4凶とは、言ってしまえば脅威度上位4名参加者をしめすだけの言葉である。
鬼龍院羅暁や豊臣秀吉、魔王グリオンのように実力・実績共に肉薄するほどの猛者もいれば、トランクスのように単純な戦闘力で彼らを凌駕する参加者もいる。
それでも彼らは、運営や他の参加者に一目置かれ、特別視されている。
それでも彼らは、運営や他の参加者に一目置かれ、特別視されている。
「成程な、これが”4凶”か!!」
贋作とはいえ4凶を初めて相手どり、邪樹右龍はなぜ彼らが特別なのかを理解した。
浮遊する魔女の周囲には、キラキラと星屑のような輝きが50を超えて瞬いて。
その全てが、魔女の指揮の元レーザーのように参加者に降り注ぐ。
浮遊する魔女の周囲には、キラキラと星屑のような輝きが50を超えて瞬いて。
その全てが、魔女の指揮の元レーザーのように参加者に降り注ぐ。
4凶はただ、ただひたすらに強かった。
「これで弱体化(ナーフ)されてるとかマジで言ってんのか!?」
「喋るな!舌をかむぞ!!!」
「喋るな!舌をかむぞ!!!」
参加者指折りの機動力を誇るアスランやデクでさえ気を抜けば躱しきれない攻撃を、参加者屈指の魔女であるユフィリアやキャルの本気に並ぶ威力でいともたやすく放って見せる。
この場に集った参加者は1人の例外なく強者ではあれ、それでも思考を回避以外に割くことはできなかった。
ブースターをふかし、迅移を纏い、『個性』を全身に漲らせ、傷ついた足を補うように赤い装甲を身にまとう。
頬を掠める光が肌を焼き薄暗い石畳に焼け焦げた線を刻む中、参加者たちは逃げ続ける。
この場に集った参加者は1人の例外なく強者ではあれ、それでも思考を回避以外に割くことはできなかった。
ブースターをふかし、迅移を纏い、『個性』を全身に漲らせ、傷ついた足を補うように赤い装甲を身にまとう。
頬を掠める光が肌を焼き薄暗い石畳に焼け焦げた線を刻む中、参加者たちは逃げ続ける。
(速い……)
(この短時間で分かります。ここにいる者たちはみな一流。)
(殺し合いにのってるわけでもない、信頼できる人たちだ。)
(この短時間で分かります。ここにいる者たちはみな一流。)
(殺し合いにのってるわけでもない、信頼できる人たちだ。)
出会ったばかりの者たちも含め、誰もが他の戦士にそんな考えを抱いていた。
ザフトのエース。個性社会の英雄。雷の忍者。天才刀使。精霊適合者。美食殿の魔術師。
そのほとんどは出会って数時間も経っていない。
ある者は生身でモビルスーツの速度に並ぶ忍者やヒーローに驚嘆し。
ある者は魔法ではない淡い光を纏う少女の才覚に舌を巻く。
間違いなく、大抵の相手なら真正面から打ち倒せる戦力が揃っている。それでも。
ザフトのエース。個性社会の英雄。雷の忍者。天才刀使。精霊適合者。美食殿の魔術師。
そのほとんどは出会って数時間も経っていない。
ある者は生身でモビルスーツの速度に並ぶ忍者やヒーローに驚嘆し。
ある者は魔法ではない淡い光を纏う少女の才覚に舌を巻く。
間違いなく、大抵の相手なら真正面から打ち倒せる戦力が揃っている。それでも。
「これだけのメンバーがいて……避けるだけで精一杯か!!!」
贋作とはいえ4凶相手では、足りないのだ。
ましてやここにいる4凶は、2体。
オリジナルより劣化していたとしても、2体合わせての危険度は本物の4凶と同格か上回る。
ましてやここにいる4凶は、2体。
オリジナルより劣化していたとしても、2体合わせての危険度は本物の4凶と同格か上回る。
降り注ぐ光線をビームサーベルで弾き飛ばし、アスランが苛立たし気に叫ぶ。
そんな彼をあざ笑うように、漆黒の神が美しい指で空をなぞった。
神の指先で魔力が渦を巻き、青い馬のような蒼炎を象った。
銀河を馬の形に押し固めたような輝きが、青い焔を迸らせて嘶き駆ける。
その視線の先に居たのは、糸見沙耶香。
そんな彼をあざ笑うように、漆黒の神が美しい指で空をなぞった。
神の指先で魔力が渦を巻き、青い馬のような蒼炎を象った。
銀河を馬の形に押し固めたような輝きが、青い焔を迸らせて嘶き駆ける。
その視線の先に居たのは、糸見沙耶香。
「炎の馬……。」
避けられないとまず悟った。火の粉を撒き散らす馬は、この場で最も巨漢な邪樹右龍だろうと踏み潰せる巨体だ。
巨体と言うことは足が長いという事。一歩の歩みが広く、そのくせ速度は本物の馬より速く、殆どミサイル同然だ。
ソードスキルで呼吸を用いれば速度は上がるだろうが、回避には足りない。
仮に呼吸を用いれば、本物の馬ならば頸を断つことは可能だろうが。
押し寄せる嘶きは炎であり、魔法である。
巨体と言うことは足が長いという事。一歩の歩みが広く、そのくせ速度は本物の馬より速く、殆どミサイル同然だ。
ソードスキルで呼吸を用いれば速度は上がるだろうが、回避には足りない。
仮に呼吸を用いれば、本物の馬ならば頸を断つことは可能だろうが。
押し寄せる嘶きは炎であり、魔法である。
「あれは斬れない……でも避けられない。」
『いいや、お嬢ちゃん。アンタなら斬れる。』
『いいや、お嬢ちゃん。アンタなら斬れる。』
停止しようとした思考を破る声は、沙耶香の指先から聞こえた。
魔導輪ザルバは確信をもって続ける。
魔導輪ザルバは確信をもって続ける。
『あの黒い奴はホラーじゃねえが、あのタギツヒメとかいう奴に似てる。
刀使ってのはああいう……荒魂っつったか。あれを祓うのが仕事だろ。
ならまあ、あの黒い奴の攻撃ならどうにかできるはずだ。』
「でも、今の私じゃ……いや。違う!」
刀使ってのはああいう……荒魂っつったか。あれを祓うのが仕事だろ。
ならまあ、あの黒い奴の攻撃ならどうにかできるはずだ。』
「でも、今の私じゃ……いや。違う!」
御刀を使わねば迎撃どころか降り注ぐノワルの魔法を避ける事すら難しい。
だが炎の馬を対処するには、更なる身体能力が必要だ。
即ち、写シと呼吸の併用。
グラファイトとの戦いの感覚を思い出し、沙耶香は日輪刀を抜いた。
以前は写シを維持するだけでいいので御刀を鞘に納めたが、御刀を振るう必要のある今回は左右に対の刃を構える。
だが炎の馬を対処するには、更なる身体能力が必要だ。
即ち、写シと呼吸の併用。
グラファイトとの戦いの感覚を思い出し、沙耶香は日輪刀を抜いた。
以前は写シを維持するだけでいいので御刀を鞘に納めたが、御刀を振るう必要のある今回は左右に対の刃を構える。
「霞の呼吸 弐ノ型——」
肺から血液を巡る息が写シと混じりあい沙耶香の体を漲らせる。
ザルバの予測に従うのなら、今ここでは呼吸を用いた速度で御刀を振るう事こそが必要だ。
片側が脇差となる通常の二刀流とは違い左右共に長刀を備える構え。
本来両手で構える刀を片手で操る。そんな無茶を呼吸と八幡力で無理やりにやってのけながら、糸見沙耶香は跳んだ。
眼下を潜るように炎の馬が駆ける。その首に刃が届いた。
ザルバの予測に従うのなら、今ここでは呼吸を用いた速度で御刀を振るう事こそが必要だ。
片側が脇差となる通常の二刀流とは違い左右共に長刀を備える構え。
本来両手で構える刀を片手で操る。そんな無茶を呼吸と八幡力で無理やりにやってのけながら、糸見沙耶香は跳んだ。
眼下を潜るように炎の馬が駆ける。その首に刃が届いた。
「八重霞」
体を捻り、左右の刀から放たれる無数の斬撃。
日輪刀の一撃は陽炎を斬るだけだったが、御刀の刃が確かに炎の馬を両断した。
荒ぶる魂を祓う刃は、異聞の神にも届きうる。
その事実に身震いするような高揚感をもって、糸見沙耶香は着地し、ふうと息を吐いて——
日輪刀の一撃は陽炎を斬るだけだったが、御刀の刃が確かに炎の馬を両断した。
荒ぶる魂を祓う刃は、異聞の神にも届きうる。
その事実に身震いするような高揚感をもって、糸見沙耶香は着地し、ふうと息を吐いて——
『馬鹿!嬢ちゃん!!止まるんじゃねえ!!』
その一瞬、糸見沙耶香は間違いなく油断した。
「『贋剣技巧(ソードスキル):闇檻』」
「闇檻ですって!!」
「そりゃあ使えるわよね……ノワルがオリジナルだもの!!」
「闇檻ですって!!」
「そりゃあ使えるわよね……ノワルがオリジナルだもの!!」
ザルバの叫びを塗り潰すように、絹のように滑らかで蜘蛛のように凶悪な言葉が世界に響く。
迎撃の為に足を止めた沙耶香を狙い撃ち、周囲に黒い霧が立ち上る。
ルルーシュが放送で実演したことで、この霧がきわめて強力拘束術式であることは全参加者に知れ渡っている。
この霧を払うか逃げるかしなければ、3秒と経たずに沙耶香の体は黒く輝く拘束具によって辱めを受け縛られる。
迎撃の為に足を止めた沙耶香を狙い撃ち、周囲に黒い霧が立ち上る。
ルルーシュが放送で実演したことで、この霧がきわめて強力拘束術式であることは全参加者に知れ渡っている。
この霧を払うか逃げるかしなければ、3秒と経たずに沙耶香の体は黒く輝く拘束具によって辱めを受け縛られる。
「霞の呼吸 参ノ型 霞散の……」
故に沙耶香は反射的に迎撃の構えを取る。
超常の筋力と天賦の才から放たれる、霞を払う回転切り。
本物のノワルが持つ悪意に満ちた魔力ならまだしも、ルルーシュ程度にまで落ちている贋作の出力なら、糸見沙耶香なら対処できる。
だが、それだけだ。
超常の筋力と天賦の才から放たれる、霞を払う回転切り。
本物のノワルが持つ悪意に満ちた魔力ならまだしも、ルルーシュ程度にまで落ちている贋作の出力なら、糸見沙耶香なら対処できる。
だが、それだけだ。
「『贋剣技巧(ソードスキル):炎神の咆哮(アグニ・ガーンディーヴァ)』」
「あ……」
「あ……」
拘束への対処を強いられた相手は……それ以上の攻撃を対処できない。
贋作ノワルの闇檻に合わせ、アルジュナ・オルタの手には左右一対の黄金の翼が大弓がごとく構えられていた。
そこに番えられるは、光。
恒星の輝きを矢としたかのような、圧倒的な熱と魔力。
蒼炎の馬などとは次元の違う焔は、一目見て人が浴びていい熱量をはるかに超過していた。
贋作ノワルの闇檻に合わせ、アルジュナ・オルタの手には左右一対の黄金の翼が大弓がごとく構えられていた。
そこに番えられるは、光。
恒星の輝きを矢としたかのような、圧倒的な熱と魔力。
蒼炎の馬などとは次元の違う焔は、一目見て人が浴びていい熱量をはるかに超過していた。
(これ、私、死んだ。)
迷いも、推測も、思考も、絶望さえも無く。
自分目掛けて隕石が落ちてくるのを目撃したかのような、抗いがたい確信だけがそこにあった。
それでもノワルの霧を払う手が止まらなかったのは、糸見沙耶香の闘志ゆえか。
刀使としての使命か。ロロ・ランペルージらの戦いと死が何らかの影響を与えていたのか。
どれであろうと同じことだ。アルジュナ・オルタは矢を放つ。
大気が震え塵が焼き消える、掠るだけでも人間程度焼き尽くす青い輝き。
自分目掛けて隕石が落ちてくるのを目撃したかのような、抗いがたい確信だけがそこにあった。
それでもノワルの霧を払う手が止まらなかったのは、糸見沙耶香の闘志ゆえか。
刀使としての使命か。ロロ・ランペルージらの戦いと死が何らかの影響を与えていたのか。
どれであろうと同じことだ。アルジュナ・オルタは矢を放つ。
大気が震え塵が焼き消える、掠るだけでも人間程度焼き尽くす青い輝き。
文字通りの神の裁き。
その輝きに、影が差した。
人の形をした影が、沙耶香の前に躍り出る。
その輝きに、影が差した。
人の形をした影が、沙耶香の前に躍り出る。
「45%……デラウェアスマッシュ!!!」
「モジカラを全開でいきます!!烈火大斬刀!!」
「出し惜しみは無しだ、ありったけで迎え撃つ!!」
「モジカラを全開でいきます!!烈火大斬刀!!」
「出し惜しみは無しだ、ありったけで迎え撃つ!!」
英雄(ヒーロー)は祈らない。
女王は諦めない。
軍人は屈さない。
女王は諦めない。
軍人は屈さない。
三人のぶつけた攻撃と神の一矢が互いに爆ぜ、沙耶香を含めた4人の体を吹き飛ばす。
結果だけを言えば相殺しきれてはいなかった。インフィニットジャスティスの片翼が分散した炎によって焼け溶け、ユフィリアの振るう烈火大斬刀はシンケンマルごと原型さえ残らなかった。
シンケンレッドの変身は解け、生身を晒したデクと沙耶香も石畳に体をぶつける。デイバックから零れたいくつかの支給品が飛び散った。
神の一撃を凌いだ対価としては、奇跡に近いほどの軽傷であった。
結果だけを言えば相殺しきれてはいなかった。インフィニットジャスティスの片翼が分散した炎によって焼け溶け、ユフィリアの振るう烈火大斬刀はシンケンマルごと原型さえ残らなかった。
シンケンレッドの変身は解け、生身を晒したデクと沙耶香も石畳に体をぶつける。デイバックから零れたいくつかの支給品が飛び散った。
神の一撃を凌いだ対価としては、奇跡に近いほどの軽傷であった。
「……ありがとう。助かった。」
礼を言い立ち上がるが、糸見沙耶香の目はアルジュナ・オルタにのみ向けられていた。
一時は死を確信した少女の脳が、酸素を取り戻す。思考が巡る。
一時は死を確信した少女の脳が、酸素を取り戻す。思考が巡る。
(……4凶が連携している!!
