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テラカオスバトルロワイアル外伝
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サマーウォーズ・ゲーム

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だれでも歓迎! 編集
――東京都練馬区区役所内部にて


「私がやるんだ…!」

少女、南千秋は決意した。
彼女の決意。それはどこまでも暗く冷たい。
それはバトルロワイヤルの優勝。
何故幼い彼女がそんな考えに至ったのか?

南千秋は大好きだった。
3人で囲う食卓が、3人の笑顔が、3人の日常が。
永遠の命よりも、巨万の富よりも、頂点の地位よりも。
3人が一緒にいる。そんな日常(いま)が大好きだった。
それが壊されるのは何よりも嫌だった。
そしてその平凡の日常が「あいつら」によって壊されようとしている。
国会議事堂前に集められた時隣には自分の姉が二人いた。
いつもロクでもないことを考えているムードメーカー夏奈。
いつも優しい自分が慕うお姉さま春香。
殺し合いの中で二人の命が消えるかもしれない、壊されるかもしれない。
『南家』がなくなってしまうかもしれない。
そうなったら南千秋は…一人。

(そんなのは嫌だ。私は3人がいいんだ…!)

千秋は考えた。
この殺し合いを生き残りつつ、日常を取り戻す方法は何か?
千秋は二つの考えが浮かんだ。
まずは殺し合いの放棄である。
殺し合いをしろと言われて「はい、そうですか」なんて奴はそうそういない。
殺し合いに反対する奴はいるはずだ。
そいつらと集まれば殺し合いをしないですむ方法の一つや二つ考え付くようにも思える。

『助けてぇ~!ドラえも~ん!!』

「ひっ…!」

千秋の脳裏にフラッシュバックされる見たくもないもの。
自分と同じくらいの少年の頭が爆散したショッキングな光景。
殺し合いに逆らえばお前達もこうなるという警告。
万が一無事に脱出しても政府に逆らった非国民のレッテルを貼られるだけだ。
これでは日常は取り戻せない。

(結局、やるしかないじゃないか…)

2つ目。それはこの殺し合いで優勝すること。
優勝して大臣の言う副賞で千秋の望む日常を。
夏奈と春香と千秋の3人の日常を取り戻す。
殺さなければ生き残れないのだ。
優しい姉さまでもバカ野郎な夏奈でもないこの南千秋が。
方針を固めた千秋はバックの中身を空ける。
欲しい。強力な武器が。二人の姉を守れる武器が。

(頼むっ…。来いっ…!)

祈りながら中に入っていたものを取り出す。
中から出てきたのは……。

「スーパー光線銃…?」

子供のおもちゃ屋さんによく売ってありそうな光線銃だった。
同梱されていた説明書にはスイッチを押すとビームが出るとあるが…?

「胡散臭いな…」

千秋はそう思いつつ近くの壁に銃口を向けてスイッチを押す。
すると、激しい光が飛び出し、思わずうわっと驚いてしまった。
その一筋の光は壁に大きな穴を開けた。
本物の銃と違って反動もなく、いとも簡単に。

「すげえ…」

高威力、手軽さ。これなら他の参加者をいとも簡単に殺せる。
非力な女の子でも優勝を狙える。
だが油断は禁物だ。
真っ向勝負をしてはならない。
自分が「殺す」という行動に出るのは相手が子供だからと油断している時と不意打ちのときだけ。

「よし…行くぞ」

千秋はごくんと唾を飲み込み、歩き始めた。
視界に移るのは正面玄関の入り口。
千秋は外へ向かって歩き始めた。

と、その時だった。
千秋が玄関を出てすぐ横にそいつはいた。

「うわっ!」

千秋は思わず声を上げてしまった。
誰もいないと思い不意をつかれたのもあったが、そいつの姿についてであった。
それは得体の知れない外見をしていた。
とても長い手足。同じく長くて鋭利な爪。ギザギザな牙。角の生えた仮面をかぶったような頭部。
まるで化け物と形容すべき姿であった。千秋がたまに見る特撮ヒーロー物の怪人のような。

(落ち着け、チアキ。私にはこの光線銃があるんだ!)

