漆黒の翼・グリッド
「よしユアン!!あの二人を迎えに行くぞ!!」
そう声高に叫んだのはグリッドだった。
「大声を出すな。敵がいたらどうするんだ」
隠れるのに丁度よい大木の下に箒からグリッドを下ろしてユアンは言った。
「今は隠れていた方が得策だ。何処にマーダーが潜んでいるかわからないからな」
その言葉にグリッドはじだんだを踏み、まくし立てる。
「何を言う!だからこそだ」
「だから大声を出すな、じだんだするな、とりあえず落ち着くんだ」
ユアンはふう、と溜め息を吐き、さらに確実に身を隠せそうな場所に草木を掻き分けながら移動する。
そもそもなんで自分はこんな奴とつるんでいるんだ。これまで適当にペースに巻き込まれてきたが、どう考えても足手まといにしかならない。
あの大男に対する作戦も四人が最良の方法で生き延びる為のものだったし(自分の体力をセーブするためのものでもあったが)、何故私がこいつらのお守りをしてやらねばいけないのだ。
ユアンの心中には不満の渦が少しずつ巻いていった。
「……お前、何か勘違いしていないか?」
ユアンはグリッドを静かに睨んだ。
「な…なんだ。」
グリッドが今まで見せなかったユアンの冷たい目線にうろたえる。
ユアンは元々は残酷な人間だった。
目的の為ならどんなことをしても厭わないし(現に彼は元の世界ではレネゲードの長を務め、罪のない神子を何人も虐殺してきた)、その目的を遂行する為の力も知能も有していた。
彼は静かに言う。
「あの二人の事など放っておけ。殺されてもこの状況だ。仕方ない」
「な…、何を!!」
思わぬユアンの言葉にグリッドは驚嘆した。しかし黙り、ニヤリと笑う。
「は、ははーん、わかったぞ。ユアン、お前あの二人のどちらかに気があるな。それであえてピンチな目に遭わせて助けて、好感度アップという姑息な手を…」
「私の発言のどこをどう取ればそういう解釈になるんだ」
グリッドは、うっ、と言葉に詰まった。そもそもユアンのあまりの言葉に対して空気を保とうとして出た詭弁だったからだ。
「いいか」
ユアンはグリッドを真っ直ぐに見つめ、口を開く。
「お前達がどうなろうと私には関係ない。むしろ邪魔だ。こんなゲームの最中にこんな風に馬鹿共とつるんで、何を考えているんだ。」
レネゲード最高幹部、ユアン。
言ってみれば彼もまた、最もマーダーに近い男だった。
「これはお遊びじゃないんだ、尤も貴様の様な生ぬるい環境で育った者には分からないだろうがな」
ユアンはグリッドに近寄った。眼に宿る暗い眼光は変わらず、逸らすこともなく見据えたまま。
見たこともないユアンのその様子にグリッドは僅かに脚が震え出す。
「賭けてもいい。どちらにせよお前らの様な奴らはこのゲームで無様に死ぬ。今もきっとこの会場の何処かで誰かが誰かを殺している。
お前らは運が良くたまたまその状況に陥らなかったに過ぎない。」
グリッドはじわり、と冷や汗をかいた。
その緊張感はあの大男が襲撃に来たときの比ではなかった。
そしてやっとの思いで絞り出す様に反論する。
「な、何だユアン!!だったらそれこそ四人力を合わせて生き延びればいい!!」
「本当にとんでもない馬鹿だな」
ユアンはグリッドの顔の前に手をかざした。
「私の言っている意味が分からないか?
