ヴァルゴ・ゾディアーツ

「非情になれ、如月弦太朗!自分1人で戦うのだ!」

【名前】 ヴァルゴ・ゾディアーツ
【読み方】 う゛ぁるご・ぞでぃあーつ
【声/俳優】 田中理恵/山崎一
【登場作品】 仮面ライダーフォーゼ など
【登場話】 第1話「青・春・変・身」
第18話「弦・流・対・決」
第19話「鋼・竜・無・双」
第21話「進・路・誤・導」~
第23話「白・鳥・同・盟」
第28話「星・嵐・再・起」~
第30話「先・輩・無・用」
第32話「超・宇・宙・剣」
第34話「天・穴・攻・防」
第36話「本・気・伝・歌」
第38話「勝・者・決・定」~
第42話「射・手・君・臨」
第45話「天・秤・離・反」
第47話「親・友・別・離」
【分類】 ゾディアーツ/ホロスコープス
【スイッチ】 ヴァルゴスイッチ
【最輝星】 スピカ(左手の甲)
【スイッチャー】 江本州輝(タチバナ)
【特色/力】 重力弾、ワープゲートの操作による瞬間移動、
ダークネビュラのゲートを開く
【星座モチーフ】 おとめ座
【他のモチーフ】 天使

【詳細】

「ヴァルゴ」のホロスコープススイッチで宇宙京都大学教授「江本州輝(えもとくにてる)」が変身したおとめ座のパワーを宿すホロスコープスの一員。

先端が羽扇子と斧が融合したような形状の杖「ロディア」を武器とし、ロディアからの「小型のブラックホール」とも言うべき重力弾は触れた物質を消滅させる。
重力のコントロールで空間を捻じ曲げ、作り出したワープゲートで自身や対象を瞬時に遠く離れた場所に移動させる他、光も脱出不能となる永遠の牢獄「ダークネビュラ」を開く力を有する。

更に背中に生えた天使のような羽は飛行だけでなく、メテオのリミットブレイクを防ぐ程の盾としても使用できる。

能力の高さと素性から「我望光明」からの信頼も厚く(速水公平曰く「我望様のお気に入り」)、我望理事長からは「共に宇宙を目指すもの」と見込まれ、失態した仲間を「ダークネビュラ」に転送する「裁判官兼処刑人」という立場からレオ・ゾディアーツ以外の他のメンバーからは畏怖の対象となっている。

第1話でリブラやレオと共に初登場し、『MOVIE大戦MEGA MAX』で本編の本格登場に先駆けて出現する。
SOLU(撫子)を奪い取り、守ろうとするフォーゼを苦しめるが、なでしこがフォーゼに加勢、両者の連携攻撃に怯んで撤退。

その後、本編においても第18話で初登場、2度もライダーに敗れた園田紗理奈(スコーピオン・ゾディアーツ)をダークネビュラに送り、以降リブラの監視に就く。

第21話でペガサス・ゾディアーツを追うフォーゼやメテオにダスタードを繰り出す(その際にフォーゼは劇場版で接触しており、既に知っている様子を見せた。)。
第22話でコンタクトを取ったメテオと交戦し、スターライトシャワーを耐え切るなどと互角以上の戦いを繰り広げ、ペガサスの正体を仄めかすメッセージを送り、覚醒したキャンサー・ゾディアーツを我望の元に招いた。

新参者・キャンサーには目をかけている節を見せていたが、第28話でリブラの策略で(自身も嵌められたフリをしながら)自らダークネビュラに送ってしまう。

第32話で我望理事長に謁見に来ない山田竜守(アリエス・ゾディアーツ)を我望理事長の前に連れて行き、敗れるとスイッチを回収。
同様に第36話では「カプリコーン・ゾディアーツ」、第38話では「アクエリアス・ゾディアーツ」などの敗れたホロスコープスを回収した上で記憶を消去。

第40話で正体が発覚、旧友・我望光明と同様に目が赤く発光する事が明かされる。
第1話の冒頭で「歌星博士とスイッチの入ったケースを巡って争い、月に放置した人物」という事が判明、裏切ったタウラス・ゾディアーツと変身解除の様子を見た友子を続け様にダークネビュラに転送。

第41話で「計画が最終段階に入った」と称する我望の命によってライダー部のメンバーを襲撃する。
警告と共に彼らに恐怖を植え付け、部の解散にまで追い込み、それとは別にタチバナの姿でラビットハッチを訪れ、「弦太朗が単身でコズミックステイツに変身できる」ように特訓するが、ヴァルゴに破壊されたツナゲットが残したコズミックエナジーの反応から賢吾に「ヴァルゴ」と見抜かれる。

