーカ×@戦国BASARA
令呪:残り三画
道具:ホットライン
思考
基本:いつも通りにする。呪いらしく、人間らしく狡猾に。
00:不慣れな奴ほど奇を衒う、じゃないけど今回はらしくない遊びが過ぎたかな?
01:もっともっと人らしく、呪いらしく狡猾に行こう。
02:イザーク・ジュールたちは次会った時に身も魂も殺してやる。
03:沙耶香の知り合いに会ったら、適当な改造人間沙耶香ってことにしても面白いかも。
04:タギツヒメ、それは呪いの在り方じゃないでしょ。
05:ロロに関しては頭にとどめておく程度。
   もしルルーシュと遊ぶ機会が有ったら、ってところかな?
06:流石にちょっと休憩。
07:次に行くならアビドス高校かな?
参戦時期:少なくとも渋谷事変よりも前
備考
※魂の輪郭を知覚していればダメージはより通りますが、
 魂の輪郭を知覚してなくてもダメージは通るようになってます。
※改造人間が没収されてない代わりに支給品が1枠減ってます。
※沙耶香から『刀使の巫女』、ロロから聞かされてる限りの『コードギアス』に関する知識を得ました。
※レプリケミーも呪霊同様術式対象に出来るようです。
※リュックを失いました。



〇
「あれは……」

エリアD-10の大橋の上にて。
豊臣秀吉は一条の光柱が天を射抜かんばかりに発射されるのを見た。

「あれも異界の技か技術か?
ここからでは子細までは分らぬが、なんと……」

よっぽど腕に自信のある者が挑戦者を募りたいからそうするのならばもっと派手な、それこそ花火でも使えばいい。
そうでないというならばあれは何かしらの攻撃の意図を持ち、破壊力のある何かということになる。

「我が肉体が滅することが叶わぬとしても、種子島よりも遠くより狙い打たれては面倒だな」

まともな人間がくらえば一撃で消し炭になるサン・ライズ・ビームを見てそんな反応が出てきて当然な者がこの秀吉以外にもまあまあいるのがこのバトルロワイヤルの恐ろしい所である。
だが秀吉は自分と同格かそれ以上の存在を覇王十代しか知らない。
知らない。
配下にして参謀の竹中半兵衛との関係を猿と猿回しと揶揄されることもある秀吉だが、知らないことがどれだけ恐ろしいかぐらいは十分理解している。
だからこそ、知りに行かねばならない。

「アビドス砂漠……確か羂索もアビドス生徒会かどうのと言っていたな」

自分と同じように羂索の言葉を思い出した者たちはアビドス高校を目指し、集うだろう。
それにこの砂漠を突っ切って行けばルルーシュが居城に選んだテレビ局がある。
近くまで行けばロロ・ヴィ・ブリタニアやルルーシュの知古と出会えるかもしれない。

「待っていろルルーシュ。いずれ貴様の国も我が版図としてくれよう……」

赤き覇王が歩みを進める。
真人がもたらすとのはまた毛色の違う悲劇もまた、アビドス高校に近づいていた。



【エリアD-10/大橋/9月2日午前10時】

【豊臣秀吉@戦国BASARA2】
状態:健康
服装:いつもの服装(籠手の部分は別)
装備:神旺エクス・アリスタルコス@グランブルーファンタジー
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:天下統一の邪魔はさせぬ
01:異界の人材や技術、兵器は出来ることならこの手に収める。
02:あの黒き覇王とは何れ雌雄を決する。
03:陽介、我が軍門に下るというなら拒みはせん。
   だがいつまでも奴(スパナ)の死に、弱さに執心するなら要らぬ。
04:此処で豊臣軍を築いてテレビ局のルルーシュを倒す。
   だがそれには情報を集めねばならぬ。
05:あの光(サン・ライズ・ビーム)のような超遠距離攻撃も警戒はしておくか
06:まずはアビドス高校に向かう。
参戦時期:姉川蹂躙戦の後
備考
※エクス・アリスタルコスによって攻撃力が強化されています。
※イチローのサン・ライズ・ビームは周囲一マス分ぐらいには目視できるようです。



〇
「う……」

じっとりと汗をかいた気持ち悪さと、右腕の止まらない痛みでイザークは目覚めた。
身体を起こしてみると自分はベッドに寝かされていたようで、軍服の上着だけ脱がされた状態であった。