いや、どちらもヒースクリフが生み出した偽物なら、あり得る話。)
いや、どちらもヒースクリフが生み出した偽物なら、あり得る話。)
ノワルの闇檻とアルジュナの炎神の咆哮(アグニ・ガーンディーヴァ)。
闇檻で拘束されようと、闇檻から逃れるために数秒を対処に使おうと、アルジュナ・オルタが参加者を殺すには十分すぎる時間だ。
ノワルの拘束とアルジュナ・オルタの攻撃をどちらも相手していては、決して勝てない。
闇檻で拘束されようと、闇檻から逃れるために数秒を対処に使おうと、アルジュナ・オルタが参加者を殺すには十分すぎる時間だ。
ノワルの拘束とアルジュナ・オルタの攻撃をどちらも相手していては、決して勝てない。
(なら私は——)
日輪刀と御刀を拾い上げ、糸見沙耶香はアルジュナ・オルタへと駆けだした。
視界の端では同じ結論に辿り着いただろう邪樹右龍が、沙耶香と同じ行動を選択している。
互いの目が合う、男が無邪気に笑っている理由は分からないが、何を考えているかははっきりとわかった。
視界の端では同じ結論に辿り着いただろう邪樹右龍が、沙耶香と同じ行動を選択している。
互いの目が合う、男が無邪気に笑っている理由は分からないが、何を考えているかははっきりとわかった。
「多分同じこと考えてるな。
あの矢は二度と撃たせちゃならねえ。そのためには……」
「距離を詰めて、私達だけに集中させる!!」
あの矢は二度と撃たせちゃならねえ。そのためには……」
「距離を詰めて、私達だけに集中させる!!」
日輪刀は仕舞わない。大きく息を吸い込み、酸素を血管の中を巡らせる。
呼吸によって増強した肉体で御刀を振るう。沙耶香の動きと寸分たがわぬ動作で、右龍もまた拳を振るう。
男の手には鉄柱がはめ込まれた、物々しい手甲が纏われている。バチバチと音を立て、手甲を覆うように雷が弾ける。
その手甲の名を、雷神憤怒アドラメレク!
呼吸によって増強した肉体で御刀を振るう。沙耶香の動きと寸分たがわぬ動作で、右龍もまた拳を振るう。
男の手には鉄柱がはめ込まれた、物々しい手甲が纏われている。バチバチと音を立て、手甲を覆うように雷が弾ける。
その手甲の名を、雷神憤怒アドラメレク!
「暗刃を使うには邪魔だから使わなかったが。
コイツの攻撃は素手じゃ打撃(シバ)けなそうだからな!」
コイツの攻撃は素手じゃ打撃(シバ)けなそうだからな!」
ぎろりと橙の目を向けるアルジュナ・オルタ。
その周囲を浮かぶ衛星のような輝きが、雷の籠手と鎮魂の刃とぶつかり合う。
アルジュナ・オルタの攻撃の出力を鑑みれば、如何に弱体化した贋作とはいえ真正面から攻撃を受けて五体満足を保っているだけで奇跡だろう。
アドラメレクの雷熱と映シによる幽体干渉。そこに忍者の身体能力(フィジカル)と全集中の呼吸による強化があって、ようやく『防戦』が成り立つ。
それだけの相手。それほどの相手。
その周囲を浮かぶ衛星のような輝きが、雷の籠手と鎮魂の刃とぶつかり合う。
アルジュナ・オルタの攻撃の出力を鑑みれば、如何に弱体化した贋作とはいえ真正面から攻撃を受けて五体満足を保っているだけで奇跡だろう。
アドラメレクの雷熱と映シによる幽体干渉。そこに忍者の身体能力(フィジカル)と全集中の呼吸による強化があって、ようやく『防戦』が成り立つ。
それだけの相手。それほどの相手。
星が燃え盛るような輝きを前に、忍者と刀使は怯まない。
神を祓(ころ)す。生き残るにはそれしかない。
神を祓(ころ)す。生き残るにはそれしかない。
◆
右龍と沙耶香が動き出すと同時。
アスラン・ザラと緑谷出久は真っ先に動いた2人を前に、彼らの目的を理解し動く。
アスラン・ザラと緑谷出久は真っ先に動いた2人を前に、彼らの目的を理解し動く。
アルジュナ・オルタの神罰が如き矢。 炎神の咆哮(アグニ・ガーンディーヴァ)はインフィニットジャスティスの全力を持っても相殺さえままならない。
この場に居る参加者の総力を結集しても、あと2度止められれば奇跡だろうし、他の攻撃に対応することを考えれば二度と打たせてはならないものだ。
そのための近接戦闘(インファイト)。射手(アーチャー)に非ざる狂神(バーサーカー)の相手を、眼前の2人に固定する采配は見事だが。
この場に居る参加者の総力を結集しても、あと2度止められれば奇跡だろうし、他の攻撃に対応することを考えれば二度と打たせてはならないものだ。
そのための近接戦闘(インファイト)。射手(アーチャー)に非ざる狂神(バーサーカー)の相手を、眼前の2人に固定する采配は見事だが。
「時間稼ぎだな。
あの2人ではよくて10分……、むしろ偽物だろうと4凶相手に2人でそれだけ稼げれば大したものなんだろうが。」
あの2人ではよくて10分……、むしろ偽物だろうと4凶相手に2人でそれだけ稼げれば大したものなんだろうが。」
神殺しには兵力は足りない。まるで足りない。アスラン・ザラはそう結論付けざるを得ない。
隣で立ち上がるデクも似たような試算だった。汗を拭うこともせず肩で息をして立ち上がる。
隣で立ち上がるデクも似たような試算だった。汗を拭うこともせず肩で息をして立ち上がる。
「アスランさん。僕たちも沙耶香さんたちに加勢しないと。」
「いいや、違うぞデク。逆だ。」
「いいや、違うぞデク。逆だ。」
バチバチと音を立てて損傷するインフィニットジャスティスだが、動くには問題ないようだ。ブースターをふかし浮遊する。
「アイツらが時間を稼いでいる間に、俺たちでノワルを倒す。」
「ですが……」
「言いたいことは分かるが、迷っている暇はない!」
「ですが……」
「言いたいことは分かるが、迷っている暇はない!」
有無を言わせず叫びと共に、深紅の機体は跳ぶ。片翼が砕けた不格好な飛翔だが、アスランの手にかかれば姿勢制御は可能なレベルの損傷だ。
その姿を見届けたデクはきっかり0.5秒逡巡しアルジュナ・オルタに向かう二人を見たが、意を決しアスランを追い駆け出した。
その姿を見届けたデクはきっかり0.5秒逡巡しアルジュナ・オルタに向かう二人を見たが、意を決しアスランを追い駆け出した。
(分かってる。それ以外にこの場を切り抜ける方法はない!)
死地に置いた仲間を見捨てるような気色の悪さが胸に淀む。
邪樹右龍と糸見沙耶香を信じていないわけではない。むしろ両者には特定の分野では自分を凌駕する力があるとデクは理解している。
そうでなければ黒鞭で彼らの動きを止めていた。たとえ恨まれたとしてもヒーローとしてそうしたはずだ。
2人が渡り合える10分という時間も希望的観測だ。
広範囲の魔法や闇檻の拘束が可能なノワルを自由にすれば、彼女の妨害を受けこの10分はあっという間に0になる。
誰かがアルジュナ・オルタを抑え、誰かがノワルを倒す。
それは最善であり、必要な選択だ。自分に言い聞かせるように手の甲をなぞった。
邪樹右龍と糸見沙耶香を信じていないわけではない。むしろ両者には特定の分野では自分を凌駕する力があるとデクは理解している。
そうでなければ黒鞭で彼らの動きを止めていた。たとえ恨まれたとしてもヒーローとしてそうしたはずだ。
2人が渡り合える10分という時間も希望的観測だ。
広範囲の魔法や闇檻の拘束が可能なノワルを自由にすれば、彼女の妨害を受けこの10分はあっという間に0になる。
誰かがアルジュナ・オルタを抑え、誰かがノワルを倒す。
それは最善であり、必要な選択だ。自分に言い聞かせるように手の甲をなぞった。
「出来る限り……最速で。ノワルを倒す!!」
令呪を切ることに迷いはなかった。
深紅の輝きが全身を伝い、次いで迸る個性の奔流。
アスランの巻き起こす深紅の閃光に追走し、跳躍したデクの足がノワルの頸に目掛けて振るわれる。
その一撃に挟み込むように、アスランもビームサーベルを抜いた。
アスランの全身にも深紅の輝きが迸っていた。彼もデクと同じ、己の制約を突破している。
深紅の輝きが全身を伝い、次いで迸る個性の奔流。
アスランの巻き起こす深紅の閃光に追走し、跳躍したデクの足がノワルの頸に目掛けて振るわれる。
その一撃に挟み込むように、アスランもビームサーベルを抜いた。
アスランの全身にも深紅の輝きが迸っていた。彼もデクと同じ、己の制約を突破している。
「……。」
テネーブル。もし彼女が詠唱を必要としたならそう呟いたはずだ。
魔女の周囲で漆黒の魔力が渦を巻き、飛び掛かるヒーローとモビルスーツを飲み込む黒い嵐が巻き起こる。
100を超える漆黒の魔刃がノワルの周囲を囲い、2人の攻撃を阻む嵐の壁となって渦を巻く。
とはいえ速度も密度もオリジナルの厄災の魔女。魔法少女達を相手に圧倒し、黒き神と真っ向から渡り合った怪物と比べれば密度も質も大きく劣る。
令呪を切ったデクとアスラン——4凶を除けばトップクラスの最高速度を有する戦士であれば、回避も迎撃も不可能ではない……が。
魔女の周囲で漆黒の魔力が渦を巻き、飛び掛かるヒーローとモビルスーツを飲み込む黒い嵐が巻き起こる。
100を超える漆黒の魔刃がノワルの周囲を囲い、2人の攻撃を阻む嵐の壁となって渦を巻く。
とはいえ速度も密度もオリジナルの厄災の魔女。魔法少女達を相手に圧倒し、黒き神と真っ向から渡り合った怪物と比べれば密度も質も大きく劣る。
令呪を切ったデクとアスラン——4凶を除けばトップクラスの最高速度を有する戦士であれば、回避も迎撃も不可能ではない……が。
「範囲が……広すぎる!!」
ノワルもそんなことは分かっている。
ノワルは速度や密度を犠牲に、テネーブルを可能な限り広範囲に拡散させていた。
密集した魔刃は空を埋める漆黒の波となり空間全土を飲み込んでいく。
デクやアスランがいくら弾き飛ばそうと、半分以上の刃が彼らの合間をすり抜ける。
ノワルは速度や密度を犠牲に、テネーブルを可能な限り広範囲に拡散させていた。
密集した魔刃は空を埋める漆黒の波となり空間全土を飲み込んでいく。
デクやアスランがいくら弾き飛ばそうと、半分以上の刃が彼らの合間をすり抜ける。
(不味い!!これで沙耶香や右龍が負傷したら、アルジュナ・オルタが自由になる!!そうなれば……)
最悪の予想が脳を掠め、 敗北の2文字が男たちの頭に浮かぶ。令呪がもたらした動きも精彩を欠き始めていた。
弾き損ねた魔刃が肩を掠めた、デクのスーツを軽々と裂かれ赤い血が音を立てて垂れる。
弾き損ねた魔刃が肩を掠めた、デクのスーツを軽々と裂かれ赤い血が音を立てて垂れる。
「ガッ……。」
「デク!!クソッ……不味い!!」
「デク!!クソッ……不味い!!」
自分たちでさえ一瞬の油断もままならない難敵だ。
下手なモビルスーツの軍勢や敵(ヴィラン)の集団なんかより、この魔女の方がはるかに強い。
焦燥と共に刃の合間を縫う男たちを、魔女は藻掻く蝶を見るように楽し気に見つめているだけだ。
下手なモビルスーツの軍勢や敵(ヴィラン)の集団なんかより、この魔女の方がはるかに強い。
焦燥と共に刃の合間を縫う男たちを、魔女は藻掻く蝶を見るように楽し気に見つめているだけだ。
令呪の効果時間残り30秒。
彼らの胸中が焦燥に呑み込まれようとした、その時だ。
彼らの胸中が焦燥に呑み込まれようとした、その時だ。
「2人とも、そのまま突っ込みなさい!!」
少女が叫んだ。
そこから瞬きほどの間もなく、彼らの背後で波そのものを飲み込むような爆発が彼らの耳に轟いた。
紫の爆発が彼らの背後で無数に響き、巻き起こる爆風が戦士達を押し込んでいく。
そこから瞬きほどの間もなく、彼らの背後で波そのものを飲み込むような爆発が彼らの耳に轟いた。
紫の爆発が彼らの背後で無数に響き、巻き起こる爆風が戦士達を押し込んでいく。
◆
「間に合ったわね。」
テネーブルの荒波と己の魔法を相殺させる。極限状態で動いた一手が最善だと確信し、キャルは胸をなでおろす。
彼女のしたことはシンプル。デクとアスランが取りこぼした広範囲のテネーブルが右龍や沙耶香に届く前に、自身の魔法で相殺したのだ。
魔力の総量ではノワルにはとても敵わないが、天才2人いれば相殺くらいは可能なことは、本物のノワルと戦った大魔導士や魔法少女が証明していることだ。
彼女のしたことはシンプル。デクとアスランが取りこぼした広範囲のテネーブルが右龍や沙耶香に届く前に、自身の魔法で相殺したのだ。
魔力の総量ではノワルにはとても敵わないが、天才2人いれば相殺くらいは可能なことは、本物のノワルと戦った大魔導士や魔法少女が証明していることだ。
ちらりと周囲を見渡すと、右龍と沙耶香がつかづ離れずの距離でアルジュナ・オルタの無数の光線を凌いでいる。
頭上ではアスランとデクも目にもとまらぬ速度でノワルの隙を見出そうと動き回っていた。
よくやるものだと思う。プリンセスフォームになったとて、あの戦場に10秒も混ざれるかと言われれば自信は無かった。
それだけの戦場。それだけの戦い。 それでも、4凶2人をどうにかできる戦力とは言い難かった。
頭上ではアスランとデクも目にもとまらぬ速度でノワルの隙を見出そうと動き回っていた。
よくやるものだと思う。プリンセスフォームになったとて、あの戦場に10秒も混ざれるかと言われれば自信は無かった。
それだけの戦場。それだけの戦い。 それでも、4凶2人をどうにかできる戦力とは言い難かった。
「だけど、足りない。
今の拮抗状態だと、アタシたちは負ける。
馬力に大幅な違いがある。」
今の拮抗状態だと、アタシたちは負ける。
馬力に大幅な違いがある。」
ふと、ルルーシュならどうしただろうかとキャルは考える。
己が最大の勝利を得るためにはあらゆるものを利用し、徹底的な権謀術数をもって確実な勝利を収める悪逆皇帝。
彼がここに居ればメラを相手に逃げの一手を選んだように、最低限のリスクをもってこの城から逃げる手段を選んだだろう。
仮に戦うとしても、身内ではないユフィリアと右龍、特に邪樹右龍に関しては可能な限り利用し消耗させたのではなかろうか。
敵を倒し、その上で己が一番得して一番勝つ手を選ぶ。キャルにはまるで思い浮かばないが、あの男はそうしたはずだ。
己が最大の勝利を得るためにはあらゆるものを利用し、徹底的な権謀術数をもって確実な勝利を収める悪逆皇帝。
彼がここに居ればメラを相手に逃げの一手を選んだように、最低限のリスクをもってこの城から逃げる手段を選んだだろう。
仮に戦うとしても、身内ではないユフィリアと右龍、特に邪樹右龍に関しては可能な限り利用し消耗させたのではなかろうか。
敵を倒し、その上で己が一番得して一番勝つ手を選ぶ。キャルにはまるで思い浮かばないが、あの男はそうしたはずだ。
「アタシはルルーシュじゃない。全部が全部完璧で、自分が総取り出来るような作戦なんて思いつかない。」
少し離れた地点では、ユフィリア・マゼンタが立ち上がり何やら考え込んでいた。
彼女に呼びかければ、ノワルの余波を相殺する防波堤の役目に手を貸してくれるだろう。
ユフィリア・マゼンタほど魔力に愛された人間をキャルは知らない。潜在的な存在感を見れば七冠に近い少女だ。
魔法使いとしての資質の話をするならば、おそらく自分より上だろう。キャルなりの経験と知識から彼女は少女の才をすでに見抜いていた。
彼女に呼びかければ、ノワルの余波を相殺する防波堤の役目に手を貸してくれるだろう。
ユフィリア・マゼンタほど魔力に愛された人間をキャルは知らない。潜在的な存在感を見れば七冠に近い少女だ。
魔法使いとしての資質の話をするならば、おそらく自分より上だろう。キャルなりの経験と知識から彼女は少女の才をすでに見抜いていた。
それでもキャルは、ユフィリア・マゼンタに声をかけることをしなかった。
彼女に的確な指示を出し、利用してでも最大の成果を上げる。
そんなルルーシュのとるような方法は、出来るとは思えないしやろうとはもっと思えなかった。
彼女に的確な指示を出し、利用してでも最大の成果を上げる。
そんなルルーシュのとるような方法は、出来るとは思えないしやろうとはもっと思えなかった。
「出来ることを、必死こいてやってやるのよ。
それしかやり方を知らないんだから。」
それしかやり方を知らないんだから。」
誰もが自分のやりたいことをやっている。誰もが自分のすべきことをやっている。
それが今は、一番なのだとキャルは直感していた。
それが今は、一番なのだとキャルは直感していた。
固い決意と共に、キャルはぎゅっと手を握る。
その手には先ほど、ユフィリア・マゼンタから零れ落ちた赤い石——太陽の石が握られていた。
その手には先ほど、ユフィリア・マゼンタから零れ落ちた赤い石——太陽の石が握られていた。
◆
閃光が走る。
アスラン・ザラの纏う装甲——インフィニットジャスティスガンダム弐式の左右に備わる剣が、縦横無尽に空を駆ける。
片翼が損傷しバランスを崩しているが、それ故に不規則になった動きを追うのは熟練の戦士でも難しい。
厄災と呼ばれ都市を滅ぼすことさえ容易い魔女にとってもそれは同じだ。人の域は外れているとはいえ、メラや宇蟲王のような基礎性能から規格外な4凶と比べたら魔女の視力は劣る。
アスラン・ザラの纏う装甲——インフィニットジャスティスガンダム弐式の左右に備わる剣が、縦横無尽に空を駆ける。
片翼が損傷しバランスを崩しているが、それ故に不規則になった動きを追うのは熟練の戦士でも難しい。
厄災と呼ばれ都市を滅ぼすことさえ容易い魔女にとってもそれは同じだ。人の域は外れているとはいえ、メラや宇蟲王のような基礎性能から規格外な4凶と比べたら魔女の視力は劣る。
だがその事実は魔女の不利を意味しない。
相手を目で追えないのなら、魔法を避けられるほど速いのであれば。視界に移る全てを己が魔力で焼けばいい。
相手を目で追えないのなら、魔法を避けられるほど速いのであれば。視界に移る全てを己が魔力で焼けばいい。
「……。」
シャインレイン。と言う詠唱を贋作のノワルは唱えない。
代わりのようにぎろりと見開かれた目が、令呪の輝きに包まれたデクとアスランを睨みつける。
彼女を中心として花火のように、蒼く淀んだ光が縦横無尽に広がっていく。
代わりのようにぎろりと見開かれた目が、令呪の輝きに包まれたデクとアスランを睨みつける。
彼女を中心として花火のように、蒼く淀んだ光が縦横無尽に広がっていく。
「これは……不味い!」
一撃でも喰らえば死ぬ。獣のような直感を裏付けるように危機感知がアラートを鳴らしている。
個性に従い飛び交うデクはノワルに近づくことも出来ず、当たり所を逃した光は彼らの背後でキャルの魔法により撃ち落されていく。
爆発と閃光が目と耳を焼く爆心地。常人なら呼吸さえままならない状況にも、ただ一人アスラン・ザラだけは光の奔流の中ノワルだけを見据えていた。
個性に従い飛び交うデクはノワルに近づくことも出来ず、当たり所を逃した光は彼らの背後でキャルの魔法により撃ち落されていく。
爆発と閃光が目と耳を焼く爆心地。常人なら呼吸さえままならない状況にも、ただ一人アスラン・ザラだけは光の奔流の中ノワルだけを見据えていた。
「アスラン!!」
「問題ない!!
モビルスーツの戦いや艦隊戦では見慣れたものだ!」
「問題ない!!
モビルスーツの戦いや艦隊戦では見慣れたものだ!」
人を灼き命を奪う光の合間を縫って、一付く暇のない戦闘を行う。
アスラン・ザラにとって、そんな戦場は慣れたものだ。
万華鏡のように広がる無数の光の網を抜け、双刃のビームサーベルが輝きの奔流の中でひときわ紅く輝きノワルに迫る。
アスラン・ザラにとって、そんな戦場は慣れたものだ。
万華鏡のように広がる無数の光の網を抜け、双刃のビームサーベルが輝きの奔流の中でひときわ紅く輝きノワルに迫る。
「ここだ!!」
振るわれるビームサーベルは、確実にノワルの死角を貫いた。
令呪の効果時間残り10秒。決して失敗できない一撃にアスランは鬼気迫る顔でノワルに迫る。
そんな状況にもかかわらず、ノワルはその動きを追わない……追う必要がない。
令呪の効果時間残り10秒。決して失敗できない一撃にアスランは鬼気迫る顔でノワルに迫る。
そんな状況にもかかわらず、ノワルはその動きを追わない……追う必要がない。
「贋剣技巧(ソードスキル)・反撃(オート) 『闇檻 収監』」
「なぁっ!?」
「なぁっ!?」
ノワルの口から、感情の無い詠唱がこだました。
ノワルに突き立てられたビームサーベルは黒い靄に阻まれ、光も熱も粒子の反発もものともせずに靄が纏わりついてくる。
とっさにアスランが剣を引いた頃には、双刃の片側は黒いゴムに覆われ、焼くことも切ることもできないなまくらに成り果てていた。
ノワルに突き立てられたビームサーベルは黒い靄に阻まれ、光も熱も粒子の反発もものともせずに靄が纏わりついてくる。
とっさにアスランが剣を引いた頃には、双刃の片側は黒いゴムに覆われ、焼くことも切ることもできないなまくらに成り果てていた。
「自動反撃でも拘束するのか……。」
ノワルの周囲に展開された、闇檻の防壁。
如何に破損しているとはいえ、令呪によって本領を発揮したガンダムをもってしても突破できないというのもアスランにとっては驚愕だ。
デクもそれは同じのようだ。飛び交う光線をながらもその目は驚きに見開かれていた。
如何に破損しているとはいえ、令呪によって本領を発揮したガンダムをもってしても突破できないというのもアスランにとっては驚愕だ。
デクもそれは同じのようだ。飛び交う光線をながらもその目は驚きに見開かれていた。
「闇檻……聞いていたよりずっと厄介な『個性』かもしれない。」
「全くだ。
ルルーシュの奴、どうやってこんな奴に勝ったんだ。」
「全くだ。
ルルーシュの奴、どうやってこんな奴に勝ったんだ。」
デクもアスランも、オリジナルのノワルとの戦いを知らない。
ルルーシュは「ロロと陽介の献身によるものだ」としか言わなかったが、今となってはもっと詳細に聞いておくべきだったとアスラン・ザラは悔いている。
ルルーシュは「ロロと陽介の献身によるものだ」としか言わなかったが、今となってはもっと詳細に聞いておくべきだったとアスラン・ザラは悔いている。
(前提からしてノワルを倒すには闇檻を喰らっても問題ない攻撃か、自動(オート)で展開される闇檻より速い攻撃のどちらかだ。
だがビームサーベルが封じられたとなれば、ジャスティスの武装で倒すのは恐らく不可能!
この場で可能性があるとすれば、令呪を使ったデクの攻撃くらいだが……)
だがビームサーベルが封じられたとなれば、ジャスティスの武装で倒すのは恐らく不可能!
この場で可能性があるとすれば、令呪を使ったデクの攻撃くらいだが……)
既に両者の使用した令呪の効果はすでに切れていた。
互いにもう1画は使う余裕があるとはいえ、逆に言えば倒すチャンスは一度しかない。
だがとアスランは考える。
ノワルを倒すだけなら、おそらく可能。それがアスランの出した結論だった。
互いにもう1画は使う余裕があるとはいえ、逆に言えば倒すチャンスは一度しかない。
だがとアスランは考える。
ノワルを倒すだけなら、おそらく可能。それがアスランの出した結論だった。
(俺が命懸けで隙を作り、令呪を使ったデクが止めを刺す。
彼の速度なら闇檻のオートガードを差し引いても致命傷を与えられる。仮に倒しきれなくてもユフィリアを後詰めに使えば確実に殺せる。
代償に俺とデク、最悪ユフィリアとキャルも令呪を含めた戦力の殆どを失うことになるが。全滅よりははるかにマシだ。)
彼の速度なら闇檻のオートガードを差し引いても致命傷を与えられる。仮に倒しきれなくてもユフィリアを後詰めに使えば確実に殺せる。
代償に俺とデク、最悪ユフィリアとキャルも令呪を含めた戦力の殆どを失うことになるが。全滅よりははるかにマシだ。)
それだけの戦力が、この場には揃っていた。
仮に目の前にいるのが本物のノワルであれば、或いはルルーシュ達と合流する前のアスランであれば、迷うことなくこの選択を実行しただろう。
仮に目の前にいるのが本物のノワルであれば、或いはルルーシュ達と合流する前のアスランであれば、迷うことなくこの選択を実行しただろう。
だが今のアスランは、本物の4凶に出会っている。
主催者の一角であるラウ・ル・クルーゼを知っている。
だからこそ、それだけでは足りないとアスランは確信していた。
主催者の一角であるラウ・ル・クルーゼを知っている。
だからこそ、それだけでは足りないとアスランは確信していた。
(……だが。ここを切り抜けて……ユフィリアや右龍の仲間たちがヒースクリフを倒したとしてもだ。まだ俺たちにはメラやクルーゼとの戦いが残っている。
既に主催者ではない男が創った、偽物の4凶如きにそこまでの戦力を使う余力は、俺たちにあるのか?)
