奇跡も、魔法も……あるかもしれない ◆NwwkkKGuUY
「唯、ここで降りよう」
「え?もう?」
「え?もう?」
焦げ茶色になったキュゥべえと唯は、無人の山手線を降りる。
降車駅は恵比寿。僅か一駅の山手線の旅。
列車はその扉を閉め、完全な無人のまま再び盲目に敷かれたレールの上を進む。
これを逃したら、次に乗れるのは一時間後……
ではなく、どうせ二、三分したらまたやってくる。山手線の本数は普通ではないのだ。
そのこともあり、唯は特に気にすることもなくキュゥべえと一緒にホームに立った。
降車駅は恵比寿。僅か一駅の山手線の旅。
列車はその扉を閉め、完全な無人のまま再び盲目に敷かれたレールの上を進む。
これを逃したら、次に乗れるのは一時間後……
ではなく、どうせ二、三分したらまたやってくる。山手線の本数は普通ではないのだ。
そのこともあり、唯は特に気にすることもなくキュゥべえと一緒にホームに立った。
「キュゥべえちゃん、どうしてここで降りたの?」
「……いや、君の友達も、折角また会えたんだからそんな遠くまで行くわけないと思ってね。
もっとも、状況が状況だったから、逆にうんと遠くに逃げた可能性もあるかもしれないけど……
それはそれで魔女から遠ざかって安全さ。それに三人で行動してれば、それだけで襲われにくい。
だから、僕達は彼女達を通り越さないよう、面倒でも一駅一駅降りて探してあげるべきだよ」
「そっかー!そうだよね、電車も一杯走ってるもんね」
「……いや、君の友達も、折角また会えたんだからそんな遠くまで行くわけないと思ってね。
もっとも、状況が状況だったから、逆にうんと遠くに逃げた可能性もあるかもしれないけど……
それはそれで魔女から遠ざかって安全さ。それに三人で行動してれば、それだけで襲われにくい。
だから、僕達は彼女達を通り越さないよう、面倒でも一駅一駅降りて探してあげるべきだよ」
「そっかー!そうだよね、電車も一杯走ってるもんね」
納得した様子の唯に対し、キュゥべえは自分の表情が変わることがないことに感謝していた。
なんのことはない。自分が吐いた嘘を感づかれにくいからだ。
キュゥべえが早々に降りたのは、自身の安全のため。
行動範囲が極端に制限される車両で、魔女化した唯に襲われたらひとたまりもない。
壁を擦り抜けて逃げたとしても、時速数十キロで動く鉄の塊だ。
運悪く車輪に巻き込まれたら即死、巻き込まれなくても全身を強く打ちつけて死ぬかもしれない。
死にたくない
キュゥべえはそれだけを願っていた。
そして見上げた空、太陽が傾いているのが見える。
人間の世界の一日は24時間。
つまり、定時放送とはそれ以下の時間。そしてその間隔は、24を綺麗に割れる数ということになる。
2で割って12時間置きか、3で割って8時間置きか、4で割って6時間置きか、6で割って4時間置きか。
最後のはありえない。すでに開始から4時間は経っている。
次は6時間。昼と夜の移り変わりでもあり、可能性は高い。
だが、その時までに残された時間はすでに……2時間を切っている。
たったそれだけの時間で、唯に代わる魔法少女を見つけられるだろうか?
自分の話をすぐに信じて、契約してくれるような少女を。
さらには才能があり、最大魔力値が高く、尚且つあの騎士を撃破できそうな逸材の少女を。
キュゥべえが早々に降りたのは、自身の安全のため。
行動範囲が極端に制限される車両で、魔女化した唯に襲われたらひとたまりもない。
壁を擦り抜けて逃げたとしても、時速数十キロで動く鉄の塊だ。
運悪く車輪に巻き込まれたら即死、巻き込まれなくても全身を強く打ちつけて死ぬかもしれない。
死にたくない
キュゥべえはそれだけを願っていた。
そして見上げた空、太陽が傾いているのが見える。
人間の世界の一日は24時間。
つまり、定時放送とはそれ以下の時間。そしてその間隔は、24を綺麗に割れる数ということになる。
2で割って12時間置きか、3で割って8時間置きか、4で割って6時間置きか、6で割って4時間置きか。
最後のはありえない。すでに開始から4時間は経っている。
次は6時間。昼と夜の移り変わりでもあり、可能性は高い。
だが、その時までに残された時間はすでに……2時間を切っている。
たったそれだけの時間で、唯に代わる魔法少女を見つけられるだろうか?
自分の話をすぐに信じて、契約してくれるような少女を。
さらには才能があり、最大魔力値が高く、尚且つあの騎士を撃破できそうな逸材の少女を。
無理に決まっている。
そもそも普段ですら契約にこぎつけるのは一苦労なのだ。
2時間足らずでそんな上級魔法少女が作れるなら、それこそ代償を払うべき奇跡。
時間があるなら少しは可能性もあるだろう。
あの鹿目まどかに匹敵する才を持つ少女と契約できる可能性もある。
だが今はとにかく時間もない。スペアの肉体もない。叶えられる願いも制限されている。
もうこの際、やたら自分を狙ってきた魔法少女、暁美ほむらにだって助けを求めたい。
そもそも普段ですら契約にこぎつけるのは一苦労なのだ。
2時間足らずでそんな上級魔法少女が作れるなら、それこそ代償を払うべき奇跡。
時間があるなら少しは可能性もあるだろう。
あの鹿目まどかに匹敵する才を持つ少女と契約できる可能性もある。
だが今はとにかく時間もない。スペアの肉体もない。叶えられる願いも制限されている。
もうこの際、やたら自分を狙ってきた魔法少女、暁美ほむらにだって助けを求めたい。
(暁美ほむら、君はいつもいつも僕のことを撃ってきたじゃないか!
僕はここだよ!またどこからともなく現れてよ!でも撃たないでくれ!
君が何故僕を恨んでいるのかは知らないけど、何か理由があるなら謝るから……!)
僕はここだよ!またどこからともなく現れてよ!でも撃たないでくれ!
君が何故僕を恨んでいるのかは知らないけど、何か理由があるなら謝るから……!)
頭の中で、必死にキュゥべえは叫び続けた。それ程までに、死の恐怖に怯えていた。
だが、ここであるひとつの事実を思い出した。
(……巴マミ!)
このバトルロワイアルが始まる前に、唯一その姿を確認できた魔法少女。
(そうだ、マミなら僕を助けてくれるじゃないか!)
巴マミ。数年前に半ば強引に契約した魔法少女だ。
両親を失い、魔法少女稼業のために友達らしい友達も作ってこなかった少女にとって……
自分は、キュゥべえは友達、家族同然の扱いをうけてきた。
一緒に紅茶を飲んだり、お風呂に入ったり、必殺技名を考えたこともあった。
自分が狙われないよう、魔女はいつも秒殺してくれた。もし怪我をしても、すぐに治してくれた。
自分と同じく制限を受けている可能性があるが、長年の戦闘経験もある。
マミなら、自分を守ってくれる意思があるし、それだけの力もある。
そして……
両親を失い、魔法少女稼業のために友達らしい友達も作ってこなかった少女にとって……
自分は、キュゥべえは友達、家族同然の扱いをうけてきた。
一緒に紅茶を飲んだり、お風呂に入ったり、必殺技名を考えたこともあった。
自分が狙われないよう、魔女はいつも秒殺してくれた。もし怪我をしても、すぐに治してくれた。
自分と同じく制限を受けている可能性があるが、長年の戦闘経験もある。
マミなら、自分を守ってくれる意思があるし、それだけの力もある。
そして……
(マミは魔女の反応をみつけたら、いつもすぐに飛び出していた……
道がない場所も自分のリボンで道を作り上げて最短距離で進んでいた……
つまり、魔女のいる場所に行けばマミと再会できる確率もぐっと高くなる!)
道がない場所も自分のリボンで道を作り上げて最短距離で進んでいた……
つまり、魔女のいる場所に行けばマミと再会できる確率もぐっと高くなる!)
