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真壁5日目・No.3

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streetpoint

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私のやんごとなき王子様












「演劇祭準備中に盛り上がる教師と生徒、禁断の愛……」


 ……なんかものすごいキャッピコピーが聞こえた気がしたけど、空耳じゃないよね?

 私はじっとりと睨みつけるように顔を上げた。

 だけど誰が言ったのか分からず、歩きながら耳をそばだててみた。

 と、またボソボソと何やら聞こえて来た。


「―――若い先生とずっと一緒にいれば、多感な女子高校生に邪な考えが浮かんでも……」

「その逆もまた然り?」


 はあっ!? ちょっと、何言ってるの!? 私の事はともかく、先生の事まで!

 怒りが口から出そうになったその時だった。


「ちょおっといいですか?」


 真壁先生が二人の男女の肩をがっしりと掴んだ。しかも満面の笑みで。

 驚く2人と私。


「今、俺の生徒に対してものすご~く失礼な会話が聞こえて来た気がするんですけど、俺の聞き間違いですかねえ?」

「えっ? あ、いや」

「き、気の所為じゃないですか?」

「ふむ。週刊誌の記者さんですか……困りましたねえ。うちの学園としても是非とも皆さんに盛り上げて頂きたくて取材をお願いしているのに、そういったでっち上げの記事を書かれては……それに、お宅の雑誌社は今年初めて取材で来てらっしゃいますよね? 我が学園の理事長との関係が気まずくなると困るのは、そちらだと思うんですが」


 体格のいい真壁先生から肩を掴まれ、静かな低い声で囁かれたその二人は一瞬にして脂汗をかいた。


「いやっ、あの、その……」


 しどろもどろになる二人に先生はにっこり微笑むと、


「もしまた俺の生徒を侮辱するような事を言ったら、名誉毀損で訴えますよ?」

「はっ、はいぃ……」


 先生が手を放すが早いか、二人はあっという間に前の方へと逃げて行った。

 すごい―――

 私は見事記者を撃退した真壁先生をじっと見つめた。先生はくるりと私の方を向いて笑った。


「気にすんなよ。面白いネタさえ書ければいいと思ってる連中もいるからな」

「はい――」


 やっぱり頼りになるな、真壁先生……それに引き換え私は……。何の役にも立ってない。

 自分の不甲斐なさに力を落とす。

 そんな思いを抱えながらも、なんとか仕事を終える事が出来た。













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