魔術師、二人
エドワード・D・モリスンは歩いていた。宿敵ダオスを探して。
しかし探し人は見つからない。
というよりも、彼は今まで誰とも遭遇していなかった。
「ダオス……一体どこにいるんだ……」
片手に禍々しい飾りをつけた杖を握り締めながら、モリスンは一人心地に呟く。
しかし探し人は見つからない。
というよりも、彼は今まで誰とも遭遇していなかった。
「ダオス……一体どこにいるんだ……」
片手に禍々しい飾りをつけた杖を握り締めながら、モリスンは一人心地に呟く。
彼にとって、このゲームはダオスを倒すのに好都合だった。
よって、自身とダオスをこの閉鎖空間へと招待した主催者ミクトランには感謝の念すら覚えていた。
よって、自身とダオスをこの閉鎖空間へと招待した主催者ミクトランには感謝の念すら覚えていた。
確かに、何の罪も無いのにこのゲームに参加させられた人々が死んでゆくのは心苦しい。
一回目の放送でもダオスの部下であったジェストーナはともかく、それ以外にも多くの人々が死んだのが分かった。
しかし、ダオスが世界にいれば、更に多くの人々が死ぬのだ。
それを考えると、死者には申し訳ないが、このゲームは自分がダオスを倒すまでは続かなければならなかった。
一回目の放送でもダオスの部下であったジェストーナはともかく、それ以外にも多くの人々が死んだのが分かった。
しかし、ダオスが世界にいれば、更に多くの人々が死ぬのだ。
それを考えると、死者には申し訳ないが、このゲームは自分がダオスを倒すまでは続かなければならなかった。
しばらく歩いていたモリスンだったが、不意に人の気配を感じ、岩陰に隠れた。
そして隠れながら、気配の方向をこっそり見やると、その方向には男が二人いた。
薄暗いので良くは分からないが、声が聞えてきた。
「…………か。なら…………言う…………てもらお…………ば、元の世界…………」
「ほ…………やって?」
途切れ途切れだが、片方の声は明らかに聞いたことのある声だった。
目と耳に神経を集中させ、改めてその方向を見る。
すると、姿が段々はっきりと見えてきた。
そして浮かび上がってきた男の姿は確かに知っているものだった――
「簡単なことだ。私の指示する者を殺して欲しい」
青髪に赤いメッシュの入った頭、そして黒い服装。
ダオスの部下であり、ハーメルの町を丸ごと滅ぼした魔術師、デミテルだった。
一方でデミテルと話をしているのは緑色の髪、緑色の服装と緑に覆われた青年。こちらは全く知らない人物だ。
しかし、もう一人が誰であるかなどはモリスンにとって、些細な事象だった。
今重要な事実は、ダオスの部下であるデミテルが目の前にいるということだ。
ダオス軍団の討伐が悲願であるモリスンにとって、彼もまた倒すべき存在。
モリスンは、岩陰から飛び出し、デミテルに向かって走っていった――!!
そして隠れながら、気配の方向をこっそり見やると、その方向には男が二人いた。
薄暗いので良くは分からないが、声が聞えてきた。
「…………か。なら…………言う…………てもらお…………ば、元の世界…………」
「ほ…………やって?」
途切れ途切れだが、片方の声は明らかに聞いたことのある声だった。
目と耳に神経を集中させ、改めてその方向を見る。
すると、姿が段々はっきりと見えてきた。
そして浮かび上がってきた男の姿は確かに知っているものだった――
「簡単なことだ。私の指示する者を殺して欲しい」
青髪に赤いメッシュの入った頭、そして黒い服装。
ダオスの部下であり、ハーメルの町を丸ごと滅ぼした魔術師、デミテルだった。
一方でデミテルと話をしているのは緑色の髪、緑色の服装と緑に覆われた青年。こちらは全く知らない人物だ。
しかし、もう一人が誰であるかなどはモリスンにとって、些細な事象だった。
今重要な事実は、ダオスの部下であるデミテルが目の前にいるということだ。
ダオス軍団の討伐が悲願であるモリスンにとって、彼もまた倒すべき存在。
モリスンは、岩陰から飛び出し、デミテルに向かって走っていった――!!
