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第30話(最終話) 旅の終わり
列車が夜の果てへと進む頃、もちしゅーはゆっくりと目を閉じた。toki311の姿はもうどこにもない。けれど、その存在は確かに胸の奥で呼吸しているようだった。夜空に広がる星々は、まるでふたりの旅の最後を優しく祝福しているみたいに輝く。ここまで歩いてきた道のりを思い返すと、不思議なほどに静かで、美しく、そして切ない。触れられなかった手の温もりが、今になって強く蘇る。言えなかった想いが、胸の中で静かに脈打つ。旅の終わりとは、別れではなく、心に残る灯火をそっと抱きしめることなのかもしれない。列車は新しい夜の中へ進み、もちしゅーもまた、新しい一歩を踏み出そうとしていた。「ありがとう。」その言葉は声にならなかったが、確かに星へと届いた。星を渡る旅は終わった。けれど、心に宿った光は、終わらずに未来を照らし続ける。静かな余韻だけが、夜の奥へゆっくりと溶けていった。
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