【焼殺】
火炎などによって対象を焼き、死に至らしめること。
火炎などによって対象を焼き、死に至らしめること。
重度の熱傷は、人体に極めて大きな苦痛をもたらし得る。
そして即死に至らなかった場合、その苦痛の中で意識を保つ時間が生じることもある。
そして即死に至らなかった場合、その苦痛の中で意識を保つ時間が生じることもある。
⭐︎
走る。走る。走る。
あてもない逃走は、全身に倦怠感を積み重ね、それでも心臓を激しく鼓動させる。
虚無に包まれていた思考に霞が戻り始める。
(私...なんで走ってるんだっけ)
途切れ途切れの記憶を結びつけていく。
落下していくルルーシュに、反射的に攻撃してしまった。
なぜ。
あの「力」の気配を感じてしまったから。
あの「力」とは
落下していくルルーシュに、反射的に攻撃してしまった。
なぜ。
あの「力」の気配を感じてしまったから。
あの「力」とは
「ーーーぅぷ」
霞が晴れていく。
己の身に刻み込まれた『快』『不快』を。
身体の中をかき分けられ、淫臭を鼻腔から叩き込まれ、蹂躙され続けたあの刻を。
あまつさえ、仲間の少女にまで舌を這わさせた、あの悍ましく忌まわしきーーー
身体の中をかき分けられ、淫臭を鼻腔から叩き込まれ、蹂躙され続けたあの刻を。
あまつさえ、仲間の少女にまで舌を這わさせた、あの悍ましく忌まわしきーーー
「お、え、ぇ」
記憶が結びついていくにつれて蘇るノワルの存在に、あの光景に耐えきれず、鈴音はーーー吐いた。
地に膝をつけ、無防備な隙を晒すことになろうとも、吐かずにはいられなかった。
地に膝をつけ、無防備な隙を晒すことになろうとも、吐かずにはいられなかった。
「す、鈴音さん!大丈夫!?」
追いついたドラえもんが鈴音の背中をさすろうとする。
ーーーなあ、もう腕が動かねえんだ。俺の首、落としてくれねか。
「っ...!」
己の手が赤く染まって見えた。
普段はどら焼きを食べる呑気な丸い手が、酷く悍ましく見えた。
普段はどら焼きを食べる呑気な丸い手が、酷く悍ましく見えた。
(怯むな)
薫の首を落とした感触は消えていない。
でも、いま辛いのは自分ではない。鈴音だ。
でも、いま辛いのは自分ではない。鈴音だ。
「背中、さわるよ。...ごめんね」
重なった薫の幻影から目を逸らさず、手を伸ばし、鈴音の背中をさする。
鈴音はその感触に気付きながらも、その好意を甘んじて受けるように、溜まっていたモノを吐き出し地面に異臭と異物をぶちまけ続ける。
鈴音はその感触に気付きながらも、その好意を甘んじて受けるように、溜まっていたモノを吐き出し地面に異臭と異物をぶちまけ続ける。
ようやく収まり、荒い息遣いと共に激しく肩で息を繰り返す。
ドラえもんは何も言わずにただ見守り。
ドラえもんは何も言わずにただ見守り。
「...ありがと、助かった」
堀北鈴音は、ようやく、言葉を発することができた。
「それで...ここはどこかしら。その、今もだけど、まだうまく頭がまわってなくて...」
「あうう...僕も必死だったからよくわからなくて...」
「あうう...僕も必死だったからよくわからなくて...」
冷静であれば最初からチーターローションを使って即座に追いついていたのだろうが、薫を介錯したのと鈴音の逃亡が重なり、後からの使用となってしまった。
鈴音もドラえもんも、無我夢中で走り続けただけで、自分たちのエリアや方角などはすっかり見失っていた。
(ひとまずどこかに身を隠さないと)
どうにか言葉を発せる程度にはなったとはいえ、心身共に万全とは程遠い。
もしまたノワルの力の片鱗でも見れば身体が動かなくなるかもしれないし、下手すれば先ほどのように拒絶反応で攻撃を仕掛けてしまうかもしれない。
とにもかくにも、まずは休息だ。
なにか目標になるものでもないかと見回しーーー
もしまたノワルの力の片鱗でも見れば身体が動かなくなるかもしれないし、下手すれば先ほどのように拒絶反応で攻撃を仕掛けてしまうかもしれない。
とにもかくにも、まずは休息だ。
なにか目標になるものでもないかと見回しーーー
「あっ」
血痕が、見つかった。
⭐︎
鈴音が見つけた血痕は点々とつづられており、途切れた跡もないことから、少なくとも、この血の主は移動している間、傷を塞ぐことができなかったらしいと判断。
ドラえもんは助けに行こうと口火を切り、鈴音も潜んでいるのが危険人物であることも視野に入れつつその跡を辿る。
ドラえもんは助けに行こうと口火を切り、鈴音も潜んでいるのが危険人物であることも視野に入れつつその跡を辿る。
果たして、その主は見つかった。
マクギリス・ファリドは、全身を焼け爛れさせ、苦悶の末に息を引き取っていた。
マクギリス・ファリドは、全身を焼け爛れさせ、苦悶の末に息を引き取っていた。
「そんな...マクギリスさん...」
ドラえもんが力なく膝を着き項垂れる。
まただ。また、仲間が死んでしまった。
それも、こんなにも残酷に。
助けを求めるように伸ばされていた腕は自分に伸ばされているようにも見えて。
「ごめんよ...ごめんよマクギリスさん...お~いおいおいおい...」
泣いた。もう耐えきれなかった。
度重なる喪失に、堪えていた涙がドラえもんの視界を支配した。
度重なる喪失に、堪えていた涙がドラえもんの視界を支配した。
「...マクギリスさん」
対する堀北は、ただ呆然と彼の遺体を見ていた。
なにも思わないわけではない。むしろ、常にゼロを側で支え、あれだけの人数の集団を纏めるために音頭を取っていた彼には人間的な好感すらある。
なにも思わないわけではない。むしろ、常にゼロを側で支え、あれだけの人数の集団を纏めるために音頭を取っていた彼には人間的な好感すらある。
ただ、先の嘔吐で出すものは出し尽くしてしまい。未だに陵辱の痕の残る彼女に涙を流す余裕はなく。自分の代わりと言わんばかりに泣いてくれるドラえもんのおかげで、かえって思考が落ち着いてしまっていた。
そう。ただぼんやりとマクギリスの惨状を見て。
(...なに、この違和感)
「マクギリスさん...僕が、僕が間に合ってたらなにかできたかもしれないのに...」
(間に合う...いいえ、無理よ、だってこんな火傷で...あれ?)
鈴音とドラえもんがここに辿り着けたのはなぜか。血痕を追ったからだ。
そう。血痕。マクギリスはきっと怪我をしていた。
だからそのまま傷を塞ぐことができなくて
そう。血痕。マクギリスはきっと怪我をしていた。
だからそのまま傷を塞ぐことができなくて
(...違う)
死因が失血死なのか火傷なのかはわからない。もしかしたら火傷と失血、両方していたからここで力尽きたのかもしれない。
ただそれだけのこと、ではないように思える。
ただそれだけのこと、ではないように思える。
(それだけじゃ、おかしいなにかがある)
鈴音が思考を深めていく一方で、ドラえもんは悲しみのままに動こうとする。
「ぐすっ...見てられないよ。マクギリスさんだって、あんなに頑張ってたのに、こんなに苦しんで...」
「くる、しんで?」
ーーーぴちょん、と水滴が頭の中に落ちたような感覚がした。
「せめて、埋葬くらいは...え?」
マクギリスの遺体を抱き抱えようとしたドラえもんの腕を、鈴音が掴んで止めた。
「鈴音、さん?」
「...ごめん、ちょっと待って」
「どうして...マクギリスさんが可哀想だよ...」
「なにかおかしいの。この死に方が」
「...ごめん、ちょっと待って」
「どうして...マクギリスさんが可哀想だよ...」
「なにかおかしいの。この死に方が」
涙と共に疑問符を浮かべるドラえもんに構わず、鈴音は静かにあたりを見回して情報を整理する。
ほのかに臭うガソリン臭。
捨てられたリュックから零れ落ちる中身。
助けを求めるように伸ばされるマクギリスの遺体。
最初に見つけた血痕。
捨てられたリュックから零れ落ちる中身。
助けを求めるように伸ばされるマクギリスの遺体。
最初に見つけた血痕。
(この違和感...まさか)
「これ...ただの殺人じゃない」
「え?」
「え?」
そして堀北鈴音は、違和感を言葉にした。
「殺人事件よ」
「さ、殺人事件!?どういうことだいそれは!?」
「ごめん、まだ確信したわけじゃないの。ただ、戦って殺された、だけじゃ妙な点がいくつもあるの。...一緒に考えてくれる?」
「ごめん、まだ確信したわけじゃないの。ただ、戦って殺された、だけじゃ妙な点がいくつもあるの。...一緒に考えてくれる?」
鈴音の頼みに、ドラえもんは緊張を顔に出しながらも肯首する。
「まず、マクギリスさんは怪我を負っていたけれど、それと火傷とは別だと思うの。もしも瀕死になるくらいの火傷も出血も負っていたら、ここまで歩けないと思うわ」
「た、確かに。僕らが追いかけてきた距離もそれなりにあったからね」
「それにあたりのガソリン臭...マクギリスさんはきっと、怪我を負ってここに身を潜めた後にガソリンをかけられて火をつけられた」
「た、確かに。僕らが追いかけてきた距離もそれなりにあったからね」
「それにあたりのガソリン臭...マクギリスさんはきっと、怪我を負ってここに身を潜めた後にガソリンをかけられて火をつけられた」
もしも火をつけられたのがもっと先なら、こうまでこの場にガソリンの臭いが充満していることはないはず。素人考えながら、鈴音はそう判断する。
「自殺や事故、というのも考えにくいのよね。