キュゥべえは表向きは預かったことにしている唯のソウルジェムを確認する。
先ほどの戦いでかなり濁っているが、まだ魔女の反応を確認することはできた。
先ほどの戦いでかなり濁っているが、まだ魔女の反応を確認することはできた。
(魔女の位置はさっきの場所から少し北に行ったところ、僕達と反対方向じゃないか。
魔女は基本、結界に隠れつつ移動するから移動速度は遅い……
出来れば戻りたくないね……)
魔女は基本、結界に隠れつつ移動するから移動速度は遅い……
出来れば戻りたくないね……)
キュゥべえは考える。
万が一、魔女を追って戻って、唯が三人の焼死体を発見してしまった場合。
万が一、魔女が気まぐれで南に進路変更した場合。
どちらにせよ、今度こそ死にかねない。
マミより先に魔女にたどり着いては意味がない。
マミより後に魔女にたどり着いても、遅すぎると退治された後で合流の可能性が低くなる。
まあその場合は、テレパシーで呼び掛ければいいだろう。
今はテレパシーできない。こちらの能力も何らかの理由で制限されているらしい。
万が一、魔女を追って戻って、唯が三人の焼死体を発見してしまった場合。
万が一、魔女が気まぐれで南に進路変更した場合。
どちらにせよ、今度こそ死にかねない。
マミより先に魔女にたどり着いては意味がない。
マミより後に魔女にたどり着いても、遅すぎると退治された後で合流の可能性が低くなる。
まあその場合は、テレパシーで呼び掛ければいいだろう。
今はテレパシーできない。こちらの能力も何らかの理由で制限されているらしい。
(僕達の力を制限できるなんて本当にわけがわからないよ……
そういえば僕の支給品に……)
そういえば僕の支給品に……)
唯のソウルジェムを一度しまい、代わりに自分に支給された杖と結晶体を取り出す。
(こっちの杖が装備者の魔力を上昇させて、結晶の方が装備者の魔力を一定時間毎に割合回復……
これでこれからマミに向けてテレパシーを送り続けても僕の魔力が尽きることはない……)
「わぁ!キュゥべえちゃん、なんかかわいい!」
これでこれからマミに向けてテレパシーを送り続けても僕の魔力が尽きることはない……)
「わぁ!キュゥべえちゃん、なんかかわいい!」
唯の能天気な感想にもぐっと耐える。
顔の方の口で杖を咥えるのは、まるで犬のようであまり気持ちいいものではない。
だが、自分は四足歩行。人間用の杖を装備するには、口しか残っていない。結晶も口の中だ。
顔の方の口で杖を咥えるのは、まるで犬のようであまり気持ちいいものではない。
だが、自分は四足歩行。人間用の杖を装備するには、口しか残っていない。結晶も口の中だ。
(さて、そろそろみんなを探そうよ)
(わっ!?これテレパシー!?)
(そうだよ。この辺りに魔法少女の先輩がいる可能性もあるし、彼女も合わせて探そう)
(うん、わかったよ!)
(わっ!?これテレパシー!?)
(そうだよ。この辺りに魔法少女の先輩がいる可能性もあるし、彼女も合わせて探そう)
(うん、わかったよ!)
頷いてみせる唯を連れ、キュゥべえは歩き始める。
本当は探しているのはマミ一人だとは口が裂けてもいえない。
いっそここで唯のソウルジェムを砕いてしまうのも手だが、マミを見つけるまでは貴重な戦力。
それに、もしかしたら……唯が絶望を乗り越えて魔女化しない可能性だってある。それが一番望ましい。
本当は探しているのはマミ一人だとは口が裂けてもいえない。
いっそここで唯のソウルジェムを砕いてしまうのも手だが、マミを見つけるまでは貴重な戦力。
それに、もしかしたら……唯が絶望を乗り越えて魔女化しない可能性だってある。それが一番望ましい。
分の悪い賭けなのはわかっている。
マミが遠く離れた地にいる可能性も、既に死んでしまっていり可能性もある。
唯も、やはり魔女化する可能性の方が高い。放送前に魔女化する可能性もゼロではない。
それとは全く関係ない、バトルロワイアルに乗ったマーダーと遭遇する可能性すらある。
だがそれでも、やみくもに動くよりかはましだ。
マミが遠く離れた地にいる可能性も、既に死んでしまっていり可能性もある。
唯も、やはり魔女化する可能性の方が高い。放送前に魔女化する可能性もゼロではない。
それとは全く関係ない、バトルロワイアルに乗ったマーダーと遭遇する可能性すらある。
だがそれでも、やみくもに動くよりかはましだ。
(助けて、マミ……!)
魔力の波長をずらし、唯には届かないマミ宛てのテレパシーを飛ばしながら。
キュゥべえはゆっくりと北へと歩む。
キュゥべえはゆっくりと北へと歩む。
その先に待つのは、奇跡か絶望か……?