既に主催者ではない男が創った、偽物の4凶如きにそこまでの戦力を使う余力は、俺たちにあるのか?)
自答するまでもない。そんな余裕は彼らにはない。
ただ勝つだけでは意味がないのだ。1人でも多くの戦力をここから先に進ませねば、メラやクルーゼには勝てない。
ただ勝つだけでは意味がないのだ。1人でも多くの戦力をここから先に進ませねば、メラやクルーゼには勝てない。
(最低でもデクが万全に戦える状況は、前提だな。)
フッと機体の中でアスランは笑う。
自分でも驚くほどに、その考えに至るまでの思考には迷いも葛藤も無かった。
自分でも驚くほどに、その考えに至るまでの思考には迷いも葛藤も無かった。
「デク!!俺は今から酷いことを言う!」
空を飛び交うデクに、アスランは叫ぶ。
デクの返事は閃光と爆発に阻まれまるで聞こえないが、ちらりと少年の目がアスランに向いた。
軍人に非ざるヒーロー。経験も心構えも全てが自分より拙いはずの少年。
デクの返事は閃光と爆発に阻まれまるで聞こえないが、ちらりと少年の目がアスランに向いた。
軍人に非ざるヒーロー。経験も心構えも全てが自分より拙いはずの少年。
「この戦い、もうお前は令呪を使うな!
お前の力は、ここから先に必要だ!!」
「なっ……。でもこいつらに勝たないと、先なんて!!」
「その為に、俺がいる!」
お前の力は、ここから先に必要だ!!」
「なっ……。でもこいつらに勝たないと、先なんて!!」
「その為に、俺がいる!」
その少年を、アスラン・ザラは無条件に信頼を置いていた。
もう一画の令呪を迷うことなく輝かせ、アスランの中で何かが弾ける。
殻を破り何かが芽吹いたような、クリアな視界。その只中をアスランは飛んでいた。
もう一画の令呪を迷うことなく輝かせ、アスランの中で何かが弾ける。
殻を破り何かが芽吹いたような、クリアな視界。その只中をアスランは飛んでいた。
「俺が決定的な隙を作るから、お前はただそこに全力を撃ち込むことだけを考えろ!!」
ノワルが放つ光を深紅の光が駆けていく。
令呪によるものか、決意を固めた故か、アスラン・ザラの動きのキレは増している。
ジャスティスの脚部のブレードが輝き、ノワルの首元に迫る。ノワルはただそれをぎろりと眺めただけだったが。
令呪によるものか、決意を固めた故か、アスラン・ザラの動きのキレは増している。
ジャスティスの脚部のブレードが輝き、ノワルの首元に迫る。ノワルはただそれをぎろりと眺めただけだったが。
「贋剣技巧(ソードスキル)・反撃(オート) 『闇檻 収監』」
「それがどうした!!」
「それがどうした!!」
首元に迫る脚部が闇檻で侵食され、瞬く間に漆黒のラバーで覆われる。
アスラン・ザラはそんな状況を意に介さず、ノワルの頸を蹴り飛ばした。
人間大とはいえガンダムの加速、その乗り手はザフトの中でも指折りの英雄だ。
闇檻で縛られたとはいえ人間の頸をへし折るには十分な衝撃に、ノワルの頸がくの字に曲がる。ノワルの顔が初めて、驚愕らしきものを示して歪んだ。
アスラン・ザラはそんな状況を意に介さず、ノワルの頸を蹴り飛ばした。
人間大とはいえガンダムの加速、その乗り手はザフトの中でも指折りの英雄だ。
闇檻で縛られたとはいえ人間の頸をへし折るには十分な衝撃に、ノワルの頸がくの字に曲がる。ノワルの顔が初めて、驚愕らしきものを示して歪んだ。
「闇檻は拘束する魔法なんだろう。
ならば、拘束されたまま殴り飛ばせばいいだけだ!!」
ならば、拘束されたまま殴り飛ばせばいいだけだ!!」
噴き出るアドレナリンに突き動かされるように、アスラン・ザラは果敢に攻める。
インフィニットジャスティスガンダムは、翼も四肢も頭部に至るまで、数多の武装が施された戦闘特化機体だ。
盾と一体化した剣が、焔を吹かす翼が、闇檻に蝕まれてもなおノワルを潰さんと攻め続ける。
そのたびにインフィニットジャスティスの体が闇檻に覆われ、身じろぎ1つできない達磨のようになってもなお、その速度は落ちなかった。
インフィニットジャスティスガンダムは、翼も四肢も頭部に至るまで、数多の武装が施された戦闘特化機体だ。
盾と一体化した剣が、焔を吹かす翼が、闇檻に蝕まれてもなおノワルを潰さんと攻め続ける。
そのたびにインフィニットジャスティスの体が闇檻に覆われ、身じろぎ1つできない達磨のようになってもなお、その速度は落ちなかった。
「まだ、まだぁ!!!」
MA-F2002 スピッツェシュヴァート ビームホーン。
機体の頭頂部に装填された赤い輝きがひと際大きく輝きノワルに振り下ろされ、ノワルは機械のように闇檻で迎撃する。
機体の頭頂部に装填された赤い輝きがひと際大きく輝きノワルに振り下ろされ、ノワルは機械のように闇檻で迎撃する。
「贋剣技巧(ソードスキル)・反撃(オート) 『闇檻 収監』」
インフィニットジャスティスの深紅の機体は、光を放つ刃ごと黒い霧で覆われていた。堅牢な装甲も赤熱の武装も関係なく、闇檻はその姿を捉え逃がさない。
ブラックナイツの一角を落とした刃も、闇檻に阻まれては威力は半減を大幅に下回る。
熱も光もない黒い鈍らがノワルの肩に当たり、軽い音を立てる。
その光景にノワルは辟易で顔を歪ませ、指を軽く動かした。
オリジナルの彼女が、秋山小兵衛を殺した時とよく似た動き。
ブラックナイツの一角を落とした刃も、闇檻に阻まれては威力は半減を大幅に下回る。
熱も光もない黒い鈍らがノワルの肩に当たり、軽い音を立てる。
その光景にノワルは辟易で顔を歪ませ、指を軽く動かした。
オリジナルの彼女が、秋山小兵衛を殺した時とよく似た動き。
「がっ……!!」
直後、アスランの体に伝わったのは、無数の熱と痛みだった。
肉が焼ける匂いが機体の中に充満し、アスランの顔が苦悶に歪む。
肉が焼ける匂いが機体の中に充満し、アスランの顔が苦悶に歪む。
闇檻で密封されたインフィニットジャスティスの全身から、無数の光の槍が突き刺さっている。
広範囲に拡散させていた光の魔法を、最接近した一瞬でアスランへと集約させた。
この瞬間、アスラン・ザラの死は確定した。
遠巻きに眺めていたデクでさえ、その事実が実感となって伝わってくる。
動くことも出来ず、光に焼かれるだけの棺桶と化したガンダムの中。
広範囲に拡散させていた光の魔法を、最接近した一瞬でアスランへと集約させた。
この瞬間、アスラン・ザラの死は確定した。
遠巻きに眺めていたデクでさえ、その事実が実感となって伝わってくる。
動くことも出来ず、光に焼かれるだけの棺桶と化したガンダムの中。
「ああ、そう……くる……よな。」
骨まで届く熱に声が呻き、ごぽごぽとした水音の混じった声で、アスラン・ザラははっきりと言った。
「これで、俺たちの勝ちだ。」
◆
緑谷出久は強い。
鬼才怪物跋扈する会場においても、指折りの実力者には違いないだろう。
だがそれだけなら、アスラン・ザラには特別視する理由はない。
デクと出会った時間は短いし、柊真昼やタギツヒメのように同等以上の参加者は他にもいるはずだ。
鬼才怪物跋扈する会場においても、指折りの実力者には違いないだろう。
だがそれだけなら、アスラン・ザラには特別視する理由はない。
デクと出会った時間は短いし、柊真昼やタギツヒメのように同等以上の参加者は他にもいるはずだ。
(そのはずなんだがな、俺はこいつを生かしてやらなきゃいけないと思っている。
俺が何か残せるとしたら、この男しかいないと確信がある。)
俺が何か残せるとしたら、この男しかいないと確信がある。)
その理由をアスラン・ザラは憶えていない。
論理や理屈というよりは贖罪のような使命感が確信を生んでいた。
その奥に触れようとするたびに、『そこだけ忘れてしまったような空白』がアスラン・ザラの後悔をなぞるのだ。
そうなった心当たりは、1つしかない。アスラン・ザラが忘れてしまった、不屈の英雄。
論理や理屈というよりは贖罪のような使命感が確信を生んでいた。
その奥に触れようとするたびに、『そこだけ忘れてしまったような空白』がアスラン・ザラの後悔をなぞるのだ。
そうなった心当たりは、1つしかない。アスラン・ザラが忘れてしまった、不屈の英雄。
(ライオット。そう、そんな名前のはずだ。
俺が忘れた、しかし俺を救ってくれたヒーロー。)
俺が忘れた、しかし俺を救ってくれたヒーロー。)
——緑谷。名簿にはデクって載ってるんですけどね。スゲえ良い奴ですよ。
——間違いなく殺し合いに乗ったりしねえ。ステインやダークマイトとは違って。頼りになる奴です!
——間違いなく殺し合いに乗ったりしねえ。ステインやダークマイトとは違って。頼りになる奴です!
そんな言葉を交わした事実もアスラン・ザラの脳細胞には一ビットたりとも残っていない。
それでもその空白は、アスラン・ザラを突き動かすには十分なものだった。
それでもその空白は、アスラン・ザラを突き動かすには十分なものだった。
「ソードスキル。」
血の混じる声で呟き、令呪でも光学兵器でもない紅蓮の光がアスラン・ザラの周囲を走った。
その正体は、錬金術と呼ばれる技巧だ。
紅蓮の錬金術師が有する破壊の科学が、闇檻ごとガンダムの装甲を作り替えていく。
やがて漆黒の蛇のようにノワルに纏わりついた鋼が、闇檻のバリアを砕きながらノワルの体を止める。
それはノワルを封じる拘束具。コズミックイラの技術の粋と厄災の魔法を混ぜ合わせた、魔女を殺すための合図。
錬成と同時にジャスティスの中から人を収納するスペースは失われ、アスラン・ザラの体は世界に弾き飛ばされる。
その正体は、錬金術と呼ばれる技巧だ。
紅蓮の錬金術師が有する破壊の科学が、闇檻ごとガンダムの装甲を作り替えていく。
やがて漆黒の蛇のようにノワルに纏わりついた鋼が、闇檻のバリアを砕きながらノワルの体を止める。
それはノワルを封じる拘束具。コズミックイラの技術の粋と厄災の魔法を混ぜ合わせた、魔女を殺すための合図。
錬成と同時にジャスティスの中から人を収納するスペースは失われ、アスラン・ザラの体は世界に弾き飛ばされる。
「デク!!!今だ!!!」
「アスラン……!!」
「アスラン……!!」
叫ばれた合図は弱弱しく、体にはいくつも穴が空いている。
令呪があろうと関係ない、地上に落ちるより早くこの男は死ぬ。誰の目にも明らかだ。
救けねばならないとヒーローの本能が訴えているが、血反吐を吐きそうな形相で緑谷出久はその選択を飲み込んだ。
令呪があろうと関係ない、地上に落ちるより早くこの男は死ぬ。誰の目にも明らかだ。
救けねばならないとヒーローの本能が訴えているが、血反吐を吐きそうな形相で緑谷出久はその選択を飲み込んだ。
「『浮遊』『黒鞭』『発勁』『変速』……。」
アスラン・ザラの願いに応えないことは、彼に対する侮辱に他ならない。
黒鞭で生み出した足場に感情を乗せ、蹴り飛ばす。
黒鞭で生み出した足場に感情を乗せ、蹴り飛ばす。
「DETROIT SMASH !!!!!」
令呪は使わなかった。
アスラン・ザラがそのために命を賭して隙を作ったと分かっていたから。
緑色のスパークが弾け、拘束具ごとノワルの体にぼっかりと穴が空く。
隕石のように落下した緑谷出久が着地と共にクレーターを生み出してようやく、山が爆ぜるような音が遅れて響いた。
アスラン・ザラがそのために命を賭して隙を作ったと分かっていたから。
緑色のスパークが弾け、拘束具ごとノワルの体にぼっかりと穴が空く。
隕石のように落下した緑谷出久が着地と共にクレーターを生み出してようやく、山が爆ぜるような音が遅れて響いた。
「……が……が。」
ノワルは既に肩より上しか残っていない
ボロボロと赤い粒子となって消え去るノワルと、アスラン・ザラは目が合った。
笑っていた。ただでは死ぬ気はないと、その目ははっきりと訴えていた。
デクを指さし、口を歪ませる。唱えるはノワルがノワルたりうる厄災の魔法。
己が死にすぐ解ける拘束だろうと、デクほどの戦力を30秒でも足止めできれば上等だ。
ボロボロと赤い粒子となって消え去るノワルと、アスラン・ザラは目が合った。
笑っていた。ただでは死ぬ気はないと、その目ははっきりと訴えていた。
デクを指さし、口を歪ませる。唱えるはノワルがノワルたりうる厄災の魔法。
己が死にすぐ解ける拘束だろうと、デクほどの戦力を30秒でも足止めできれば上等だ。
「贋剣技巧(ソードスキル) やみお——」
「おま……えのまけだ……ノワル!」
「おま……えのまけだ……ノワル!」
唱え終わるより早く、パチンと。誰かが指を鳴らすのが聞こえた。
アスラン・ザラの最後の足掻きだと知ったのは、全てが終わった後のこと。
アスラン・ザラの最後の足掻きだと知ったのは、全てが終わった後のこと。
「潔く……消えろ。
もう1人の俺の……足元にも及ばない……劣化コピー風情が!!!」
もう1人の俺の……足元にも及ばない……劣化コピー風情が!!!」
決死の叫びがノワルの耳に届くことはなく、代わりに全身を引き裂く猛烈な爆音が残る頭部を業火と共に叩き潰した。
紅蓮の錬金術は、爆発物を生むソードスキルである。
その影響を受け変化したジャスティスは、まさに闇檻の魔力を含んだ爆弾も同然。
残骸でしかなかったノワルの体は一片も残らず空に溶け、アスラン・ザラは満足げに空を見ていた。
紅蓮の錬金術は、爆発物を生むソードスキルである。
その影響を受け変化したジャスティスは、まさに闇檻の魔力を含んだ爆弾も同然。
残骸でしかなかったノワルの体は一片も残らず空に溶け、アスラン・ザラは満足げに空を見ていた。
「ああ、これでいい。これで……」
その光景を確認し、アスラン・ザラは満足そう落下していく。
緑谷出久が必死に走り抱き留めたその体は、既に温度をほとんど失い始めていた。
緑谷出久が必死に走り抱き留めたその体は、既に温度をほとんど失い始めていた。
「アスラン。どうして……」
「どちらにしても……同じだ。
あの女の隙を作るには、俺かお前が命を懸ける以外方法がなかった。」
「そうじゃない!