『ウィール!』

ベッドサイドテーブルを見ると、純正のマッドウィールがイザークの目覚めを喜び跳ねている。

「……見張ってくれてたのか?」

『ウィルウィール!』

「そうか、助かった」

右腕を伸ばそうとして、それが硬いソウルメタルの義手である事を思い出し、引っ込めて令呪の宿る左腕でカードを掴む。
ハンガーにかけられていた赤服を羽織って、壁に立てかけられていた量産型ヴァルバラッシャーを手に部屋を出る。

「イザーク!あんた思ったより元気そうね」

風呂場の方から出て来たキャルと出会った。
見ると手には水の入った桶とタオルがあり、同やら汗を拭こうとしてくれていたらしい。

「面倒をかけたようだな。
他の連中は?」

タオルを受け取り、顔を拭きながら尋ねる。

「下のガレージでイチローの修理。
動けるなら顔出したげなさい。
あいつら、今にもピーピー泣き出しそうだったんだから」

「そうさせてもらう。俺のリュックは?」

「クルミが預かってるわ」

タオルをキャルに返してイザークは階段を降りた。
どうやら自分は二階に寝かされていたらしい。
ガレージの方に向かうと、キャル以外の全員が揃っていた。
どうやらサイドバッシャーは無事だったようで、運び込まれている。

「あ、イザーク!もう起きても大丈夫なの?」

駆け寄ってきたくるみからリュックを受け取り、イザークは笑みこそないがいくらか穏やかな声で答える。

「どうにかな。イチロー、貴様はどうだ?
かなりの大技を使ったように見えたが、不調はないか?」

『修理不能の損傷を受けた部位は予備パーツに換装済み。
それ以外の部位は技術手袋とキカイソダテールによるリペアが間に合った。
増設スラスターの喪失による機動性能の低下はあるが、通常戦闘に支障はない。
太陽電池も正常に稼働している。極めてノープロだ』

ザフト式の敬礼をしながら答えるイチローに安どのため息を吐く。

「無事なら何よりだ。
高くついたが、全員命あっての物種だからな」

「その腕……ごめんなさい」

沙耶香が深々と頭を下げるが、イザークは鼻を鳴らす。

「これは俺が自分で斬った。
それに貴様のせいで捨てることになったわけでもない」

「でも……」

「申し訳ないと思うなら知っている事を全部話してもらうぞ。
今後のこともある。
キャルも交えて話そう」

リビングに戻ると、キャルがソファーに座ってホットラインを弄りながら待っていた。
ソファーはテーブルに沿うようにL字に二つ配置されており、入って来た方から見て縦線の元からキャルが座っていた隣にくるみがすわり、もう一つのソファーに沙耶香が遠慮がちに腰を下ろす。
イザークはイチローと共に立っているつもりだったが、怪我人だからと他の全員に促されて沙耶香の隣に座った。

「怪我したのは脚じゃないぞ」

「でも結構血も流してんだから大人しく座る!
で、とりあえずあたしらから話す?」

真人と最もかかわりが薄いという事も有り、3人と1機で行動するようになった経緯と、主にラウ・ル・クルーゼについて話された。

「死んだ人間を利用する能力……じゃあニコルって人も、死ぬ前から連れてこられてるわけじゃないなら可奈美みたいに人形に?」

「人形?俺のイメージとしては梔子ユメの様な乗っ取りだったんだが……」

「どっちにしろ本人じゃない時点で最悪じゃねえかよ」

「とにかく、こっちの事情は大体こんな感じ。
沙耶香ちゃんと花村君は、どんな感じ?あんまり話したくないことも多いだろうけど」

「俺ももう一回話すのかよ」

「サヤカが話について行けないんだから仕方ないだろ」

陽介は自信とペルソナの事、ザギ、豊臣秀吉、そして真人との戦いを。
沙耶香は刀使と荒魂に、ロロやタギツヒメとの出会い、黒崎一護の死や真人に洗脳された経緯などを話した。

「美濃関が、そんなことに……」

「羂索たちの用意した贋物なんだろうけど、ごめんな。
俺が秀吉や先生を倒せてれば……」

「ううん。あやまらないで。
どうしようもなかったのは嫌って程分かるから。
私を操ってた人は、陽介たちには先生って名乗ったの?」

「ああ。そう言えば、沙耶香ちゃんはアイツの事、立香さんって呼んでたな」

「多分『藤丸立香』のことじゃない?
名簿の中で並び的に浮いてる名前から適当に名乗ってるんじゃない?
先生は漢字の姓にカタカナの名前の人とルルーシュの知り合い丁度間だし、藤丸って名前は全部カタカナの名前の中に全部漢字って違和感あるし」

