待機していたユメ、ドラえもん、ゼロ、鈴音、ゆう、美嘉の6人は廊下を全速力で走っていた。
足止めの戦闘が本職の3人が撤退を余儀なくされたのを見て事前に決めていた展示を公開するスペースではないエリア……ペプラー博士が潜伏し、ペプラーメタルの研究と製造を試みていたエリアを走っている。
いざとなればメラの手に渡る前に様々な物品を消すことができるだろうモノを使うためだ。
足止めの戦闘が本職の3人が撤退を余儀なくされたのを見て事前に決めていた展示を公開するスペースではないエリア……ペプラー博士が潜伏し、ペプラーメタルの研究と製造を試みていたエリアを走っている。
いざとなればメラの手に渡る前に様々な物品を消すことができるだろうモノを使うためだ。
「ねえ!誰か来てる!?」
『防御機構……DX軍団だったか?
我々が通り過ぎた廊下のは起動しているだろうが、気休めになるかも微妙だな』
我々が通り過ぎた廊下のは起動しているだろうが、気休めになるかも微妙だな』
先ほどのメラの暴れっぷりを思い出し、ゼロは悩まし気にため息をこぼす。
ユメと美嘉の変身アイテムを握る手が強く握られる。
走りながらも短い腕で器用に端末を操作するドラえもんが告げる。
ユメと美嘉の変身アイテムを握る手が強く握られる。
走りながらも短い腕で器用に端末を操作するドラえもんが告げる。
「少なくとも、今のところは大丈夫だと思う。
何かあったらスパイ衛星が……」
何かあったらスパイ衛星が……」
そこまで言ったところで前方の天井が崩れて、絶対に会いたくなかった人影が降りてきた。
そいつは着地直前に目の前にいた青いネコ型ロボットの顔面目掛けてBLDスパインナックルが振るわれる。
そいつは着地直前に目の前にいた青いネコ型ロボットの顔面目掛けてBLDスパインナックルが振るわれる。
「ぎゃあああああああ!僕の眼が!眼がぁあああああ!!!」
『とうちゃーく!会いたかったぜ仮面のスター様!』
映像で見ていた姿とは違ったが、見覚えのあるドライバーと軽薄な声に全員の身体がこわばる。
右目の周りを抑えてのたうち回るドラえもんを除いて。
右目の周りを抑えてのたうち回るドラえもんを除いて。
『ッ!美嘉!ドラえもんを!』
美嘉がチェンジしてドラえもんを回収しようとジャマタノオロチのカードを取り込んで八つの蛇を模した腕を伸ばすが、展開されたスパイクで妨害すると、左腕の伸縮ラダーを伸ばしてドラえもんを地面に押し付けるようにして捕まえる。
ロボットなのにしっかり痛覚があるようでドラえもんは苦悶の声を上げる。
ロボットなのにしっかり痛覚があるようでドラえもんは苦悶の声を上げる。
『なあ、この建物その物設備じゃなかったらお前らどうやって放送してたんだ?
俺も名の知れたゲーマーとして是非ともやりたいと思っててさ。
もし支給品でやってたとしたら誰のよ?』
俺も名の知れたゲーマーとして是非ともやりたいと思っててさ。
もし支給品でやってたとしたら誰のよ?』
そういってぐりぐりと伸縮ラダーで適当にドラえもんをいじりながら問いかける。
ドラえもんを殺す気は今は無い。
放送のための道具のありかをしっているかもしれないからだ。
ドラえもんを殺す気は今は無い。
放送のための道具のありかをしっているかもしれないからだ。
(どうしよう!?このままだと何をどう答えても……)
全滅。
その言葉が脳裏をよぎったその時、黒髪の少女が一歩前に出た。
その言葉が脳裏をよぎったその時、黒髪の少女が一歩前に出た。
『鈴音!?』
「彼のことは僕に任せて、君たちは行って」
「な、なにいってるの堀北さん!?