僕の令呪を使えば、アスランが生き残る可能性もあったはずじゃないか!!」
「どちらにしても……同じだ。
あの女の隙を作るには、俺かお前が命を懸ける以外方法がなかった。」
「そうじゃない!
僕の令呪を使えば、アスランが生き残る可能性もあったはずじゃないか!!」
泣きはらしぐしゃぐしゃに叫ぶデク。
その体にはほとんど傷も無く、令呪も2画残っている。
アスランはそれを見届け、満足そうに眼を閉じた。
その体にはほとんど傷も無く、令呪も2画残っている。
アスランはそれを見届け、満足そうに眼を閉じた。
「俺を救ったヒーローへの……借りを返した。それだけだ。」
そう言い切った男の顔に、後悔は全くないように見えた。
その男の姿にヒーローは、今はない級友をわずかに重ねて、涙を零した。
その男の姿にヒーローは、今はない級友をわずかに重ねて、涙を零した。
【アスラン・ザラ@機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 死亡】
◆
アルジュナ・オルタとの戦いは、半分くらい時間稼ぎの目的であった。
ノワルとアルジュナのコンビ——闇檻や広域の魔法で動きを縛られた状態で、一撃必殺のダメージを受ける。
この最悪の可能性を打破するための時間を時間を稼ぐのが、邪樹右龍と糸見沙耶香の役目だ。
アルジュナ・オルタもそれを理解したからか、最大火力をぶつけることを躊躇わない。
ノワルとアルジュナのコンビ——闇檻や広域の魔法で動きを縛られた状態で、一撃必殺のダメージを受ける。
この最悪の可能性を打破するための時間を時間を稼ぐのが、邪樹右龍と糸見沙耶香の役目だ。
アルジュナ・オルタもそれを理解したからか、最大火力をぶつけることを躊躇わない。
「贋剣技巧(ソードスキル):破壊神の手翳(パーシュパタ)」
「またかよこの野郎!!!」
「またかよこの野郎!!!」
碧い太陽が剣の形で神の手の中ひと際輝く。暴力的な魔力と熱量が右龍と沙耶香を焼き焦がす中、右龍は片手を暗刃の形に構え、もう片方の手——アドラメレクへと叩き込んだ。
アドラメレクを中心とした帝具の稲妻、その威力は暗刃による圧電を受けて落雷そのものの威力にまで達している。
振り下ろされた光の剣と稲妻がぶつかり、弾ける。
相殺には程遠いが剣の起動を反らすには十分だ。
アドラメレクを中心とした帝具の稲妻、その威力は暗刃による圧電を受けて落雷そのものの威力にまで達している。
振り下ろされた光の剣と稲妻がぶつかり、弾ける。
相殺には程遠いが剣の起動を反らすには十分だ。
「暗刃とはちげえが……帝具で倍増(バフ)った稲妻だ!!」
「攻撃に転じた一瞬……攻めるならこのタイミング!!」
「攻撃に転じた一瞬……攻めるならこのタイミング!!」
光と稲妻が弾ける最中、右龍の肩を足場に沙耶香は一気に跳躍し、アルジュナ・オルタに距離を詰める。
息もつかせぬ緊張。間近にしてよく分かる迸るほどの存在感。
沙耶香の知るどんな荒魂より恐ろしいその姿を前に、しかし沙耶香は大きく息を吸い込んだ。
息もつかせぬ緊張。間近にしてよく分かる迸るほどの存在感。
沙耶香の知るどんな荒魂より恐ろしいその姿を前に、しかし沙耶香は大きく息を吸い込んだ。
「霞の呼吸 陸ノ型 月の霞消!」
御刀と日輪刀を両手に構え、跳躍をしながら無数の斬撃をアルジュナ・オルタの右腕に叩き込む。
沙耶香であれば、写シを維持しながら日輪刀を扱うことは可能だが。アルジュナ・オルタが相手ではそうはいかない。
左右の斬撃に大きな威力の差はないが、手ごたえはまるで違う。
沙耶香であれば、写シを維持しながら日輪刀を扱うことは可能だが。アルジュナ・オルタが相手ではそうはいかない。
左右の斬撃に大きな威力の差はないが、手ごたえはまるで違う。
(御刀で切った方が、日輪刀の攻撃よりダメージが大きい……。)
誤差というにはあまりに大きな手ごたえの差を、幼き剣士は実感していた。
そもそも膨大な魔力の集合体であるアルジュナ・オルタの肉体は、沙耶香の知るどの荒魂——タギツヒメを含め——よりも確実に硬い。
それでもその存在が荒魂に近いというザルバの感覚は、あながち間違いではないのだろう。
アルジュナ・オルタの右腕に刻まれた無数の傷跡が、その何よりの証明だ。
そもそも膨大な魔力の集合体であるアルジュナ・オルタの肉体は、沙耶香の知るどの荒魂——タギツヒメを含め——よりも確実に硬い。
それでもその存在が荒魂に近いというザルバの感覚は、あながち間違いではないのだろう。
アルジュナ・オルタの右腕に刻まれた無数の傷跡が、その何よりの証明だ。
「どうにか、刀を使わず呼吸が使えれば最善なんだけど……」
恐らく、鍛錬を積めばできるだろう。
ユフィリア・マゼンタが呼吸を感覚として察知していたように、糸見沙耶香もまた全集中の呼吸の感覚を体に感じている。
だがそれは文字通り息を吸い吐くことから己の体を作り替えるも同然で。才ある隊士でも1週間以上の厳しい鍛錬を経て感覚を掴むものである。
その域にまで至らない彼女にとって、ソードスキルで呼吸を促すために長刀を左右に構えるアンバランスな構えが、今の彼女のできる最高攻撃力であり。
薄皮を斬る程度とはいえ、その刃は神に届いた。
ユフィリア・マゼンタが呼吸を感覚として察知していたように、糸見沙耶香もまた全集中の呼吸の感覚を体に感じている。
だがそれは文字通り息を吸い吐くことから己の体を作り替えるも同然で。才ある隊士でも1週間以上の厳しい鍛錬を経て感覚を掴むものである。
その域にまで至らない彼女にとって、ソードスキルで呼吸を促すために長刀を左右に構えるアンバランスな構えが、今の彼女のできる最高攻撃力であり。
薄皮を斬る程度とはいえ、その刃は神に届いた。
「……。」
その事実にアルジュナ・オルタはぎろりと不気味な目を沙耶香に向ける。
神にとっての脅威は、忍者ではなく刀使。意識の変化を証明するように、アルジュナの周囲を浮遊する天体が音を立てて回転し、沙耶香の体に叩きつけられる。
神にとっての脅威は、忍者ではなく刀使。意識の変化を証明するように、アルジュナの周囲を浮遊する天体が音を立てて回転し、沙耶香の体に叩きつけられる。
「霞のこきゅ……」
迎撃は間に合わない。
酸素が筋肉に届くより早く、ダンプカーにひかれたかのような衝撃が沙耶香の体を弾き飛ばした。
刀の腹で受けたのにその衝撃は骨まで響く。
ジンジンとした痺れが意識を刈り取ろうとしてくるのを、沙耶香は必死にこらえている。
その体が、どしんと音を立てて何かにぶつかった。
地面かと思ったがその何かは、機械のような手で沙耶香の体を抱き留める。
酸素が筋肉に届くより早く、ダンプカーにひかれたかのような衝撃が沙耶香の体を弾き飛ばした。
刀の腹で受けたのにその衝撃は骨まで響く。
ジンジンとした痺れが意識を刈り取ろうとしてくるのを、沙耶香は必死にこらえている。
その体が、どしんと音を立てて何かにぶつかった。
地面かと思ったがその何かは、機械のような手で沙耶香の体を抱き留める。
「大丈夫ですか?」
ユフィリア・マゼンタの声が、沙耶香に囁いた。
だがその体は、ユフィリア・マゼンタより二回りは大きい。
人と機械の中間に居るような、赤いロボットの剣士。沙耶香の語彙では今のユフィリアはそのような姿であった。
だがその体は、ユフィリア・マゼンタより二回りは大きい。
人と機械の中間に居るような、赤いロボットの剣士。沙耶香の語彙では今のユフィリアはそのような姿であった。
沙耶香は知らないことだが、その姿の名はマジフェニックス。
赤の魔法使いが変身する、マジマジンが一画である。
赤の魔法使いが変身する、マジマジンが一画である。
「ユフィリア?
その姿は……」
「魔法で、このような姿に変身しています。」
その姿は……」
「魔法で、このような姿に変身しています。」
詳細を説明する余裕はないと、語りながら二人は戦列へと駆けていく。
視界の端では降り注ぐ閃光と紫の爆発がぶつかり合い、魔力の満ちた轟音が世界に轟く。
贋作ノワルを中心とした攻防は、ユフィリアをもってしても眼で追うのは難しい。
何より向こうの戦いは、ノワルの性質やキャルの防衛力を鑑みれば速攻戦になる。
速度に優れるとは言えないユフィリア・マゼンタがいても、戦力としては不足である。
視界の端では降り注ぐ閃光と紫の爆発がぶつかり合い、魔力の満ちた轟音が世界に轟く。
贋作ノワルを中心とした攻防は、ユフィリアをもってしても眼で追うのは難しい。
何より向こうの戦いは、ノワルの性質やキャルの防衛力を鑑みれば速攻戦になる。
速度に優れるとは言えないユフィリア・マゼンタがいても、戦力としては不足である。
「今の私ではあちらの戦いに加わっても、足手まといになるだけです。
であれば少しでも、アルジュナ・オルタ打倒に尽力できるように戦わねば。」
であれば少しでも、アルジュナ・オルタ打倒に尽力できるように戦わねば。」
マジフェニックスが跳躍し、その肩を足場に糸見沙耶香は再び跳んだ。
このままでは先ほどの攻撃の焼き直しになるが、今度は違う。
このままでは先ほどの攻撃の焼き直しになるが、今度は違う。
マジフェニックスもまた剣を抜いていた。高熱を帯びた刃——フェニックスソード。
何よりその剣を翳すユフィリアから、酸素がこすれ合うような独特な息が漏れ出ている。
肉体が違うから見様見真似の域を出ないが、それは紛れもなく全集中の呼吸だった。
ソードスキルとして要する沙耶香に比べればお粗末な精度とはいえ、肉体機能は確実に向上している。
何よりその剣を翳すユフィリアから、酸素がこすれ合うような独特な息が漏れ出ている。
肉体が違うから見様見真似の域を出ないが、それは紛れもなく全集中の呼吸だった。
ソードスキルとして要する沙耶香に比べればお粗末な精度とはいえ、肉体機能は確実に向上している。
「はあああああああああああ!!!」
「霞の呼吸 壱ノ型 垂天遠霞 !!」
「霞の呼吸 壱ノ型 垂天遠霞 !!」
左右の肩に突き刺さる、炎の剣と霞の剣。
分厚く高密度のゴムを突き刺すような感触とはいえ、その刃は間違いなくアルジュナの肉体に突き刺さっていた。
分厚く高密度のゴムを突き刺すような感触とはいえ、その刃は間違いなくアルジュナの肉体に突き刺さっていた。
「上出来(ナイス)だ嬢ちゃん達!!」
目視でその事実を理解し、右龍は拳を構える。
邪樹 右龍と言う男は、実のところアルジュナ・オルタとの相性はすこぶる悪いのだ。
高密度の魔力(エーテル)で構成されるサーヴァント相手に物理攻撃は効果が薄い。
なによりアルジュナは雷神インドラの血を引く英雄。異聞帯の王となった神はインドラの神性そのものをその内側に取り込んでいる。
邪樹 右龍と言う男は、実のところアルジュナ・オルタとの相性はすこぶる悪いのだ。
高密度の魔力(エーテル)で構成されるサーヴァント相手に物理攻撃は効果が薄い。
なによりアルジュナは雷神インドラの血を引く英雄。異聞帯の王となった神はインドラの神性そのものをその内側に取り込んでいる。
「暗刃複合!雷帝招来!!」
それでも右龍が選んだのは、雷撃を用いた攻撃である。
アドラメレクの力を受け、アルジュナの頭上に黒雲が集まっていく。
偽りの空を埋め尽くした黒雲。そから極太のレーザーのような雷がアルジュナ目掛けていくつも降り注ぐ。
そのほとんどが、突き立てられたフェニックスソードと日本刀を通じ、神を内側から焼き尽くす。
アドラメレクの力を受け、アルジュナの頭上に黒雲が集まっていく。
偽りの空を埋め尽くした黒雲。そから極太のレーザーのような雷がアルジュナ目掛けていくつも降り注ぐ。
そのほとんどが、突き立てられたフェニックスソードと日本刀を通じ、神を内側から焼き尽くす。
「感電(ショート)させてぶっ潰す!!