沙耶香の疑問に名簿を見ながらくるみが答えた。

「じゃあ次に名乗るとしたらPoHとか浅利切人あたりか?」

「あの継ぎ接ぎがこっちとまともに取り合う気がないってだけでしょ?」

キャルは真人の様な性根が腐った野郎が仲間を大事にする姿も想像できないから、多分自分の知り合いを名簿から予想されたくない……知古を巻き込まれたくないとかそんなことを考えて違う名前を名乗っている訳ではないと言いたいのだ。

「仮に上等な考えがあるとしても適当な他者の悪い噂を流布させたい、ってところか?」

「でしょうね。
後話聞いてる限り継ぎ接ぎとは別ベクトルできな臭いのはロロよ」

沙耶香の方を見ながらキャルが言った。
白兜に襲われる沙耶香を助けたりはしているが、あとから仲間になった(しかも沙耶香の世界では倒すべき害獣の一種である)タギツヒメ相手ならまだしも、純粋に被害者なのが分かり切っているはずの沙耶香にまで支給品を隠し持っていたのは少し違和感がある。

「純粋に協力する気なら手の内晒さないのはおかしいってのは確かにその通りなんだが、ロロはルルーシュの弟なんだろう?
洗脳能力が敵に回った時の恐ろしさや厄介さを知っていたから黙っていた可能性もあるんじゃないのか?」

イザークの推論は、ある意味で現実になった出来事でもある。
そんな意図はなかったのだが、突きつけられた仲間を斬ったという事実に再び胸に鈍痛の走った沙耶香は期せずして取り戻したクラスカードを片手につぶやく様に言った。

「……ロロに会わなきゃ。
会って、ちゃんと謝らなきゃ」

イザークたちも後顧の憂いを断ちたかったし、ルルーシュという地雷さえ踏まなければ真人よりは圧倒的に理性的かつ建設的な会話が可能に思えるロロと会って話すのは損ではないと判断する。
上手くいけば、ルルーシュと不可侵協定ぐらいは結べるかもしれないというのもデカい。

「けどいつまでも冬地帯であっち行ったりこっち行ったりって訳にもいかなくない?
私たち元々テレビ局に向ってたわけだし」

「そうね。ロロもテレビ局に行きたがってるならそこで合流出来ればいいし、二手に分かれる?」

「だが人数が増えたのに対してバイクはサイドバッシャーだけになってしまっているぞ」

それにメカニックとロボットのくるみとイチローを可能な限り分けたくない。
だがそうなると非戦闘員を連れ歩く以上、どちらかの戦力に偏りが生じてしまう。

「なら直接テレビ局に行くのはイザーク、クルミ、イチローでいいんじゃない?
あんたらは一緒に呼ばれてる知り合いも多いんでしょ?」

そもそもロロに会いたがっている沙耶香を除くと元からの知り合いが全く呼ばれていない陽介と、知り合いがシェフィのみのキャルは長い距離を探し回ったところで知り合いとエンカウントできる可能性はそこまで高くないという判断だ。

『そちらの戦力バランスがかなり偏ってると思われますが、よろしいのですか?』

「あんたとイザークの義手になんかあった時にどうにかできるのクルミしかいないんだから仕方にでしょ。
そこはあたしがこいつらのケツひっぱたくから大丈夫。
移動ならこいつらを頼っても良い訳だし」

