しいなはティトレイが枝をかき分け逃げる音に気づいた。
「誰かいるのかい!?」
しいなは銃を構えながら走り出した。
「…!?何か追ってくる!?」
ティトレイは更に逃げ出した。
「待ちな!!」
更に追うしいな。
百メートルほど先の木陰が素早く揺れ動く。
「ちょ…追ってくるなって!!!」
ティトレイは己の前を遮る木々を必死で払いのけながら言う。
「動くと撃つよ!!!」
ティトレイはその声にぎょっとして立ち止まった。相手は飛び道具を所持しているのだろうか。
自身も弓などを扱ったりする経験があるので、その威力は十分に知っている。
「今のアタシは気が立っているんだ!!姿を見せな!!!」
「マジかよ…」
ティトレイは渋々木陰から姿を現した。
しいなはティトレイに銃口の標準を定めて言う。
「あんたは誰だい?戦う意志はあるのか?」
撃鉄に添えられた親指に力がこもる。
ティトレイはぎょっとしながら答えた。
両手を頭の上に上げて、慌てる。
「必死で逃げていたのにんなわきゃねーだろ!!オレはティトレイ!!お前は?」
「…そうかい。すまない。こんな状況だからちょっと怖かったんだ」
しいな大きく安堵の息を吐き出して銃を下げる。
「アタシはしいな。あんたと同じ、このイベントの参加者さ」
しいなは眉を下げて笑った。
「誰かいるのかい!?」
しいなは銃を構えながら走り出した。
「…!?何か追ってくる!?」
ティトレイは更に逃げ出した。
「待ちな!!」
更に追うしいな。
百メートルほど先の木陰が素早く揺れ動く。
「ちょ…追ってくるなって!!!」
ティトレイは己の前を遮る木々を必死で払いのけながら言う。
「動くと撃つよ!!!」
ティトレイはその声にぎょっとして立ち止まった。相手は飛び道具を所持しているのだろうか。
自身も弓などを扱ったりする経験があるので、その威力は十分に知っている。
「今のアタシは気が立っているんだ!!姿を見せな!!!」
「マジかよ…」
ティトレイは渋々木陰から姿を現した。
しいなはティトレイに銃口の標準を定めて言う。
「あんたは誰だい?戦う意志はあるのか?」
撃鉄に添えられた親指に力がこもる。
ティトレイはぎょっとしながら答えた。
両手を頭の上に上げて、慌てる。
「必死で逃げていたのにんなわきゃねーだろ!!オレはティトレイ!!お前は?」
「…そうかい。すまない。こんな状況だからちょっと怖かったんだ」
しいな大きく安堵の息を吐き出して銃を下げる。
「アタシはしいな。あんたと同じ、このイベントの参加者さ」
しいなは眉を下げて笑った。
「あんた…ティトレイ、この今の状態についてどう思う?」
ティトレイは拳を握りしめて答えた。
「こんなのあっちゃいけねえよ!!仲間を殺すなんてオレにはできねえ!!何としてでも解決の糸口を見つけだす!!」
しいなは強張っていた体の力をようやく抜いた。
そしてその場にしゃがみ込んだ。
「…よかった…」
しいなはうなだれた。
「そうだよね、こんなの有り得ない。殺し合いなんてさ…」
「当たり前だ!しいな、怪我はしてないか?」
ティトレイはしいなに手を差し出す。
「…あんたいい奴だね。先ほどはごめん」
しいなはひとつ溜め息を付くと言った。
「すぐに東にでも行こうと思ったんだけどさ…人がいると思うと狙われるのが恐ろしかった」
しいなは顔を上げた。
「あんた、アタシと行動する気はないかい?何としても生き延びて、こんなこと終わらせてみんなで帰るんだ」
ティトレイは答えた。
「いいなそれ!けれどミクなんとかが言っていた同盟じゃなくて仲間ってことで!なんとしてもここから抜け出すぜ!」
ティトレイは人懐っこい笑みをにっと作った。
しいなはにこりと笑うとティトレイの手を堅く取った。
ティトレイは拳を握りしめて答えた。
「こんなのあっちゃいけねえよ!!仲間を殺すなんてオレにはできねえ!!何としてでも解決の糸口を見つけだす!!」
しいなは強張っていた体の力をようやく抜いた。
そしてその場にしゃがみ込んだ。
「…よかった…」
しいなはうなだれた。
「そうだよね、こんなの有り得ない。殺し合いなんてさ…」
「当たり前だ!しいな、怪我はしてないか?」
ティトレイはしいなに手を差し出す。
「…あんたいい奴だね。先ほどはごめん」
しいなはひとつ溜め息を付くと言った。
「すぐに東にでも行こうと思ったんだけどさ…人がいると思うと狙われるのが恐ろしかった」
しいなは顔を上げた。
「あんた、アタシと行動する気はないかい?何としても生き延びて、こんなこと終わらせてみんなで帰るんだ」
ティトレイは答えた。
「いいなそれ!けれどミクなんとかが言っていた同盟じゃなくて仲間ってことで!なんとしてもここから抜け出すぜ!」
ティトレイは人懐っこい笑みをにっと作った。
しいなはにこりと笑うとティトレイの手を堅く取った。
といっても行く場所もないので、とりあえず二人は南に向かって歩くこととなった。
その間、二人は色んな事を話し合った。
世界のこと
身の上のこと