暗刃で攻めきれねえのなら、俺に出来るのはせめてこのくらいだな。」
「十分すぎると思いますが……」
暗刃で攻めきれねえのなら、俺に出来るのはせめてこのくらいだな。」
「十分すぎると思いますが……」
残酷と言われてもおかしくないような光景である。並の生物なら避雷針を通じて伝わる落雷は血液を奔り、細胞全てを焼いていく。
アスファルトを通じた電撃で同じことが出来る右龍の暗刃に、帝具の力がブーストされているのだからその威力は凄まじい。
アスファルトを通じた電撃で同じことが出来る右龍の暗刃に、帝具の力がブーストされているのだからその威力は凄まじい。
「ぎ……がが……がが!!」
にもかかわらず、奇声を上げながらもアルジュナ・オルタの目は動く。
感電しての麻痺でさえ隙を生み出せないほどに、規格外の神が敵を見据えた。
忍者と刀使と魔法使い。いずれも敵として申し分ない相手である。
感電しての麻痺でさえ隙を生み出せないほどに、規格外の神が敵を見据えた。
忍者と刀使と魔法使い。いずれも敵として申し分ない相手である。
アルジュナ・オルタは考える。まず誰を殺すべきか。
アルジュナ・オルタに欠点があるとすれば、自我の希薄な粛清装置としての在り方そのものだ。
アルジュナ・オルタの攻撃は、基本的に全体に及ぶ神の裁き。
並列動作と言う点においてこの神はノワルやメラに一歩劣る。贋作ならば猶更だ。
アルジュナ・オルタに欠点があるとすれば、自我の希薄な粛清装置としての在り方そのものだ。
アルジュナ・オルタの攻撃は、基本的に全体に及ぶ神の裁き。
並列動作と言う点においてこの神はノワルやメラに一歩劣る。贋作ならば猶更だ。
「贋剣技巧(ソードスキル)『帰滅を裁定せし廻剣(マハー・プララヤ)』」
故に選ぶは、全員を殺すという択。
邪悪を滅する廻剣があまねく銀河のような刀身を世界に現出させ、遍く全てを薙ぎ払う。
そう判断し廻剣を表に出しただけで、3人の神経が氷を突っ込まれたかのように冷たい恐怖に支配される。
脳が逃げろと命令を下すより早く、アルジュナ・オルタを囲う衛星が三人を捉え、逃がさない。
廻剣が薙いだ。
何かが終わった。
邪悪を滅する廻剣があまねく銀河のような刀身を世界に現出させ、遍く全てを薙ぎ払う。
そう判断し廻剣を表に出しただけで、3人の神経が氷を突っ込まれたかのように冷たい恐怖に支配される。
脳が逃げろと命令を下すより早く、アルジュナ・オルタを囲う衛星が三人を捉え、逃がさない。
廻剣が薙いだ。
何かが終わった。
◆
ユフィリア・マゼンタがしたことは単純だ。
ドンブラスターを使いマジレッドに変身したのち、ころころダンジョくんでマジレッド女性に変化させた。
ドンブラスターを使いマジレッドに変身したのち、ころころダンジョくんでマジレッド女性に変化させた。
変身すれば魔法が使えないのは、変身後の肉体に魔力がないからだ。
シンケンレッド以外に変身して違和感があるのは、その肉体が男性だからだ。
魔力のある女性の肉体であれば、違和感も無く魔法が使える。
マジレッドの変身者——小津魁と年齢が近いこともあり、魔力の扱いと言う意味では今のユフィリアは本来の体と大差ない。
シンケンレッド以外に変身して違和感があるのは、その肉体が男性だからだ。
魔力のある女性の肉体であれば、違和感も無く魔法が使える。
マジレッドの変身者——小津魁と年齢が近いこともあり、魔力の扱いと言う意味では今のユフィリアは本来の体と大差ない。
つまり女性版マジレッドとなったユフィリアは、多彩な属性を扱えるという点を除けば殆ど本来と変わらぬ性能を発揮していたといっていい。
だからこそだろうか。ユフィリアの中で廻剣から逃げる選択は浮かばなかった。
だからこそだろうか。ユフィリアの中で廻剣から逃げる選択は浮かばなかった。
世界を薙ぐように振り下ろされる廻剣を前に、少女の手には赤色の焔が握られ、剣を真正面から受け止める。
赤い戦士として、己が全霊を絞り出す。
赤い戦士として、己が全霊を絞り出す。
(ギラ様もこのようなお気持ちだったのでしょうか。)
ヒースクリフにレジスターを破壊された邪悪の王。確定した死をもってなお、男は足掻くことを止めなかった。
彼に続こうと思ったのか。
或いは、己を救った破天荒な少女に倣おうと思ったのか。
ひょっとしたら、もっと純粋な、誰かを救いたいという思いが自分を突き動かしたのか。
彼に続こうと思ったのか。
或いは、己を救った破天荒な少女に倣おうと思ったのか。
ひょっとしたら、もっと純粋な、誰かを救いたいという思いが自分を突き動かしたのか。
「がっ……あああああ!!」
「ぐっ……がああああ!!」
「ユフィリア!!右龍!!」
「ぐっ……がああああ!!」
「ユフィリア!!右龍!!」
苦悶の声が重なり、沙耶香はその光景に悲鳴のような叫びをあげた。
ユフィリアの隣では、雷の忍者も彼女と同じように守るために足掻いていた。
アドラメレクを両腕に装備し、迸る電撃と屈強な肉体を持って廻剣を受け止める。
ユフィリアの隣では、雷の忍者も彼女と同じように守るために足掻いていた。
アドラメレクを両腕に装備し、迸る電撃と屈強な肉体を持って廻剣を受け止める。
それでも、神の裁きは重く熱い。
令呪のエネルギーを迸らせてもなお、世界を裁く宝具を前にその身が炎に晒される。
喉が焼ける。息が燃える。眼が焦げる。命が焼き切れる。
赤色と青の輝きがぶつかり合い。それでも彼らは前に進む。
廻剣の熱はさながら眼前に太陽があるかのように彼らを焼く。
炎や雷では相殺しきれない熱が、彼らの声を焼いている。
令呪のエネルギーを迸らせてもなお、世界を裁く宝具を前にその身が炎に晒される。
喉が焼ける。息が燃える。眼が焦げる。命が焼き切れる。
赤色と青の輝きがぶつかり合い。それでも彼らは前に進む。
廻剣の熱はさながら眼前に太陽があるかのように彼らを焼く。
炎や雷では相殺しきれない熱が、彼らの声を焼いている。
「右龍様。」
張り付きそうな舌をどうにか動かし、ユフィリアは意を決して言葉を紡いだ。
「お願いがございます。
今から私が魔法でこの場を切り抜けますので……」
「断る。」
今から私が魔法でこの場を切り抜けますので……」
「断る。」
取り付く島もないというような、はっきりとした言葉だった。
「ユフィリアを犠牲にここを突破するから、パラドやまふゆや沙耶香を頼むって言いたいんだろ?
だから断る。
オレの矜持(ポリシー)として女(オンナ)見捨てるわけには行かねえってのもあるが。
何より忍者の誇(プライド)が、その選択(みち)を認めねえ。」
だから断る。
オレの矜持(ポリシー)として女(オンナ)見捨てるわけには行かねえってのもあるが。
何より忍者の誇(プライド)が、その選択(みち)を認めねえ。」
忍者とは己の正義の為に悪を殺す者たちだ。
骨焼かれ命落とす時であろうとも、進むべき道を違えない。
骨焼かれ命落とす時であろうとも、進むべき道を違えない。
「やりてえことが残ってるのなら、自分でやんな。
悔いを残してちゃ、笑って死ねねえ。」
「笑って……死ぬ?」
「おうともよ。」
悔いを残してちゃ、笑って死ねねえ。」
「笑って……死ぬ?」
「おうともよ。」
意味が分からないと言いたげに言葉を詰まらせたユフィリアの前で、右龍は最後の令呪を輝かせる。
レジスターが効果を失い、右龍の体にノイズが走った。邪樹右龍の命は間もなく尽きる。
それでも男の顔に、焦燥も絶望も何もない。こちらを安心させるような屈託のない笑顔で、ユフィリアを一瞥する。
レジスターが効果を失い、右龍の体にノイズが走った。邪樹右龍の命は間もなく尽きる。
それでも男の顔に、焦燥も絶望も何もない。こちらを安心させるような屈託のない笑顔で、ユフィリアを一瞥する。
「忍者は、笑って死ぬために生きている。
ここでユフィリアと沙耶香を生かすために追われるのなら、俺としちゃ御の字(アガ)る終わりだ。」
ここでユフィリアと沙耶香を生かすために追われるのなら、俺としちゃ御の字(アガ)る終わりだ。」
アドラメレクの量の拳を突き合せ、迸る稲妻が音を立ててはじける。
稲妻を纏う右龍の腕が、廻剣とぶつかりあっていく。
握る端からアドラメレクが融解するが、撃ち込まれたエネルギーに耐えきれないのか廻剣もまた徐々にひび割れていく。
稲妻を纏う右龍の腕が、廻剣とぶつかりあっていく。
握る端からアドラメレクが融解するが、撃ち込まれたエネルギーに耐えきれないのか廻剣もまた徐々にひび割れていく。
「えっ……砕け……」
「違うな。急に今脆くなった。
こいつはヒースクリフの作った偽物で、こいつらのダメージはヒースクリフにも還元(もど)るはずだ。つまり……」
「違うな。急に今脆くなった。
こいつはヒースクリフの作った偽物で、こいつらのダメージはヒースクリフにも還元(もど)るはずだ。つまり……」
贋作のノワルを、デクとアスランが打ち取った。
完璧なタイミングは、右龍にとって何かの導きのように感じられた。
男は走る。己の正義に従って。
その顔は心から晴れやかな笑顔だった。
完璧なタイミングは、右龍にとって何かの導きのように感じられた。
男は走る。己の正義に従って。
その顔は心から晴れやかな笑顔だった。
「忍手」
稲妻を纏った腕で、大きく構え貫いていく。
融解したアドラメレクを突き破り、護国の帝具を纏い放つは野良犬の牙が顔を出す。
融解したアドラメレクを突き破り、護国の帝具を纏い放つは野良犬の牙が顔を出す。
「——雷刃!!」
帝具の電力に過去類を見ない圧力で生み出された電撃が、青白いスパークとなって廻剣もろとも混ざり合う。
肉の焼ける音、骨の砕ける音、体が消える音。
爆音の中に混ざる無煤の雑踏の中、廻剣が砕け飛び散る音が間違いなくその中に含まれていた。
肉の焼ける音、骨の砕ける音、体が消える音。
爆音の中に混ざる無煤の雑踏の中、廻剣が砕け飛び散る音が間違いなくその中に含まれていた。
「きゃっ……!!」
間近で起きた轟雷(スパーク)で吹き飛ばされたユフィリアの手は焼け焦げ、変身が解けた手の中では、出力に耐えかねたのかドンブラスターが粉々に砕けていた。
だが、それだけだ。
ユフィリア・マゼンタは生き残った。
魔力はすっからかんで、全身が熱く、粘ついた疲労感が全身を襲っているが。それだけのことだ。
だが、それだけだ。
ユフィリア・マゼンタは生き残った。
魔力はすっからかんで、全身が熱く、粘ついた疲労感が全身を襲っているが。それだけのことだ。
「……笑って死ぬために。」
できるのだろうか。そんなことが。
邪悪の王のように。雷の忍者のように。胸を張った終わりを迎えることが、ユフィリア・マゼンタにできるのだろうか。
今のユフィリアには、想像することさえできそうになかった。
邪悪の王のように。雷の忍者のように。胸を張った終わりを迎えることが、ユフィリア・マゼンタにできるのだろうか。
今のユフィリアには、想像することさえできそうになかった。
【邪樹右龍@忍者と極道 死亡】
青い結界が弾けた、稲妻と焔が残したむせかえるような熱気の中、糸見沙耶香は思いっきり息を吸い込んで令呪を撫でた。
「私は、何をしていた?」
廻剣を凌ぎきったのは、ユフィリアと右龍の奮闘だ。
ノワルを倒して見せたのはデクとアスラン、そして攻撃の余波をこちらに届かせなかったキャルの奮戦あってこそだ。
ノワルを倒して見せたのはデクとアスラン、そして攻撃の余波をこちらに届かせなかったキャルの奮戦あってこそだ。
糸見沙耶香は何もしていない。何もできていない。
そのことが無性に腹立たしくて、苛立ちと不甲斐なさが沙耶香の足を動かした。
そのことが無性に腹立たしくて、苛立ちと不甲斐なさが沙耶香の足を動かした。
アルジュナ・オルタは宝具を討った反動か、ノワルが死んだことで弱体化でもしているのか、沙耶香から見ても隙だらけだ。
令呪を輝かせ、己の枷を解き放ち、少女は思いっきり駆け出した。
吐き出した息がフウウウウと奇妙な音を立て始めていることに、糸見沙耶香は気づいていない。
令呪を輝かせ、己の枷を解き放ち、少女は思いっきり駆け出した。
吐き出した息がフウウウウと奇妙な音を立て始めていることに、糸見沙耶香は気づいていない。
思いっきり跳躍し、アルジュナ・オルタの肩に突き刺さる二本の刀をその手に引き戻す。
パルクールと錯覚するような軽快な動きに、アルジュナ・オルタは一瞬反応を遅らせた。狙うは頸。