『スケボーズ!』

『スチームライナー!』

と、キャルはビークルのケミーカードを見せた。

「あれ?スパナの持ってたカードって、今キャルちゃんが持ってるんじゃないのか?」

「もともとイザークが使ってた連中は継ぎ接ぎにやられちゃったから、ヴァルバラドになれるように預けてるわ」

『ウィール!』

イザークもポケットからマッドウィールのカードを取り出す。

「事後承諾になってしまったが、こいつを譲ってくれないか?」

「……だったら、これも持ってってくれよ」

少し悩んだ陽介だったが、スパナの使っていたオリジナルのヴァルバラッシャーを取り出し、イザークに差し出した。

「いいのか?この武器は仲間の形見なんだろう?」

「俺よりお前の方が上手く使えそうだし、そいつとこれを引き離す物も可哀そうな気がしてさ。
そのかわりに絶対に死ぬなよ」

そう言われてイザークは自分が元々持っていた量産型のヴァルバラッシャーをリュックに収納し、陽介から渡された方を装備する。

「ならば有難く使わせてもらおう。
所でヨウスケ、バイクは運転できるか?」

「え?もしかして俺にあのサイドカー運転しろってこと?」

「俺とイチローは生憎と別行動だからな。
キャルは運転できないし、サヤカはどう見てもエレメンタリーを卒業したばっかりだろう?」

糸見沙耶香、12歳。
成人年齢が15歳のプラントであってもまだまだ子供である。
特殊車両を運転させるわけにはいかない。

「いや確かにぼろい自転車からバイクに乗り換えるのが当面の目標で貯金や勉強したりはしてるけど、実際に動かしたことは全然ないぜ?」

「この島はどう考えてもどこの国土でもないだろう?
細かいことは気にするな」

「いやそうは言ったってよぉ……」

「男なんだから腹くくりなさい。
念願のバイク?なんでしょ」

「確かにそうなんだけどさ」

「大丈夫。いざとなったら金剛身がある」

「サイドカー横転させる前提で話進んでる!?」

『仮称継ぎ接ぎや豊臣秀吉との戦闘を避けるために北側の橋を使用することを当機は提案する』

「そしてスルーされた!?」

なんてコントみたいなやり取りを挟みつつ、それぞれの方針とメンバーが決まり、各々荷物と武器を今一度確認してから外に出る。

「キャル、二人のことを頼んだぞ」

「隊長殿も無理すんじゃないわよ。
クルミ、イチロー、あんたらも無事でね」

『了解。当機もキャル、花村陽介、糸見沙耶香の武運を祈る』

「ありがとう。皆も気を付けて」

「うっし!なんとかなりそうっちゃなりそうだな。バイク出せるぜ」

陽介からヘルメットを受け取った沙耶香がサイドカーに座り、キャルはケミーライザーでスケボーズを召喚してその背に乗る。
別れのあいさつを交わして、サイドバッシャーとスケボーズが発進する。
その背中を見送るとイザークたちも歩み出した。



【エリアC-11/市街地/9月2日午前10時】
【ジュール隊イザーク班】
【イザーク・ジュール@機動戦士ガンダムSEED】
状態:健康、顔に大きな傷跡、右腕欠損、義手装着、疲労(中)、ダメージ(中)
服装:ザフトの赤服
装備:ソウルメタル製の義手@牙狼-GARO- 神ノ牙-KAMINOKIBA-
   ヴァルバラッシャー@仮面ライダーガッチャード
   ケミーカード(マッドウィール)@仮面ライダーガッチャード
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
   量産型ヴァルバラッシャー@仮面ライダーガッチャード
思考
基本:この殺し合いから脱出する。
01:死んだ部下を弄び、こんな殺し合いに加担して白服を穢したクルーゼ隊長は許せない。
02:クルミたちと最北の橋経由でテレビ局を目指し、反ルルーシュ派のゲームにのってない連中と合流する。
  地球連合の連中が居るなら出方次第だが協力してやらんこともない。
03:ニコル……お前がもしクチナシのように体を利用されてるだけだとすれば俺は!
04:この武器といいクルミの手袋といい、かなり良い物だなな。
  持ち帰って我がザフト軍で使えないか?
05:アスラン、ラクス嬢……ディアッカ。死ぬなよ
06:なぜアスランやキラとか言う奴の名前が二つも?
07:継ぎ接ぎ(真人)め。今度会ったらこの右手とお揃いにしてくれるっ!
08:キャル、ヨウスケとサヤカは頼んだぞ。
09:スパナ、貴様の武器と仲間の力、使わせてもらうぞ。
10:サヤカとロロと上手く話がまとまるといいんだがな
11:合流できるとしたらテレビ局か。先は長いな。
12:ヒデヨシという男を警戒。
  いつかは倒さねばならんだろうが、流石にもっと装備と人員を充実させてから戦いたい。
13:次似た様なことがあれば右腕だけで済むとは思えんな。
14:あの黒いドームはなんだったんだ?
参戦時期:第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦でディアッカと再会した後
備考
※ソウルメタルのホラーを討滅する力は呪霊にも有効なようです。
※『トラぺジウム』、『プリンセスコネクト!Re:DIVE』、『刀使ノ巫女』、『ペルソナ4』に関する知識を得ました。
※ニコルが羂索のような何者かに死体を利用されているだけの可能性を考慮しています。
※ノワルがエリアF-7を更地にするのを遠目に目撃しました。
 具体的に何が起こったかまでは分かっていません。