変身できないのに残るって……」
変身できないのに残るって……」
引き留めようとするゆうを左手で制した鈴音が剣を抜きながら言う。
「マクギリスさんたち三人でようやく対抗できるレベルにしては圧を感じない。
多分、三人が散り散りになって逃げてゼロとの合流を目指すと思って放ったコピーか分身よ。
だったら映像で見たあれと対峙するより勝ち目があるわ」
多分、三人が散り散りになって逃げてゼロとの合流を目指すと思って放ったコピーか分身よ。
だったら映像で見たあれと対峙するより勝ち目があるわ」
『ほーん。随分自信満々じゃねえの』
鈴音の様子に興味を覚えたのか、襲撃者はドラえもんを強めに小突いて気絶させるとベルトの二本のボトルを抜いて、サイドバックルのホルダーに下げていた別の赤と青のボトルと入れ替えてドライバーのレバーを回す。。
<ラビット!タンク!ベストマッチ!Are you ready!?>
『変身!』
<鋼のムーンサルト!ラビットタンク!YEAH!>
より純粋な格闘戦が可能な基本フォームにチェンジすると鈴音にドリルクラッシャーの切っ先を向ける。
「行って!早く!」
鈴音の声に弾かれたように4人の少女が走り出す。
まだ誰も死んではいないはずなのにもう血の匂いと味がしたような気がした。
まだ誰も死んではいないはずなのにもう血の匂いと味がしたような気がした。
時計を見ると8時15分を少し過ぎたぐらいだった。
(僕らがここに来たのが大体8時ちょうどぐらいだったから、20分程度しか持たなかったのか……)
なんとか撤退に成功したソウジ、ギギスト、マクギリスはKMFの展示エリアにいた。
致命傷こそ負っていない物の、ほとんどの武装を喪失してしまった紅蓮のリペアパーツを回収するためだ。
致命傷こそ負っていない物の、ほとんどの武装を喪失してしまった紅蓮のリペアパーツを回収するためだ。
「よし、ミサイルと輻射波動機構の接続自体は問題ない。
ただ、やはり旧型の物で補う以上性能低下はどうしようもないな」
ただ、やはり旧型の物で補う以上性能低下はどうしようもないな」
「しかし奴らもすぐに追いかけてくる。
悠長に凝った準備をする余裕はない」
悠長に凝った準備をする余裕はない」
『PZA-11G2 BORS』と紹介プレートのついた、右腕の外された機体を一同が見る。
名前こそ大分違うが、紅蓮の原型機のバリエーションの一つ。
ゆえに有難く解体させていただいた。
名前こそ大分違うが、紅蓮の原型機のバリエーションの一つ。
ゆえに有難く解体させていただいた。
「っ!まずい早速だ!」
ソウジが再び変身すると同時に彼とギギストの間をオレンジとメタリックブラックの何かが過る。
一拍遅れて轟音がとどろき、背後にいた紅蓮パッチワークを纏ったままのマクギリスに体当たりするような格好で奥へ、奥へ、そして外壁をぶち破って外へと飛んでいく。
一拍遅れて轟音がとどろき、背後にいた紅蓮パッチワークを纏ったままのマクギリスに体当たりするような格好で奥へ、奥へ、そして外壁をぶち破って外へと飛んでいく。
「マクギリス!」
『お、さっき戦った二人じゃん!
赤いシオマネキ君は、ホークガトリングの俺と空のデートってわけか』
赤いシオマネキ君は、ホークガトリングの俺と空のデートってわけか』
軽薄だがそれ以上に本能的に恐怖を感じる声がする。
そちらを向くと先ほどの白い仮面ライダーが同系統の仮面ライダーを連れて来ていた。
龍と錠前の意匠で剣を持ったライダーだ。
そちらを向くと先ほどの白い仮面ライダーが同系統の仮面ライダーを連れて来ていた。
龍と錠前の意匠で剣を持ったライダーだ。
「分身まで使えたなんて……」
『こうしていざ出してみるとなかなか疲れるけどな。
ま、お前ら逃げ虫潰す程度はわけないから安心しろよ!』
ま、お前ら逃げ虫潰す程度はわけないから安心しろよ!』
<ハザードオン!>
龍と錠前の方のビルドが手にした赤い装置のカバーを外してスイッチを押し、ドライバーにセットする。
<ドラゴン!ロック!スーパーベストマッチ!
ドンテンカン!ドーンテンカーン!ドンテンカン!ドーンテンカーン!>
ドンテンカン!ドーンテンカーン!ドンテンカン!ドーンテンカーン!>
ふざけた待機音に似合わないおどろおどろしい気配を増大させながら龍のビルドがベルトのレバーを回す。
<ガタガタゴットン!ズッタンズタン!Are you ready!?>
『変身!』
パチン!と両手でフィンガースナップを鳴らすと、その身体が警戒色の塗られた黒鉄色の鋳型エフェクトで挟まれる。
そして電子レンジの様にチーン!と甲高い音が鳴り、新たな姿となったビルドが現れた。
そして電子レンジの様にチーン!と甲高い音が鳴り、新たな姿となったビルドが現れた。
<アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!>
「さあ!二回表だ!死ぬ気で守れよぉ!」
「言われずとも!」
<キングオブアーサー!>
ギギストとソウジを狙ってフルボトルバスターとビートクローザーが振るわれる。
ギギストは錬金術で避け、ソウジは飛びのきながら二冊目のワンダーライドブックを起動させた。
ギギストは錬金術で避け、ソウジは飛びのきながら二冊目のワンダーライドブックを起動させた。
<キング・オブ・アーサー!>
「変身!」
<聖刃抜刀!>
立ち上がり、逆手に持った聖剣でビートクローザーと打ち合いながら追加された装甲と新たに出現した王剣キングオブアーサーを翻す。
<ワンダー!クロス!ワンダー!掛け合わせ!