自分に暗示をかけて冷静さを取り戻すと千秋は光線銃を目の前の化け物に向ける。

「消えろ!この化け物野郎!」


千秋がスイッチを押そうとしたその時、化け物は動く。
化け物の腕が長く伸び、横に薙ぎ払われる。
声を上げる暇もなかった。化け物の大きな腕は器用にも千秋の持っていた光線銃だけ吹き飛ばした。

「えっ」
「♪」

化け物の薙ぎ払った腕とは別の腕が千秋に迫る。
次の瞬間千秋は宙に浮いていた。
化け物にその小さな体を掴まれたのだ。
それらを千秋は数秒後に理解した。

(殺される…嫌だ!)

必死に両手両足をバタつかせる。
このまま為すすべもなく殺されてたまるかと。
そんな悪足掻きを続ける千秋を化け物はただ見つめていた。
千秋の死が色濃く迫り来ようとしていた。

「やっぱ、つまんないよな」
「…え?」
(喋った…?)

いや、来なかった。代わりにやって来たのは化け物の言葉。
千秋はつい抵抗をやめてしまい、呆気にとられる。

「ねぇ、君の名前教えてよ」

化け物が子供に名前を尋ねるというのは珍妙な光景である。
が、化け物が自分を掴む力を多少強めると千秋は慌てて名前を答えた。

「ふーん、南千秋って言うんだね」

そう言うと、化け物は千秋を地面に下ろす。

「僕の名前はディアボロモン。千秋ちゃん、僕と遊ばないかい?」
「はぁ?お前は何を言ってるんだ。」
「ルールは簡単」

わけがわからないよと千秋はディアボロモンと名乗る化け物に抗議する。
大体自分には遊ぶ暇なんてないし、この状況でどうなったら遊ぶという流れになる?
が、ディアボロモンは千秋の言葉を無視しているようだ。

「僕が君の大切な人を殺せば僕の勝ち。
 君が僕を倒して大切な人を守れれば君の勝ちだ」
「お前っ…カナとハルカ姉さまを知っているのか!?」
「いーや?君以外の名前なんて全然、さっきのさっきまで知らなかったぜ。
でも君の大切な人の名前はカナとハルカって言うんだ。覚えておこう」
「っ…!お前ぇ!」
「君が言ったんじゃねぇか。怒るなよ」
「ふざけるなぁ!誰がお前なんかに!」
「だから怒るなってば。『遊び』は既に始まってるんだよ。
 ディアボロモン式鬼ごっこのはじまりはじまり♪大切な人を殺されたくなければ僕を倒すんだよ?」

そう言うとディアボロモンは地面を蹴ってその図体には似合わないスピードで駆けて行った。
千秋の制止も空しくディアボロモンの姿は遠くへと消えていく…。


「ど、どうしよう!」

千秋はパニックに陥っていた。
このままではカナ達が殺される。
あの化け物に『遊び』で殺されてしまう!

(いや、落ち着け。クールに…クールになるんだっ…
よく考えれば名前こそ知っていても姿までは知らないはずだ)

千秋は前にカナとハルカに聞いたことを思い出す。
何で自分達は似ていないのか?と。
3人の姿を見比べても別人としか思えないほど外は似ていないのだ。

(そうだ、だから少なくともすぐに殺されるなんてことはない。
 あの化け物の排除を優先すべきだ。そのためにまず…あいつを倒せそうな奴を探そう)

一人では無理だろう。それはさっきの出来事で分かっている。
ならば他の奴に倒してもらえばいいだろう。
国会議事堂に集められていたのは姉妹だけではない。
大勢の中になかなか強そうな人がいた。
他にも主催者に啖呵を切った奴までいる。
本当にやってくれるか分からないが利用できるものは利用すべしと考えていた。
最後に生き残るのは南家3姉妹だ。

(そうだよ、仮に倒せなくたって“いいところ”まで行くかもしれない…。
 あいつらが消耗したところで仕留めるのもアリだよな。)
「よし、今度こそ…行こう」

千秋は弾き飛ばされた光線銃を拾い上げ歩き始めた。
彼女のウォーゲームは始まったばかり。


【練馬区・区役所前/1日目・日中】

【南千秋@みなみけ
【状態】精神が若干不安定
【装備】スーパー光線銃@スクライド
【道具】基本支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:優勝してみなみけ三姉妹の日常を取り戻す
0:他の人にディアボロモンを倒してもらう
1:真正面から殺しはしない。幼い外見を利用する。
2:優勝はするがカナとハルカは殺されてほしくない。


「キャーッハッハッハ!!」

大きな笑い声をあげながら建物と建物の間を飛び回るディアボロモン。
その様子は見た目が怪物でなければまるで遊園地《テーマパーク》を駆け回る子供のようだ。

ディアボロモン。デジタルモンスター縮めてデジモンの一種。
『悪魔』の名を冠する彼は、元々はネットワークのバグや不正プログラムの集まりから誕生した存在である。
彼はあらゆるネットワークに侵入しあらゆる知識を得てプログラムを改変、支配する力を持っていた。
その気になれば『遊び』で核ミサイルのある軍施設のメインサーバーに侵入し、世界を混沌の渦に巻き込んだり滅ぼすなど造作のないこと。
それができる自分を全知全能の存在であると思い込んだのである。
故に、彼は殺し合いを『お遊び』としか認識していなかった。
他の参加者だとか主催者とか人が死ぬとかとかどうでもいい。自分が楽しければ一番いい。結局勝つのは自分だけど。
自分にも主にネットワーク関連の制限がかかっているようだがそんなことは単なるハンデとしか考えてなかった。
ただの人間を殺すなど簡単である。それは先ほど証明したではないか。そんなことは猿(エテモン)でもできる。
そんなんじゃつまらない。
だからあの少女に猶予をやったのだ。

(あの子面白いよなあ。僕はただ大切な人って言っただけなのにあんなにムキになって…
 でも流石にあの子とだけ遊ぶんじゃあね。もっと他に遊び相手いないかなー)

ディアボロモンは一つの建物の上で周囲を見る。
他の人を探しているのだが、なかなか見つからない。
ゲームをするにはとにかく他の人がいないと始まらない。

「まぁ参加者は他にもいるし。別のエリアに行けば見つかるよな。
 さぁて、どこへ行くかな?確かここは練馬区だったか」

ディアボロモンは器用に地図を開く。
彼の無邪気な悪意の矛先はどこへ向けられるのか?

【練馬区/1日目・日中】

【ディアボロモン@デジタルモンスターシリーズ】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】基本支給品一式、不明支給品1~3(確認済み)
【思考】
基本:楽しく遊びながら優勝する
0:他のエリアへ向かう
1:他の遊び相手を探す
2:優勝したら何してもらうか考える
3:新たな遊びを考える
【備考】
※ネットワークに侵入不可
※プログラムの支配、改変能力に制限がかかってます
※戦闘能力に関する制限は現在詳細不明。
※殺戮や破壊を遊びとしか認識していません
※もしカナとハルカを見つけたらどうするかは後に任せます(名前は知っているが姿は知らない)
※口調はカオスロワ準拠です(原作映画は無口)


支給品解説
  • スーパー光線銃@スクライド
漫画版スクライドの美形ことマーティン・ジグマールの使用する光線銃。
光線を発射する名前そのまんまの単純かつ強力な性能。
カオスロワでは8期にて平沢唯に支給。
本人のドジっ子属性により多数の被害者を出した。


023:打ち砕かれた幻想(希望) 投下順 025:タケシの本当は怖い家庭の長
023:打ち砕かれた幻想(希望) 時系列順 025:タケシの本当は怖い家庭の長
初登場! 南千秋 062:小さな死神
初登場! ディアボロモン 070:今は悪魔より主婦が微笑む時代なんだ!

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