パルクールと錯覚するような軽快な動きに、アルジュナ・オルタは一瞬反応を遅らせた。狙うは頸。
「霞の呼吸 肆ノ型 移流斬り」
「……!!」
「……!!」
妙法村正の刃が、神の頸に食い込んでいく。
贋作だろうと、弱体化していようと、その頸は容易く斬れるものではない。
日輪等を投げ捨て、両手で刀を握りしめる。
歯を食いしばり、内に残った熱を燃やし尽くす勢いで、糸見沙耶香は刃を振るう。
贋作だろうと、弱体化していようと、その頸は容易く斬れるものではない。
日輪等を投げ捨て、両手で刀を握りしめる。
歯を食いしばり、内に残った熱を燃やし尽くす勢いで、糸見沙耶香は刃を振るう。
「はああああああああああああああああ!!!!」
ずぶずぶと刃が食い込んでいき、赤いポリゴンが流血のように溢れ出る。
見開かれたアルジュナの目がぎゅるぎゅると不気味に脈動していたが、糸見沙耶香は止まらない。
刀を握る力が沸き上がり、これまでにないほど握力が増している。
見開かれたアルジュナの目がぎゅるぎゅると不気味に脈動していたが、糸見沙耶香は止まらない。
刀を握る力が沸き上がり、これまでにないほど握力が増している。
もし彼女がアルジュナの目をよりしっかりと覗いていれば、己の姿が変わっていたことに気づくだろう。
沙耶香の右目を覆うように、赤い雲のような痣が広がっていた。
ザフトの英雄の、雷の忍者の、熱を継ぐように痣は静かに燃えていた。
沙耶香の右目を覆うように、赤い雲のような痣が広がっていた。
ザフトの英雄の、雷の忍者の、熱を継ぐように痣は静かに燃えていた。
それは、鬼を滅ぼす呼吸の果て。痣と呼ばれる命の燃焼。
ここより遠い地で斬撃の勇者がその境地に行きついたことが一因なのかもしれないが、そのことは誰にも分からない。
糸見沙耶香がその場所に行きついたことを自覚するのは、この戦いを終えた後のこと。
ここより遠い地で斬撃の勇者がその境地に行きついたことが一因なのかもしれないが、そのことは誰にも分からない。
糸見沙耶香がその場所に行きついたことを自覚するのは、この戦いを終えた後のこと。
ただ今の沙耶香はひたすらに、ひたむきに、真っ直ぐに。
その身を燃やしつくすような勢いで、少女は刃を振るう。
その身を燃やしつくすような勢いで、少女は刃を振るう。
アルジュナもようやく事態に気づき、払いのけようと手を振り上げるが遅かった。
振り上げられた神の手は沙耶香に当たるより早く、漆黒の布のようなバリアに防がれる。
それはどこかノワルの闇檻に似ていた。
だがそれを生み出したのはノワルではない、沙耶香にはそのバリアを生み出した者が誰だかわかった。
振り上げられた神の手は沙耶香に当たるより早く、漆黒の布のようなバリアに防がれる。
それはどこかノワルの闇檻に似ていた。
だがそれを生み出したのはノワルではない、沙耶香にはそのバリアを生み出した者が誰だかわかった。
(キャル……!!)
戦場を見守り、ノワルの飽和攻撃から自分たちを守り続けた少女。
彼女が生み出した防壁がアルジュナの手を縛り上げる。それはノワルの闇檻に酷似していたし、事実その力をキャルなりに模倣した劣化コピーのようなものだった。
その魔法がアルジュナを封じられたのは2秒程度。
彼女が生み出した防壁がアルジュナの手を縛り上げる。それはノワルの闇檻に酷似していたし、事実その力をキャルなりに模倣した劣化コピーのようなものだった。
その魔法がアルジュナを封じられたのは2秒程度。
アルジュナ・オルタの頸が飛ぶには、充分な時間であった。
「……勝った。」
刀の感触が無くなり、吹き飛んだ頸からは噴水のように赤い粒子が溢れ出す。
糸見沙耶香は初めその事実に気づかずに、放心したように落下していく。
ぽふと音を立て、少女の体は何か柔らかなものに抱き留められた。眼に涙を浮かべたユフィリア・マゼンタが、糸見沙耶香の瞳に映る
糸見沙耶香は初めその事実に気づかずに、放心したように落下していく。
ぽふと音を立て、少女の体は何か柔らかなものに抱き留められた。眼に涙を浮かべたユフィリア・マゼンタが、糸見沙耶香の瞳に映る
「ユフィリア。」
「……私たちの。勝利です。」
「……私たちの。勝利です。」
刀使の刃は紛れもなく、神を討った。
贋作として再臨したとはいえ、アルジュナ・オルタが初めてまともに討たれた瞬間であった。
贋作として再臨したとはいえ、アルジュナ・オルタが初めてまともに討たれた瞬間であった。
◆
落ちていくアルジュナの頭が粒子となって消えていく。
右龍とアスランの命を犠牲にした戦いは、喪失を参加者たちに刻み付けていた。
右龍とアスランの命を犠牲にした戦いは、喪失を参加者たちに刻み付けていた。
「チクショウ……」
デクも沙耶香も暗い顔を浮かべ。ユフィリアも息が絶え絶えの中。キャルはただ一人悔しさを代弁するように呟いた。
その目はバチバチと紫の焔を纏い、鼻からボタボタと血を流している。
その目はバチバチと紫の焔を纏い、鼻からボタボタと血を流している。
ノワルが断続的に放ち続けた魔法を相殺し、アルジュナ・オルタを2秒抑える闇檻を生み出した。
もはや魔力は底をついていた。その上キャルは気づいていた。
極限状態の戦場を知覚するために、自分の中の情報処理を限界にまで引き上げていたことを。
それは限りなく、覇瞳皇帝の権能に近い……未来の彼女が会得する能力のきざはしに他ならない。
もはや魔力は底をついていた。その上キャルは気づいていた。
極限状態の戦場を知覚するために、自分の中の情報処理を限界にまで引き上げていたことを。
それは限りなく、覇瞳皇帝の権能に近い……未来の彼女が会得する能力のきざはしに他ならない。
「ほんと……ままならないわね。」
そう言って撫でる手には、令呪が一画しか残っていなかった。
自発的には消費したわけではない。
闇檻を生み出すための魔力を生み出すために、そして脳の処理能力を引き上げるために本能的に使った結果だった。
自発的には消費したわけではない。
闇檻を生み出すための魔力を生み出すために、そして脳の処理能力を引き上げるために本能的に使った結果だった。
締め付けられるような頭痛とともにキャルはへたり込んだ。
失った物は大きい。得たものは少ない。
失った物は大きい。得たものは少ない。
「だけど、勝ったわよ。クソヤロウ」
——ルルーシュの陣営で、牙を研ぐことを忘れたか。あるいはもともとその程度の女だったか。
あの憎たらしい黒翼の女ねじ伏せるように、力強く言い切った。
ルルーシュのように、自分の思い通りに勝利することはキャルにはできない。
そんなことは分かっている。それでも。
ルルーシュのように、自分の思い通りに勝利することはキャルにはできない。
そんなことは分かっている。それでも。
「アタシはアタシなりに、全部背負って進むんだ。」
少なくとも、勝ったのだ。
割れるように痛む頭を抱え、それ以上に大粒の涙を流し、ただただ虚しさと悔しさが募るだけだとしても。
割れるように痛む頭を抱え、それ以上に大粒の涙を流し、ただただ虚しさと悔しさが募るだけだとしても。
笑うことも誇ることも出来なくても——それは紛れもない勝利だった。
【エリアI-6/市街地・ヒースクリフ領域内/9月2日午後7時15分】
【緑谷出久@僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト】
状態:心身のダメージ(極大)、決意 髪型サイド刈上げ(424話)
服装:デクのヒーロースーツ@僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト
装備:同上
令呪:残り2画
道具:デクのランダムアイテム×1
ホットライン
将来の為のヒーロー分析ノート(現地調達)
筆記用具(現地調達)、
軽井沢恵のランダム支給品×1
失効状態のレジェンドライダーケミーカード(ゼロワン、電王)
裁断済みのゼインカード(ストロンガー、アバドン)
グリーンフラッシュのレンジャーキー@海賊戦隊ゴーカイジャー
思考
基本:羂索らこのゲームを仕掛けた一味を逮捕する。
0:滅びたキヴォトスの、もう1人の黒見さん……信じるしかないけど……
1:切島君、成見さん、イドラさん、アルカイザー……。
2:キリトやイドラさんの仲間との合流を目指す。
3:イドラさんたちから得られた情報も元に考察を進めたい。
4:ギギストやグリオンに翼竜のヴィラン(冥黒ノノミ)、そして四凶や五道化は要警戒。
6:やみのせんしとの決着はひとまず保留。
可能なら分かり合えたい。
7:逸れてしまったみんなが無事だと良いけど。
8:ソードスキルは……これで、よかったのかな。
9:ジェントルやナガンを止めた僕が、ここで止まってしまう訳にはいかない。
キズナレッド、貴方の分まで僕はヒーローになる。
10:あのヒーロー(555)は、僕らに託してくれたのか?
11:真人が、やられた?
12:ブラックナイツを率いたヴィランの対策を考えないと
13:ひとまずは目の前の誰かを助ける。
14:これが……4凶
15:アスラン……
参戦時期:映画終了直後
備考
※“ワン・フォー・オール”は制限されているがエナジーアイテムや“発頸”を活用すれば瞬間最大威力でなら100%を発揮できるようです。
ただ500%ともなると相応の『反動』を受けてしまいます。
※やみのせんしによるギラグレイドによって髪の一部が燃え尽き、サイド刈上げになって顔に傷痕が残りエピローグ時の外見(424話)になりました。
※乱入してきたアナザ―オーズの真相を知り、この罪を抱えたままヒーローとしてやり直すことを決意しました。
状態:心身のダメージ(極大)、決意 髪型サイド刈上げ(424話)
服装:デクのヒーロースーツ@僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト
装備:同上
令呪:残り2画
道具:デクのランダムアイテム×1
ホットライン
将来の為のヒーロー分析ノート(現地調達)
筆記用具(現地調達)、
軽井沢恵のランダム支給品×1
失効状態のレジェンドライダーケミーカード(ゼロワン、電王)
裁断済みのゼインカード(ストロンガー、アバドン)
グリーンフラッシュのレンジャーキー@海賊戦隊ゴーカイジャー
思考
基本:羂索らこのゲームを仕掛けた一味を逮捕する。
0:滅びたキヴォトスの、もう1人の黒見さん……信じるしかないけど……
1:切島君、成見さん、イドラさん、アルカイザー……。
2:キリトやイドラさんの仲間との合流を目指す。
3:イドラさんたちから得られた情報も元に考察を進めたい。
4:ギギストやグリオンに翼竜のヴィラン(冥黒ノノミ)、そして四凶や五道化は要警戒。
6:やみのせんしとの決着はひとまず保留。
可能なら分かり合えたい。
7:逸れてしまったみんなが無事だと良いけど。
8:ソードスキルは……これで、よかったのかな。
9:ジェントルやナガンを止めた僕が、ここで止まってしまう訳にはいかない。
キズナレッド、貴方の分まで僕はヒーローになる。
10:あのヒーロー(555)は、僕らに託してくれたのか?
11:真人が、やられた?
12:ブラックナイツを率いたヴィランの対策を考えないと
13:ひとまずは目の前の誰かを助ける。
14:これが……4凶
15:アスラン……
参戦時期:映画終了直後
備考
※“ワン・フォー・オール”は制限されているがエナジーアイテムや“発頸”を活用すれば瞬間最大威力でなら100%を発揮できるようです。
ただ500%ともなると相応の『反動』を受けてしまいます。
※やみのせんしによるギラグレイドによって髪の一部が燃え尽き、サイド刈上げになって顔に傷痕が残りエピローグ時の外見(424話)になりました。
※乱入してきたアナザ―オーズの真相を知り、この罪を抱えたままヒーローとしてやり直すことを決意しました。
【キャル@プリンセスコネクト!Re:DIVE】
状態:魔力消費(極大)頭痛(大)精神的摩耗(中) 覇瞳天星に覚醒?
服装:アンブローズ魔法学園の制服(女子生徒用)
装備:ケミーライザー@仮面ライダーガッチャード
令呪:残り1画
道具:ホットライン、ライドケミーカード(ホッパー1、テンライナー、スケボーズ、アッパレブシドー、レスラーG、アントルーパー)@仮面ライダーガッチャード
ガシャコンバグヴァイザー(?)太陽の石@仮面ライダーBLACK
思考
基本:このゲームをぶっ潰すわよ!