「デミテル、覚悟!!」
モリスンは、走りながら詠唱をはじめ、ファイアボールを放った。
生み出された火弾が、デミテル達の足元を襲うが、二人は難なく避けた。
(どうやらティトレイは感情を失ったものの、戦闘で培った反射神経は健在のようだ。)
「その声……エドワード・D・モリスンか?」
世界的に活躍する魔術師、時空移動の研究等でも有名な研究者、そしてダオス討伐を掲げる男、エドワード・D・モリスン。
そんな有名人をデミテルが知らないわけが無かった。
そして、ダオス討伐を宣言している以上、ダオスに従事してる自分を彼がどうするかも分かっていた。
「いかにも! 私は私の命に代えても貴様達を討つ!!」
モリスンは続けて地中から土の槍を生み出す魔術――グレイブ――を放つ。
「その程度の魔術で私が――!!?」
デミテルは襲ってくる土槍を見て驚いた。
グレイブは所謂、中級魔術。威力もたかが知れているはずだった――のだが、今回のは違ったのだ。
通常のグレイブよりも土の槍が襲ってくるスピードが明らかに速く、土槍自体もその大きさが段違いだった。
威力の大きさに気付き慌てて避けるが、そこに風の嵐が襲った。――風の初級魔術、ストームだ。
「ぐぁぁ!!」
叫ぶデミテルが、強風に引き裂かれる。
ストームもまた、通常のそれよりも風の強さや持続時間が段違いだった……。
モリスンは、走りながら詠唱をはじめ、ファイアボールを放った。
生み出された火弾が、デミテル達の足元を襲うが、二人は難なく避けた。
(どうやらティトレイは感情を失ったものの、戦闘で培った反射神経は健在のようだ。)
「その声……エドワード・D・モリスンか?」
世界的に活躍する魔術師、時空移動の研究等でも有名な研究者、そしてダオス討伐を掲げる男、エドワード・D・モリスン。
そんな有名人をデミテルが知らないわけが無かった。
そして、ダオス討伐を宣言している以上、ダオスに従事してる自分を彼がどうするかも分かっていた。
「いかにも! 私は私の命に代えても貴様達を討つ!!」
モリスンは続けて地中から土の槍を生み出す魔術――グレイブ――を放つ。
「その程度の魔術で私が――!!?」
デミテルは襲ってくる土槍を見て驚いた。
グレイブは所謂、中級魔術。威力もたかが知れているはずだった――のだが、今回のは違ったのだ。
通常のグレイブよりも土の槍が襲ってくるスピードが明らかに速く、土槍自体もその大きさが段違いだった。
威力の大きさに気付き慌てて避けるが、そこに風の嵐が襲った。――風の初級魔術、ストームだ。
「ぐぁぁ!!」
叫ぶデミテルが、強風に引き裂かれる。
ストームもまた、通常のそれよりも風の強さや持続時間が段違いだった……。
彼は知らなかった。
そのモリスンが持つ禍々しい飾りのついた杖が、魔術の威力を非常に高めている事に。
そのモリスンが持つ禍々しい飾りのついた杖が、魔術の威力を非常に高めている事に。
ストーム如きにダメージを負うとは……。
デミテルは何とか倒れずには済んだが、焦っていた。
相手は高名な魔術師モリスンだ。生半可な術で倒せる相手ではない。
だが、だからといってサモンデーモンのような強力な術を発動させようとしても、詠唱中にモリスンの強化された初級魔術が襲ってくる……。
一体、どこに勝機を見出せばいいんだ?
デミテルが焦っている間にも、モリスンは攻撃の手を止めない。
「さぁ、これで最後だデミテル!!」
詠唱態勢に入るモリスン。
先ほどまで使っていた初級魔術よりも詠唱時間が長い。
中級? いや、これはもしかしたら上級以上の高位魔術か?
