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テラカオスバトルロワイアル外伝
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奇跡にふれたよ!

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奇跡にふれたよ! ID:C4uv820s


渋谷、駅近くのファストフード店に一人の少女の声が響く。
「お願い!今すぐバトルロワイアルを止めて!」
その声と共に彼女の前に座っている白い怪生物の耳が伸び、
少女の胸元に届いた。

そして――、何も起こらなかった。


「おかしいなあ、普通ならこれで契約が成立するんだけど……」
キュゥべえは困惑していた。
先ほどから何回も試したのだが「バトルロワアルを止める」「バトルロワイアルから脱出する」「死んだ参加者を復活させる」「首輪を外す」といった願いが悉く叶えられない。
故に、まだ平沢唯との契約も成立していなかった。

「うう……キュゥべえちゃん、どんな願いでも叶うんじゃなかったの?」
半泣きの唯がキュゥべえに問いかける。
「いや、どうも叶えられる願いが制限されているらしい。
 どうしてそんなことができるんだろう……」
「ねえキュゥべえちゃん、やっぱり魔法少女なんてムリだよ。私運動神経鈍いし、それに魔女と戦うなんて……」
「なに言ってるんだい唯!」
魔法少女になってバトルロワイアルを止めるという決意を挫かれた唯の泣き言を、キュゥべえは慌てて遮った。

「魔法少女にならなくちゃこの場で生き残ることもできないんだよ!
 魔法少女になれば体も壊れにくくなるし、魔法だって使えるようになる。
 そうすればこの戦いで生き残る可能性はグッと上がるし、あの騎士たちが襲ってきても戦えるようになる。
 こんな事を言いたくはないけど、今のままの唯があいつらに襲われたらただ殺されるだけだ」
「殺される……やだ!やだよぉ!」

殺し合いに乗っている白と黒の騎士に襲われたという話はすでにキュゥべえから聞いている。
しかもそのうちの一人は魔法が使えるらしい。

「落ち着いて唯!魔法少女になれば身を守る力が手に入る。
 それに制限されているだけで、バトルロワイアルの存在自体に関わらない願いなら叶える事はできるよ!」
「願い……」

「ねぇ、キュゥべえちゃん。人と会いたいってお願い……叶えられるかな?」
「それは任意の人物をここに呼び寄せるということかい? それならば多分可能だと思うよ」

最初に連れてこられた空間で、唯は自分の友人たちの姿を見ていた。
律っちゃん、澪ちゃん、ムギちゃん、あずにゃん
彼女と同じ軽音部のメンバーであり、かけがえのない仲間。
彼女たちは今どこにいるだろうか。無事だろうか。自分のように怯えてはいないか。
会いたい。今すぐみんなに会いたい。

「私……軽音部のみんなに会いたい……」
唯は震える声で言った。
「このお願いは、叶えられる?」

キュゥべえの耳が再び唯の胸元に伸びる。
そして――ソウルジェムが作られた。


「殺してやる……人を殺すやつは殺してやる……」
高性能爆弾ジャスタウェイを握りしめながら、田井中律は街中を徘徊していた。
「私は絶対に戻るんだ……当たり前の毎日に絶対戻るんだ……」
バトルロワイアルに参加させられていきなり殺し合いを見せられ、さらに
思わず人を殺してしまった(と彼女は思っている)ことで、その精神はすでにボロボロに疲弊していた。
そんな彼女の前に、もう二度と現れるはずのない人物が現れた。
「ようやく見つけたぞ!その爆弾を捨てろ!」


「ゆ、幽霊!?」
自分が爆殺したはずの剣の女(シグナム)が目の前に出現したことでパニックに陥る律。
「私はまた生きている。支給品……いや『仲間』のおかげでな。
 さあ、手に持っている爆弾を捨てて投降しろ。お前の身柄を一時拘束させてもらう」

10/の空間【転】移で爆発から逃れたシグナムだが
危険人物を野放しにしておくことは彼女の正義感が許さなかった。
その後も爆弾魔……律を探し続け、ようやく発見したのだった。

「ひ、人殺しめ!今度こそ殺してやる!」
律は手に持っているジャスタウェイを力一杯シグナムに投げつける。
しかし、シグナムは難なくジャスタウェイを避けた。
「不意打ちでなければ、こんなものは通じない!」