仲間のこと…
話してゆく内に自分達は今はバラバラでも一人ではないのだと言うその思いを、お互いに強く胸に灯した。
その間、二人は色んな事を話し合った。
世界のこと
身の上のこと
仲間のこと…
話してゆく内に自分達は今はバラバラでも一人ではないのだと言うその思いを、お互いに強く胸に灯した。
彼らが向かっている場所にはデミテルのいた場所であり
そして────
そして────
しいなは立ち止まる。
「どうしたんだしいな?」
ティトレイはしいなの顔をのぞき込み、その視線を追った。
次第にティトレイの肩が震え、その精悍な瞳には怒りに燃えた。
「許せねえ…!!!」
二人の眼前に飛び込んできたのは、少年と少女の事切れた体。
少年が少女に折り重なるように倒れている。
ティトレイは二人に駆け寄り、その場に崩れた。
「ッ…信じられねえ…っ、マジで、マジでこんな事する奴がいるのかよ…!!なんでだよ…!!!」
悲壮に満ちた声を吐き出す。
しいなは少女に駆け寄った。
「…この服は…。」
少女の着ている者は自分でも馴染みのある忍者の装束…
しかし自分の村でこの少女を見たことはなかった。自分達と同じ様に隠れ住む別の流派の者か、それとも───
「…許せないね…」
しいなは奥歯を噛みしめた。
死んだ二人とも、まだ命を落として間もない様子だった。
「ティトレイ…」
しいなは呟いた。しかし誰にでも分かるような憤りに満ちた震えた声だった。
「みんなで生きて帰ろう。だけどアタシはこんな風に人を殺す奴が許せない!!」
拳を地面に叩きつけた。
しかし落ち着かせるようにしばらく沈黙した。
そして、また声を絞り出すように静かに言う。
「まだ…私らと同じ位かそれ以下の歳の子じゃないか。
このバトルロワイヤルとかいうのは終わらせる。だけどどんな手を使ってもこんなことをする奴らは倒す」
その時のしいなの顔は、冷酷な忍の顔、そのものだった。
「どうしたんだしいな?」
ティトレイはしいなの顔をのぞき込み、その視線を追った。
次第にティトレイの肩が震え、その精悍な瞳には怒りに燃えた。
「許せねえ…!!!」
二人の眼前に飛び込んできたのは、少年と少女の事切れた体。
少年が少女に折り重なるように倒れている。
ティトレイは二人に駆け寄り、その場に崩れた。
「ッ…信じられねえ…っ、マジで、マジでこんな事する奴がいるのかよ…!!なんでだよ…!!!」
悲壮に満ちた声を吐き出す。
しいなは少女に駆け寄った。
「…この服は…。」
少女の着ている者は自分でも馴染みのある忍者の装束…
しかし自分の村でこの少女を見たことはなかった。自分達と同じ様に隠れ住む別の流派の者か、それとも───
「…許せないね…」
しいなは奥歯を噛みしめた。
死んだ二人とも、まだ命を落として間もない様子だった。
「ティトレイ…」
しいなは呟いた。しかし誰にでも分かるような憤りに満ちた震えた声だった。
「みんなで生きて帰ろう。だけどアタシはこんな風に人を殺す奴が許せない!!」
拳を地面に叩きつけた。
しかし落ち着かせるようにしばらく沈黙した。
そして、また声を絞り出すように静かに言う。
「まだ…私らと同じ位かそれ以下の歳の子じゃないか。
このバトルロワイヤルとかいうのは終わらせる。だけどどんな手を使ってもこんなことをする奴らは倒す」
その時のしいなの顔は、冷酷な忍の顔、そのものだった。
その様子を陰から見ている者がいた。
セネルとすずを殺した張本人、デミテルだった。
「…厄介な敵を作ったみたいだな。まあいい。殺したのが私だとは知りはしない。この場はひとまず退散するか…」
デミテルはその場所から去りだした。西へと向かって。
セネルとすずを殺した張本人、デミテルだった。
「…厄介な敵を作ったみたいだな。まあいい。殺したのが私だとは知りはしない。この場はひとまず退散するか…」
デミテルはその場所から去りだした。西へと向かって。
【しいな 生存確認
状態:無傷
所持品:コルトガバメント7発マガジン4
行動方針:ティトレイと共に行く
すず、セネルの敵を討つ
現在地:G4、川周辺】
【ティトレイ 生存確認
状態:無傷
所持品:???
行動方針:しいなと行動、できればヴェイグ等と合流
現在地:G4川周辺】
【デミテル 生存確認
状態:無傷
所持品:フィートシンボル、ストロー、ミスティシンボル、?????
行動方針:この場から去る
ダオスを念頭におき最小限で敵を駆逐する策を練る
現在地:G4西】
状態:無傷
所持品:コルトガバメント7発マガジン4
行動方針:ティトレイと共に行く
すず、セネルの敵を討つ
現在地:G4、川周辺】
【ティトレイ 生存確認
状態:無傷
所持品:???
行動方針:しいなと行動、できればヴェイグ等と合流
現在地:G4川周辺】
【デミテル 生存確認
状態:無傷
所持品:フィートシンボル、ストロー、ミスティシンボル、?????
行動方針:この場から去る
ダオスを念頭におき最小限で敵を駆逐する策を練る
現在地:G4西】