よっ!私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ!
今、私は友人のアリス・マーガトロイドの家にいるんだけど
最近アリスがゆっくりにはまったようでね、二人でアリスのゆっくり達を眺めているんだ
それにしても不思議だよな…あのゆっくりありすから色んなゆっくりが生まれたなんてよ
ありすにれいせん、けーね、さらにこまちだろ?生息地にも違和感バリバリだぜ
その辺については研究する気はないけどさ、アリスも詳しい事は解ってないみたいだな
「それで…魔理沙はゆっくりと暮らしていたりするの?」
「いや、最近のゆっくりはどうも性に合わねぇ」
私はゆっくりと一緒に暮らしていない、精々昔に魔法の材料、実験台にしていたくらいか
まあろくな魔法が出来なかったけどさ…しかもやたらわめくし
でも…あの身の程知らずな態度は好きなんだぜ?自分に自信がある奴は好みだ
それに昔は被害が絶えなかったと言うがそんなの戸締まりを徹底しない&対策をしない奴が悪い
物を盗まれるような環境にしておいた奴が悪い、それと同じ考え方だ
家を荒らされたから荒らした奴を痛めつける気持ちはわかる、だが入られなければそれで終わり、疲れないしな
畑も水路で溝を作る、外側をゆっくりが昔、苦手とした辛い物or毒性のある植物を植えれば済む話だ
まあ…今となっちゃあゆっくりも無害になってさらにほぼ無敵になっちまった
あいつらもあいつらなりに生き残る術を模索した結果なんかな…
でも…ひっかかる部分もあるんだよな
幻想郷の各地に存在するゆっくり達、そいつらが同時に強くなっていくなんて……
基本的な耐久力、再生力、耐水性の向上は基本として……
もう少し場所に合わせて進化の方向性が変わっていって良いんじゃないか?
例えば山では気候の変化、地形の起伏に強くなって
人里近くでは人間への友好性に優れて
ここでは有毒な茸等の克服とかさ
だけどそれらが全ての場所で一斉に付加された気がするんだよな……
何者か…紫辺りのの意志が働いてるとしか思えねぇな
…まあいいや、これ以上考えても埒があかない、この辺には紫に聞いてみりゃわかるだろ
私はアリスに別れを告げ、自分の家に帰ることにした
あぁ…今までのやんちゃなゆっくりって見なくなったよな……
どこかにいないかなぁ……ん?何か飛んできて…ゆっくり!?
突然私の目の前をゆっくりが通り過ぎ…嫌な音をたてて近くの木にぶつかりやがった
今の音にびっくりしたのか鳥の羽ばたきが聞こえるくらいだ
木に直撃したゆっくりは……金髪のショートにヘアバンド、ありすだな
顔面を木にべったりと貼り付けている、昔のゆっくりみたいに中身をぶちまける事はもうない
私が試しにマスタースパークの零距離を撃ち込んでみても平気な顔してるんだ、間違いない
やがてありすはぼとりと木から落っこちる、そして何事も無かったかのように辺りを見回している
「ゆぅ…とかいはなありすになんてことしてくれるのよ!!!」
ありすの目に私が留まったようだ、ありすは私に向かって跳ねてきた
「みないところね…そこのおねえさん!ありすのおうちをしらない?」
「それ以前にアンタはどこから飛んできたんだよ……」
「そんなのしらないわ!とかいはなありすのおうちをしょうかいしなさい!!!」
……もしかしてな…私はゆるりと期待しつつありすの髪を持ち上げた
「もうすこしやさしくもちあげてよ!とかいはじゃないわ!!!」
私は湧き上がる気持ちを抑えつつ、帰路についた
私の家だ、色々散らかっているがそのままだ
一応図書館から借りてきた本などに関しては保存状態に気を配っている
「ずいぶんととかいはなおうちね!!!」
そう思っていただければ結構、そう思っていると
「さあ!おねえさんみたいないなかものはありすのおうちからでていきなさい!!!」
……待ってたぜ…待ってたんだぜその台詞!
こいつ昔からそのまま来たんじゃないか?今のゆっくりがおうち宣言するか!
ほぼ無敵のゆっくりがそんなことしたら迷惑極まりないねぇ!
「おう、そんじゃ私は少し荷物の整理をするから待っててくれよ」
本や実験器具などをありすの手の届かない所に置いた私は
八卦炉や食料など最低限の荷物を持って家を出ることにした
「そんじゃーな、元気に暮らせよ!」
ふぅ…どこで時間潰そうかな…アリスの家にでも行くか?
私は再びアリスの家に向かった
「おじゃまするぜ」
私はノックもせずにアリスの家のドアを開ける
「また来たの?まあいいわ…」
呆れながらも迎えてくれるアリスの器に感謝だぜ
私はとかいはなありすを見つけたこと、家を明け渡したことをアリスに話した
「何考えてるの!?いくら思考形態が昔のゆっくりだからって…増長させるだけよ!?」
「ああ、あいつらの真似をしてみたくてね、今日泊まらせてくれないか?」
「まあ…良いけど……ありす達に迷惑をかけないでね?」
その日はアリスの家で過ごすことにした
「ほら、シチューができたわ、冷めないうちに食べる事ね」
「おう、有り難く頂くぜ」
アリスと食べるシチューは絶品だったとだけ言っておこう
アリスのありす達と遊んでいれば自然と眠くなってくる
「眠くなってきたな…」
「ええ…私のベッドを使っていいわ、私は寝なくても良いし」
アリスに感謝しつつベッドに潜り込む、あぁ~眠い……
しかもアリスの香りがするぜ…さらに眠い……
翌日、昼食を食べた後アリスに別れを告げ、ありすに明け渡した家に向かうことにした
家の鍵を開け、中に入ってみるとありすが文字通りゆっくりしていた
「おっ?ここは中々ゆっくりした家じゃないか……」
私の声に気づいたのかありすが顔を膨らませてきた、単純な威嚇だ
「おねえさん!?いまさらなにしにきたのよ、ゆっくりでていきなさい!!!」
「決めた!ここは今日から私の家だ、ありすはゆっくり出て行きな!」
「ゆぅぅぅ!?おねえさんなにいってるのぉぉ!?」
明らかに動揺してる、おうち宣言面白いな……
「なにって…アンタがやったことをそのままやってるだけさ」
「そんなのとかいはじゃないわぁ!?」
「そんなわけでここは私の家に逆戻りさ、ありすはゆっくり出て行きな!」
そして夜になるまで言い合いは続く、私はもっぱら本を読んだり実験もしていたが
ありすは私を追い出そうとするのでいっぱいいっぱいだ
「…で?ここは誰の家だ?」
「……ありすのいえよ……ゆっくりでていってよ……」
意見を崩そうとしないありす、だが疲弊しているのは明らかだな
そろそろだな…私は妥協案という名の切り札を出すことにした
「いいや、ここは私とアンタの家だ」
「ゆぅ!?おねがいだからおねえさんはでていってよ……」
さらに言い合いは真夜中に突入、私は晩飯を作りながら言い合いを続ける
こうして出来たアリス直伝の茸たっぷりカレーライス、美味しいんだよなぁこれが
「ほら、疲れたろ、食べるか?」
私は小皿に少量のカレーをかけ、ありすの前に差し出した
「ゆぅ…たべるさいにこぼさないのがとかいはよ……」
結構疲れていたのか黙ってカレーを舐め始めた、私もいただきますかね
最近のゆっくりは極めて少量の食料で満足するようになった
昔はその体に見合わない程の大食い故に人里の畑に踏み込むことも多かったみたいだ
それに今のゆっくりは辛いものも食べられる、昔のゆっくりには辛い物は毒だったんだぜ?
「おいしかったわ、なかなかとかいはなごはんだったわ!!!」
「おう、そいつは嬉しいね、それじゃ私はもう一杯……」
私はカレーのお代わりを取りに行った、美味しくてやめられないなぁ
結局私はカレーを三杯食べた、こりゃあ運動しないとな……
食後の運動をした後、私はベッドに潜り込んだ
だがそこで私は何を思いついたのかありすをベッドの上に載せたのだ
「ゆぅ~すっごくとかいはだわ!!!」
「アンタもここで過ごしてみたいか?」
「もちろん!こんなとかいはなところはじめてよ!!!」
つかみはばっちり、私はやってみたかったことを実行に移す
枕の場所にありすを置き、頭を乗せる
柔らかいなぁ…こりゃあ気持ちいいねぇ…やみつきだぁ……
「ゆっ?おねえさんありすにあたまのせてるの?」
「ああ、ここで過ごして良いが私の枕になって貰うぜ」
ありすが喋る際に頭が揺れるがご愛敬クラス、この柔らかさにはどんな枕も敵うまい
「なにあたまをのせているのよ…あたまをおろしてよ!!!」
「最高にゆっくりできるぜ……」
「ゆっくりできるなら…あたまくらいのせちゃってもいいわ!!!」
「切り替え早いなぁ、これからもよろしくな……」
これから始まるこのありすとの生活を想像しつつ
私はあっという間に眠ってしまった……
byありすアリスの人
最終更新:2009年03月14日 14:37