【渋谷区・恵比寿駅周辺/一日目・夕方】
【平沢唯@けいおん!】
[状態]:魔法少女化、疲労(中)、ソウルジェム残魔力20%、変身解除中
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、あなぬけのヒモ@ポケットモンスター、ランダム支給品0~2(本人確認済み)グリーフシード
[思考・状況]
基本:死にたくない。
1:キュゥべえと行動して、自分の友人たちと魔法少女の先輩を探す。
2:できれば戦いたくない。
※キュゥべえの不利にならない範囲で魔法少女に関する知識を得ています。
※騎士二人(ブロントさんと混沌の騎士)がバトルロワイアルに乗っていると思っています。
【個人制限及び特殊体質】
※傷の治癒などでソウルジェムの魔力を消費。0になった瞬間、死亡or魔女化します。
※ソウルジェムを破壊されない限り肉体はどんな致命傷でも死にませんが、首輪は例外。
※ソウルジェムの魔力は時間経過回復不可。グリーフシード、それに準ずる何かで回復可能。
※キュゥべえとテレパシーで会話できますが、かなり接近しない限り不可
[状態]:魔法少女化、疲労(中)、ソウルジェム残魔力20%、変身解除中
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、あなぬけのヒモ@ポケットモンスター、ランダム支給品0~2(本人確認済み)グリーフシード
[思考・状況]
基本:死にたくない。
1:キュゥべえと行動して、自分の友人たちと魔法少女の先輩を探す。
2:できれば戦いたくない。
※キュゥべえの不利にならない範囲で魔法少女に関する知識を得ています。
※騎士二人(ブロントさんと混沌の騎士)がバトルロワイアルに乗っていると思っています。
【個人制限及び特殊体質】
※傷の治癒などでソウルジェムの魔力を消費。0になった瞬間、死亡or魔女化します。
※ソウルジェムを破壊されない限り肉体はどんな致命傷でも死にませんが、首輪は例外。
※ソウルジェムの魔力は時間経過回復不可。グリーフシード、それに準ずる何かで回復可能。
※キュゥべえとテレパシーで会話できますが、かなり接近しない限り不可
【キュゥべえ@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:感情が発生?、恐怖、火傷によるダメージ(小)、マミにテレパシー発信中、焦げ茶色
[装備]:炎杖エクリクシス、集中のオーラ
[道具]:平沢唯のソウルジェム、グリーフシード(体内に×3)
[思考・状況]
基本:死にたくない。自分の制限を解除したい。
1:放送前にマミと合流したい
2:制限を解除する方法を探す。
3:騎士(ブロントさん・混沌の騎士)を警戒。
4:唯が自分に危害を加えそうになったら、ソウルジェムを破壊して殺害する。
【備考】
※感情らしきものが芽生えました。
※キュゥべえは一度殺せば死にます
※薄い壁をすり抜けることは可能です
※肉体の乗り換えができないことを知りました
※騎士二人(ブロントさんと混沌の騎士)がバトルロワイアルに乗っていると思っています
[状態]:感情が発生?、恐怖、火傷によるダメージ(小)、マミにテレパシー発信中、焦げ茶色
[装備]:炎杖エクリクシス、集中のオーラ
[道具]:平沢唯のソウルジェム、グリーフシード(体内に×3)
[思考・状況]
基本:死にたくない。自分の制限を解除したい。
1:放送前にマミと合流したい
2:制限を解除する方法を探す。
3:騎士(ブロントさん・混沌の騎士)を警戒。
4:唯が自分に危害を加えそうになったら、ソウルジェムを破壊して殺害する。
【備考】
※感情らしきものが芽生えました。
※キュゥべえは一度殺せば死にます
※薄い壁をすり抜けることは可能です
※肉体の乗り換えができないことを知りました
※騎士二人(ブロントさんと混沌の騎士)がバトルロワイアルに乗っていると思っています
支給品解説
- 炎杖エクリクシス@ルミナスアーク2
8期にてアルティが装備していた杖
装備すると物理攻撃力、魔法攻撃力、そして最大MPが大きく上昇する
常に先端が燃えているため、多分持ってるだけで暑い。
装備すると物理攻撃力、魔法攻撃力、そして最大MPが大きく上昇する
常に先端が燃えているため、多分持ってるだけで暑い。
- 集中のオーラ@ルミナスアーク2
装備すると一定時間毎に装備者の最大MPの10%を回復させる不思議な結晶体
ラスボスが倒せず、これと上記杖を装備したアルティに無限蘇生ゾンビアタックをさせたプレイヤーも多い
魔法少女の魔力まで回復できるか、回復量が低下しているかは不明
ラスボスが倒せず、これと上記杖を装備したアルティに無限蘇生ゾンビアタックをさせたプレイヤーも多い
魔法少女の魔力まで回復できるか、回復量が低下しているかは不明
| 070:フルアーマーとネイキッド | 投下順 | 072ジョジョの奇妙なダーツの旅 第一参加者発見編 |
| 070:フルアーマーとネイキッド | 時系列順 | [[]] |
| 059:やがて絶望という名の病 | 平沢唯 | [[]] |
| 059:やがて絶望という名の病 | キュゥべえ | [[]] |