「シャーリーがな、死んだんだよ。彼女がゼロだったんだ」
そう語るルルーシュの声はひどく乾いていた。
絞りだしているようでもあり、吐き捨てているようでもあった。
シャーリーという名に思い当たる反応を示したのは以前のルルーシュの放送を聞いていたイザーク、流牙、美嘉だった。
絞りだしているようでもあり、吐き捨てているようでもあった。
シャーリーという名に思い当たる反応を示したのは以前のルルーシュの放送を聞いていたイザーク、流牙、美嘉だった。
「そいつは確か貴様がカウンター放送で口走っていた恋人の名じゃあ……」
「ああ、そうだ。どうしてシャーリーがナナリーを出汁に使ってまで俺を煽ろうとなんて……いや、そんなことはどうでもいい。
お前が齎した情報のせいで鉄華兵団は俺への疑心暗鬼に囚われ、シャーリーを含めた死傷者が出て、鉄華兵団首脳部は壊滅したんだよ。
なあトランクス、お前はこの責任をどう取ってくれると言うんだ?」
お前が齎した情報のせいで鉄華兵団は俺への疑心暗鬼に囚われ、シャーリーを含めた死傷者が出て、鉄華兵団首脳部は壊滅したんだよ。
なあトランクス、お前はこの責任をどう取ってくれると言うんだ?」
「なっ……!」
ルルーシュの主張はこうだ。
王様戦隊と鉄華兵団の破談は鉄華兵団の自業自得であり、その鉄華兵団に松坂さとう殺しの真相という毒を齎したトランクスこそが騒乱の元凶。
だがそう言われたとてはいそうですかと納得できるものではない。
王様戦隊と鉄華兵団の破談は鉄華兵団の自業自得であり、その鉄華兵団に松坂さとう殺しの真相という毒を齎したトランクスこそが騒乱の元凶。
だがそう言われたとてはいそうですかと納得できるものではない。
「ふざけるな……!そもそも約束を踏みにじり、仮にも味方にした者を後ろから撃つような真似をしたのはお前自身だろう!
それだけじゃない、松坂さとうからしおちゃんのことを全て聞いた上であんな悪質な挑発をして彼女の憎しみを煽った!そんな必要はどこにもなかった!」
それだけじゃない、松坂さとうからしおちゃんのことを全て聞いた上であんな悪質な挑発をして彼女の憎しみを煽った!そんな必要はどこにもなかった!」
「全ては対主催の参加者全体のリスクを考えての策だ。約束がどうのと視座の狭い事柄に囚われるお前には一生わからん話だろうがな。
松坂さとうは確かに神戸しおを保護するために俺に擦り寄ってきた。だがあの女は俺が頼むに足りないと見れば即座に裏切っていただろう。
そんな危険人物を四凶には届かないと言えどもあの時の参加者のアベレージからすれば大きな脅威だった大道克己諸共葬ってやったんだ。
他の誰にこれほどの上策が打てた?当時の環境下で仮面ライダーエターナルほどのマーダーを無傷で葬ることができたのはこの俺ぐらいのものだ」
松坂さとうは確かに神戸しおを保護するために俺に擦り寄ってきた。だがあの女は俺が頼むに足りないと見れば即座に裏切っていただろう。
そんな危険人物を四凶には届かないと言えどもあの時の参加者のアベレージからすれば大きな脅威だった大道克己諸共葬ってやったんだ。
他の誰にこれほどの上策が打てた?当時の環境下で仮面ライダーエターナルほどのマーダーを無傷で葬ることができたのはこの俺ぐらいのものだ」
早期に危険人物を損害なく排除するという大局的視野に立てばルルーシュの策は効率的だった。
大道克己を十分な余力を残して討ち取ったことで後のノワル討伐へと繋がった側面もある。
大道克己を十分な余力を残して討ち取ったことで後のノワル討伐へと繋がった側面もある。
「だがこれほどの成果を挙げた俺に向かってお前がやったことは何だ?
ドライバーを手に入れただけの子供一人止められずノワル討伐の場に乱入してきて、ロロが死ぬ原因を作った。
そして今度はシャーリーだ。お前は一体どれだけ俺から身近な人間を奪えば気が済むんだ?
いいか?最も俺の邪魔をしてきた参加者はノワルでもなければメラでもない。お前なんだよ、トランクス。
誰よりも強い力を持っているはずのお前が何で誰よりも殺し合いの打破に貢献している俺の邪魔ばかりするんだ?何故お前はそこまで愚かなんだ?」
ドライバーを手に入れただけの子供一人止められずノワル討伐の場に乱入してきて、ロロが死ぬ原因を作った。
そして今度はシャーリーだ。お前は一体どれだけ俺から身近な人間を奪えば気が済むんだ?
いいか?最も俺の邪魔をしてきた参加者はノワルでもなければメラでもない。お前なんだよ、トランクス。
誰よりも強い力を持っているはずのお前が何で誰よりも殺し合いの打破に貢献している俺の邪魔ばかりするんだ?何故お前はそこまで愚かなんだ?」
「それ、は………」
トランクスという青年は本来争いごとを好まない。
そしてドラゴンボールの恩寵が消えた絶望の世界を生き抜いてきたが故に、命の重みもよくよく理解していた。
身近な人間を失い悲しみに暮れる者の姿なんて嫌というほど見てきたし、トランクス自身もその一人だ。
だからこそ人の死を突きつけられれば言葉に詰まってしまう。それが例え殺したいほどに憎んだ男の言葉だったとしても。
そしてドラゴンボールの恩寵が消えた絶望の世界を生き抜いてきたが故に、命の重みもよくよく理解していた。
身近な人間を失い悲しみに暮れる者の姿なんて嫌というほど見てきたし、トランクス自身もその一人だ。
だからこそ人の死を突きつけられれば言葉に詰まってしまう。それが例え殺したいほどに憎んだ男の言葉だったとしても。
「おい」
故にそこに異を挟める者がいるとすれば。
ルルーシュとトランクス、双方と味方として関わったイザーク・ジュールを置いて他にない。
ルルーシュとトランクス、双方と味方として関わったイザーク・ジュールを置いて他にない。
「これ以上その男を愚弄するな」
「はあ。まだわからないのか?ジュール卿。
卿は一見誠実な実力者のようでいてその実まるで大局というものを解さずただ徒に盤面を混乱させるこの男に利用されているだけなんだよ」
卿は一見誠実な実力者のようでいてその実まるで大局というものを解さずただ徒に盤面を混乱させるこの男に利用されているだけなんだよ」
「だとしても!俺はさっきの戦場でこいつに命を救われた!
俺だけじゃない、セリカや他の連中もこいつがいなければ間違いなく死んでいた!
大体貴様のこいつに対する印象はアテにならないんだよ。ノワル戦の時にこいつがいたことだけは話していたが、四凶相手に真っ向から戦って足止めをしていたなんて重要な役目を果たしていたとは聞いてないぞ!」
俺だけじゃない、セリカや他の連中もこいつがいなければ間違いなく死んでいた!
大体貴様のこいつに対する印象はアテにならないんだよ。ノワル戦の時にこいつがいたことだけは話していたが、四凶相手に真っ向から戦って足止めをしていたなんて重要な役目を果たしていたとは聞いてないぞ!」
マイ・ラッセルハートの策に敢えて乗って挑んだノワルとの戦闘において、先んじて黒衣の魔女の暴威を食い止めていたのはトランクスだった。
トランクスがノワルに近接戦闘を仕掛け続け、巨大な圧を掛け続けていたからこそルルーシュはNPCの戦力を搔き集め、アークゼロからアークワンになる隙を見出すことに成功した。
しかしトランクスが連れてきたも同然の神戸しおが結果的にロロを殺害したことから、当時の現場にいなかったメンバーに対してトランクスの活躍は意図的にぼかした表現でしか伝えなかったのだ。
これには感情的な理由だけでなく、己と対立関係にあるトランクスに周囲の仲間が必要以上の好印象を抱かないようにするためという理由もあった。
しかし実際にトランクスと邂逅し、共闘し、情報を交換したイザークにはその小さな嘘も露見してしまった。
トランクスがノワルに近接戦闘を仕掛け続け、巨大な圧を掛け続けていたからこそルルーシュはNPCの戦力を搔き集め、アークゼロからアークワンになる隙を見出すことに成功した。
しかしトランクスが連れてきたも同然の神戸しおが結果的にロロを殺害したことから、当時の現場にいなかったメンバーに対してトランクスの活躍は意図的にぼかした表現でしか伝えなかったのだ。
これには感情的な理由だけでなく、己と対立関係にあるトランクスに周囲の仲間が必要以上の好印象を抱かないようにするためという理由もあった。
しかし実際にトランクスと邂逅し、共闘し、情報を交換したイザークにはその小さな嘘も露見してしまった。
「ノワルだけじゃない。こいつは死ぬまでに六人もの参加者を殺した宇蟲王ギラとも何度もやり合っていたんだぞ?
もしこいつがいなくて宇蟲王が野放しになっていれば被害がさらに拡大するばかりか、テレビ局にまで攻め込まれていたとしてもおかしくはなかった!
何より自分のやらかしで買った恨みを他人に責任転嫁する物言いが気に入らん!筋が通ってないんだよ、筋が!」
もしこいつがいなくて宇蟲王が野放しになっていれば被害がさらに拡大するばかりか、テレビ局にまで攻め込まれていたとしてもおかしくはなかった!
何より自分のやらかしで買った恨みを他人に責任転嫁する物言いが気に入らん!筋が通ってないんだよ、筋が!」
これまでルルーシュが順調とは言えないまでも大物マーダーを続々と撃破し、勢力を拡大できたのは本人や傘下に加わった仲間の奮戦だけが要因ではない。
宇蟲王を筆頭とする四凶たちと交戦し、被害を抑え込んだトランクスの活躍もあって初めて成り立つものだ。
知ってしまったからにはその事実を無視して己の功績だけを声高に謳うルルーシュの態度は承服できるものではなかった。
宇蟲王を筆頭とする四凶たちと交戦し、被害を抑え込んだトランクスの活躍もあって初めて成り立つものだ。
知ってしまったからにはその事実を無視して己の功績だけを声高に謳うルルーシュの態度は承服できるものではなかった。
「結果は全てに優先する。どうあれトランクスが鉄華兵団に情報を流したことが鉄華兵団上層部の壊滅という結果に繋がったことは事実だ。
それにその男には聞きださねばならんこともある。どう考えてもこいつが一人で松坂さとう殺しの真相に到達できたはずがない。
優秀なブレーンか、さもなければ有力な情報を持っているやつの入れ知恵があったとしか思えん。最初に誰と手を組んだ?言え」
それにその男には聞きださねばならんこともある。どう考えてもこいつが一人で松坂さとう殺しの真相に到達できたはずがない。
優秀なブレーンか、さもなければ有力な情報を持っているやつの入れ知恵があったとしか思えん。最初に誰と手を組んだ?言え」
「誰が、お前なんかに……!」
「おい、ルルーシュ!俺との話を勝手に切り上げるんじゃない!肝心なことをまだ聞いていない!
貴様……ゼロや鉄華兵団の連中に一体何をやらかした?何故ゼロが死んだんだ?」
貴様……ゼロや鉄華兵団の連中に一体何をやらかした?何故ゼロが死んだんだ?」
トランクスを尋問しようとしたルルーシュにイザークが待ったをかける。
既にイザークの目はルルーシュへの猜疑に満ちている。
これは何も言わずに済ませることはできないと観念したルルーシュはまずイザークの質問に答えることにした。
既にイザークの目はルルーシュへの猜疑に満ちている。
これは何も言わずに済ませることはできないと観念したルルーシュはまずイザークの質問に答えることにした。
「やらかした、とは私もすっかり信用がなくなってしまったようだな。
重ねて言うがこうなったのは全面的に鉄華兵団に非がある。私は本当に平和的な会談を望んでいたんだぞ?
ゼロワンドライバーもアークドライバーも彼らの目に見えるよう、私の手元から離して置いておいたんだ。
それにも関わらず彼らは私を信用せず、やみのせんしが非武装の私に対し先制攻撃を仕掛けてきた」
重ねて言うがこうなったのは全面的に鉄華兵団に非がある。私は本当に平和的な会談を望んでいたんだぞ?
ゼロワンドライバーもアークドライバーも彼らの目に見えるよう、私の手元から離して置いておいたんだ。
それにも関わらず彼らは私を信用せず、やみのせんしが非武装の私に対し先制攻撃を仕掛けてきた」
「見え透いた嘘をつくな」
白き皇帝の釈明はあっさりと、かつバッサリと切り捨てられた。
ハッタリやカマかけの類などでは決してない。イザークには確信があった。
ハッタリやカマかけの類などでは決してない。イザークには確信があった。
「お前が俺たちのような味方に対してならまだしも、仮想敵を相手にそんな正直な誠意なんぞ出すわけがないことぐらいお見通しだ。
仮に今話した表向きの事実に偽りがなかったとしても、お前が本当に何の備えもなく鉄華兵団との会談になど臨むはずがない。
大方わざと鉄華兵団(あちら)を刺激するような言動ばかりを繰り返して一番血の気の多いやつを挑発して、先制攻撃をさせることで無理矢理鉄華兵団を潰す大義名分を確保したんだろう。
一見して手の届かないところに置いたドライバーを見せ札にして呪力やらノロやら持ってることを隠すことで『今なら討てる』と思わせることが本当の狙いだろ?
