ショーグン・プリンセス・オールイーター ID:5D0Ty8Mi
「やれやれ……やっと降りることができたか……」
和装の男、織田信長はやつれた顔で最後の一足を踏む。
彼が待ち望んでいた地面。そこに、ようやく片足がついた。
そしてすぐにもう片方も。
久方ぶりの地面の感触、落下の恐怖のない安心感。
文字通り命懸けの鉄骨降りを見事達成した信長は、疲れもありすぐにその場に座り込む。
彼が待ち望んでいた地面。そこに、ようやく片足がついた。
そしてすぐにもう片方も。
久方ぶりの地面の感触、落下の恐怖のない安心感。
文字通り命懸けの鉄骨降りを見事達成した信長は、疲れもありすぐにその場に座り込む。
「一体なんなのだ、この風景は……?」
辺りを見渡せば、およそ自分の馴れ親しんだ街並みとは似てもにつかぬ風景。
上を見上げれば、今まさに自分が降りてきた天高くそびえる鉄の塊。
下を見れば、土ではない灰色の固い地面。
右を見ても左を見ても、自分が知らない建築物。
外交を続け、珍しいものも沢山見てきたが、驚きという意味では今の方が数段上だ。
上を見上げれば、今まさに自分が降りてきた天高くそびえる鉄の塊。
下を見れば、土ではない灰色の固い地面。
右を見ても左を見ても、自分が知らない建築物。
外交を続け、珍しいものも沢山見てきたが、驚きという意味では今の方が数段上だ。
「私の知らぬ物ばかりだ……そういえば、支給品とやらを見ていなかったな」
ここで信長は、自身に支給された品を思い出す。
何しろ鉄骨降りに全神経を費やしたため、今の今まで忘れていたのだ。
何しろ鉄骨降りに全神経を費やしたため、今の今まで忘れていたのだ。
「民を守るためにも、刀が入っておればいいのだが……」
がさごそとバッグをいじりつつ、やがて信長は彼の支給品にたどり着く。
「おお、本当に刀が入っているではないか!……む、これは?」
幸運なことに、信長の支給品には彼の願い通り刀が一振り。そしてもう一つ……
「むぅ……小型の火縄銃か?しかしどうにも構造が違うような……ん、引き金はこれか?」
「むぅ……小型の火縄銃か?しかしどうにも構造が違うような……ん、引き金はこれか?」
直後、信長は火縄銃以上の衝撃をその身に受けた。
それはまごうことなき銃であったが、威力が凄まじい代物だったのだ。
それはまごうことなき銃であったが、威力が凄まじい代物だったのだ。
「な、なんと恐ろしい……む?」
「あ、危ないなぁ……まさかいきなり撃ってくるとは思わなかったよ」
「あ、危ないなぁ……まさかいきなり撃ってくるとは思わなかったよ」
そんな信長の前に、いつの間にか桃色の髪の女性が立っていた。
女性のすぐ隣の電柱にはヒビが入り銃弾がめり込んでいる。
おそらく、信長が撃った銃の弾で間違いないだろう。
「す、すまぬっ!怪我はなかったか!?」
「あはは、面白いおじさんだね。ここは殺し合いの会場なのにね?」
女性のすぐ隣の電柱にはヒビが入り銃弾がめり込んでいる。
おそらく、信長が撃った銃の弾で間違いないだろう。
「す、すまぬっ!怪我はなかったか!?」
「あはは、面白いおじさんだね。ここは殺し合いの会場なのにね?」
前方を確認せず発砲してしまったことをすぐに信長は詫びる。
だが対する女性は笑みを浮かべていた。冷たい笑みを。
だが対する女性は笑みを浮かべていた。冷たい笑みを。
「ま、まさかお主、この戦に参加しているのか!?」
「うん、当たり前じゃないか。まあボクも最後まで生き残るのは無理だろうけどね。
どうせみんな殺されちゃうんだ。だから少なくともボクの大切な家族はボクの手で殺す。
どこの誰とも知れない奴らにみんなを殺させはしない。ボクが優しく楽に殺してあげるんだ。
おじさんも……抵抗しないなら優しく殺してあげるよ?」
「な……」
「うん、当たり前じゃないか。まあボクも最後まで生き残るのは無理だろうけどね。
どうせみんな殺されちゃうんだ。だから少なくともボクの大切な家族はボクの手で殺す。
どこの誰とも知れない奴らにみんなを殺させはしない。ボクが優しく楽に殺してあげるんだ。