自殺ならこんな苦しむ方法ではするとは思いにくいし、事故にしてもマクギリスさんは着火させるようなものを持っていないし」
「マッチとかは...ガソリンが周りにある中では使わないよね」
「そうね。それにマクギリスさんは苦しみながらも手を伸ばしてる。助けてくれって言うように」
「誰かが目の前にいたから...?」
「幻影とかじゃなければね」
自殺ならこんな苦しむ方法ではするとは思いにくいし、事故にしてもマクギリスさんは着火させるようなものを持っていないし」
「マッチとかは...ガソリンが周りにある中では使わないよね」
「そうね。それにマクギリスさんは苦しみながらも手を伸ばしてる。助けてくれって言うように」
「誰かが目の前にいたから...?」
「幻影とかじゃなければね」
自殺や事故の線は考慮しつつも、しかしそれにしてはマクギリスの最期の状況が噛み合わない。
ゼロではないにしても可能性は低いだろう。
ゼロではないにしても可能性は低いだろう。
「それに、荷物に手付かずなのも奇妙だわ。ドラえもん、もしあなたが殺し合いに乗ってたとして、せっかく殺した相手の支給品をそのまま放置する?」
「えっと、しない...かな。だって勝つために殺してるんでしょう?」
「ええ。リュックはまだしも道具はいくらあっても損はないわ。一見役に立たないものでも実際には便利な道具なこともある...なんていうのがわからない参加者はもう残っていないと思うわ。要らないと思っても、破壊するくらいはすると思う」
「えっと、しない...かな。だって勝つために殺してるんでしょう?」
「ええ。リュックはまだしも道具はいくらあっても損はないわ。一見役に立たないものでも実際には便利な道具なこともある...なんていうのがわからない参加者はもう残っていないと思うわ。要らないと思っても、破壊するくらいはすると思う」
支給品はこのバトルロワイアルにおいても生命線の一つなのは既に大多数の参加者が証明済だ。トランクスのような超人ですら、支給品を活用してルルーシュを打ち破ったのだから。
それをなにもせず放置というのも、殺し合いを勝ち残ろうとする者にしては迂闊がすぎる。
それをなにもせず放置というのも、殺し合いを勝ち残ろうとする者にしては迂闊がすぎる。
「じゃあ、なんでマクギリスさんをこんな目に遭わせたんだい!?」
「私もまだわからない...ただ、わざわざこんな苦しむ方法で殺すんだもの。理由はだいたい絞られるわ」
「私もまだわからない...ただ、わざわざこんな苦しむ方法で殺すんだもの。理由はだいたい絞られるわ」
一旦言葉を切り、ドラえもんと鈴音は考え込む。
「...たぶんだけど、相当恨んでる、とか...」
「そうよね。それが1番わかりやすいわ」
「そうよね。それが1番わかりやすいわ」
怨恨。ただマクギリスを殺すだけでは気が済まないほどに恨んでいたとしたら、この殺害方法にも納得できる。
「でも、マクギリスさんは元の世界の知り合いはいないんだよね?」
「彼の言葉を信じるなら、ね。ただ、私たちも結構な数の参加者と会ったけれど、マクギリスさんの悪評を聞いた覚えはないわね」
「彼の言葉を信じるなら、ね。ただ、私たちも結構な数の参加者と会ったけれど、マクギリスさんの悪評を聞いた覚えはないわね」
マクギリスは軍属の人間だ。
戦争を経験していれば多少なりとも恨みを買うのはおかしくない話。しかし、だ。鉄華兵団のもとに集まった参加者の誰からもマクギリスの悪評は聞こえて来なかったし、彼の元々の知己という者もいなかった。マクギリスの元の世界の復讐者の線は薄いだろう。
戦争を経験していれば多少なりとも恨みを買うのはおかしくない話。しかし、だ。鉄華兵団のもとに集まった参加者の誰からもマクギリスの悪評は聞こえて来なかったし、彼の元々の知己という者もいなかった。マクギリスの元の世界の復讐者の線は薄いだろう。
「この殺し合いに来てから恨まれた、とか?」
「可能性が高いのはそっちよね。ただ、彼とゼロはずっと一緒に過ごしていた。ひみつ道具博物館でね。あまり恨みを買う場面がないのよね」
「可能性が高いのはそっちよね。ただ、彼とゼロはずっと一緒に過ごしていた。ひみつ道具博物館でね。あまり恨みを買う場面がないのよね」
幸か不幸か。マクギリスとゼロはひみつ道具博物館に訪れた者としか直接的な交流ができていなかった。
それ故にルルーシュとは違い、盤面に乗り遅れ得られる情報にも格差が生まれたが、それが故に彼らは敵意を抱かれる機会も少なかった。
となれば、自然とマクギリスへと恨みを抱く者は絞れてくる。
それ故にルルーシュとは違い、盤面に乗り遅れ得られる情報にも格差が生まれたが、それが故に彼らは敵意を抱かれる機会も少なかった。
となれば、自然とマクギリスへと恨みを抱く者は絞れてくる。
「ま、まさか...ルルーシュくん...!?」
真っ先にドラえもんの頭によぎったのはルルーシュ。
鉄華兵団と最も争っていたと言っても過言ではない上に、マクギリスが率いた強硬策でゼローーーシャーリーを失ってしまった。彼のここまで見せつけてきた狡猾さと残忍さならやりかねない、という疑念が膨らみ始める。
鉄華兵団と最も争っていたと言っても過言ではない上に、マクギリスが率いた強硬策でゼローーーシャーリーを失ってしまった。彼のここまで見せつけてきた狡猾さと残忍さならやりかねない、という疑念が膨らみ始める。
が、しかし。鈴音は少し考え込んだあと、首を横に振る。
「私もそう思ったけど、たぶん違うわ。あいつのやり方にしては証拠を残しすぎてる。仮に、カッとなって殺したとしても、死体は消し去ってるはずよ」
「けど、自分の手じゃなくて部下のNPCの手を借りてとかだったら」
「それで許される時代はとっくに終わってるわね。あいつが頭抜けて強かった時ならいざ知らず、王様戦隊もトランクスも目を光らせてる。そんな中でマクギリスさんに私怨で拷問処刑なんて真似はしないと思うわ。何度もいうけど、やったのなら絶対に死体を...あっ」
「けど、自分の手じゃなくて部下のNPCの手を借りてとかだったら」
「それで許される時代はとっくに終わってるわね。あいつが頭抜けて強かった時ならいざ知らず、王様戦隊もトランクスも目を光らせてる。そんな中でマクギリスさんに私怨で拷問処刑なんて真似はしないと思うわ。何度もいうけど、やったのなら絶対に死体を...あっ」
ふと、気づいたように鈴音が顎に手を当てる。
「そうよ、死体よ。マクギリスさんに恨みがある連中の仕業にしては、原型が残りすぎてるのよ」
「あっ...!」
「あっ...!」
ルルーシュにせよディアッカにせよメラにせよ。
もしも彼らが恨みでマクギリスを拷問処刑したのなら、それにしては死体の損壊が少なすぎる。もし彼らならマクギリスの死体は木っ端微塵にされているはずだ。
もしも彼らが恨みでマクギリスを拷問処刑したのなら、それにしては死体の損壊が少なすぎる。もし彼らならマクギリスの死体は木っ端微塵にされているはずだ。
「となると、怨恨の可能性はかなり薄いわね...」
「うっ、恨んでなくてこんな酷いことができるのかい!?」
「だとすれば1番近いのはーーー享楽や、趣味かしら」
「うっ、恨んでなくてこんな酷いことができるのかい!?」
「だとすれば1番近いのはーーー享楽や、趣味かしら」
鈴音の出した仮説にドラえもんがごくりと唾を飲み込む。
「そんな!そんなことでマクギリスさんはこんな目に遭ったのかい!?」
「確定はしていないわ。...ただ、否定しようにも証拠が揃いすぎてるのよ」
「確定はしていないわ。...ただ、否定しようにも証拠が揃いすぎてるのよ」
荷物が手付かずなのも。
わざわざ苦しめて殺したのも。
時間がかかる殺し方をしたのも。
死体を残しているのも。
怨恨の線でどうしても当てはまらないのも。
わざわざ苦しめて殺したのも。
時間がかかる殺し方をしたのも。
死体を残しているのも。
怨恨の線でどうしても当てはまらないのも。
その全てが、『そういう趣味だったから』であると驚くほどに合致するのだ。
「だっ、誰だそんなことをした奴は!!許せないぞ,殺すだけならいざ知らず、趣味でこんな残酷なことをするなんて!!!」
「落ち着いて。まだ確定してないわ。...ただ、もしこの仮説が当たっていたら、相当に恐ろしい事態になるわ。ある意味でメラ達以上にね」
「落ち着いて。まだ確定してないわ。...ただ、もしこの仮説が当たっていたら、相当に恐ろしい事態になるわ。ある意味でメラ達以上にね」
もしも鈴音の予想が当たっていたら、犯人は
①この局面で享楽で人を拷問殺害し
②その上でルルーシュやメラのような超火力を使えない/使わない
①この局面で享楽で人を拷問殺害し
②その上でルルーシュやメラのような超火力を使えない/使わない
ことになる。
それだけではない。
「これがわざと苦しませるためにこの程度の火力で済ませている、というのならまだ話はわかるわ。でも、もしも。『人の原型が保てる程度の火力しかないのに、敢えてこういうことに興じるような奴がいる』...これ、最悪よ」
ここまで目立たずひっそりと誰かの味方の弱い参加者及びNPC、或いは無害な参加者・NPCの顔をして、他の参加者が疲弊しきったところを狩りにくる。しかも、マクギリスを選んだのに対した理由が無いとしたら。
これから先、隙を見せれば誰もがこうなり得る可能性があるということだ。
これから先、隙を見せれば誰もがこうなり得る可能性があるということだ。