最初からお前には憎きゼロを相手に真面目に援軍を頼み込むつもりなんか微塵もなかった。向こうに撃たせて理由を作って鉄華兵団を制圧、一切合切総取りするのがお前の計画だったんだ。今までそうしてきたようにな」
仮に今話した表向きの事実に偽りがなかったとしても、お前が本当に何の備えもなく鉄華兵団との会談になど臨むはずがない。
大方わざと鉄華兵団(あちら)を刺激するような言動ばかりを繰り返して一番血の気の多いやつを挑発して、先制攻撃をさせることで無理矢理鉄華兵団を潰す大義名分を確保したんだろう。
一見して手の届かないところに置いたドライバーを見せ札にして呪力やらノロやら持ってることを隠すことで『今なら討てる』と思わせることが本当の狙いだろ?
最初からお前には憎きゼロを相手に真面目に援軍を頼み込むつもりなんか微塵もなかった。向こうに撃たせて理由を作って鉄華兵団を制圧、一切合切総取りするのがお前の計画だったんだ。今までそうしてきたようにな」
イザークは生き残っているルルーシュ側の参加者の中では最もルルーシュとの付き合いが長く、情報交換でルルーシュと会う以前の動向もそれなりに聞き及んでいる。
だからこそ確信を持って断言できる。ルルーシュが個人的な恨みを抱くほど敵視する者相手に素直な誠意なんてものを出すことは万が一ですら有り得ないと。
真正面から平身低頭で話し合いを所望することなど最初から放棄し、秘密のルートを使って不法侵入でもして相手の警戒心を煽り、徹底した上から目線で挑発したのだと看破していた。
だからこそ確信を持って断言できる。ルルーシュが個人的な恨みを抱くほど敵視する者相手に素直な誠意なんてものを出すことは万が一ですら有り得ないと。
真正面から平身低頭で話し合いを所望することなど最初から放棄し、秘密のルートを使って不法侵入でもして相手の警戒心を煽り、徹底した上から目線で挑発したのだと看破していた。
「……だとしたら何だ?やみのせんしが仕掛けたことは揺るぎない事実で、俺はそいつにシャーリーを殺されているんだぞ?
思えば彼女はマクギリスとかいうやつにでも都合のいいことを吹き込まれて、俺に対する集団の長に担ぎ上げられてしまったんだろうな。だからあんなことを……。
いや、そうじゃない。とにかく鉄華兵団という集団は悪い言い方をすれば俺が疑わしい、俺が憎いという感情で形成された集団だった。そうだな?フロイライン・亀井。
彼らはあろうことか俺から闇檻を奪おうとした結果、一時的ながら復活したノワルに手痛い打撃を被った。その尻拭いは俺がしたがな。
そして……情けない話だがゼロの正体を知った時俺は心底狼狽した。その隙を突こうとしたやみのせんしから俺を庇ってシャーリーは袈裟斬りにされた。……致命傷で間もなく亡くなったよ。
とはいえ組織と組織のやり取りに駆け引きは付き物だ。彼らはその駆け引きに負けて自爆し、自らが掲げた大義名分も組織のトップも木っ端微塵に吹っ飛ばしてしまったんだ。それこそが起きたことの真実だ」
思えば彼女はマクギリスとかいうやつにでも都合のいいことを吹き込まれて、俺に対する集団の長に担ぎ上げられてしまったんだろうな。だからあんなことを……。
いや、そうじゃない。とにかく鉄華兵団という集団は悪い言い方をすれば俺が疑わしい、俺が憎いという感情で形成された集団だった。そうだな?フロイライン・亀井。
彼らはあろうことか俺から闇檻を奪おうとした結果、一時的ながら復活したノワルに手痛い打撃を被った。その尻拭いは俺がしたがな。
そして……情けない話だがゼロの正体を知った時俺は心底狼狽した。その隙を突こうとしたやみのせんしから俺を庇ってシャーリーは袈裟斬りにされた。……致命傷で間もなく亡くなったよ。
とはいえ組織と組織のやり取りに駆け引きは付き物だ。彼らはその駆け引きに負けて自爆し、自らが掲げた大義名分も組織のトップも木っ端微塵に吹っ飛ばしてしまったんだ。それこそが起きたことの真実だ」
「ふざけた被害妄想もいい加減にしろ!!!この馬鹿ガキが!!!!」
声を荒らげたのはイザークではなかった。
魔戒騎士の膂力でも振りほどけないほどの強度で拘束されながらもルルーシュを睨みつけていた流牙の堪忍袋の緒がついに切れた。
憤怒の形相を浮かべる流牙にルルーシュは絶対零度の視線を返す。
魔戒騎士の膂力でも振りほどけないほどの強度で拘束されながらもルルーシュを睨みつけていた流牙の堪忍袋の緒がついに切れた。
憤怒の形相を浮かべる流牙にルルーシュは絶対零度の視線を返す。
「何だと?」
「何度でも言ってやる!お前の言っていることは全てくだらない被害妄想だ!!
ゼロは!鉄華兵団は!あれだけ参加者を煽り、反省のパフォーマンスをする裏で間引き行為を隠蔽しようとしたお前を、それでも組織として出来得る限り赦そうとしていたんだぞ!!
闇檻を奪おうとしたのも、お前が圧倒的な力を持つ限り誠意ある話し合いなんて決してしないと知っていたからだ!実際お前は彼らを刺激する挑発ばかり繰り返した!!
お前は平和的に話そうとしたところを襲われた被害者なんかじゃない!差し伸べられた手に気づきもせず、唾を吐きかけた挙句振り払った被害妄想丸出しの馬鹿ガキだ!!」
ゼロは!鉄華兵団は!あれだけ参加者を煽り、反省のパフォーマンスをする裏で間引き行為を隠蔽しようとしたお前を、それでも組織として出来得る限り赦そうとしていたんだぞ!!
闇檻を奪おうとしたのも、お前が圧倒的な力を持つ限り誠意ある話し合いなんて決してしないと知っていたからだ!実際お前は彼らを刺激する挑発ばかり繰り返した!!
お前は平和的に話そうとしたところを襲われた被害者なんかじゃない!差し伸べられた手に気づきもせず、唾を吐きかけた挙句振り払った被害妄想丸出しの馬鹿ガキだ!!」
「言いたいことはそれだけか?」
侮辱には相応の礼を。
声を荒らげてルルーシュを糾弾した流牙の顔を思いきり蹴りつけた。
なおも反感を隠そうともしない流牙に負けじとルルーシュも言い放つ。
声を荒らげてルルーシュを糾弾した流牙の顔を思いきり蹴りつけた。
なおも反感を隠そうともしない流牙に負けじとルルーシュも言い放つ。
「そう思っているなら鉄華兵団と距離を取らずに積極的に守りに行ってやれば良かっただろう。ヤマト卿や白羽ゴドウから聞いているぞ?守りし者とやらなんだろ?
あらゆる世界の人やモノが混ぜこぜにされたこの世界で元の世界の掟だ何だと下らんことに囚われて派閥同士の諍いには中立を気取り、どちらにも良い顔ができるように予防線を張っている半端者風情に発言権があるなどと夢にも思うな」
あらゆる世界の人やモノが混ぜこぜにされたこの世界で元の世界の掟だ何だと下らんことに囚われて派閥同士の諍いには中立を気取り、どちらにも良い顔ができるように予防線を張っている半端者風情に発言権があるなどと夢にも思うな」
「っ!それは……」
「ノワルが暴れ出した時お前たちは一体何をしていた?瓦礫が崩れて中々地下から上がれない?馬鹿馬鹿しいにも程があるな。
ここまで生き残った精鋭たる参加者が本当に何の手立てもなかったのか?俺に迎合するか、対するかの旗幟を鮮明にすることを恐れて無意識に手を抜いていただけなんじゃないのか?」
ここまで生き残った精鋭たる参加者が本当に何の手立てもなかったのか?俺に迎合するか、対するかの旗幟を鮮明にすることを恐れて無意識に手を抜いていただけなんじゃないのか?」
「ぐっ……」
つい先刻の、結果から言えば不甲斐ない動きを詰られては流牙としても反論のしようがない。
ノワルの復活という起きてしまった事故に対して何ら手を打てず、守りし者としての使命を果たせたとは言い難い結果に終わったのは事実だ。
ひとしきり流牙に文句をぶつけたルルーシュは露骨にはあ、とため息をついた。
ノワルの復活という起きてしまった事故に対して何ら手を打てず、守りし者としての使命を果たせたとは言い難い結果に終わったのは事実だ。
ひとしきり流牙に文句をぶつけたルルーシュは露骨にはあ、とため息をついた。
「さて、ジュール卿。改めて卿に協力をお願いしたいことが二つある。生き残った参加者全体の脱出に関わるとても重要な案件だ。
私はこれよりそこの罪人、トランクスを処刑する。ノワルと同じようにこいつをロストモデル化し、プログライズキーに封じて戦力化すればメラ相手でも現実的な勝ち目もいくらかは見えてくる。
そして然る後、全体放送を行い鉄華兵団の愚行、参加者間で流布されている私の松坂さとう殺しが如何に正当な行為であったかを公表するとともに、王様戦隊と鉄華兵団双方の別動隊に今後の方針を明示する。
王様戦隊としてはメラの挑発に動かないというわけにもいかないからな。可及的速やかに両組織を統合する必要があるだろう。
また松坂さとうの件については不本意だが、事ここに至っては参加者間でいらぬ邪推を立てられる方が問題になってくるからな。卿にはこれらの案件がスムーズに進むよう私を手伝ってもらいたい」
私はこれよりそこの罪人、トランクスを処刑する。ノワルと同じようにこいつをロストモデル化し、プログライズキーに封じて戦力化すればメラ相手でも現実的な勝ち目もいくらかは見えてくる。
そして然る後、全体放送を行い鉄華兵団の愚行、参加者間で流布されている私の松坂さとう殺しが如何に正当な行為であったかを公表するとともに、王様戦隊と鉄華兵団双方の別動隊に今後の方針を明示する。
王様戦隊としてはメラの挑発に動かないというわけにもいかないからな。可及的速やかに両組織を統合する必要があるだろう。
また松坂さとうの件については不本意だが、事ここに至っては参加者間でいらぬ邪推を立てられる方が問題になってくるからな。卿にはこれらの案件がスムーズに進むよう私を手伝ってもらいたい」
「なっ……!」
「………お前、何を言ってるんだ?」
当然のことのように言ってのけたトランクスの処断、鉄華兵団との間で起きた対主催同士の内輪もめ、そして松坂さとう殺しの正当性のアピール。
イザークからすればどれ一つを取っても理解不能な妄言としか受け取れなかった。
面の皮が厚いとかそういった表現で済まされる範疇を遥かに逸脱している。
イザークからすればどれ一つを取っても理解不能な妄言としか受け取れなかった。
面の皮が厚いとかそういった表現で済まされる範疇を遥かに逸脱している。
「トランクスは乗っていた側のノワルとは違うんだぞ!?他の連中の理解なんてものが得られるとでも思うのか!?
しかもお前……こんなものを王様戦隊として公式発表する気か!?この期に及んでまだ鉄華兵団や話を聞いた他のやつらに警戒された理由を理解していないのか!?
理由さえ用意すれば対主催側に身を置く参加者だろうと殺すなんて公言すれば、王様戦隊そのものが殺人者集団扱いされる!誰も彼も背中を預けて戦うことなどできなくなるぞ!運営以前にメラにすら勝てるものか!
何よりこんな間引き行為を肯定しようものなら悪しき前例になって秩序も倫理も崩壊するぞ!パナマで投降した地球軍を虐殺した同胞(ザフト)のようにな!」
しかもお前……こんなものを王様戦隊として公式発表する気か!?この期に及んでまだ鉄華兵団や話を聞いた他のやつらに警戒された理由を理解していないのか!?
理由さえ用意すれば対主催側に身を置く参加者だろうと殺すなんて公言すれば、王様戦隊そのものが殺人者集団扱いされる!誰も彼も背中を預けて戦うことなどできなくなるぞ!運営以前にメラにすら勝てるものか!
何よりこんな間引き行為を肯定しようものなら悪しき前例になって秩序も倫理も崩壊するぞ!パナマで投降した地球軍を虐殺した同胞(ザフト)のようにな!」
イザークにはルルーシュが保身のためのその場しのぎをやろうとしているようにしか思えなかった。
仮にルルーシュが巧みな弁舌を以って松坂さとうを騙し討ちにしたことだけは正当化できたとしても、その後の放送における死者に鞭打つ言動の数々や幼子の神戸しおを無為に挑発して被害を出した事実までも揉み消せるはずがない。
何よりそれら全てをどうにかできたとしても、王様戦隊全体に味方殺しを肯定した集団という消えない烙印が押されることになるし、今後組織内での内ゲバのハードルが格段に下がってしまう。
ルルーシュからの指示を曲解して成見亜理紗を暗殺した綾小路清隆のような前例がこれから何度も起きかねない。
こんな集団を一体どこの誰が信じてくれるというのか。
鉄華兵団はそれがわかっていたから王様戦隊を信用しなかったのではないのか?
仮にルルーシュが巧みな弁舌を以って松坂さとうを騙し討ちにしたことだけは正当化できたとしても、その後の放送における死者に鞭打つ言動の数々や幼子の神戸しおを無為に挑発して被害を出した事実までも揉み消せるはずがない。
何よりそれら全てをどうにかできたとしても、王様戦隊全体に味方殺しを肯定した集団という消えない烙印が押されることになるし、今後組織内での内ゲバのハードルが格段に下がってしまう。
ルルーシュからの指示を曲解して成見亜理紗を暗殺した綾小路清隆のような前例がこれから何度も起きかねない。
こんな集団を一体どこの誰が信じてくれるというのか。
鉄華兵団はそれがわかっていたから王様戦隊を信用しなかったのではないのか?
「無論私としても清隆の独断のようなことが起きることは歓迎しない。だから卿をザフト軍人の鑑と見込んで組織の引き締め役を頼みたいのだ。
それに今ヤマト卿がひみつ道具博物館にいる鉄華兵団の下にプロトガシャットを持っていった。あの施設の設備を使ったバグスターウイルスの解析・解毒の用意があると報じれば多少はこちらの印象も良くなる。
卿の取り成しがあれば何もかも円満に事が進むとまではいかずとも、最低限運営を倒し各参加者が元の世界に帰還できるという段階になるまでは不満を抑えることもできるだろう」
それに今ヤマト卿がひみつ道具博物館にいる鉄華兵団の下にプロトガシャットを持っていった。あの施設の設備を使ったバグスターウイルスの解析・解毒の用意があると報じれば多少はこちらの印象も良くなる。
卿の取り成しがあれば何もかも円満に事が進むとまではいかずとも、最低限運営を倒し各参加者が元の世界に帰還できるという段階になるまでは不満を抑えることもできるだろう」
「……トランクスのことはどう説明する気だ?」
「この男には勇敢な対主催としての死など認めない。徒に盤面を混乱に陥れた危険人物(ヴィラン)として処断する。
なあイザーク、今が一番大事な時なんだ。俺たちの軍の中で古株のお前さえ認めてくれれば王様戦隊も鉄華兵団も大過なく一つになることができるんだよ。
二つの組織を一つに糾合できれば生存している対主催の中でも王様戦隊が圧倒的多数派になれる。大多数の民意を得た世論を形成できるんだよ」
なあイザーク、今が一番大事な時なんだ。俺たちの軍の中で古株のお前さえ認めてくれれば王様戦隊も鉄華兵団も大過なく一つになることができるんだよ。
二つの組織を一つに糾合できれば生存している対主催の中でも王様戦隊が圧倒的多数派になれる。大多数の民意を得た世論を形成できるんだよ」
「何だと?まさか……」
この時イザークの中でルルーシュの行動が一本の線で繋がった。
最大のスキャンダルが大勢の参加者に拡散されているというのに何故ここまで冷静でいられるのか。
何故皇帝を名乗るプライドの高いこの男が富良州高校で全員平等を謳った王様戦隊キングオージャーを組織するなどと言い出したのか。
最大のスキャンダルが大勢の参加者に拡散されているというのに何故ここまで冷静でいられるのか。
何故皇帝を名乗るプライドの高いこの男が富良州高校で全員平等を謳った王様戦隊キングオージャーを組織するなどと言い出したのか。
「貴様……最初から民主主義というシステムを使って盤面を制圧するために王様戦隊を組織したのか!?」
予期せぬ鉄華兵団の放送によって皇帝ルルーシュの権威や情報の信憑性には多大なる傷がついてしまった。
だから自分の意向を押し通せる代わりの権威、あるいは広告塔を欲しがっていたとすれば大幅な態度の軟化や宝太郎、キラへの献身も理解できる。できてしまう。
だから自分の意向を押し通せる代わりの権威、あるいは広告塔を欲しがっていたとすれば大幅な態度の軟化や宝太郎、キラへの献身も理解できる。できてしまう。
「みんな好きだろ?民主主義。さしたる能力を持たない者でも簡単に政治に参加した気分を味わえて、意思決定に伴う責任は共同体の中で分散できる素晴らしいシステムだ。
とはいえ俺がいきなり皇帝を降りるというのは不自然すぎた。ヒースクリフに反逆して殺されたギラ・ハスティーと彼が率いた王様戦隊は絶好の象徴だったよ。
それに俺が本物の王様戦隊を知る者やギラ・ハスティーに同行していた者からの反発を想定していなかったとでも思うか?その対策も当然考えてある。
一度多数派による民意を、世論を形成してしまえば少数派が発するノイズなんてどうとでも抑え込める。こちらにはバグスターウイルスの解析・解毒という強力な実利も用意できる見通しもあるしな」
とはいえ俺がいきなり皇帝を降りるというのは不自然すぎた。ヒースクリフに反逆して殺されたギラ・ハスティーと彼が率いた王様戦隊は絶好の象徴だったよ。
それに俺が本物の王様戦隊を知る者やギラ・ハスティーに同行していた者からの反発を想定していなかったとでも思うか?その対策も当然考えてある。
一度多数派による民意を、世論を形成してしまえば少数派が発するノイズなんてどうとでも抑え込める。こちらにはバグスターウイルスの解析・解毒という強力な実利も用意できる見通しもあるしな」
「それは宝太郎やセリカたちに対する詐欺じゃないのか!?」
イザークの糾弾をルルーシュは鼻で笑った。
「馬鹿を言え。自らの意見を通すためにあらゆる手段を講じて根回し工作をして多数派を作るのが民主主義の本質だろう。これは卑劣な策謀か?ただの努力だろう。
提案者である俺の考えの裏を読もうともせず、思考停止で乗っかってきた方が悪い。
そんな自分の頭でモノを考えない無責任な連中にも集団の意思決定に参加した気分を味わわせてやって、戦力も提供し、結果的には運営打倒と元の世界への帰還も果たさせてやろうと言うんだ。
文句なら運営を倒してから聞いてやるから後にしろ。要はそういうことだ」
提案者である俺の考えの裏を読もうともせず、思考停止で乗っかってきた方が悪い。
そんな自分の頭でモノを考えない無責任な連中にも集団の意思決定に参加した気分を味わわせてやって、戦力も提供し、結果的には運営打倒と元の世界への帰還も果たさせてやろうと言うんだ。
文句なら運営を倒してから聞いてやるから後にしろ。要はそういうことだ」
少なくとも仮面ライダーの支援者であることは嘘ではない。ルルーシュはそう締めくくった。
今はどんな悪意ある手段を使おうが運営打倒こそが至上命題。その邪魔をするなど言語道断。それがルルーシュの主張だ。
イザークとしても一理もないとは思わない。このゲームの盤上を脱出して運営を倒さなければ本質的には何も解決しないというのはわかる。
しかし納得できることとできないことがある。
今はどんな悪意ある手段を使おうが運営打倒こそが至上命題。その邪魔をするなど言語道断。それがルルーシュの主張だ。
イザークとしても一理もないとは思わない。このゲームの盤上を脱出して運営を倒さなければ本質的には何も解決しないというのはわかる。
しかし納得できることとできないことがある。
「……何の真似だ?」
イザークは無言のままマッハウィールとダイオーニのカードを両手に構えた。
これ以上ない明確な意思表示ではあったが、できれば信じたくない気持ちが勝ったルルーシュは覚悟しつつも疑問を口にした。
これ以上ない明確な意思表示ではあったが、できれば信じたくない気持ちが勝ったルルーシュは覚悟しつつも疑問を口にした。
「鉄華兵団へのカウンター放送の時に俺が言ったことを覚えているか?
俺はきちんと話せ、そうすれば協力すると言った。自分たちとそれ以外を線引きするやり方には限界があるとも忠告したはずだな。
だがお前は一番後ろ暗いことを話さず、他のグループにバレるまで俺たち全員に黙っていた。事実を知った鉄華兵団を、ゼロを、トランクスを邪魔者扱いした。
運営を倒すだと?ハッキリ言ってやる。お前には不可能だ!俺やキャルとの約束も、徒に対立を煽らないというキラとの約束も守れないやつにこの先生き残りを纏めることなどできるはずがない!!
大体なんだ貴様。結局やっていることと腹の底が独裁者気取りで参加者を煽っていた時から何も変わらんではないか!?」
俺はきちんと話せ、そうすれば協力すると言った。自分たちとそれ以外を線引きするやり方には限界があるとも忠告したはずだな。
だがお前は一番後ろ暗いことを話さず、他のグループにバレるまで俺たち全員に黙っていた。事実を知った鉄華兵団を、ゼロを、トランクスを邪魔者扱いした。
運営を倒すだと?ハッキリ言ってやる。お前には不可能だ!俺やキャルとの約束も、徒に対立を煽らないというキラとの約束も守れないやつにこの先生き残りを纏めることなどできるはずがない!!
大体なんだ貴様。結局やっていることと腹の底が独裁者気取りで参加者を煽っていた時から何も変わらんではないか!?」
「残念だよ、イザーク。お前はもっと賢い軍人だと思っていたんだが」
問答をする気はないと言わんばかりにプログライズキーを取り出すルルーシュ。
一触即発を通り越した決裂だ。
仲間との約束一つ守らない男に対主催全体を束ねていくことなど不可能と断じるイザークとの関係はもう元には戻れない。
一触即発を通り越した決裂だ。
仲間との約束一つ守らない男に対主催全体を束ねていくことなど不可能と断じるイザークとの関係はもう元には戻れない。
「ずいぶん買い被られたもんだ。冥黒王の悪意に翻弄されてくるみを殺し、事ここに至るまで貴様を止められなかった無能だというのにな。
だが……それでも俺には責任がある。あの時貴様を担いだ責任、そしてくるみやキャルにデク、陽介……ここに辿り着けなかった連中の分まで戦い抜く責任がな。
こんなやり方があいつらへの手向けなどと、絶対に認めるわけにはいかないんだよ!」
だが……それでも俺には責任がある。あの時貴様を担いだ責任、そしてくるみやキャルにデク、陽介……ここに辿り着けなかった連中の分まで戦い抜く責任がな。
こんなやり方があいつらへの手向けなどと、絶対に認めるわけにはいかないんだよ!」
「っ!くるみちゃん……」
仮面ライダーヴァルバラドでは仮面ライダーアークゼロワンには勝てない。そんなことはイザーク自身嫌と言うほど理解している。
だが戦力差で退くぐらいならそもそも運営に、メラや強豪のマーダーたちに挑もうなどと思わない。
そのイザークの闘志は闇檻とギアス、二重の檻に囚われていたサイヤの戦士の心にも火を点けた。
だが戦力差で退くぐらいならそもそも運営に、メラや強豪のマーダーたちに挑もうなどと思わない。
そのイザークの闘志は闇檻とギアス、二重の檻に囚われていたサイヤの戦士の心にも火を点けた。
「ハァアアッ!!!」
「何っ!?」
眩く輝くは黄金の光。
超サイヤ人へと変身を果たしたトランクスが闇檻の拘束を吹き飛ばし、ギアスなどなかったかのように戦闘態勢へと移行してみせた。
超サイヤ人へと変身を果たしたトランクスが闇檻の拘束を吹き飛ばし、ギアスなどなかったかのように戦闘態勢へと移行してみせた。
(姿が変わっただと!?それにこの力、想定を超えている!ノワル戦で見せたのが戦力の底でないことはわかっていたつもりだったがこれほどとは!)