ラプラスの瞳の感知能力で駆け付けたリブラと共にメテオと交戦、激昂するメテオを「ダークネビュラ」へ転送。

第42話で我望に裏切りが露呈しかかる事(リブラに一部始終を見られていた可能性もある)になり、弦太朗に呼び出される。
再び特訓の再開となり、特訓中に自身が「友情よりも屈する力を選んだ」という過去を吐露し、「友情は枷となる危険なもの」と弦太朗の意思を否定。

フォーゼを単独でコズミックへの変身に成功するが、条件が「その絆を信じる自分自身の心」だった事を自覚した弦太朗に教えられる。
敗北を認めると和解し、「ダークネビュラ」に送ったと思われていたメテオストームや友子を呼び戻し、友子に促される形でマスクを外した素顔を見せる。

実は「我望光明」という力に屈し、親友・歌星博士の命を奪った罪悪感を感じていた。
賢吾にラビットハッチへと繋がるゲートスイッチを譲渡、流星にメテオとしての力を与えていたのも「自分達を止めてくれる存在」と育成だった事が明らかとなり、作戦失敗でダークネビュラ送りとなった3人のホロスコープスも「M-BUS」に転送されていた事を告げる。

和解した弦太朗と「友情の印」を交わし、彼らの仲間を守り続けるよう懇願するが、突如出現したサジタリウス・ゾディアーツに狙撃される。
致命傷を負ってもライダー部の部員を庇いながら部員(フォーゼ、メテオ、賢吾以外)を安全な場所へ転送、自身は賢吾とワープ。

ワープ先で賢吾に自身が歌星博士の命を奪った事を伝え、博士が賢吾の父親ではない事を伝えようとするが、出現したリブラやレオに襲撃される。
賢吾にホロスコープスの計画を阻止する事を頼み、リブラやレオと共にワープして交戦するも致命傷を負い、レオの戦闘力になす術もなく敗北、リブラにスイッチを回収されると放置され、最期は新しい友達ができた事に笑みを浮かべて亡くなった(その際に天使の羽根が舞っている。)。

死後、4人(弦太朗、賢吾、流星、友子)は月面で江本への想いを口にし、我望も同志だった江本を亡くした事に心を痛めていた。

我望の計画は元々江本との共謀から開始されたらしく、実質上組織のNo.2と言える。
18年前に既に覚醒し、ラビットハッチに放置されていたコアチャイルド(賢吾)を地球に転移して、我望の「ヴァルゴの次に選んだのは君(リブラ)とレオじゃないか」という台詞から(サジタリウスを除くと)「最初に覚醒したホロスコープス」と窺える。

第45話でレオ・ゾディアーツが変身する形で再登場。

【タチバナ】

メテオの支援者、「反ゾディアーツ同盟」の一員(組織は実在しない。)。声は檜山修之氏。
仮面を付けており、終盤まで正体は判明しなかった。

正体は罪悪感を抱えて秘かに「ライダー陣営」でも暗躍していた「江本州輝」。

【余談】

『MOVIE大戦MEGA MAX』の財団Xを除けば、本編で最初に命を落とした幹部となる。
デザイナーの麻宮騎亜氏によれば、「宇宙の星雲をイメージした」らしい(原画集『麻宮騎亜 仮面ライダーフォーゼ デザインワークス~When You Wish upon a Star~』より)。

麻宮騎亜氏は「天使がモチーフになっているが、『仮面ライダーアギト』のアンノウン+番号リスト
がデザインモチーフではない」と語っている。ツィッターでは「デザインのモチーフとなる怪人や能力のモチーフとなるキャラクターは違う」とし、(デザイン後に脚本が変更されたり、まだ能力が決定していない状態でデザインしたりしている。)能力のモチーフはアンノウンの可能性もある。
「ダークネビュラ(Dark Nebula)」には「暗黒星雲」という意味があり、昭和仮面ライダーシリーズでは「B26暗黒星雲」という設定が登場する。他のホロスコープスが恐怖の代名詞「ダークネビュラ」に畏れ慄く姿がスタッフ間でネタにされているらしく、ネット版では「全て受講しないと(見ないと)ネビュっちゃうぞー!」という発言が宣伝文句に存在する(元々の所以は第47話の公式の説明によれば、「とあるホロスコープスが毎回自分がネビュラ送りにされてないか確認した口癖が定着したもの」らしい)。

スイッチャーの名字はローマ字に直した「乙女」を逆さ読みにしている(「江本(EMOTO)」→「乙女(OTOME)」)。
声を演じる田中理恵氏は大文字隼の母親の声も演じている。特撮作品での出演は初となるが、『特捜戦隊デカレンジャー』の海外リメイク作品『パワーレンジャー・S.P.D.』でキャットレンジャー/キャサリン・キャット・マンクス(デカスワン)の吹替えを演じた経歴がある。

「人間態が男性、怪人態の声が女性パターンというパターンは極めて珍しい(正体判明後は怪人態の声も江本になっている場合がある)。タチバナも合わせ、「3人の声優が1人を演じる」という例も珍しい。

最終更新:2019年03月02日 18:54