今までは敵の襲撃もあってうやむやになって四人でつるんではいたが、私は馴れ合いはごめんだ。
つまり私はマーダーとなるには躊躇しない。
―――今すぐに、この場でお前を殺すことも出来るということだ」
その手にパチパチ、と電光が宿った。
ユアンの表情は極めて冷静沈着であり、その様子は元々殺しに慣れた者であると素人のグリッドにも分かった。
明らかに自分に向けられた殺意。
ユアンは表情にこそ出さないが、内心イライラしていた。
今まで自分はこんな奴に情がほだされていたのだろうか。
笑い話だ。
どう考えても非効率的だ。
とっとと始末して、一刻も早くマーテルを見つけねば。マーテルはこんなことは喜ばないだろうが、状況が状況だ。
こんな奴でもこんな会場にいる以上、マーダーにでもなるかもしれない。
何より何故かこいつが釈に障った。
グリッドの緊張は沸点に達し、見てわかるまでにどうしようもなく脚が震えている。
喉がカラカラと乾き、唾を飲もうと嚥下させるにもただ口の奥が痛い。
心臓は本当に胸を突き破りそうだ。
それでも。
「フ、フフフ…」
グリッドは笑った。
「この場に及んでも強がりか?」
「聞いて、呆れるな、ユアンよ!」
グリッドは反論した。
しかし威勢の良い言葉とは裏腹に、声はこの上なく震え、口は死にかけの金魚のようにかぷかぷしている。
しかし、その言葉は、固く一言一言確実に紡ぎ出されたものだった。
「お前はなんと言おうとも我が漆黒の翼の一員だ!!お前がそれを了承したのだからな!」
ユアンは眉をしかめた。
「まだそんな事言うのか。いい加減に―――」
「聞け!!!!」
グリッドはユアンに気圧されまいと――いや、気迫では完全に負けてはいたが――ユアンの言葉を遮る。
「我ら四人はこのグリッド率いる漆黒の翼だ!!!
俺は漆黒の翼のリーダーとしてお前らを悪の手から守る義務がある!!!」
グリッドは拳を握りしめた。
震えるな。
震えるな。
今にも叫んで逃走しそうだ。
体は熱くなるのに胸はこれでもかと恐怖に凍えている。
自分の中で死という文字が揺らめく。
負けるな。
負けるな。
負けるな!!!
グリッドは強くユアンを睨んだ。
そして鬱蒼とした森の中、グリッドの掠れた声がしかし高らかに響く。
「お前が悪の道に引きずられてゆくのを止めるのもリーダーとしての務めだ!!
仲間を守る事も出来ずにどうしてリーダーが出来よう!!!
俺は漆黒の翼を守る!!!!
たとえユアン!!お前に殺されてもなっ!!!!!」
グリッドの眼が見開かれた。
握りしめた拳から血が伝っている。
先ほど大男に殴られたばかりで立つのも辛いだろうに。
恐怖で呂律もろくに回ってないじゃないか。
泣いて命乞いをするかと思えば、仲間の心配か。
ふっ、とユアンが笑いを漏らした。
「どうしようもない馬鹿だ」
「な!!何がおかしいのだ!!」
グリッドは急に赤くなり、よたよたと体がよろめく。
「私に殺されたらゲームで生き延びるどころか、二人も助けれないじゃないか」
ユアンは手を下げた。
「あ!!しまった!!!」
グリッドは口を押さえてあたふたとした。
「やっぱり殺すな!!殺すなよ!!俺には使命が――――」
「成程、確かにリーダーだ」
「????」
ユアンのいきなりの態度の豹変ぶりにグリッドは戸惑う。
グリッドを見るその眼は、先程の殺意のこもったものではなかった。
くるりとユアンは踵を返した。
「グリッド、失禁しているぞ」
「お…?ああ!!!」
グリッドの股間はしたたかに濡れ、尿が地面に水たまりを作っていた。
足元が生暖かい。
先程体が熱く感じたのはこのせいだろうか? 「ち、違うぞ違うぞ!!違うんだからな!!ビビって漏らしたわけでも体が熱く感じたのが小便の温度のせいでも…!!」
ぶんぶんと首を横に振る。
