PSPでリリース。日本未発売作品。内紛に揺れるインド洋の島国スリランカを舞台にゴーストが派遣される。
インド洋で海底資源を掘削していたアメリカの鉱物採掘船がテロ攻撃を受け、民間人数十人が無慈悲に殺戮される。アメリカ政府はただちに報復を準備し、空母打撃群が集結しつつある南アジアに国際的緊張が高まる中、CIAが「PAF/People's Action Front(人民行動戦線)」と呼ばれるスリランカの極左戦闘グループに犯人の目星を付けた。少数精鋭のアメリカ陸軍特殊部隊ゴーストの「チェックメイト」チームが偵察と情報収集のために密かに投入される。スリランカに対する米軍の懲罰的軍事行動開始時刻まで72時間前…。
ゴーストはランジット・ヒサン率いるマンプリ・ガードと呼ばれる現地軍閥の協力下で活動する。彼らは国の支配権を争う複数の武装勢力から民間人を守るために結成された非政治的結社だという。(現実にスリランカでは1983〜2009年まで共産党勢力やタミル人対シンハラ人の民族間の熾烈な内戦が続いていた)
チェックメイトチームはPAFの闘争路線方針においてそのカリスマ的な指導者、クマラ・ファザル通称"ティーチャー"を殺害し、アメリカ国民の命に対する示しをきっちり付けた。ところが、教師の死後、より優れた装備と組織力を持つ「ロイヤリスト」と呼ばれる新興の軍事集団と遭遇することになる。
ゴーストは最終的に、スリランカにおけるCIAの現地エージェント(協力者)ディリップ・カーンがロイヤリストのメンバーであり、また二重スパイであり、アメリカを欺き、米軍の手によってティーチャーを暗殺するための偽旗作戦として海上テロが計画されたことを突き止める。これは結局はPAF内の醜い主導権争いであって、ロイヤリストたちがティーチャー率いる主流派を弱体化させ、自らの派閥に吸収合併することが真の目的なのだった。
ゴーストたちはカーンを捕らえ、彼に自白を強要した。これにより、PAFは主流派とロイヤリスト派が互いに殺し合う内ゲバ状態に突入した。その戦いの合間にチェックメイトチームはロイヤリストのアジトに潜入し、彼らに拉致されていたダルシャ大統領を救出する作戦も遂行した。また、敵は国の内側にあり、ロイヤリスト、引いてはPAFを動かす黒幕が同国エネルギー大臣のサンイル・ランガであることも判明した。反政府軍に対峙する政府の閣僚が、反政府軍の本当のリーダーであるという偽善的矛盾。マッチポンプの内戦。
この腐った戦争犯罪人ランガに怒りの鉄槌を下すか、それとも法の裁きに委ねるか、プレイヤーの判断に任される。