そして、始まり
扉が開き、リッドは帰ってきた。
その顔は気のせいではないかもしれないが、どこか清々しい色を帯びていた。
家に入ったリッドは何も言わない。何か深刻な問題にぶつかったような難しい顔をしている。
ジョニーもモリスンもその様子に気付く。モリスンは椅子に座りながらリッドに声をかけた。
「どうした?座らないのか」
するとリッドはふらついた足取りで椅子にストンと腰を降ろす。その姿には流石に声を掛けずにいられなかった。
「どうしたリッド、どこか具合でも悪いのかい」
ジョニーは訝しげにリッドの体調に気をかけた。が、返事をするようにリッドのお腹からひとつの音がした。
その顔は気のせいではないかもしれないが、どこか清々しい色を帯びていた。
家に入ったリッドは何も言わない。何か深刻な問題にぶつかったような難しい顔をしている。
ジョニーもモリスンもその様子に気付く。モリスンは椅子に座りながらリッドに声をかけた。
「どうした?座らないのか」
するとリッドはふらついた足取りで椅子にストンと腰を降ろす。その姿には流石に声を掛けずにいられなかった。
「どうしたリッド、どこか具合でも悪いのかい」
ジョニーは訝しげにリッドの体調に気をかけた。が、返事をするようにリッドのお腹からひとつの音がした。
ぐ~
数秒の沈黙。モリスンはその場にいないかのような対応。
机に突っ伏すリッドはかろうじて顔だけをジョニーに向ける。
「は、腹減った・・・何か食わしてくれ~」
「・・・ぷっ」
その姿を見てジョニーは噴出す。モリスンはやはりその場にいないかのような反応。
「あっはははは!!ひぃ~!!!」
「な、何だよ・・・そんな笑うこたねぇだろ?」
ジョニーはお腹を抑えて正常を取り戻す。
「いや、これは失敬・・・そうだな、何かご飯でも作ろうか」
「マジか!やったぜ!」
リッドはガッツポーズをするが、すぐに机に突っ伏してしまう。
ジョニーは席を立ち、すぐ近くにある台所へと足を運んだ。
(彼はあわよく彼女の死を乗り越えてくれたか)
ジョニーは台所に向う途中、一人安堵の息を漏らしていた。
机に突っ伏すリッドはかろうじて顔だけをジョニーに向ける。
「は、腹減った・・・何か食わしてくれ~」
「・・・ぷっ」
その姿を見てジョニーは噴出す。モリスンはやはりその場にいないかのような反応。
「あっはははは!!ひぃ~!!!」
「な、何だよ・・・そんな笑うこたねぇだろ?」
ジョニーはお腹を抑えて正常を取り戻す。
「いや、これは失敬・・・そうだな、何かご飯でも作ろうか」
「マジか!やったぜ!」
リッドはガッツポーズをするが、すぐに机に突っ伏してしまう。
ジョニーは席を立ち、すぐ近くにある台所へと足を運んだ。
(彼はあわよく彼女の死を乗り越えてくれたか)
ジョニーは台所に向う途中、一人安堵の息を漏らしていた。
「本当はすぐにでもここを去りたい所なのだが・・・」
リッドの隣に座るモリスンは呟く。
「いや、すまねぇけどもう少し待ってくれねぇか」
机に顔を乗せたままリッドはモリスンに返した。
「どうしてだ」
「俺の仲間が一人こっちに向ってる。俺がここに来る途中に敵の気配はなかったから安全っていやぁ安全なんだけど・・・」
一つの間を置いてリッドが続く。
「もの凄ぇトロい」
それからリッドは喋らなくなった。恐らく食事をするまで余計な体力を抑えるつもりなんだろう。
モリスンはため息をついて椅子にもたれる。
リッドの隣に座るモリスンは呟く。
「いや、すまねぇけどもう少し待ってくれねぇか」
机に顔を乗せたままリッドはモリスンに返した。
「どうしてだ」
「俺の仲間が一人こっちに向ってる。俺がここに来る途中に敵の気配はなかったから安全っていやぁ安全なんだけど・・・」
一つの間を置いてリッドが続く。
「もの凄ぇトロい」
それからリッドは喋らなくなった。恐らく食事をするまで余計な体力を抑えるつもりなんだろう。
モリスンはため息をついて椅子にもたれる。
彼にとってここはメリットとデメリットの塊の場所なので決断に弱っていた。
メリットは、上手くいけばあの演説の内容と共に仲間を増やせ、ダオス討伐への可能性が極めて高くなること。
加えて、あの演説を聴いてダオス自身がこちらに向っているという可能性があること。これはわざわざこちらから出向かなくてもあちらからやって来てくれるのだから探す手間が省ける。
それにこちらには一目見てわかる、この青年。
(かなりの腕前だ・・・未知数すぎて逆に怖い程に)
リッドを見てモリスンは勘巡る。彼にもリッドの内に秘めた極光の輝き、そのフィブリルを少なからずとも感じていた。
この青年と自分、そしておそらくは支援型であろうジョニー、後から増える青年の仲間。
着実に戦力が増えている。メリットの効果は正に今出ていたのだ。
だが、デメリットもある。
あの『声』を聴いてやってくる者が味方ばかりではないということ。
下手をすればいらぬ戦闘を強いられて戦力を削られてしまう恐れがある。
しかももしそこにダオスがやってきたら・・・モリスンが危惧していたのは正にこのシチュエーションだった。
双方の可能性、及び危険性を考えて出したモリスンの答えは、
一先ずここを去り近くの高台から様子を見る。そしてこの村にやってきた者の善悪の判断。後に攻撃または行動を開始。
勿論・・・
