アットウィキロゴ
チェンジ・ザ・ワールド☆
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

チェンジ・ザ・ワールド☆

act.24(御影山)

最終更新:

streetpoint

- view
管理者のみ編集可
就職難民 黙って俺についてこい!










 本当に疲れていたらしく、目が覚めたのは終業時刻に近くなってからだった。

 重たい体をゆっくり起こし、ベッドから降りる。


「あれ、目が覚めた?」


 女医さんが私を見て優しく微笑んだ。

 医務室の女医さんまで美人なんだもんな。さすが美成堂。


「はい、ご迷惑おかけしました」

「迷惑なんてかけてないわよ。あなたは静かに寝ていただけなんですもの」


 それもそうか。

 あれ? 私の荷物がある。


「あの、この荷物って……」

「ああ、秘書の田村さんが持ってきてくれたのよ。社長からあなたの具合が悪そうだから、今日は医務室で寝かせるって聞いたって」

「そうなんですか」


 田村さん、ありがとうございます。


「起きたか?」


 丁度そこでドアが開き、社長が現れた。


「はひ、本当にご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした……」

「歩けるなら帰るぞ」

「はい。先生、ありがとうございました」

「いえいえ、明日は大事を取って休んだ方がいいわよ。栄養のある物を食べて、ゆっくりしなさい」

「え? でも……」


 社長の顔を恐る恐る見上げると、ふうと息を吐いて


「そうしろ」


 と言った。

 何だかお休みするのって気が引けるな。


「取りあえず帰るぞ」

「はい」








 驚いたことに、帰りは川島さんの運転ではなく、社長自らが車で送ってくれた。

 帰りの車中では一言もしゃべらないという、恐ろしく重たい雰囲気だったのだけど、どちらかというと私の心臓が緊張で破裂しそうだった。

 社長の事を少し意識した途端、どんどん好きって気持ちが強くなって行ってる気がする。

 気の所為かも知れないけど……ていうか、気の所為だといいな。なんて―――


「着いたぞ」

「あっ! はい! ありがとうございます!」


 色々考えてたらアパートに到着していた。

 ドアから降りようとした時、ふいに社長が後部座席から紙袋を取り出した。


「晩飯にでも食べろ」

「あ……ありがとうございます……」


 なんか、社長って……紳士?

 過ぎ去る社長の車を見送り、私はもらった紙袋の中を覗いた。

 たまごサンドとサラダと栄養ドリンク。

 初めて貰った社長からのプレゼントに、私は知らず破顔していた。





 次へ→ act.25(御影山)





お帰りの際は、窓を閉じてくださいv
お話はこちらに戻る
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー