「ふんぎぃぃぃぃっ!! …………ぜーはー、ぜーはー……」
うら若き乙女が出しているとは到底思えないような野太い声を出して、
プリムラ・ロッソは支給品の入った袋を懸命に引きずっていた。
「ぎぎぎぎぃぃ!! はぁーー、疲れたぁ……」
あの妙な魔法陣によって飛ばされた場所から50mばかり離れた、
いまだ視界の開けない森の中を無惨な引き摺り痕を残しながら移動する彼女は、
既に丸一日歩き通したように疲れきった表情で支給品袋を置くと近くの切り株に腰掛けた。
「……やっぱり、こんなの持って歩けないわ」
観念したようにうなだれると、彼女はゴソゴソと支給品袋をあさり始める。
「我ながら、何でこんなのを引いてしまったんだか……ハァ」
ドサリ、と鈍い音を立てて袋から出されたものは
「メガグランチャー、ねえ……」
殴ってもよし、晶霊術の心得があるならば超々威力の弾丸も飛ばせる至高の晶霊銃。
だが、ミンツ大学の学生に過ぎないプリムラの手には、それはあまりにも過ぎた代物であった。
「説明を読む限りじゃ結構強そうだけど、いったいぜんたい…どーいう物質で出来てるのよ?」
コンコンと叩いてみる。音から金属だとは思うけど、このサイズでこれだけの質量を持つ金属など、
大学の授業でも聞いたことのない、ミンツ大学在学の学生の常識を遥かに超えた物質である。
うら若き乙女が出しているとは到底思えないような野太い声を出して、
プリムラ・ロッソは支給品の入った袋を懸命に引きずっていた。
「ぎぎぎぎぃぃ!! はぁーー、疲れたぁ……」
あの妙な魔法陣によって飛ばされた場所から50mばかり離れた、
いまだ視界の開けない森の中を無惨な引き摺り痕を残しながら移動する彼女は、
既に丸一日歩き通したように疲れきった表情で支給品袋を置くと近くの切り株に腰掛けた。
「……やっぱり、こんなの持って歩けないわ」
観念したようにうなだれると、彼女はゴソゴソと支給品袋をあさり始める。
「我ながら、何でこんなのを引いてしまったんだか……ハァ」
ドサリ、と鈍い音を立てて袋から出されたものは
「メガグランチャー、ねえ……」
殴ってもよし、晶霊術の心得があるならば超々威力の弾丸も飛ばせる至高の晶霊銃。
だが、ミンツ大学の学生に過ぎないプリムラの手には、それはあまりにも過ぎた代物であった。
「説明を読む限りじゃ結構強そうだけど、いったいぜんたい…どーいう物質で出来てるのよ?」
コンコンと叩いてみる。音から金属だとは思うけど、このサイズでこれだけの質量を持つ金属など、
大学の授業でも聞いたことのない、ミンツ大学在学の学生の常識を遥かに超えた物質である。
「運がいいのか悪いのか……仕方ない。ロクに行動できなくなるんじゃ、置いてくしかないわね」
そうして、彼女は生存への最大の武器となりえたかもしれない武器をあっさりと放置することになった。
「これでよし。うんっ、大分軽くなったわ」
メガグランチャーを捨てたおかげで、今の支給品袋ならプリムラでも用意に背負うことが出来る。
「それじゃあ……って、これからどうしよう?」
出発しようとしたそのとき、プリムラはようやく何の目的も持たずに行動していたことに気付いた。
「ううっ、セイファート様。私にどうか道をお示し下さい……って、こんなこと祈ってないで真剣に考えないと……」
切り株に再び腰を下ろして、ぶつぶつと作戦を練り始めるプリムラ。
彼女はこのとき、重いメガグランチャーに気を取られてまるで気付いていなかった。
いま脇に置いた袋の中に、セイファート神の導きを本当に得られる必殺のアイテムが入っていたことに……
そうして、彼女は生存への最大の武器となりえたかもしれない武器をあっさりと放置することになった。
「これでよし。うんっ、大分軽くなったわ」
メガグランチャーを捨てたおかげで、今の支給品袋ならプリムラでも用意に背負うことが出来る。
「それじゃあ……って、これからどうしよう?」
出発しようとしたそのとき、プリムラはようやく何の目的も持たずに行動していたことに気付いた。
「ううっ、セイファート様。私にどうか道をお示し下さい……って、こんなこと祈ってないで真剣に考えないと……」
切り株に再び腰を下ろして、ぶつぶつと作戦を練り始めるプリムラ。
彼女はこのとき、重いメガグランチャーに気を取られてまるで気付いていなかった。
いま脇に置いた袋の中に、セイファート神の導きを本当に得られる必殺のアイテムが入っていたことに……
【プリムラ 生存確認
状態:割と健康
所持品:セイファートキー ???? メガグランチャーをG6の森内で捨てた
行動方針:決まってないので現在考え中
現在地:G6の森】
状態:割と健康
所持品:セイファートキー ???? メガグランチャーをG6の森内で捨てた
行動方針:決まってないので現在考え中
現在地:G6の森】