タケシディアボロはこのバトロワが始まってすぐに出会い、意気投合した。
途中で野比玉子という主婦とも合流した彼らは、街中にあった居酒屋に隠れ
更には店の酒と肴を勝手に持ち出しロワ真っ最中だというのに宴会を開いていた。

「最近、娘が冷たいんですよ……」
酔いに任せてディアボロが愚痴りはじめた。
「年頃の娘さんがいると大変でしょうねぇ、うちは男の子だから……」
と玉子。
「まぁまぁ呑んで下さいディアボロさん!」
未成年にも関わらずすっかり出来上がってるタケシが酒を注ぐ。

「しかも娘のやつ、うちの組織の若いのとデキてるらしいんですよ。
 その事をこの前聞いたら『プライベートなことに口出すなクソオヤジ』なんて言われて……ウウ……」
「あらまあ」
「わかりますよディアボロさん!呑みましょう!今日はとことん呑みましょう!」
「トリッシュ!お前は父さんよりあのオカッパ頭を選ぶのかァァァァッ!」
「それでは一番タケシ!イシツブテの鳴きマネしまーす!」
「それよりも何だか外が騒がしいわね」
人が争うような声を聞いた玉子は、泣き出したディアボロと誰も見てない宴会芸を披露するタケシを尻目に
外の様子を見ようと居酒屋の扉を開けた。

そこに、シグナムが避けたジャスタウェイが飛び込んできた。
「「「……不細工な人形が、光っ――――?」」」

爆発とともに、彼らは居酒屋ごと吹き飛んだ。




「畜生!畜生ッ!」
律は追い詰められていた。
残るジャスタウェイはたった一つしかない。
それ以外の彼女の支給品は『謎の白い液体』と『バンテリン』。どう見ても武器にはならない。
剣の女はこちらに迫ってくる。

「こ、これでも食らえ!」
律はヤケクソで謎の白い液体をブチ撒けた。
「!?」
全身にそれを浴びた女が、一瞬動きを止める。
律にとってそれは最後の好機だった。
最後のジャスタウェイを振り上げて彼女は叫ぶ。
「死

次の瞬間、律の姿はそこから消えた。


「消えた……?」
謎の白い液体に塗れたまま、シグナムは周囲を見渡す。
だがデコが特徴的だった爆弾魔の少女の姿はどこにも見当たらない。

「10/!あの少女がどうなったか分かるか?」
『僕にも分かりません。まるで煙のように消えてしまった、としか……』
「クッ、探すぞ!まだこの近くにいるはずだ!」
『あっ、シグナムさん!まずは体を拭いたほうが……』
謎の白い液体に塗れたまま、シグナムは律を探すために走り始めた。


【板橋区/一日目・午後】

【シグナム@魔法少女リリカルなのは】
[状態]健康、謎の白い液体まみれ
[装備]光剣サイファー@ストライダー飛竜
[道具]支給品一式、黒い万年筆(10/)@カオスロワ、ランダム支給品0~1(本人確認済み)
[思考]
基本:バトルロワイアルの破壊
0:あの少女(律)はどこに消えた?
1:危険人物は拘束する。
〔備考〕
※元親は死んだと思っています。
※田井中律を危険人物と認識しました。
※爆発で死者が出たことには気がついていません。
〔10/の思考〕
基本:持ち主に従う。

【タケシ@ポケットモンスター 死亡】
【ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険 死亡】
【野比玉子@ドラえもん 死亡】(二回目)

※板橋区の居酒屋が一軒爆発しました。


(やっと魔法少女ができた……まあトラブルはあったけどこの子は楽だったな。
 質問もほとんどしてこなかったし)
そんな事を考えながら、キュゥべえはソウルジェムを握りしめる唯を見上げる。
唯は不安な顔で、自分の前に広がる店内の誰もいない空間を見つめていた。
やがてその空間に、学生服姿の少女たちが現れる。

「ここは……」
「あれ……私はたしか……」
「唯先輩……?」

現れた三人を見て、唯の瞳から大粒の涙が零れ落ちた。
「澪ちゃん!ムギちゃん!あずにゃん!!」
「唯ちゃん!?」
「唯!お前いつの間に……?」
何が起こったのかわからない様子の三人に唯は抱きつく。
みんなに会うこと、これ以上に望むものなんかない。これ以上の望みなんて――