01:誕生日ケーキとか嫌がらせでしょ。
あいつらからだったら、まあ悪くなかったでしょうけど
02:ルルーシュの馬鹿!本当に馬鹿!
これ以上なんかあったら絶対ぶっ殺す!
03:二代目ゼロの土産かなにかにしようと襲われないかだけが心配ね。
04:真人がくたばった?自業自得ね
05:今回の件でサヤカが恋愛にビビりすぎちゃわないかが心配。
本当の恋って、すごくいい物なのよ。
06:シェフィ。大丈夫なのよね……?
07:ケンジャクたちはなんつーもんを使ってるのよ
08:グラファイトとは次に会ったら必ず倒す。ま、そうなるしかないわよね。
09:あの銀髪野郎(ジンガ)ムカつく、本っ当にムカつく
10:ナギサ、良かったわね
11:あのピエロ野郎ヤバすぎでしょ。みんな無事だと良いんだけど
12:あーもー!休む暇無しね!
13:陛下の力を使えるNPC……
参戦時期:少なくともシェフィが仲間になった後
備考
※令呪を使用することでプリンセスフォームやオーバーロードの力を99.9秒間だけ使う事が出来ます。
※少なくともウィザーディング・アオハル・デイズ~魔法学園と奇跡の鐘~、デレマスコラボイベント、リゼロコラボイベント第一弾は経験済みです。
※ジュール隊、ルルーシュや龍園たちと情報交換しました。
※名簿の梔子ユメを羂索のことだと勘違いしています。
※覇瞳天星に近しい感覚を掴みましたが、使用する場合脳の消耗が大きいようです
状態:魔力消費(極大)頭痛(大)精神的摩耗(中) 覇瞳天星に覚醒?
服装:アンブローズ魔法学園の制服(女子生徒用)
装備:ケミーライザー@仮面ライダーガッチャード
令呪:残り1画
道具:ホットライン、ライドケミーカード(ホッパー1、テンライナー、スケボーズ、アッパレブシドー、レスラーG、アントルーパー)@仮面ライダーガッチャード
ガシャコンバグヴァイザー(?)太陽の石@仮面ライダーBLACK
思考
基本:このゲームをぶっ潰すわよ!
01:誕生日ケーキとか嫌がらせでしょ。
あいつらからだったら、まあ悪くなかったでしょうけど
02:ルルーシュの馬鹿!本当に馬鹿!
これ以上なんかあったら絶対ぶっ殺す!
03:二代目ゼロの土産かなにかにしようと襲われないかだけが心配ね。
04:真人がくたばった?自業自得ね
05:今回の件でサヤカが恋愛にビビりすぎちゃわないかが心配。
本当の恋って、すごくいい物なのよ。
06:シェフィ。大丈夫なのよね……?
07:ケンジャクたちはなんつーもんを使ってるのよ
08:グラファイトとは次に会ったら必ず倒す。ま、そうなるしかないわよね。
09:あの銀髪野郎(ジンガ)ムカつく、本っ当にムカつく
10:ナギサ、良かったわね
11:あのピエロ野郎ヤバすぎでしょ。みんな無事だと良いんだけど
12:あーもー!休む暇無しね!
13:陛下の力を使えるNPC……
参戦時期:少なくともシェフィが仲間になった後
備考
※令呪を使用することでプリンセスフォームやオーバーロードの力を99.9秒間だけ使う事が出来ます。
※少なくともウィザーディング・アオハル・デイズ~魔法学園と奇跡の鐘~、デレマスコラボイベント、リゼロコラボイベント第一弾は経験済みです。
※ジュール隊、ルルーシュや龍園たちと情報交換しました。
※名簿の梔子ユメを羂索のことだと勘違いしています。
※覇瞳天星に近しい感覚を掴みましたが、使用する場合脳の消耗が大きいようです
【糸見沙耶香@刀使ノ巫女】
状態:疲労(極大)、真人への嫌悪(大)、ロロやイザークたちへの罪悪感(中)、無力感(中)痣に覚醒
服装:鎌府女学院の制服、フードパーカー
装備:妙法村正@刀使ノ巫女 時透無一郎の日輪刀@鬼滅の刃
魔導輪ザルバ@牙狼-GARO- ハガネを継ぐ者
令呪:残り2画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
ブラックコンドルのレンジャーキー@海賊戦隊ゴーカイジャー
戦極ドライバー(斬月)
炎衆の炎神キャスト@スーパー戦隊シリーズ
思考
基本:未定。でも人を斬るつもりはない。
01:もしルルーシュがロロの気持ちを考えない行動をしたら引っ叩いてでも止める。
02:可奈美……止まれたんだね。
03:タギツヒメ……荒魂だけどあの悲しむ様は……。
04:あの真人って人、すごい嫌だ。
05:ロロのこと、多分羨ましい。タギツヒメのことも…きっと…。
06:舞衣、生きててくれたのはうれしい。けど……
07:未来のことは知らないけど、気を付けてね。姫和。
08:恋とかはまだよくわからないけど、ありがとう、キャル。
09:大丈夫、もう利用させないよ
10:ゼイン……倒されたんだ。
11:まだ助けられる人がいるなら、戦う。
12:私は、助けられたばっかりだ……
参戦時期:高津雪那に冥加刀使にされかけて脱走した後
備考
※タギツヒメから、黒崎一護越しではありますが「BLEACH」世界に関する情報を得ました。
※ロロ、ジュール隊のメンバーから彼らが元居た世界の情報を得ました。
※全集中の呼吸に関する理解が深まりました。どの程度扱えるかは後続の書き手様にお任せします。
状態:疲労(極大)、真人への嫌悪(大)、ロロやイザークたちへの罪悪感(中)、無力感(中)痣に覚醒
服装:鎌府女学院の制服、フードパーカー
装備:妙法村正@刀使ノ巫女 時透無一郎の日輪刀@鬼滅の刃
魔導輪ザルバ@牙狼-GARO- ハガネを継ぐ者
令呪:残り2画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
ブラックコンドルのレンジャーキー@海賊戦隊ゴーカイジャー
戦極ドライバー(斬月)
炎衆の炎神キャスト@スーパー戦隊シリーズ
思考
基本:未定。でも人を斬るつもりはない。
01:もしルルーシュがロロの気持ちを考えない行動をしたら引っ叩いてでも止める。
02:可奈美……止まれたんだね。
03:タギツヒメ……荒魂だけどあの悲しむ様は……。
04:あの真人って人、すごい嫌だ。
05:ロロのこと、多分羨ましい。タギツヒメのことも…きっと…。
06:舞衣、生きててくれたのはうれしい。けど……
07:未来のことは知らないけど、気を付けてね。姫和。
08:恋とかはまだよくわからないけど、ありがとう、キャル。
09:大丈夫、もう利用させないよ
10:ゼイン……倒されたんだ。
11:まだ助けられる人がいるなら、戦う。
12:私は、助けられたばっかりだ……
参戦時期:高津雪那に冥加刀使にされかけて脱走した後
備考
※タギツヒメから、黒崎一護越しではありますが「BLEACH」世界に関する情報を得ました。
※ロロ、ジュール隊のメンバーから彼らが元居た世界の情報を得ました。
※全集中の呼吸に関する理解が深まりました。どの程度扱えるかは後続の書き手様にお任せします。
【ユフィリア・マゼンタ@転生王女と天才令嬢の魔法革命】
状態:疲労(極大)、喪失(大) ヒースクリフへの敵意(大)負傷(片足)(大)、魔力消耗(大)
服装:いつもの服装
装備:
令呪:残り2画
道具:ライドチップ×3枚(仮面ライダーマッハ、仮面ライダードライブ タイプテクニック、仮面ライダードライブ タイプワイルド)@仮面ライダー サモンライド!、日輪刀@鬼滅の刃、ホットライン、サタンサーベル@仮面ライダーBLACK、ころころダンジョくん@Toloveるダークネス
思考
基本:このゲームに反逆する
01:ヒースクリフを必ず倒す。
02:民は守る。まふゆが共に戦う以上は彼女のことも
03:ケンジャクたちに反逆する仲間を集める。
04:ケンジャク、ルルーシュ、綾小路、ケンジャクの言っていたクルーゼ、カヤバ、クチナシ、カモ、ルルーシュが言っていたマリアンヌ・ランペルージ、ゼア、シュナイゼルについて知る者や医者を探す。
05:リボンズ・アルマーク、やみのせんし、グリオン、ノワル、宇蟲王、仮面ライダーゼイン、豊臣秀吉、アルジュナ・オルタ、ドゴルド、覇王十代、アスラン・ザラ?を警戒、他にも強いマーダーがいる可能性が高いので積極的に同士を集めなければいけませんね
06:参加者が異世界から集められているとは…勘違いをしてしまっていました
07:周りは見たことがないものばかりです…この世界の文明器具について詳しく知っている人に教えてもらいたいですね
08:パラド、貴方の事も信用出来そうです
09:まふゆ…本当に立ち直ってくれて嬉しかったです。これからも共に頑張りましょう
10:呼吸の感覚を掴めて良かったですが…どういう仕組みで使う感覚を私は感じ取れたのでしょうか、刀を持っただけで…
11:この戦士の姿ならなにも違和感を感じずに戦えそうです!!
12:ギラ様の雄姿に恥じないように、このゲームに抗う
参戦時期:少なくともまだナチュラルな人間だったころ
備考
※制限の詳細は後の書き手様にお任せします。
※シュゴッタム王国をパレッティア王国が認知してない程遠方の王国であると当たらずとも遠からずな勘違いをしていましたが、誤解は解けました。
※全集中の呼吸を常時使えるようになりました。但しユフィリア・マゼンタの肉体を維持していない限り使えません。
状態:疲労(極大)、喪失(大) ヒースクリフへの敵意(大)負傷(片足)(大)、魔力消耗(大)
服装:いつもの服装
装備:
令呪:残り2画
道具:ライドチップ×3枚(仮面ライダーマッハ、仮面ライダードライブ タイプテクニック、仮面ライダードライブ タイプワイルド)@仮面ライダー サモンライド!、日輪刀@鬼滅の刃、ホットライン、サタンサーベル@仮面ライダーBLACK、ころころダンジョくん@Toloveるダークネス
思考
基本:このゲームに反逆する
01:ヒースクリフを必ず倒す。
02:民は守る。まふゆが共に戦う以上は彼女のことも
03:ケンジャクたちに反逆する仲間を集める。
04:ケンジャク、ルルーシュ、綾小路、ケンジャクの言っていたクルーゼ、カヤバ、クチナシ、カモ、ルルーシュが言っていたマリアンヌ・ランペルージ、ゼア、シュナイゼルについて知る者や医者を探す。
05:リボンズ・アルマーク、やみのせんし、グリオン、ノワル、宇蟲王、仮面ライダーゼイン、豊臣秀吉、アルジュナ・オルタ、ドゴルド、覇王十代、アスラン・ザラ?を警戒、他にも強いマーダーがいる可能性が高いので積極的に同士を集めなければいけませんね
06:参加者が異世界から集められているとは…勘違いをしてしまっていました
07:周りは見たことがないものばかりです…この世界の文明器具について詳しく知っている人に教えてもらいたいですね
08:パラド、貴方の事も信用出来そうです
09:まふゆ…本当に立ち直ってくれて嬉しかったです。これからも共に頑張りましょう
10:呼吸の感覚を掴めて良かったですが…どういう仕組みで使う感覚を私は感じ取れたのでしょうか、刀を持っただけで…
11:この戦士の姿ならなにも違和感を感じずに戦えそうです!!
12:ギラ様の雄姿に恥じないように、このゲームに抗う
参戦時期:少なくともまだナチュラルな人間だったころ
備考
※制限の詳細は後の書き手様にお任せします。
※シュゴッタム王国をパレッティア王国が認知してない程遠方の王国であると当たらずとも遠からずな勘違いをしていましたが、誤解は解けました。
※全集中の呼吸を常時使えるようになりました。但しユフィリア・マゼンタの肉体を維持していない限り使えません。
キズナブレス@戦隊レッド 異世界で冒険者になる
イドラのランダムアイテム×0~1
イドラのホットライン
アルカイザーのランダムアイテム×0~1
アルカイザーのホットライン
イドラのランダムアイテム×0~1
イドラのホットライン
アルカイザーのランダムアイテム×0~1
アルカイザーのホットライン
以下確定枠
ころころダンジョくん@Toloveるダークネス⇒デク→ユフィリア
【支給品紹介】
雷神憤怒アドラメレク@アカメが斬る!
邪樹右龍に支給
電撃を放つ籠手型の帝具。
極めて威力が高く、攻防共に優れる。
奥の手は「ソリッドシューター」。巨大な雷の玉を作り、放出する。
邪樹右龍に支給
電撃を放つ籠手型の帝具。
極めて威力が高く、攻防共に優れる。
奥の手は「ソリッドシューター」。巨大な雷の玉を作り、放出する。
右龍の場合は素手でなければ暗刃を扱えないため相性が悪い
| 192:博物館事変:無垢で穢れ無き英雄譚 | 投下順 | 194:[[]] |
| 189:集う(後編) | 時系列順 | 181:決着はディナーのあとで |
| 185:遊戯-第Ⅲ形態:朝比奈まふゆ:リスタート/桐ヶ谷和人:リスタート | ユフィリア・マゼンタ | |
| 邪樹右龍 | GAME OVER | |
| 糸見沙耶香 | ||
| 緑谷出久 | ||
| アスラン・ザラ | GAME OVER | |
| キャル |