ダオス自身、そしてダオスと手を組んでいる者は・・・
「・・・・・」
腕を組みながら思案するモリスン。
取りあえずはこの青年の仲間を待とう。動くのそれからだ。
それに、実際モリスンも空腹を感じていたので幸いだった。
メリットは、上手くいけばあの演説の内容と共に仲間を増やせ、ダオス討伐への可能性が極めて高くなること。
加えて、あの演説を聴いてダオス自身がこちらに向っているという可能性があること。これはわざわざこちらから出向かなくてもあちらからやって来てくれるのだから探す手間が省ける。
それにこちらには一目見てわかる、この青年。
(かなりの腕前だ・・・未知数すぎて逆に怖い程に)
リッドを見てモリスンは勘巡る。彼にもリッドの内に秘めた極光の輝き、そのフィブリルを少なからずとも感じていた。
この青年と自分、そしておそらくは支援型であろうジョニー、後から増える青年の仲間。
着実に戦力が増えている。メリットの効果は正に今出ていたのだ。
だが、デメリットもある。
あの『声』を聴いてやってくる者が味方ばかりではないということ。
下手をすればいらぬ戦闘を強いられて戦力を削られてしまう恐れがある。
しかももしそこにダオスがやってきたら・・・モリスンが危惧していたのは正にこのシチュエーションだった。
双方の可能性、及び危険性を考えて出したモリスンの答えは、
一先ずここを去り近くの高台から様子を見る。そしてこの村にやってきた者の善悪の判断。後に攻撃または行動を開始。
勿論・・・
ダオス自身、そしてダオスと手を組んでいる者は・・・
「・・・・・」
腕を組みながら思案するモリスン。
取りあえずはこの青年の仲間を待とう。動くのそれからだ。
それに、実際モリスンも空腹を感じていたので幸いだった。
「こんな簡単なモノしかなかったけど我慢してくれよ」
ジョニーは両手に皿を持ち、その上には食パンやらコッペパンが並んでいた。
「うっは~!ありがとよジョニー!いっただきま~す!!」
皿が置かれるなりリッドは急いで2、3個のパンを両手に持って一つにかぶりつく。
「おいおい、あまり急いで食べると喉に詰めるぞ」
「私もいただこう」
言ってモリスンも一つのパンに手を取る。口にすると香ばしい味がした。
「美味ぇ!!」「美味いな・・・」
「そりゃどうも」
ジョニーも一つ手にとり口にする。
一先ずの少し早い昼食は三人の雰囲気を和ませたのだった。
ジョニーは両手に皿を持ち、その上には食パンやらコッペパンが並んでいた。
「うっは~!ありがとよジョニー!いっただきま~す!!」
皿が置かれるなりリッドは急いで2、3個のパンを両手に持って一つにかぶりつく。
「おいおい、あまり急いで食べると喉に詰めるぞ」
「私もいただこう」
言ってモリスンも一つのパンに手を取る。口にすると香ばしい味がした。
「美味ぇ!!」「美味いな・・・」
「そりゃどうも」
ジョニーも一つ手にとり口にする。
一先ずの少し早い昼食は三人の雰囲気を和ませたのだった。
食事をしてから結構な時間が経った。
今は正午、リッドとジョニーは疲れが溜まっていたのかうたた寝をしていた。(リッドの至ってはほぼ熟睡だった)
モリスンは一人また腕を組んでここに来るであろう者を待っていた。
そして、誰かがやってくる音、やけにたどたどしい足取りが聞こえる。
「・・・相当疲れているようだな」
モリスンは一人席を立ち外に出る。
そこには一人の青髪の青年が村の中央で息を整えている姿があった。
青年はモリスンの姿を見つけると、やはりたどたどしくこちらに向かって来た。
青年は立ち止まり、モリスンに声をかけた。
「ファ、ファラは・・・リッドは・・・?」
呼吸を乱しながら質問するが、モリスンにはそれが痛々しく見えた。
「・・・とりあえず中に入ってくれ」
モリスンは青髪の青年を招き入れた。
モリスンは一人また腕を組んでここに来るであろう者を待っていた。
そして、誰かがやってくる音、やけにたどたどしい足取りが聞こえる。
「・・・相当疲れているようだな」
モリスンは一人席を立ち外に出る。
そこには一人の青髪の青年が村の中央で息を整えている姿があった。
青年はモリスンの姿を見つけると、やはりたどたどしくこちらに向かって来た。
青年は立ち止まり、モリスンに声をかけた。
「ファ、ファラは・・・リッドは・・・?」
呼吸を乱しながら質問するが、モリスンにはそれが痛々しく見えた。
「・・・とりあえず中に入ってくれ」
モリスンは青髪の青年を招き入れた。
青年は中に入るなり眠っている一人の顔見知りを見つけ、声をかける。
「お、いリッド・・・起きろ・・・」
「んぁ?・・・お~キール、やっと来たか」
「やっとじゃない・・・僕をこんなところまで走らせて・・・」
リッドはのそりと起き上がり、眠気眼をこする。その一連の流れにジョニーも目を醒ました。
「で、ファラは・・・?」
キールのその言葉に、三人は一瞬固まる。誰もすぐに答えを返せなかった。
だが、キールにとってはそん反応事態が答えに解釈できた。
「やっぱり・・・もう駄目だったか」
キールは一人俯く。だがリッドはその様子を見て怪訝に思う。
「やっぱり、て何だよ。お前、ファラが死ぬって分かってたのか」
「そうじゃない。だけど、可能性の一つとして考えていた」
「お前・・・ファラがどんな気持ちで・・・!」