ルルーシュは十分にトランクスを警戒していたつもりだった。
だからこそギアスと強度を高めた闇檻の合わせ技によって確実に動きを封じたはずだったがそれでもなお見積もりが足りなかった。
ノワルとの戦いにおいてトランクスは周囲で攪乱のため動き回るアスナや左虎を案じて変身をせずに戦っていたために、ルルーシュには超サイヤ人を知る機会がなかったことがここに来て響いた。
だからこそギアスと強度を高めた闇檻の合わせ技によって確実に動きを封じたはずだったがそれでもなお見積もりが足りなかった。
ノワルとの戦いにおいてトランクスは周囲で攪乱のため動き回るアスナや左虎を案じて変身をせずに戦っていたために、ルルーシュには超サイヤ人を知る機会がなかったことがここに来て響いた。
「ちいっ、変身!」
想定の不足を嘆いたところで過去は覆りはしない。
即座にアークワンへの変身を果たし、ロトの剣を携えたトランクスを迎え撃つ。
―――ただし、ルルーシュ自身ではなく流牙、美嘉に向かおうとするトランクスを、であるが。
即座にアークワンへの変身を果たし、ロトの剣を携えたトランクスを迎え撃つ。
―――ただし、ルルーシュ自身ではなく流牙、美嘉に向かおうとするトランクスを、であるが。
「その結論は予測済みだ、トランクス。全く呆れるほど単純明快なやつだな!」
「いい加減にしろ、このクソ野郎……!俺を憎むのはまだいいが、それ以上鉄華兵団や他の人々を見下して馬鹿にすることは許さない!」
トランクスの初手の狙いはアークワンへの直接攻撃ではなく流牙、美嘉をこの場から逃がすための闇檻の破壊だった。
アークの高次予測によってトランクスの狙いを看破したルルーシュはトランクスの進路へ先回り、斬撃をスパイトネガと闇檻を混ぜ合わせ、左腕に纏わせた即席の盾を以って防いだ。
闇檻は破壊されたがギアスは無駄ではなかった。一見トランクスは完全にギアスを無視できているようでいて、その実完全に振り払えてはいない。
超サイヤ人への変身という力技で無理矢理に突破したものの、この真贋交わる殺し合いにおいてはギアスへの制限よりサイヤの戦士への制限の方が重篤だ。
ギアスの強制力そのものは生きており、動きの速さ、精度、発揮できる出力全てに重圧が掛かっている。
アークの高次予測によってトランクスの狙いを看破したルルーシュはトランクスの進路へ先回り、斬撃をスパイトネガと闇檻を混ぜ合わせ、左腕に纏わせた即席の盾を以って防いだ。
闇檻は破壊されたがギアスは無駄ではなかった。一見トランクスは完全にギアスを無視できているようでいて、その実完全に振り払えてはいない。
超サイヤ人への変身という力技で無理矢理に突破したものの、この真贋交わる殺し合いにおいてはギアスへの制限よりサイヤの戦士への制限の方が重篤だ。
ギアスの強制力そのものは生きており、動きの速さ、精度、発揮できる出力全てに重圧が掛かっている。
《ガッチャーンコ!バースト!ヴァルバラド!》
「俺を忘れるんじゃないぞ!!」
「イザーク!」
トランクスにこれだけのハンデが課されてなお、力比べでは直接ノワルを取り込んだアークワン相手でも押し切られはしない。
その隙を見逃すイザークではなく、仮面ライダーヴァルバラドへ変身して急加速、ヴァルバラッシャーで流牙と美嘉を拘束していた闇檻を破壊した。
四凶を超えた性能を有する今のアークワンであっても同じく四凶を超えた実力者たる超サイヤ人の戦士を押しとどめながらヴァルバラドを妨害してのける余力(リソース)はない。
その隙を見逃すイザークではなく、仮面ライダーヴァルバラドへ変身して急加速、ヴァルバラッシャーで流牙と美嘉を拘束していた闇檻を破壊した。
四凶を超えた性能を有する今のアークワンであっても同じく四凶を超えた実力者たる超サイヤ人の戦士を押しとどめながらヴァルバラドを妨害してのける余力(リソース)はない。
「お前たちはこのことを校舎の中にいる連中に伝えてこい!」
「すまない、助かった!」
「……わかりました、でも、後で」
ヴァルバラドを睨む美嘉に何も察しないイザークではない。
名前だけでなく、くるみから聞いていた特長とも概ねは一致する。
消せない罪の証が今、目の前にある。
名前だけでなく、くるみから聞いていた特長とも概ねは一致する。
消せない罪の証が今、目の前にある。
「わかっている。全ては俺の罪だ。だが今はあの馬鹿を殴り倒さなきゃならん」
目の前の亀井美嘉が、東ゆうがイザーク・ジュールを断罪するというなら甘んじて受けねばならない。
犯した罪から何くれと理屈を並べて全力で逃れようとするルルーシュを責め立てておいて己は罪から逃げるわけにはいかない。
そう改めて誓い、校舎の方へと去っていく流牙と美嘉を見送った。
視線をアークワンとトランクスの方へと向けてみれば、贋作の仮面ライダーヴァルバラドへと至ったイザークをして隙が無いと思わざるを得ない攻防を繰り広げていた。
犯した罪から何くれと理屈を並べて全力で逃れようとするルルーシュを責め立てておいて己は罪から逃げるわけにはいかない。
そう改めて誓い、校舎の方へと去っていく流牙と美嘉を見送った。
視線をアークワンとトランクスの方へと向けてみれば、贋作の仮面ライダーヴァルバラドへと至ったイザークをして隙が無いと思わざるを得ない攻防を繰り広げていた。
「はぁあああっ!!」
「ええい、貴様さえいなければ!!」
今のアークワンはハイスペックな仮面ライダーの格闘能力に四凶の一角たるノワルの魔法力を掛け合わせたライダーだ。
故にノワルと違い近接戦闘を不得手とすることなど有り得ない。そのアークワンが、剣戟を仕掛けるトランクスの間合いから何とか逃れようとしている。
闇檻を徹底的にトランクスの行動妨害や自身を守る盾として使い、スパイトネガから生成された無数のショットライザー、アタッシュショットガン、ビームライフル等で猛烈な弾幕を形成する。
超サイヤ人と言えども殺し合いが成り立つ程度に力を抑えられている以上、これらの火器による攻撃も豆鉄砲と流すことはできない。
闇檻に対処しつつ最小限の挙動で回避するか、あるいは掌からエネルギー波を放って迎撃していく。
故にノワルと違い近接戦闘を不得手とすることなど有り得ない。そのアークワンが、剣戟を仕掛けるトランクスの間合いから何とか逃れようとしている。
闇檻を徹底的にトランクスの行動妨害や自身を守る盾として使い、スパイトネガから生成された無数のショットライザー、アタッシュショットガン、ビームライフル等で猛烈な弾幕を形成する。
超サイヤ人と言えども殺し合いが成り立つ程度に力を抑えられている以上、これらの火器による攻撃も豆鉄砲と流すことはできない。
闇檻に対処しつつ最小限の挙動で回避するか、あるいは掌からエネルギー波を放って迎撃していく。
(我ながら情けない!あれだけ啖呵切っておいて割って入ることもできんとは!
互角に戦っているように見えるが……実態はそうではない!ギアスに抵抗しながら戦っているトランクスの方が消耗のペースは遥かに早いはずだ!
あいつが潰れれば勝ち目は完全に消える!その前に手を打たねば……)
互角に戦っているように見えるが……実態はそうではない!ギアスに抵抗しながら戦っているトランクスの方が消耗のペースは遥かに早いはずだ!