「そして私は、これなら参加者よりもNPCの方が可能性が高いと思ってるわ。効率的な優勝を度外視して、対主催の人間を己の享楽に使う...参加者ならそこでブレーキがかかる。あくまでも普通なら、だけど」
「NPCなら正規参加者じゃないから、優勝なんて考えなくていい...ってこと!?」
「ええ。それにNPCなら、支給品に興味がないのにも納得がいくわ」
「なんてことだ...!」
「NPCなら正規参加者じゃないから、優勝なんて考えなくていい...ってこと!?」
「ええ。それにNPCなら、支給品に興味がないのにも納得がいくわ」
「なんてことだ...!」
ドラえもんは思わず頭を抱える。
ここまでさんざんメラやディアッカらにまで振り回されて、その上でステルスマーダーのようなまた厄介な存在がいるかもしれない。
こんなものどう対処すればいいというのだ。
こんなものどう対処すればいいというのだ。
「NPC...そうだ、NPCならルルーシュくんだ!」
「いえ、さっき言った通りルルーシュにはこんなことをやる理由が...」
「そうじゃない!ルルーシュくんなら僕らよりはNPCに詳しいはずだ!彼は最初からずっとNPCを味方にしていたんだから!!NPCについては僕らより詳しいし、あれだけNPCがいるなら情報も多く手に入れられるはずさ!」
「いえ、さっき言った通りルルーシュにはこんなことをやる理由が...」
「そうじゃない!ルルーシュくんなら僕らよりはNPCに詳しいはずだ!彼は最初からずっとNPCを味方にしていたんだから!!NPCについては僕らより詳しいし、あれだけNPCがいるなら情報も多く手に入れられるはずさ!」
直接現場を見ていた、なんて都合のいいことはないだろうが、ルルーシュの操るNPCの人海戦術があれば、マクギリスの生存をどこまで確認できたか、NPC同士の関係性で怪しい人物を浮上させられないかなど、ドラえもんと鈴音の二人で犯人探しをするよりもよっぽど効率がいいだろう。
ドラえもんの提案に鈴音は目を見開く。
ドラえもんの提案に鈴音は目を見開く。
「ルルーシュを頼るということ?でも、それは...私たちだって、鉄華兵団のリーダーじゃなかったというだけで、彼らからの信頼を損ねてるのよ?」
「信頼できるかできないか、なんて今は問題じゃないよ。僕らもルルーシュくんたちも、倒すべきは主催だろう?だったら敵じゃない。どっちかが潰れてよかった、なんてことは決してないんだ!ゼロさんも、マクギリスさんも、本当は目指していたのはそこのはずなんだ!」
「信頼できるかできないか、なんて今は問題じゃないよ。僕らもルルーシュくんたちも、倒すべきは主催だろう?だったら敵じゃない。どっちかが潰れてよかった、なんてことは決してないんだ!ゼロさんも、マクギリスさんも、本当は目指していたのはそこのはずなんだ!」
ゼロやマクギリスが弱者や立場上困った者たちにも寄り添った方針を掲げていてくれたのは揺るぎない事実。
けれど、だからと言って、マクギリスやゼロも、掲げた理想のために全て正しいことをできていたかというとそうではない。
理由はどうあれ、ルルーシュを警戒するあまりに強硬策に出てしまったのは事実。あの時に最初に剣を抜いたのはやみのせんしではあったが、彼がいなかったとして、果たして自分たちの誰もルルーシュに攻撃をしなかったかはわからない。
けれど、だからと言って、マクギリスやゼロも、掲げた理想のために全て正しいことをできていたかというとそうではない。
理由はどうあれ、ルルーシュを警戒するあまりに強硬策に出てしまったのは事実。あの時に最初に剣を抜いたのはやみのせんしではあったが、彼がいなかったとして、果たして自分たちの誰もルルーシュに攻撃をしなかったかはわからない。
自分を棚上げするつもりはない。確かにルルーシュのやり方に義憤に駆られ、彼のことなんて知るものかとも言ってしまっていた。
もしも自分がやみのせんしのところにいたら、引き金を引いていた可能性はゼロではない。
もしも自分がやみのせんしのところにいたら、引き金を引いていた可能性はゼロではない。
「マクギリスさんも、ゼロさんも死んでしまった。ルルーシュくんも、ようやくやり方を改めてくれるようになった。だったら、危険が迫っていたらみんなにも教えてあげるべきなんだ!それが1番のみんなのためになることなんだ!!」
一息で言い終えてドラえもんは荒く息を吐きながら、「ただ」と付け加える。
「鈴音さんは、さっきのルルーシュくんへの攻撃の件がある。それに、またノワルの力を見たら、その...だから、僕が1人で行ってくるよ。も、もし、僕らの思い過ごしだったら、罰を受けるのは僕だけで済むし...」