「リッド、そこまでにしておきな」
ジョニーが横から割って入る。言われて気付く。リッドは今にもキールに突っかかろうとしているところだった。
「お、いリッド・・・起きろ・・・」
「んぁ?・・・お~キール、やっと来たか」
「やっとじゃない・・・僕をこんなところまで走らせて・・・」
リッドはのそりと起き上がり、眠気眼をこする。その一連の流れにジョニーも目を醒ました。
「で、ファラは・・・?」
キールのその言葉に、三人は一瞬固まる。誰もすぐに答えを返せなかった。
だが、キールにとってはそん反応事態が答えに解釈できた。
「やっぱり・・・もう駄目だったか」
キールは一人俯く。だがリッドはその様子を見て怪訝に思う。
「やっぱり、て何だよ。お前、ファラが死ぬって分かってたのか」
「そうじゃない。だけど、可能性の一つとして考えていた」
「お前・・・ファラがどんな気持ちで・・・!」
「リッド、そこまでにしておきな」
ジョニーが横から割って入る。言われて気付く。リッドは今にもキールに突っかかろうとしているところだった。
キールは俯いたまま口を開いた。
「悲しんでいるのは、お前だけじゃない・・・」
その言葉にリッドは肩を落として頭を掻く。
「・・・すまねぇ」
そう呟いてスッと立ち上がる。ジョニーとモリスンの顔を一瞥してキールに向き合う。
「キール、あいつの『声』を聴いたか?俺はあいつがしようとしたことをやる」
キールは顔を上げてリッドを見据える。
「そのためにはキール、お前の力が必要だ。頼む」
その言葉にキールはため息を漏らす。
「全く、何年お前たちの幼馴染をやってると思っているんだ」
「それじゃあ・・・」
キールは一度頷き、新たな目標を携える。
「当初の目的とは違ったけど、乗りかかった船だ。最後まで二人に振り回されてやるさ」
リッドはガッツポーズをし、ジョニーは安堵の息を漏らす。モリスンは既に次の算段をしていた。
こうしてファラの意志の下、4人の仲間が集まった。
「悲しんでいるのは、お前だけじゃない・・・」
その言葉にリッドは肩を落として頭を掻く。
「・・・すまねぇ」
そう呟いてスッと立ち上がる。ジョニーとモリスンの顔を一瞥してキールに向き合う。
「キール、あいつの『声』を聴いたか?俺はあいつがしようとしたことをやる」
キールは顔を上げてリッドを見据える。
「そのためにはキール、お前の力が必要だ。頼む」
その言葉にキールはため息を漏らす。
「全く、何年お前たちの幼馴染をやってると思っているんだ」
「それじゃあ・・・」
キールは一度頷き、新たな目標を携える。
「当初の目的とは違ったけど、乗りかかった船だ。最後まで二人に振り回されてやるさ」
リッドはガッツポーズをし、ジョニーは安堵の息を漏らす。モリスンは既に次の算段をしていた。
こうしてファラの意志の下、4人の仲間が集まった。
「あれは・・・」
「村のようだな」
一方、仮初の家族一同は橋を渡りきり一つの村を見つけた。
マーテルは安堵の息を漏らし、ロイドも少しだけだが疲れのため息をつく。
「姉さま、大丈夫?」
ここまで休息らしい休息をとっていなかったのでマーテルの安泰を気にするミトス。
だがマーテルは無理な笑顔を作り、ミトスに向ける。
「大丈夫です。一刻も早くあの方にお会いしなければ・・・」
あの子の『声』。その為にマーテルはここまでやってきた。
ここで立ち止まってはいけない。マーテル自身、その理由のために疲れを無理してここまでやってきた。
ミトスもロイドもその姿を見て痛々しくさえ思った。だが「休もう」などという言葉をかけるのは躊躇われた。
マーテルの先を見据える姿に、そんな言葉をかけられるはずがなかったのだ。
ダオスはメルディを抱えながら一つの提案を出した。
「このまま村に入るのは危険極まりないな」
その言葉にロイドは首を傾げる。
「どうしてだ」
「あの少女の『声』を聴いてこの村にやって来る者が、我らがマーテルと同じ意志を持っているとは限らない」
ロイドは少し頷いてその言葉の意味を整理した。
「つまり、このゲームを楽しんでいる奴もこの村にいるかもしれないってことか」
「ふむ、まぁそういうことだ」
「狂乱者もいるかもしれないね」
ミトスがロイドに付け足して言う。ダオスはその言葉にも頷いて肯定の意味を示した。
「ここは二手に別れて様子を見る。ミトス、お前はマーテルを守りながら草を掻き分けて裏側から村に入れ」
ミトスは「お前に言われなくても」と悪態をつきつつもその采配を受け入れ
た。
「俺は?」
「ロイド、お前は私と共に村の正面から入る。危険な奴がいれば排除はやむを得んが・・・」
言ってダオスはマーテルの方を一度見る。マーテルは「それはやめてください」というように瞳を潤していた。
「あー、まぁこれは極力避けたいが万が一ということもある。ここは戦力を特化すべきだ」
ダオスは誤魔化しながらも結論を出す。もし上手くいった場合のために合流場所を決めておく。
「あの赤い屋根の家に集合しよう。もし私たちが遅れても、無闇に外には出るな。あの少女の『声』を探すのはそれからでも遅くは無い」
ロイドとミトスは頷き、マーテルもそれに従う。家族会談はこれにて終了。
「村のようだな」
一方、仮初の家族一同は橋を渡りきり一つの村を見つけた。
