創作発表板@wiki

無限桃花の愉快な冒険24

最終更新:

eroticman

- view
だれでも歓迎! 編集
破滅に至る館内部。
騎士は名乗り上げた後、何の躊躇いもなく無限桃花の真ん中に飛び降り
大剣に変化した獲物で周りをなぎ払った。死体が一瞬で作られていく。
逃げる桃花。戦おうとする桃花。ただただ呆然とする桃花。
サロンは一瞬にして地獄と化した。
無限桃花はそれを眺めている。
あまりにも現実味のないその惨劇を。積み重なっていく死体を。
横から誰かがぶつかり、尻餅を着く。
ゆっくりと横を見ると眼鏡桃花が倒れていた。その側には腕が一つ落ちている。
眼鏡桃花の服は赤く濡れていた。
「そんな顔しなくても……私の腕じゃないよ……」
眼鏡桃花が二本の腕で桃花に抱きつく。体の力がふと抜けた。
眼鏡桃花は桃花に肩を借りて、立ち上がると近くにあった手を蹴り飛ばした。
「死を司る者よ。破壊されし者に仮初の命を与えたまえ」
トンと床を叩くと血まみれの床の中に一本の曲線が浮かび上がり、薄い光の壁が出来あがる。
先ほど曲線内に蹴った腕が近くの死体と繋がっていき、一つの人型になっていく。
「な、なにこれ……」
「ゾンビよ。足止めなんだから早く逃げるわよ」
「そんな……ひどいじゃないか!」
ぐいっと首元を掴み、引き寄せられる。怒りに満ちた眼がそこにあった。
「死にたくなければ動きなさい」
手から開放されて、体が床に落ちる。眼鏡桃花が離れていく。
追いかけなきゃ行けない。ここにいても殺されるだけ。なのに足が動かない。
今度は後ろから引っ張られて体が持ち上がる。気付いたら体が人の肩に載っていた。
反対側の肩には眼鏡桃花が乗っている。
「少し我慢しろよ」
大人桃花に背負われて、桃花たちはサロンから逃げ出した。

続く



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー