軋んだオルゴールのメロディ
無音、音すら焼き払ってしまったかのような静けさの中で、削る音が広がった。
短く、均一で、止む気配は今のところ特にない。
時たま粛々とした間はあるのだが、しばらくすればまた木を削るどこか柔らかい音が耳の奥を突くのだ。
音も、「人工的」を作り出す存在も、この静穏(とはいえ多くの悲劇が起きたこの地にこの言葉を当てはめるのは、お門違いかもしれない)の前では
小さなものに過ぎない。
ただ少年は自分の小ささを、無力さを埋めるために、手を動かし音を作り続ける。
無心に、しかし決して綿密ではないわけではなく。極度の集中力がなす技だった。
彼は傷の溝に溜まった木くずを呼気で吹き飛ばした。
短く、均一で、止む気配は今のところ特にない。
時たま粛々とした間はあるのだが、しばらくすればまた木を削るどこか柔らかい音が耳の奥を突くのだ。
音も、「人工的」を作り出す存在も、この静穏(とはいえ多くの悲劇が起きたこの地にこの言葉を当てはめるのは、お門違いかもしれない)の前では
小さなものに過ぎない。
ただ少年は自分の小ささを、無力さを埋めるために、手を動かし音を作り続ける。
無心に、しかし決して綿密ではないわけではなく。極度の集中力がなす技だった。
彼は傷の溝に溜まった木くずを呼気で吹き飛ばした。
『 、安らかに眠れ』
これでまた、仲間が生きた証が1つなくなった。
少年――ロイドは重い体に鞭を打ち、防空壕の方へと歩き始めた。
少年――ロイドは重い体に鞭を打ち、防空壕の方へと歩き始めた。
この地の下でリッドが眠っているということは分かっている。自身も覚えている。
しかし、あまりに安易に死が与えられるこの島で、自らの記憶が仲間の生きた証など、雨上がりにかかる虹のようにはかない証拠でしかない。
そもそも人間は物事を忘れるから、そしていつかは全てを忘れるから、物的な証拠として墓というものを立てるのだ。
それがなき今、どうしてリッド・ハーシェルという人間がここに生きたと確かに言えるだろう?
しかし、あまりに安易に死が与えられるこの島で、自らの記憶が仲間の生きた証など、雨上がりにかかる虹のようにはかない証拠でしかない。
そもそも人間は物事を忘れるから、そしていつかは全てを忘れるから、物的な証拠として墓というものを立てるのだ。
それがなき今、どうしてリッド・ハーシェルという人間がここに生きたと確かに言えるだろう?
○
テーピングの準備は終わった。
粘着性のあるテープがない分よけいに包帯を使わなくてはいけないが、全く処置しないよりはましなのだから致し方ない。
ロイドがソーイングセットでも持っていたらもう少し楽だったのだが、彫金専門だからどうしようもない。
この場にそうそう都合よく道具が揃うわけがないのだ。
限られた手でどれだけ最善を尽くせるか、そこにこの島での生死がかかっている。
問題はダブルセイバーだ。果たして半人前でもない自分たちに満足のいくものが作れるのか。
やらねばならない。ロイドが律儀に約束を果たそうとしているのに、自分が破るわけにはいかなかった。
それにすでに犠牲を払ってしまったのだ。何かを得るための犠牲、を。
準備は出来ている。熔解には炎晶霊を加える。ふいご代わりに風晶霊を使えばいい。
ある程度まで進めばメルディに任せることができる。
……本当ならメルディにではなく、全て自分がやってしまいたい。
ぼろぼろの彼女にやらせるなど、廃人化が進むだけではないか。
反論ならいくらでも思いつく。回復術はインフェリア系に属する水晶霊を行使できる自身にしか使えず、
いくら効果が薄いとはいえ、万が一の場合を考えれば余力を残しておくことは必然だ。
それにこの先の戦い、自らが出した作戦のことも考えれば、術の乱用は失敗に直結する――
――理屈で片づく問題じゃあない。
メルディのあの願いを――
「キール」
その呼び声に彼ははっとした。隣を見やればメルディがこちらを見つめている。
「すまない。早く取りかかろう」
はいな、とメルディは返した。
少し笑った姿になおさらキールは心を痛めるはめになった。
「僕は剣を作ることに関しては、てんで素人だから……お前の方が頼りだ」
「ワイール、でもメルディも……剣あまり詳しい方じゃないよ」
かがみ込み、用意された鋳型を見つめる。
自らがテーピングの用意をしているあいだ、メルディはダブルセイバーの元となる鋳型を準備するよう言っておいたのである。
隙間なく密接して重なる煉瓦の特性をうまく利用している。
それでも念には念を入れたのか、間は土の晶霊術によって塞がれている。
それに煉瓦はもともと焼きいれて作るものであるため耐火性にも優れている。
今の状況で鋳型を作るにはもってこいの材料だ。
ムメイブレードの大きさもしっかり考えてある。刀1つで刃を1つ作るわけだから、決して大きいサイズにはならない。
ゆえに鋳型――完成する刃はよくあるロングソードより少し短いくらいだろうか、その程度に設計されている。
あまりに広く作り薄っぺらい刃ができるのも失笑ものである。簡単に折れたり曲がったりしては話にならない。
さすが、と言うべきか。詳しくないというのも嘘だろう?
粘着性のあるテープがない分よけいに包帯を使わなくてはいけないが、全く処置しないよりはましなのだから致し方ない。
ロイドがソーイングセットでも持っていたらもう少し楽だったのだが、彫金専門だからどうしようもない。
この場にそうそう都合よく道具が揃うわけがないのだ。
限られた手でどれだけ最善を尽くせるか、そこにこの島での生死がかかっている。
問題はダブルセイバーだ。果たして半人前でもない自分たちに満足のいくものが作れるのか。
やらねばならない。ロイドが律儀に約束を果たそうとしているのに、自分が破るわけにはいかなかった。
それにすでに犠牲を払ってしまったのだ。何かを得るための犠牲、を。
準備は出来ている。熔解には炎晶霊を加える。ふいご代わりに風晶霊を使えばいい。
ある程度まで進めばメルディに任せることができる。
……本当ならメルディにではなく、全て自分がやってしまいたい。
ぼろぼろの彼女にやらせるなど、廃人化が進むだけではないか。
反論ならいくらでも思いつく。回復術はインフェリア系に属する水晶霊を行使できる自身にしか使えず、
いくら効果が薄いとはいえ、万が一の場合を考えれば余力を残しておくことは必然だ。
それにこの先の戦い、自らが出した作戦のことも考えれば、術の乱用は失敗に直結する――
――理屈で片づく問題じゃあない。
メルディのあの願いを――
「キール」
その呼び声に彼ははっとした。隣を見やればメルディがこちらを見つめている。
「すまない。早く取りかかろう」
はいな、とメルディは返した。
少し笑った姿になおさらキールは心を痛めるはめになった。
「僕は剣を作ることに関しては、てんで素人だから……お前の方が頼りだ」
「ワイール、でもメルディも……剣あまり詳しい方じゃないよ」
かがみ込み、用意された鋳型を見つめる。
自らがテーピングの用意をしているあいだ、メルディはダブルセイバーの元となる鋳型を準備するよう言っておいたのである。
隙間なく密接して重なる煉瓦の特性をうまく利用している。
それでも念には念を入れたのか、間は土の晶霊術によって塞がれている。
それに煉瓦はもともと焼きいれて作るものであるため耐火性にも優れている。
今の状況で鋳型を作るにはもってこいの材料だ。
ムメイブレードの大きさもしっかり考えてある。刀1つで刃を1つ作るわけだから、決して大きいサイズにはならない。
ゆえに鋳型――完成する刃はよくあるロングソードより少し短いくらいだろうか、その程度に設計されている。
あまりに広く作り薄っぺらい刃ができるのも失笑ものである。簡単に折れたり曲がったりしては話にならない。
さすが、と言うべきか。詳しくないというのも嘘だろう?
「それでも、やらなきゃいけないことに変わりはないんだ」
キールは後ろに振り向かず右手を差し出し、意図を理解したメルディから一刀を受け取る。
そだな、と答えた彼女は少し俯きがちだった。
「……キール、やっぱりメルディするの、反対してるか?」
鞘から取り出した抜き身は白い光の波を打った。
こんな美しい輝きを出せるのなら、無銘とはいえ将来はなかなかの鍛冶師になれたことだろう。
それとも使った者の心の輝きか? 剣は使用者の心を映す鏡なのだから、光が強ければ反射する光もまた強い。
「当然さ。あいつがあんなこと言わなきゃ、お前はこんなことせずに済んだ」
キールは嘲笑を返した。その輝きが自らの醜さの影を引き立てていた。
「ロイドがこと、許してあげて。ロイドも苦しんでるの、同じ」
彼は無言のまま、煉瓦の鋳型の上にムメイブレードを置き、炎をくべた。慌ててメルディも雷の晶霊術を唱える。
沈黙の中で、ただ空気と刀だけが熱を帯びていった。
身を赤々とさせる刀身は、とける飴のような粘性を持って鋳型の中へと流れ込んでいく。
金属がこんな光を発するのか――炎のような、もっと言えば太陽のようなきらめきに思わずキールは感嘆の息をこぼした。
辺りを支配する高温に、身体の芯まであたたかくなっていく。額から汗がにじみ出る。
氷、それとも金属の心まで一緒に熔けていくような気がした。
人は火を見ると落ち着くというが、本当かもしれない。
「……分かってるさ。あいつは……僕たちより仲間を失ってる。つらいんだよ。
なのにロイドは何がなんでも生きなきゃいけない。その重圧が、いまの状況でなおさら無力感を増させている」
キールは風の晶霊術を諳んじる。
「ロイド、ほんとうに苦しそうだったよ。泣いてたよ」
メルディは雷の晶霊術をなおも行使する。
「そうだな……」
泣かせたのは僕なのにな、とは言わずキールは肯定だけを呟く。
睡眠の差で2人には微妙な食い違いができている。どちらにせよ泣いていたという事実に変わりはない。
それに、ロイドが苦しんでいるということにも何ら違いはない。
「たまにはわがままも聞いてやらないとな。僕たちはロイドに頼りすぎているのかもしれない」
わがまま。本来ならもういくらでも聞いている方かもしれない、そうキールは心の中のどこかで反駁した。
でもいいじゃないか。奴はそれほどに重荷を背負わされているのだから。
そのわがままを、彼自身も甘さを隠すのに利用していたのだから。
刀は全てどろどろとした液体と化し、友が生きた証がまた1つ消えた。
それでも熔けた金属は確かに熱を持ち、力強い輝きを発し、照らし続けるのだ。
奥に赤い影を見つける。ふらふらとした足取りで、いつ倒れるか分からない不安定さを持っている。
そう――強さの影には必ずもろさがあるから――支えあわねばならないのだ。
ひびは広げなければいい。穴は埋めればいい。ただ、それだけのこと。
「噂をすれば影、だ。行ってくる」
はいな、とメルディは返した。
キールの白いローブに刀身の橙色が映った。
キールは後ろに振り向かず右手を差し出し、意図を理解したメルディから一刀を受け取る。
そだな、と答えた彼女は少し俯きがちだった。
「……キール、やっぱりメルディするの、反対してるか?」
鞘から取り出した抜き身は白い光の波を打った。
こんな美しい輝きを出せるのなら、無銘とはいえ将来はなかなかの鍛冶師になれたことだろう。
それとも使った者の心の輝きか? 剣は使用者の心を映す鏡なのだから、光が強ければ反射する光もまた強い。
「当然さ。あいつがあんなこと言わなきゃ、お前はこんなことせずに済んだ」
キールは嘲笑を返した。その輝きが自らの醜さの影を引き立てていた。
「ロイドがこと、許してあげて。ロイドも苦しんでるの、同じ」
彼は無言のまま、煉瓦の鋳型の上にムメイブレードを置き、炎をくべた。慌ててメルディも雷の晶霊術を唱える。
沈黙の中で、ただ空気と刀だけが熱を帯びていった。
身を赤々とさせる刀身は、とける飴のような粘性を持って鋳型の中へと流れ込んでいく。
金属がこんな光を発するのか――炎のような、もっと言えば太陽のようなきらめきに思わずキールは感嘆の息をこぼした。
辺りを支配する高温に、身体の芯まであたたかくなっていく。額から汗がにじみ出る。
氷、それとも金属の心まで一緒に熔けていくような気がした。
人は火を見ると落ち着くというが、本当かもしれない。
「……分かってるさ。あいつは……僕たちより仲間を失ってる。つらいんだよ。
なのにロイドは何がなんでも生きなきゃいけない。その重圧が、いまの状況でなおさら無力感を増させている」
キールは風の晶霊術を諳んじる。
「ロイド、ほんとうに苦しそうだったよ。泣いてたよ」
メルディは雷の晶霊術をなおも行使する。
「そうだな……」
泣かせたのは僕なのにな、とは言わずキールは肯定だけを呟く。
睡眠の差で2人には微妙な食い違いができている。どちらにせよ泣いていたという事実に変わりはない。
それに、ロイドが苦しんでいるということにも何ら違いはない。
「たまにはわがままも聞いてやらないとな。僕たちはロイドに頼りすぎているのかもしれない」
わがまま。本来ならもういくらでも聞いている方かもしれない、そうキールは心の中のどこかで反駁した。
でもいいじゃないか。奴はそれほどに重荷を背負わされているのだから。
そのわがままを、彼自身も甘さを隠すのに利用していたのだから。
刀は全てどろどろとした液体と化し、友が生きた証がまた1つ消えた。
それでも熔けた金属は確かに熱を持ち、力強い輝きを発し、照らし続けるのだ。
奥に赤い影を見つける。ふらふらとした足取りで、いつ倒れるか分からない不安定さを持っている。
そう――強さの影には必ずもろさがあるから――支えあわねばならないのだ。
ひびは広げなければいい。穴は埋めればいい。ただ、それだけのこと。
「噂をすれば影、だ。行ってくる」
はいな、とメルディは返した。
キールの白いローブに刀身の橙色が映った。
○
――だからこそ、少年は新たな武器を生み出す。
右手のミトンのように巻かれた包帯をほどき、新たに別の包帯を巻いていく。
端と端とを結び、テーピングとしての役割を果たさせる。
掌圧をあまり制限しないようにし、かつ痛みを抑えるよう心がける。本来なら矛盾した行為だ。
結果的に甲の部分はやや緩めに巻くことになるのだが――まあ何の処置をしないよりはましだ。
痛み少なく剣を握れさえできれば及第点だろう。天使化しても包帯でぐるぐる巻きにされて握れなければ意味がない。
まったく、先程から専門外のことばかりさせられる、とキールはため息をついた。
最後に少し破れた久々のグローブを装着させる。
「動くか?」
「ばっちり。痛くないしな。サンキュー」
皮革の独特な音を立てながら2回右手を開閉させ、自分の手の心地を確かめる。
痛くない、というのは正直うそだ。動かせるよう頼んだ時点で多少の痛みは覚悟していた。
それでも思っていたほどではない。そこは素直にキールに感謝した。
さっそく右手に忍刀・紫電を持ち、左手に木材――左に持つ剣、つまり長い方の、名を削り取った方の――を
持ち、感触を思い出そうとする。
削り取られていく木に既に名がないことで、キールははっとした。
「さっきは……すまなかった。お前をわがままだと言って」