マーテルは安堵の息を漏らし、ロイドも少しだけだが疲れのため息をつく。
「姉さま、大丈夫?」
ここまで休息らしい休息をとっていなかったのでマーテルの安泰を気にするミトス。
だがマーテルは無理な笑顔を作り、ミトスに向ける。
「大丈夫です。一刻も早くあの方にお会いしなければ・・・」
あの子の『声』。その為にマーテルはここまでやってきた。
ここで立ち止まってはいけない。マーテル自身、その理由のために疲れを無理してここまでやってきた。
ミトスもロイドもその姿を見て痛々しくさえ思った。だが「休もう」などという言葉をかけるのは躊躇われた。
マーテルの先を見据える姿に、そんな言葉をかけられるはずがなかったのだ。
ダオスはメルディを抱えながら一つの提案を出した。
「このまま村に入るのは危険極まりないな」
その言葉にロイドは首を傾げる。
「どうしてだ」
「あの少女の『声』を聴いてこの村にやって来る者が、我らがマーテルと同じ意志を持っているとは限らない」
ロイドは少し頷いてその言葉の意味を整理した。
「つまり、このゲームを楽しんでいる奴もこの村にいるかもしれないってことか」
「ふむ、まぁそういうことだ」
「狂乱者もいるかもしれないね」
ミトスがロイドに付け足して言う。ダオスはその言葉にも頷いて肯定の意味を示した。
「ここは二手に別れて様子を見る。ミトス、お前はマーテルを守りながら草を掻き分けて裏側から村に入れ」
ミトスは「お前に言われなくても」と悪態をつきつつもその采配を受け入れ
た。
「俺は?」
「ロイド、お前は私と共に村の正面から入る。危険な奴がいれば排除はやむを得んが・・・」
言ってダオスはマーテルの方を一度見る。マーテルは「それはやめてください」というように瞳を潤していた。
「あー、まぁこれは極力避けたいが万が一ということもある。ここは戦力を特化すべきだ」
ダオスは誤魔化しながらも結論を出す。もし上手くいった場合のために合流場所を決めておく。
「あの赤い屋根の家に集合しよう。もし私たちが遅れても、無闇に外には出るな。あの少女の『声』を探すのはそれからでも遅くは無い」
ロイドとミトスは頷き、マーテルもそれに従う。家族会談はこれにて終了。
「あ、そうそう。メルディをよろしくな」
ロイドが去り際にミトスに話し掛ける。
「な、何で僕が!?」
「二人を守れるのはお前しかいないだろ。兎に角よろしく頼んだぜ」
言ってそそくさとダオスの後を追うロイド。ミトスは反論しようとしたが叢に塞がれてその姿はもう見えなくなっていた。
「・・・くそ!」
悪態をつきながらもメルディを背負う。少々無理があるかもしれないが四の五の言ってられなかった。
「大丈夫ミトス?」
「だ、大丈夫だよこれくらい」
さっきと立場が逆転している。笑うところなんだろうけど笑ってられないのも当たり前だ。
「じゃあ、行こう姉さま」
「え、ええ」
少し弟が心配だったがマーテルもその後を追った。
ロイドが去り際にミトスに話し掛ける。
「な、何で僕が!?」
「二人を守れるのはお前しかいないだろ。兎に角よろしく頼んだぜ」
言ってそそくさとダオスの後を追うロイド。ミトスは反論しようとしたが叢に塞がれてその姿はもう見えなくなっていた。
「・・・くそ!」
悪態をつきながらもメルディを背負う。少々無理があるかもしれないが四の五の言ってられなかった。
「大丈夫ミトス?」
「だ、大丈夫だよこれくらい」
さっきと立場が逆転している。笑うところなんだろうけど笑ってられないのも当たり前だ。
「じゃあ、行こう姉さま」
「え、ええ」
少し弟が心配だったがマーテルもその後を追った。
ジョニーとモリスンとキールは簡単な挨拶を交わし合い、次にやるべき事を決める。
モリスンは先程頭に浮かべていた作戦を提示し、キールとジョニーはそれに賛成した。
「高台にいけば、大方の状況が把握出来る。今ここに向っているのは恐らく少数ではないはずだ」
キールの解説によってひとまずここを離れることに決まった。目指すはD2の高台。
しかし、突然モリスンは何かに気付いた様な表情をする。
「どうしたんだ」
ジョニーは心配になって声を掛けるが、モリスンの顔は玄関に、否、外に向けられていた。
そして小さな声で呟いた。
「まさか・・・」
モリスンは先程頭に浮かべていた作戦を提示し、キールとジョニーはそれに賛成した。
「高台にいけば、大方の状況が把握出来る。今ここに向っているのは恐らく少数ではないはずだ」
キールの解説によってひとまずここを離れることに決まった。目指すはD2の高台。
しかし、突然モリスンは何かに気付いた様な表情をする。
「どうしたんだ」
ジョニーは心配になって声を掛けるが、モリスンの顔は玄関に、否、外に向けられていた。
そして小さな声で呟いた。
「まさか・・・」
リッドは頭を使ったことは苦手なので一人外に出て剣の稽古をしていた。
何十回か剣を振り回すが、やはりしっくりこない。
「素振りだとやっぱ稽古してる感じがしねぇな」
ここには猟師の本領を発揮できるエッグベアもモンスターもいない。ましてや刃を向けるのは人。そんなことは御免だった。
何十回か剣を振り回すが、やはりしっくりこない。
「素振りだとやっぱ稽古してる感じがしねぇな」
ここには猟師の本領を発揮できるエッグベアもモンスターもいない。ましてや刃を向けるのは人。そんなことは御免だった。
叢ががさっと揺れる。リッドはそれに反応して剣を構える。
誰かいる・・・。
いくらこの戦いをやめさせるとはいえ自分が死んでは元も子もない。不意打ちに対することだけはしなくてはならなかった。
叢から長身の男とオールバックに一本毛が出ている特長的な鳶色の髪の青年が姿を現した。ゆっくりとこちらに近づく。
誰かいる・・・。
いくらこの戦いをやめさせるとはいえ自分が死んでは元も子もない。不意打ちに対することだけはしなくてはならなかった。
叢から長身の男とオールバックに一本毛が出ている特長的な鳶色の髪の青年が姿を現した。ゆっくりとこちらに近づく。
戦う意志が無いのか、二人の男は近づくだけ。
リッドはその様子を見て少し剣を下げる。
「アンタたちは・・・誰だ」
「人に名前を尋ねる時は、まず自分から名乗るものだろ」
鳶色の青年が言い返す。リッドは少しムッとしたが、それもそうだと一人納得してリッドは親指を自分に向けて自己紹介をした。
「俺はリッド。リッド・ハーシェルだ。アンタ達と戦うつもりはない」
鳶色の青年はその様子を確認して頷き、自分も自己紹介をした。
「俺はロイド・アーヴィング。そんでこっちが・・・」
「ダオス」
一言そう言ってダオスは黙る。リッドはその身長から来る威圧も感じていたが、それ以外の何かも感じていた。
リッドはふと気付く。
「ん・・・?ダオスとか言ったっけ?アンタ前にどっかで・・・」
「気のせいだ」
またも一言で一蹴されるリッド。だがやはり疑問が解けない。
「いや、確か【時の大・・・】」
「気のせいだと言っている」
ダオスはあくまで一蹴。
リッドは何か触れてはいけないことなのかと考えてしまう。なにぶん『時』という人の概念そのものを司る大晶霊だったのだ。俺が考えても仕方が無いか。
後でキールに聞こうと思い、その話題はそこで閉じられた。
そのやりとりが終わるのを感じてロイドは口を開いた。
「えっと、俺たちも戦うつもりは無い。あの『声』の人に会いたいだけなんだ」
その言葉にリッドは固まるが、すぐさま答えを出す。
「あいつは・・・もういない」
「何だって!?」「・・・・・」
ロイドは驚きダオスも表情には出さないがすこしの動揺を見せる。
「拡声器で喋っていた時はすでに猛毒に侵されていたらしい・・・俺が来た頃にはもう・・・」
リッドは俯いて黙る。ロイドも握り拳を作り、無念を吐く。
「くそっ!間に合わなかったのか!」
その様子をみてダオスは口を開いた。
「貴様が来たところで状況は変わらん。悔いることはない」
「でも!」
ロイドはダオスを見上げる。確かに自分には助けるだけの力が無い。だがその想いに賛同するという意志だけでも伝えたかった。
「ありがとよロイド」
リッドは呟いてロイドを見る。ロイドもリッドを見つめる。
「ファラは笑ってたんだ。お前みたいな奴が来てくれただけでもあいつは喜ぶさ」
リッドはロイドに向けた言葉のつもりだった。だけど何故かそれは自分自身にも言い聞かせられた気がした。
「リッド・・・」
しばらく、三人の間に沈黙が流れた。
リッドはその様子を見て少し剣を下げる。
「アンタたちは・・・誰だ」
「人に名前を尋ねる時は、まず自分から名乗るものだろ」
鳶色の青年が言い返す。リッドは少しムッとしたが、それもそうだと一人納得してリッドは親指を自分に向けて自己紹介をした。
「俺はリッド。リッド・ハーシェルだ。アンタ達と戦うつもりはない」
鳶色の青年はその様子を確認して頷き、自分も自己紹介をした。
「俺はロイド・アーヴィング。そんでこっちが・・・」
「ダオス」
一言そう言ってダオスは黙る。リッドはその身長から来る威圧も感じていたが、それ以外の何かも感じていた。
リッドはふと気付く。
「ん・・・?ダオスとか言ったっけ?アンタ前にどっかで・・・」
「気のせいだ」
またも一言で一蹴されるリッド。だがやはり疑問が解けない。
「いや、確か【時の大・・・】」
「気のせいだと言っている」
ダオスはあくまで一蹴。
リッドは何か触れてはいけないことなのかと考えてしまう。なにぶん『時』という人の概念そのものを司る大晶霊だったのだ。俺が考えても仕方が無いか。
後でキールに聞こうと思い、その話題はそこで閉じられた。
そのやりとりが終わるのを感じてロイドは口を開いた。
「えっと、俺たちも戦うつもりは無い。あの『声』の人に会いたいだけなんだ」
その言葉にリッドは固まるが、すぐさま答えを出す。
「あいつは・・・もういない」
「何だって!?」「・・・・・」
ロイドは驚きダオスも表情には出さないがすこしの動揺を見せる。
「拡声器で喋っていた時はすでに猛毒に侵されていたらしい・・・俺が来た頃にはもう・・・」
リッドは俯いて黙る。ロイドも握り拳を作り、無念を吐く。
「くそっ!間に合わなかったのか!」
その様子をみてダオスは口を開いた。
「貴様が来たところで状況は変わらん。悔いることはない」
「でも!」
ロイドはダオスを見上げる。確かに自分には助けるだけの力が無い。だがその想いに賛同するという意志だけでも伝えたかった。
「ありがとよロイド」
リッドは呟いてロイドを見る。ロイドもリッドを見つめる。
「ファラは笑ってたんだ。お前みたいな奴が来てくれただけでもあいつは喜ぶさ」
リッドはロイドに向けた言葉のつもりだった。だけど何故かそれは自分自身にも言い聞かせられた気がした。
「リッド・・・」
しばらく、三人の間に沈黙が流れた。
「姉さま、そこに木の枝があるよ。気をつけて」
「えぇ」
ミトスとマーテルは順調に赤い家へと目指していた。そしてその裏口らしき扉が目の前にある。
「よし、入るよ」
ミトスは息を飲んでドアノブに手をかけた。幸いなことに扉は開いていたようだ。
ゆっくりと家の中に入る。目の前には廊下が続いていて右側から声がする。
(誰かいる・・・)
ミトスは戻るべきかどうかを考えていた。しかし後ろにはマーテルがいる。逃げ切れるか・・・いや、この声の主が悪い人ではないかもしれない、がいい人でもないかもしれない。
つくづくこんな異常な状況下を恨んだミトス。だが結局結論は出ずに、
「「あ」」
奥から出てきた一人の青年に見つかってしまった。
「姉さま!逃げ・・・」
「メルディ!?」
青年はミトスの背負っている少女を見ると叫んだ。
ミトスはすぐさま逃走の態勢に入ったが、その一言に足が止まる。
「この子を知っているのですか!」
マーテルが間髪いれずに押し入る。その騒ぎにまた奥から2人の男が出てきた。
「知ってるも何も、そいつは僕たちの知り合いだ・・・貴方は?」
青年はメルディを一度見た後にマーテルとミトスに視線を変えた。
「私たちは・・・」
「ちょいと失礼だが・・・」
マーテルの言葉を遮って金髪のロングヘアーの男が割って入ってきた。
「ここじゃあなんだ。中に入ってゆっくり話を聞こうじゃないか」
踵を返して金髪の男はミトス達を案内する。
「君達も、お客さんなのだから」
「えぇ」
ミトスとマーテルは順調に赤い家へと目指していた。そしてその裏口らしき扉が目の前にある。
「よし、入るよ」
ミトスは息を飲んでドアノブに手をかけた。幸いなことに扉は開いていたようだ。
ゆっくりと家の中に入る。目の前には廊下が続いていて右側から声がする。
(誰かいる・・・)
ミトスは戻るべきかどうかを考えていた。しかし後ろにはマーテルがいる。逃げ切れるか・・・いや、この声の主が悪い人ではないかもしれない、がいい人でもないかもしれない。
つくづくこんな異常な状況下を恨んだミトス。だが結局結論は出ずに、
「「あ」」
奥から出てきた一人の青年に見つかってしまった。
「姉さま!逃げ・・・」
「メルディ!?」
青年はミトスの背負っている少女を見ると叫んだ。
ミトスはすぐさま逃走の態勢に入ったが、その一言に足が止まる。
「この子を知っているのですか!」
マーテルが間髪いれずに押し入る。その騒ぎにまた奥から2人の男が出てきた。
「知ってるも何も、そいつは僕たちの知り合いだ・・・貴方は?」
青年はメルディを一度見た後にマーテルとミトスに視線を変えた。
「私たちは・・・」
「ちょいと失礼だが・・・」
マーテルの言葉を遮って金髪のロングヘアーの男が割って入ってきた。
「ここじゃあなんだ。中に入ってゆっくり話を聞こうじゃないか」
踵を返して金髪の男はミトス達を案内する。
「君達も、お客さんなのだから」
全員居間にあるテーブルの椅子に座る。
「僕の名はミトス」
「姉のマーテルです」
二人は簡単な自己紹介をする。男たちも見習って自己紹介をする。
「俺の名前はジョニー。ジョニー・シデンだ」
「エドワード・D・モリスン・・・」
「キール・ツァイベルだ。貴方たちはどうしてここに・・・?」
キールの質問にマーテルが答える。
「私たちは、少女の『声』を聴いてやって参りました。是非ともあの方と志を共にしたいのです」
マーテルは両手を組んで胸にまで挙げる。その姿はまるで聖母のそれだった。
「あの声の人は?」
隣のミトスが切り出した、が、やはり返事はすぐには返ってこない。
意を決してキールは口を開いた。
「彼女は、もうこの世にはいません」
「「!?」」
二人は驚愕する。特にマーテルに至ってはかなりの精神的苦痛を伴っている様だった。
「そん、な。やはり、手遅れだったのですか」
あの『声』を聴いた時からの一つの不安が現実に起こってしまった。
声の主には残された時間がないということを。
また助けられなかった。自分は何と無力なことか。
「姉さん!しっかりして!」
マーテルは今にも崩れそうな態勢でいた。ミトスが必死に抱き起こす。
キールもその姿を見て手伝う。何か感じるものがあったのか。
「貴方が、メルディを助けてくれたんですね」
キールのその言葉に、マーテルは我を取り戻す。
「あなた方はファラには会えなかった。間に合わなかった。でも彼女のかけがえの無い仲間、メルディをあなた方は助けてくれた」
そう言ってマーテルを見据え、キールは言葉を放つ。
「それで彼女は、ファラは喜んでくれますよ」
……そうだ。私はこんな所で立ち止まるわけにはいかない。
『声』の人に会って、それで終わりだったのか。いえ、断じて違う。
私は、彼女の想いを・・・紡がなくては・・・。
マーテルは瞳に輝きを取り戻し、ミトスに安心の意味の笑みを向ける。
ミトスもその笑顔につられて笑う。やはり二人はかけがえのない姉弟。
「キールさん、ありがとうございます。私は、彼女の意志を継ごうと思います」
キールは誰かさんのセリフと一緒だなと思いながらも、
「えぇ、こちらこそよろしくお願いします」
と言葉を交わし合った。