あいつが潰れれば勝ち目は完全に消える!その前に手を打たねば……)
それらの攻防がヴァルバラドのそれを大きく超える戦闘速度で行われているというのだからイザークとしてはたまったものではない。
タイミングも弁えず無策で突っこめばトランクスの負担になるだけだ。あの男なら危機に陥ったイザークを見捨てられないだろう。
タイミングも弁えず無策で突っこめばトランクスの負担になるだけだ。あの男なら危機に陥ったイザークを見捨てられないだろう。
『ご機嫌麗しゅう、プレイヤー…いや雑魚共諸君♪』
その時だった。唐突にイザークやルルーシュ、トランクスの眼前に謎の液晶画面が出現したのは。
画面に映っているのは道化師風の出で立ちの男、メラ。ソファーに座るメラの傍には猿轡を噛まされた黒髪の少女の姿もある。
画面に映っているのは道化師風の出で立ちの男、メラ。ソファーに座るメラの傍には猿轡を噛まされた黒髪の少女の姿もある。
「なっ!?」
「メラだと!?」
あまりの事に戦闘の手が止まる。というより止めざるを得ない。
何せこの液晶画面、動く。イザークとルルーシュとトランクスが身体を動かしても画面の方が追従してくるので眼前の相手が見えない。
何せこの液晶画面、動く。イザークとルルーシュとトランクスが身体を動かしても画面の方が追従してくるので眼前の相手が見えない。
「これは一体……」
『まぁキリト君の仲間達とかから聞いているかもしれねぇけど自己紹介してやるぜ、俺の名は神殺しのメラ、このエキサイティングなゲームの―――
―――お前がそういうことやる奴なのは知ってたけどな。いいとこなんだから邪魔すんなよ。
しかし十秒と経たずに三人の前からは画面が消えた。
意図してメラが消したとは考えにくい。何らかの事故か?
意図してメラが消したとは考えにくい。何らかの事故か?
(あるいは、何者かの介入か?)
誰かが意図して配信をやめさせたか、それとも自分たちの周囲でのみ限定的にそういった事象を起こしたか。
ルルーシュとしてはもう少し考察を深めたかったがイザークとトランクスを同時に相手している状況ではそれは贅沢というもの。
既にトランクスは状況を割り切り再び戦意を漲らせていた。イザークも同様のようだ。
ルルーシュとしてはもう少し考察を深めたかったがイザークとトランクスを同時に相手している状況ではそれは贅沢というもの。
既にトランクスは状況を割り切り再び戦意を漲らせていた。イザークも同様のようだ。
「ルルーシュ!俺はさっきまで何も考えずお前の言い訳を聞いていたわけじゃない!
観察していたんだ、お前の気を!アークのものじゃない、お前自身が発する気の質を見極めていた!それがここに辿り着けなかったデク君たちの願いだったからだ!」
観察していたんだ、お前の気を!アークのものじゃない、お前自身が発する気の質を見極めていた!それがここに辿り着けなかったデク君たちの願いだったからだ!」
「だとすれば何だ!?死者を利用すれば俺を揺るがせるとでも?少しは賢しくなったか!?」
「今こうしてお前の言葉を聞いて、ぶつかって確信した!前に会った時とは比べものにならないほどお前自身の気が強く悪性に染まっている!
どうせ言っても無駄だろうが一度だけ警告する。今すぐアークの力を全て手放して自分の罪を認めろ!これがやり直す最後のチャンスだぞ!」
どうせ言っても無駄だろうが一度だけ警告する。今すぐアークの力を全て手放して自分の罪を認めろ!これがやり直す最後のチャンスだぞ!」
気を感じる。気の性質を善悪で明確に認識・把握する。
近い芸当が出来る者は少数ながら存在するが、それでもここまでハッキリと人間が放つ気の種類を認識できる参加者はトランクスを置いて他にはいまい。
それがわかっていたからこそトランクスは自分にしかできないことを為すために、あるいはイザークがルルーシュを説得できる僅かな可能性に賭けて見極めていた。
孫悟空やベジータほどではないにせよ、気の扱いにかけては全参加者中一番のエキスパートであるトランクスの確信から出る言葉も、敵対者を冷酷に切り捨てる皇帝に届くことはない。
近い芸当が出来る者は少数ながら存在するが、それでもここまでハッキリと人間が放つ気の種類を認識できる参加者はトランクスを置いて他にはいまい。
それがわかっていたからこそトランクスは自分にしかできないことを為すために、あるいはイザークがルルーシュを説得できる僅かな可能性に賭けて見極めていた。
孫悟空やベジータほどではないにせよ、気の扱いにかけては全参加者中一番のエキスパートであるトランクスの確信から出る言葉も、敵対者を冷酷に切り捨てる皇帝に届くことはない。
「下手なブラフは己の頭の悪さを強調するだけだぞ。俺が悪意に呑まれているとでも言いたいのか?
笑わせるなよ、トランクス!俺は悪意を以ってしてこの悪意に満ちたゲームを破壊する男だ。確固たる意志でアークが齎す悪意の力を制御(コントロール)しているのだ!」
笑わせるなよ、トランクス!俺は悪意を以ってしてこの悪意に満ちたゲームを破壊する男だ。確固たる意志でアークが齎す悪意の力を制御(コントロール)しているのだ!」
そう答えることは全くもってトランクスの想像通りだった。できることなら覆されてほしい想像ではあったが。
何故ルルーシュはこういう時に限って想像を超えてくれないのか。それを問うことにもはや意味はない。
何故ルルーシュはこういう時に限って想像を超えてくれないのか。それを問うことにもはや意味はない。
「では何故シャーリーという女性を見殺しにしたんだ?」
確信に満ちたトランクスの問い。
仮面の下のルルーシュの顔が凍った。
仮面の下のルルーシュの顔が凍った。
| 210:アッシュフォード事変:プレリュード | 投下順 | 211:アッシュフォード事変:何故皇帝屋は止まれなくなったのか |
| 時系列順 | ||
| ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア | ||
| 柳瀬舞衣 | ||
| キラ・ヤマト准将 | ||
| 白羽ゴドウ | ||
| マクギリス・ファリド | ||
| ドラえもん | ||
| 立風館ソウジ | ||
| 亀井美嘉 | ||
| ラクス・クライン | ||
| 堀北鈴音 | ||
| 藤丸立香 | ||
| マシュ・キリエライト | ||
| 纏流子 | ||
| ピルツ・デュナン | ||
| 浮世英寿 | ||
| 道外流牙 | ||
| 益子薫 | ||
| イザーク・ジュール | ||
| トランクス |