「半分ほど言っている事が意味不明だが、わかったからとりあえず脱いで脚拭いてズボン絞れ。後ろ向いていてやる」
「あ、ああ」
いそいそとズボンを脱いで傍目には情けなくお漏らしの処理をしているグリッドを背後に、ユアンは星の見えない夜空を仰いだ。
「仲間か。
トップの資質としても私よりもうわてかもしれないな」
「な、何か言ったか?」
がに股で適当な布で小便を拭くグリッドがユアンに尋ねた。
「………いや。それより早く捌け。
こんな状態で敵に襲撃されたら目も当てれないぞ」
そう声高に叫んだのはグリッドだった。
「大声を出すな。敵がいたらどうするんだ」
隠れるのに丁度よい大木の下に箒からグリッドを下ろしてユアンは言った。
「今は隠れていた方が得策だ。何処にマーダーが潜んでいるかわからないからな」
その言葉にグリッドはじだんだを踏み、まくし立てる。
「何を言う!だからこそだ」
「だから大声を出すな、じだんだするな、とりあえず落ち着くんだ」
ユアンはふう、と溜め息を吐き、さらに確実に身を隠せそうな場所に草木を掻き分けながら移動する。
そもそもなんで自分はこんな奴とつるんでいるんだ。これまで適当にペースに巻き込まれてきたが、どう考えても足手まといにしかならない。
あの大男に対する作戦も四人が最良の方法で生き延びる為のものだったし(自分の体力をセーブするためのものでもあったが)、何故私がこいつらのお守りをしてやらねばいけないのだ。
ユアンの心中には不満の渦が少しずつ巻いていった。
「……お前、何か勘違いしていないか?」
ユアンはグリッドを静かに睨んだ。
「な…なんだ。」
グリッドが今まで見せなかったユアンの冷たい目線にうろたえる。
ユアンは元々は残酷な人間だった。
目的の為ならどんなことをしても厭わないし(現に彼は元の世界ではレネゲードの長を務め、罪のない神子を何人も虐殺してきた)、その目的を遂行する為の力も知能も有していた。
彼は静かに言う。
「あの二人の事など放っておけ。殺されてもこの状況だ。仕方ない」
「な…、何を!!」
思わぬユアンの言葉にグリッドは驚嘆した。しかし黙り、ニヤリと笑う。
「は、ははーん、わかったぞ。ユアン、お前あの二人のどちらかに気があるな。それであえてピンチな目に遭わせて助けて、好感度アップという姑息な手を…」
「私の発言のどこをどう取ればそういう解釈になるんだ」
グリッドは、うっ、と言葉に詰まった。そもそもユアンのあまりの言葉に対して空気を保とうとして出た詭弁だったからだ。
「いいか」
ユアンはグリッドを真っ直ぐに見つめ、口を開く。
「お前達がどうなろうと私には関係ない。むしろ邪魔だ。こんなゲームの最中にこんな風に馬鹿共とつるんで、何を考えているんだ。」
レネゲード最高幹部、ユアン。
言ってみれば彼もまた、最もマーダーに近い男だった。
「これはお遊びじゃないんだ、尤も貴様の様な生ぬるい環境で育った者には分からないだろうがな」
ユアンはグリッドに近寄った。眼に宿る暗い眼光は変わらず、逸らすこともなく見据えたまま。
見たこともないユアンのその様子にグリッドは僅かに脚が震え出す。
「賭けてもいい。どちらにせよお前らの様な奴らはこのゲームで無様に死ぬ。今もきっとこの会場の何処かで誰かが誰かを殺している。
お前らは運が良くたまたまその状況に陥らなかったに過ぎない。」
グリッドはじわり、と冷や汗をかいた。
その緊張感はあの大男が襲撃に来たときの比ではなかった。
そしてやっとの思いで絞り出す様に反論する。
「な、何だユアン!!だったらそれこそ四人力を合わせて生き延びればいい!!」
「本当にとんでもない馬鹿だな」
ユアンはグリッドの顔の前に手をかざした。
「私の言っている意味が分からないか?