ジョニーもその傍らで笑いながら拍手を叩いていた。
「僕の名はミトス」
「姉のマーテルです」
二人は簡単な自己紹介をする。男たちも見習って自己紹介をする。
「俺の名前はジョニー。ジョニー・シデンだ」
「エドワード・D・モリスン・・・」
「キール・ツァイベルだ。貴方たちはどうしてここに・・・?」
キールの質問にマーテルが答える。
「私たちは、少女の『声』を聴いてやって参りました。是非ともあの方と志を共にしたいのです」
マーテルは両手を組んで胸にまで挙げる。その姿はまるで聖母のそれだった。
「あの声の人は?」
隣のミトスが切り出した、が、やはり返事はすぐには返ってこない。
意を決してキールは口を開いた。
「彼女は、もうこの世にはいません」
「「!?」」
二人は驚愕する。特にマーテルに至ってはかなりの精神的苦痛を伴っている様だった。
「そん、な。やはり、手遅れだったのですか」
あの『声』を聴いた時からの一つの不安が現実に起こってしまった。
声の主には残された時間がないということを。
また助けられなかった。自分は何と無力なことか。
「姉さん!しっかりして!」
マーテルは今にも崩れそうな態勢でいた。ミトスが必死に抱き起こす。
キールもその姿を見て手伝う。何か感じるものがあったのか。
「貴方が、メルディを助けてくれたんですね」
キールのその言葉に、マーテルは我を取り戻す。
「あなた方はファラには会えなかった。間に合わなかった。でも彼女のかけがえの無い仲間、メルディをあなた方は助けてくれた」
そう言ってマーテルを見据え、キールは言葉を放つ。
「それで彼女は、ファラは喜んでくれますよ」
……そうだ。私はこんな所で立ち止まるわけにはいかない。
『声』の人に会って、それで終わりだったのか。いえ、断じて違う。
私は、彼女の想いを・・・紡がなくては・・・。
マーテルは瞳に輝きを取り戻し、ミトスに安心の意味の笑みを向ける。
ミトスもその笑顔につられて笑う。やはり二人はかけがえのない姉弟。
「キールさん、ありがとうございます。私は、彼女の意志を継ごうと思います」
キールは誰かさんのセリフと一緒だなと思いながらも、
「えぇ、こちらこそよろしくお願いします」
と言葉を交わし合った。
ジョニーもその傍らで笑いながら拍手を叩いていた。
―――ただモリスンだけは、笑顔も見せずにマーテルをずっと見ているだけだった
勿論、ミトスはその視線に気付いていたわけだが
勿論、ミトスはその視線に気付いていたわけだが
「仲間が後から来るんです。出迎えてもよろしいでしょうか」
「もちろん」
マーテルの要望にジョニーが相槌をうつ。マーテルは正面玄関から外に出た。
その先、ちょうど村の中央付近に長身の男と鳶色の髪の青年、赤髪の青年の三人が立っていた。
「もちろん」
マーテルの要望にジョニーが相槌をうつ。マーテルは正面玄関から外に出た。
その先、ちょうど村の中央付近に長身の男と鳶色の髪の青年、赤髪の青年の三人が立っていた。
「ダオスさん!ロイドさん!」
呼ばれて二人はその方向を向く。マーテルの姿とほか大勢の人を見る限り、どうやら害はなさそうだった。
「マーテルさん!無事だったんですか!」
ロイドは叫んでマーテルとミトスの下へと駆け出した。
「仲間か?」
「あぁ」
リッドの問いにダオスは簡潔に答えてゆっくりとその場へ向かう。
だがリッドは遠目からも気付いていた。
赤い屋根の家の前に一人だけ数が少ないことを。
呼ばれて二人はその方向を向く。マーテルの姿とほか大勢の人を見る限り、どうやら害はなさそうだった。
「マーテルさん!無事だったんですか!」
ロイドは叫んでマーテルとミトスの下へと駆け出した。
「仲間か?」
「あぁ」
リッドの問いにダオスは簡潔に答えてゆっくりとその場へ向かう。
だがリッドは遠目からも気付いていた。
赤い屋根の家の前に一人だけ数が少ないことを。
彼はマーテル達が出て行ったあと急いで裏口から出て叢を掻き分ける。
目標を発見。ゆっくりと叢から出る。
目標を発見。ゆっくりと叢から出る。
「やっと会えたなダオスよ!!」
突如として家から離れた叢から出て来たモリスンが叫ぶ。
その光景に全員が目を奪われる。
少し距離はあるがダオスはその姿を確認すると露骨に嫌な顔をする。
「奴はまさか・・・」
ジョニーも離れた叢の方を見る。そこにいたモリスンの姿を見ると、嫌な予感が脳裏をよぎる。
モリスンがファラの意志を継ぐ条件、それは・・・
「ある男を倒すこと。それのみだ」
その倒すべき男が今目の前にいるということ。それがジョニーの嫌な予感。
「『天光満るところ、我は在り・・・』」
この時を待っていた。
そう言わんばかりの表情をしてゆっくりとモリスンは詠唱を開始した。
ミトスは一人自分を責める。
「くそっ!あそこでもっと僕が警戒していれば・・・いや」
ミトスに一つの考えが浮かぶ。間に合うかどうかは時間の問題だが・・・
ミトスはキッとモリスンを睨んだ。
突如として家から離れた叢から出て来たモリスンが叫ぶ。
その光景に全員が目を奪われる。
少し距離はあるがダオスはその姿を確認すると露骨に嫌な顔をする。
「奴はまさか・・・」
ジョニーも離れた叢の方を見る。そこにいたモリスンの姿を見ると、嫌な予感が脳裏をよぎる。
モリスンがファラの意志を継ぐ条件、それは・・・