おじさんも……抵抗しないなら優しく殺してあげるよ?」
「な……」
見た目こそ奇抜だが、少なくとも兵ではないと思われる女性の発言に、信長は言葉を失う。
そしてその直後に現れた漆黒の龍に、信長はさらに絶句してしまう。
そしてその直後に現れた漆黒の龍に、信長はさらに絶句してしまう。
「く……ぬおおおおおおおお!」
だが、彼はこれでも戦国の世を生き抜いてきた将軍だ。
無抵抗で殺されてなるものかと、反射的に支給された刀を抜く。
通常の刀よりも長いそれは、見事に暗黒龍ドラグブラッカーの第一撃を防いでみせた。
無抵抗で殺されてなるものかと、反射的に支給された刀を抜く。
通常の刀よりも長いそれは、見事に暗黒龍ドラグブラッカーの第一撃を防いでみせた。
「っ!へえ、やるね。だけどまだ終わりじゃないよ?」
だが、いくら刀が高い強度を誇っていても相手は暗黒龍。
牙に限らずその全身が武器であり、その口から吐かれるブレスに触れた者は絶対に逃げられない。
信長は、少しだけ寿命が延びたにすぎないのだ。
牙に限らずその全身が武器であり、その口から吐かれるブレスに触れた者は絶対に逃げられない。
信長は、少しだけ寿命が延びたにすぎないのだ。
「バイバイ、おじさん」
「――――――――ッ!?」
「――――――――ッ!?」
信長の顔が、一気に絶望一色に染まる。
「大丈夫、すぐに済むから――
「早く逃げろ!後ろだ!!!」
「え――――
「早く逃げろ!後ろだ!!!」
「え――――
今まさに体を噛られそうになっていた者の叫び。
悲鳴や命乞いではなく、自分へ向けて放たれた逃げろとの一言。
隙を作って逃げ出すつもりではないだろう。仮にそうでもドラグブラッカーの追跡はかわせまい。
ルカは、わけもわからないままに後ろに振り向き……
「―――――――ッ!!?」
悲鳴や命乞いではなく、自分へ向けて放たれた逃げろとの一言。
隙を作って逃げ出すつもりではないだろう。仮にそうでもドラグブラッカーの追跡はかわせまい。
ルカは、わけもわからないままに後ろに振り向き……
「―――――――ッ!!?」
『何か』に殴り飛ばされた。
「ぁ……ぐぅ……!?」
吹き飛ばされ、壁に全身を強く打ちつけたルカは呻きつつも、状況の整理をしようとする。
殴られたと思われる自分の左腕は、肩から先がすでに原型を保っていない。
一体どれ程の力で殴られたのか、全身も痺れていて感覚が薄い。
確かに振り向いた瞬間、咄嗟に攻撃をかわしたと思ったのに、擦っただけでこの有様だ。
殴られたと思われる自分の左腕は、肩から先がすでに原型を保っていない。
一体どれ程の力で殴られたのか、全身も痺れていて感覚が薄い。
確かに振り向いた瞬間、咄嗟に攻撃をかわしたと思ったのに、擦っただけでこの有様だ。
「な……なに……コレ……?」
そしてルカは、改めて自分を殴り飛ばしたと思われる『モノ』を見る。
「コオォォォォ―――――」
禍々しい吐息を撒き散らしながら、ゆっくりと動くそれは言葉では表現できない存在だった。
ただ一つ言えるのは、これも主催者と同じく人ならざる存在だということだけだ。
変身して戦う?ドラグブラッカーに任せる?
無理だ。もはやそれでどうにかできる次元じゃない。
口と思われる場所から滴っているのは恐らく血だろう。
赤黒緑青紫……様々な色がぼたぼたと地面に滴れていくその光景は、恐怖以外のなにものでもない。
体に付いているのは返り血か、食べ残しかすか……いずれにしろ犠牲者達のものだ。
一体、この怪物の前に何人が犠牲になったのだろうか?
ただ一つ言えるのは、これも主催者と同じく人ならざる存在だということだけだ。
変身して戦う?ドラグブラッカーに任せる?
無理だ。もはやそれでどうにかできる次元じゃない。
口と思われる場所から滴っているのは恐らく血だろう。
赤黒緑青紫……様々な色がぼたぼたと地面に滴れていくその光景は、恐怖以外のなにものでもない。
体に付いているのは返り血か、食べ残しかすか……いずれにしろ犠牲者達のものだ。
一体、この怪物の前に何人が犠牲になったのだろうか?
(まさか、もうミクちゃん達もこいつに……)
愛する家族がこの醜悪な怪物に体を貪られる様を、ルカは想像してしまう。
整った顔が恐怖と絶望に歪み、生きたまま少しづつ喰われていくその姿を。
整った顔が恐怖と絶望に歪み、生きたまま少しづつ喰われていくその姿を。
(みんな……)
怪物が、ゆっくりとこちらに向きを変える。
(あ、体動かないや……ボクもこいつに喰われるんだね……)
ルカがゆっくり瞳を閉じると、やがてその体は軽くなり、宙へと浮いた。
「――え?」
「しっかりするのだ!早くあの怪物から逃げるぞ!」
「しっかりするのだ!早くあの怪物から逃げるぞ!」
ルカが再び瞳を開くと、つい先ほどまで自分が殺そうとしていた男の顔。
痛みで意識が朦朧とするが、どうやら男は自分を抱えて全力で走っているらしい。
痛みで意識が朦朧とするが、どうやら男は自分を抱えて全力で走っているらしい。
「ど、どうしてボクを……なんでおじさんだけで……逃げないのさ……」
「笑止!兵でもない、ましてや女子供を怪物の贄になどできようか!」
「笑止!兵でもない、ましてや女子供を怪物の贄になどできようか!」
怪物の乱入によりドラグブラッカーの注意もそれ、信長は無事だった。
そんな彼がとった選択は、あまりに無謀なもの。
そんな彼がとった選択は、あまりに無謀なもの。
自分を襲ってきた女性を抱えての、怪物からの逃走だ。
【港区・東京タワー近辺/一日目・午後】
【織田信長@歴史上の人物】
[状態]健康、小疲労、ルカを抱えて全力疾走中
[装備]天羽々斬(無印)、デザートイーグル(残6弾)
[道具]支給品一式
[思考]
基本:後世に悪名を残さないようにするため、参加者を助ける
1:怪物から逃げる
[状態]健康、小疲労、ルカを抱えて全力疾走中
[装備]天羽々斬(無印)、デザートイーグル(残6弾)
[道具]支給品一式
[思考]
基本:後世に悪名を残さないようにするため、参加者を助ける
1:怪物から逃げる
【巡音ルカ@VOCALOID】
【状態】大ダメージ、左腕粉砕骨折
【装備】リュウガのカードデッキ@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式、詳細名簿(MEIKOの支給品)、MEIKOの支給品(0~1中身不明)
【思考】基本:皆殺し
1:家族を探して殺す
2:……
【状態】大ダメージ、左腕粉砕骨折
【装備】リュウガのカードデッキ@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式、詳細名簿(MEIKOの支給品)、MEIKOの支給品(0~1中身不明)
【思考】基本:皆殺し
1:家族を探して殺す
2:……
【和田アキ子@実在の人物】
[状態]:暴走、S2器官吸収、全身に犠牲者の残骸や血液付着
[装備]:不明
[道具]:支給品一式、不明支給品
[思考]基本:破壊と殺戮
[補足]
※S2器官を吸収したため活動限界が無くなりました。
※間で不特定多数のキャラが捕食されていますが、能力に変化は無し
[状態]:暴走、S2器官吸収、全身に犠牲者の残骸や血液付着
[装備]:不明
[道具]:支給品一式、不明支給品
[思考]基本:破壊と殺戮
[補足]
※S2器官を吸収したため活動限界が無くなりました。
※間で不特定多数のキャラが捕食されていますが、能力に変化は無し
【支給品紹介】
天羽々斬@世界樹の迷宮シリーズ
7期にて禍神が所持していた長刀。材料に禍神の一部が使用されている作中最強の武器。
禍神を計9回撃破、莫大な金を払うことで真価を発揮。同時に廃プレイヤーの証ともなる。
デザートイーグル@現実
カオスロワにて複数人が所持していた拳銃。一般の銃の中では非常に威力が高い。
反動はかなりあるが、子供でもちゃんと構えさえすれば撃つことは可能。
天羽々斬@世界樹の迷宮シリーズ
7期にて禍神が所持していた長刀。材料に禍神の一部が使用されている作中最強の武器。
禍神を計9回撃破、莫大な金を払うことで真価を発揮。同時に廃プレイヤーの証ともなる。
デザートイーグル@現実
カオスロワにて複数人が所持していた拳銃。一般の銃の中では非常に威力が高い。
反動はかなりあるが、子供でもちゃんと構えさえすれば撃つことは可能。
| 045:奇跡にふれたよ! | 投下順に読む | 047:ジョジョの奇妙なダーツの旅 カオスロワ外伝編 |
| 045:奇跡にふれたよ! | 時系列順に読む | 047:ジョジョの奇妙なダーツの旅 カオスロワ外伝編 |
| 024:英雄なんかじゃない | 織田信長 | 052:それぞれの救い方 |
| 007:もうひとりの歌姫の戯曲 | 巡音ルカ | 052:それぞれの救い方 |
| 019:第壱話 アッコ、暴走 | 和田アキ子 | [[]] |