先ほどまでの勢いはどこへやら。急に萎びていくドラえもんに、鈴音は思わずため息と共に口元が緩む。
「大丈夫よ。今はルルーシュの周りにはあいつを止められる奴らがたくさんいる。だから、例え勘違いの報告をしたからといって、それで処分なんてされないわよ」
「そ、そうかな...ならいいんだけど...」
「それと。こんなところで1人残される方が危険。だから私も行くわ。ただ...」
「そ、そうかな...ならいいんだけど...」
「それと。こんなところで1人残される方が危険。だから私も行くわ。ただ...」
忌まわしき記憶に震える手を抑えて、ドラえもんの目を真っ直ぐに見つめる。
「もしも私がまた恐怖に負けそうになったら...止めるの、手伝ってくれる?」
「わかった。任せてよ」
「わかった。任せてよ」
鈴音の手を握り、躊躇いなく肯首する。
それが未来の世界の猫型ロボット、ドラえもんだから。
それが未来の世界の猫型ロボット、ドラえもんだから。
「さて、ではルルーシュたちのところに向かう前に……一つ問題があるわね」
「なに?」
鈴音が、マクギリスのものだったリュックを指差す。
「私たちがあの支給品を持っていけば、私たちがマクギリスさんから奪ったと疑われる可能性がある」
「えっ!?」
「でも、ここに放置する方が危険よ。別の参加者に拾われる可能性もあるし、それがマーダーだったら最悪よ。だからこの道具は『これがそのまま放置されていた』と提出する証拠にする」
「そうか...そうだよね。...マクギリスさん、ごめんね。ちょっと借りるね」
ドラえもんは罪悪感に駆られつつも、マクギリスの道具を回収する。
「マクギリスさんの遺体は...」
「...残念だけれど、そのままにするしかないわ。こうなった原因がわかるまではね」
「...そう、だね」
「...残念だけれど、そのままにするしかないわ。こうなった原因がわかるまではね」
「...そう、だね」
ドラえもんと鈴音はマクギリスに黙祷を捧げ、再び目を開ける。
「それじゃあ行こう」
「ええ。ただその前に、一つ確認させて。もしも私たちの仮説が正しかったとして。犯人を見つけたらどうする?」
「...本当にどうしようもなく悪いやつだったら、殺さなくちゃいけないのも仕方ないと思ってる」
「ええ。ただその前に、一つ確認させて。もしも私たちの仮説が正しかったとして。犯人を見つけたらどうする?」
「...本当にどうしようもなく悪いやつだったら、殺さなくちゃいけないのも仕方ないと思ってる」
この局面にまできて趣味で殺しをやるような者には、いくらドラえもんといえどかける情けはない。
「でも、もしもなにか大切な理由があるなら。それで僕らが仕方ないと納得できるものなら...僕は、それを無視はしたくない」
ここまでは享楽と判定していたが、そうでない可能性だってあるのだ。
例えば、羂索たちからそういうふうにやれと命令されて逆らえなかったり。
例えば、自分たちの推測を上回った予想外の事故だったり。
例えば、羂索たちからそういうふうにやれと命令されて逆らえなかったり。
例えば、自分たちの推測を上回った予想外の事故だったり。
そういう事情を無視して、結果だけ見て「こいつは最低なやつだ」とラベリングして排除するなら、それは自分たちが批判していたルルーシュがやってしまった謀殺となんら変わらない。
「わかったわ。まずは犯人がいても無力化を試みる。話を聞く。そのあとの処分はそれ次第、ということでいいわよね」
「うん、大丈夫。それじゃあ行こう、鈴音さん」
「うん、大丈夫。それじゃあ行こう、鈴音さん」
現場から離れる前に、助けられなかった後悔と、ここまで鉄華兵団を纏めてくれた感謝を込めて深くお辞儀をする。
マクギリス・ファリドは何も語らない。託さない。
その最期にはドラえもんたちのことなど入る余地がなかったとしても。
その最期にはドラえもんたちのことなど入る余地がなかったとしても。
それでも、彼らは引き継いだ。
可能な限りの被害者を救うという旗印のもとに集い、共に過ごした時間までもがなくなったわけではないのだ。
【エリアC-3/午前4時】
【堀北鈴音@ようこそ実力至上主義の教室へ】
状態:正常、精神的ダメージ(特大)
服装:黒の騎士団制服@コードギアスGenesic Re;CODE
装備:ストライクノワールガンダムの起動鍵
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1(武器以外)
身がわり紙人形@ドラえもん(残り18枚)、ホットライン
思考
基本:このゲームから生還する。
00:ルルーシュのもとに向かい、マクギリスの件を報告する。その後は...
01:私は……なにもできないかも知れない。でも綾小路君を救いたい。……でもこんな状況でどうすればいいの?
02:羂索にルルーシュ・ヴィ・ブリタニア……。まさか魔法が実在したなんて。
03:敵は【四凶・五道化】だけではないわ。
蛮野の様な寄生する参加者―、【ステルスマーダー】に気を付けなければ。
04:ドラえもんは信用できる
参戦時期:少なくとも髪を切る前
備考
状態:正常、精神的ダメージ(特大)
服装:黒の騎士団制服@コードギアスGenesic Re;CODE
装備:ストライクノワールガンダムの起動鍵
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1(武器以外)
身がわり紙人形@ドラえもん(残り18枚)、ホットライン
思考
基本:このゲームから生還する。
00:ルルーシュのもとに向かい、マクギリスの件を報告する。その後は...
01:私は……なにもできないかも知れない。でも綾小路君を救いたい。……でもこんな状況でどうすればいいの?
02:羂索にルルーシュ・ヴィ・ブリタニア……。まさか魔法が実在したなんて。
03:敵は【四凶・五道化】だけではないわ。
蛮野の様な寄生する参加者―、【ステルスマーダー】に気を付けなければ。
04:ドラえもんは信用できる
参戦時期:少なくとも髪を切る前
備考
※絶対遵守のギアスをかけられました。
異能力解除の異能力をかけられない限り一人称が僕、二人称が君のままです→ポーラーリングの力によりギアスは解除されました。
※ソーディアン・ディムロスにスタン・エルロンの術技がソードスキルとして内包されてます。
※蛮野に対して絶望と生理的悪寒を抱いています。
※隆二、アンク、帆波、清隆、ドラえもん、二代目ゼロ(シャーリー)、マクギリス、総司令官と情報交換しました。
※16時以降のルルーシュの放送を聞き逃しましたが鉄華兵団から大まかに内容を教わりました。
少なくとも「シャーリーという恋人がいたがギアスに翻弄されて結局失った」というくだりは省かれています。
※【墓標アプリ】が配布された真の目的は〈寄生する参加者〉や『ステルスマーダー』を抑える為と考察しています。
※キズナレッドが『女装癖・女体化願望』があると思っています。
※ディムロスからの教えを受けて、技の精度や種類が増えてます。
※精神が少しだけ戻りました。会話くらいは問題なくできます
異能力解除の異能力をかけられない限り一人称が僕、二人称が君のままです→ポーラーリングの力によりギアスは解除されました。
※ソーディアン・ディムロスにスタン・エルロンの術技がソードスキルとして内包されてます。
※蛮野に対して絶望と生理的悪寒を抱いています。
※隆二、アンク、帆波、清隆、ドラえもん、二代目ゼロ(シャーリー)、マクギリス、総司令官と情報交換しました。
※16時以降のルルーシュの放送を聞き逃しましたが鉄華兵団から大まかに内容を教わりました。
少なくとも「シャーリーという恋人がいたがギアスに翻弄されて結局失った」というくだりは省かれています。
※【墓標アプリ】が配布された真の目的は〈寄生する参加者〉や『ステルスマーダー』を抑える為と考察しています。
※キズナレッドが『女装癖・女体化願望』があると思っています。
※ディムロスからの教えを受けて、技の精度や種類が増えてます。
※精神が少しだけ戻りました。会話くらいは問題なくできます
【ドラえもん@ドラえもん】
状態:正常、ルルーシュへの怒り(小)
服装:全裸(ロボットなので)
装備:空気砲@ドラえもん、ひらりマント@ドラえもん
令呪:残り三画
道具:チーターローション@ドラえもん
復元光線@ドラえもん
インペリアルセプター@コードギアスシリーズ
エボルトラスター@ウルトラマンネクサス
ホットライン×3
週刊万魔殿@ブルーアーカイブ
???