「ある男を倒すこと。それのみだ」
その倒すべき男が今目の前にいるということ。それがジョニーの嫌な予感。
「『天光満るところ、我は在り・・・』」
この時を待っていた。
そう言わんばかりの表情をしてゆっくりとモリスンは詠唱を開始した。
ミトスは一人自分を責める。
「くそっ!あそこでもっと僕が警戒していれば・・・いや」
ミトスに一つの考えが浮かぶ。間に合うかどうかは時間の問題だが・・・
ミトスはキッとモリスンを睨んだ。
手を繋ぎあったばかりの者たち 短い夢が今崩れ去ろうとしていた
【リッド・ハーシェル 生存確認】
状態:背中に刀傷(9割回復)
所持品:ムメイブレード、エルヴンマント
基本行動方針:メルディと合流し、脱出法を探し出す。
第一行動方針:ファラの意志を継ぐ
第二行動方針:できれば危険人物を排除する。
現在位置:C3村
状態:背中に刀傷(9割回復)
所持品:ムメイブレード、エルヴンマント
基本行動方針:メルディと合流し、脱出法を探し出す。
第一行動方針:ファラの意志を継ぐ
第二行動方針:できれば危険人物を排除する。
現在位置:C3村
【ジョニー・シデン 生存確認】
所持品:メンタルリング 稲刈り鎌 アイフリードの旗 BCロッド サバイバルナイフ
状態:健康
基本行動方針:ファラの遺志を継ぐ ゲームからの脱出
第二行動方針:仲間との合流
第三行動方針:同志との合流
現在位置:C3村
所持品:メンタルリング 稲刈り鎌 アイフリードの旗 BCロッド サバイバルナイフ
状態:健康
基本行動方針:ファラの遺志を継ぐ ゲームからの脱出
第二行動方針:仲間との合流
第三行動方針:同志との合流
現在位置:C3村
【エドワード・D・モリスン 生存確認】
状態:TP7割回復
所持品:魔杖ケイオスハート 割れたリバースドール 煙玉(残り二つ) クナイ(一枚) 法術に関する辞書
基本行動方針:ダオス討伐
第一行動方針:演説少女の意志を継ぐ
第二行動方針:法術取得(まずはファーストエイドから?)
第三行動方針:ミクトラン討伐
現在位置:C3村
状態:TP7割回復
所持品:魔杖ケイオスハート 割れたリバースドール 煙玉(残り二つ) クナイ(一枚) 法術に関する辞書
基本行動方針:ダオス討伐
第一行動方針:演説少女の意志を継ぐ
第二行動方針:法術取得(まずはファーストエイドから?)
第三行動方針:ミクトラン討伐
現在位置:C3村
【キール・ツァイベル 生存確認】
状態:疲労
所持品:ベレット、ホーリィリング
基本行動方針:メルディと合流し、脱出法を探し出す
第一行動方針:メルディの介護
現在位置:C3村
状態:疲労
所持品:ベレット、ホーリィリング
基本行動方針:メルディと合流し、脱出法を探し出す
第一行動方針:メルディの介護
現在位置:C3村
【ダオス 生存確認】
所持品:エメラルドリング
状態:TP1/3消費
第一行動方針:モリスンのへの対処
第二行動方針:マーテルを守る
第三行動方針:マーテルと行動
第四行動方針:打開策を考える
第五行動方針:敵は殺す
現在位置:C3村
所持品:エメラルドリング
状態:TP1/3消費
第一行動方針:モリスンのへの対処
第二行動方針:マーテルを守る
第三行動方針:マーテルと行動
第四行動方針:打開策を考える
第五行動方針:敵は殺す
現在位置:C3村
【ミトス 生存確認】
所持品:ロングソード 邪剣ファフニール アトワイト ????
状態:後頭部に打撲
第一行動方針:状況の把握
第二行動方針:マーテルを守る
第三行動方針:マーテルと行動
第四行動方針:打開策を考える
第五行動方針:クラトスとの合流
現在位置:C3村
所持品:ロングソード 邪剣ファフニール アトワイト ????
状態:後頭部に打撲
第一行動方針:状況の把握
第二行動方針:マーテルを守る
第三行動方針:マーテルと行動
第四行動方針:打開策を考える
第五行動方針:クラトスとの合流
現在位置:C3村
【マーテル 生存確認】
所持品:双眼鏡 アクアマント
状態:普通
第一行動方針:事態を収める
第二行動方針:ダオス達と行動
第三行動方針:ユアン、クラトスとの合流
現在位置:C3村
所持品:双眼鏡 アクアマント
状態:普通
第一行動方針:事態を収める
第二行動方針:ダオス達と行動
第三行動方針:ユアン、クラトスとの合流
現在位置:C3村
【ロイド:生存確認】
状態:健康
所持品:ウッドブレード(自作)、トレカ、カードキー
基本行動方針:皆(Sの仲間及び協力してくれる仲間)で生きて帰る
第一行動方針:事態の把握
第二行動方針: 協力してくれる仲間を探す
第三行動方針:メルディと行動
現在地:C3村
状態:健康
所持品:ウッドブレード(自作)、トレカ、カードキー
基本行動方針:皆(Sの仲間及び協力してくれる仲間)で生きて帰る
第一行動方針:事態の把握
第二行動方針: 協力してくれる仲間を探す
第三行動方針:メルディと行動
現在地:C3村
【メルディ 生存確認】
状態:ネレイドの干渉(気絶により詳しくは不明)
所持品:スカウトオーブ、リバヴィウス鉱
行動方針:不明
現在地:C3村
状態:ネレイドの干渉(気絶により詳しくは不明)
所持品:スカウトオーブ、リバヴィウス鉱
行動方針:不明
現在地:C3村