居直り謝る相手の姿に、ロイドはすぐに手を止め、目を魚のように大きくし驚いた様子で見つめる。
「キールに謝られるとなんか気持ちわりいんだけど」
明らかに不服な顔つきでキールは睨みつけた。それにロイドは苦笑を浮かべて、
「気にしてないってことだよ」
と返した。
最初は面食らった表情もしていたキールも、次第にくつくつと抑えつつ笑いはじめた。
どうせまたバカだと、大嫌いだと思っているに決まっている。
「これからの戦いは熾烈を極める」
キールは1度大きく息を吐いてからそう言った。
「さっきも言ったように、僕らに無理難題を押しつけた以上、お前には何がなんでも戦ってもらう」
「言ってること違わないか?」
「それとこれとは話が別だ。
僕はお前をわがままと呼んだことを謝っただけで、お前のわがままの内容まで容認したわけじゃない」
「うっわ、屁理屈」
両手を上げてロイドは嫌味をこめて言った。
「何とでも呼べばいいさ。わがままであることを咎めているわけでもない」
それに屁理屈は学士の性分だしな、とキールはさらりと返す。
褒められてるのかけなされてるのか分からなかった。
「……。
お前の甘さに、僕らは救われてるのかもしれないからな。その甘さに希望を抱きつづけることができる」
ロイドは何も言わず、ただ右手で頬をかいた。
こう言われてしまっては照れて言い返しようもないので、場には沈黙がしばらく蔓延した。
キールも何か恥ずかしいことでも言ったのか、とばかりに顔を紅潮させる。
しかたなくロイドは改めて右手を動かし始める。規則的な軽い音が防空壕の中で響く。
しゃ、しゃ、しゃ……
それは秒針の音に似ていた。
時が進んでいく。一歩ずつ足を出すように、過ぎ去った時間から離れていく。
端と端とを結び、テーピングとしての役割を果たさせる。
掌圧をあまり制限しないようにし、かつ痛みを抑えるよう心がける。本来なら矛盾した行為だ。
結果的に甲の部分はやや緩めに巻くことになるのだが――まあ何の処置をしないよりはましだ。
痛み少なく剣を握れさえできれば及第点だろう。天使化しても包帯でぐるぐる巻きにされて握れなければ意味がない。
まったく、先程から専門外のことばかりさせられる、とキールはため息をついた。
最後に少し破れた久々のグローブを装着させる。
「動くか?」
「ばっちり。痛くないしな。サンキュー」
皮革の独特な音を立てながら2回右手を開閉させ、自分の手の心地を確かめる。
痛くない、というのは正直うそだ。動かせるよう頼んだ時点で多少の痛みは覚悟していた。
それでも思っていたほどではない。そこは素直にキールに感謝した。
さっそく右手に忍刀・紫電を持ち、左手に木材――左に持つ剣、つまり長い方の、名を削り取った方の――を
持ち、感触を思い出そうとする。
削り取られていく木に既に名がないことで、キールははっとした。
「さっきは……すまなかった。お前をわがままだと言って」
居直り謝る相手の姿に、ロイドはすぐに手を止め、目を魚のように大きくし驚いた様子で見つめる。
「キールに謝られるとなんか気持ちわりいんだけど」
明らかに不服な顔つきでキールは睨みつけた。それにロイドは苦笑を浮かべて、
「気にしてないってことだよ」
と返した。
最初は面食らった表情もしていたキールも、次第にくつくつと抑えつつ笑いはじめた。
どうせまたバカだと、大嫌いだと思っているに決まっている。
「これからの戦いは熾烈を極める」
キールは1度大きく息を吐いてからそう言った。
「さっきも言ったように、僕らに無理難題を押しつけた以上、お前には何がなんでも戦ってもらう」
「言ってること違わないか?」
「それとこれとは話が別だ。
僕はお前をわがままと呼んだことを謝っただけで、お前のわがままの内容まで容認したわけじゃない」
「うっわ、屁理屈」
両手を上げてロイドは嫌味をこめて言った。
「何とでも呼べばいいさ。わがままであることを咎めているわけでもない」
それに屁理屈は学士の性分だしな、とキールはさらりと返す。
褒められてるのかけなされてるのか分からなかった。
「……。
お前の甘さに、僕らは救われてるのかもしれないからな。その甘さに希望を抱きつづけることができる」
ロイドは何も言わず、ただ右手で頬をかいた。
こう言われてしまっては照れて言い返しようもないので、場には沈黙がしばらく蔓延した。
キールも何か恥ずかしいことでも言ったのか、とばかりに顔を紅潮させる。
しかたなくロイドは改めて右手を動かし始める。規則的な軽い音が防空壕の中で響く。
しゃ、しゃ、しゃ……
それは秒針の音に似ていた。
時が進んでいく。一歩ずつ足を出すように、過ぎ去った時間から離れていく。
――生きた証までも奪って、己が証明となるために。
「なぁ、ちょっと思ったんだけど……ってか前から思ってたんだけど……」
手を器用に動かしたまま、ロイドは尋ねる。
何だ、と少したどたどしくキールは答えた。
「お前、自分1人が悪役になればいいって思ってないか?