高位魔術ほど効果範囲は広いのが通例だ。
よって、今から逃げれば助かるかもしれないという希望も詠唱の長さが打ち砕いた。
あぁ、私もここまでか……。
生への過剰な執着心もないデミテルは、死を覚悟した……が。
「ころしちゃだめだぁぁあ!!」
「がはっ!!」
突如、モリスンは詠唱の途中にも関わらず吹き飛んだ。
吹き飛ばしたのは緑の男、ティトレイだ。
「あいつがしんだら、おれ、かえれない! おれ、かえりたいぃぃ!!」
ティトレイは悲痛に聞える叫びをあげながら、モリスンに襲い掛かる。
起き上がったモリスンは、慌てて杖を構える。
「ぅらぁぁああ!!」
ティトレイの素早い攻撃を何とか避けるものの、これでは詠唱が出来ない。
強いとは行っても所詮は後衛に回る術士。
ティトレイのような前衛で素早い攻撃を得意とする相手は分が悪い。
ティトレイの猛攻に対し、防戦一方のモリスン。
そして、そんな二人を見てデミテルはほくそ笑む。
「ティトレイ・クロウ……。予想通りの働きをしてくれるじゃないか……」
そして、彼はそんな二人を尻目に詠唱を始めた…………。
デミテルは何とか倒れずには済んだが、焦っていた。
相手は高名な魔術師モリスンだ。生半可な術で倒せる相手ではない。
だが、だからといってサモンデーモンのような強力な術を発動させようとしても、詠唱中にモリスンの強化された初級魔術が襲ってくる……。
一体、どこに勝機を見出せばいいんだ?
デミテルが焦っている間にも、モリスンは攻撃の手を止めない。
「さぁ、これで最後だデミテル!!」
詠唱態勢に入るモリスン。
先ほどまで使っていた初級魔術よりも詠唱時間が長い。
中級? いや、これはもしかしたら上級以上の高位魔術か?
高位魔術ほど効果範囲は広いのが通例だ。
よって、今から逃げれば助かるかもしれないという希望も詠唱の長さが打ち砕いた。
あぁ、私もここまでか……。
生への過剰な執着心もないデミテルは、死を覚悟した……が。
「ころしちゃだめだぁぁあ!!」
「がはっ!!」
突如、モリスンは詠唱の途中にも関わらず吹き飛んだ。
吹き飛ばしたのは緑の男、ティトレイだ。
「あいつがしんだら、おれ、かえれない! おれ、かえりたいぃぃ!!」
ティトレイは悲痛に聞える叫びをあげながら、モリスンに襲い掛かる。
起き上がったモリスンは、慌てて杖を構える。
「ぅらぁぁああ!!」
ティトレイの素早い攻撃を何とか避けるものの、これでは詠唱が出来ない。
強いとは行っても所詮は後衛に回る術士。
ティトレイのような前衛で素早い攻撃を得意とする相手は分が悪い。
ティトレイの猛攻に対し、防戦一方のモリスン。
そして、そんな二人を見てデミテルはほくそ笑む。
「ティトレイ・クロウ……。予想通りの働きをしてくれるじゃないか……」
そして、彼はそんな二人を尻目に詠唱を始めた…………。
【エドワード・D・モリスン 生存確認】
状態:疲労、軽い打撲
所持品:魔杖ケイオスハート ???? ????
第一行動方針:デミテルを倒す
第二行動方針:ダオス討伐
状態:疲労、軽い打撲
所持品:魔杖ケイオスハート ???? ????
第一行動方針:デミテルを倒す
第二行動方針:ダオス討伐
【デミテル 生存確認】
状態:TP中消費
所持品:フィートシンボル ストロー ミスティーシンボル 金属バット
第一行動方針:モリスンを倒す
第二行動方針:ティトレイを操る
第三行動方針:出来るだけ最低限の方法で邪魔者を駆逐する
:ダオスを倒せそうなキャラをダオスに仕向ける
状態:TP中消費
所持品:フィートシンボル ストロー ミスティーシンボル 金属バット
第一行動方針:モリスンを倒す
第二行動方針:ティトレイを操る
第三行動方針:出来るだけ最低限の方法で邪魔者を駆逐する
:ダオスを倒せそうなキャラをダオスに仕向ける
【ティトレイ・クロウ 生存確認】
状態:感情喪失 全身の痛み、軽いやけど(回復中) TP中消費
所持品:メンタルバングル バトルブック
第一行動方針:デミテルを守るためにモリスンを倒す
第二行動方針:かえりたい
状態:感情喪失 全身の痛み、軽いやけど(回復中) TP中消費
所持品:メンタルバングル バトルブック
第一行動方針:デミテルを守るためにモリスンを倒す
第二行動方針:かえりたい
現在地:F3平原