高まる二冊の超パワー!>
高まる二冊の超パワー!>
得意の二刀流スタイルになったセイバーに対して神将キードラゴンハザードビルドも二本目の武器としてドリルクラッシャーを生成するが、流石に技を出す程の余裕はない。
聖剣と王剣の連撃に大きく後退させられる。
聖剣と王剣の連撃に大きく後退させられる。
<ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイブリッド!
セイバー!セイバー!推薦図書!>
セイバー!セイバー!推薦図書!>
「いつまでもやられっぱなしと思うなよ!?」
「結構!その思い上がりを微塵切りにしてやるよ!」
展示品のKMFの内、余波で破壊された物たちが火を噴いて粉々に爆発する。
炎の照り返しを受けながら四人が再び激突した。
炎の照り返しを受けながら四人が再び激突した。
堀北に殿を任せた5人が出たのは庭園のような場所だった。
ここから地面への距離はそれなり以上だが、ユメのファルコンレリーフにゆうのデスティニーの飛行能力があるので降りる分には問題ない。
・・
『それも、上空のあれがどうにかなればの話だが』
ここから地面への距離はそれなり以上だが、ユメのファルコンレリーフにゆうのデスティニーの飛行能力があるので降りる分には問題ない。
・・
『それも、上空のあれがどうにかなればの話だが』
<天空の暴れん坊!ホークガトリング!>
『そらそらそら!逃げるばっかか!?』
「戦場を選んでいるといって欲しいね!」
短刀の代用で装備した名刀電光丸をで放たれる銃弾を弾いて輻射波動を放つ紅蓮パッチワーク。
神将ホークガトリングビルドは背部ウィングで羽ばたき回避すると再び弾丸を放つ。
神将ホークガトリングビルドは背部ウィングで羽ばたき回避すると再び弾丸を放つ。
「早すぎる……」
一応ビーム砲撃をしようと狙いをつけてようとしたゆうだが、あまりの高速で戦闘を続ける二人に今の彼女では到底割って入れそうもない。
ユメと美嘉もだ。
アメンはスペックでは肉薄できるブレイド形態もキョウリュウグリーンも制空戦闘に秀でるわけではない。
冥黒の魔女も左腕部だけをミクスタスや鉄鋼の様に変質させる運用の為、エンジェリードを使ったとしても空は飛べない。
ユメと美嘉もだ。
アメンはスペックでは肉薄できるブレイド形態もキョウリュウグリーンも制空戦闘に秀でるわけではない。
冥黒の魔女も左腕部だけをミクスタスや鉄鋼の様に変質させる運用の為、エンジェリードを使ったとしても空は飛べない。
(スペックだけ見せてもらったけど、ゆうのMSじゃあ全員性能に振り回されてる間にマクギリスさんが……)
「諸君!この戦いに手出しは無用だ!」
「ええ!?でも……」
「すでに諸君らも理解しているはずだ!
この先の戦い!相手は必然ここまでの魔境を自ら戦いにその身を置いて来た生粋の物たちや運営直属の物たちとの戦いになると!
ならばこそ示さねばならない!
この力!この命!
そして絶対に勝たねばならない!
ソウジやギギストもまだ敵と戦っている!」
この先の戦い!相手は必然ここまでの魔境を自ら戦いにその身を置いて来た生粋の物たちや運営直属の物たちとの戦いになると!
ならばこそ示さねばならない!
この力!この命!
そして絶対に勝たねばならない!
ソウジやギギストもまだ敵と戦っている!」
その言葉にゼロは一瞬だけ何かを思い直したようにマクギリスたちに背をむけて走り出す。
『……私は別ルートから先ほどの部屋に戻る。
ゆう、私とクライン総裁の護衛を頼む』
ゆう、私とクライン総裁の護衛を頼む』
「え!?でも……」
『マクギリスが言っていただろう!
まだ二人が戦っていると!ユメと美嘉はその援護に!』
まだ二人が戦っていると!ユメと美嘉はその援護に!』
実力の問題もあるが、ギギストにソウジと特に関係の深いおとを理由に選出された二人が弾かれたように走り出す。
「心を決められたようですね」
『ああ。なんとしても侵入者を撃退し、鉄華兵団としての初勝利をもぎ取る!』
マントを翻し、走り出すゼロ。
その背中がゆうには光って見えた。
その背中がゆうには光って見えた。
| 192:博物館事変:ハザードは止まらない | 投下順 | 192:博物館事変:無垢で穢れ無き英雄譚 |
| 時系列順 | ||
| マクギリス・ファリド | ||
| 二代目ゼロ | ||
| ドラえもん | ||
| 立風館ソウジ | ||
| 梔子ユメ | ||
| 冥黒王ギギスト | ||
| 亀井美嘉 | ||
| 東ゆう | ||
| ラクス・クライン | ||
| 堀北鈴音 |