【大河くるみ@トラぺジウム】
状態:健康、不安(中)
服装:いつもの私服
装備:技術手袋@ドラえもん
   キカイソダテール(残り3/5回)@ドラえもん
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1、ホットライン
思考
基本:死にたくはない。
01:怖いけど、何もしない訳にはいかない。
02:イザーク、イチローとテレビ局を目指す。
03:東西南北(仮)の皆にはどうか無事でいて欲しい。
  どうか継ぎ接ぎ(真人)や秀吉みたいな人に会ってませんように……。
04:キャル、皆。気を付けてね。
参戦時期:東西南北(仮)が一度解散した直後
備考
※組み立てた01をイチローと名付けました。
※『機動戦士ガンダムSEED』、『プリンセスコネクト!Re:DIVE』、『刀使ノ巫女』、『ペルソナ4』などに関する知識を得ました。
※ノワルがエリアF-7を更地にするのを遠目に目撃しました。
 具体的に何が起こったかまでは分かっていません。

【イチロー(NPCモンスター・非参加者)@キカイダー02+ロワオリジナル】
状態:整備完了、増設スラスター喪失
服装:全裸(ロボットの為)
装備:サン・ライズ・マシンガン(修理済み)、サン・ライズ・ビーム(充電不足の為現状使用不可)
道具:なし
思考
基本:造物主である大河くるみを守護する。
00:くるみを守護する。
01:イザークと行動を共にする。
02:キャル、花村陽介、糸見沙耶香の武運を祈る。
03:仮称継ぎ接ぎを撃破しきれなかったのは当機痛恨の失態である。
04:豊臣秀吉、仮称継ぎ接ぎを非協力対象と判断。
備考
※くるみにより量産型01の残骸からくみ上げられたロボットです。
※キカイソダテールを二回投与され発声機能、会話能力を習得しました。
 それ以外の変化については後の書き手様にお任せします。
※サン・ライズ・ビームは充電さえ出来ていれば何度でも使えますが、そもそも一回の電力消費がすさまじいのでその時の蓄電残量次第ではその場で行動不能になってしまいます。

【支給品解説】
  • ソウルメタル製の義手@牙狼-GARO- 神ノ牙-KAMINOKIBA-
…イザーク・ジュール@機動戦士ガンダムSEEDに支給。
ホラーの死体がマグマで固まる事で生まれる特殊金属、ソウルメタルで出来た義手。
魔戒騎士の蛇崩猛竜が魔導ホラーのプラントに刺し貫かれ捨てるしかなくなった右腕の代わりに魔戒法師の符礼が用意した物。
武器に加工された物ではないので性別問わず扱えるはずだが、イザークはこれを武器と思っている上で右手を捨ててでも仲間のために戦う覚悟と白服を穢し死んだ戦友すら利用するクルーゼへの正しい怒りでもって制御しているのでこれで殴ればホラーや呪霊に普通にダメージが通る。

【NPCモンスター解説】
  • ライオトルーパー@仮面ライダー555
…スマートブレインが仮面ライダーファイズを基に開発した量産型仮面ライダー。
生産性が重視されており、ここの性能はファイズの基本フォーム以下だが兎に角数が多い。
しかも個体によっては仮面ライダーサイガの武装であるジェットスライガーを装備出来たり、仮面ライダーカイザの専用マシンであるサイドバッシャーや三本のベルト共通の大型バイクジェットスライガーを操縦していることもある。
共通武装は専用マシンのジャイロアタッカーと、そのハンドルも兼ねるエネルギーガンと超振動実体剣の特性を持つアクセレイガン。

【ドロップアイテム解説】
  • ジャイロアタッカー@仮面ライダー555
…スマートブレインの自動車部門、スマートブレインモーターズが開発したライオトルーパー専用バイク。
アクセレイガンをセットすることで起動する。
没になったオートバジンの後継機の設計図を基に変形機構の廃止などのコストカットと生産性の向上が行われており、ライオトルーパー同様無数に登場する。


052:手が届く先の君が見えなくなりそうだ 投下順 053:糸見沙耶香:オリジン
073:アナザーオーズ 時系列順
013:回り道こそ最短の道かもしれない イザーク・ジュール
大河くるみ
イチロー
キャル
052:手が届く先の君が見えなくなりそうだ 糸見沙耶香
真人
003:Reverse Position Magician 花村陽介
豊臣秀吉

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