あの作戦のほとんどが術でとどめを刺す……つまり、キールが殺すってことになる。
自分だけが泥をかぶればいい。そう……思ってないよな?」
あえてキールの顔は俯いたまま見なかった。見るのが怖かった。
木刀に息を吹きかけ、全体の形を確かめる。なかなかの調子だ、と思考をわざと置き換えた。
「それが最善さ。交戦せざるを得なくなったら、そうはいかないだろう」
至ってキールの声は普通だった。ロイドは顔を上げる。
何をいまさら、バカも休み休み言え。と少し呆れ果てた表情でため息をついていた。
青い長めの前髪が揺れるほどだった。
そのキールらしい様子に一抹の安堵を覚えるとともに、
「それに泥をかぶると言ったが、僕はマーダーを殺すことにためらいなんてない。だから、泥さえない。
そういう奴も1人は必要だろう?」
その言葉のあまりの軽さに、目の前には人殺しもいとわない奴がいるということに、震えた。
もっともその相手は罪なき人間ではなく、相応の罪を重ねてきた人間だから、とやかく言う理由はなかった。
さてと、とキールは終結の第一句を切り出す。
体を起こし、ローブについた土ぼこりを払ってロイドを一瞥する。
「テーピングはしたが、これからもあるし無茶はするなよ。
やっぱり痛いとか言いだしたらこっちが困るし、それに」
完全にロイドに背を向けて、捨てぜりふを吐くように、彼は大きな声で。
「――僕にできることは少ないんだからな」
手を器用に動かしたまま、ロイドは尋ねる。
何だ、と少したどたどしくキールは答えた。
「お前、自分1人が悪役になればいいって思ってないか?
あの作戦のほとんどが術でとどめを刺す……つまり、キールが殺すってことになる。
自分だけが泥をかぶればいい。そう……思ってないよな?」
あえてキールの顔は俯いたまま見なかった。見るのが怖かった。
木刀に息を吹きかけ、全体の形を確かめる。なかなかの調子だ、と思考をわざと置き換えた。
「それが最善さ。交戦せざるを得なくなったら、そうはいかないだろう」
至ってキールの声は普通だった。ロイドは顔を上げる。
何をいまさら、バカも休み休み言え。と少し呆れ果てた表情でため息をついていた。
青い長めの前髪が揺れるほどだった。
そのキールらしい様子に一抹の安堵を覚えるとともに、
「それに泥をかぶると言ったが、僕はマーダーを殺すことにためらいなんてない。だから、泥さえない。
そういう奴も1人は必要だろう?」
その言葉のあまりの軽さに、目の前には人殺しもいとわない奴がいるということに、震えた。
もっともその相手は罪なき人間ではなく、相応の罪を重ねてきた人間だから、とやかく言う理由はなかった。
さてと、とキールは終結の第一句を切り出す。
体を起こし、ローブについた土ぼこりを払ってロイドを一瞥する。
「テーピングはしたが、これからもあるし無茶はするなよ。
やっぱり痛いとか言いだしたらこっちが困るし、それに」
完全にロイドに背を向けて、捨てぜりふを吐くように、彼は大きな声で。
「――僕にできることは少ないんだからな」
後ろ姿がひどくみすぼらしく見えた。
影を持った背中に、ロイドはやっと気づく。そして先刻の思いを後悔した。
人は最後の最後で油断する。
そう――強さの影には必ずもろさがあるから――支えあわねばならないのに。
お前もバカじゃないか、と内心で毒づく。
何かを得るための犠牲って、自己正当化だったのか。自分のことを言っていたのか。
影を持った背中に、ロイドはやっと気づく。そして先刻の思いを後悔した。
人は最後の最後で油断する。
そう――強さの影には必ずもろさがあるから――支えあわねばならないのに。
お前もバカじゃないか、と内心で毒づく。
何かを得るための犠牲って、自己正当化だったのか。自分のことを言っていたのか。
手の動きが早くなる。
十字架の木が約束の象徴へと化していく。
十字架の木が約束の象徴へと化していく。
――全ては生き抜くために。守るために、約束を守るために、誓いを守るために。
○
「ただいま」
「はいな、おかえりな」
事務的な挨拶のやりとりだと彼は思った。秩序のように定められた「ただいま」と「おかえり」だった。
そこには何の面白みもなく、マニュアルに従うレストランの店員との一方的なやりとりに似ていた。
「はいな、おかえりな」
事務的な挨拶のやりとりだと彼は思った。秩序のように定められた「ただいま」と「おかえり」だった。
そこには何の面白みもなく、マニュアルに従うレストランの店員との一方的なやりとりに似ていた。
鋳造は精錬まで達し、今は金属の不純物を土の晶霊術を利用して取り除いているところだった。
(もともと完成品から作っているため不純物はないようなものなのだが、まあ無銘だから)
それに伴い、液体化していた金属は凝固を始めている。
こうしてくると刃の形がはっきりと分かってくる。ここまで来て失敗するわけにはいかない。
晶霊術を唱えつづけるメルディの横顔を見る。
テーピングの間はメルディに任せていたわけだが、特に精神状態に異常は見られないことにキールはほっとした。
彼女は集中して精錬に力を注いでいる。
「でも、メルディ思うよ。無理してるのは、キールも同じ。キールもつらい、怖いよ」
え、とキールは呟く。唐突な言葉を発した彼女は振り向かない。
「キールもみんなと同じ。だれも殺したくない。でも、ほかにできる人いないから」
誰に語っているのかも分からず、メルディは虚空に語りつづける。
「……メルディ?」
彼女に向かって声を出しても、
「だから自分がするって、無理してるよ」
気づいてくれさえしない。
「メルディ!」
突発的に肩を揺さぶり、無理やりにでも作業をやめさせこちらを向かせる。
やっとはっとしたような顔をし、紫の瞳をキールに向ける。
キー、ル、と小さく呟いた彼女は無表情だった。
「どうしたんだ! またネレイドに何か言われたのか!?」
ヒステリックに肩を揺らしながら問う彼に、メルディは首を横に振る。
そしてゆっくり足元へと視線をやる。
クィッキ、と小動物が存在を誇示するように鳴き、高速で彼女の体に登っていき肩に座りこんだ。
「クィッキーに話しかけてたよ」
唖然とするキールをよそに、メルディはクィッキーの耳をかいてやる。
気持ちよさそうな表情が見せつけに思えてなんだか今は憎たらしかった。
そうだ。もうネレイドはここにはいないのだ。
先程の「おかえり」はたまたま出かけていたクィッキーに対するものだったと思えば納得はいく。
それに時おり現れる躁病に似た症状――そうだ、さっきも何か物を作っているときだった。
鋳造に集中するばかりその症状が、いや症状が出たから自分の声も耳に入らなかった。
自分の存在が今メルディの中にはなかったのだ。
その現実がとてつもなく悲しかった。
(もともと完成品から作っているため不純物はないようなものなのだが、まあ無銘だから)
それに伴い、液体化していた金属は凝固を始めている。
こうしてくると刃の形がはっきりと分かってくる。ここまで来て失敗するわけにはいかない。
晶霊術を唱えつづけるメルディの横顔を見る。
テーピングの間はメルディに任せていたわけだが、特に精神状態に異常は見られないことにキールはほっとした。
彼女は集中して精錬に力を注いでいる。
「でも、メルディ思うよ。無理してるのは、キールも同じ。キールもつらい、怖いよ」
え、とキールは呟く。唐突な言葉を発した彼女は振り向かない。
「キールもみんなと同じ。だれも殺したくない。でも、ほかにできる人いないから」
誰に語っているのかも分からず、メルディは虚空に語りつづける。
「……メルディ?」
彼女に向かって声を出しても、
「だから自分がするって、無理してるよ」
気づいてくれさえしない。
「メルディ!」
突発的に肩を揺さぶり、無理やりにでも作業をやめさせこちらを向かせる。
やっとはっとしたような顔をし、紫の瞳をキールに向ける。
キー、ル、と小さく呟いた彼女は無表情だった。
「どうしたんだ! またネレイドに何か言われたのか!?」
ヒステリックに肩を揺らしながら問う彼に、メルディは首を横に振る。
そしてゆっくり足元へと視線をやる。
クィッキ、と小動物が存在を誇示するように鳴き、高速で彼女の体に登っていき肩に座りこんだ。
「クィッキーに話しかけてたよ」
唖然とするキールをよそに、メルディはクィッキーの耳をかいてやる。
気持ちよさそうな表情が見せつけに思えてなんだか今は憎たらしかった。
そうだ。もうネレイドはここにはいないのだ。
先程の「おかえり」はたまたま出かけていたクィッキーに対するものだったと思えば納得はいく。
それに時おり現れる躁病に似た症状――そうだ、さっきも何か物を作っているときだった。
鋳造に集中するばかりその症状が、いや症状が出たから自分の声も耳に入らなかった。
自分の存在が今メルディの中にはなかったのだ。
その現実がとてつもなく悲しかった。
「……聞いてた、か?」
申し訳なさげに、おずおずとメルディは尋ねる。
「……何で、お前ら2人とも同じこと言うんだ」
両肩に手を置いたまま頭を垂らす、彼の足元には悲哀の影が伸びていた。
長さの割にいやにちっぽけな姿に見させる影。
影も、声も少し震えていた。
「きっとバカだからだよ。ジューダスにも言われたし、ロイドも言ってた」
にこり、と彼女は少し笑って答えた。妥当な答えだな、と彼は少し笑った。
手を肩から取り払うも、すぐに後ろに振り向き顔を隠した。
世界がにじんでいることに気づいたからだった。
それを不思議と思いながらも、中途半端なままの刃を思い出してメルディは精錬を再開する。
土晶霊の力を借りて、液体となった刀は再度固体へと違う姿で生まれ変わろうとしていた。
「メルディ、キールがすること、止めないよ。キールが決めたこと。でも、無理する必要、ないよ」
後ろから聞こえた声にキールは身を震わせる。
どうしてそんなこと言うんだ、と彼は目を伏せる。それがどれだけ決心を鈍らせることか。
「すまない……でも僕は……。
ロイドにはロイドの約束があるように、僕には僕の約束があるんだ」
申し訳なさげに、おずおずとメルディは尋ねる。
「……何で、お前ら2人とも同じこと言うんだ」
両肩に手を置いたまま頭を垂らす、彼の足元には悲哀の影が伸びていた。
長さの割にいやにちっぽけな姿に見させる影。
影も、声も少し震えていた。
「きっとバカだからだよ。ジューダスにも言われたし、ロイドも言ってた」
にこり、と彼女は少し笑って答えた。妥当な答えだな、と彼は少し笑った。
手を肩から取り払うも、すぐに後ろに振り向き顔を隠した。
世界がにじんでいることに気づいたからだった。
それを不思議と思いながらも、中途半端なままの刃を思い出してメルディは精錬を再開する。
土晶霊の力を借りて、液体となった刀は再度固体へと違う姿で生まれ変わろうとしていた。
「メルディ、キールがすること、止めないよ。キールが決めたこと。でも、無理する必要、ないよ」
後ろから聞こえた声にキールは身を震わせる。
どうしてそんなこと言うんだ、と彼は目を伏せる。それがどれだけ決心を鈍らせることか。
「すまない……でも僕は……。
ロイドにはロイドの約束があるように、僕には僕の約束があるんだ」
それは友人との最後の約束であり、己が己に唱えた約束。
――再逢。
彼はつかつかと彼女のもとへと近づく。
刃は赤を保ったまま、確かに1つの形となっている。
時は訪れた。一歩ずつ歩を進め、自分たちのもとへとやって来た。
詠唱を始める。隣のメルディも同じく。
自分の中で力が集束し高まっていくのを感じる。同時に何の操作もできない、体を乗っ取られた感覚。
頭だけがはっきりとしている。
何かが心を引っ張った。
「僕は僕の思いを曲げるつもりはない。僕の命は、皆を守るためにあるんだと、そう思ってる」
――ひときわ大きい蒸発音と熱気が二感を刺激した。
刃は赤を保ったまま、確かに1つの形となっている。
時は訪れた。一歩ずつ歩を進め、自分たちのもとへとやって来た。
詠唱を始める。隣のメルディも同じく。
自分の中で力が集束し高まっていくのを感じる。同時に何の操作もできない、体を乗っ取られた感覚。
頭だけがはっきりとしている。
何かが心を引っ張った。
「僕は僕の思いを曲げるつもりはない。僕の命は、皆を守るためにあるんだと、そう思ってる」
――ひときわ大きい蒸発音と熱気が二感を刺激した。
ぽす、と背に重量とぬくもりを感じる。
衣服ごしに伝わる体温が、メルディのやさしさと同じ温度だった。
「メルディ、やだよ。キールがすることは止めない。でも、キールが死ぬのは、やだよ」
ぎゅっ、とローブが掴まれているのが分かった。
畜生、甘い。甘すぎる。あまりに心地よくて僕まで泣けてくるじゃないか。
それでも。それでも。
いつかは、背を掴むこの手を振りほどく時が来るかもしれないのに。
「……生きられると思うか?」
彼は静かに問いかける、
「生きるよ。みんなで生きて帰るよ」
言葉の熱が、じんわりと、もう1つの鋼を熔かしていった。
体が打ち震えるのを必死に腕を押さえて隠そうとする。それでも腕が震える。
そして、キールは1つの可能性を再考する。
魔剣を取り戻し、おそらくミクトランをも倒さねば成せない、限りなく成功確率の低い可能性。
なぜ彼がマーダーを殺すということに固執するのか。
守れなかった希望の代わりに新たな希望を守るのとともに、マーダーとの痛み分けも辞さない――どこか死を願う彼。
全ては、友人との約束のためなのだ。
しかしその約束の手段を、彼は変える。高確率から低確率に、死から生へと移行する。
恐ろしく希望に満ちあふれていた。
「……そうだな。僕が死んだら、お前らとんでもない無茶しそうだからな」
彼は目をこすり、頬をぬぐった。手に少し湿った感触。
これが涙で、彼が本当に鬼なら、まさしく「鬼の目にも涙」なのだろうが、
衣服ごしに伝わる体温が、メルディのやさしさと同じ温度だった。
「メルディ、やだよ。キールがすることは止めない。でも、キールが死ぬのは、やだよ」
ぎゅっ、とローブが掴まれているのが分かった。
畜生、甘い。甘すぎる。あまりに心地よくて僕まで泣けてくるじゃないか。
それでも。それでも。
いつかは、背を掴むこの手を振りほどく時が来るかもしれないのに。
「……生きられると思うか?」
彼は静かに問いかける、
「生きるよ。みんなで生きて帰るよ」
言葉の熱が、じんわりと、もう1つの鋼を熔かしていった。
体が打ち震えるのを必死に腕を押さえて隠そうとする。それでも腕が震える。
そして、キールは1つの可能性を再考する。
魔剣を取り戻し、おそらくミクトランをも倒さねば成せない、限りなく成功確率の低い可能性。
なぜ彼がマーダーを殺すということに固執するのか。
守れなかった希望の代わりに新たな希望を守るのとともに、マーダーとの痛み分けも辞さない――どこか死を願う彼。
全ては、友人との約束のためなのだ。
しかしその約束の手段を、彼は変える。高確率から低確率に、死から生へと移行する。
恐ろしく希望に満ちあふれていた。
「……そうだな。僕が死んだら、お前らとんでもない無茶しそうだからな」
彼は目をこすり、頬をぬぐった。手に少し湿った感触。
これが涙で、彼が本当に鬼なら、まさしく「鬼の目にも涙」なのだろうが、
――そこは今は気にしないでおこう。
【キール・ツァイベル 生存確認】
状態:TP40% 「鬼」になる覚悟 精神的肉体的疲労 気分高揚
所持品:ベレット セイファートキー リバヴィウス鉱 BCロッド キールのレポート ジェイのメモ ダオスの遺書 ムメイブレード(ダブルセイバーに加工中)
基本行動方針:脱出法を探し出す。またマーダー排除のためならばどんな卑劣な手段も辞さない
第一行動方針:休息をとりTP回復に努める
第二行動方針:仲間の治療後、マーダーとの戦闘を可能な限り回避し、食料と水を集める
第三行動方針:共にマーダーを倒してくれる仲間を募る
第四行動方針:首輪の情報を更に解析し、解除を試みる
第五行動方針:暇を見てキールのレポートを増補改訂する
現在位置:E2中央平原→E2城跡近防空壕
状態:TP40% 「鬼」になる覚悟 精神的肉体的疲労 気分高揚
所持品:ベレット セイファートキー リバヴィウス鉱 BCロッド キールのレポート ジェイのメモ ダオスの遺書 ムメイブレード(ダブルセイバーに加工中)
基本行動方針:脱出法を探し出す。またマーダー排除のためならばどんな卑劣な手段も辞さない
第一行動方針:休息をとりTP回復に努める
第二行動方針:仲間の治療後、マーダーとの戦闘を可能な限り回避し、食料と水を集める
第三行動方針:共にマーダーを倒してくれる仲間を募る
第四行動方針:首輪の情報を更に解析し、解除を試みる
第五行動方針:暇を見てキールのレポートを増補改訂する
現在位置:E2中央平原→E2城跡近防空壕
【メルディ 生存確認】
状態:TP40% 精神磨耗?(TP最大値が半減。上級術で廃人化?)
所持品:スカウトオーブ・少ない C・ケイジ
ダーツセット クナイ(3枚)双眼鏡 クィッキー
基本行動方針:キールに従う(自己判断力の低下?)
現在位置:E2中央平原→E2城跡近防空壕
状態:TP40% 精神磨耗?(TP最大値が半減。上級術で廃人化?)
所持品:スカウトオーブ・少ない C・ケイジ
ダーツセット クナイ(3枚)双眼鏡 クィッキー
基本行動方針:キールに従う(自己判断力の低下?)
現在位置:E2中央平原→E2城跡近防空壕
【ロイド=アーヴィング 生存確認】
状態:HP40% TP30% 右肩・胸に裂傷(処置済み) 右手甲骨折(テーピング中) 決意
所持品:トレカ、カードキー エターナルリング ガーネット ホーリィリング 忍刀・紫電 木材二本(ウッドブレードに加工中)
基本行動方針:皆で生きて帰る、コレットに会う
第一行動方針:調達した木材二本をウッドブレードに改造する
第二行動方針:治療は外科処置に留めて天使化・次元斬用のTP回復を優先
第三行動方針:回復後はコレットの救出に向かう
現在位置:E2中央平原→E2城跡近防空壕
状態:HP40% TP30% 右肩・胸に裂傷(処置済み) 右手甲骨折(テーピング中) 決意
所持品:トレカ、カードキー エターナルリング ガーネット ホーリィリング 忍刀・紫電 木材二本(ウッドブレードに加工中)
基本行動方針:皆で生きて帰る、コレットに会う
第一行動方針:調達した木材二本をウッドブレードに改造する
第二行動方針:治療は外科処置に留めて天使化・次元斬用のTP回復を優先
第三行動方針:回復後はコレットの救出に向かう
現在位置:E2中央平原→E2城跡近防空壕