今までは敵の襲撃もあってうやむやになって四人でつるんではいたが、私は馴れ合いはごめんだ。
つまり私はマーダーとなるには躊躇しない。
―――今すぐに、この場でお前を殺すことも出来るということだ」
その手にパチパチ、と電光が宿った。
ユアンの表情は極めて冷静沈着であり、その様子は元々殺しに慣れた者であると素人のグリッドにも分かった。
明らかに自分に向けられた殺意。
ユアンは表情にこそ出さないが、内心イライラしていた。
今まで自分はこんな奴に情がほだされていたのだろうか。
笑い話だ。
どう考えても非効率的だ。
とっとと始末して、一刻も早くマーテルを見つけねば。マーテルはこんなことは喜ばないだろうが、状況が状況だ。
こんな奴でもこんな会場にいる以上、マーダーにでもなるかもしれない。
何より何故かこいつが釈に障った。
グリッドの緊張は沸点に達し、見てわかるまでにどうしようもなく脚が震えている。
喉がカラカラと乾き、唾を飲もうと嚥下させるにもただ口の奥が痛い。
心臓は本当に胸を突き破りそうだ。
それでも。
「フ、フフフ…」
グリッドは笑った。
「この場に及んでも強がりか?」
「聞いて、呆れるな、ユアンよ!」
グリッドは反論した。
しかし威勢の良い言葉とは裏腹に、声はこの上なく震え、口は死にかけの金魚のようにかぷかぷしている。
しかし、その言葉は、固く一言一言確実に紡ぎ出されたものだった。
「お前はなんと言おうとも我が漆黒の翼の一員だ!!お前がそれを了承したのだからな!」
ユアンは眉をしかめた。
「まだそんな事言うのか。いい加減に―――」
「聞け!!!!」
グリッドはユアンに気圧されまいと――いや、気迫では完全に負けてはいたが――ユアンの言葉を遮る。
「我ら四人はこのグリッド率いる漆黒の翼だ!!!
俺は漆黒の翼のリーダーとしてお前らを悪の手から守る義務がある!!!」
グリッドは拳を握りしめた。
震えるな。
震えるな。
今にも叫んで逃走しそうだ。
体は熱くなるのに胸はこれでもかと恐怖に凍えている。
自分の中で死という文字が揺らめく。
負けるな。
負けるな。
負けるな!!!
グリッドは強くユアンを睨んだ。
そして鬱蒼とした森の中、グリッドの掠れた声がしかし高らかに響く。
「お前が悪の道に引きずられてゆくのを止めるのもリーダーとしての務めだ!!
仲間を守る事も出来ずにどうしてリーダーが出来よう!!!
俺は漆黒の翼を守る!!!!
たとえユアン!!お前に殺されてもなっ!!!!!」
グリッドの眼が見開かれた。
握りしめた拳から血が伝っている。
先ほど大男に殴られたばかりで立つのも辛いだろうに。
恐怖で呂律もろくに回ってないじゃないか。
泣いて命乞いをするかと思えば、仲間の心配か。
ふっ、とユアンが笑いを漏らした。
「どうしようもない馬鹿だ」
「な!!何がおかしいのだ!!」
グリッドは急に赤くなり、よたよたと体がよろめく。
「私に殺されたらゲームで生き延びるどころか、二人も助けれないじゃないか」
ユアンは手を下げた。
「あ!!しまった!!!」
グリッドは口を押さえてあたふたとした。
「やっぱり殺すな!!殺すなよ!!俺には使命が――――」
「成程、確かにリーダーだ」
「????」
ユアンのいきなりの態度の豹変ぶりにグリッドは戸惑う。
グリッドを見るその眼は、先程の殺意のこもったものではなかった。
くるりとユアンは踵を返した。
「グリッド、失禁しているぞ」
「お…?ああ!!!」
グリッドの股間はしたたかに濡れ、尿が地面に水たまりを作っていた。
足元が生暖かい。
先程体が熱く感じたのはこのせいだろうか? 「ち、違うぞ違うぞ!!違うんだからな!!ビビって漏らしたわけでも体が熱く感じたのが小便の温度のせいでも…!!」
ぶんぶんと首を横に振る。
「半分ほど言っている事が意味不明だが、わかったからとりあえず脱いで脚拭いてズボン絞れ。後ろ向いていてやる」
「あ、ああ」
いそいそとズボンを脱いで傍目には情けなくお漏らしの処理をしているグリッドを背後に、ユアンは星の見えない夜空を仰いだ。
「仲間か。
トップの資質としても私よりもうわてかもしれないな」
「な、何か言ったか?」
がに股で適当な布で小便を拭くグリッドがユアンに尋ねた。
「………いや。それより早く捌け。
こんな状態で敵に襲撃されたら目も当てれないぞ」
そしてグリッドはズボンを履き、ユアンの背中を見つめた。
振り返らずにユアンは言う。
「仕方ないからもう少しお前達に付き合ってやる。
カトリーヌとプリムラを探しに行くぞ」
グリッドは一瞬きょとんとしたが、すぐに腰に手を当て、仰け反った。
「ははははは!!!!それでこそ漆黒の翼の一員だ!!!改心したかユアンよ!!!」
とんでもないスピードでテンションのチャンネルが変わり、意気揚々としだした彼を無視してかせずかユアンは続ける。
「とりあえず元に来た道を戻るのがいいだろう。あの二人も片方が方向音痴でももう片方が導くかもしれない。
うやむやに歩くよりは町に戻った方が確実だ」
「ああ!!」
グリッドはざくざくと歩きだした。
先程まで恐ろしさに失禁していたのにタフな奴だ。
しかし大男に負わされたダメージまではそうはいかないらしく、やや体がふらついている。
「無理はするな。後に響くぞ」
やや息を切らしながらもグリッドは返した。
「そうはいかん!!我が漆黒の翼の者達が今ピンチかもしれないのだ!」
ユアンは肩を下げた。
「分かったよ。箒を使うのは体力を消耗するから気が進まないが、辛くなったら言ってくれ。
それと先程の演説はなかなかのものだったぞ。臭くて思い出すだけでもこちらが恥ずかしいが」
グリッドは、きっ、とユアンを見る。
「は、恥ずかしいだと!?」
「誉めているんだ。
行くぞ、リーダー。」
ユアンはかすかに微笑んだがグリッドはそれには気づかなかった。
「ああ!ゆくぞ!!大食らいのユアン!!!」
「……その肩書きはいつまで続くんだ?」
振り返らずにユアンは言う。
「仕方ないからもう少しお前達に付き合ってやる。
カトリーヌとプリムラを探しに行くぞ」
グリッドは一瞬きょとんとしたが、すぐに腰に手を当て、仰け反った。
「ははははは!!!!それでこそ漆黒の翼の一員だ!!!改心したかユアンよ!!!」
とんでもないスピードでテンションのチャンネルが変わり、意気揚々としだした彼を無視してかせずかユアンは続ける。
「とりあえず元に来た道を戻るのがいいだろう。あの二人も片方が方向音痴でももう片方が導くかもしれない。
うやむやに歩くよりは町に戻った方が確実だ」
「ああ!!」
グリッドはざくざくと歩きだした。
先程まで恐ろしさに失禁していたのにタフな奴だ。
しかし大男に負わされたダメージまではそうはいかないらしく、やや体がふらついている。
「無理はするな。後に響くぞ」
やや息を切らしながらもグリッドは返した。
「そうはいかん!!我が漆黒の翼の者達が今ピンチかもしれないのだ!」
ユアンは肩を下げた。
「分かったよ。箒を使うのは体力を消耗するから気が進まないが、辛くなったら言ってくれ。
それと先程の演説はなかなかのものだったぞ。臭くて思い出すだけでもこちらが恥ずかしいが」
グリッドは、きっ、とユアンを見る。
「は、恥ずかしいだと!?」
「誉めているんだ。
行くぞ、リーダー。」
ユアンはかすかに微笑んだがグリッドはそれには気づかなかった。
「ああ!ゆくぞ!!大食らいのユアン!!!」
「……その肩書きはいつまで続くんだ?」
【グリッド 生存確認】
所持品:無し
状態:HP半分ほど。チャームボトルの効果はほとんど切れている。
基本行動方針:生き延びる。
第一行動方針:プリムラ、カトリーヌと合流
第二行動方針:漆黒の翼のリーダーとして行動
所持品:無し
状態:HP半分ほど。チャームボトルの効果はほとんど切れている。
基本行動方針:生き延びる。
第一行動方針:プリムラ、カトリーヌと合流
第二行動方針:漆黒の翼のリーダーとして行動
【ユアン 生存確認】
所持品:占いの本、エナジーブレット、フェアリィリング、ミスティブルーム
状態:ほぼ健康、TPちょっと消費
基本行動方針:仲間と共に脱出。ミクトランを信用していない。
第一行動方針:プリムラ、カトリーヌと合流
第二行動方針:漆黒の翼の一員として行動。仲間捜し。
所持品:占いの本、エナジーブレット、フェアリィリング、ミスティブルーム
状態:ほぼ健康、TPちょっと消費
基本行動方針:仲間と共に脱出。ミクトランを信用していない。
第一行動方針:プリムラ、カトリーヌと合流
第二行動方針:漆黒の翼の一員として行動。仲間捜し。
現在位置:G5の森