思考
基本:皆が殺し合いから脱出出来る様に行動する。
00: ルルーシュのもとに向かい、マクギリスの件を報告する。その後は...
01:僕が、僕が薫ちゃんを……
02:清隆くん……
03:ラクスさんたちは無事なのか?
04:ルルーシュくん!やっと皆に謝ったと思ったら裏で何てことを!でも...だからって消えていいわけじゃないんだ。
05:卜部さん、家康さんの意思を継ぎ、戦えない人々を守る。
06:ひみつ道具博物館は、もう……。
07:まさかリルルがいるなんて……。
08:総司令官、どうしてあんな馬鹿なことを……。
09:冥黒王……なんてひどいことを!
10:キズナレッドさん…、自分を偽らなくてもいいんだよ。
11:さとうちゃん、そんな……
12;メラの配信に急に来たこの動画、もう頭がこんがらがりそうだよ!
参戦時期:不明。(少なくとも、鉄人兵団の事件の後)
備考
※四次元ポケットは主催側によって没収されています。
※卜部とルルーシュから『反逆のルルーシュ』に関する大まかな流れを知りました。
※ルルーシュの計らいによりテレビ局内を案内されています。
※テレビ局の保管してある手首の持ち主は、清隆くんが忠誠のあまり独断で殺したものだと推測しています。
→藤丸立香たちとの情報交換でルルーシュの指示の可能性を疑いはじめています。
※16時以降のルルーシュの放送を聞き逃しましたが鉄華兵団から大まかに内容を教わりました。
少なくとも「シャーリーという恋人がいたがギアスに翻弄されて結局失った」というくだりは省かれています。
※二代目ゼロ、マクギリス、総司令官、ラクス、ギギストに自身が『お世話ロボット』である事を伝えました。
※堀北鈴音から【墓標アプリ】が配布された真の目的は〈寄生する参加者〉や『ステルスマーダー』を抑える為との考察を受けました。
※キズナレッドが『女装癖・女体化願望』があると思っています。
状態:正常、ルルーシュへの怒り(小)
服装:全裸(ロボットなので)
装備:空気砲@ドラえもん、ひらりマント@ドラえもん
令呪:残り三画
道具:チーターローション@ドラえもん
復元光線@ドラえもん
インペリアルセプター@コードギアスシリーズ
エボルトラスター@ウルトラマンネクサス
ホットライン×3
週刊万魔殿@ブルーアーカイブ
???
思考
基本:皆が殺し合いから脱出出来る様に行動する。
00: ルルーシュのもとに向かい、マクギリスの件を報告する。その後は...
01:僕が、僕が薫ちゃんを……
02:清隆くん……
03:ラクスさんたちは無事なのか?
04:ルルーシュくん!やっと皆に謝ったと思ったら裏で何てことを!でも...だからって消えていいわけじゃないんだ。
05:卜部さん、家康さんの意思を継ぎ、戦えない人々を守る。
06:ひみつ道具博物館は、もう……。
07:まさかリルルがいるなんて……。
08:総司令官、どうしてあんな馬鹿なことを……。
09:冥黒王……なんてひどいことを!
10:キズナレッドさん…、自分を偽らなくてもいいんだよ。
11:さとうちゃん、そんな……
12;メラの配信に急に来たこの動画、もう頭がこんがらがりそうだよ!
参戦時期:不明。(少なくとも、鉄人兵団の事件の後)
備考
※四次元ポケットは主催側によって没収されています。
※卜部とルルーシュから『反逆のルルーシュ』に関する大まかな流れを知りました。
※ルルーシュの計らいによりテレビ局内を案内されています。
※テレビ局の保管してある手首の持ち主は、清隆くんが忠誠のあまり独断で殺したものだと推測しています。
→藤丸立香たちとの情報交換でルルーシュの指示の可能性を疑いはじめています。
※16時以降のルルーシュの放送を聞き逃しましたが鉄華兵団から大まかに内容を教わりました。
少なくとも「シャーリーという恋人がいたがギアスに翻弄されて結局失った」というくだりは省かれています。
※二代目ゼロ、マクギリス、総司令官、ラクス、ギギストに自身が『お世話ロボット』である事を伝えました。
※堀北鈴音から【墓標アプリ】が配布された真の目的は〈寄生する参加者〉や『ステルスマーダー』を抑える為との考察を受けました。
※キズナレッドが『女装癖・女体化願望』があると思っています。
| 216:Sarracenia | 投下順 | 218:レンキスPのスカウト大作戦! |
| 215:超メラ決戦:終幕 その2 | 時系列順 | |
| 215:超メラ決戦:終幕 その2 | 堀北鈴音 | |
| ドラえもん |