そして最後に律が姿を現した。
「律っちゃ」
ねええええええええええええええええ!」

律はジャスタウェイを思いっきり投げた。

ジャスタウェイは律の出現地点の前にいた唯たちに当たった。






閃光と轟音、そして全てが終わった。



「あ……」

吹き飛んだ店の跡で、全身黒焦げになりながらもソウルジェムが破壊されなかった唯はまだ生きていた。
一体何が起きたのかわからない。

みんなと会えたと思ったら急に爆発がして……


「み……ん……な……は……?」


彼女はまだ気づかない。自分が生きているのは魔法少女であるが故ということに。
彼女はまだ知らない。生身の体で爆発をくらった友人たちの死体が、自分の周りに転がっていることに。


【渋谷区・ファストフード店跡/一日目・午後】

【平沢唯@けいおん!】
[状態]:魔法少女化、肉体に常人なら即死級のダメージ、ソウルジェム残魔力100%
[装備]:ソウルジェム
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3(本人確認済み)
[思考・状況]
1:みんな……
※魔法少女になりました。
※キュゥべえの不利にならない範囲で魔法少女に関する知識を得ています。
※騎士二人(ブロントさんと混沌の騎士)がバトルロワイアルに乗っていると思っています。
【個人制限及び特殊体質】
※傷の治癒などでソウルジェムの魔力を消費。0になった瞬間、死亡or魔女化します。
※ソウルジェムを破壊されない限り肉体はどんな致命傷でも死にませんが、首輪は例外。
※ソウルジェムの魔力は時間経過回復不可。グリーフシード、それに準ずる何かで回復可能。
※キュゥべえとテレパシーで会話できますが、かなり接近しない限り不可。

【秋山澪@けいおん! 死亡】
【琴吹紬@けいおん! 死亡】
【中野梓@けいおん! 死亡】



「が……な……」
何が起こった。
爆弾はもっと離れた距離であの女に当たって爆発するはずだったのに。
「まったく、いきなりとんでもないことをしてくれたね」
「……!?」
全身に大火傷を負っている律の前に、焦げ茶色になったキュゥべえが歩いてくる。
「君たちと離れていたからいいようなものの、一つ間違えば僕も死んでいるところだったよ」
「ぁ……たすけ…………」
「助けてほしいのかい?」
瀕死の律を見るキュゥべえの瞳には、いかなる感情も浮かばない。

「君はもうすぐ死ぬ。いまから治療を受けてもまず間に合わないだろうね。
 もってあと5分、意識を保っていられるのはもっと短い……」
「ぁ……ぁ……」
「でもね、助かる方法はあるよ」

そう言うとキュゥべえは、律の瞳を覗き込んだ。


「僕と契約して、魔法少女になってよ!」


【渋谷区・ファストフード店跡/一日目・午後】

【田井中律@けいおん!】
[状態]瀕死、全身にダメージ(特大)
[装備]なし
[道具]支給品一式、謎の白い液体@現実、バンテリン@現実
[思考]
1:死にたくない
〔備考〕
※剣の女(シグナム)を危険人物と認識しました。
※槍の男(元親)を殺したと思っています。

【キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:火傷によるダメージ(中)、焦げ茶色
[装備]:
[道具]:ランダム支給品1~3(本人確認済み)
[思考・状況]
1・この殺し合いを利用して感情エネルギーを集める。
2・魔法少女に自分を守ってもらう。
3・目の前の少女と契約する。
4・出来ればあの少女(ハルヒ)と契約したい。
5・騎士(ブロントさん・混沌の騎士)を警戒。
【備考】
※キュゥべえは一度殺せば死にます
※薄い壁をすり抜けることは可能です
※肉体の乗り換えができないことを知りました
※騎士二人(ブロントさんと混沌の騎士)がバトルロワイアルに乗っていると思っています

※渋谷駅前のファストフード店が一店舗爆発しました。


支給品紹介

【謎の白い液体@現実】
その名の通り謎の白い液体。どれほどの量が支給されているのかは不明。
メキシコの世界遺産と関係があるらしいがその正体は不明。
実はアルコール飲料らしいがその正体は不明。
詳しく知りたい場合は「プルケ」で検索するといいらしい。

【バンテリン@現実】
膏薬。腰痛、筋肉痛、関節痛などにスゥーっと効いてくれるありがたい薬。


044:一般人の第一級戦場 投下順に読む 046:ショーグン・プリンセス・オールイーター
044:一般人の第一級戦場 時系列順に読む 046:ショーグン・プリンセス・オールイーター
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